後期中世から近世にかけてのキリスト教文化(特にローマ教会圏)を歴史学の立場から研究しています。
基本的には、いわゆるイタリア半島中部(現トスカーナ、ウンブリア、マルケ、ラツィオ各州)をフィールドにしています。ただし、同地域と南フランス・アラゴンおよび東地中海世界との間に存在した知的・人的交流にも留意して研究を進めていきたいと考えています。
2023年度に早稲田大学へ提出した博士論文では、1300年前後の北中部イタリアに出現した預言者の活動、彼らに対する崇敬、彼らを中心として生まれる実践・表象の論理を検証しました。
今後は以下の課題に取り組む予定です。
① 13−14世紀のイタリア半島で活動した預言者たちの記憶の継承・変容・利用(14−17世紀における聖人伝的テキスト・図像・説教)
② 15世紀地中海世界の托鉢修道会改革運動における預言者の活動、および彼らの表象が果たした機能
③ 後期中世の二大托鉢修道会が作成・編纂した聖人伝的史料からみる東西地中海世界の知的交流
また、近現代ヨーロッパにおける歴史学的知の枠組としての「中世/キリスト教(宗教)」の創出にも関心を抱いています。特に、19世紀のイタリア・フランス・スイスで展開された前近代的・宗派的な知的枠組の再編・転用を、プロテスタント知識人の国際交流および各地の国民形成という観点から研究しています。
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ワークショップ開催記録「中近世キリスト教と知の継承」
ワークショップ開催記録「中近世キリスト教と知の継承 II」
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