Updated on 2025/12/06

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NONAKA, Tomomi
 
Affiliation
Faculty of Science and Engineering, School of Creative Science and Engineering
Job title
Professor
 

Syllabus

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Sub-affiliation

  • Affiliated organization   Global Education Center

  • Faculty of Science and Engineering   Graduate School of Creative Science and Engineering

Research Institute

  • 2024
    -
    2026

    Waseda Research Institute for Science and Engineering   Concurrent Researcher

Internal Special Research Projects

  • AI・自動化活用における創造性と従業員満足向上のためのビジネスプロセスモデリング

    2024   清原 琉介, 山田 和輝

     View Summary

    本研究は、生成AIの活用が人間の創造性に与える影響を解明することを目的とした。近年、ChatGPTやCopilotに代表される生成AIは、文章作成やブレインストーミングの補助ツールとして広く利用され始めている。ただし、これらが人間の創造的行動にどのように寄与するのか、また創造的自己効力感(creative self-efficacy)との関係性は十分に明らかにされていない。そこで本研究では、創造的自己効力感が創造的行動を促進するメカニズムにおいて、生成AIの利用頻度や、従事している業務の特性がどのように創造性と行動に影響するかを実証的に検討した。調査対象は、日本国内のバックオフィス業務(事務処理・顧客対応等)を担う企業Aの従業員であり、7件法による93項目の質問票調査を実施した。創造的自己効力感の測定にはSSCS-Jの2項目を用い、創造的行動についてはFour C Model of Creativityに基づき独自に2項目を設計した。生成AI利用頻度は「業務において生成AIを使用するか」という設問に基づき、低頻度群(182名)、中頻度群(187名)、高頻度群(40名)の3群に分類した。これらをもとに、構造方程式モデリングによる仮説モデルの検証を行い、RMSEA、CFI、AGFIを用いて適合度を評価した。結果、すべての群においてモデル適合度が良好であり、創造的自己効力感と創造的行動との間に有意な関係が確認された。特に高頻度群ではパス係数が0.69と強い関連性が認められ、生成AI利用頻度が高いほど、創造的自己効力感が創造的行動をより強く促すことが示唆された。本研究は、生成AIが人間の創造性を補完するだけでなく、その心理的基盤である自己効力感を強化し、創造的行動を促進する媒介的役割を果たす可能性を明らかにした。今後は他企業や他業種に対象を拡大し、データを蓄積することで一般化可能性を検証する必要がある。

  • 持続可能な食バリューチェーン評価プラットフォーム構築のための萌芽研究

    2023  

     View Summary

    本研究は,持続可能な食バリューチェーンの評価および改善を支援するプラットフォームの構築に向けた萌芽的研究として実施された.持続可能な食バリューチェーンは,農業生産から消費に至るまでの各段階で環境・社会・経済的な影響を考慮し,持続可能な発展を目指すものである.ただし,既存の評価手法は,食のバリューチェーン全体を包括的に捉えたものが少なく,また従来の製造業バリューチェーンとは異なる食固有の課題や特徴を把握し反映することが課題となっている.そこで本研究では,まず第一に,既往の製造業サプライチェーン研究に対して,食バリューチェーンの特徴を分析した.特に,一研究事例として複数の卸を想定した生鮮食料品製造現場における賞味期限の設定が食品ロス発生に与える影響について研究を行った.この分析を通じて,食品廃棄物の削減に向けた課題を明確化し,食バリューチェーンに特有の要因を考慮した評価枠組みの構築を試みた.第二に,システムズエンジニアリングの手法を用いて,食バリューチェーンに関わる複数のステークホルダー(生産者、加工業者、流通業者、消費者など)の協働を促進するための知識交流・価値共創のための共創場の設計の検討を行った.これにより,各ステークホルダが参画し,目標設定,共有,知識交流を行うためのプラットフォームの要件を定義した.本研究の成果は,今後の持続可能な食バリューチェーンの発展に資するプラットフォーム構築に向けた基盤を提供するものであり,さらに詳細な検討と実証研究が求められる.