2024/05/26 更新

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ニジバヤシ ケイ
虹林 慶
所属
教育・総合科学学術院 教育学部
職名
教授
学位
博士(文学) ( 1997年 九州大学 )

経歴

  • 2023年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   教育・総合科学学術院   教授

  • 2017年04月
    -
    2023年03月

    熊本県立大学   文学部   教授

  • 2013年
    -
    2017年

    九州工業大学大学院工学研究院人間科学系 教授

  • 2013年
    -
     

    Professor,Department of Human Sciences,Faculty of Engineering,Kyushu Institute of Technology

  • 2008年
    -
    2013年

    九州工業大学大学院工学研究院人間科学系 准教授

  • 2008年
    -
    2013年

    Associate Professor,Department of Human Sciences,Faculty of Engineering,Kyushu Institute of Technology

  • 1986年
    -
    1988年

    日本学術振興会 日本学術振興会特別研究員

  • 1986年
    -
    1988年

    Postdoctoral Fellowships of Japan Society for the Promotion of Science,Japan Society for the Promotion of Science

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学歴

  • 1993年04月
    -
    1997年10月

    九州大学   文学研究科   英語学・英文学博士後期課程  

  •  
    -
    1997年

    九州大学  

  •  
    -
    1994年07月

    ヨーク大学   イギリスおよび周辺文学学科   ロマン派文学  

  • 1990年04月
    -
    1993年03月

    九州大学大学院文学研究科   英語学・英文学専攻修士課程  

  •  
    -
    1993年

    University of York   Romantic Literature  

委員歴

  • 2017年04月
    -
    2023年03月

    日本英文学会九州支部  理事

  • 2016年04月
    -
    2023年03月

    日本英文学会九州支部  編集委員

所属学協会

  •  
     
     

    日本バイロン協会

  •  
     
     

    British Association of Victorian Studies

  •  
     
     

    日本英文学会九州支部

  •  
     
     

    日本英文学会

研究分野

  • 英文学、英語圏文学

研究キーワード

  • アルフレッド・テニソン

  • ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ

  • ロバート・ブラウニング

  • アルジャーノン・チャールズ・スウィンバーン

  • ジョン・キーツ

  • パーシー・ビッシュ・シェリー

  • ジョージ・ゴードン・バイロン

  • ロマンス

  • 絵画論

  • 建築芸術論

  • ウォルター・ペイター

  • ウィリアム・モリス

  • ジョン・ラスキン

  • romance

  • aestheticism

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受賞

  • 優秀論文賞

    日本英文学会九州支部   “Creating One’s Own Inner Sun: Existential Poetics in Swinburne's Seascape Poems”  

    受賞者: 虹林 慶

 

論文

  • An Undercurrent of Shelley's Poetics in Ruskin's Modern Painters

    Kei Nijibayashi

    CAMBRIDGE QUARTERLY   51 ( 4 ) 352 - 366  2022年12月

    DOI

    Scopus

  • Morris's Dramatic Scenes

    Nijibayashi, K.

    Essays in Criticism   71 ( 4 ) 414 - 430  2021年

    DOI

    Scopus

  • A Deviation from Romantic Self: The Body, the World and the Social in Tennyson’s In Memoriam and Maud

    虹林 慶

    English Studies   100 ( 7 ) 805 - 822  2019年10月  [査読有り]

    DOI

  • “Recreating Romantic Style: Ambivalence towards Wordsworth’s Poetics in John Ruskin’s Modern Painters”

    虹林 慶

    The Journal of Pre-Raphaelite Studies   27   58 - 68  2018年04月  [査読有り]

  • “The Rhetoric and Representation of the Child and Childhood in Alfred Tennyson’s The Princess”

    虹林 慶

    熊本県立大学 文学部紀要   24 ( 77 ) 101 - 118  2018年02月

  • “The Sense of Suspension as Ironic Pleasure: Aestheticism and the Critique of Romanticism in the Poetry of Dante Gabriel Rossetti

    虹林 慶

    『九州地区国立大学教育系・文系研究論文集』   4 ( 1-2 ) 1 - 25  2017年  [査読有り]

     概要を見る

    type:Journal Article
    他の多くのヴィクトリア朝詩人同様に、ダンテ・ガブリエル・ロセッティはロマン派からの影響を受けている。本稿は、ロセッティにおけるロマン派受容の特徴がどのようなものかを複数の詩作品を通して論じたものである。ロマン派における拡大する世界観と対照的に、ロセッティの詩において、詩人の世界観はプライベートな心理的空間に常駐し、耽溺する。この詩風は、いわばロマン派の影響が皮肉な形で表出したものであり、現代詩の嚆矢となっていることを示した。さらにロセッティは単に「遅れてきたロマン派」ではなく、ロマン派的世界観の抱える皮肉そのものを探求した詩人であると結論づける。
    本論文は「九州地区国立大学教育系・文系研究論文集」Vol.4, No.1,2(2017/3)に査読を経て受理された。

    CiNii

  • “Creating One’s Own Inner Sun: Existential Poetics in Swinburne's Seascape Poems”

    虹林 慶

    九州英文学研究(Kyushu Studies in English Literature)   8 ( 30 ) 249 - 257  2016年  [査読有り]

    DOI CiNii

  • “Dorothea Brooke’s Political Economy: Romanticism and the Influence of John Ruskin on George Eliot’s Middlemarch”

    Kei Nijibayashi

    Journal of Language, Literature and Culture   62 ( 1 ) 19 - 31  2015年04月  [査読有り]

    DOI

    Scopus

    1
    被引用数
    (Scopus)
  • “Swinburne's Existential Individualism: His Poetry and Aesthetics in Relation to Romanticism and its Legacies”

    Kei Nijibayashi

    『九州地区国立大学教育系・文系研究論文集』   3 ( 1 ) 1 - 17  2015年  [査読有り]

     概要を見る

    type:Journal Article
    ヴィクトリア朝の詩人のなかで、正面からロマン派思想を受け止め、純粋な形で発展させたのは、スウィンバーンであるという主張を、スウィンバーンの美意識と実存主義にも似た思想の両面を分析することで論じたもの。スウィンバーンの評価は前期の官能的、退廃的な詩に集まることが多いが、拙論ではキャリアを通した詩作品の特徴をその思想的面を含んだ形で捉え、特にロマン主義との関連において議論する。スウィンバーンの印象主義的な美意識は、ペイターなどの同時代の文人と共通する部分もあるが、ロマン派文学から影響された理想主義や個人主義などと相まって、より実存主義的な方向性を向いている。その方向性は、ロマン派が限界とした現実と理想との乖離を乗り越えるための思想と見ることができることを、多様なテキストを渉猟しながら示した。
    本論文は「九州地区国立大学教育系・文系研究論文集」Vol.3, No.1(2015/10)に査読を経て受理された。

    CiNii

  • Browning's Dilemma in Romantic Inheritance: Dramatic Monologue and the Sense of Poetic Career

    Kei Nijibayashi

    九州地区国立大学教育系・文系研究論文集   2 ( 1 ) 1 - 18  2014年  [査読有り]

     概要を見る

    type:Journal Article
    この論文は「九州工業大学研究報告(人文・社会科学)」(62号2014年p47-68)に掲載された論文を査読し、「九州地区国立大学教育系・文系研究論文集」Vol.2, No.1(2014/10)に採択されたものである。

    CiNii

  • Establishing Careers in the Imaginary: Misfortune, Madness and Posthumous Ambition of Romantic Poets

    Kei Nijibayashi

    『教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集』   6 ( 1 ) 1 - 18  2012年  [査読有り]

  • Some Patterns in Morris's Romantic Reformation: A Study of His Late Romances

    虹林 慶

    九州英文学研究(Kyushu Studies in English Literature)   27 ( 27 ) 43 - 58  2011年  [査読有り]

  • Similar Minds: A Study on William Morris's Poetic Development under John Keats's Influence

    虹林 慶

    『教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集』   4 ( 1 ) 1 - 18  2010年  [査読有り]

  • Byronic Ruskin: from Poetry to Architecture

    虹林 慶

    教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集   3 ( 2 )  2010年  [査読有り]

  • A Hint from Tom Jones: Byron's Versatile Adaptation of Epic Genre in Don Juan

    Kei Nijibayashi

    『教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集』   2 ( 1 ) 1 - 16  2008年  [査読有り]

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    type:Departmental Bulletin Paper

  • 「ラスキンの「野蛮さ」に見るロマン主義」

    虹林 慶

    九大英文学   ( 50 ) 157 - 178  2008年  [査読有り]

  • ラスキンの芸術論におけるバイロンの影響についての一考察

    虹林 慶

    九州工業大学研究報告   55 ( 55 ) 21 - 34  2007年

     概要を見る

    type:Departmental Bulletin Paper

    CiNii

  • Ruskin's Savageness as Romantic: Rousseau's Influence on "The Nature of Gothic"

    虹林 慶

    The Ruskin Review   3 ( 1/2 ) 3 - 17  2007年  [査読有り]

  • Self-identification through Poetics: A Study on the Two Defences of Sidney and Shelley

    虹林 慶

    Bulletin of the Kyushu Institute of Technology   54 ( 54 ) 1 - 9  2006年

     概要を見る

    type:Departmental Bulletin Paper

    CiNii

  • The Two Phases of William Morris's Poetics

    虹林 慶

    Bulletin of the Kyushu Institute of Technology   ( 53 ) 17 - 26  2006年

  • Shelley's Adonais as a Communicative Elegy

    虹林 慶

    Bulletin of the Kyushu Institute of Technology   51   59 - 70  2003年

    CiNii

  • "Hellas: The Ambiguous Voice"

    虹林 慶

    Kyushu Studies in English Literature   ( 19 ) 17 - 37  2002年  [査読有り]

  • "The past is Death's, the future is thine own": Shelley's Ideas of Revolutionary Poets in Alastor and The Revolt of Islam

    虹林 慶

    Bulletin of The Kyushu Institute of Technology   50 ( 50 ) 25 - 44  2002年

    CiNii

  • Contaminating the East : The Psychological Landscape in Byron's Early Narrative Poems.

    虹林 慶

    Bulletin of the Kyushu Institute of Technology Humanties・Social Science.   ( 49 ) 31 - 46  2001年

    CiNii

  • Dramatic Strategy in Shelley's Poems to Jane Williams

    虹林 慶

    Bulletin of the Kyushu Institute of Technology   48 ( 48 ) 19 - 34  2000年

    CiNii

  • Reforming Dramas : A Study of Byron's Historical Dramas

    虹林 慶

    Kyushu University English Review   ( 41 ) 57 - 71  1998年

  • Multi-Organic Prometheus : A Study of Shelley's Prometheus Unbound

    虹林 慶

    Kyushu Studies in English Literature   ( 15 ) 1 - 24  1998年  [査読有り]

  • “Fallen Beatrice: De-Idealization in Shelley’s The Cenci”

    虹林 慶

    九大英文学   ( 40 ) 49 - 68  1996年  [査読有り]

  • Two kinds of Madness in Julian and Maddalo

    虹林 慶

    Kyushu University English Review   ( 39 ) 59 - 73  1996年  [査読有り]

  • Worldsworth's Ambiguity towards the Public : A Study of the "Preface to Poems" and the "Essays Supplementary to the Preface"

    虹林 慶

    Kyushu University English Review   ( 38 ) 15 - 28  1995年  [査読有り]

  • 詩人と読者との関係から読むDon Juan

    虹林 慶

    九大英文学   ( 36 ) 1 - 14  1993年  [査読有り]

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書籍等出版物

  • 『英文学と道徳』

    虹林 慶( 担当: 共著,  担当範囲: 「ウィリアム・モリスにおける道徳観についての一考察」(pp. 229-245))

    九州大学出版  2005年

  • Poetic Development and the Romantic Self in Exile in Byron and Shelle

    虹林 慶( 担当: 単著)

    The Edwin Mellen Press  2004年

Works(作品等)

  • 19世紀イギリス文学における詩人像の変遷とキャリア形成

    2010年
    -
    2015年

  • The Images and Careers of Poets in the Nineteenth-century English Literature

    2010年
    -
    2015年

  • ヴィクトリア朝散文家におけるロマン派詩論の継承と発展

    2005年
    -
    2008年

講演・口頭発表等

  • 「ジョン・ラスキンとウォルター・ペイターの美を巡るreposeとロマン派文学」

    虹林 慶  [招待有り]

    日本ペイター協会 第60回年次大会・研究発表会  

    発表年月: 2022年10月

    開催年月:
    2022年10月
     
     
  • 「ウィリアム・モリスの詩的発展についての一考察―The Defence of GuenevereからThe Earthly Paradiseへ」

    虹林 慶  [招待有り]

    日本英文学会 第91回全国大会 シンポジウム  

    発表年月: 2019年05月

  • 「ラスキンの『近代画家論』におけるワーズワース詩論を巡って」

    虹林 慶  [招待有り]

    テキスト研究学会 シンポジウム 第15回大会  

    発表年月: 2015年08月

  • 「スウィンバーンの後期作品を読む―海辺と境界」

    虹林 慶  [招待有り]

    日本英文学会九州支部 第67回支部大会(招待発表)  

    発表年月: 2014年10月

  • 「『ミドルマーチ』におけるドロシアの美意識と社会思想」

     [招待有り]

    日本英文学会九州支部第62回大会  

    発表年月: 2009年10月

  • バイロン的ラスキン

     [招待有り]

    日本バイロン協会  

    発表年月: 2005年07月

  • パストラル・エレジーの伝統とロマン派の文学 ~シェリーの『アドネイス』を巡って~

     [招待有り]

    日本英文学会九州支部大会  

    発表年月: 2000年

  • Prometheusの多様性と一元性について

    日本英文学会九州支部大会  

    発表年月: 1997年

  • Julian and Maddaloにおける狂気について

    日本英文学会九州支部大会  

    発表年月: 1995年

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 19世紀イギリス文学における詩人像の変遷とキャリア形成

    日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)

    研究期間:

    2010年04月
    -
    2015年03月
     

    虹林 慶

     概要を見る

    19世紀のイギリス詩における詩人像形成はロマン派から始まり、ヴィクトリア朝において熟成する。この経過、すなわちロマン派が作り上げた詩人像あるいは詩想をどのようにヴィクトリア朝文人が継承、消化し変化させたのかを、両時代の文人を比較対照することによって浮き彫りにした。具体的には、ロマン派詩想からの影響を、ヴィクトリア朝詩人(テニソン、ブラウニング、スウィンバーン、ロセッティ)とヴィクトリア朝散文家(モリス、ラスキン)において考察した。その中で、キャリア形成なども含む、文人のアイデンティティ形成がどのように作風の確立を通して行われたかを、個々のケースにおいて論証した。

  • ヴィクトリア朝散文家におけるロマン派詩論の継承と発展

    日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(B)

    研究期間:

    2005年
    -
    2007年
     

    虹林 慶

     概要を見る

    18年度の研究成果をもとに、次の事柄について研究を継続発展させた。1.ロマン派とモリスの影響関係について。2.ロマン派とペーターの影響関係について。また、3.昨年度発表したルソーとラスキンとの関係についての研究論文について、翻訳し手直ししたものを発表した。
    1については、モリスのロマンス群におけるロマン主義的詩想の特徴を、主要なロマンス作品を研究することで明らかにし、論考としてまとめた。その作品は、The Well at the World's End, The Water of Wondrous Isles, The Wood beyond the World, The House of the Wolfings, The Roots of the Mountains, The Sundering Flood, Child Christopher, The Glittering Plainである。まとめた論文は現在、海外の専門誌に投稿中である。
    2については、議論に上りやすい文学批評や美術批評に比べ、フィクションにおいてより自由にペーターによるロマン詩想の継承、発展がなされていることを証明するために、Marius the Epicureanを中心テキストに据え、現在研究分析を行っている。また、必須テキストであるThe Renaissanceも織り込み、あまり省みられることのないGaston de Latourや短編小説の分析も同時進行で行っている。否定的な視点で捉えられることの多いペーター作品をもう一度ロマン派継承の面から肯定的に捉えようとする試みである。
    3については、昨年度掲載が決定し、本年、ランカスター大学のラスキンセンターより出版された論文を翻訳し、手を加えたものが国内の学術雑誌に掲載決定した。

Misc

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現在担当している科目

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他学部・他研究科等兼任情報

  • 教育・総合科学学術院   大学院教育学研究科

特定課題制度(学内資金)

  • ウォルター・ペイターの『享楽主義者マリウス』におけるロマン派文学受容の諸相

    2023年  

     概要を見る

     本特定課題研究は、ヴィクトリア朝末期の散文家であるウォルター・ペイター(1839-94)の代表的小説作品である『享楽主義者マリウス』(Marius the Epicurean)におけるロマン派詩想から受けた影響を明らかにすることによって、同作品をロマン派文学の潮流において読み直す試みである。なお、同作品の分析には現在刊行中の最新の全集を参照する必要があり、刊行済みの巻については購入し、本研究に活用した(研究費の主な使途)。 本研究の進捗状況について報告する。結論として、作品の分析、必要な資料の収集と読解、国際誌に論考の投稿を行うことができた。『享楽主義者マリウス』は一見、主人公がたどる哲学上の思索をキュレネ派、ストア哲学、原始キリスト教の順で紹介しつつ、マルクス・アウレリウス統治下のローマ帝国時代のエトスを描く物語である。これに対して本研究は、「ロマン派詩想からの影響」という観点を設けることで、小説の哲学的思索の根本にある美学的教育がロマン派詩想の実践と発展に基づくものであることを示そうとするものである。この主張は、ペイターが同作品においてローマ帝国時代を描くことで、19世紀の感受性を描こうとした(作品冒頭に言及あり)真の意図を明らかにしようとするものでもある。すなわち、ペイターは19世紀後半に決定的なインパクトを与えたロマン派詩想を修正する試みをこの小説で行っていたのであり、そのことは自身の美学の修正(特に酷評された『ルネサンス』の「結論」における主張の修正)の方向性も決定したのである。ロマン派全盛の19世紀前半とアンチロマン派の20世紀とのはざまに置かれたペイターのロマン派受容の解明は、英文学史におけるロマン派の潮流をとらえなおす試みにおいても極めて重要と考える。今後もペイターのロマン派受容についての研究は発展性があり、他の作品解釈を行っていきたいと考えている。