Updated on 2024/04/18

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YOSHIDA, Atsumasa
 
Affiliation
Faculty of Science and Engineering, Global Center for Science and Engineering
Job title
Professor(non-tenure-track)
 

Syllabus

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Research Institute

  • 2022
    -
    2024

    Waseda Research Institute for Science and Engineering   Concurrent Researcher

Internal Special Research Projects

  • 暑熱ストレスに適応した都市空間の熱設計

    2023  

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    本研究では,暑熱環境下の被験者実験で得られる知見を,人体の体温調節に関する生理応答に加えて,人体と外部環境間および体内での熱・物質輸送に関する物理応答の視点を融合して暑熱ストレスの機構を明確にすることを目的とした.暑熱適応策として,局所冷却が挙げられ, 冷却部位としてAVA(動静脈吻合)血管の冷却が可能な手足が注目されている.健康な男子学生を対象として人工気候室で被験者実験を実施した.PCM(相転移型蓄冷材料)による手足冷却を行う場合と行わない場合で2回実施した.トレッドミルで速度4.0 km/hの歩行運動を30分間, その後冷却を30分間, 最後に回復時間として30分間の座位安静とした.暑熱の基本条件として気温30℃, 相対湿度50%,高負荷条件として気温35℃, 相対湿度60%の2条件で実施した.冷却剤としては12℃(相変化温度)のPCMを両手足に4個使用した.生理要素として深部温度(直腸温), 皮膚血流量(上腕), 発汗量(体重変化量)などを測定した.高負荷条件ではPCMによる手足冷却によって深部温度上昇が抑制された.皮膚血流に関して,基本条件では冷刺激により血管が収縮し, 高負荷条件では環境による熱負荷が大きいため血管収縮しない結果が得られた.発汗量に関して, 高負荷条件では熱負荷が手足冷却によって軽減され,発汗量が減少した.人体と冷却剤において理想的な条件を設定し, その冷却量によって人体の温度変化を試算した.その結果は被験者実験で得られた深部温度低下量と概ね一致した.PCMによる手足冷却について, 人体熱モデル(JOS-3)を用いた検討を行った.被験者実験と同様の条件で計算を行った.高負荷条件は基本条件よりもAVA血管が十分に開口される状態である計算結果が得られた.着衣量が大きい場合や日射を受ける屋外の暑熱環境においては更なる冷却効果が期待される.