2024/05/26 更新

写真a

ナガオカ ケイゾウ
永岡 慶三
所属
人間科学学術院
職名
名誉教授
学位
工学博士 ( 慶應義塾大学 )
工学修士 ( 慶應義塾大学 )

経歴

  • 2004年
    -
     

    School/Graduate School of Human Sciences, Waseda University

  • 1994年
    -
     

    総合研究大学院大学文化科学研究科メディア社会文化専攻 教授

  • 1979年
    -
    1994年

    神戸大学教育学部教育工学センター 助教授

  •  
     
     

    早稲田大学人間科学学術院 教授

  •  
     
     

    メディア教育開発センター研究開発部 教授

学歴

  •  
    -
    1977年

    慶應義塾大学   工学研究科   電気工学  

  •  
    -
    1970年

    慶應義塾大学   工学部   電気工学科  

所属学協会

  •  
     
     

    日本ディスタンスラーニング学会

  •  
     
     

    認知科学会

  •  
     
     

    情報処理学会

  •  
     
     

    日本行動計量学会

  •  
     
     

    電子情報通信学会

  •  
     
     

    教育システム情報学会

  •  
     
     

    日本教育工学会

  •  
     
     

    日本テスト学会

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研究分野

  • 教育工学

研究キーワード

  • 教育データ解析、コンピュータテスト、遠隔教育

受賞

  • 日本教育工学会論文賞

    1902年  

  • 日本教育工学会論文賞

    1901年  

  • 日本行動計量学会学会賞

    1901年  

 

論文

  • Developing a stepping motor remote laboratory for continuing engineering education

    Tatsuya Kikuchi, Takashi Kenjo, Shuichi Fukuda, Keizou Nagaoka

    9th WCCEE (World Conference on Continuing Engineering Education. May 15-20, 2004),Keio Plaza Inter-Continental, Tokyo, Japan  

  • Cross-Cultural Learning Experiments through the Utilization of the Transpacific IP Network

    Nozomu Nishinaga, Yuri Nishihori, Keizo Nagaoka, Kenji Tanaka, Shigeto Okabe, Yuichi Yamamoto, Yoshihiro Ichioka, Larry Leifer, Dale Harris

    Proceedings of PTC2004(Pacific Telecommunication Council 2004), Hawaii, U.S.A.  

    DOI

  • Enabling a Cross-Cultural Collaborative Community - Networking Technologies to Form Meaningful Environments for Higher Education

    N. Nishinaga, Y. Nishihori, K. Nagaoka, D. Harris, S. Okabe, Y. Yamamoto, K. Tanaka

    ITHET2004 (Information Technology Based Higher Education and Training, May 30 - June 2, Istanbul, Turkey), CD-ROM Proceedings, No.176. pdf  

  • A Response Analyzer System Utilizing Mobile Phones

    Keizo Nagaoka

    Proceedings of The Fourth IASTED International Conference on WEB-BASED EDUCATION ~WBE 2005~,No.461-38, Grindelwald, Switzerland February  

  • 携帯電話利用によるレスポンス・アナライザ・システム

    永岡慶三

    人間科学研究  

  • Enabling Cross-Cultural Learning Communities ? Collaborative Netwaorking Technologies and their Pedagogical Implications -

    Yuri Nishihori, Nozomu Nishinaga, Keizo Nagaoka, Kenji Tanaka, Shigeto Okabe, Yuichi Yamamoto

    INFORMATION AND SYSTEMS EDUCATION, VOL.3., 57-66  

  • Real-Time Information Analysis in a University Classroom with a Response Analyzer System Utilizing Mobile Phones

    Keizo Nagaoka

    Proceedings of JWSJG2005(The 2nd Joint Workshop of Cognition and Learning through Media-Communication for Advanced e-Learning), Research session 1B, Sophia University, Tokyo, Japan,73-78.  

  • Design and Implementation of a SCORM 2004 Execution Engine, Proceedings of JWSJG2005(The 2nd Joint Workshop of Cognition and Learning through Media-Communication for Advanced e-Learning),

    Kiyoshi Nakabayashi, Akihito Nakamura, Youichi Kosaka, Keizo Nagaoka

      Sophia University, Tokyo, Jap

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 教員・学校間の協働作業による能力記述文との対応付けのあるCAT開発

    科学研究費助成事業(新潟青陵大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2010年
    -
    2012年
     

    木村 哲夫, 荘島 宏二郎, 永岡 慶三

     概要を見る

    小規模であってもコンピュータ適応型テスト(CAT:受験者の解答が正解か不正解かによって、次の設問の難易度をコンピュータが調整して出題するテスト)を,複数の教員や学校が協働作業をすることによって、開発し実施できることを示すとともに、その結果を能力記述文と対応付けることを目指した。あわせて、学習管理システム(LMS:コンピュータ上で行われる学習を管理するシステム)で簡単にCATを実施可能にするプログラムの開発を行い公開した。

  • 視線が一致するTV会議システムを利用した3地点間による遠隔教育の教授方略研究

    科学研究費助成事業(岡崎女子短期大学)  科学研究費助成事業(若手研究(B))

    研究期間:

    2010年
    -
    2012年
     

    谷田貝 雅典, 永岡 慶三, 坂井 滋和, 安田 孝美

     概要を見る

    現行のTV会議システムはカメラとモニターが離れており、通信者同士の視線が合わず不自然な環境である。筆者らはこれまでの研究で、この不自然さを解決した視線一致型TV会議システムを開発し、教育への応用を探ってきた。本研究では、これまでの2地点間の研究成果を受け、新たに3地点間(多地点間)へ学習環境を拡張した。多地点間では各地点の相対位置関係など、より相手の認識が重要であり、視線が一致することは学習効果を向上させる大きな要因であることが分かった。

  • 集合知形成を教育目標とする国際間同時双方向遠隔授業の実用的方法の開発

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2008年
    -
    2011年
     

    永岡 慶三, 植野 真臣, 山本 裕一, 赤倉 貴子, 西堀 ゆり, 西永 望, 東本 崇仁

     概要を見る

    本研究における国際間実験の相手機関は,中国上海交通大学,オーストラリアEdith Cowan大学,ソウル梨花女子大学,タイThammasat大学であった.またツールとして集合知形成装置(コンセプトマッピング・ソフトウェア・システム)を開発した.実験結果から,異文化間でも日本人同士での使用結果と大差はないことが明らかになり,本ツールが異文化間でも有効に機能することがわかった.

  • 視線が一致するTV会議システムを利用した遠隔教育の教授方略研究

    科学研究費助成事業(岡崎女子短期大学)  科学研究費助成事業(若手研究(スタートアップ))

    研究期間:

    2008年
    -
    2009年
     

    谷田貝 雅典, 永岡 慶三, 坂井 滋和, 安田 孝美

     概要を見る

    これまで、視線が一致する多様な教授法における双方向遠隔教育の研究事例はない。本研究では、視線が一致する大画面TV会議システムを利用し、双方向遠隔教育における多様な教授法を実施し、実践的な教育効果測定を行なった。また、現行の視線が一致しないTV会議システムおよび対面教育との3要因の比較分析を行うことにより、多様な教授法や学習環境の違いにおける各学習効果の差異を明らかにするとともに、各学習環境における教授方略を示した。

  • 学習履歴データによるラーニング・エージェントを搭載した知的LMSの開発

    科学研究費助成事業(電気通信大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2007年
    -
    2008年
     

    植野 真臣, 岡本 敏雄, 安間 文彦, 永岡 慶三, 赤倉 貴子, 生田目 康子, 森本 康彦, 藤原 康宏, 永森 正仁, 安藤 雅洋

     概要を見る

    本研究では, 学習履歴ログ・データベースから, コンテンツに関する教材知識を習得して, 動機づけメッセージを自動生成するエージェントを搭載した知的LMSを開発した. 本システムの特徴は以下の通りである. 1)エージェントが決定木モデルにより学習者モデルを自動生成する. 2)エージェントが学習者モデルおよび学習者の現在の学習履歴データを用いて, 学習者の最終状態を予測する. そのためにデータベースに蓄積されるデータ量の増加に伴い,生成される学習者モデルはより正確になる. 3)エージェントは学習者の学習過程をデータベース中の優秀な成績を残した学習者の学習過程と比較, 分析し, 学習者に適応的なメッセージを生成する. システムを使用した講義と使用しなかった講義との比較で, システムの有効性が示された.

  • 国際聞の3大学以上を結ぶ多数地点間での同時双方向遠隔授業の実証実験

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2005年
    -
    2007年
     

    永岡 慶三, 西堀 ゆり, 岡部 成玄, 山本 裕一, 赤倉 貴子, 植野 真臣, 田中 健二

     概要を見る

    研究代表者は本科研プロジエクト以前にも,文部科学省科学研究費補助金による同時双方向遠隔授業に関する研究を13年間に亘り行ってきた.
    この間,情報通信技術ICTは大きく進歩した.しかし,教育に携わる人間は教員も,ネットワーク技術者も,受講者も観察者も,十分な経験とそれより抽出されたノウハウとを蓄積したとは言い難い.手段は得たが文化の形成には至ってないというのが,正直な感想である,ただ,4ヶ国・4大学による国際間同時双方向遠隔授業については,経費・人手の投入に対して得られる機能と扱いやすさなどから,【トリプルフォー方式】を標準とすべきという感を得ている.
    すなわち,トリプルフォー方式とは,多数サイトがスクリーン上に同時参加するためには,長方形であるディスブレイ画面を4分割して,ぴったりおさまる4サイト(4ヶ国・4大学)が無駄の無い組合せである.これを4ヶ国・4大学・4分割画面の「トリプルフォー」方式と呼んでいる.無論,3サイト(3ヶ国・3大学)で4番目にBBS画面等にすることも考えられるが,通常の大学教員には運用上の負担となる場合があり,これまでの経験から平易なトリプルフォーの方式が安定感にまさる.
    また,国際間同時双方向遠隔授業のためのコンテンツ内容に関しては,語学教育,異文化コミユニケーション教育がまずはもっとも適しており,本科研プロジエクトにおいても多くの実験がなされている.今後,多くの参加者を得て実績を蓄積し,単位互換可能な正規の授業の中で多くの授業コンテンツが実用化されていくことを祈念するものである.

  • eラーニングにおける学習履歴の高度データ・マイニング機能を持つ知的LMSの開発

    科学研究費助成事業(長岡技術科学大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2004年
    -
    2005年
     

    植野 真臣, 永森 正仁, 安藤 雅洋, 三上 喜貴, 永岡 慶三, 赤倉 貴子, 中平 勝子

     概要を見る

    本研究では、e-Learningにおける1)詳細な学習履歴データベースの設計と開発、2)膨大なデータベースへの様々なデータ・マイニング手法、テキストマイニング手法を適用、または新たに提案、開発を行い、これら高度な機能を有するLMS(Learning Management System)を開発した。具体的には、以下の機能を持つLMSを開発した。
    1)異質な学習プロセスを持つ学習者と学習トピックを見つけ出す「異質学習プロセス検出」機能
    2)学習履歴データについて決定木学習を適用し、各学習者の途中学習プロセスから、将来の学習プロセスや結果(大学での成績、A判定、B判定、C判定、D判定、途中放棄など)を予測し、それらを逐次、学習者に提示することにより、学習者の学習プロセスの改善を促す機能
    3)学習履歴データより、ベイジアンネットワークを用い、学習者モデルを自動生成し、学習者にもっとも効果のあると考えられる教材や問題等を自動的に提示できる機能の開発
    4)学習履歴データ中の変数の共起性を計算することにより、学習プロセスと成績や結果との関係を逐次明らかにし、学習者にフィードバックする機能
    5)学習所要時間データを用い、各コンテンツの集団応答曲線を数理モデルにあてはめ、逐次、各コンテンツの難易度、複雑性等をオンラインで計算し、提示するシステムを作成し、テストの理解度やアンケート以外でのコンテンツ評価を行う機能
    6)学習履歴データのクラスタリングを行い、様々な学習プロセスを体系化し、把握できる機能。
    7)掲示板を用いた新たな質問の入力に対して、過去の発言ログを用いて類似の過去の質問・応答を探索し、質問者に提示する機能
    8)掲示板を用いた協調学習において、発言者の意見に対する他の参加者の評価提示機能や発言の影響力、説得力などを数量化し、提示するシステムを開発し、学習者の協調学習への参加のモチベーションを高め、また自身の発言の改善を促させる機能
    9)協調学習における学習者の発言ログを形態素解析を行い、それより各発言ごとの類似性を計算することにより、分類し、提示することにより、大量の発言データを整理し、見やすくする機能
    10)発言データをマルコフ解析し、協調学習における発言のパターンを分析し、提示する機能
    以上の機能を有する学習履歴データベース、データマイニングシステムを開発し、申請者らによってこれまで開発されてきたeラーニングシステム(LMS)に組み込むことにより、高度な機能を持つLMSを開発できた。

  • 国際ブロードバンド回線による遠隔授業の単位互換実効性の検証実験

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2002年
    -
    2004年
     

    永岡 慶三, 小林 登志生, 加藤 浩, 川淵 明美, 仁科 エミ, 西森 年寿

     概要を見る

    本研究の目的は,国際ブロードバンド回線による同時双方向遠隔授業での国際間単位互換の実効性に関する技術的,教育的要件について実証的な実験を行い,成立するための条件と適正な運用方式に関する知見を得ることにある.
    研究組織は,早稲田大学,メディア教育開発センター,東京都立科学技術大学,北海道大学,米国スタンフォード大学およびアラスカ州立大学フェアバンクス校の各所属の研究者よりなり,調査研究および実験実施研究を並行して行った.
    これまで平成14年度から平成16年度にかけ,北海道大学とスタンフォード大学の間で数回の実験を重ねてきた.また平成15年11月には,情報処理教育研究集会の特別セッション「eラーニング」の中で遠隔教育デモンストレーションを実施した.デモンストレーションでは、北海道大学のDale Harris教授(情報基盤センター客員教授)によるスタンフォード大学の大学院生との遠隔ゼミを実施した。また,それに先立ち、北海道大学の英語クラスとスタンフォード大学の日本語クラス(Lipton Okano講師)との異文化コミュニケーション授業を行った.
    平成15年12月18日には本研究課題に関する<日米「遠隔教育」国際シンポジウム>「外国語教育における遠隔教育-ブロードバンド時代の教授法変革を求めて-」を北海道大学で開催した.
    平成17年1月18日には新たに北海道大学とアラスカ州立大学フェアバンクス校の間で,同時双方向遠隔授業により実現できる映像主体の日米異文化コミュニケーション実験を実施した.題材は「二人の人間の距離」並びに「今,ポケットに何を持っているか」などを取り上げた.参加した両大学学生は高臨場感の効果による参加意識の高さが確認された.

  • ウェブ・ベース・コンピュータ・テスティング機能を有するインターネット授業システム

    科学研究費助成事業(長岡技術科学大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2002年
    -
    2003年
     

    植野 真臣, 永森 正仁, 赤倉 貴子, 永岡 慶三, 大里 有生, 三上 喜貴, 根木 昭

     概要を見る

    ウェブ・ベース・コンピュータ・テスティング機構を持つeラーニング・LMS(Learning Management System)を開発した。本LMSの特徴は、以下のとおりである。
    (1)テスト理論に基づくテスト構成機能
    (2)テスト理論に基づくアイテムデータベースの実装
    (3)項目応答理論のみでなく、ベイジアンネットワークを用いた新しいテスト理論を用いた適応型テスト機能
    (4)ペーパーテストでは得ることができないようなデータ、すなわち所要時間データ、回答の変更データなどを用いた詳細なデータ解析システム
    (5)eラーニングにおける複数のコース設定が容易に行える
    (6)eラーニングにおける詳細な学習履歴の所得と従来のLMSにない詳細な学習履歴のデータ解析システム
    (7)膨大な学習履歴データに関するデータマイニング・システム(異常学習プロセスの検出、決定木による学習プロセス分析、ガンマ分布によるコンテンツ分析等)
    以上のLMSを実際に開発し、実際のeラーニング授業としてコンテンツ配信を行った。本LMSでは、複数のコース設定を非常に容易にでき、この機能により、各コースごとに特徴のあるコース設計を行うことも可能である。この機能を用い、配信先は、(1)長岡技術科学大学 学生(2)長岡技術科学大学 社会人大学院コース学生(3)全国工業高等専門学校の学生(4)長岡市の市民(市民講座コース)であり、年間400人以上の学外の受講生が履修を行っている。
    また、理論研究としては、新しいテスト理論の開発、eラーニングのおける膨大な学習履歴データのデータ・マイニング手法の開発研究を行い、それらの実装を行った。

  • 遠隔高等教育を対象とした創発的分業を支援する学習環境の開発と評価

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2001年
    -
    2003年
     

    加藤 浩, 稲垣 成哲, 鈴木 栄幸, 舟生 日出男, 葛岡 英明, 宮本 友弘, 永岡 慶三, 山口 悦司

     概要を見る

    本研究ではa)分業が参加者によって相互的に決められる、b)参加者が相互に仕事の状況をモニターできる、c)一度成立した分業でも容易に再組織化できる、という要件を満たすような分業の組織化のありかたを"創発的分業(emergent division of labor)"と呼び、創発的分業のプロセスを分析して、それを支援する要件を明らかにした。さらに、学習環境を創発的分業という観点から捉えなおし、それが容易かつ円滑に行えるようなシステムを試作し、実践的評価を行うことを通して、創発的分業を支援する学習環境のデザインの方法論を確立することを試みた。具体的には次のような研究課題に取り組んだ。
    ●分業の創発・維持・再編過程の分析に基づく創発的分業の要件や支援方法に関する理論的研究
    ●ネットワークを利用して対面あるいは遠隔で創発的分業を支援する同期型協調学習支援システムの開発と実践的研究
    ●ビデオの能動的視聴と議論を通した協調的問題解決学習を支援するシステムの開発と実践的研究
    ●ネットワーク上での非同期な議論を援用した高等教育のコンピュータ支援に関する実践的研究
    ●高等教育、社会人教育を対象としたインターネットを利用した遠隔協調学習に関する研究
    その結果、創発的分業のプロセスを分析してその要件を明らかにした。また、創発的分業を支援する協調学習ツールKneadingBoardの開発・評価やビデオ観察・分析ツールCIAOの開発・無償公開を行った。

  • 自己学習に活用できる「疑似生活体験型健康ゲーム」の開発

    科学研究費助成事業(聖路加看護大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2001年
    -
    2002年
     

    菊田 文夫, 加藤 浩, 永岡 慶三, 深谷 計子, 瀧澤 利行

     概要を見る

    本研究は、学部学生を対象とした演習の中で、学生自身が日常生活習慣改善のための意思決定の重要性を自己学習できるような、そして、その重要性に関する討論に活用することを意図した「疑似生活体験型健康ゲーム」を制作することが目的である。平成13年度においては、まず、学生のグループワークにおいて、ブレインストーミングとKJ法を用いながら「健康行動を阻害する要因」の抽出を試みた。さらに,ゲームのストーリーをどのような展開にするのか,ゲームの主人公にどのような質問をさせて,その結果をどのように反映させるのか,について,具体的に考えていくために,グループウェア「あんどうくん」を用いて,ゲームのコンテンツマップを試作した。この研究結果を受けて、平成14年度においては、「食事・栄養」、「睡眠・休養」、などのテーマ別に、コンテンツマップを参考にしてゲームのアルゴリズムを決定し、ゲームのプロトタイプを制作した。ゲームの開発にあたっては、携帯電話から使用できるように、iモード対応JavaプラットフォームJ2MEの支援システム、Borland社Jbuilder7、およびアドオンソフトウェアJbuilder MobileSetを使用し、パーソナルコンピュータの画面でデバッグが可能な環境でプログラミングを行った。さらに、ゲームのプロトタイプ作成の過程においては、これを教材として活用する学生たちのもつ日常生活習慣と乖離しないようなゲームのストーリー展開にするために、学習者のアイディアを取り入れる機会を設けた。学生の評価によると、自分に似たゲームキャラクタの表情の変化によって、わざとらしくなく自分の生活習慣を振り返ることができて良かった、などの肯定的な意見とともに、初期設定が難しい、ゲームキャラクタの表情の変化に乏しい期間が続いて飽きてしまう場合がある、という意見が得られた。

  • 高等教育を対象とした学術・教育動画素材の共同利用システムの開発

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    1999年
    -
    2002年
     

    川淵 明美, 菊川 健, STEVEN Tripp, 近藤 智嗣, 永岡 慶三, 菊川 健, 川淵 明美, 井出 定利

     概要を見る

    本研究は、急速に需要が拡大している学術・教育映像資料の流通・利用を促進する、学術・教育映像資料の統合型データベースを構築し、その実用化を図ることを目的とした。高等教育機関で活用されている種々の学習資源(学術・教育映像資料)をディジタルアーカイブし、複数の大学や機関、教員が共有しながら高等教育の学習に最適な形態で運用・提供できる統合型データベースを開発し、5つのモデルを提案した。
    ●異種素材統合モデル
    1つの主題に関して超高精細静止画、高品位動画、グラフィックス、仮想空間など高品位かつ高度で多様な画像データを駆使して統合的に主題に迫るモデル。
    事例:サン・サヴァン教会堂
    ●分散素材統合モデル
    空間的に異なるサーバーに蓄積されたデータを統合的に管理し運用するモデル。
    事例:獣医学症例画像データベース
    ●デジタルアーカイブモデル
    歴史的価値のある資料を収集しデータベース化する。
    事例:第二次世界大戦関連画像データベース
    ●知的資源統合モデル
    異分野、境界領域などの研究過程を同時進行で公開、データベースで統合しコンテンツ化するモデル。
    事例:農業気象災害データベース、東京大学海洋研究所コンテンツ
    ●メディア統合コースモデル
    SCSとインターネットなど異種メディアの特性を統合しオンラインコースをデータベースシステムでバックアップするモデル。

  • 都市集約型 産官学協調 生涯学習ネットワークの構築

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(地域連携推進研究費)

    研究期間:

    2000年
    -
    2001年
     

    永岡 慶三, 小林 登志生, 結城 皖曠, 坂元 昂, 菊川 健, 大塚 雄作

     概要を見る

    本研究は,幕張新都心地区内の大学と企業間をレーザー光中継器により相互に接続し,完全双方向のTV会議システムによる遠隔授業を主軸に,産官学協調による社会人向け都市集約型生涯学習ネットワークの構築をめざしたものである.その上でいくつかの実証的実験試行を行い,有効性を確認することで,今後我が国に多く所在,開発されると予想される同様の地域における生涯学習実施基盤のモデルとして示すことができる.また研究開発用ギガビットネットワークの幕張ギガビットリサーチセンターも同一地区内にあり,国内遠距離都市間を接続するも可能である.
    平成12年度には生涯学習ネットワークの構築と高速伝送にもとづく遠隔教育実験を行った.同じ幕張新都心地区内にあるメディア教育開発センター,千葉県の運営するメディアサーフィン,キヤノン販売ビルを実験学習地点として平成13年3月下旬に4日間にわたる実験を行った.幕張地区に住むシニアを対象に実施した実験的情報教育実践であった.ブロードバンドによる高品位な双方向ビデオ会議,アプリケーション共有による遠隔地個別指導,レスポンス・アナライザによる非同期フィードバックなどを盛り込むことにより,遠隔地でもコミュニケーションがより緊密になり,受講者からも好評価を得た.
    平成13年度には同時双方向の遠隔教育とウェブベースのカウンセリングシステムとを連動させた実験を平成14年2月に実施した.公的IT講習の事後フォローアップ目的でカウンセリングシステムが友好に作動することが確認された.

  • 認知マップテストの意味論的計量化法の研究

    科学研究費助成事業(拓殖大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2000年
    -
    2001年
     

    竹谷 誠, 永岡 慶三, 佐々木 整

     概要を見る

    我々が考案した認知マップテスト法を教育現場で実践評価した結果、認知要素間の関係付けをする有向枝を一律の意味をもたせることが困難な場合があることが明らかとなった。すなわち有向枝にその意味の程度が存在する場合の認知マップテストの評価法を新たに考案しなければならないことが判明した。
    その第一段階として、12年度は有向枝の意味に複数の強さが存在する場合の認知マップテストの採点アルゴリズムを考案した。本研究成果は、有向枝の強さを正規化して、その意味の強さをファジィ量で記述する新提案を行った。具体的成果は、2つのファジィグラフを用いた認知マップ間の類似度の計量化法を考案した点である。従来考案したノンファジィグラフの認知マップの到達度評価法を発展させたファジィグラフの認知マップの評価法である点は本方法の特徴である。
    13年度は本方法の有効性を検証した。ついで、程度量を表す副詞語の意味構造を構築し、その分析を実施した。特に、日本と韓国とで同時に調査分析し、本方法の応用について知見を得た。日本語から韓国語、また韓国語から日本語への翻訳に際して、どのような副詞語を対応すべきかという問題を解析する新方法として利用できることが得られた。

  • バーチャル・ユニバーシティのビジョン提唱と構成諸要素の実証的研究開発

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2000年
    -
    2001年
     

    永岡 慶三, 結城 皖曠, 近藤 喜美夫, 坂元 昂, 小林 登志生, 杉本 裕二

     概要を見る

    本研究の目的は,「バーチャルユニバーシティ」を次世代の高等教育システムのキーしてとらえ,そのビジョン提唱と構成諸要素の実証的研究開発を行うことにある.ビジョン提唱に関しては,我が国がとるべき次世代の高等教育システムの方向性を明らかにすることがメディア教育開発センターという中核研究機関において今重要と考えたものである.構成諸要素の実証的研究開発に関しては,情報通信工学,教育学,教育工学,心理学,認知科学,ヒューマンインタフェース,人工現実感技術など多様な研究分野の研究者を組織し,総合的なアプローチのもとにシステム開発を行った.
    平成12年度は主に下記の各プロジェクトごとに調査研究を行い,平成13年度へ向け開発するシステムの仕様設計を行った.
    ・遠隔広域ネットワーク型コンピュータ・テスト・システムの開発:授業評価やアドミニストレーションオフィス含む遠隔・広域・汎用認定方式の研究開発インターネット利用の遠隔テスト受験方式あるいは音声・映像による出題・回答マルチメディアテスト方式を開発する.
    ・マルチメディア・コンテンツの開発:HDTV撮影による高精細映像教材などのマルチメディア教材コンテンツのプロトタイプ作成および実際の遠隔授業の中での利用方法の開発.
    ・学習コミュニティ形成支援システムの開発:遠隔教育に欠落しがちな学習者間の協調学習や交流を目的としてネットワーク上に形成される遠隔広域コミュニティの形成と運用の研究開発
    平成13年度は具合的なシステム開発を行い国際学会等で公表するとともに同実験試行を行った.特に,コンピュータ・テスト・システムと学習コミュニティ関するシステム開発は実用性を確認することができた.

  • 遠隔協調学習の効果の計量化のためのモデル構成と評価方法の開発

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    1999年
    -
    2001年
     

    永岡 慶三, 小林 登志生, 川淵 明美, 坂元 昂, 大西 仁, 望月 要, 田中 健二

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    本研究は科学研究費補助金の旧国際学術研究での申請によりスタートしたもので,米国スタンフォード大学(SLLスタンフォード学習研究所)との共同研究により年間数回の研究討論や協議を行うとともに,メディア教育開発センターとスタンフォード大学間を結ぶ国際間遠隔協調学習の試行実験を企画,実行した.遠隔協調学習というこれまでの教育分野において試みられてはいるが,決して経験の蓄積が多くはない新しい教育方法の効果を科学的に測定,評価するためのモデルの構成と評価方法の開発を目的とする.コミュニケーション科学としての遠隔協調学習のモデルを情報学的立場と認知心理学的立場の両面からの検討・構築をめざすものである.
    本国際高速回線は,メディア教育開発センターからは幕張ギガビットリサーチセンターへレーザ光中継器による専用回線で結び,日本国内のギガビットネットワークJGNへ接続し,さらに太平洋間をAPAN/Transpacを経て米国シカゴの接続ポイントへ至り,米国内をAbilene, CALREN-2により接続してスタンフォード大学キャンパスに至る経路を持ち,常時,数10Mbpsの帯域が利用可能である.
    実施された実験研究はには以下のとおりである.
    1)プロジェクト・ベースド・ラーニングに基づく国際間遠隔協調学習ならびに遠隔微細作業指導の実施
    2)ウェブベースの同時双方向交信による異文化コミュニケーションでのチャット&ディベート方式の実施
    3)京都スタンフォード日本センターにおけるME133(機械設計論講義)の状況論的学習の効果実証を目的とした国際間遠隔教育実施に関する調査分析

  • 高等教育における高度情報通信技術の活用

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(国際学術研究)

    研究期間:

    1998年
    -
    2000年
     

    坂元 昂, 近藤 喜美夫, 菊川 健, 永岡 慶三, 山田 恒夫, 佐賀 啓男, 小林 登志生

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    高等教育における、高度情報通信・マルチメディア技術を活用した新しい教育方法・教育形態の研究開発推進の必要性に関して、産・官・学のさまざまな分野で提案がなされてきた。こうした各界の論議をふまえ、本研究では、当該技術を利用した日本の高等教育のシステム、学習リソース、教授法の改革に資するべく、基礎的調査を実施した。
    日本の高等教育改革を、衛星通信、インターネット、マルチメディア等の高度情報通信技術によって支援するため、欧米、アジア、大洋州における先進事例を調査研究した。次世代技術の教育利用に関する最新動向に加え、デジタルコンテンツの開発流通、ファカルティに対する情報化研修、学生に対する情報教育、情報化を推進するための学内外の支援機関について調査分析を行った。
    成果として、世界における衛星通信利用、欧州の大学等における著作物デジタル化の権利処理、欧米における教育ソフトウエアの品質評価基準、欧米の障害児教育におけるメディア活用、日本における情報通信技術を活用した大学教育の改革、アメリカにおけるバーチャル・ユニバーシティの現状などのほか、北米・欧州・大洋州・アジアの各大学・機関における35の事例報告を得ることができた。本研究の成果は、研究成果報告書にまとめられたほか、ホームページを開設公開し、高等教育機関に対するサービスとして、すみやかな情報提供を図る計画で、すでにサーバー等の準備を完了した。本研究の成果は、高度情報通信・マルチメディア技術を活用した日本の高等教育改革に資するものと期待される。

  • 電子メディアの『臨場感』『没入感』『一体感』を分析する行動指標とモデルの構築

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    1998年
    -
    1999年
     

    望月 要, 金子 尚弘, 久保 新, 大西 仁, 古屋 泉, 永岡 慶三

     概要を見る

    本研究では(1)言語条件づけを指標としたTV会議システムの伝送遅延の心理的効果測定と、(2)重心動揺を指標とした全周型ディスプレイの視覚的効果測定の実験を行った。
    (1)言語条件づけを指標とした伝送遅延の研究では、double-agent法を用いた言語条件づけをTV会議システムを介して実施し、(1)TV会議システムが介したコミュニケーションでも言語条件づけが成立する、(2)条件づけされた標的行動の自発頻度は、システムの音声と画像の伝送に遅延を付加すると減少する、(3)被験者は、この過程に対して意識性は持たず、条件づけ以外の情報伝達は伝送遅延の影響を受けずに継続できること、が明らかになった。これらの事実より、言語条件づけは、伝送遅延が引き起こすコミュニケーション・メディアの心理的『違和感』を定量化する指標として有効な候補の1つであるという結論を得た。
    (2)「誘導運動を利用した『臨場感』『没入感』の研究では、全周型ディスプレイを用いて、CG画像により誘導される重心動揺を計測し、多面ディスプレイの視覚的効果の大きさを確認した。また、画像要因以外の原因で引き起こされる重心位置の変動や、個人差に埋もれたデータのなかから、画像の効果を抽出する方法として、多変量自己回帰モデルを用いた手法が有望であることを確認した。

  • コミュニケーション科学の方法論-行動・認知科学の側面から遠隔教育の効果を実証する

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(基盤研究(A))

    研究期間:

    1998年
    -
    1999年
     

    永岡 慶三, 鈴木 龍太郎, 大西 仁, 望月 要, 中村 直人, 川淵 明美, 大澤 範高, 結城 皖曠

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    本研究の目的は、急速に実用化しつつある遠隔教育の効果を人間の側から科学的に実証することにある。また、今後本格的到来が予想されるネットワーク社会における教育・学習という人間の知的活動を中心に、教師・学習者モデルの構築などコミュニケーション科学の方法論を構成を策定する。
    次の各研究題目に関して、実施した。
    (1)バーチャルリアリティ等、高度臨場感教育システムの研究:マルチメディアネットワークを介して、映像、音声、コンピュータデータ等を交換することにより、遠隔地においても距離を越えて、臨場感ある教育、学習、研究活動が行えるような教育システムの開発を目指し、実験を行う。この研究では、通常のTV会議システムで用いられるような映像、音声、計算機データに加え、バーチャルリアリティ技術を用いて、立体映像やデータグローブによる運動情報等を交換することにより、これまでの遠隔教育では不可能であった実技的要素を含む遠隔協調学習の可能性を検討する。
    (2)マルチメディア高等教育システム実験環境の基本設計:放送番組制作の新手法として、スタジオから大道具を排除し、特殊効果映像技術により仮想的スタジオセットを作るバーチャルスタジオ技術がある。バーチャルスタジオを用いて、教育番組を試作し、その際の講師の負担を分析し、講師に負担の少ない演出技法、バーチャルスタジオの利用法を検討する。(3)多面ディスプレイ・システムの広視野性や視覚効果について影響を測定する。

  • 高速マルチメディア通信ネットワークによる新メディア遠隔高等教育システムの開発

    科学研究費助成事業(放送教育開発センター)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    1996年
    -
    1997年
     

    菊川 健, 永岡 慶三, 中村 知靖, 大西 仁, 仁科 エミ, 川淵 明美, 永岡 慶三, 田中 健二, 菊川 健

     概要を見る

    本研究ではハイビジョン映像の実時間伝送が可能となる高速大容量の情報を統合的に伝送する高速マルチメディア通信ネットワークを高等教育の場に活用する方法,システム構成などについての研究開発を行うこを目的としている.
    個条に列記すれば,
    1)システム構成:画像・音声等の伝送情報の品質・速度,支援ソフト機能等
    2)教育コンテンツ:教育目標,教育方法,教材内容,教育効果,教授行動等
    3)どのような新しい教育の形態・領域が展開可能かを試行,実証
    であり,以下の実証実験をおこなった。
    「双方向性授業番組の開発・研究」「遠隔合唱実技指導」「遠隔カウンセリング」「遠隔ダン実技指導」「遠隔ディベート」「遠隔情報工学指導:パソコン組立遠隔指導」「遠隔マルチメディアテスト」「バーチャルスタジオを使った講座番組収録技法の開発」「遠隔コンピュータ組み立て指導における圧縮画像の影響」「遠隔協調コンピュータ組み立て」
    本研究の結果,基本的に必要な情報の伝達は十分達成されたことが確認されたが,その際教科内容により特有の条件があることを見いだした.また,非言語的演習科目の実施可能性を実証したことをはじめ全体として当初計画通りの結果をほぼ得るとができた.
    一方,研究開発環境のためのネットワーク基盤の整備は,特に音声に依存する場合には接続にしばしば困難があった.これらは高速マルチメディア通信ネットワーク基盤が技術的には達成されていながらも,製品化されてユーザが使いやすい状態には未だ至っていないことを示す.

  • 21世紀の科学技術社会に求められるライフスキルの研究

    科学研究費助成事業(神戸大学)  科学研究費助成事業(総合研究(A))

    研究期間:

    1995年
    -
    1997年
     

    野上 智行, 中島 秀人, 小川 正賢, 浅田 匡, 城 仁士, 川畑 徹朗, 三宅 征夫, 小田 利勝, 永岡 慶三

     概要を見る

    本研究は,次の課題に基づいて展開された。
    「今後も発達するであろう科学技術社会は,私たちがこれまで気づかなかった“ライフスキル"を必要としているのではないか?それはどうやって育成されるか?」
    この課題に対して,諸科学の専門家を通して検討した結果,次の諸点が明らかになった。
    ・現代社会は,社会そのものが科学技術化し,一般的に情報技術社会として認識される。
    ・私たちは,科学技術の産物を使いこなし,溢れる情報から適切なものを選択し,自己教育力を身につけ,自己認識(セルフエステ-ムの重要な要素)をはかり,意思決定(あるいは目標設定)をする力が必要である。
    第2年度は,神戸大学発達科学部附属幼稚園,附属明石小学校,附属明石中学校で,上記の要請を導入した授業を試み,授業内容を中心として研究協議を行った。その結果,ライフスキルの育成は教科学習の枠組みを越えた横断的・総合的なアプローチを必然的なものにすることが見出され,新たな単元開発,カリキュラム開発の必要性が明らかになった。
    最終年度は,上記の成果について,さらに独・英の研究者によるレビューを受け,ライフスキル育成プログラム開発は教育の現場で実験的に構築する以外に方法はない,という結論を得た。この立場から,神戸市内の小学校を中心として実験的な単元開発を試みた。開発過程の詳細な記録から,単元開発リーダーの資質が極めて重要な役割を持つことが見出された。
    今後の課題として,ライフスキル育成プログラム開発リーダーの育成がクローズアップされた。

  • マルチメディアを活用した高等教育の現状と将来展望に関する調査研究

    科学研究費助成事業(放送教育開発センター)  科学研究費助成事業(総合研究(A))

    研究期間:

    1995年
    -
    1996年
     

    菊川 健, 望月 要, 中村 知靖, 小林 登志生, 永岡 慶三, 池田 輝政, 舘 昭

     概要を見る

    情報技術の著しい発展に伴い、国内外において高度情報通信社会に向けた取り組みが進展しており、光ファイバーや衛星通信等の基盤整備が急速に進んでいる。このため、マルチメディア等を活用した高等教育の将来展望について研究を行ない、新しい高等教育の在り方や課題等を明らかにすることを目的とした。
    平成7年度では、マルチメディアを活用した高等教育の現状を把握するために、国公私立の大学・短大等1200校へアンケート調査を行い、マルチメディアを活用した自校の特色ある教育実践や教育条件の整備、現状の問題点、今後の重点目標と展望について調査・分析を行った。また、マルチメディアを活用した高等教育の現状調査の結果から、先進的取組みやマルチメディアを活用した特色ある教育を創造している大学・短大等22機関を対象として内容、方法、施設、設備、スタッフ、運営、効果、研究課題、行政への期待等総合的な側面にわたる聴き取り調査を実施した。
    平成8年度では、授業におけるメディア活用に関する調査を実施するとともに、北米を中心にマルチメディア・ネットワーク等を活用したオンライン・コース、オンライン・ユニバ-シティ、バーチャル・ユニバ-シティの現状について研究を行い、今後のマルチメディア等を活用した高等教育システムの方向性を求めた。
    これらの調査研究の結果をまとめるとマルチメディアを活用した教育の機能については、
    (1)教師主導型から学習者中心へ
    (2)オープンでフレキシブルな学習環境への転換
    (3)グローバルな教育機能を活かすこと、が挙げられる。
    次世代の高等教育システムは、これまでの、閉鎖的な高等教育環境から、オープンでフレキシブルな学習環境へ向けて推移してゆくと見られるが、これに対するメディアの役割は多大である。
    オンライン・ユニバ-シティ、バーチャル・ユニバ-シティへの取組みは、今後の高等教育システムの在り方に大きな示唆を与えるものであり、今後も推移を見守る必要があると考える。

  • 共同利用を目的にしたマルチメディア教材開発システムの実用化

    科学研究費助成事業(放送教育開発センター)  科学研究費助成事業(試験研究(B))

    研究期間:

    1994年
    -
    1996年
     

    菊川 健, 永岡 慶三, 小町 真之, 川淵 里美, 川淵 明美, 前田 保夫

     概要を見る

    本研究は、国内高等教育機関の複数の利用者が共同利用を行うことのできる「マルチメディア教材作成支援システム」の開発を目的としている。
    国内のマルチメディアシステムの現状を調査し、現有システムとの整合性を検討し、
    (1)マルチメディア教材(ソフト)制作で用いる映像・音響素材の提供機能
    (2)内容・構成を記述するためのシナリオやスクリプトの記述技法の標準化
    (3)効果的・効率的な映像・音響素材のデジタル化、圧縮処理などの前処理システム
    (4)複数のマルチメディアプラットフォームに対応するオーサリングシステムの整備
    (5)システムインテグレーション
    の5項目を重点として、マルチメディア教材作成支援システムを開発した。さらに、本マルチメディア教材作成支援システムを共同利用システムとして実用化し、実際に、マルチメディア教材作成支援システムを用いて、いくつかの専門分野を対象に、古写真、解剖画像、航空写真、景観画像、想画、ビデオ映像など、様々な形態の学術・教育映像資料の電子メディア制作を行った。本システムを用いた様々な学術・教育映像資料の電子メディア制作を通して
    (1)マルチメディア教材「サン・サヴァン教会堂の壁画」の制作
    (2)放送大学授業番組制作に用いたインサート素材映像の電子化手法の研究
    (3)絵巻物の電子化手法の開発
    等、高等教育における学術・教育映像資料の電子化手法を開発した。また、本研究では、さらに、高等教育が求める高度な学術・教育利用を満たす内容・品質のマルチメディア素材のためのデータベースを提案した。

  • 新しい学力の測定・評価を目的としたマルチメディア出題・回答テストシステム

    科学研究費助成事業(放送教育開発センター)  科学研究費助成事業(一般研究(C))

    研究期間:

    1994年
    -
    1995年
     

    永岡 慶三, 蛯名 邦禎

     概要を見る

    本研究の目的は,新しい学力の測定・評価を目的としたマルチメディア出題・回答テストシステムの開発にあり,「マルチメディア・テスト・システム」と呼ぶことにする.次のような評価機能を有する:1)従前の教育目標を,ペ-パーテストによるよりも,正確に測定・評価できること.2)従前の教育目標の中で,測定・評価が難しいとされていた教育目標について測定・評価できること.3)出題・回答に用いるメディアが,紙と鉛筆からマルチメディアに変化することにより,はじめて測定・評価が可能な新しい教育目標を創出できること.
    当該年度内では次のような成果を得た.まずマルチメディア・テスト・システムと新学力観などの新しい学力の測定・評価について,かかわりを明かにした.特にマルチメディア・テスト・システムの採点・評価を重視し,その理論モデルを項目応答理論を拡張させた形で提案した.また具体的なマルチメディア・テスト項目としてビデオ映像を使用したものなどを開発し,大学生に対して実施した.その回答結果について前記の採点・評価の理論モデルを適用した.
    また,マルチメディア・テスト・システムの今後の発展について,今後のマルチメディア技術の発達と普及を視野に入れ,コンピュータネットワークの適用による遠隔テストシステム構想およびアイテムバンクとの融合を目指したネットワーク利用のテストシステムの構築について,そして具体的な適用領域の例として物理教育への応用について考案した.

  • 科学教育と技術教育との連係を深めた一貫教育体系の確立に関する研究

    科学研究費助成事業(芦屋大学)  科学研究費助成事業(総合研究(A))

    研究期間:

    1990年
    -
    1991年
     

    朝井 英清, 永岡 慶三, 城 仁士, 鈴木 寿雄, 平田 邦男, 大木 道則

     概要を見る

    近年の科学・技術の進展の動向と、その産業や社会・家庭生活への普及の実態を認識し、今や科学教育と技術教育の乖離は許されないことを確認して本邦の新旧学習指導要領、科学、技術、保健等に関する内外の教科書や教育研究資料を調査した。
    従来の理科教育各分野及び技術教育各領域を総合的に解析し、旧来の分野・領域分類にこだわることなく、純粋科学が技術として機能するに至る経路を抽出して、A.(物質・材料)、B.(エネルギ-)、C.(情報・計測)、D.(生体・環境)、及びE.(システム)の5分野理系列を立てた。Eについは、A〜Dのそれぞれの系列の中にシステム的感覚が必要であるとともに、A〜D各項が相関連して機能するうえで、全系列の体系化をはかるために必要な意識である。
    本邦の科学教育は今次の学習指導要領の改訂によって全般にシステム的感覚が高まりつつある点がうかがわれるが、技術教育は教育課程としての体系に欠けている。この点について代表者・朝井は従来の技術教育を見直し、次の世紀に向けてのこの種の教育の指向するべき方向を示唆して日本産業技術教育学会誌に連載したが、分担者・城は情報教育の基本構造について論究する報文を同学会誌に発表するとともに、現行の技術教育の内容を上記分野系列に沿って分析して、その再編成のための問題点を指摘した。
    日本科学教育学会が平成3年度会において、来世紀に向けての科学教育の在り方についてシンポジウムを催した際に、同学会長・大木(研究分担者)はその基調講演において応用科学教育への指向を提起し、また朝井は“技術教育の基盤"と題して科学技術教育の総合体系化の必要性を力説した。さらに朝井は材料工作技術学習の中に科学的要素を実践的に導入する試みを、中学校の金属加工領域教育に採り入れて効果を上げた。

  • ハイパーメディア・テストシステムの開発研究

    科学研究費助成事業(神戸大学)  科学研究費助成事業(一般研究(B))

    研究期間:

    1990年
    -
    1991年
     

    永岡 慶三, 城 仁士

     概要を見る

    高性能パーソナルコンピュータ(MacintoshII)上に、ハイパーメディア技術を活用したテストシステムを開発し、実際的使用上の調査も行った。ここにハイパーメディア技術とは、ハイパーテキスト構造とマルチメディア媒体の両機能を合わせ持つ技術とする。
    システム開発においては、コンピュータシステムの基本機能としての、テスト、構成、テスト実施、テスト結果採点・分析・フィードバックの各機能をハイパーメディア化し、機能を高度化することを試みた。主に、テスト構成において、ハイパーテキスト構造の、またテスト実施においてマルチメディア媒体の活用が有効である。特に、テスト実施時において、テスト項目の出題(出力)と解答(入力)に図形、画像、音声を用いることは、従来のペーパーテストとは全く異なるテスト環境とそれに基づく教育評価方法の提供が可能であり、注目されるところである。
    教科題材としては、設計製図科目におけるテストシステムを開発した。この題材は、本質的に物理的実体を教材対象としている部分があり、したがって非言語情報を扱い、入出力とも図形あるいはアニメーション等の機能を必要とする。これをコンピュータテストにより評価することで、従来は、計測することのできなかった学力を測定することが可能となった。それは言語表現以外の知識表現による回答能力である。
    また、コンピュータテストに特有の回答所要時間および回答内容変容データという新情報を、教育評価用の情報として分析、活用する方式を開発した。それらのデータ分析手法に関する理論的モデルを提出した。さらに、コンピュータ通信を利用して、遠隔地間でのテスト構成・実施のシステムを開発し、実施して動作を確認した。

  • 科学技術教育の総合体系化に関する研究

    科学研究費助成事業(芦屋大学)  科学研究費助成事業(総合研究(A))

    研究期間:

    1986年
    -
    1987年
     

    朝井 英清, 小川 武範, 恩藤 知典, 鈴木 寿雄, 佐伯 敬一, 小塩 高文, 永岡 慶三, 池本 洋一

     概要を見る

    近年の科学技術の進展は, 科学と技術の学際領域の開拓と両者の総合化の成果であるとともに, その著しい進歩, 普及は産業構造の変革を求めるばかりでなく, 市民の日常生活までも科学技術の広範なシステムの一環としてかかわりをもつに至った. この実態にもかかわらず, 従来学校教育における科学教育は原理・法則の概念的な認識学習に終わって, 日常の具象と実証的に結びつかず, 一方技術に関する教育は実践・体験を重んじるあまりに, 技能・工作学習に偏ってその基礎となる科学性に欠けて来た結果, 両者ともにその教育効果を上げることができず, 学習者に疎外感を与えて来た.
    この現状にかんがみ, 市民の教養・常識として, 学校教育における科学技術教育の総合体系化をはかり, 科学を技術にそして日常の具象に結びつける筋途をわからせる教育課程の編成を試みた.
    両者を融合する教育課程として「物質(材料)」, 「エネルギー」, 「情報」, 「生命(環境)」および全般にわたる「システム」的思考の5つの分野系列に分け, 現行の初等・中等教育の理科教育の学習課程の各項目についてそれぞれの分野系への適合因子を抽出して表示した. 理科教育の全課程を通して, 物質, エネルギー, 生物・環境に関する概念把握はできるが, 材料, 流体, 生命及び効率等の具体性のある領域に欠けるところがあり, また情報に関する学習は現行の教育課程からは体系的には抽出されなかった.
    現行の家庭(技術・家庭を含む)科教育は, 依然として男女の性差の払拭しきれない古典的な学習課程で, このままでは科学技術総合教育の体系の中に融合させることは適当でない. 抜本的な改編をはかって, 上記の科学教育に欠ける日常具象にかかわる領域の科学的かつ実証的学習課程を編成することが必要である.

  • 中等教育における情報教育のカリキュラム開発と教師教育に関する研究

    科学研究費助成事業(京都教育大学)  科学研究費助成事業(総合研究(A))

  • 情報アクセスに関わる教育カリキュラムと技術的課題の体系化

    科学研究費助成事業(電気通信大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

  • マルチメディア・ネットワークシステムの高度化の研究

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(特定領域研究(A))

  • 体験活動を盛り込んだストーリー参加型ブロードバンド対応科学教育学習システムの開発

    科学研究費助成事業(メディア教育開発センター)  科学研究費助成事業(特定領域研究)

  • 授業討論用グループウェアにおけるファジィ論的グループ構成基準の研究

    科学研究費助成事業(広島大学)  科学研究費助成事業(萌芽研究)

  • 複眼評価を特徴とした電子アンケートシステムの開発研究

    科学研究費助成事業(広島大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

  • グループ学力の評価法開発

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(萌芽研究)

  • ファジィ論的教材選択に基づく外国語学習用短文速訳練習システムの開発研究

    科学研究費助成事業(広島大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

  • グローバル・リテラシー大学英語教育のモデル化と自動成果判定システムの開発

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

  • 裸眼3D視線一致型TV会議システムを利用した遠隔教育の効果と身体的負荷の研究

    科学研究費助成事業(岡崎女子短期大学)  科学研究費助成事業(挑戦的萌芽研究)

  • 10年後の大学教育を想定したゼミ活動の方式提案と評価方法の開発

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

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社会貢献活動

  • テレビニュース番組「ニュースの森」東京放送 (TBS)

    テレビニュース番組「ニュースの森」東京放送 (TBS) 

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    大学の教室での携帯電話によるレスポンス・アナライザの利用

特別研究期間制度(学内資金)

  • アジアにおける非欧米型eラーニングシステムの構築理念と運用に関する調査研究

    2012年04月
    -
    2013年03月

    マレーシア   マラヤ大学

特定課題制度(学内資金)

  • 統合ゼミ活動支援システムの開発およびその有効性の実証

    2017年  

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     本研究の目的は,大学教育において中心的活動たるべきゼミ活動を効果的・効率的にすることを支援するSMS(Seminar Management System:統合ゼミ活動支援システム)の開発であり,その有効性の実証である.昨年度に引き続き,本年度は基本的設計理念に基づき,改めて大学におけるゼミの実態調査を実施し,ゼミ形態の分類および形態に基づくゼミの共同体意識形成要因を明確化した.また「地理的に分散した異なる学術文化をもつ複数のゼミによる遠隔協調学習形態」である”バーチャルゼミ”への機能拡張を試みた.これはより広く高い視野を養うことが将来的に実社会において有用と考えたものである.

  • ゼミ活動支援システムの構築と実践的方法論の開発

    2016年  

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     本研究の目的は,今後の大学教育の中心たるべきゼミ活動研究にある.専門知識提供機能から人間関係構築・人間基礎力の育成機能を主眼として,その集約的機能であるゼミ活動を効果的・効率的に支援するシステムの構築とゼミ活動の実践的方法論の開発を行った.今年度はプレゼンテーション能力,ファシリテーション能力の育成機能の増強に特に注力した.ファシリテーション能力の評価値として参加者発言の空間的・時間的均等化をあげ,ある程度の実用性を確認できた.またプレゼンテーション能力については共通評価項目に加え,プレゼンターが自ら改善を希望する個別評価項目を追加して,振り返り評価を行える機能を開発・試行した.

  • 10年後の大学教育を想定したゼミ活動の方式提案と評価方法の開発

    2015年  

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     本研究ではゼミ活動こそを近未来の大学教育の中心に置くべきものと考えている.そのことを念頭に,大学教育におけるゼミ活動の方式について,授業支援の基盤LMSに相当するSMS(Seminar Management System:統合ゼミ活動支援システム)の構想を提唱した.現在,継続的にSMSの開発を行っており,その効果検証のための評価活動主体の実施を行っている.&nbsp; SMSの基本設計方針は,1)ゼミを大学内大学と捉え,ゼミ固有の理念を立てること.2)初任教員でもゼミ理念の達成のためのゼミ活動を効果的・効率的実行を支援できること,3)学生の能力育成にあたっては,相互評価に基づく切磋琢磨による自己増殖的資質の涵養をできる仕組みであること.

  • モバイル端末を思考トリガー装置とする論理的思考能力の育成方式開発とその効果実証

    2013年  

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     本特定課題研究の目的は,複数学習者が協調して解決を目指す論理思考問題(思考パズル)をモバイルラーニングによって提供し,「創造的思考力」の評価法を開発することにある.モバイルラーニングはいつでもどこでもの「すきま学習」に特徴があるが,出力画面の情報量が限定され,多数文字の教材を勉強するのは辛い.出題が簡潔で,知的思考が大いに要求される論理思考問題(思考パズル)が適している.通信機能があることから,協調解決・創発的グループワークを重視し,その問題解決過程における回答正誤・思考時間・コミュニケーション量・議論内容から,「創造的思考力」の評価法開発を目的とした. 教育の場では論理思考問題(思考パズル)の類は,これまで本来の学習の促進のため或いは純粋に遊びとしてとらえられて来た.しかし近年,学術的な扱いの傾向もでてきた.欧米諸国では以前よりLogical Puzzle,Lateral Thinkingなど論理思考問題は学校教育などで用いられて来た.日本でも学会としては,日本シミュレーション&ゲーミング学会や情報処理学会ゲーム情報学研究会などの存在がある.日本教育工学会にでは2010年9月に開催された第26回全国大会の課題研究「ゲーム・シミュレーションを利用した教育・学習支援」セッションが設けられたように,教育工学系領域におけるゲームの教育利用に関する研究は,2000年代半ば以降の研究論文数の増加に現れている.  一方,モバイルラーニングは日本でも各企業がビジネスベースでLMSシステム,教材コンテンツ開発を競っている.学術の場でも国際会議Mobile Learningが毎年開催されている.日本でも既に大学や企業でeラーニングは実用されてきているが,タブレット端末のスマートフォン急激な普及によって,いっそう「いつでもどこでも」の特徴が先鋭化し,「すきま学習」の学習形態が必要となってくる. 申請者はこれまで大学院授業において論理思考問題を扱っている.教材内容として次のように整理できる.[論理問題,哲理問題,数理問題,物理問題,心理問題,倫理問題,推理問題,発想問題,フェルミ推定].取り上げた教材の事例として2題を例として以下に示す.【哲理問題】 財布の交換:「2人の人間が持っている財布の中身を比べ,金額が少なかった方が多かった方の財布の中身をもらう.両者の中身の平均に対し,もらえる場合は平均より多く,失う場合は平均より少ないので,どちらの人間にとってもこのゲームは有利である.これは本当か?説明してください」→哲理分野でも論じられている問題で,皆が一致する正解はほとんどない.他人に説明し納得させる回答過程の協調的な構成が議論の主題である. 【数理問題】 スプーン一杯液体の入れ替え:「AとB,二つのビーカーがあり,Aに赤インク,Bにミルクが各1リットル入っている.1ccのスプーンで,Aから赤インクをBへ移す.よく混ぜた後,BからスプーンでAへ戻す.結果,ビーカーAとビーカーBのどちらが純度が高い液体となるか?」→厳密に数式計算すれば正解に至るが,閃きがあれば簡明に解決できる.それによる解答を他人に認めさせる解説に工夫を要するため,議論が沸騰した. 研究成果としては,以上の題材についてのオンラインテキストディスカッションを分析した報告およびそれらを授業中に実時間でデータ分析するアプリの援用について検討した報告である.

  • 視線一致型TV会議システムを利用した大学間遠隔交流学習の学習環境の計量的評価

    2013年  

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     本課題研究の目的は,視線一致型TV会議システムを利用した大学間遠隔交流学習のための学習環境デザインおよび実行時の効果について計量的評価を行う方法の開発することにある.ここにいう学習環境デザインとは,TV会議システムに関する一連の映像・音声などの個々の機材の構成と配置,並びに椅子や机と参加者の着席位置などのレイアウトなどを最適化する方式設計であり,それを実験試行することにより下記の各項について,計量的評価の方法を開発するものである. また今回は3D機能ソフトの導入により,一段と機能を向上させている.これに関し3D機能と2D機能の比較研究も行った.ここで利用する視線一致型TV会議システムは,遠隔両サイトの参加者どうしの視線が一致することで臨場感やゲイズアウェアネス(相手の視線を認識できること)の効果が高く,その特性が活かされるかどうかが重要である. 本研究ではアンケートを集計した後,因子分析は主因子法,ブロマックス回転解の方法で行った.その結果,「疲労・違和感」,「積極性」,「視線・表情認知」,「意義・理解感」,「立体感」,「不満感」の6つの因子が得られた.因子得点の結果によれば,「3D視線一致」は「2D視線一致」に対して「積極性」,「視線・表情認知」,「立体感」,「不満感」の4項目でポジティブな結果を示していた.特に「立体感」の項目数値が高く,これは3Dシステム導入による臨場感・親近感向上を示していると示唆される.これによって「視線・表情認知」,「積極性」の向上を促し,結果として被験者が3Dシステムに満足しているのだと考えられる.「疲労・違和感」・「意義・理解感」に関しては疲労からくる集中力欠如などが原因として挙げられる. 本研究の他の成果は次のようにまとめられる. ・3D視線一致型は,動作伝達やその理解に有効であるが,「疲労・違和感」が高く,常用に値する優れた遠隔学習環境とは言いがたい. ・ 2D視線一致型は,立体的な動作を認知できる環境に劣るが,「意欲・理解感」の向上に優れ,本研究環境の中では,最も適した遠隔学習環境であった.未来の教育環境を具現化する試みである.・ 従来型は,他の環境に比べ学習環境として劣り,特に動作伝達を行える環境ではなかった. 本研究はある意味,立体映像による双方向通信を実現し,将来的教育環境を具現化する試みである.一方で高機能ゆえに高い「疲労・違和感」や「3D酔い」(動揺病)などが懸念される.特に「3D酔い」に関しては「3次元映像に関するガイドライン試案」(機械システム振興協会)や「3DC安全ガイドライン」(3Dコンソーシアム)などで,適切な提案がなされているが,いずれも,市販されている眼鏡型3D映像を中心としたもので,本研究で採用した裸眼3D(レンチキュラfー型)については未解明な部分が多い. 大学間遠隔交流学習のような双方向遠隔コミュニケーションでは,画面に注視する場合と,画面外の情報(例えば手元のメモなど)へ目を向けることもある.また,発言や発表時などは,能動的に映像空間に働きかけ,時に極度の緊張を伴う場合もある.こうした行動が「3D酔い」を発症するのか,または新たな症状などをどう発症するのかは,未解明であり,このような潜在的な負の側面は開発者が同時に研究する必要があると考える.

  • 論理思考問題によるモバイルラーニング:すきま学習による創造的思考力の評価法の開発

    2012年  

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     ここでは「すきま学習」を,「学習意図のない日常活動中に生ずる比較的短い時間的すきまを利用して行う学習」と規定した.従来より書籍等によってもすきま学習は可能であったが,情報通信基盤の整備・普及により,スマートフォンやタブレット型端末などのモバイルラーニング可能な携帯機器が,ほぼ場所によらず常時ネットワーク接続できるようになったため,伝統的な「机に向かい椅子に座って行う学習」以外の場面でのすきま学習が大幅に拡大しつつある.  本特定課題Bでは,今後への研究継続を目指し,国内・国外の研究者と研究討議・専門知識提供により研究方針のシステム開発の方向性を策定した.同一教材による学習実験を行い,従来型学習とすきま学習の学習効果・効率の比較を行った.また,すきま学習の成立条件,すきま学習場面の可能性探索などを行った. 大学生および高校生を対象にアンケート調査を行い,98%がすきま学習を経験しているが,その場所は通学等の電車内が92%と最も多く,使用媒体の内訳は書籍94%,スマートフォン78%であった.すきま学習の成立条件についての回答を総合すると,場面としては「動く必要が無く特に他にするべきことが無いこと」,媒体としてはスマートフォンが紙・本より高位となった.また状況として,周囲の状況から浮いてしまわないことがあげられ,参考書やレジュメで学習しては浮いてしまう状況においてもスマートフォンによるすきま学習可能性が示唆された. 次に実験協力者を,今まで暗記ものに関して「紙に書いて憶える」(通常学習派)か「時間のすきまを見て憶える」(すきま学習派)かの両派に分けた.試験教材は高橋書店『漢字検定準1級 頻出度順問題集』を用いた.両派について,すきま学習と通常学習の両方により学習を行い,さらにAパターン「すきま学習→通常学習→すきま学習」とBパターン「通常学習→すきま学習→通常学習」の2群に分けて,計4グループとした.結果,すきま学習派Aパターンにおいて,点数が上がり習熟が見られたこと,また通常学習派Aパターンでも点数が伸びた.共通して,すきま学習は1問にかかる時間が短く,それだけ復習時間が取れたという声があった.通常学習派Bパターンからは,すきま学習のデメリットとしては人の目を気にし,周囲から浮くことを懸念するという声があった. 以上より,すきま学習はきわめて有望な学習手段となりうる感触を得た.なお,今回は得点評価のしやすい暗記的題材を用いたが,これを論理思考問題の題材へ適用して行くことが今後の課題である.

  • 国際間 同時双方向 遠隔授業「異文化コミュニケーション」の正規授業時間帯での実証実験

    2004年  

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    本研究の目的は,国際ブロードバンド回線による同時双方向遠隔授業での国際間単位互換の実効性に関する技術的,教育的要件について実証的な実験を行い,成立するための条件と適正な運用方式に関する知見を得ることにある.研究組織は,早稲田大学,メディア教育開発センター,東京都立科学技術大学,北海道大学,米国スタンフォード大学およびアラスカ州立大学フェアバンクス校の各所属の研究者よりなり,調査研究および実験実施研究を並行して行った.これまで平成14年度から平成16年度にかけ,北海道大学とスタンフォード大学の間で数回の実験を重ねてきた.また平成15年11月には,情報処理教育研究集会の特別セッション「eラーニング」の中で遠隔教育デモンストレーションを実施した.デモンストレーションでは、北海道大学のDale Harris教授(情報基盤センター客員教授)によるスタンフォード大学の大学院生との遠隔ゼミを実施した。また,それに先立ち、北海道大学の英語クラスとスタンフォード大学の日本語クラス(Lipton Okano講師)との異文化コミュニケーション授業を行った.平成15年12月18日には本研究課題に関する<日米「遠隔教育」国際シンポジウム>「外国語教育における遠隔教育-ブロードバンド時代の教授法変革を求めて-」を北海道大学で開催した.平成17年1月18日には新たに北海道大学とアラスカ州立大学フェアバンクス校の間で,同時双方向遠隔授業により実現できる映像主体の日米異文化コミュニケーション実験を実施した.題材は「二人の人間の距離」並びに「今,ポケットに何を持っているか」などを取り上げた.参加した両大学学生は高臨場感の効果による参加意識の高さが確認された.

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