2024/04/25 更新

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クロス セイジ
黒須 誠治
所属
商学学術院
職名
名誉教授
学位
工学博士 ( 早稲田大学 )
ホームページ

経歴

  • 2006年
    -
     

    早稲田大学大学院商学研究科教授

  • 1998年
    -
     

    早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授

  • 1994年
    -
     

    早稲田大学システム科学研究所教授

  • 1988年
    -
     

    早稲田大学システム科学研究所助教授

  • 1980年
    -
     

    弘前大学人文学部助教授

  • 1977年
    -
     

    弘前大学人文学部講師

  • 1976年
    -
     

    富士短期大学非常勤講師

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学歴

  •  
    -
    1977年

    早稲田大学   工学研究科   工業経営学科  

  •  
    -
    1972年

    早稲田大学   工学研究科   工業経営学科  

  •  
    -
    1970年

    早稲田大学   理工学部   工業経営学科  

所属学協会

  •  
     
     

    経営情報学会

  •  
     
     

    日本経営工学会

  •  
     
     

    日本経営システム学会

  •  
     
     

    オペレーションズ・マネジメント&ストラテジー学会

研究分野

  • 設計工学   システム設計

研究キーワード

  • システム設計、経営システム設計、生産経営システム設計、生産管理、待ち行列の理論、システム思考、経営工学

受賞

  • 日本経営管理協会賞

    1989年  

  • 経営科学文献賞

    1989年  

 

論文

  • シーズからニーズを見つけ出す考え方、「できる展開法」

    黒須誠治

    研究開発リーダー   10 11 36-40 ( 11 ) 36 - 40  2014年02月

    CiNii

  • 新製品開発作業の作業研究−−ニーズ探索を中心として

    黒須誠治

    早稲田国際経営研究   No.44   1 - 14  2013年03月

  • ニーズの発見法・認識法としての目的(機能)展開法−−ワークデザインによる商品企画

    黒須誠治

    早稲田国際経営研究   No.43   1 - 12  2012年03月

  • 共時的設計図と経時的設計図の意義

    黒須誠治

    早稲田国際経営研究   No.42   1 - 7  2011年03月

  • システムデザイン思考法を利用した技術ロードマップ作成方法

    朝比奈宏一, 黒須誠治

    早稲田国際経営研究   No.41 ( 41 ) 131 - 140  2010年03月

    CiNii

  • “用途開発方法「できる展開法」におけるスローガン設定と業種一覧の活用”

    黒須, 竹永

    国際経営・システム科学研究   No.40   143 - 152  2009年

  • 社会システムの生成方法に関する一考察ーーシステム設計論の立場から

    黒須誠治

    国際経営・システム科学研究(早稲田大学アジア太平洋研究センター)   ( 38 ) 101 - 120  2007年03月

  • “社会システムの生成方法に関する一考察——システム設計論の立場から——”

    黒須誠治

    国際経営・システム科学研究   No.38 ( 38 ) 101 - 120  2007年

    CiNii

  • マテハン道具としての箸

    黒須誠治

    MHジャ−ナル/日本MH協会   ( 241 ) 2 - 2  2005年04月

  • 利害衝突問題の解決原理−−機能論の観点から

    黒須誠治

    国際経営・システム科学研究   ( 36 ) 243 - 260  2005年03月

    CiNii

  • 「情物場一致」と「探し出し易さ示数」

    黒須誠治

    ロジスティクスシステム   14 ( 3 ) 48 - 49  2005年03月

  • 『経営戦略のエンジニアリングアプロ−チ』

    鈴木, 三品, 黒須

    日科技連    2004年03月

  • “Crafting Strategy Through a Purpose Oriented Approach“

    Mishina,T, Kurosu,S, Kubokawa, S

    Proceedings of the 2nd World POM Conference and the 15th Annual POM conference 2004    2004年

  • “Classification of Autonomous Distributed Cooperative Systems and the Position of Advanced Material Handling System”

    KUROSU Seiji

    Proceedings of 2004 International Conference on Logistics/Material Flow,    2004年

  • 「ビジネスモデルの1設計法—— 改善+理想法——」

    黒須誠治

    国際経営・システム科学研究   ( 34 ) 62 - 70  2003年

  • 「VE関連技法−ワークデザイン」

    黒須誠治

    VALUE ENGINEERING   ( 219 ) 6 - 9  2003年

  • 「日本的製造ビジネスを支える技術デ−タ構造改革の提案」

    手島, 黒須, 河野

    IEレビュー(日本IE協会)   42 ( 223 ) 65 - 75  2001年

  • 「システム設計手順の中にトリガー設計の手順を含ませることの重

    黒須誠治

    経営システム、(日本経営工学会刊)   11 ( 4 ) 175 - 182  2001年

  • 「システム設計におけるトリガーの扱い」

    『国際経営・システム科学研究(早稲田大学)』   No.31  2000年03月

  • ワークデザインにおけるアウトプット・インプットの見つけ方—一般システムの設計手順に関する研究

    アジア太平洋研究センター紀要   1  1999年03月

  • ロジスティックスシステム設計法(4)

    物流ロジスティックス   pp.46-50  1998年10月

  • ロジスティックスシステム設計法(3)

    物流ロジスティックス   pp.46-50  1998年09月

  • ロジスティックスシステム設計法(2)

    物流ロジスティックス   pp.48-51  1998年08月

  • ロジスティックスシステム設計法(1)

    物流ロジスティックス   pp.46-50  1998年07月

  • ワ−クデザイン手法の研究課題

    システム科学研究所紀要   28  1997年03月

  • ロジスティックス的在庫管理

    ロジスティックス(高橋輝男編著)/白桃書房    1997年03月

  • 新しいワ−クデザイン[7]−システムとは何か

    IEレビュー   37;4  1996年10月

  • 新しいワ−クデザイン[6]−新製品開発

    IEレビュー   37;3  1996年08月

  • ワ−クデザインのシステム概念

    黒須 誠治

    日本経営工学会誌   47;3 ( 3 ) 173 - 180  1996年08月

     概要を見る

    ワークデザインで使用していると思われるシステム概念を, 一般システム論の規範に則って整理した.すなわち, 設計プロセス順に4つに整理・分類する.具体的には, 機能表現システム, インプット-アウトプット表現システム, 手順表現システム, キャタリスト表現システムの4つである.これらのうち, 従来のワークデザインでは, 目的・機能を明確にし, 表現することが最も重要でありながら難しいとされていたが, 機能表現システムを明確にすることにより, 機能表現しやすくなる.またキャタリスト表現システムの概念を明確にすることにより, 従来から曖昧にされていた思考上のシステムと実体システムとの間の関係を明らかにできた.これらのことなどを理論的基礎とすることより, ワークデザインの手法をさらに体得しやすくできる.また, 実際のシステム設計に応用しやすくなると思われる.

    DOI CiNii

  • 新しいワ−クデザイン[5]−情報システムの設計

    IEレビュー   37;2  1996年05月

  • 中国進出企業の現状と技術移転の今後

    第4回アジア地域調査団報告書/日本IE協会    1996年03月

  • 新しいワ−クデザイン[4]−システム案の案出とコンポーネント分割

    IEレビュー   37;1  1996年03月

  • 新しいワークデザイン{4}−システム案の案出とコンポーネント分割

    IEレビュー/日本IE協会   36;6  1996年03月

  • 情報システム設計の基礎的な理論IV

    システム科学研究所    1996年03月

  • マテリアルフローにおける自律化の研究

    メタモルフィック搬送システムに関する研究成果報告書/IMSセンター    1996年03月

  • システム設計の観点からみたシステム・設計およびシステム設計

    システム科学研究所紀要/システム科学研究所   27  1996年03月

  • 新しいワークデザイン{3}−インプットの探索と決定

    IEレビュー/日本IE協会   36;5  1995年12月

  • Concepts, practices and expectations of MRP, JIT and OPT in Finland and Japan

    H Matsuura, S Kurosu, A Lehtimaki

    INTERNATIONAL JOURNAL OF PRODUCTION ECONOMICS   41 ( 1-3 ) 267 - 272  1995年10月

     概要を見る

    This paper aims at comparing Finnish and Japanese concepts and practices regarding manufacturing and operations management. It is seen that there are differences in applying MRP, JIT and OPT. A more detailed study reveals that these differences are partly due to the fact that these concepts are interpreted in different ways in these two countries.

    DOI

  • 新しいワークデザイン{2}−アウトプットの決定と機能(目的)展開

    IEレビュー/日本IE協会   36;4  1995年10月

  • 新しいワークデザイン{1}−システムとシステム設計

    IEレビュー/日本IE協会   36;3  1995年08月

  • 暗黙知の形式知への一変換法

    経営情報学会    1995年05月

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書籍等出版物

  • 『ものづくり新論-JITを超えて - ジャストインタイムの進化』著。。(査読無)。2008年

    天坂, 黒須, 森田

    森北出版  2008年

  • チェーンとしてのマテリアルズ・マネジメント

    黒須誠治

    白桃書房、高橋輝男編著『ロジスティクス・イノベ−ション』  2005年08月

  • 「システム思考イノベーション」

    黒須誠治

    『日本再生:モノづくり企業のイノベーション』、早稲田大学ビジネススクール、生産性出版  2003年

  • 「生産経営システム設計」

    黒須誠治

    寺本・松田監修『MOT入門』、日本能率協会マネジメントセンター  2002年

  • 「生産オペレ−ション」

    黒須誠治

    二神恭一編著『企業と経営』、八千代出版  2000年

  • 「ワ−クデザインとビジネスプロセスモデリング」

    黒須誠治

    戸田・飯島編、『ビジネスプロセスモデリング』、日科技連  2000年

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 経営システムの設計方法の開発とその理論的研究-イノベーションを視野に入れて-

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2005年
    -
    2007年
     

    黒須 誠治

     概要を見る

    どのようなシステムを設計するのか、そのシステムの目的を明確にすることは、システム設計にせよ、イノベーションにせよ重要である。目的を明確にするには、設計したいと思うシステムの目的をリストアップし、その中から最も重要と思われる目的を選択することが一つの方法である。ところが目的をリストアップする作業は、それほど簡単ではない。従来からワークデザイン法では、目的展開法を提唱していた。これは、"目的の目的は?"と自問自答しながら、目的を縦系列に展開し、リストアップしていく方法である。機能展開法ともいう。この方法がイノベーションに関連して、以下の3つに役立てられることを明らかにした。(1)真に価値のある研究テーマを発見することに十分役立つこと。(2)この発想法を「〜ができる」という考え方に発展させる。この展開を「できる展開」と名付けた。「できる展開」による展開をすると、新しい用途を発想することができる。そしてその用途に沿った新しいシステムを設計できる。(3)技術ロードマップ作りに目的(機能)展開が役立つこと。システムの案を発想するとき、「そのためには(どうしますか)?」と自問していく。この問いかけを繰り返し行っていく。すると、いわば「そのためには展開」というような展開がネットワーク状に発想されてくる。これは、ある意味で技術ロードマップになっていると考えられる。技術ロードマップは、ある技術を達成するにはいかなる技術をどのようなルートで達成していけばよいかを示す図である。このような技術ロードマップを作成する方法を作成した。
    以上、経営システムの設計方法として、この3つは有効な方法であることを明らかした。そしてまたこれらは、イノベーションを生み出すための方法として役に立つと考える。

  • 経営システムの設計法の開発とその理論的研究

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    1999年
    -
    2001年
     

    黒須 誠治

     概要を見る

    米国のナドラー博士は、ワークデザインによるシステム設計法を40年前に開発した。この方法はすぐれているがいくつかの問題点がある。それらについて下のように明らかにし、または解決した。
    1、論理的矛盾の解決
    たとえば、「ジュースを冷やす」システムにおける氷は、従来は、インプットとして扱うのが常識であった。本研究では、これをインプットではなく、システムであると結論づけた。このように考えることによって、氷以外のアイデアを出しやすくすることが可能になる。
    2、システム設計手順を明確化
    本研究では、トリガーを含ませた設計手順を明確にした。システムには、トリガーを意識的に設計しないシステムもある。それらを含めて、本研究では、トリガーをどの時点でどのようにシステム設計にとりいれていけばよいかをフローチャートの形で明らかにした。
    3、ワークデザインを越えるシステム設計法の開発
    トリガーの研究によって、ワークデザインを越えたシステム設計法の一部を作成することができた。
    すなわち、従来のワークデザインによるシステム設計法では、トリガーの概念がなかったため、ドミノ倒しのようなシステムを設計することができにくかった。ここで、ドミノ倒しのようなシステムとは、トリガーをひけば、ドミノを順番に倒していくようにして、確実にアウトプットが得られるシステムのことをいう。本研究成果のシステム設計手順によれば、ドミノ倒しのようなシステムの設計を着実に行うことが可能となる。

  • 受注作業型企業の需要変動呼吸のための臨時的処理能力増加方式の理論的・実証的研究

    科学研究費助成事業(弘前大学)  科学研究費助成事業(一般研究(C))

    研究期間:

    1986年
    -
    1987年
     

    黒須 誠治

     概要を見る

    実際の企業に対して, 臨時的に処理能力を増加するというコントロールがどのようなルールで行われているかを調査した. その結果, 1.いずれの企業も, 需要変動を臨時的な処理能力の増加によって吸収している. その中心的な手段は残業であるが, サービス業では外注も大きなウエイトを占めている.
    2.しかし, いつ・どのくらい処理能力を増加するかというルールについては必ずしも明確化されていない.
    3.そのため, 遊休や残業などの変動が生じ, 稼動効率は必ずしも高くない.
    4.しかし筆者が予想していたようなルールで行っている工場にも遭遇した. この工場では実際に指標となる受注残の値を明確に決めてある.
    一方, 理論的な研究では次のようなことを明らかにした. 1.客が, 待ち時間が長いからという理由で逃げるということのないシステムでは, (1)同一負荷率のもとで臨時的な処理能力増加量が等しければ, 処理能力を増加するタイミングと能力増加率の組合せ型とは無関係に, 遊休時間分布は等しくなる.
    (2)同一負荷率のもとで臨時的生産能力増加がある一定値になるようなコントロールをする場合, きめ細かくコントロールする方法も逆に粗くコントロールする方法もいずれも得策ではない. 両者の中間に最も効果的なコントロールが存在する. そして
    (3)臨時的に処理能力増加を行ったらその能力増加ぶんの遊休時間が発生する.
    2.客が, 待ち時間が長いからという理由で逃げることがあるシステムでは, 臨時的に処理能力の増加を行うことにより, 客が逃げるのをどの程度防げるかを算出できる数値計算法を開発した.
    以上の結果をふまえて, 臨時的生産能力増加を効果的に行うためのシステムの設計手順を明らかにした. そして筆者が提唱し始めた「受注残管理論」の体系をほぼ確立することができた.

  • 技術シーズからその用途を開発する方法とその理論的研究-イノベーションの研究

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

  • 個別受注作業型企業における安全受注残の理論とその設定方式

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(一般研究(C))

  • 納期ずらしによる、作業量平準化および遊休率・退去率の効果の解析

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(一般研究(C))

  • 通産省 IMS(知的生産システム)研究

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その他

  • Systems mentioned here are not only production and information systems but also almost of management systems such as purchase and operation systems or the like.

 

特別研究期間制度(学内資金)

  • 生産管理およびシステム設計法の研究

    2001年03月
    -
    2001年09月

    アメリカ  

特定課題制度(学内資金)

  • 新製品・新ビジネスモデルのニーズの発掘およびその開発技術目標設定の方法と理論

    2014年  

     概要を見る

      本研究では、新製品を開発するにはどのような作業をしていくべきかについて整理した。  それによると、まず目標を定める作業を行うこと。つぎに、その目標をより具体的な目標にしていくこと。具体的にした目標は、新製品の案ともいえることを述べた。それはさらに技術の表現ともいえる。つまり、目標と案と技術はその表現が同じであることを述べた。そしてこの作業は、“そのためには?”と自問し、この質問に自答することである。この自問自答を繰り返し行う。こうして新製品を開発していく。これが筆者の考える新製品開発作業である。 

  • 技術シーズからその用途を開発する方法の開発とその理論的研究

    2009年  

     概要を見る

     本課題のテーマを構成している、「技術シーズからその用途を開発する方法」を“できる展開法”と筆者は称している。できる展開法の応用を、できる展開法によって開発した。それが、研究成果発表の(2)である。つまり、できる展開法を使用して技術ロードマップを描き出す方法を開発した。 技術ロードマップとは、ある技術を達成するためにはどのような技術を開発していけばよいか、それをリストアップし、同時にその経路を明確化した、道路地図のようなものである。このようなロードマップを作成するには、まず、“ある技術”、つまり目的地を明確化する必要がある。目的地を明確化したら、目的地に行くための途中の経路すなわち途中の技術をリストアップし、同時にその経路を明確化する必要がある。その作業を行う方法として、目的(機能)展開(法)を使用する。また同時に本課題の一つであるできる展開法を使用する。まず目的(機能)展開を行って、目的地を探索あるいは明確化する。目的(機能)展開は、それ自身がすでに技術ロードマップの性質を有している。しかし、目的(機能)展開にできる展開を付け加えると、さらに技術ロードマップの経路が追加される。場合によっては思いがけない目的(機能)も発見できる。このような経路を付け加えていくと、さらにマップ(地図)らしくなる。 本研究課題では、もうひとつの研究成果(1)も大きな成果となった。それは新製品開発の発想手法としてのできる展開法である。一般に、新製品開発は、まずニーズをつかみ、つぎにつかんだニーズを満たす物を創りあげていく。この2つのプロセスのうち、本課題の研究は、後者のほうに関係する。できる展開は、ニーズを満たす物を創りあげていく過程で、最初に設定したニーズとは異なるニーズを満たす物を創る発想をすることに使える。それもまた新製品といえなくはない。ということは、新製品を創るとき、ニーズをまずつかむことから始めるが、そのニーズを満たす物を創る過程で、また別のニーズを発見する作業もまた、新製品開発作業に含めることである。そこで、新製品開発では、できる展開法も無視できない有力な方法として位置づけることができる。むしろ、現実の企業では、できる展開の発想を使用して多くの製品を創ってきたのではないかと、筆者は推定している。(実際にそうかどうかは、ここでは問題にしない。本課題はあくまでも発想の仕方を追究していくことであって、現実の実証研究ではない)。

  • 技術シーズからその用途を開発する方法とその理論的研究

    2008年  

     概要を見る

     本研究は、新技術を開発したのにもかかわらず、その用途がわからないまま商品化できていないシーズについて、その用途を思いつかせる方法を開発し、同時にその方法の理論を明らかにすることを目的とする。簡単にいうと、シーズを商品に結びつけるための発想法の開発である。発想法のひとつはすでに、荒削りだが提案ずみである。それを『できる展開法』と呼ぶ。 RF-ID(ICタグ)にこの方法を応用した。すなわち、RF-IDは今後さらにどのような用途に使えるか、について「できる展開法」を使用して発想してみた。これは筆者自身が行った。その結果、いままで考えつかなかった用途のいくつかが発想された。その結果を以下に示す日本包装学会と日本経営システム学会で発表した。 この研究を通じて次の2つのことがあらたにわかり、また同時にそれが研究課題となることを認識できた。ひとつは、スローガンの設定の重要性、もうひとつはソフトの開発である。(1)できる展開で「~できる」という表現で発想する場合、次の「~できる」は自然と浮かんでくるという点に依存していた。しかし、できる展開を繰り返し行って行くとその過程で発想が枯渇したり、行き詰まったりするなどの壁に当たる。このように発想が枯渇したり、行き詰まったりしても更に発想させたい場合には、行き詰まったポイントで「~できる」という表現から「~をさがそう」という表現に一時的に変える。「~をさがそう」という言葉に置き換えたことで発想の方向が純粋に何かを探す方向に向かい、用途が見つかり易くなるという効果がある。「~をさがそう」という表現をここではスローガンと呼ぶことにする。たとえば、「ICタグは小さな物にもはりつけることができる」というできる表現を思いついたら、「その情報を書き込みたい小さな物を探せ」というスローガンを設定する。そして実際にそれを探す。たとえば時計付きボールペンを想起する。(ボールペンについている時計の操作方法をICタグに書き込み、そのICタグをボールペンに貼る)。(2)できる展開を表現するソフトの開発。ICタグのできる展開をしたところ、予想以上に多くの案が創出された。これを紙に書いていたのではとても能率が悪い。筆者はジャストシステムが販売しているアイデアマスターというソフトをとりあえず使用したが、できる展開法のソフトとしては不十分であった。今後、使いやすいソフトを改良・開発するべきであることを痛切に感じた。

  • 経営システムの設計方法の開発とその理論的研究-イノベーションを視野に入れて-

    2004年  

     概要を見る

     現在の日本の経営学研究に求められている重要な一分野に、イノベーション論がある。イノベーション論をつぎの2つに分ける。一つは、イノベーションとはどのようなものか、ということなど、イノベーションの本質論を研究する分野。もう一つは、イノベーションをどのように行っていけばよいか、という方法論に関する分野である。本研究は後者の方法論に関するものである。一方、イノベーションの対象としてつぎの2つに分ける。一つはプロダクトイノベーション、もう一つはプロセスイノベーション。プロダクトイノベーションは、簡単にいうと新製品開発である。それに対してプロセスイノベーションは、昨今の言葉でいうと新ビジネスモデルの開発である。本研究では、両者を対象にする。というのは、新製品にしても新ビジネスモデルにしても、それは「新システムの開発」という言葉で表現できるからである。本研究は、“新しいシステムの設計法”といってもよい。本課題ではつぎのことを目的とする。(1)このシステム設計法の論理的矛盾を解決することを行う。そして、(2)このシステム設計法をさらに使いやすくする。また、(3)このシステム設計法の基礎となる理論を明らかにする。(4)この方法を越えた、さらにすぐれたイノベーションシステム設計法を開発する。 本年度は、(2)を中心に研究した。その結果、本法をさらに使いやすくした。具体的には、目的の展開をわかりやすくしたことである。従来目的の展開は難しかった。しかし、目的展開は“穴埋め問題”の一種になることに気づいたため、目的の目的は穴埋めで考えていけば、比較的楽になることがわかった。こうして、いままで以上に本法を使いやすくすることができた。 また、本法の考え方に沿って、利害衝突問題の原理と解決方法を体系的に整理した。これは、直接、システム設計とは関係はない。しかし、本法の思考法によって、利害衝突問題解決の原理と方法について、論理的な整理ができたと考える。

  • 経営システムの設計法の開発とその理論的分析

    2003年  

     概要を見る

    システムを設計する(「改善」も含める)方法として、アウトプットとインプットから設計していく方法がある。 アウトプットとインプットからシステムを設計していく方法は、多くの情報システム設計で行われている。しかしこの方法によるシステム設計は、情報システム設計に限らない。工程設計や製品設計などの一般のシステムの設計法としても用いられている。 箱を作る工程設計を例にとると、それはつぎのような手順による。まずアウトプットとしてたとえば「ボ-ル紙製の立方体」を決める。つぎにインプットを「ボ-ル紙」とする。そして「ボ-ル紙」を「ボ-ル紙製の立方体」にするにはどうすればよいかを考える。 一つの案として、「作業員が手でボ-ル紙を折り込んで立方体を作る」が考えられる。別の案として、「作業員がハサミでボ-ル紙から6枚の等しい正方形を切り出し、接着テープでこれらを貼り合わせて立方体を作る」というのもある。 このように、アウトプットとインプットが決まったのち、インプットからアウトプットへの変換案を考え出すことを、ここでは「狭義のシステム設計」と呼ぶことにする。このやり方によると、アウトプットとインプットが重要になる。適切なアウトプットを設定しないと、作っても意味のないシステムができてしまう。また、適切なインプットを設定しないと、予定したアウトプットが得られないことも起こりうる。では、アウトプットとインプットはどのようにして適切なものを設定すればいいだろうか。 翻って考えてみると、われわれがシステムを設計しようとするとき、はじめから上のように、アウトプットとインプットを設定するということは、あまり一般的とはいえないのではないだろうか。上の例でいうと、はじめは、「ボ-ル紙製の立方体を作ろう」とか「ボ-ル紙製の立方体を作る工程を作ろう」ということから設計が始まることが多いと思われる。 つまり、われわれがシステムを設計するとき、最初に始める行為は「~をする」という、なんらかの目的をもった言い方・考え方をすることが多いように思われる。少なくとも、そのような人々もいると考えられる。 このようなことを種々の例を用いて、示すことができた。そしてこの考え方を下の業績「ワ-クデザイン」に発表した。またこの考え方の応用として、下の業績「ビジネスモデルの1設計法」に発表した。下の他の業績もこの考え方を取り入れている。

  • ワ-クデザインにおけるサブシステム分割の考え方とその応用

    1996年  

     概要を見る

     ワ-クデザインにおけるサブシステム分割についての研究結果を箇条書きにして示す。(1)コンポ-ネント分割をつぎのように定義した。 システムのインプットからアウトプットへの変換を1回の作業で果たすのが難しいため、いくつかの作業を行うことによって、変換を達成しようと考えたとき、各作業に対応する機能を機能的コンポ-ネント、略して単にコンポ-ネントという。そして、いくつかの機能的コンポ-ネントによって、インプットからアウトプットへの変換を達成するようにシステムを分割することをコンポーネント分割という。(2)直列コンポーネント分割は、じっさいにはシステム案にすでに表現されていることを明らかにした。 システム案が、「~して、~する」というようにいくつかの文章からなっていたら、その各文章がそれぞれコンポ-ネントに相当している場合が多い。つまり、システム案が2つの文章からなっていれば2つのコンポ-ネントからなるし、3つの文章からなっていれば3つのコンポ-ネントからなることが多い。(3)サブシステムを機械的に求める考え方を示した。 機能的コンポ-ネント表現をアウトプット形にし、それを基にインプットを設定すると、インプット-アウトプット表現システムが得られる。これがサブシステムである。(4)並列にコンポ-ネント分割するときは、インプットを分ける作業をするコンポ-ネントと、分けたコンポ-ネントを最後にまとめるコンポ-ネントの2つが少なくとも必要になってくることを明らかにした。したがってふつうは、並列コンポーネント分割は最低4つのコンポ-ネントからなる。

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