2024/02/27 更新

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オウミ コウジ
近江 幸治
所属
法学学術院
職名
名誉教授
学位
法学博士 ( 早稲田大学 )
 

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 法専門職教育の再定義と臨床法学教育の研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2015年04月
    -
    2019年03月
     

    宮川 成雄, 近江 幸治, 須網 隆夫, 和田 仁孝, 石田 京子, 宮澤 節生, 藤倉 輝道, 大塚 正之, 岡田 裕子

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    今年度は特に米国のロースクールにおける臨床法学教育との比較研究に力点を置いた。その中でも、12月9日・10日の両日に早稲田大学で開催したカリフォルニア大学バークレー校ロースクールとの共催シンポジウムの研究成果が重要である。このシンポジウムでは、米国ロースクールがリーマン・ショック後に行ったカリキュラム改革の実像を把握した。それは次の2点に集約できる。第一は、ロースクールのカリキュラムを、「実務での即戦力」を育成するために、実務関連科目にシフトしたことである。第二は、実務関連科目を単に技能教育に限定することなく、理論・技能・専門職価値の3者を統合するための臨床教育方法論を重視していることである。これら2点については、米国ロースクールの認証基準となっている米国法曹協会のカリキュラム基準が、ロースクールの修了に6単位の臨床系科目の単位取得を義務付けたことに表れている。上記のシンポジウム開催の他に

  • 臨床法学教育の課題と法科大学院教育の再検討

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2011年04月
    -
    2015年03月
     

    宮川 成雄, 花本 広志, 宮下 次廣, 宮澤 節生, 和田 仁孝, 須網 隆夫, 棚村 政行, 浦川 道太郎, 甲斐 克則, 近江 幸治, 高林 龍, 菊池 馨実, 日置 雅晴, 榊原 富士子, 山崎 優子, 石田 京子, 佐藤 裕則, 原口 佳誠, 木棚 照一

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    法科大学院における臨床法学教育について、特にエクスターンシップ教育が広く普及している状況を把握し、実習の質を法科大学院が確保することが課題であることを明確化した。国際的臨床法学教育の動向としては、アメリカは臨床科目の必修化に進んでおり、ヨーロッパ各国でも法曹教育に臨床科目の導入が進んでいることを明確化した。医師教育と法曹教育の相互協力については、医師の法的紛争への理解を図ることにつき研究を進めた。また、法曹の継続教育に、弁護士と臨床心理士が協力するプログラムを司法修習の選択型実務修習向けに開発した。家事調停委員の研修プログラムについても、弁護士と臨床心理士の協力によるものを開発した

  • 法曹養成教育における経験的方法論としての臨床法学教育の研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2007年
    -
    2010年
     

    宮川 成雄, 須網 隆夫, 浦川 道太郎, 近江 幸治, 高林 龍, 高野 隆, 椛嶋 裕之, 宮下 次廣, 宮澤 節生

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    法科大学院の臨床教育科目について全国調査を行い、リーガル・クリニックおよび模擬裁判科目について、その調査結果を公表した。欧米の臨床法学教育に関する研究大会に研究員を派遣し、また、日本に、アメリカ、イギリス、中国、および韓国の研究者を招聘してシンポジウムを開催し、各国の臨床教育の状況を把握するとともに、その概要を公表した。臨床方法論を用いる医学教育との比較研究をするために、医学教育者と法学教育者によるシンポジウムを開催し、医学と法学に共通する教育方法論の課題を検討した。継続的法曹教育への臨床教育の活用のあり方として、司法修習生に対する選択型実務修習プログラムを開発し、その実施の方法を検討した

  • New Public Managementに関する学際的研究

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    本研究は, New Public Management (NPM)を, 単に政府における新しいマネジメントとしてとらえるのではなく, 政府と市場の共生を目指すマネジメントとして位置づけ, 行政, NPO, NGO, 産業, 市民等の社会構成主体が相互依存のもとで競争し, 協調する役割相乗型社会を学際的に研究することを目的としている。平成10年度は, 各研究分担者がそれぞれ共生, 役割相乗効果型社会, NPMの方法論の研究を行うと同時に, 自治体の実務担当者へ聴取り調査から日本におけるパブリックマネジメントの実態に関する情報を収集し, これを受けて, ケンブリッジ大学, コペンハーゲン大学, ハーバード大学を訪問して専門研究者から福祉と経済に関する最新の研究動向の情報を得ると同時に, 意見交換をした。以上を踏まえて, 国内シンポジウムを開催し, 政府と市場の共生に対する問題点を抽出するとともに本研究で目指すNPMの方向性を探求した。平成11年度は, 平成10年度の成果を踏まえさらにそれを発展させるべく, 同

 

特定課題制度(学内資金)

  • 「共生社会」への展望と課題

    2009年  

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    この研究課題は、私の長期にわたるもう1つの(法律以外の)研究テーマである「『共生』社会の創造」に関するものであり,20世紀の経験をふまえ,21世紀において「共生社会」の実現を目指そうする社会理論である。「共生社会」に関する研究は,早稲田大学の社会科学系教員有志(専攻は多岐にわたり,経済学,農業経済学,政治学,公共政策学,法学,哲学など)による学際的研究(代表田村貞雄社会科学部元教授)で,1998年度から2年間の文科省科研費補助を受け(テーマは「New Public Managementに関する研究」),日本各地の実態調査ほか、ドイツ・ボン大学での国際シンポジウム開催などを行った。「共生」という言葉・概念は,現在では一般的に使われていると思われるが,そもそもは,この研究会が創出したものである。そして,私たちは,21世紀において社会が「共生社会」へ移行することの必要性を内外にアピールをしたが,2003年頃になって、政府・各省庁は、その施策の中で、盛んに「共生社会」という言葉を使い始めた。ただ、その概念の中心がどこにあるかは不明なところも多い。しかし,「共生」といっても漠然としたものであり,この概念が,21世紀の社会でどのように活かされなければならないかは,上記研究会のメンバーも多岐にわたることから,各研究者の固有の視点に関わるものである。そこで、私は、「共生」概念を自分の研究領域に引きつけて考察しようとした。その結果,「共生社会」の実現で必要なことは,「人の価値」の尊重と「責任」の意識でなければならないと考え,これが21世紀の社会の指導理念とならなければならないことを提示した。具体的には,従来の民法体系がローマ法を淵源とする「所有」と「契約」という2極構造を発展させたものであり,現在でもこの構造に変わりはないが(現在進んでいる新しい民法改正の動きも,旧来のままである),しかし,ルネサンス期に発見された「人の価値」に注目しないのは,社会科学では法律学くらいであろう。すでに,経済学・政治学・社会学では,「人の価値」を採り入れ,それぞれの領域での社会分析の基本概念に据えているのである。社会科学は,人間の生活・行動に原理をもつ『社会現象』を研究対象とし,「社会の安定,経済の発展,人間の幸福」を研究目的とする学問である。そうであれば,当然に,「人の価値」の採り入れ,これを,社会分析の道具としての基本概念としなければならない。そこで,「所有」・「契約」に「人」を法律学の基本構造を考えたとき,どうしても,「人」の所為である「所有」と「契約」の結果としてのネガティブな効果の問題が出てくるのである。そのネガティブな効果は,「責任」という社会の共通の規範なのである。「責任」は,社会規範としても重要な概念なのである。そこで,私は,21世紀の民法の基本構造は,「人」・「所有」・「契約」・「責任」という4極構造でなければならないということを主張してきた。まだまだ検討し,検証する余地はあるものの,社会科学(特に法律学)は「人」・「所有」・「契約」・「責任」の4つを社会分析の基本概念としなければならないという考え方を,以下の方法で公表してきた。当研究に対する自己評価以上の,社会科学における社会分析概念としての「人」・「所有」・「契約」・「責任」の基本概念についての研究は,まだまだ途上であり,総合的成果は今後の問題であるが,「共生」概念を「責任」概念にジョイントさせ,21世紀の社会で「責任」の必要性を主張したのは,申請者独自の見解であり,この点は,大きな成果だと評価される。このテーマは,社会をマクロ的視野で観察し,長期的な分析が必要である。大震災という日本社会の大混乱の中で研究課程が停滞したことは否めないが,今後とも永続的に研究を続けていきたい。以上のことから、本研究については,一定の成果を得たものと考えている。

  • 金融取引と市場メカニズム・法規制

    2000年  

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     1990年代初頭から始まった、わが国のバブルの崩壊は、日本経済にさまざまな影響をもたらしたが、特に金融市場に与えたインパクトは計り知れない。金融市場は市場原理を基礎として機能するのであるが、しかし、市場自体は政府の政策に依拠するものである。したがって、金融に関する政策問題を離れて「市場」を論ずることはできない。そこで、これまでの研究成果をふまえ、「市場の成功と政府の成功」という視点の下に、金融取引市場と政策・立法の関係を動的に捉え、最終的には、金融取引に関する「セーフティ・ネット」の構築を考察しようとするものである。 この研究には、以下の3つの主柱を立てている。①「市場の成功と政府の成功」は、イギリスでのパブリック・マネジメントに関する研究に端を発するものである。それゆえ、この関係の文献を収集し、市場と政府の成功の意味・意義を理論的に確認する。②1990年代に現れた、わが国の金融取引に関する重要な立法および政府の法政策的動向を、政治学的観察をふまえて、客観的に位置づける。③わが国の金融取引に関してなされた法律的判断=裁判所判例を、「市場の成功と政府の成功」との関係から検討する、である。 2000年度は、特に、①の点を中心に研究を進めてきた。その結果、私の視点は、経済学的・行政学的・政策学的な「市場の成功と政府の成功」というポリシーの流れは、1980年代のイギリスから始まった「ニュー・パブリック・マネジメント」を起点とし、ブレアー政権やクリントン政権が主張する「第三の道」へと進んできた。しかし、その終点は、私たちが主張している「共生」社会(理論)であると考える。別掲の論文は、その主張上も、手法・理論的構成上も、これまで見られなかった独自の研究であると思われる。

  • 金融システムの崩壊とその処理に関する総合的研究

    1998年  

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     日本経済史上類を見ない深刻なバブル経済とその崩壊は、法律面においても、さまざまな重大な問題を提起した。この問題を、私は、特に金融取引制度の観点から資料を基に整理し、それを基礎として、1つは、金融取引に関する政府の政策的問題という観点から、もう1つは、第二次大戦前において世界的な金融恐慌の波を受けたいわゆる「昭和恐慌」との類似点との比較という観点から、それぞれ観察してきた。 第1の点については、金融取引に関して、現在は市場原理が極端なまでに叫ばれ、その結果として「金融」問題をすべて市場原理に任せようとする思潮が席巻している。しかし、市場原理は、競争以外の何者でもなく、それによって必ず敗者が市場外に放出される結果をもたらすことを意味する。このような敗者に対する十分な手当なくして市場原理に全面的に依存することはできないはずである。かといって、市場原理に対する制動を働かせること自体、かつての失敗を歩むことになる。そこで必要とされるのは、政府の成功と市場の成功という第3の道を模索することである。 第2の点については、「昭和恐慌」は、その崩壊の度合いが、現在のバブルよりも鋭く、単純には比較できないが、しかし、その原因と対応とはきわめて類似的であることがわかった。そこで、当時の対応策を比較的に検討することは、十分に意義のあることである。ただし、当時の処理策は当時の経済政策(経済理論)を背景としていることから、やはり“単純”な比較ができないことはいうまでもない。 以上の研究の結果として、当初予定していた一定の結論を得ることができた。

  • 金融システムの新たな展開(2)

    1997年  

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    土地神話と架空投資によってもたらされたバブル(現象)とその崩壊は、その後さまざまな法律的問題を提起した。私は、この現象と金融担保システムの変化を、実証的に観察し、それに対する法的分析の中から、2つの方向から考察しようと考えた。第1は、金融担保面において、従来の担保法の解釈がいったいいかなる変容を受けているのかである。第2は、不良債権の処理問題を含めて、今後の金融担保システムの発展の方向性である。この点については、歴史的には、昭和初年の金融恐慌との比較検討を行っている。 96年度・97年度では、夥しい資料の整理にその研究の多くを割かれたが、しかし、いくつかの関連論文等を発表し、とりわけ、第1の点についてはほぼその方向性を見ることができた。しかし、第2の点についても、シンポジウムでの発表等を踏まえ、概要の大綱が固まりつつあるので、近々発表する予定である。研究成果の発表:97年9月、「連帯保証債務の物上保証人に対する抵当権の実行と主たる債務の消滅時効の中断」、金融法務事情1492号、金融法学会97年9月、韓国・朝鮮大学校での国際シンポジウム報告、「日本民法の百年(担保制度の変遷)」98年4月、「土地建物共同抵当における建物取壊・再築と法定地上権」、民商法雑誌118巻1号、有斐閣98年5月近刊、「土地及び地上建物の共同抵当権における建物再築と法定地上権」、ジュリスト98年度近刊、「土地・建物共同抵当における建物再築と法定地上権」『現代判例民法学の課題Ⅱ(森泉章教授古希記念論文集)』、法学書院98年度予定、「わが国における市場経済の変動と信用制度の変遷」

  • 金融システムの新たな展開

    1996年  

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     土地神話と架空投資によってもたらされたバブルとその崩壊は、わが国の金融体系に著しい変化をもたらした。この処理は、現在でも続いている。 私は、この現状と金融システムの変化を、実証的に観察し、それに対する法的分析と、これからの金融システムの構築の方向性を探ろうとした。この研究自体は、おびただしい資料の収集とその分析が必須の前提となり、単年度で結論を出すことは不可能である上に、現在もその現象の処理が続いている最中である。それゆえに、私は、この研究の続編として、97年度の特定課題研究「金融システムの新たな展開(2)」を申請し、それが認可された。したがって、全体的な研究は、97年度の終期に提出することを予定している。 ただ、96年度は、特にこの資料の収集に重点を置き、いくつかの仮説を措定し、その視点の下に法的分析を行ってきた。現在でも、不良金融機関の倒産・再編成が続々と表面化し、バブル崩壊のすさまじさが見られるが、本研究は、おそらく、わが国の金融システムのあり方について、意義のある視覚を提供するものと考えている。

  • 債権法理と契約法上の諸問題(2)

    1995年  

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    契約法の領域は,現在活発な議論が起こっており,理論的にも混迷期にある。この状況について,私は,債権法の理論的再検討という観点からこの問題に興味をもってきた。その際の基本的モチーフは, 1. 債権法の基礎となる債権法原理を重視し,その原理との関係で,現在の諸々の問題をいかに理解すべきか。 2. 新たに提起された諸問題では,何が本質的に問題となっているのか。 3. それらの諸問題を,従来の債権法体系のなかに取り組む場合,どのような点が問題なのか。であった。そして,具体的には,対象とした契約法の各論的諸問題について,特に,従来の債権法理論のなかでいかに位置づけるべきかを検討課題とした。その結果として,私なりの結論を得たと言いうるが,本年度中には,この成果を,私の体系書の一環である『契約法』として出版する予定である。

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