関根 和生 (セキネ カズキ)

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所属

人間科学学術院 人間科学部

職名

准教授

ホームページ

https://www.researchgate.net/profile/Kazuki_Sekine

プロフィール

日常のコミュニケーションにおいて,わたしたちは,言語のみならず身振りや視線,表情,姿勢など,複数のモダリティー(様式)を用いて情報のやり取りをしています。わたしの研究室では,こうしたマルチモーダルコミュニケーションの様相とその産出ー理解のメカニズムを研究しています。特に身振りと言語との関係に焦点を当て,それらの産出や理解の過程や発達的変化の解明に取り組んでいます。現在は,主に以下の3つのテーマの研究を行っています。

【発話と身振りの統合的理解】
子どもは,マルチモーダルな環境のなかで言語や社会性,コミュニケーション能力を発達させていきます。子どもの周囲にいる大人は,発話に表情や身振り,視線など視覚的な情報を付随させ,子どもと関わっています。そうした大人からの働きかけを,子どもはいつ頃から,どのように理解していくのでしょうか。こうした問いのもと,子どもにおける身振りと発話の統合的理解の処理過程と発達を,行動指標や生理的指標(脳波)を使い,実験的に明らかにしています。

【身振りと言語の発達経路に及ぼす文化的な影響】
子どもは周りの大人や他の子どもとの相互作用を通じて,コミュニケーションのスキルを発達させていきます。この過程において,子どもは表現の内容(何を伝えるか)だけでなく,表現の様式(どのように伝えるか)も学習していきます。そうしたスキルの学習過程は一様ではなく,その過程に影響を及ぼす周囲の働きかけや相互作用のあり方,表現様式の伝達的価値は,文化ごとに異なっていると考えられます。そこで,日本の子どもを対象に,コミュニケーションで使用される身体的動作(うなづき,否定,姿勢,身振りなど)が,どのように獲得・学習されているか,ということを様々な場面で観察しています。将来的には,観察結果を日本以外の文化圏とで比較し,日本独自のコミュニケーションの発達経路を明らかにしたいと考えています。

【失語症と身振りとの関係】
失語症者におけるコミュケーションのあり方と,様々なモダリティーを用いた言語治療・評価について研究してます。話す,聞くなど,音声言語機能の一部に困難をきたしているものの,コミュニケーションや認知能力は損なわれていない失語症者の方も多く,身振りは比較的容易に産出できる重要な情報伝達媒体となります。そこで,言語聴覚士の先生方と一緒に,失語症の症状と身振りパタンとの関係や,マルチモーダルな手がかりを使用した言語治療・評価の開発に取り組んでいます。

上記のテーマのほかに,応用的研究として,スポーツや音楽活動における身体動作の役割に関する研究も行っています。

兼担 【 表示 / 非表示

  • 人間科学学術院   人間科学部通信課程

  • 人間科学学術院   大学院人間科学研究科

経歴 【 表示 / 非表示

  • 2020年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   人間科学部   准教授

  • 2018年10月
    -
    2020年03月

    慶應義塾大学   先導研究センター   特任助教

  • 2016年10月
    -
    2018年10月

    Radboud University   Research Fellow

  • 2016年10月
    -
    2018年10月

    Max Planck Institute for Psycholinguistics   Research Fellow

  • 2014年04月
    -
    2016年09月

    La Trobe University   School of Humanities and Social Sciences   Research Assistant

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所属学協会 【 表示 / 非表示

  • 2011年
    -
    継続中

    International Society of Gesture Studies

  • 2010年
    -
    継続中

    Cognitive Science Society

  •  
     
     

    日本認知科学会

  •  
     
     

    日本発達心理学

 

研究分野 【 表示 / 非表示

  • 日本語学

  • 認知科学

  • 実験心理学

  • 教育心理学

研究キーワード 【 表示 / 非表示

  • 発話処理

  • 失語症

  • ジェスチャー

  • マルチモーダルインテグレーション

  • マルチモーダルコミュニケーション

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論文 【 表示 / 非表示

  • Editorial: Gesture-Speech Integration: Combining Gesture and Speech to Create Understanding

    Naomi Sweller, Kazuki Sekine, Autumn B. Hostetter

    Frontiers in Psychology   12  2021年07月  [査読有り]  [招待有り]

    DOI

  • Lending a hand to storytelling: Gesture's effects on narrative comprehension moderated by task difficulty and cognitive ability.

    Nicola McKern, Nicole Dargue, Naomi Sweller, Kazuki Sekine, Elizabeth Austin

    Quarterly journal of experimental psychology    2021年06月  [査読有り]  [国際誌]

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    Compelling evidence suggests observing iconic gestures benefits learning. While emerging evidence suggests typical iconic gestures benefit comprehension to a greater extent than atypical iconic gestures, it is unclear precisely when and for whom these gestures will be most helpful. The current study investigated factors that may moderate when and for whom gesture benefits narrative comprehension most, including the type of gesture, task difficulty, and individual differences in cognitive ability. Participants were shown a video narrative in which they observed either typical gestures (commonly produced gestures, highly semantically related to accompanying speech), atypical gestures (gestures that are seldom produced), or no gestures. The video narrative was either viewed with interference (background noise to increase task difficulty) or no interference (no background noise). To determine whether the effects of gesture observation and externally imposed task difficulty on narrative comprehension further depend on an individual's cognitive abilities, participants completed four measures of cognitive abilities (immediate and delayed non-verbal memory, attention, and intellectual ability). Observing typical gestures significantly benefitted narrative comprehension compared with atypical and no gestures combined, which did not differ significantly. Participants with below average and average levels of delayed non-verbal memory benefitted more from typical gestures than atypical or no gestures compared with those with an above average level of delayed non-verbal memory. However, this interaction was only significant when the task was difficult (i.e., with interference) but not when the task was simple (i.e., no interference). This finding suggests that the type of iconic gesture observed may affect gesture's beneficial effect on narrative comprehension, and that such gestures may be more beneficial in difficult tasks, but only for certain individuals.

    DOI PubMed

  • 発話と映像的身振りの統合的理解における聞き手の視線-幼児と成人との比較-

    三宅英典, 関根和生

    金城学院大学論集   17   163 - 174  2021年06月

  • An Approach to Aligning Categorical and Continuous Time Series for Studying the Dynamics of Complex Human Behavior

    Kentaro Kodama, Daichi Shimizu, Rick Dale, Kazuki Sekine

    Frontiers in Psychology   12  2021年04月  [査読有り]  [国際誌]

    担当区分:最終著者

     概要を見る

    An emerging perspective on human cognition and performance sees it as a kind of self-organizing phenomenon involving dynamic coordination across the body, brain and environment. Measuring this coordination faces a major challenge. Time series obtained from such cognitive, behavioral, and physiological coordination are often complicated in terms of non-stationarity and non-linearity, and in terms of continuous vs. categorical scales. Researchers have proposed several analytical tools and frameworks. One method designed to overcome these complexities is recurrence quantification analysis, developed in the study of non-linear dynamics. It has been applied in various domains, including linguistic (categorical) data or motion (continuous) data. However, most previous studies have applied recurrence methods individually to categorical or continuous data. To understand how complex coordination works, an integration of these types of behavior is needed. We aimed to integrate these methods to investigate the relationship between language (categorical) and motion (continuous) directly. To do so, we added temporal information (a time stamp) to categorical data (i.e., language), and applied joint recurrence analysis methods to visualize and quantify speech-motion coordination coupling during a rap performance. We illustrate how new dynamic methods may capture this coordination in a small case-study design on this expert rap performance. We describe a case study suggesting this kind of dynamic analysis holds promise, and end by discussing the theoretical implications of studying complex performances of this kind as a dynamic, coordinated phenomenon.

    DOI

  • 幼児の心の理論獲得における人形を用いた見立て遊びの役割

    宮原冴佳, 山本絵里子, 関根和生, 白野陽子, 増田れい, 皆川泰代

    慶応義塾大学大学院社会学研究科紀要:社会学心理学教育学:人間と社会の探究   90   63 - 77  2021年04月  [査読有り]

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書籍等出版物 【 表示 / 非表示

  • 新・発達心理学ハンドブック

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: 74章「実験観察法」)

    福村出版  2017年

  • 日本語学3月号 特集:ジェスチャーとことば

    関根和生( 担当: 分担執筆,  担当範囲: 子どもの言語発達と身振り)

    明治書院  2012年03月

  • Integrating Gestures: The interdisciplinary nature of gesture. G. Stam & M. Ishino (Eds.)

    Sekine, K, The development, of spatial, perspective in, the, description of, large-scale environments

    John Benjamins  2011年

  • 自発的身振りからみる幼児期の視点変化

    関根和生( 担当: 単著)

    風間書房  2010年08月 ISBN: 9784759918052

    ASIN

  • 身体と空間のことば

    篠原和子, 片岡邦好

    ひつじ書房  2008年03月

     概要を見る

    古山宣洋・関根和生:「忘却か,方略か?~ナラティヴの話者の一貫した言及回避の謎に迫る」

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Misc 【 表示 / 非表示

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受賞 【 表示 / 非表示

  • 徳川宗賢賞萌芽賞

    2012年12月   社会言語科学会   身振りにおけるマイクロスリップと視点の持続性  

    受賞者: 古山宣洋, 末崎裕康, 関根和生

  • 認知科学会大会発表賞

    2011年11月   日本認知科学会   サッカーにおける守備側選手が運動と空間を埋めるための手がかり  

    受賞者: 関根和生, 高梨克也

  • 最優秀論文賞

    2011年09月   日本質的心理学会   幼児期における発話産出に寄与する身振りの役割  

    受賞者: 関根和生

  • 日本認知科学会大会発表賞

    2009年12月   日本認知科学会   サッカーにおける身体の観察可能性の調整と利用の微視的分析  

    受賞者: 高梨克也, 関根和生

  • 優秀若手研究者海外派遣事業賞

    2009年12月   日本学術振興会   児童期における談話の発達:身振りと発話による検討  

    受賞者: 関根和生

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共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • ろう児のコミュニケーション調整能力の発達とその要因に関する調査

    基盤研究(C)

    研究期間:

    2021年04月
    -
    2024年03月
     

    関根 和生

    担当区分: 研究代表者

  • M-MATとTelepracticeを応用した失語症治療システムの開発

    基盤研究(C)

    研究期間:

    2019年04月
    -
    2022年03月
     

    木村 航, 辰巳 寛, 関根 和生

     概要を見る

    失語症者に対して良質の包括的ケアを提供するためには、エビデンスレベルが高く、根拠のある治療法を長期にわたり継続的に実施することが重要である。本邦のリハビリテーション治療学において、十分な科学的根拠のある失語症の治療理論が確立されたとは言い難い。
    近年、La Trobe大学のMiranda L.Roseらによって報告されたMulti-Modality Aphasia Therapy(M-MAT)は、従来の失語症の治療法であるCI療法やPACE、ジェスチャー療法の利点を融合させたエビデンスレベルの高い最新の失語治療理論として注目されている。しかしながら、その日本語版は未だ作成されていない。
    本研究では、本邦の医療社会制度に対応できるように改良した日本語版M-MAT(M-MAT-J)を開発し、その臨床的有用性を検証するとともに、失語症者と家族介護者の福利向上に寄与することを目的とする。今年度は以下の研究を行った。
    1)M-MAT-Jの実施マニュアルの作成を行った。2)M-MAT-Jの治療用具(絵カード及び治療シート)の作成を行った。3)La Trobe大学においてM-MAT-Jの治験研修を実施し、M-MATの開発者のMiranda L.Rose教授から直接指導を受け、M-MAT-Jの治験開始についてコンセンサスを得た。4)M-MAT-Jの臨床研究(単一事例研究)を開始した。今後は臨床データ収集・分析を行い、臨床的有用性を検討する予定である。

  • 行動ビッグデータの収集解析技術を応用した授業コミュニケーションに関する実践的研究

    基盤研究(C)

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2017年03月
     

    伊藤 崇, 関根 和生, 一柳 智紀

     概要を見る

    身体振動や対面行動を記録するビッグデータ収集解析システムを応用し,小学校での授業への児童の参加態度を測定すると共に,成果を授業実施者への即時的なフィードバックを通して授業改善の効率的なサイクルを確立することを目的とした。身体振動を指標とした分析では,学年間の違いを検出するなど指標としての一定の有用性が示された。これを基に,授業内容の理解の程度や発言者への注意の程度による非言語行動の個人差を検討した。また,測定結果に基づく授業の振り返りでは,児童への新たな気づきが教師に生まれることが確認できた。

  • The use of communicative hand gestures by individuals with post-stroke aphasia (language communication impairment)

    研究期間:

    2011年
    -
    2012年
     

    Rose, M, Sekine, K

  • 児童期における談話の発達 : 身振りと発話による検討

    特別研究員奨励費

    研究期間:

    2009年
    -
    2011年
     

    関根 和生

     概要を見る

    本研究の目的は,身振りは幼児期から発話生成に影響を及ぼしているのか,また,身振りの使用が言語発達と共にどのように変化するのか,ということを実証的に検討することである。この目的を遂行するため,最終年度では,以下の4点の研究活動を行った
    1.平成21年度に行った研究1「談話構築における身振りの使用とその変化」と平成22年度に行った研究2「児童期における空間利用の変化」の結果から,児童期における身振りと空間利用の発達段階を提案した。また,自然状況下での談話場面のデータを収集・分析した。その結果,実験的場面から得られたデータを支持するものとなった。
    2.本研究の理論的貢献となる"身振りと発話の変化に関する説明理論"と,"発達段階ごとの身振りの産出モデル"を構築した。
    3教育心理学会や,データ収集を行った小学校で研究成果を報告し,現場の教師からフォードベックをいただいた。それをもとに,実践的貢献となる研究結果の教育場面への応用を提案した。身振りの空間利用の仕方が談話発達の予測することから,身振りが指標となるという提案である。
    4.最後に,本研究の問題点や限界点を総括し,今後の課題や研究の方向性を検討した。
    以上の研究活動から,児童期後半から,談話知識とともに人物参照のための身振りが出現することが明らかになった。この現象は,教室場面や自然会話場面など,幅広い文脈でみられるものであった。これらの知見は,談話構築がマルチモーダルに達成されていることを明らかにするデータであり,これまで言語を中心に分析してきた談話研究に対して,新たな理論的・実践的観点を提供するものである。

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講演・口頭発表等 【 表示 / 非表示

  • コミュニケーションにおける身振りの役割:失語症治療への利用可能性

    関根和生  [招待有り]

    第22回日本言語聴覚学会  

    発表年月: 2021年06月

  • Multi-Modality Aphasia Therapyの開発-重度失語症2例の介入報告-

    北川敬太, 木村航, 田中康博, 辰巳寛, 関根和生, Miranda. L. Rose

    第44回日本高次脳機能障害学会学術総会   川崎医科大学  

    発表年月: 2020年11月

  • 発話と映像的身振りの統合的理解における幼児の視線

    三宅英典, 関根和生

    日本心理学会第84回大会   東洋大学  

    発表年月: 2020年09月

  • 発話と映像的身振りの統合的理解における聞き手の視線

    三宅英典, 関根和生

    日本認知科学会第36回大会  

    発表年月: 2019年09月

  • 手の動きがラップの音響特性に与える影響

    関根和生, 児玉謙太郎, 清水大地

    日本認知科学会第36回大会  

    発表年月: 2019年09月

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特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • 音楽活動における身体活動が音響特性に与える影響

    2020年  

     概要を見る

     本研究ではプロとアマチュアラッパーの言語能力の相違を検討した。本調査には,1名のプロのラッパー(ラップ経験20年)と5名のアマチュアラッパー(ラップ経験平均5年)が参加した。参加者は文字流暢性課題,カテゴリー流暢性課題,脚韻課題,文構成課題,聴覚言語記憶課題(有意味語,無意味語),作業記憶課題に取り組んだ。結果として,文字流暢性課題,脚韻課題,文構成課題,聴覚言語記憶課題の無意味語においてプロの成績がアマチュアラッパーよりも有意に高かった。以上のことより,プロラッパーはアマチュアよりも言語能力が全体的に高く,特に意味的側面よりも音韻的側面においてその能力が顕著に高いことが明らかにされた。

 

現在担当している科目 【 表示 / 非表示

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担当経験のある科目(授業) 【 表示 / 非表示

  • 心理学

    慶應義塾大学  

    2019年04月
    -
    2020年03月
     

  • Language in the Hand: Methodological approaches to multimodal communication

    Radboud University  

    2018年04月
    -
    2018年06月
     

  • 心理学特殊講義 ―言語発達―

    和光大学現代人間学部  

  • 人間発達研究法b ―観察法の理論と実習-

    和光大学現代人間学部  

  • 発達心理学

    玉川大学通信教育学部・教育学科  

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委員歴 【 表示 / 非表示

  • 2019年06月
    -
    2021年07月

    Frontiers in Psychology  Guest Associate Editor

  • 2021年
    -
     

    人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会 SIG-SLUD  専門委員

  • 2021年
    -
     

    Cognitive Science Society  Ad hoc Conference Reviewer

  • 2014年
    -
     

    Journal of Language Learning  Ad hoc reviewer

  • 2013年
    -
     

    Journal of Aphasiology  Ad hoc reviewer

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メディア報道 【 表示 / 非表示

  • 心をつなぐ○○パワー!ビデオ通話の極意

    テレビ・ラジオ番組

    執筆者: 本人  

    NHK   ガッテン!  

    https://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20201111/index.html  

    2020年11月