2024/11/22 更新

写真a

ミウラ キヨハル
三浦 清美
所属
文学学術院 文学部
職名
教授
学位
博士(文学) ( 東京大学 )
プロフィール
中世ロシア文学の研究を行うことを決めたのは、大学院修士課程進学時であった。一番初めに取り組んだ研究は、12世紀キエフ時代にテキストが成立した『キエフ・ペチェルスキイ修道院聖者列伝』であり、当作品の説話構造とそれを成立させた文体を中心に修士論文から博士課程の業績はこのテーマによるものであった。
その後、博士課程在学中1992年9月から1993年12月まで、中世ロシア文学研究の中心地ロシア共和国サンクト・ペテルブルグ市に留学したことが研究上の大きな転機となった。サンクト・ペテルブルグはテキスト学研究の中心地である。テキスト学とは、あるテキスト(作品)につき、種々の写本に収められた様々なヴァリエーションを厚め、それらの異同に一字一句厳密な検討を加えてあらゆる情報を総合し、ヴァリエーション相互の影響関係を確定した上で信頼に足る刊行テキストを作成する仕事であり、研究者の総合的な実力が最も問われる研究ジャンルである。筆者がテキスト学的な研究対象として選んだのは、『聖グレゴリウス講話』であった。この講話はビザンツ教父神学者グレゴリオスの原典に遡るが、テキストの大部分が中世ロシアでの挿入からなる。異教的風習を論難しつつその儀礼を百科辞典的に詳細に記述して「研究」した東スラヴ版『聖グレゴリオス講話』の成立過程は、キリスト教と異教が接触、交流、同化してゆくプロセスでもあった。この研究テーマは、科学研究費奨励研究(A)のテーマ、1996年度「『聖グレゴリオス講話』伝承の歴史をめぐるテキスト学的考察」に引き継がれ、『聖グレゴリオス講話』伝承史が明らかになった。
概して筆者は、スラヴの異教的伝統と普遍性をもつキリスト教の融合のプロセスに特別の関心を抱いて研究を行ってきた。1997-1998年度「民族の記憶としてのモスクワ公国揺籃期研究」では教会と国家との関係において、1999-2000年度「中世ロシア精神史の羅針盤としてのプスコフ文化研究」では、当時のロシア全体がその縮図として先鋭的にあらわれたプスコフの文化を包括的に扱うことによって、異文化融合のプロセスを考察した。この研究成果は、その後、『ロシアの源流』(講談社叢書メチエ、2003年)となって高い評価を得た。
大学院時代の研究は、文体研究(ことに『キエフ・ペチェルスキイ修道院聖者列伝』)を通じてキリスト教文学における異教的伝統を主なる関心事としていたが、当時大学院学生であった筆者は研究経験が浅かったため、本研究テーマの十分な意識化が出来なかった。その後、上記の研究をおこなって、写本を含む一次資料の学問的取り扱いに習熟し、中世ロシアの歴史全般への見通しを獲得したのちに、ふたたび文体研究にもどり、若手研究(B)2002-2004年度「中世ロシア教会文学における異教起源口承モチーフの研究(異文化融合過程の考察)」では、本来キリスト教文化と異教文化の緊張的対立性が集約的に現れるはずの聖者伝文学に属する『キエフ・ペチェルスキイ修道院聖者列伝』の物語のいくつかがロシア・フォークロアに典型的な魔法昔話の構造をとっていることを明らかにした。概して、筆者は、公式的な文化(ロシア国家とロシア正教)と非公式的な文化(異教的民衆文化)のあいだで生じた緊張、対立、葛藤、無関心を装った許容、

経歴

  • 2019年04月
    -
    継続中

    早稲田大学文学学術院   ロシア語ロシア文学科   教授

  • 2014年04月
    -
    2019年03月

    電気通信大学   情報理工学部   教授

  • 2007年04月
    -
    2013年03月

    電気通信大学   情報理工学部   准教授

  •  
     
     

    電気通信大学 情報理工学域共通教育部   教授

学歴

  •  
    -
    1993年03月

    東京大学   人文科学研究科   ロシア文学  

  •  
    -
    1990年03月

    東京大学   人文科学研究科   ロシア文学  

  •  
    -
    1988年03月

    東京大学   文学部   ロシア語ロシア文学科  

  • 1984年04月
    -
    1987年03月

    早稲田高等学校  

所属学協会

  • 2018年04月
    -
    継続中

    日本ビザンツ学会

  • 2008年04月
    -
     

    ロシア・東欧学会

  •  
     
     

    日本ロシア文学会

研究分野

  • ヨーロッパ史、アメリカ史 / ヨーロッパ文学 / 地域研究

研究キーワード

  • 伝記研究

  • シンクレティズム

  • 習合

  • 異文化

  • 文学

  • 歴史

  • ロシア

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論文

  • 中世ロシア文学図書館 (XIX)ラドネジのセルギイ伝②

    三浦清美

    エクフラシスーヨーロッパ文化研究   ( 10 )  2020年03月  [査読有り]

    担当区分:最終著者

  • 中世ロシア文学図書館(XVII)府主教フィリップ伝(上)-翻訳と注釈

    三浦清美

    文学研究科紀要(早稲田大学)   65  2020年03月  [査読有り]

    担当区分:最終著者

  • フェンネル『ロシア中世教会史』(宮野裕訳)

    三浦清美

    ロシア語ロシア文学研究   50   163 - 175  2019年10月  [査読有り]

    担当区分:最終著者

  • 中世ロシア文学図書館(XVI)佯狂者アンドレイ伝-翻訳と解題

    三浦清美

    Waseda RILAS Journal   7   301 - 314  2019年10月  [査読有り]

    担当区分:最終著者

  • 中世ロシア文学図書館(XV)セルギイ伝①

    三浦清美, 丸山由紀子

    エクフラシスーヨーロッパ文化研究   9   31 - 67  2019年03月  [査読有り]

    担当区分:筆頭著者

  • 中世ロシア文学図書館(XIV)所有派と無所有派の論争-ヨシフ・ヴォロツキイ、ヴァッシアン・パトリケーエフ、ニル・ソルスキイの作品

    三浦清美

    電気通信大学紀要   31 ( 1 ) 1 - 26  2019年03月  [査読有り]

    担当区分:筆頭著者, 最終著者

  • 中世ロシア文学図書館(XIII)プスコフの歴史と文学④

    三浦清美

    エクフラシス - ヨーロッパ文化研究   8   82 - 107  2018年03月

  • 中世ロシア文学図書館(XII)中世ロシアの説教③ トゥーロフのキリルの説教

    三浦清美

    電気通信大学紀要   29 ( 1 ) 1 - 26  2018年02月  [査読有り]

  • 書評 Ужанков А.Н. «Слово о полку Игореве» и его эпоха. М.:«НИЦ» Академика, 2015, 512С.

    三浦清美

    ロシア語ロシア文学研究   49   150 - 170  2017年10月  [査読有り]  [招待有り]

  • 歴史を映す鏡としての『ステファニトとイフニラト』-歴史と文学のあいだ

    三浦 清美

    日本18世紀ロシア研究会年報   14   3 - 15  2017年08月  [招待有り]

  • プスコフ洞窟修道院についての物語 – 翻訳と注釈 プスコフの歴史と文学③ 中世ロシア文学図書館(IX)

    三浦清美

    古代ロシア研究     57 - 94  2017年08月  [査読有り]  [招待有り]

  • 1204年の十字軍によるツァリグラード征服の物語

    三浦清美, 平野智洋

    Slavistika   XXXII   323 - 342  2017年06月  [査読有り]

  • 中世ロシア文学図書館(X) ステファニトとイフニラト

    三浦 清美

    電気通信大学紀要   29 ( 1 ) 1 - 26  2017年02月

  • 栗生澤猛夫『『ロシア原初年代記』を読む―キエフ・ルーシとヨーロッパ、あるいは「ロシアとヨーロッパ」についての覚書』

    三浦清美

    法制史研究   ( 66 ) 31 - 67  2016年10月  [査読有り]

    担当区分:最終著者

  • プスコフの歴史と文学 - 中世ロシア文学図書館VIII

    三浦 清美

    東京大学大学院人文社会系研究科スラヴ語スラヴ文学研究室年報(2015)   XXXI   387 - 40720  2016年06月  [査読有り]

  • 中世ロシア文学図書館(VII) - アポクリファ②

    三浦 清美

    電気通信大学紀要   第28巻 ( 第1号通巻44号 ) 21頁 - 47頁  2016年02月  [査読有り]

  • マケドニア・イスタンブール調査旅行

    三浦清美

    エクフラシス   5   6 - 21  2015年03月

  • 中世ロシア文学図書館(VI)- プスコフの歴史と文学① ステファン・バトーリイのプスコフ来襲の物語

    三浦清美

    電気通信大学紀要   27(通巻43)   61 - 89  2015年02月  [査読有り]

  • アヴラーミイ・パーリツィン『三位一体セルギイ修道院包囲についての物語』(7章~27章)の翻訳と注釈

    三浦 清美

    アヴラーミイ・パーリツィンの『三位一体セルギイ修道院包囲についての物語』翻訳と資料     4 - 37  2014年03月

  • L.V.チェレプニン「アヴラーミイ・パーリツィンの社会・政治思想」(翻訳)

    三浦清美訳

    アヴラーミイ・パーリツィンの『三位一体セルギイ修道院包囲についての物語』翻訳と資料     179 - 189  2014年03月

  • 1453年のトルコ人によるツァリグラード征服についての物語

    三浦清美, 平野智洋

    『エクフラシス』別冊   1   119 - 158  2014年03月  [査読有り]  [招待有り]

     概要を見る

    中世ヨーロッパの大事件であったコンスタンティノープル陥落をめぐる、中世ロシア作家ネストル・イスカンデールの作品の翻訳、注釈、解説である。

  • 中世ロシア文学図書館(V)- 1453年のトルコ人によるツァリグラード征服についての物語

    三浦清美, 平野智洋

    『エクフラシス』別冊   1   119 - 159  2014年03月  [招待有り]

  • 『ボリスとグレープについての物語』における語句、"НЕДОУМЕЮЩЕ ЯКО ЖЕ ЛЕПО ПРЕЧЬСТЬНЕ"の解釈について - 中世ロシアにおけるキリスト教と異教の融合家庭の研究

    三浦清美

    スラヴ研究   ( 60 ) 91 - 122  2013年  [査読有り]

  • 中世ロシア文学図書館(III)―中世ロシアの説教①/非業に斃れた公たち

    三浦清美

    電気通信大学紀要   24 ( 1/2 )  2012年01月

  • 中世ロシア文学図書館(IV) アポクリファ①

    三浦清美

    電気通信大学紀要   25   61 - 71  2012年  [査読有り]

  • ロモノーソフの神、デルジャーヴィンの神

    三浦清美

    日本18世紀ロシア研究会年報   ( 8 ) 1 - 17  2012年

  • プーチン政権の文化史的考察

    三浦清美

    野中進、三浦清美、ワレーリイ・グレチコ、井上まどか編『ロシア文化の方舟』     217 - 228  2011年12月  [査読有り]

  • 悲劇の指導者の肖像

    三浦清美

    野中進、三浦清美、ワレーリイ・グレチコ、井上まどか編『ロシア文化の方舟』   0  2011年12月  [査読有り]

  • ロモノーソフ、デルジャーヴィン訳詩抄

    三浦清美

    日本18世紀ロシア研究会年報   7  2011年08月

  • ボリスとグレープの列聖

    三浦清美

    エクフラシス(早稲田大学ヨーロッパ中世・ルネサンス研究所紀要)   1  2011年03月

  • 中世ロシア文学図書館(II)

    三浦清美

    電気通信大学紀要   23 ( 1/2 )  2011年01月

  • 『キエフ洞窟修道院聖者列伝』―解説と全訳ーIV

    三浦清美

    電気通信大学紀要   22 ( 1/2 )  2010年01月

  • 中世ロシア文学図書館(I)モンゴル・タタールのくびき

    三浦清美

    電気通信大学紀要   22 ( 1/2 )  2010年01月

  • 『キエフ洞窟(ペチェルスキイ)修道院聖者列伝』―解説と抄訳―(III)

    三浦清美

    電気通信大学紀要   21 ( 1/2 )  2009年01月

  • 『キエフ洞窟(ペチェルスキイ)修道院聖者列伝』解題と抄訳(II)

    三浦清美

    電気通信大学紀要   20 ( 1/2 )  2007年12月  [査読有り]

  • 中世ロシアの『舵の書』について―ロシアと西欧の法文化の比較研究

    三浦清美

    ロシア史研究   80  2007年12月

  • 教誨文書にあらわれた、中世ロシアにおける異教侵寇ロードとロジャニツァ

    三浦清美

    中世ロシア文学部門紀要(ロシア科学アカデミーロシア文学研究所)   ( 58 ) 513 - 533  2007年  [査読有り]

  • 『キエフ洞窟(ペチェルスキイ)修道院聖者列伝』解題と抄訳(I)

    三浦清美

    電気通信大学紀要   19 ( 1/2 )  2006年12月  [査読有り]

  • 中世ロシアの異教信仰ロードとロジャニツァ日本語増補改訂版(後編 分析)

    三浦清美

    電気通信大学紀要   18   59 - 88  2006年02月

  • 中世ロシアの異教信仰ロードとロジャニツァ日本語増補改訂版(前編 資料)

    三浦清美

    電気通信大学紀要   17   73 - 96  2005年02月

  • 宗教とフォークロアのはざまで - 『キエフ・ペチェルスキイ修道院聖者列伝』におけるフォークロア・モチーフ

    三浦清美

    伊東一郎編『ロシア・フォークロアの世界』     141 - 158  2005年

  • ロシアの白樺文書と日本の木簡との比較研究の試み

    三浦清美

    白樺文書:発見と研究の50年   ( 0 ) 235 - 252  2003年  [査読有り]

  • ロシア白樺文書と日本木簡の比較研究

    三浦清美

    電気通信大学紀要   15 ( 1 )  2002年01月

  • アレクサンデル・ブリュクネル、スラヴ神話(4)

    長谷見一雄, 三浦清美, 三好俊介, 熊野谷葉子

    Slavistika XVI、東京大学大学院人文社会系研究科     284 - 315  2001年

  • アレクサンデル・ブリュクネル、スラヴ神話(3)

    長谷見一雄, 三浦清美, 三好俊介, 熊野谷葉子

    Slavistika XV     136 - 157  2000年

  • アンドレイ・セルゲーエフ『切手帖』とその周辺

    三浦清美

    スラブ研究センター研究報告シリーズ64『旧ソ連・東欧諸国の20世紀文化を考える』、札幌     97 - 109  1999年

  • スラヴ神話(I)、アレクサンデル・ブリュクネル(翻訳)

    Slvistika, XIII    1998年

  • アレクサンデル・ブリュクネル,スラヴ神話(2)

    長谷見一雄, 三浦清美, 三好俊介, 熊野谷葉子と共訳

    Slavistika XIV     110 - 129  1998年

  • アレクサンデル・ブリュクネルとその神話学の業績(共著)

    ウルバンチク(翻訳)    1997年

  • 中世ロシアの異教信仰ロードとロジャニツァについて

    ロシア民話研究   ( 4 ) 1 - 39  1996年

  • 『聖グリゴリオス講話』伝承史のテキスト学的研究(I) 資料篇

    スラブ研究   ( 44 ) 37 - 64  1996年

  • 『聖グレゴリオス講話』伝承史のテキスト学的研究(II) 伝承の史的研究

    電気通信大学紀要   9 ( 2 ) 71 - 88  1996年

  • 『聖グレゴリオス講話』伝承史のテキスト学的研究(I)資料編

    三浦清美

    スラヴ研究   ( 44 ) 37 - 64  1996年  [査読有り]

  • ルーシのキリスト教化について

    ロシア語ロシア文学研究   ( 27 )  1995年

  • 14・15世紀ノヴゴロド・プスコフ地方における異教残滓と正教会

    欧米系文化研究専攻課程博士論文要旨集成    1995年

  • メリョートヴォ教会フレスコ壁画の文献的起源

    スラヴィスティカ   ( 10 ) 561 - 580  1995年

  • ルーシのキリスト教化について

    三浦清美

    ロシア語ロシア文学研究   ( 27 ) 37 - 64  1995年  [査読有り]

  • 『キェフ・ペチェルスキー修道院聖者列伝』における物語の研究(III)-物語作者ポリカルプ

    スラブ研究   ( 40 ) 97 - 123  1993年

  • 『キェフ・ペチエルスキー修道院聖者列伝』における物語の比較研究

    ロシア語ロシア文学研究   ( 23 ) 96 - 98  1991年

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書籍等出版物

  • ロシア文化事典

    沼野, 充義, 望月, 哲男, 池田, 嘉郎, 井上, まどか, 金山, 浩司, 熊野谷, 葉子, 鴻野, わか菜, 坂庭, 淳史, 楯岡, 求美, 乗松, 亨平( 担当範囲: 母なるロシア、母なる大地)

    丸善出版  2019年10月 ISBN: 9784621304136

  • ロシア文化事典

    沼野, 充義, 望月, 哲男, 池田, 嘉郎, 井上, まどか, 金山, 浩司, 熊野谷, 葉子, 鴻野, わか菜, 坂庭, 淳史, 楯岡, 求美, 乗松, 亨平( 担当範囲: 度量衡と世界観)

    丸善出版  2019年10月 ISBN: 9784621304136

  • ロシア文化事典

    沼野, 充義, 望月, 哲男, 池田, 嘉郎, 井上, まどか, 金山, 浩司, 熊野谷, 葉子, 鴻野, わか菜, 坂庭, 淳史, 楯岡, 求美, 乗松, 亨平( 担当範囲: 修道院)

    丸善出版  2019年10月 ISBN: 9784621304136

  • ロシア文化事典

    沼野, 充義, 望月, 哲男, 池田, 嘉郎, 井上, まどか, 金山, 浩司, 熊野谷, 葉子, 鴻野, わか菜, 坂庭, 淳史, 楯岡, 求美, 乗松, 亨平( 担当範囲: スラヴの神々)

    丸善出版  2019年10月 ISBN: 9784621304136

  • ロシア正教古儀式派の歴史と文化 = Русское старообрядчество : история и культура

    阪本, 秀昭, 中沢, 敦夫( 担当範囲: 中世ロシアの精神史における古儀式派)

    明石書店  2019年01月 ISBN: 9784750347868

  • ウクライナを知るための65章

    三浦清美( 担当: 共著,  担当範囲: 第22章 キエフ・ルーシとビザンツ帝国)

    明石書店  2018年10月

  • 『ロシアの歳時記』

    三浦清美( 担当: 共著,  担当範囲: 「聖霊降臨祭」)

    東洋書店新社  2018年05月

  • 『ロシアの歳時記』

    三浦清美( 担当: 共著,  担当範囲: 「イワン・クパーラ」)

    東洋書店新社  2018年05月

  • 悪の歴史 西洋編(下)イワン雷帝

    三浦清美( 担当: 共著,  担当範囲: イワン雷帝)

    清水書院  2018年03月

  • 宗教説話に滲出する自叙-ポリカルプと逸脱の精神

    三浦清美( 担当: 共著)

    水声社  2018年02月

  • ロシアの歴史を知るための50章

    三浦 清美( 担当: 共著,  担当範囲: 「モスコーヴィア(モスクワ大公国)の台頭」「大荒廃と動乱(スムータ)の時代」)

    明石出版  2016年11月

  • ロシア正教会の刷新とその挫折 - ロシア古儀式派の源流

    三浦 清美( 担当: 共著,  担当範囲: 第II部)

    知泉書館  2016年03月

  • ロモノーソフの神、デルジャーヴィンの神

    三浦 清美( 担当: 共著,  担当範囲: 第1部 近代ロシア文学の形成過程)

    水声社  2016年03月 ISBN: 9784801001558

  • ロシア科学アカデミーロシア文学研究所中世文学部門紀要63巻

    А.Бобров, К.Миура( 担当: 共著,  担当範囲: Литературный источник мелётовской фрески(メリョートヴォ教会壁画の文献的な起源))

    НАУКА  2015年04月

  • 終末論としてのローマ - 「モスクワ第3のローマ理念」をめぐって

    三浦清美( 担当: 共著)

    ミネルヴァ書房  2014年03月

     概要を見る

    中世ロシアの諸公国の競争のなかで、専制モスクワを支持する政治思想が共和制プスコフから生まれた経緯を考察する。

  • ロシア文化の方舟

    野中進, 三浦清美, ワレーリイ・グレチュコ, 井上まどか( 担当: 編集,  担当範囲: 「プーチン政権の文化史的考察」「悲劇の指導者たちの肖像」)

    東洋書店  2011年11月

  • ロシア文学への扉

    金田一真澄, 三浦清美, 佐藤千登勢, 草野慶子, 前木祥子( 担当: 共著,  担当範囲: 黎明期から18世紀のロシア文学)

    慶應大学出版会  2007年06月

  • 朝倉世界地理講座

    加賀美雅弘, 木村汎( 担当: 共著,  担当範囲: 第7章 歴史と民族 森と草原の国から「帝国」へ - ロシア国家膨張の歩み -)

    朝倉書店  2007年01月

  • ロシア科学アカデミーロシア文学研究所中世文学部門紀要58巻

    三浦清美( 担当: 共著,  担当範囲: Языческий культ Рода и Рожаниц в Древней Руси (中世ロシアにおける異教信仰ロードとロジャニツァ))

    2007年

  • ロシア・フォークロアの世界

    伊東一郎( 担当: 共著,  担当範囲: 宗教とフォークロアのはざまで)

    群像社  2005年05月

  • ロシアの源流

    ( 担当: 編集)

    講談社メチエ叢書  2003年07月

  • 白樺文書 発見50年とその研究

    V.L.ヤーニン( 担当: 共著,  担当範囲: Попытка сравнительного анализа русских берестяных грамот и японких мокканов)

    Издаетльство "Индрик"  2003年07月

  • ヨーロッパ異端の源流、Yu.ストヤノフ(翻訳)

    ( 担当: 編集)

    平凡社  2001年11月

  • 白樺の手紙を送りました、V.ヤーニン(翻訳)

    松木栄三( 担当: 共著)

    山川出版社  2001年05月

  • 眠れ,ヴィクトル・ペレーヴィン(翻訳)

    ( 担当: 共著)

    群像社  1996年

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講演・口頭発表等

  • ルーシ人はビザンツ帝国の危機をどう見たか―1204年と1453年

    三浦清美  [招待有り]

    日本ビザンツ学会16回大会  

    発表年月: 2018年03月

    開催年月:
    2018年03月
     
     
  • 中世ロシアにおける権力と宗教 - アンドレイ・ボゴリュプスキイVS.トゥーロフのキリル

    三浦清美

    中世ロシア文献講読会  

    発表年月: 2017年07月

  • 宗教説話に滲出する自叙:破戒僧ポリカルプと女性たち

    科研研究会「近代ロシア文化の「自叙」の研究:自伝的散文と回想を中心に」  

    発表年月: 2017年06月

  • Симеон Юродивый и Андрей Юродивый изЦарьграда и Исакий из Киевопечерского монастыря - Попытка сравнительного исследования византийского и древнерусского юродств

    三浦 清美

    日本ロシア文学会第66回大会   日本ロシア文学会  

    発表年月: 2016年10月

  • Как читать "Слово о воскресении Лазаря?" - К вопросу о древнерусском мифотворчестве и религиозном воображении в мире славянских апокрифов

    Kiyoharu MIURA

    Thesis of Workshop: New Approaches to Medieval Slavic texts   北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター  

    発表年月: 2016年03月

  • 中世ロシアの想像力 - 『十字架の木についての講話』をめぐって

    三浦 清美  [招待有り]

    日本ロシア文学会第65回全国大会   (埼玉大学)  日本ロシア文学会  

    発表年月: 2015年11月

  • ナジアンゾスのグレゴリオスはどう受容されたか - 中世ロシア写本におけるテクストの継承と変容

    三浦 清美  [招待有り]

    早稲田大学中世・ルネサンス研究所第6回シンポジウム   (早稲田大学戸山キャンパス)  早稲田大学中世・ルネサンス研究所  

    発表年月: 2015年09月

  • A Study of Awareness of Medieval Russian Authors of Impeach Documents pf Pagan Customs

    三浦 清美

    The 9th World council of ICCEES   (Kanda University of International Studies, Building 4-205)  Internationak Council for the Central and European Studies(ICCEES)  

    発表年月: 2015年08月

  • アキル=アヒカル物語と東洋の棄老譚

    三浦 清美

    ロシア・フォークロア談話会なろうど   (ユニカレッジ(千代田区三崎町))  ロシア・フォークロア談話会なろうど  

    発表年月: 2015年05月

  • ロシア古儀式派の源流としてのロシア決疑論の伝統

    三浦 清美

    古儀式派研究会   (電気通信大学)  古儀式派研究会  

    発表年月: 2015年05月

  • К вопросу о совпадениях двух сказаний: "Повесть об Акире премудром" и восточные сказания о скрытых мудрых родителях.

    三浦 清美

    "Повесть об Акире премудром": Новый подход к средневековой славянской литературе.   北海道大学スラブ研究センター  

    発表年月: 2015年03月

  • 17世紀ロシア正教会分裂の思想的起源 - ロシア決疑論の系譜

    三浦清美

    科学研究費(A)「中近世キリスト教世界の多元性とグローバル・ヒストリーへの視角」「中世の東方教会をめぐって」   (早稲田大学戸山キャンパス)  科学研究費(A)「中近世キリスト教世界の多元性とグローバル・ヒストリーへの視角」  

    発表年月: 2014年12月

  • 反乱の世紀の中庸の指導者 - アレクセイ・ミハイロヴィチの場合

    三浦 清美

    ロシア東欧学会、ロシア史研究会、日本ロシア文学会、JSSEES4学会共同シンポジウム「リーダーとリーダーシップをつくるもの」   (同志社大学)  ロシア東欧学会、ロシア史研究会、日本ロシア文学会、JSSEES  

    発表年月: 2012年10月

  • 歴史的ヴォルガ‐ヴォルガがロシアの川となるまで‐

    研究代表者, 望月哲男

    『文化空間としてのヴォルガ』(平成21‐23年度日本学術振興会科学研究費基盤研究A「ヴォルガ文化圏とその表象をめぐる総合的研究)成果報告書  

    発表年月: 2012年03月

  • ボリスとグレープの列聖

    三浦 清美

    ロシア・フォークロアの会なろうど   (電気通信大学)  ロシア・フォークロアの会なろうど  

    発表年月: 2010年12月

  • ロシア正教会の分裂と宗派化、キリスト教会の儀礼

    三浦 清美

    科学研究費平成22-24年度「ヨーロッパ史における政治と宗教のダイナミズムと国家形成」  

    発表年月: 2010年10月

  • グレープはいかに葬られたか - ルーシ・キリスト教の一断面

    三浦 清美

    日本18世紀ロシア研究会  

    発表年月: 2010年09月

  • ロシア古儀式派の源流 - 決疑論の系譜

    三浦 清美

    北海道大学スラブ研究センター「古儀式派研究会」第2回研究会   (法政大学法政タワー)  北海道大学スラブ研究センター  

    発表年月: 2010年06月

  • ロシア異端の系譜と古儀式派

    三浦 清美

    早稲田大学ヨーロッパ中世・ルネサンス研究所第3回研究会  

    発表年月: 2010年04月

  • 抄訳 ウスペンスキイ「ツァーリと僭称者:文化・歴史的現象としてのロシアにおける僭称」

    研究代表者, 甚野尚志

    『中近世ヨーロッパのキリスト教会と民衆信仰』(平成19‐21年度科学研究費補助金基盤研究B課題番号19320013)  

    発表年月: 2010年03月

  • ボリスとグレープの民俗学

    三浦 清美

    ロシア・フォークロア研究会   (早稲田大学戸山キャンパス)  ロシア・フォークロア研究会  

    発表年月: 2009年12月

  • ロシアのキリスト教化の一断面 - ボリスとグレープの殺害と列聖

    三浦 清美  [招待有り]

    科学研究費19-21年度「中近世ヨーロッパのキリスト教会と民衆宗教」第9回研究会   科学研究費19-21年度「中近世ヨーロッパのキリスト教会と民衆宗教」  

    発表年月: 2009年11月

  • ロモノーソフの神、デルジャーヴィンの神

    三浦 清美  [招待有り]

    日本18世紀ロシア研究会   日本18世紀ロシア研究会  

    発表年月: 2009年09月

  • ツァーリと僭称者 - 支配と被支配の心理学

    三浦 清美  [招待有り]

    科学研究費平成19-21年度「中近世ヨーロッパのキリスト教会と民衆宗教   (早稲田大学戸山キャンパス)  科学研究費平成19-21年度「中近世ヨーロッパのキリスト教会と民衆宗教」第5回研究会  

    発表年月: 2008年11月

  • 中世ロシアの『舵の書』について‐ロシアと西欧の法文化の比較研究‐

    研究代表者, 松木栄三, 栗生沢猛夫

    『近世ロシアにおける法文典の史料学的ならびに文献学的研究』(平成16-18年度科学研究費補助金基盤研究B課題番号16320102研究成果報告書)  

    発表年月: 2007年03月

  • 中世ロシア法における『舵の書(コルムチャヤ・クニーガ)について』

     [招待有り]

    「教会と社会」研究会第11回研究会   (明治大学リバティータワー)  ロシア史研究会  

    発表年月: 2007年01月

  • ロシアにおける「道の文化」

    研究代表者, 関哲行

    『環地中海世界の聖地巡礼と民衆信仰』(平成15-18年度科学研究費補助金基盤研究B課題番号15320078研究成果報告書)  

    発表年月: 2007年

  • 中世ロシアの『舵の書』について - ロシアと西欧の法文化の比較研究

    三浦 清美  [招待有り]

    共通論題「中近世ロシア法形成における異文化性」   ロシア史研究会大会  

    発表年月: 2006年10月

  • ロシア「道の文化」における巡礼:T.B.シチェパンスカヤ『19・20世紀ロシア神話的宗教儀礼的伝統における「道の文化」』

    三浦 清美  [招待有り]

    科学研究費平成15-18年「環地中海世界の聖地巡礼と民衆信仰」第11回首都圏小研究会  

    発表年月: 2005年02月

  • 『キエフ・ペチェルスキー修道院聖者列伝』におけるフォークロア・モチーフについて

    三浦 清美

    ロシア・フォークロア研究会   (早稲田大学戸山キャンパス) 

    発表年月: 1999年10月

  • アンドレイ・セルゲーエフ『切手帖』とその周辺

    研究代表者, 望月哲男

    北海道大学スラブ研究センター研究報告シリーズ64『旧ソ連・東欧諸国の20世紀文化を考える』  

    発表年月: 1999年03月

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 中近世キリスト教社会の「正しさ」をめぐる隠蔽・曖昧・心裡留保

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2023年04月
    -
    2027年03月
     

    皆川 卓, 踊 共二, 田口 正樹, 三浦 清美, 武田 和久, 石黒 盛久, 黒田 祐我, 安平 弦司, 甚野 尚志

  • 中近世キリスト教世界における「包摂する暴力」ー迫害と寛容の二分法を超えてー

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2022年04月
    -
    2026年03月
     

    甚野 尚志, 三浦 清美, 武田 和久, 押尾 高志, 石黒 盛久, 黒田 祐我, 辻 明日香, 小林 亜沙美, 皆川 卓

  • 民衆文化としてのロシア修道聖人伝の史的展開に関する研究ーロシア人の死生観への展望

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2019年04月
    -
    2023年03月
     

    三浦 清美

     概要を見る

    本年度も、コロナ禍のためにロシアでの文献ならびに遺跡調査ができなかった。このため方向転換し、昨年度と同様にこれまでの研究成果を取りまとめ、発表することにした。昨年度は『キエフ洞窟修道院聖者列伝』の翻訳と解説論文を松籟社から上梓したが、今年は『中世ロシアのキリスト教雄弁文学(説教と書簡)』を同じく松籟社から出版した。この書は、ロシア文学の皮切りとなった府主教イラリオンによる「律法と恩寵についての講話」をはじめ、ルーシの説教者である洞窟のフェオドーシイ、スモレンスク人クリメント、トゥーロフのキリル、ヴィドゥビツィのモイセイ、ウラジーミルのセラピオン、ベロオゼロのキリル、プスコフのパンフィール、プスコフのフィロフェイ、ヴォロクのヨシフ、ワッシアン・パトリケーエフ、ソラ川のニルの説教および書簡を集めている。総ページ数は507頁で、そのうち解説「中世ロシアの歴史とロシア思想展開の諸相」は125頁である。
    今般のロシア政府とロシア軍によるウクライナ侵攻で、「神の代理人」というべき統治者観が明らかになった。本研究者は、マスメディアの要請に応じて、ロシアのこの統治者観について解説記事(3月1日読売新聞、3月20日産経新聞)、コメント(4月25日アエラ、5月1日サンデー毎日)を寄せたが、その源泉は本解説一二.である。解説のこの部分では、ロシア固有の伝統的な政治理念について、中世ロシア説教文学を素材に論じている。
    今書籍は刊行された間もないが、レビューのために配布した研究者たちの反響を呼び、高く評されたものと思っている。配算された研究費はほかにも、この刊行の準備のために使用された書籍、文房具、電子機器の購入のために使用された。
    本研究費によってさらに2冊の書物の刊行を考えている。

  • 中近世キリスト教世界における宗教と暴力-対立と和解のポリティクス-

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2018年04月
    -
    2021年03月
     

    甚野 尚志, 三浦 清美, 小林 繁子, 武田 和久, 大貫 俊夫, 石黒 盛久, 黒田 祐我, 櫻井 康人, 皆川 卓

     概要を見る

    忠近世のキリスト教世界を対象にして、キリスト教、イスラーム教、ユダヤ教などの諸宗教が、現実の国家や社会との対立から生み出す暴力をめぐる諸問題について、中世のイベリア半島での「レコンキスタ」の問題、近世の宗教改革期の問題、近世の魔女狩りの問題、十字軍の問題など幅広く地域ごと時代ごとテーマごとに探求した。

  • 中近世ヨーロッパにおける「正しい認識力」観念の変遷

    研究期間:

    2017年
    -
    2020年
     

  • ロシアおよび在外古儀式派教徒の歴史・民族誌的研究

    研究期間:

    2016年
    -
    2018年
     

  • 近代ロシア文化の「自叙」の研究:自伝的散文と回想を中心に

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2017年03月
     

    中村 唯史

  • ロシア文化学の構築 - 国際共同研究に基づく創出的アプローチ

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2017年03月
     

  • 中近世キリスト教世界の多元性とグローバル・ヒストリーへの視角

    研究期間:

    2013年
    -
     
     

  • 中近世ロシア書法展の歴史的展開に関する研究

    研究期間:

    2010年
    -
    2013年
     

  • ヨーロッパ史における政治と宗教のダイナミズムと国家的秩序の形成

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2010年
    -
    2012年
     

    甚野 尚志, 三浦 清美, 印出 忠夫, 根占 献一, 長谷川 まゆ帆, 関 哲行, 松園 伸, 大月 康弘, 和田 光司, 皆川 卓, 踊 共二

     概要を見る

    本科研では、中近世ヨーロッパ世界における政治権力構造の発達を、キリスト教の諸宗派(カトリック、ギリシア正教、プロテスタント諸派)の多元性と宗派化の過程との関連で考察した。すなわち、中世から近世にかけてのヨーロッパ世界では、キリスト教会が多元的にそれぞれの宗教世界を構築するとともに、特定の宗派教会と政治権力が一体化し、同一宗派の政治勢力のブロック化が進行し、教会、国家、社会のあらゆる領域で宗派化が進展する。その実態を地域ごとに解明し、また諸宗派間の紛争の形態や、調停の制度と寛容理念の形成も考察した。

  • 中近世ヨーロッパ史における政治と宗教のダイナミズム

    研究期間:

    2009年
    -
    2011年
     

  • 中近世ヨーロッパのキリスト教会と民衆宗教

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2007年
    -
    2009年
     

    甚野 尚志, 根占 献一, 関 哲行, 長谷川 まゆ帆, 印出 忠夫, 川村 信三, 網野 徹哉, 三浦 清美, 櫻井 康人, 小林 功, 中島 崇文, 古川 誠之

     概要を見る

    本科研プロジェクト「中近世ヨーロッパのキリスト教会と民衆宗教」では、対象の時代と地域を、中世のヨーロッパ世界のみならず、他の時代も含め、そしてヨーロッパ以外のキリスト教が浸透した地域にも視野を広げて、比較考察を行ったことに大きな特色があった。扱った時代は中世のみならず、近世も含め、地域は西欧のみならず、東欧・ロシア、ビザンツ、その他ヨーロッパ以外のキリスト教が浸透した地域(中南米、日本など)を考察の対象とすることで、我々のプロジェクトは、キリスト教の教会と民衆宗教の関係を、たんにヨーロッパ固有の問題としてではなく、キリスト教が受容された地域全体に共通する問題として世界史的に考察することができた。その結果、これまでのヨーロッパ教会史の見取り図に、日本の研究者からの独自の視点を付け加えることができたといえよう。

  • 中近世ヨーロッパのキリスト教と民衆信仰

    研究期間:

    2006年
    -
    2008年
     

  • 中世ロシア正教会異端の系譜と民衆信仰(異文化融合の諸相に関する考察)

    研究期間:

    2005年
    -
    2007年
     

  • 近世ロシアにおける法文典の史料学的ならびに文献学的研究

    研究期間:

    2004年
    -
    2006年
     

  • 環地中海の聖地巡礼と民衆信仰

    研究期間:

    2003年
    -
    2005年
     

  • 中世ロシア教会文学における異教起源口承モチーフの研究(異文化融合過程の考察)

    研究期間:

    2002年
    -
    2004年
     

  • 中世ロシア教会文学における異教起源口承モチーフの研究

    研究期間:

    2002年
    -
    2004年
     

  • 中世ロシア精神史の羅針盤としてのプスコフ文化研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1999年
    -
    2000年
     

    三浦 清美

     概要を見る

    スパソ・エリザーロフ修道院の修道僧フィロフェイは「モスクワ=第三のローマ」論を提唱し、ロシアの国家統治の思想を提示した。フィロフェイの「第三のローマ」論には、世俗統治者モスクワ大公を神の代理人とする理想国家の建設を待望する千年王国的夢想が谺している。プスコフという都市は図らずもロシアという国の国家経営の思想を提示したが、こうした思想はプスコフ独自の文化的土壌なくしては生まれえなかった。本研究の目的は、中世から近代にかけてロシアが歩む道を指し示す羅針盤の役割を果たしたプスコフ文化の特異性を考察することによって、プスコフが産出した思想をよりどころに国家的統合を維持し続けたロシアの民族性への洞察をえることであった。この目的のために、美術(プスコフ派イコン絵画、フレスコ画、教会内装飾美術など)、教会建築、『プスコフ年代記』などの歴史記述、『ドヴモント物語』など聖人伝的伝記物語など、多岐にわたる文化領域を個々の対象に見合う方法によって分析し、各分野に共通して見られるプスコフ的性格を抽出した。昨年度は兄弟都市ノヴゴロドまで視野にいれ、教会建築、美術の資料を収集、整理したが、本年度もその作業を継続して行なった。また、新たに中世期プスコフやその兄弟都市ノヴゴロドで編纂された年代記、ノヴゴロドにおいて発掘がすすめられている白樺木皮文書をも研究対象に加え、データ・ベース化の作業を開始した。その結果、得られた結論は以下の通りである。ノヴゴロドの年代記は題材の取捨、記述の展開において、中央ロシア平原のそれとは異なる性格を有する。白樺木皮文書における言語的特徴から、ノヴゴロド・プスコフ圏がモスクワとは根本的に異なる民族的起源をもつことが知られていたが、そこにあらわれる農民,商人など庶民の生活習慣、社会秩序意識からも、同じことが裏づけられる。ノヴゴロド・ブスコフ圏の文化は中部ロシアのそれとは性質を異にする一方、しばしば隣接するリトアニア、カレリア地方のそれとの共通点が見出された。こうした考察の結果、モスクワ公国による強制的な併合までこの文化圏はモスクワから独立した別個の文化圏であり、中部ロシアとは異なる独自の民族性を発展させる可能性があったという昨年度の仮説を検証することができた。

  • 中世ロシア精神史の羅針盤としてのモスクワ公国揺籃期研究

    研究期間:

    1999年
    -
    2000年
     

  • 民族の記憶としてのモスクワ公国揺盤期研究(ロシア諸年代記の文献学的考察)

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1997年
    -
    1998年
     

    三浦 清美

     概要を見る

    繰り返すが、本研究は、交付決定金額が予定より下回ったため、文献の精読によるテーマの考察に絞られることになった。昨年度同様、研究業績は資料の収集、読解、分析の分野で行われた。本年度も昨年度に引き続き、スラヴ民族固有の土着的伝統とキリスト教文明が独自の融合をとげたロシア・文化の精神体質を考察することになったが、本年度は西欧的スラヴ圏(ポーランド、チェコなど)に視野を広げ、その文化的特質とロシアのそれを比較することを通じて、当該テーマの考察を深めることを試み、一定の成果をあげた。

  • 民族の記憶としてのモスクワ公国揺籃期

    研究期間:

    1997年
    -
    1998年
     

  • 『聖グリゴリオス講話』伝承の歴史をめぐるテキスト学的考察

    研究期間:

    1996年
    -
     
     

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Misc

  • 書評 豊川浩一『18世紀ロシアの「探検」と変容する空間認識ーキリーロフのオレンブルグ遠征とヤーロフ事件』

    三浦清美

    『日本18世紀ロシア研究会年報』   15   38 - 41  2018年05月  [招待有り]

    書評論文,書評,文献紹介等  

  • Ужанков А.Н. "Слово о полку Игореве" и его эпоха. М.:"НИЦ" Академика, 2015. С.512.

    三浦清美

    ロシア語ロシア文学研究   49   149 - 168  2017年10月

    書評論文,書評,文献紹介等  

  • Ужанков.А.Н. "Слово о полку Игореве" и его эпоха. М.:"НИЦ" Академика, 2015. С.512.

    三浦清美

    ロシア語ロシア文学研究   49   149 - 168  2017年10月  [査読有り]  [招待有り]

    書評論文,書評,文献紹介等  

  • 「満州・内モンゴル」調査旅行記 はじめての中国

    Север セーヴェル   33   199 - 203  2017年03月

    速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)  

  • 栗生沢猛夫『『ロシア原初年代記』を読む-キエフ・ルーシとヨーロッパ、あるいは「ロシアとヨーロッパ」についての覚書』

    三浦清美

    法制史研究   66   368 - 374  2017年03月  [査読有り]  [招待有り]

    書評論文,書評,文献紹介等  

  • ルーシのキリスト教受容について

    三浦 清美

    ロシア語ロシア文学研究   ( 27 ) 79 - 90  1995年

     概要を見る

    Одной из самых трудных проблем в изучении русской средневековой культуры является процесс духовной христианизации народа в русской земле. Правда, в Лаврентьевской летописи рассказывается, что Русь была крещена в 988 году во время правления Владимира Святого. Но сам рассказ об этом в ней ограничивается только упоминанием факта крещения высшего слоя городского населения, и отсюда мы не можем узнать, какие слои населения в каком количестве крестились и как изменилась их жизнь после крещения. Напротив, кажется, различные упоминания в летописи позволяют нам предположить, что крестьяне, составляющие большую часть населения, отнеслись к христианству иначе чем князья и бояре. Доказательством достоверности этого предположения слжат неоднократные появления в летописи волхвов (в 1024 г. в Суздале, в 1071 г. в Ярославле, еще в 1091 г. упоминание предсказания волхва). В итоге у нас возникает впечатление, что крещение в Киевский период осуществлялось скорее только на уровне морали и гораздо позже трансформировалось в духовную христианизацию в сознании народа. Эта заметка представляет собой попытку построения схемы этого процесса, то есть, определения времени и условий действительной христианизации народа. Свидетельством этого служит проявление у народа осознания христианства как религии, о чем было упомянуто в сочиненном в Псковской земле в первой половине 15-го века церковном документе "Слово святого Григория". В этой заметке мы сначала уточняем в общих чертах мифологическое миросознание восточных славян, которое характеризуется "договорным отношением" (по словам Лотмана) с разными божествами. Для жизненного благополучия крестьянам необходимо было сохранять хорощие отнощения с такими божествами. И для этого, главным образом, совершались жертвоприношения, в том числе жертвоприношения и людьми. С другой стороны, по сравнению с такими старыми отношениями к религии, основаннымн на чувстве страха, необычность такой заново введенной на Руси религии как христианство состояла в том, что она базировалось на совсем другом начале, то есть, на "благе", как красноречиво говорил в своей исповеди тогдашний Киевский митрополит Иларион, или на "вручении себя", как заметил в св

    CiNii

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現在担当している科目

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担当経験のある科目(授業)

  • Studies on Regional Cultures

    The University of Electro-Communications  

  • 地域文化論

    電気通信大学  

  • Studies on Cultural Interference and Interaction

    The University of Electro-Communications  

  • 文化干渉論

    電気通信大学  

  • Foreign Languages and Practice B (Russian)

    The University of Electro-Communications  

  • 外国語とその運用【B】

    電気通信大学  

  • Foreign Languages and Practice A

    The University of Electro-Communications  

  • 外国語とその運用【A】

    電気通信大学  

  • ntermediate Practical Russian

    The University of Electro-Communications  

  • 露語運用演習

    電気通信大学  

  • Intermediate Russian

    The University of Electro-Communications  

  • 露語演習

    電気通信大学  

  • Elementary course of Russian (Elective)

    The University of Electro-Communications  

  • 選択ロシア語第一・第二

    電気通信大学  

  • Elementary course of Russian

    The University of Electro-Communications  

  • ロシア語第一・第二

    電気通信大学  

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特定課題制度(学内資金)

  • 民衆文化としてのロシア修道聖人伝の史的展開に関する研究-ロシア人の死生観への展望

    2019年  

     概要を見る

    本研究は、中世ロシア聖人伝文学をロシア民衆文化の所産として捉え直し、種々の奇跡、幻視、悪魔との戦いの物語など、「この世」と「超越界(天上界、異界、神の世界)」との境界にある諸エプソードを題材に、ロシア人の死生観を歴史的に展望するという目的をもっていた。「この世」と「超越界」の接点としての奇跡譚という観点から、『キエフ洞窟修道院聖者列伝』(13世紀初頭)と、この補助金の期間中に翻訳を完成させた『セルギイ伝』(14世紀末)を比較した結果、次のことがわかった。前者が聖者の生活の実態よりもキリスト教文化の説話の型により忠実であるのにたいして、後者は聖者セルギイの人格により近い実話が多く集められている。