村松 聡 (ムラマツ アキラ)

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所属

文学学術院 文化構想学部

職名

教授

兼担 【 表示 / 非表示

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

学位 【 表示 / 非表示

  • 修士

 

共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • ドイツ応用倫理学の総合的研究--「人間の尊厳」概念の明確化を目指して--

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    本研究の研究成果としては、(1)現代価値論の観点から「尊厳」概念を絶対的価値として基礎づけることの可能性と重要性が明らかになったこと、(2)ドイツの「人間の尊厳」理解として義務論的なハーバマスにせよ(人間の尊厳/人間の生命の尊厳)、功利主義的なビルンバッハーにしても(規範的に強い意味での尊厳/規範的に弱い意味での尊厳)、「尊厳」概念は二重構造を持っており、それが一般的に妥当性を持つとして広く受け入れられていること、しかしまた同時に(3)ドイツの「尊厳」理解において身体性を重視する議論が新たに提示され始めており、この点で従来のパラダイムが転換する可能性があること、それに対して(4)日本の「尊厳」概念史がほとんど研究されていないことが判明し、本研究でも研究の一環としてそれに取り組み、一定程度明らかになったが、その根柢には「生命の尊厳」という理解が成立しており、それはきわめて密接に身体性と関連していて、この点で(3)の論点と哲学的に関連づけることが可能であり今後の重要な哲学的課題になること、(5)「人間の尊厳」概念から「人権」概念を基礎づけることの重要性が明らかになったこと、(6)近代ヨーロッパの「尊厳」概念成立に際してヨーロッパの外部からの影響が考えられうることなどを指摘できる。これらの研究成果は、まずは『ドイツ応用倫理学研究』に掲載して公表したが(第2号まで公刊済み)、第一年度の平成19年度以降各年度に開催されたワークショップやシンポジウムの研究発表をもとにして論文集を編纂して差しあたりドイツで公刊予定(たとえば、その内のひとつとして、Gerhard Schonrich/Yasushi Kato (Hgg.), Wurde als Wert, mentis Verlagが編集作業中である)である。そして、これらの論文集の翻訳は日本でも刊行を予定している。また、特に(4)に関しては、加藤/松井がこの研究プロジェクトを代表してドイツのビーレフェルト大学で開催されたワークショップ「尊厳-経験的・文化的・規範的次元」において「Bioethics in modern Japan: The case for “Dignity of life"」というテーマで研究発表した。さらに研究成果の一部は最終年度の平成22年度の終わりにNHK文化センター名古屋教室の協力を得て市民講座「現代倫理・「人間の尊厳」を考える」で江湖に還元することもできた

特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • パーソン論における社会性、他者性の問題-身体の位置づけを巡って-

    2011年  

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    パーソン論において、英米系を中心とした自己意識中心パーソン論の問題点を克服するために近年展開されたコミュニタリアニズムのパーソン論、関係主義的パーソン論、フマニスト的パーソン論、さらにクヴァンテのパーソンの複合理論の四つの議論を精査した。そこから、今後パーソン論において問題となる次元とテーマを提示した。 これはその成果を、シリーズ生命倫理学、第2巻『生命倫理の基礎概念』、「第9章 パーソン」で示している。しかし、その問題点を克服するため積極的な論点を提示するための作業は現在も進行中であり、まだ成果として論文等にはなっていない。進行中の作業は以下のとおりである。1.1 メルロ=ポンティーでは、他者との関わりが自己の身体理解の基本を形成していることを「間身体性」という彼の理解が示している。ここから、身体のもつ社会性という視点を開く端緒を得た。こういった理解から出発する時、自己の身体が自分のものであるとともに、社会的なものとして考えるための視点を開くことが可能である。臓器移植などにおいて、意思表示されていない遺体の提供などを考えるための一つのポイントとして確認できた。1.2 シュッツの「社会的意味構成」における重層的な意味の層のちがいから、Internet におけるチャットやブログを通じての他者との関係とface to faceの対面的な他者との関係の分析を行い、両者の基本的な他者理解のちがいを提示するための視点を得た。1.3については手が付いていない。2. 生命倫理における様々な身体論展開の調査2.1 ベルギー、フランスの臓器法の実際の運用の調査については、時間的関係で現地への調査を行えなかった。2.2 ヨーロッパ、バイオバンクにおける試料の提供を巡る包括同意の調査包括同意についての現地調査はできなかったが、国によって、また研究機関によって異なるあり方を、とりわけイギリス、アメリカ、アイルランドの法とガイドラインの状況を研究し、それに基づき、包括同意のあるべき姿として二段階の同意形式を提示した。また、包括同意のあり方のフィールド・ワークはできなかったが、ハヴァスパイ族(アメリカ原住民)の訴訟問題を調査し、包括同意の陥りがちな問題点を提示することができた。

 

現在担当している科目 【 表示 / 非表示

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