2024/04/24 更新

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ナルセ マサミツ
成瀬 政光
所属
附属機関・学校 本庄高等学院
職名
教諭
学位
修士(理学) ( 2008年03月 学習院大学 )

経歴

  • 2009年04月
    -
    継続中

    早稲田大学本庄高等学院   教諭

  • 2023年09月
    -
    2025年03月

    共立女子大学   非常勤講師

  • 2019年04月
    -
    2020年03月

    早稲田大学   教育総合研究所   兼任研究所員

  • 2018年04月
    -
    2019年03月

    日本私学教育研究所   平成30年度委託研究員

  • 2016年04月
    -
    2017年03月

    早稲田大学   教育総合研究所   兼任研究所員

  • 2013年04月
    -
    2014年03月

    早稲田大学   教育総合研究所   兼任研究所員

  • 2008年04月
    -
    2009年03月

    立教新座中学・高等学校   非常勤講師

  • 2007年04月
    -
    2008年03月

    学習院中等科   非常勤講師

  • 2006年04月
    -
    2008年03月

    学習院高等科   非常勤講師

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学歴

  • 2022年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   大学院教育学研究科   教科教育学専攻  

    博士後期課程

  • 2006年04月
    -
    2008年03月

    学習院大学   大学院自然科学研究科   数学専攻  

    博士前期課程

  • 2002年04月
    -
    2006年03月

    学習院大学   理学部   数学科  

所属学協会

  •  
     
     

    日本数学教育心理研究学会

  •  
     
     

    日本科学教育学会

  •  
     
     

    全国数学教育学会

  •  
     
     

    数学教育学会

  •  
     
     

    日本数学教育学会

  •  
     
     

    日本数学会

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研究分野

  • 教科教育学、初等中等教育学   数学教育学

受賞

 

論文

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講演・口頭発表等

  • 定積分の探究型学習の設計とその実践 :基本教授モデルをもとにして

    成瀬政光, 宮川健

    全国数学教育学会第59回研究発表会   (福岡教育大学) 

    発表年月: 2023年12月

  • 探究型学習のタスクデザインに向けた基本教授モデルの構築:定積分についての基本認識論モデルと教授実験をもとにして

    成瀬政光, 宮川健

    全国数学教育学会 第58回研究発表会   (広島大学) 

    発表年月: 2023年06月

  • 定積分についての認識論的分析:数学史を参照した題材分析の一例

    成瀬政光, 宮川健

    全国数学教育学会 第57回研究発表会   (早稲田大学) 

    発表年月: 2022年12月

  • 高等学校数学科での探究を通じた学習活動の可能性の検討

    成瀬政光

    日本数学教育学会第55回秋期研究大会   (福岡教育大(オンライン)) 

    発表年月: 2022年11月

  • 「円上の格子点」を題材とした数学的探究の実践:SRP をよりどころにして

    角倉慧一朗, 成瀬政光, 宮川健

    日本数学教育学会第10回春季研究大会   (オンライン(宇都宮大学)) 

    発表年月: 2022年06月

  • 高校数学における目的づけられたSRPの実践

    成瀬政光

    日本数学教育学会第54回秋期研究大会   (広島大学(オンライン)) 

    発表年月: 2021年10月

  • 教授学的状況理論による対数関数の授業分析と設計

    成瀬政光

    日本数学教育学会第103回全国算数・数学教育研究(埼玉)大会  

    発表年月: 2021年08月

  • 高等学校数学における事例効果に関する実践と一考察

    成瀬政光

    日本数学教育学会第53回秋期研究大会   (高知大学(オンライン)) 

    発表年月: 2020年11月

  • 高校数学における事例効果の検証および教育的示唆:対数に関する事例とその学習効果との関連について

    成瀬政光

    日本数学教育学会第102回全国算数・数学教育研究(茨城)大会   ((誌上発表)) 

    発表年月: 2020年08月

  • 数理科学を志向した理科・数学間の連携授業の開発

    成瀬政光

    早稲田教育総合研究所 第25回公開研究発表会   (早稲田大学) 

    発表年月: 2020年01月

  • 帰納的推論を通じた深い学びを促す実践:「好い加減の知」を意味づけする活動の設計

    成瀬政光

    日本数学教育学会第101回全国算数・数学教育研究(沖縄)大会  

    発表年月: 2019年08月

  • 高等学校数学科にて深い学びを促すためのアクティブラーニング教材に関する研究・実践

    成瀬政光

    一般社団法人日本私学研究所平成30年度委託研究員研究成果報告会   (主婦会館プラザエフ(東京)) 

    発表年月: 2019年03月

  • ECJ法を用いた帰納的推論を促す試み:高校数学にて深い学びを促す指導モデルの一考察

    成瀬政光

    日本数学教育学会第51回秋期研究大会   (岡山大学) 

    発表年月: 2018年11月

  • 附属高校での文系学部志向の生徒に対する数学授業の実践:深い学びを促すECJ法の利用

    成瀬政光

    数学教育学会2018年度秋期例会   (岡山大学) 

    発表年月: 2018年09月

  • 問題作成活動を通じた意味づけの更新:内化と外化を意識したECJ法の利用

    成瀬政光

    全国数学教育学会第47回研究発表会   (広島大学) 

    発表年月: 2018年06月

  • 高校数学における深い学びを促す指導:定理・公式の意味理解を軸として

    成瀬政光

    日本数学教育学会第50回秋期研究大会   (愛知教育大学) 

    発表年月: 2017年11月

  • 高校数学における「深い学び」を促す実践:数式の意味理解を中心に

    成瀬政光

    数学教育学会2017年度秋期例会   (山形大学) 

    発表年月: 2017年09月

  • 授業構成モデルに沿ったジグソー法の提案と実践:高校数学での深い学びを促す活動(2)

    成瀬政光

    日本数学教育学会第99回全国算数・数学教育研究(和歌山)大会  

    発表年月: 2017年08月

  • 反転授業における生徒の事前学習に関する研究:心理学的背景を鑑みて

    成瀬政光

    早稲田大学教育総合研究所第22回公開研究発表会   (早稲田大学) 

    発表年月: 2017年01月

  • 高校数学での深い学びモデルの実践と研究

    成瀬政光

    日本数学教育学会第49回秋期研究大会   (弘前大学) 

    発表年月: 2016年10月

  • 反転授業における指導効果の研究:動機づけ論とJiTTに着目して

    成瀬政光

    日本数学教育学会第98回全国算数・数学教育研究(岐阜)大会  

    発表年月: 2016年08月

  • 高校数学での深い学びと生徒の活動評価

    成瀬政光

    日本数学教育学会第98回全国算数・数学教育研究(岐阜)大会  

    発表年月: 2016年08月

  • 附属高校における数学学習観の調査

    成瀬政光

    日本数学教育学会第48回秋期研究大会   (信州大学) 

    発表年月: 2015年11月

  • 数学の本質的な理解を促す指導の研究

    成瀬政光

    日本数学教育学会第97回算数・数学教育研究(北海道)大会  

    発表年月: 2015年08月

  • 学校独自の情報プラットフォームを利用した反転授業の試み

    成瀬政光

    日本数学教育学会第97回算数・数学教育研究(北海道)大会  

    発表年月: 2015年08月

  • 高校数学の反転授業における演習のあり方

    成瀬政光

    数学教育学会2015年度夏季研究会(関東エリア)   (文教大学) 

    発表年月: 2015年07月

  • 高等学校数学の授業における相互説明法の導入

    成瀬政光

    早稲田大学教育総合研究所第19回公開研究発表会   (早稲田大学) 

    発表年月: 2014年08月

  • 高校数学の授業における相互説明法の導入

    成瀬政光

    日本数学教育学会第96回全国算数・数学教育研究(鳥取)大会  

    発表年月: 2014年08月

  • 数学を軸とした課外講義の実践:大学附属高校における数学教育

    成瀬政光

    数学教育学会2014年度春季大会   (学習院大学) 

    発表年月: 2014年03月

  • 数学を英語で触れる試み:SSHと「数学のよさ」を鑑みて

    成瀬政光

    日本数学教育学会第94回全国算数・数学教育研究(福岡)大会  

    発表年月: 2012年08月

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 高等学校「数学Ⅲ」での探究型学習にて数学的知識の学習の必要性を伴う条件の考察

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2024年04月
    -
    2025年03月
     

    成瀬 政光

  • 高等学校「数学Ⅲ」における探究ベースによる学習活動の設計および実践

    日本学術振興会  科学研究費助成事業 奨励研究

    研究期間:

    2023年04月
    -
    2024年03月
     

    成瀬 政光

  • 高校数学における探究活動の教授学的状況理論を用いた分析と授業設計

    日本学術振興会  科学研究費助成事業 奨励研究

    研究期間:

    2021年04月
    -
    2022年03月
     

    成瀬 政光

     概要を見る

    本研究では,ブルソーが提唱した教授学的状況理論(TDS)を用いた授業実践および分析を行った.特に,TDSを「主体的・対話的で深い学び」を実現する,またはその状態を評価するための枠組みとして用いた.本研究では,対数の性質の表出を意図した授業,三角関数の和積の公式の表出を意図した授業,オイラーの公式の表出を意図した授業の三つを実践した.いずれも亜教授学的状況が実現されたものの,数学的知識の表出について,「知識の必要性」という部分に課題が残った.

  • 高校数学での概念受容学習における事例効果の実証研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業 奨励研究

    研究期間:

    2020年04月
    -
    2021年03月
     

    成瀬 政光

     概要を見る

    本研究は高校数学での概念受容学習において,生徒に与える焦点事例によって,その理解度が異なるのか(事例効果)を検討し,考察を与えるものである.本研究では対数の性質,無限等比級数という2つの高等学校数学の内容に関する事例効果の実証研究を行った.本研究では焦点事例を分類する指標として「式の型」と「扱う数」の2つを設定し,それに基づいた授業設計・実践を行った.その結果,焦点事例の「式の型」によって理解度の差が生じうることなどが推察された.一方で,こうした実践ごとの個別の考察だけではなく,一般的な言明への発展が今後の課題である.

  • 高等学校数学にて深い学びを促すためのアクティブラーニング教材に関する研究・実践

    一般財団法人 日本私学研究所 

    研究期間:

    2018年04月
    -
    2019年03月
     

その他

  • 課外講義「これがサイエンスだ!」

    2013年04月
    -
    継続中

     概要を見る

    早稲田大学本庄高等学院での理数系課外講義です。高校生向けに大学・大学院レベルの内容をレクチャーしたり実習をしたりするものです。長期休業中にはゼミ合宿も行うこともあります。

    成瀬が担当した講義は次のものです:

    [2024/03/28] 春合宿特別講義「証明は何のために?」(Villiers (1990) が掲出した5つの機能)
    詳細 ☞ https://www.waseda.jp/school/honjo/news/5252

    [2023/08/06-08] 夏合宿数学パート「接線の生態」(教授学的転置理論の視点から)
    詳細 ☞ https://www.waseda.jp/school/honjo/news/4036

    [2023/05/22] 講義「数学はいきものだ!:数学を分析するということ」(教授学的転置理論の視点から)
    詳細 ☞ https://www.waseda.jp/school/honjo/news/3533

    [2022/09/15] 講義「遊園地の行列」(本学院卒業論文のための教授実験として)

    [2022/06/18] 講義「音にまつわる数学」(Fourier級数)

    [2019/07/25] 冬合宿特別講義「面積の測れない(?)図形」(Lebesgue積分論)

    [2018/12/21-23] 冬合宿数学パート「Excelで数値解析」

    [2018/11/09] 講義「近似する数学」(モンテカルロ法やビュフォンの針から数値解析へ)

  • 2019年度大久保山学理科・数学コラボレーション授業実践記録・報告書

    2020年01月
    -
     

     概要を見る

    2019年早稲田大学教育総合研究所の助成を受けた研究の報告書.早稲田大学本庄高等学院理科教諭大塚未来氏との共著.本資料は目次のみ.

  • 本庄学院生のための経済数学

    2018年08月
    -
     

     概要を見る

    早稲田大学本庄高等学院の3年時選択科目「数学Ⅲ文系」のためのテキストの一つとして,一般財団法人日本私学教育研究所の研究補助金によって2018年に作成.本資料は目次のみ.

  • 高等学校数学の授業における相互説明法の導入報告書

    2014年01月
    -
     

     概要を見る

    2013年早稲田大学教育総合研究所の助成を受けた研究の報告書.本資料は目次のみ.

  • 複素関数論入門

    2012年04月
    -
     

     概要を見る

    早稲田大学本庄高等学院選択科目「複素関数論入門」(2010-2012年度),「解析学入門」(2020-2021年度)のテキストで,SSHの助成によって2012年度に作成したもの.本資料は目次のみ.

 

担当経験のある科目(授業)

  • 数学への招待

    共立女子大学  

    2023年09月
    -
    継続中
     

     概要を見る

    全学共通科目・オンデマンド型授業

  • 解析学入門

    早稲田大学本庄高等学院  

    2020年04月
    -
    継続中
     

     概要を見る

    3年次自由選択科目
    2024年度
    ・Fourier級数・変換を扱う授業
    2020年度・2021年度
    ・複素解析を扱う授業(複素平面/2変数関数/複素関数/複素線積分/積分定理群)。
    ・2015年度まで実施していた「複素関数論入門」を改称

  • 大久保山学

    早稲田大学本庄高等学院  

    2019年04月
    -
    継続中
     

     概要を見る

    総合的学習の時間・総合的な探究の時間として実施
    副題「大久保山の数理探究」
    2019/04-2024/03 3年次総合的学習の時間(週50分×1コマ)
    2022/04- 2年次総合的な探究の時間(週50分×2コマ連続)

  • 数学I, 数学A, 数学II, 数学B, 数学III, 数学C

    早稲田大学本庄高等学院ほか  

    2006年04月
    -
    継続中
     

     概要を見る

    年度によりまちまちに担当。数学IIIは理系向けと文系向けの両方あり。

  • 理系基礎演習

    早稲田大学本庄高等学院  

    2015年04月
    -
    2016年03月
     

     概要を見る

    3年次自由選択科目
    3年次理系選択者の数学が苦手な生徒に対して行う演習授業。板書での説明・ディスカッションをはじめとして,相互説明法によるメタ認知を働かせながらの演習,ジグソー法による理解促進,問題作成による理解促進など,あれこれ手を変え品を変え演習を行った授業。

  • 基礎数学

    東日本国際大学  

    2015年
    -
     
     

     概要を見る

    e-ラーニングコンテンツとして作成

  • 複素関数論入門

    早稲田大学本庄高等学院  

    2010年04月
    -
    2013年03月
     

     概要を見る

    3年次自由選択科目
    複素解析を扱う授業(複素平面/2変数関数/複素関数/複素線積分/積分定理群)。

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特定課題制度(学内資金)

  • 高等学校数学科における探究ベースによる学習活動の設計および実践

    2023年  

     概要を見る

     本研究の目的は,高等学校数学科の授業に探究型授業をいかに導入できるかを検討することである.とりわけ,学習する内容が定められ,探究を前提としない“通常”の科目(本研究では「数学Ⅲ」)において,どのように探究型授業を設計・実践し,その実践においてどのように数学的知識が生じうるのかを検討する.こうしたことを検討する際に,本研究では教授人間学理論 (ATD) を拠り所とし,探究をStudy and Research Path (SRP) という枠組みで捉える.本研究の一連の作業は,(1) 基本認識論モデルの構築;(2) 基本認識論教授モデルの構築;(3) 基本認識論教授モデルを参照した授業設計と実践;(4) 授業設計可能性の検討,である. 今年度の作業は (2) および (3) である.(2) では,定積分がどのような知識であるかという“本性”を示す基本認識論教授モデル(成瀬・宮川,2023)を参照し,それらの知識がどのように発生し,学習されうるのか示す基本認識論教授モデルを構築した.このモデルは定積分という知識が数学史上でどのように発展したか,授業においてどのように学習されうるのかを示すものである.(3) では,(2) で構築されたモデルをもとに授業設計し,その授業を高等学校において実践した.実践を通じて,生徒の探究の過程はおよそ基本認識論教授モデルどおりであり,そのモデルは授業設計を可能にするという示唆が得られた.一方で,定積分の理論的背景を追究する段階については,このモデルではカバーできない部分があったため,授業設計の際には何らかの視点から精緻化する必要があるという課題も明らかとなった.この点については,改めて授業設計の方法を検討し,実践を重ねることとする. 今年度の作業で得られた成果は,国内の数学教育学会の口頭発表および論文投稿によって敷衍した.

  • 高等学校数学科の目的づけられたSRP実践における問い・数学知識の表出に関する分析

    2022年  

     概要を見る

     本研究の目的は,高等学校数学科で,学習すべき数学的知識が定まっており,探究を前提としない科目における探究ベースの学習活動の可能性を検討することである.本研究では探究活動を教授人間学理論(ATD) に依拠したSRP(Study and Research Paths)という探究の枠組みでとらえ(シュバラール,2016),学習すべき数学的知識が生じ,かつ,生徒にとってその数学的知識を学習するための「存在理由」が感じられるような探究のための問いを設計する. 本研究では,高等学校の定積分の単元に着目し,タスク設計を行う.本課題では,(1)定積分に関する基本認識論モデルの構築,(2)基本教授モデル構築への示唆を与える予備実験,をそれぞれ行った.課題(1)では,ATDにあるプラクセオロジー分析を用いて定積分についての概念や定理・公式の存在理由を明らかにすることができた.課題(2)では,予備実験を通じて,成果(1)を用いたタスクの設計が効果的であることを確認し,課題(2)における基本教授モデル構築のための留意点を確認することができた.

  • 高等学校数学科における目的づけられたSRP実践に向けたタスクデザインのための数学的知識の認識論的分析

    2022年  

     概要を見る

     本研究の目的は,高等学校数学科で,学習すべき数学的知識が定まっており,探究を前提としない科目における探究ベースの学習活動の可能性を検討することである.本研究では探究活動を教授人間学理論(ATD) に依拠したSRP(Study and Research Paths)という探究の枠組みでとらえ(シュバラール,2016),学習すべき数学的知識が生じ,かつ,生徒にとってその数学的知識を学習するための「存在理由」が感じられるような探究のための問いを設計する. 本研究では,高等学校の定積分の単元に着目し,タスク設計を行う.本課題では,(1)定積分に関する基本認識論モデルの構築,(2)基本教授モデル構築への示唆を与える予備実験,をそれぞれ行った.課題(1)では,ATDにあるプラクセオロジー分析を用いて定積分についての概念や定理・公式の存在理由を明らかにすることができた.課題(2)では,予備実験を通じて,成果(1)を用いたタスクの設計が効果的であることを確認し,課題(2)における基本教授モデル構築のための留意点を確認することができた.

  • 高等学校数学科における世界探究パラダイムによる探究活動の分析

    2021年  

     概要を見る

     本研究では教授人間学理論(ATD)にもとづいて提唱された学習過程「Study and Research Paths」(SRP)という枠組みにおいて授業実践を行った.特に,本研究では数学知識が目的づけられたということから生じる制約や条件を導き出すことを目的とする. 本研究では高校2年生を対象にし,極限・微分係数・導関数の定義および諸公式・接線の方程式を想定とした目的づけられたSRP実践を行った.本研究において分析から得た考察は次の3点である:(1) 探究の初めや話題転換の際に目的づけられた数学知識を扱うために,問いが教師から与えられている.(2) 探究が進むにつれて,生徒の問いを取り上げている.(3) 微分係数や導関数の知識が接線を求める必要性から表出した. 今後の課題として,(1) クラス全体のQ-Aマップと各グループのQ-Aマップを比較し,自らの問いがクラスで取り上げられなかった際に教授学的契約が働いているからを検討すること,(2) 生徒の問いの表出のあり方を理論的枠組みによって説明すること,(3) メディア・ミリューの往還について,数学知識が目的づけられていることから,生徒の使用するメディアに教授学的契約が生じるかを検討すること,が生じた.

  • 高校数学にて活動グループの構成方法の違いによる生徒の概念受容の差に関する研究

    2020年  

     概要を見る

     本研究では当初,グループの構成方法による違いを実践的に検証することを考えていた.しかしながら,コロナ禍の影響により,授業においてグループ活動が十分に行えない状況にあることから,別の視点による研究に切り替えることとした.そこで,本研究ではブルソーの提案した「教授学的状況理論」を用いた授業の分析を行うこととした.本研究では特に問いの与え方に着目をし,生徒が亜教授学的状況となるような問いやミリューの与え方に関する分析を行った.今年度は具体的な実践として「対数関数の性質」を表出させる状況における問いやミリューの設定の仕方について議論した.本研究の成果は2021年に日本数学教育学会第103回全国算数・数学教育研究(埼玉)大会にて口頭発表する予定である.

  • 高校数学にて帰納的推論を経た分析活動によって深い学びを促す指導モデルの研究

    2019年  

     概要を見る

     本研究では帰納的推論の知見に着目し,「好い加減の知」を表出させる実践を行った.本研究は「命題の証明」の単元にて,背理法や対偶証明法などの命題による証明方法の違いを言語化する実践を行った.活動では成瀬のECJ法を用い,第1段階で1つの命題に対し複数の証明法を検討し,第2段階で複数の命題を見ることで生徒の「好い加減の知」を引き出した.特に不事例検証となるように教材を配列した.この実践を経て,生徒の「好い加減の知」が更新されたり,確信をもったりすることが観察されたが,具体的な事例を積み重ねる「事例の個別学習」だけが進むのであれば,それは「好い加減の知」とは言い難いといえる.

  • 意味づけ論を用いた高等学校数学における深い学びを促す学習課程モデルの研究

    2018年  

     概要を見る

     本研究では高等学校数学科にて生徒の深い学びを促すための学習モデルの検討および実践を行った.特に本作業では学習過程の中に帰納的推論を組み込むことに着目した.本研究では,帰納的推論を促す活動を成瀬(2018)により提唱されたECJ法(事例収集型ジグソー法)に組み込み実施した.本作業での実践では,生徒の深い学びが促された様子が観察された.今後の課題は次の2点に集約される.1点目は帰納的推論による活動ののちにその蓋然性を高める活動や演繹的に証明する活動に向けて,生徒の動機づけがどのように関与しているのかを調査することである.2点目は帰納的推論をさせる際に生徒へどのような例を与えるかということである.認知心理学の「確証バイアス」や「正事例検証バイアス」などの概念を用いて検討を行いたい.

  • 意味づけ論を用いた高等学校数学における深い学びを促す学習過程モデルの研究

    2018年  

     概要を見る

     本研究では高等学校数学科にて生徒の深い学びを促すための学習モデルの検討および実践を行った.特に本作業では学習過程の中に帰納的推論を組み込むことに着目した.本研究では,帰納的推論を促す活動を成瀬(2018)により提唱されたECJ法(事例収集型ジグソー法)に組み込み実施した.本作業での実践では,生徒の深い学びが促された様子が観察された.今後の課題は次の2点に集約される.1点目は帰納的推論による活動ののちにその蓋然性を高める活動や演繹的に証明する活動に向けて,生徒の動機づけがどのように関与しているのかを調査することである.2点目は帰納的推論をさせる際に生徒へどのような例を与えるかということである.認知心理学の「確証バイアス」や「正事例検証バイアス」などの概念を用いて検討を行いたい.

  • 高校数学における深い学びを促す学習活動の研究

    2017年  

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    本研究では高校数学における「深い学び」について,次に述べる3つの視点からの理論的考察および実践を行った.(1)生徒の深い学びがなされた状態を影山の意味づけ論を用いて「意味づけの更新」と捉えた(2)深い学びを促すための学習過程は,小山,河村の学習過程モデルを参照し「操作→反省→分析」と仮定した.(3)深い学びを促す授業モデルとして,(2)を踏まえた「事例収集型ジグソー法」を設計した.本研究では,このジグソー法によって生徒の「意味づけの更新」がされると仮説を立て,授業実践をした.その実践を通じて生徒は深い学び,つまり「意味づけの更新」がなされたことが確認された.

  • 高校数学における深い学びを促すための学習活動に関する研究

    2017年  

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    本研究では高校数学における「深い学び」について,次に述べる3つの視点からの理論的考察および実践を行った.(1)生徒の深い学びがなされた状態を影山の意味づけ論を用いて「意味づけの更新」と捉えた(2)深い学びを促すための学習過程は,小山,河村の学習過程モデルを参照し「操作→反省→分析」と仮定した.(3)深い学びを促す授業モデルとして,(2)を踏まえた「事例収集型ジグソー法」を設計した.本研究では,このジグソー法によって生徒の「意味づけの更新」がされると仮説を立て,授業実践をした.その実践を通じて生徒は深い学び,つまり「意味づけの更新」がなされたことが確認された.

  • 高校数学における「深い学習」を促す学習モデルの構築と実践

    2016年  

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     本研究では「深い学び」について,高校数学ではどのような具体的活動が展開されうるのかを検討した.我々は藤村(2012)のできる学力わかる学力の両輪モデルなどを参考にし,「高校数学での深い学びモデル」を提案した.そこでは深い学びの活動を「定理・公式の利用(できる学力)」と「構造指向としてのわかる学力」としての4つを定めた.本モデルを用いた授業実践の方法として,「できる学力からわかる学力への移行,往来」および「ジグソー法における活動」の2点を我々は提案し,本モデルに沿った授業実践を2件行った.実践を通じ,今後の課題は活動要素の深さの関係や実践の順序,および生徒の理解の深さの尺度を定めることである.

  • 高等学校数学における教訓帰納を促す新たな授業法の設計と実践

    2014年  

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     我々は「本質的な理解を促す指導」を検討した.具体的には(1)本質的な理解を促す指導とは何か,(2)実践のための方法論および評価方法について検討を行う.(1)の研究のために藤村(2012)の「できる学力・わかる学力の両輪モデル」と市川(2008)の「教えて考えさせる」教育モデル,犬塚(2002)の文章理解モデルを参照した.(2)の実践のために教訓帰納を利用することを我々は想定している.教訓帰納とは,市川(1993)が認知カウンセリングの中で用いる1つであり,生徒らが課題遂行中にメタ認知を働かせ,次に課題へ活かすための教訓を導く活動である.その教訓は一般的に通用するものが良いとされている.  これらのモデルを利用し,我々は高校数学における本質的な理解を促す指導モデルを提唱した.それは(1)定理・公式の活用,(2)定理・公式の意味理解,(3)定理・公式どうしの柔軟な利用,(4)既有知識との統合・つながり,の4因子を定めた.(1)では,先に述べた学習モデル同様,適用学習を前提とし,(2)から(4)は(1)を前提として,さまざまな方向に絡み合っているとしている. このモデルでの指導を効果的にするために,協同的学習を取り入れるとともに,教訓帰納の活動を我々は取り入れた.また我々は,生徒らが導いた教訓について「良い教訓」を規程するための評価基準をClark&Linn(2003)のモデルを参考に定めた. 我々は上記のモデルに基づいて実践を行った.これらの実践を通じて我々は,生徒から出てきた教訓を次の教材として生かすことができることがわかった.さらに今後は,我々のモデルの精緻化を行うことと,我々のモデルを用いて指導することによって生徒らの学習観が変容することについて調査を行いたい.

  • 大学附属高校生の数学についての学習観の調査―早稲田大学本庄高等学院の場合―

    2014年  

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     学習観とは,植木(2002)は「学習成立に対する基本的な信念,価値観」と述べている.我々は受験を前提とせずに大学へ進学する附属高校の生徒の学習観を調査した.附属高校では受験を前提としないため,受験とは関係のない勉強ができるというメリットがあるものの,受験が動機づけとならないために,数学教育の本来の意味づけが必要となる.それらをこの調査では明らかにできると我々が考えた.そのような学習観を我々は「附属高校における数学学習観の調査」と名付けた. 本調査では2014年9月に本学院3年生理系選択生徒に対し予備調査を行い,36文を抽出した.2015年9月に本学院3年理系選択の生徒に向けて,5段階のアンケート調査を行った.それを因子分析し,学習観について「知識融合因子」,「大学先取因子」,「証明慣れ因子」,「学校学習限定因子」,の4つの因子を見出した. さらに我々はこの4つの因子と尾城ら(1994)の「授業観」の3つの因子(専門志向因子,教養志向因子,演習志向因子)の関係を調査した. 今後はこれらを学習観の変容の調査や,学習観を踏まえた学習指導に活用するなどの研究に利用できると我々は考えている.

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