2024/12/27 更新

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フジイ ジンシ
藤井 仁子
所属
文学学術院 文学部
職名
教授
学位
修士(人間・環境学) ( 京都大学 )

経歴

  • 2011年
    -
    2016年

    早稲田大学文学学術院准教授

  • 2007年
    -
    2011年

    早稲田大学文学学術院専任講師

  • 2006年
    -
    2008年

    東海大学文学部文芸創作学科非常勤講師

  • 2006年
    -
    2007年

    早稲田大学文学学術院非常勤講師

  • 2005年
    -
    2007年

    立教大学文学部非常勤講師

  • 2005年
    -
    2007年

    専修大学文学部非常勤講師

  • 2005年
    -
    2007年

    明治学院大学大学院文学研究科芸術学専攻非常勤講師

  • 2003年
    -
    2007年

    明治学院大学非常勤講師

  • 2003年
    -
    2007年

    成城大学文芸学部非常勤講師

  • 2006年
    -
     

    北海道大学文学部非常勤講師

  • 2002年
    -
    2005年

    立教大学文学部助手

  • 2002年
    -
    2003年

    中京大学社会学部社会学科非常勤講師

  • 2001年
    -
    2002年

    京都造形芸術大学芸術学部映像・舞台芸術学科非常勤講師

  • 2000年
    -
    2002年

    日本学術振興会特別研究員

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学歴

  •  
    -
    2002年

    京都大学   人間・環境学研究科   環境相関研究専攻  

  •  
    -
    1997年

    京都大学   法学部  

委員歴

  • 2001年
    -
     

    第3回京都映画祭  専門委員

  • 1999年
    -
     

    第2回京都映画祭  専門委員

所属学協会

  •  
     
     

    早稲田大学演劇映像学会

  •  
     
     

    日本映像学会

研究分野

  • 美学、芸術論

研究キーワード

  • 映画学

受賞

  • 京都映画文化賞

    2001年09月  

 

論文

  • 「ザ・ヴォイス」から声を奪う──『抱擁』(1957)と映画スターとしてのフランク・シナトラ

    藤井仁子

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   ( 第69輯 ) 401 - 416  2024年03月  [国内誌]

    担当区分:筆頭著者, 最終著者, 責任著者

  • 青山真治、未完のサーガ

    藤井仁子

    Korean Movie Database(韓国映像資料院)    2022年09月  [招待有り]

  • 革命と放蕩(随筆)

    藤井仁子

    群像   77 ( 10 ) 448 - 450  2022年09月

  • さよならをもう一度――加藤先生と「批評」

    藤井仁子

    映像学   ( 108 ) 16 - 20  2022年08月  [招待有り]

    DOI

  • 裸の今を生きてみせろ

    藤井仁子

    映画『裸足で鳴らしてみせろ』(工藤梨穂監督)劇場用パンフレット(マジックアワー)     18 - 20  2022年08月

  • レオス・カラックスと出逢いなおすための覚書

    藤井仁子

    『レオス・カラックス 映画を彷徨うひと』フィルムアート社編     298 - 311  2022年03月

  • 解題 中村秀之『暁のアーカイヴ――戦後日本映画の歴史的経験』

    藤井仁子

    立教映像身体学研究   ( 8 ) 81 - 84  2021年03月  [招待有り]

    担当区分:筆頭著者, 最終著者, 責任著者

  • リンカーンはなぜ殺される――『若き日のリンカーン』と〈創設〉の問題

    藤井仁子

    層――映像と表現   ( 13 ) 69 - 83  2021年03月  [招待有り]

    担当区分:筆頭著者, 最終著者, 責任著者

  • アレゴリーとしての作家主義――映画の新たな見方の発明とその帰趨

    藤井仁子

    演劇映像   ( 62 ) 29 - 37  2021年03月

    担当区分:筆頭著者, 最終著者, 責任著者

  • 2019年の日本映画界

    藤井仁子

    『演劇・映画図書総目録 2020-2021年版』演劇図書総目録刊行会     頁数記載なし、全2頁  2020年04月

  • Yanagita Kunio and the Culture Film: Discovering Everydayness and Creating/Imagining a National Community, 1935–1945

    Jinshi Fujii, Translated by Michael Raine, Marcos P. Centeno-Martín, Maiko Kodaka

    Arts   9 ( 2 )  2020年04月  [査読有り]  [招待有り]

     概要を見る

    Originally published as Fujii Jinshi. 2003. Yanagita Kunio to bunka eiga: Shōwa jyūnendai niokeru nichijōseikatsu no hakken to kokumin no sōzō. In The Politics of Cinema (Eiga no seijigaku). Edited by Hase Masato and Nakamura Hideyuki. Tokyo: Seikyūsha, pp. 265–301.

    DOI

  • 王兵という〈試し〉――『鉄西区』から『収容病棟』まで

    藤井仁子

    土屋昌明・鈴木一誌編『ドキュメンタリー作家 王兵――現代中国の叛史』ポット出版プラス     188 - 212  2020年03月

  • 来るべき日本文化映画批判のために

    藤井仁子

    SPUTNIK(山形国際ドキュメンタリー映画祭2019公式ガイドブック)     33 - 34  2019年10月

  • 何が撮られたのか、そこに人は何を見るのか(映画『ショウマン』『マーロン・ブランドに会う』解説)

    藤井仁子

    山形国際ドキュメンタリー映画祭2019「Double Shadows/二重の影2――映画と生の交差する場所」カタログ     142 - 143  2019年10月

  • 反発する映画(翻訳)

    マーク・ノーネス

    映画『典座-TENZO-』劇場用パンフレット     12 - 13  2019年10月

  • 2018年の日本映画界

    藤井仁子

    『演劇・映画図書総目録2019-2020』演劇図書総目録刊行会     巻頭言につき頁数記載なし、全2頁  2019年04月

  • 2017年の日本映画界

    藤井仁子

    『演劇・映画図書総目録 2018-2019』演劇図書総目録刊行会     巻頭言につき頁数の記載なし、全2頁  2018年04月

  • 労働(ドキュメンタリー映画の勝手口――20人が選ぶ「ドキュメンタリー」を再思考するための60本)

    藤井仁子

    STUDIO VOICE   ( 412 ) 127  2018年03月

  • 絶対的なファースト・ショット(『指望』[エドワード・ヤン監督、1982年]論)

    藤井仁子

    フィルムアート社編『エドワード・ヤン――再考/再見』フィルムアート社     146 - 154  2017年08月

  • 2016年の日本映画界

    藤井仁子

    『演劇・映画図書総目録 2017-2018』演劇図書総目録刊行会     巻頭言につき頁数の記載なし、全2頁  2017年04月

  • 書評 川崎公平著『黒沢清と〈断続〉の映画』水声社、2014年

    藤井仁子

    映像学   96 ( 96 ) 135 - 138  2016年07月  [査読有り]  [招待有り]

    DOI CiNii

  • 撮影所の跡地に団地ができた(阪本順治『団地』評)

    藤井仁子

    NOBODY   ( 45 ) 65 - 67  2016年06月

  • 2015年の日本映画界

    藤井仁子

    『演劇・映画図書総目録 2016-2017』演劇図書総目録刊行会     巻頭言につき頁数の記載なし、全2頁  2016年04月  [招待有り]

  • シネフィリアとモダニズム――ある映画の愛し方にかんする歴史的かつ理論的な省察

    藤井仁子

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   61 ( 第61輯(2015年度) 第三分冊 ) 35 - 47  2016年02月

    CiNii

  • あるときは片目の密輸業者――アンドレ・ド・トスの新たな始まりへ

    藤井仁子

    シネ砦   ( 1 ) 102 - 113  2015年11月  [招待有り]

  • 上映作品解説『赤線地帯』『浮草』

    藤井仁子

    『京マチ子映画祭』リーフレット     5・8  2015年10月

  • 猫とハイエナ――ニコラス・レイ&ヴィム・ヴェンダースin「ニックス・ムービー 水上の稲妻」(80)

    藤井仁子

    キネマ旬報   ( 1701 ) 46 - 47  2015年10月

  • 2014年の日本映画界

    藤井仁子

    『演劇・映画図書総目録2015-2016』演劇図書総目録刊行会(巻頭言につき頁数の記載なし、全2頁)    2015年05月

  • 『映画の荒野を走れ——プロデューサー始末半世紀』(インスクリプト) 聞き手(共同)と対談構成

    伊地智啓, 上野昂志, 木村建哉編

       2015年04月

  • 書評 三浦哲哉『映画とは何か——フランス映画思想史』筑摩書房、2014年

    藤井仁子

    キネマ旬報   ( 1680 ) 210 - 211  2015年01月

  • 上映作品解説『暗黒の恐怖』(翻訳)

    アン・モラ

    『MoMA ニューヨーク近代美術館映画コレクション』カタログ(コミュニティシネマセンター)     44 - 46  2014年10月

  • 上映作品あらすじ・解説『香も高きケンタッキー』

    藤井仁子

    『MoMA ニューヨーク近代美術館映画コレクション』カタログ(コミュニティシネマセンター)     28 - 29  2014年10月

  • 2013年の日本映画界

    藤井仁子

    『演劇・映画図書総目録2014-2015』演劇図書総目録刊行会(巻頭言につき頁数の記載なし、全2頁)    2014年05月

  • ニコラス・レイ、孤独の民主主義

    藤井仁子

    nobody   ( 39 ) 143 - 155  2013年07月

  • ビクトル・エリセによるアントニオ・ロペス——『マルメロの陽光』(1992)での画家と映画作家の出逢い

    藤井仁子

    美術の窓   356   34 - 35  2013年05月

  • 2012年の日本映画界

    藤井仁子

    『演劇・映画図書総目録2013』演劇図書総目録刊行会(巻頭言につき頁数の記載なし、全2頁)    2013年05月

  • 映画を編む(映画『舟を編む』評)

    藤井仁子

    『舟を編む』オフィシャルプログラム(松竹株式会社事業部出版商品室)     62 - 63  2013年04月

  • 百科事典項目執筆(「ロバート・アルドリッチ」「プレストン・スタージェス」「レオ・マッケリー」「ニコラス・レイ」「我輩はカモである」担当)

    『ニッポニカ』(小学館)    2013年01月

  • ポスト撮影所時代のさすらい人

    藤井仁子

    『甦った相米慎二』(特集上映「甦る相米慎二|相米慎二監督全作品上映+α」パンフレット、非売品、éditions azert発行)     39 - 44  2013年01月

  • Le vagabond de l’ère post-studio japonaise

    Jinshi FUJII, ナント三大陸映画祭(訳)

    第34回ナント三大陸映画祭(34e Festival des 3 Continents)公式カタログ     64 - 67  2012年11月  [招待有り]

  • 上映作品解説(『大阪ど根性物語 どえらい奴』『あゝ同期の桜』担当)

    藤井仁子

    第八回京都映画祭公式カタログ    2012年10月

  • 「北のカナリアたち」阪本順治監督インタビュー

    藤井仁子

    キネマ旬報   ( 1623 ) 50 - 56  2012年10月

  • 書評 グレアム・ターナー『フィルム・スタディーズ——社会的実践としての映画』松田憲次郎訳、水声社、2012年

    藤井仁子

    図書新聞   ( 3075 ) 10  2012年08月

  • 2011年の日本映画界

    藤井仁子

    『演劇・映画図書総目録2012』演劇図書総目録刊行会(巻頭言につき頁数の記載なし、全2頁)    2012年05月

  • 「ダムをつくる」のか「ダムができる」のか——見いだされた『佐久間ダム 第一部』の時

    藤井仁子

    丹羽美之・吉見俊哉編『岩波映画の1億フレーム』東京大学出版会     103 - 121  2012年05月

  • 誰も知らない私の悩み——小津安二郎再考

    藤井仁子

    キネマ旬報   ( 1609 ) 35 - 36  2012年04月

  • L'ami américain(スティーヴン・スピルバーグ論)

    Jinshi Fujii, translated by Terutaro Osanai

    Cahiers du cinéma   ( 675 ) 25  2012年02月

  • デコちゃん教育——『綴方教室』と事変下の恐るべき女児たち

    藤井仁子

    十重田裕一編『横断する映画と文学』森話社     123 - 153  2011年07月

  • 背中と擬態——山中貞雄現存三作品に見る人間と事物

    藤井仁子

    演劇博物館グローバルCOE紀要 演劇映像学2010 第1集   2010 ( 1 ) 249 - 270  2011年03月

    CiNii

  • 日本映画の「失われた十年」——あるいは相米慎二と石井隆の21世紀

    藤井仁子

    キネマ旬報   ( 1566 ) 30 - 32  2010年10月

  • テレビ=ポストテレビへの遡行(書評 長谷正人・太田省一編著『テレビだョ!全員集合——自作自演の1970年代』青弓社、2007年)

    藤井仁子

    d/SIGN   ( 17 ) 53  2009年12月

  • 映画人・文化人が語る、心に残る珠玉の10本

    『オールタイム・ベスト 映画遺産200 外国映画篇』 キネマ旬報社     113  2009年12月

  • 数码化时代再考克拉考尔《电影的理论》中的“救赎”(デジタル時代におけるクラカウアー『映画の理論』の救済)

    藤井仁子, 燕麗訳

    銭態、応雄編『中日影像文化的地平線』中国電影出版社     154 - 159  2009年10月

  • 数码化时代再考克拉考尔《电影的理论》中的“救赎”(デジタル時代におけるクラカウアー『映画の理論』の救済)

    藤井仁子, 燕麗訳

    銭態、応雄編『中日影像文化的地平線』中国電影出版社     154 - 159  2009年10月

  • 討議と質疑応答(特集:「ルノワール+ルノワール展」関連シンポジウム ジャン・ルノワールの現在)

    藤井仁子, 石田美紀, 岩城見一, 青山勝

    CROSS SECTIONS(京都国立近代美術館研究論集)   2 ( 2 ) 80 - 84  2009年09月

    CiNii

  • 俺の名前なんてどうでもいい(オリヴァー・ストーン『ブッシュ』評)

    藤井仁子

    nobody   ( 30 ) 98 - 99  2009年05月

  • 滅多にない花のように——「アウシュヴィッツ以後」におけるクラカウアー『映画の理論』の救済

    藤井仁子

    中山昭彦編『ヴィジュアル・クリティシズム——表象と映画=機械の臨界点』玉川大学出版部     214 - 250  2008年11月

  • 黒いマキノ

    藤井仁子

    第6回京都映画祭公式カタログ     37  2008年10月

  • 書評 四方田犬彦著『日本映画と戦後の神話』(岩波書店、2007年)

    藤井仁子

    図書新聞   ( 2868 ) 8  2008年05月

  • リアリティの馬脚

    藤井仁子

    文學界   61 ( 9 ) 13 - 15  2007年09月

    CiNii

  • オルフェウス強行突破——不確定なトニー・スコット論のために

    藤井仁子

    nobody   ( 25 ) 12 - 17  2007年05月

  • 解題 メアリー・アン・ドーン「情報、クライシス、カタストロフィ」(篠儀直子訳)

    藤井仁子

    季刊InterCommunication   ( 58 ) 126 - 128  2006年10月

  • 「女子ども」の反乱──『小島の春』における総力戦下の身体と性

    藤井仁子

    斉藤綾子編『映画と身体/性』森話社     171 - 195  2006年10月

  • スピルバーグ 孤児の歴史学(全9回連載)

    藤井仁子

    未来    2006年05月

  • デモクラシーの新世界——From The New World

    藤井仁子

    nobody   ( 22 ) 58 - 63  2006年05月

  • 上映作品解説(『青春の門』『蒲田行進曲』『女番長ゲリラ』『白鷺』『ゲルマニウムの夜』『ヨコハマメリー』担当)

    藤井仁子

    第5回京都映画祭公式カタログ    2006年

  • 上映作品解説(『ふるさと』『滝の白糸』『祇園の姉妹』『残菊物語』『名刀美女丸』『女優須磨子の恋』『お遊さま』『祇園囃子』担当)

    藤井仁子

    『はじめての溝口健二』(「没後50年特別企画 溝口健二の映画」カタログ、コミュニティシネマ支援センター)    2006年

  • 活劇の運動に批評は迫ったか(書評 浜野保樹編『アニメーション監督 原恵一』晶文社、2005年)

    藤井仁子

    映画芸術   ( 413 ) 96  2005年11月

  • 上映作品の「あらすじ」と「解説」(『君と別れて』『夜ごとの夢』『噂の娘』『鶴八鶴次郎』『稲妻』『浮雲』『女の中にいる他人』担当)

    藤井仁子

    『成瀬巳喜男生誕100年記念 映画監督成瀬巳喜男レトロスペクティヴ』カタログ(コミュニティシネマ支援センター)    2005年

  • 東京発声時代の豊田四郎

    藤井仁子

    NFCニューズレター(東京国立近代美術館フィルムセンター)   ( 61 ) 5 - 6  2005年

  • 撮ることの条件としての〈在日〉——戦後六十年目の加藤泰『男の顔は履歴書』

    藤井仁子

    日本に生きるということ——境界からの視線(山形国際ドキュメンタリー映画祭2005特集カタログ)     86 - 91  2005年

  • シンドラーのためのリスト——ハリウッド 最後の聖戦

    藤井仁子

    『クリエイターズ・ファイル スピルバーグ 宇宙(ファンタジー)と戦争(リアル)の間(はざま)』竹書房     142 - 153  2005年

  • シネマの中にいる他人——最後から三番目の成瀬巳喜男

    藤井仁子

    蓮實重彦・山根貞男編『成瀬巳喜男の世界へ』筑摩書房     144 - 166  2005年

  • 上海の憂鬱——東宝文化映画部『上海』の地政学

    藤井仁子

    立教大学日本学研究所年報   ( 4 ) 5 - 13  2005年

    CiNii

  • 上映作品解説(計9本担当)

    藤井仁子

    第4回京都映画祭公式カタログ    2004年

  • 上海・南京・北京——東宝文化映画部〈大陸都市三部作〉の地政学

    藤井仁子

    岩本憲児編『映画と「大東亜共栄圏」』森話社     101 - 127  2004年

  • 〈日本〉の二つの顔——『医者のゐない村』と日中戦争期の農村

    藤井仁子

    岩本憲児編『日本映画とナショナリズム 1931-1945』森話社     185 - 203  2004年

  • 映画に見る江戸

    藤井仁子

    国文学 解釈と鑑賞   68 ( 12 ) 146 - 151  2003年

    CiNii

  • 柳田國男と文化映画——昭和十年代における日常生活の発見と国民の創造/想像

    藤井仁子

    長谷正人・中村秀之編『映画の政治学』青弓社     265 - 301  2003年

  • 昭和10年代における文化映画と民俗学——日常生活の美学化と国民の創造/想像

    藤井仁子

    社会学年誌(早稲田大学社会学会)   ( 43 ) 41 - 57  2002年

    CiNii

  • Films That Do Culture: A Discursive Analysis of Bunka Eiga, 1935-1945

    Jinshi Fujii, translated by Jeffrey Isaacs

    ICONICS   6   51 - 68  2002年

    CiNii

  • 上映作品解説(「太秦スター特集」「映画都市・京都と世界の交流〜イギリスThe Director’s Placeシリーズ」担当)

    藤井仁子

    第3回京都映画祭公式カタログ    2001年

  • Earthly Love——映画・移動・資本主義

    藤井仁子

    映画学   ( 15 ) 14 - 26  2001年

    CiNii

  • 宮川一夫全映画(作品解説)

    木全公彦, 藤井仁子, 磯田勉

    『光と影の映画史 撮影監督・宮川一夫の世界』キネマ旬報社     126 - 159  2000年

  • グローバル化時代の映画

    藤井仁子

    樺山紘一編『新・社会人の基礎知識101』新書館     186 - 187  2000年

  • 上映作品解説(「市川雷蔵と大映時代劇」担当)

    藤井仁子

    第2回京都映画祭公式カタログ    1999年

  • 「恐怖小説の映画化」(翻訳)

    ホイットリー・ストリーバー, 加, 郎

    ジャック・サリヴァン編『幻想文学大事典』国書刊行会     128 - 132  1999年

  • 日本映画の1930年代——トーキー移行期の諸問題

    藤井仁子

    映像学   ( 62 ) 21 - 37  1999年

    CiNii

  • 時代劇映画年表——尾上松之助から現代まで

    藤井仁子

    京都映画祭実行委員会編『時代劇映画とはなにか——ニュー・フィルム・スタディーズ』人文書院     237 - 256  1997年

  • 「白い中庭」(翻訳)

    ダリル・デイヴィス(加藤幹郎

    京都映画祭実行委員会編『時代劇映画とはなにか——ニュー・フィルム・スタディーズ』人文書院     214 - 228  1997年

  • 百科事典項目執筆(「ジョージ・キューカー」「ロジャー・コーマン」「ドン・シーゲル」「マイケル・チミノ」「テレンス・マリック」「ヴィンセント・ミネリ」担当)

    藤井仁子

    『スーパーニッポニカ』(小学館)  

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書籍等出版物

  • いま、映画をつくるということ――日本映画の担い手たちとの21の対話

    是枝裕和, 土田環, 安藤紘平, 岡室美奈子, 谷昌親, 長谷正人, 藤井仁子( 担当: 共編者(共編著者),  担当範囲: 座談会(8-18頁)、聞き手(44-55、68-90、154-163、178-187、248-259頁))

    フィルムアート社  2023年03月 ISBN: 4845921464

    ASIN

  • 森崎東党宣言!(編著)

    藤井仁子編

    インスクリプト  2013年11月 ISBN: 9784900997400

  • 甦る相米慎二(編著)

    木村建哉, 中村秀之, 藤井仁子編

    インスクリプト  2011年09月 ISBN: 9784900997325

  • 入門・現代ハリウッド映画講義(編著)

    藤井仁子編

    人文書院  2008年04月 ISBN: 9784409100240

  • わたしは邪魔された——ニコラス・レイ映画講義録(翻訳)

    スーザン・レイ編, 加藤幹郎と

    みすず書房  2001年12月 ISBN: 4622042681

講演・口頭発表等

  • 映画『ムービー・オージー』(ジョー・ダンテ&ジョン・デイヴィソン、1966-2009)上映後講演

    藤井仁子  [招待有り]

    蘇ったフィルムたち チネマ・リトロバート映画祭(於・国立映画アーカイブ)  

    発表年月: 2024年02月

  • 青山真治の「けじめ」――『東京公園』からの新展開(オンライン講演)

    藤井仁子  [招待有り]

    Unfinished Saga: Aoyama Shinji (1964-2022) Memorial Special   (ソウル)  韓国映像資料院  

    発表年月: 2022年10月

  • 90年代スピルバーグと「リアル」の変容――『ジュラシック・パーク』論

    藤井仁子  [招待有り]

    第3回北海道大学映像・現代文化論学会大会   (北海道大学)  北海道大学大学院文学研究院映像・現代文化論研究室  

    発表年月: 2019年11月

  • 連続討議「現代アメリカ映画への政治的視角ーーイーストウッドとスピルバーグ」、第2回「誰がために鐘は鳴るーースピルバーグの『リンカーン』と絶対者の問題」

    藤井仁子, 中村秀之

    (東京・早稲田大学)  藤井仁子  

    発表年月: 2019年01月

  • リンカーンはなぜ殺される――『若き日のリンカーン』と〈創設〉の問題

    藤井仁子

    (神戸映画資料館) 

    発表年月: 2018年12月

  • 連続討議「現代アメリカ映画への政治的視角ーーイーストウッドとスピルバーグ」、第1回「息子たちの星条旗――『ミスティック・リバー』とイーストウッド的「ゾンビ」の徘徊」

    藤井仁子, 濱口竜介

    (東京・早稲田大学)  藤井仁子  

    発表年月: 2018年12月

  • 相米慎二監督の映画世界

    藤井仁子, 批評家イ, ヨンジェとの対談  [招待有り]

    相米慎二全作回顧展   (ソウル)  ソウルアートシネマ、国際交流基金ソウル日本文化センター  

    発表年月: 2018年09月

  • 80年代日本映画のニューウェーヴの流れ

    藤井仁子  [招待有り]

    相米慎二全作回顧展   (ソウル)  ソウルアートシネマ、国際交流基金ソウル日本文化センター  

    発表年月: 2018年09月

  • 成瀬巳喜男の現代性

    藤井仁子  [招待有り]

    成瀬巳喜男特集   (ソウル)  シネマテーク・ソウル  

    発表年月: 2016年01月

  • 誰も知らない私の悩み——小津安二郎と女たちの戦後

     [招待有り]

    北京大学×早稲田大学・立命館大学連携講座「日中の映像文化」、於・立命館大学  

    発表年月: 2015年05月

  • 誰も知らない私の悩み——小津安二郎と女たちの戦後

     [招待有り]

    北京大学×早稲田大学・立命館大学連携講座「日中の映像文化」、於・早稲田大学  

    発表年月: 2015年05月

  • 伝統を使いきる——森崎東の松竹時代

    国際シンポジウム「日本映画にみる伝統」(アルザス・欧州日本学研究所、ストラスブール大学日本学科共催)、於・ストラスブール大学  

    発表年月: 2013年10月

  • 帰れない二人——『浮雲』の高峰秀子

    高峰秀子追悼記念シンポジウム「映画渡世50年」、於・明治学院大学  

    発表年月: 2011年06月

  • 「ダムをつくる」のか「ダムができる」のか——見いだされた岩波映画『佐久間ダム 第一部』の時

    記録映画アーカイブ・プロジェクト 第1回ワークショップ「イメージとしての開発——岩波映画・佐久間ダムを見る」(東京大学大学院情報学環主催)、於・東京大学  

    発表年月: 2009年05月

  • 世界は額縁を持たない——ジャン・ルノワールとのピクニック!

    シンポジウム「ジャン・ルノワールの現在」(「ルノワール+ルノワール展」関連企画、京都国立近代美術館主催)、於・京都国立近代美術館  

    発表年月: 2008年07月

  • デジタル時代におけるクラカウアー『映画の理論』の救済

    中日映像文化シンポジウム「現代映像・視覚文化研究」(北海道大学文学研究科映像・表現文化論講座、南京芸術学院電影電視学院共催)、於・南京芸術学院電影電視学院  

    発表年月: 2007年11月

  • 映画のコンポジション——反映画音楽論覚書

    日本音楽学会関東支部第322回定例研究会「映画の音楽——武満徹と周辺」(小泉恭子、小沼純一、長木誠司と共同でのラウンドテーブル)、於・東京大学  

    発表年月: 2007年03月

  • 必要なる映画学——平成日本における映像受容の現状

    国際会議「現代日本の精神史」(立教大学主催)、於・立教大学  

    発表年月: 2005年07月

  • 柳田國男と文化映画——昭和十年代における日常生活の発見と国民の創造/想像(英語での講演)

    The University of Chicago, Department of East Asian Languages and Civilizationsからの招聘によるワークショップ  

    発表年月: 2004年03月

  • 柳田國男と文化映画——昭和十年代における日常生活の発見と国民の創造/想像(英語での発表)

    Organization for Asian Research Annual Meeting, San Diego  

    発表年月: 2004年03月

  • 柳田國男と文化映画——昭和十年代における日常生活の発見と国民の創造/想像

    立教大学日本学研究所公開シンポジウム「戦時下/日本の〈文化・文芸・国文学〉」(他の発表者:ノーマ・フィールド、小林正明、司会:小嶋菜温子)  

    発表年月: 2003年06月

  • 総力戦体制下におけるハンセン病の表象——映画『小島の春』をめぐって

    立教大学文学部教員研究会公開セミナー(応答者:上田信、市野川容孝)  

    発表年月: 2002年05月

  • 撮られなかったショットとその運命——〈事変〉と映画 1937-1941

    日本映像学会第27回大会  

    発表年月: 2001年06月

  • 成瀬巳喜男の1930年代——〈撮影所監督〉のスタイルに見る映画史的問題

    日本映像学会第25回大会  

    発表年月: 1999年05月

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 現代アメリカ映画と民主主義:政治的映画理論の構築に向けて

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2019年03月
     

    藤井 仁子

     概要を見る

    映画と民主主義の関係をスティーヴン・スピルバーグとクリント・イーストウッドという現代アメリカ映画を代表する2人の作家に即して研究した。単に物語内容において政治的な主題がどう扱われているかだけでなく、映画によって形成されるアメリカ民主主義の理想や、その体現者としてのハリウッドの歴史的変遷も視野に入れることにより、1970年代以降の現代アメリカ映画の本質的問題を明らかにするよう努めた。「普通の人」が主人公というアメリカ映画の特徴を通して、「普通の人」をいかに表象=代表することができるかという映画と政治に共通する課題を考察し、結果的に映画理論と政治思想を相互に関連付ける道筋も示すことができた。スピルバーグとイーストウッドに関しては世界的に見ても圧倒的に研究が進んでおらず、特に学術的な要求を満たしたまとまった形での作家論は日本語ではまだ書かれていない。本研究は彼らに関する作家論をいずれも単著で出版することを最終目標としており(近刊)、まずこの点で大きな意義を持つ。さらに、上述したように映画学と政治学の成果をともに参照することで成立しているこの研究は、単に2人の映画作家についてだけでなく、(アメリカ)映画一般における政治的問題を考えるうえでの方法論的な範例となるだろう。映画研究者に加え、映画や民主主義に関心を持つすべての方に重要な手がかりを提供できたと考える

  • 撮影所システム崩壊後の日本映画の製作体制:インタビューを中心とする総合的研究

    研究期間:

    2012年04月
    -
    2015年03月
     

     概要を見る

    本研究の最大の成果は、伊地智啓著『映画の荒野を走れ:プロデューサー始末半世紀』(上野昂志・木村建哉編、インスクリプト、2015年4月)の刊行である。編者の木村は本研究の研究代表者、上野は研究協力者である。本書は、1960年に日活に入社し、1971年にプロデューサーに転じ、1970年代後半以降は独立系のプロデューサーとして撮影所システム崩壊後の日本映画界を2000年代まで牽引し続けてきた日本映画史上有数のプロデューサー伊地智啓への、10回以上に渡るロングインタビューをまとめたものであり、今後の日本映画研究に必須の第一級の資料となった

  • 昭和十年代の日本映画におけるモダニズムの変容

     概要を見る

    1.以下の方法で多くの映像資料を調査、昭和十年代の日本映画においてモダニズムが国策に回収されてゆく過程を個々のテクストに即して分析した。(1)諸外国のモダニズム映画を含むビデオ・DVDを購入。日本の歴史的状況と、同時代のアメリカ、ソ連、ドイツ等の状況を比較映画史的な見地から考察した。(2)沖縄県公文書館にて昭和十年代前後に製作された沖縄を撮影した稀少フィルム(個人映画を含む)を同定調査。モダニストたちの「日本回帰」と沖縄に向けられた民俗学的関心との錯綜した関係を、映画学の立場から分析した。2.当該作品の背景を探り、それらをめぐる言説、観客受容の実態を分析するため、(1)早稲田大学演劇博物館・国立国会図書館、および琉球大学図書館沖縄関係資料室・京都府立総合資料館等で文字資料を体系的に調査。(2)モダニズム、映画史関連文献を購入。日本、および諸外国のモダニズムとナショナリズムの関係について、理論的な考察を深めた。3.研究成果は「研究発表」に掲げたもの以外にも以下の形で発表、きわめて有益なフィードバックを得つつある。(1)単著論文「<日本>の二つの顔-『医者のゐない村』と日中戦争期の農村」(岩本憲児編『日本映画とナショナリズム1931-1945』森話社、2004年、185-203頁)。(2)単著論文「『小島の春』における女性像(仮題)」(斉藤綾子編『日本映画史叢書第6巻 性・身体・ジェンダー(仮題)』森話社、2005年刊行予定)

Misc

  • 「映画には、いましかない」(書評 山根貞男『日本映画時評集成2011-2022』国書刊行会、2024年)

    藤井仁子

    『キネマ旬報』1月号   ( 1954 ) 150 - 151  2024年12月  [招待有り]   [ 国内誌 ]

    書評論文,書評,文献紹介等  

  • 狂人の真似とて大路を走らば即ち狂人なり――フランシス・フォード・コッポラのために

    藤井仁子

    「70/80年代フランシス・F・コッポラ特集上映――終わりなき再編集」劇場用プログラム     33 - 36  2024年11月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(その他)  

  • 『悪は存在しない』の「わからなさ」について

    藤井仁子

    群像   79 ( 10 ) 159 - 164  2024年09月  [招待有り]   [ 国内誌 ]

    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

  • 突出したショットを撮るまい、とする作家性(ホン・サンス論)

    藤井仁子

    『キネマ旬報』7月号   ( 1945 ) 32 - 35  2024年06月  [招待有り]   [ 国内誌 ]

    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

  • 代島治彦監督の「隙」を擁護する(映画『ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだ』評)

    藤井仁子

    映画『ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだ』パンフレット     34 - 35  2024年05月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(その他)  

  • ワン・ビンの映画も青春を生きている(ワン・ビン監督『青春』評)

    藤井仁子

    『キネマ旬報』2024年5月号   ( 1942 ) 60 - 61  2024年04月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

  • 日本の撮影所システム小史

    藤井仁子

    日本映画データベース    2024年03月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

  • 書評 河野真理江『メロドラマの想像力』(青土社、2023年)

    藤井仁子

    『キネマ旬報』4月号   ( 1941 ) 194 - 194  2024年03月  [招待有り]

    書評論文,書評,文献紹介等  

  • 「わからない映画を撮る監督」のわかりやすすぎる映画――『ツィゴイネルワイゼン』

    藤井仁子

    SEIJUN RETURNS in 4K 鈴木清順生誕100年記念 4Kデジタル修復版 オフィシャル・プログラム     32 - 36  2023年11月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(その他)  

  • つくづく怖いホン・サンス(『小説家の映画』評)

    藤井仁子

    『キネマ旬報』2023年7月上・下旬合併号   ( 1925 ) 138 - 139  2023年06月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

  • 書評 ジークフリート・クラカウアー『映画の理論――物理的現実の救済』(竹峰義和訳、東京大学出版会、2022年)

    藤井仁子

    『キネマ旬報』2023年6月上旬号   ( 1923 ) 144 - 145  2023年05月  [招待有り]

    書評論文,書評,文献紹介等  

  • 映画の雨が降っている(阪本順治監督『せかいのおきく』評)

    藤井仁子

    『キネマ旬報』2023年5月上・下旬合併号   ( 1921 ) 60 - 61  2023年04月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

  • ゴングなき戦い――『ケイコ 目を澄ませて』讃

    藤井仁子

    群像   78 ( 1 ) 242 - 246  2023年01月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

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現在担当している科目

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他学部・他研究科等兼任情報

  • 理工学術院   基幹理工学部

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

特定課題制度(学内資金)

  • 日本の記録映画言説における「科学」観の変遷

    2007年  

     概要を見る

    以前から従事してきた昭和十年代の「文化映画」研究を継承・発展させる形で、特に日本の記録映画言説において「科学」への言及がいかになされ、再定義され、変質していったかを、実際に製作されたフィルムを見、分析する作業と並行して調査・検討した。映画の「科学性」が文学における自然主義的な「リアリズム」と少なからず混同して語られてきた事情に鑑み、文学作品を原作とする「文芸映画」をめぐる言説もあわせて調査・分析した。他方で、欧米の先進的な映画理論も旺盛に取り入れてきた日本の記録映画言説の分析にあたっては、映画の「科学性」ないし「客観性」の根拠とされている「指標性」(記号としての映画映像が持つ、キャメラの前に現存した事物や出来事の物理的痕跡としての性格)そのものの理論的かつ歴史的な再検討が必要となり、これを映画発明以前の19世紀欧米からデジタル時代の今日に至る長期的視野で行った。その成果は本研究のテーマに直結する形ではないものの、「リアリティの馬脚」(『文學界』2007年9月号)、「デジタル時代の柔らかい肌――『スパイダーマン』シリーズに見るCGと身体」(藤井仁子編『入門・ 現代ハリウッド映画講義』人文書院、67~94ページ、2008年4月)などの論考で素描した。その結果、日本の科学映画がとりわけ好んで発展させた顕微鏡撮影に見られるように、人間の知覚によっては確認しようのない事物や出来事の物理的証拠である映画の「科学性」とは、むしろ人間の知覚が有する物理的=身体的制約を際立たせ、現実世界の明証性を揺るがし、視覚性それ自体を再審に付すという逆説をはらんでいることが明らかになった。恒常的な不安の源泉としてのこの逆説が惹き起こした症候として日本の記録映画言説を再考する視点が新たに獲得されたが、その成果は既発表の論文数篇とあわせて大幅な加筆の後に近日刊行される単著(別記)に反映される予定である。