岩崎 秀雄 (イワサキ ヒデオ)

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所属

理工学術院 先進理工学部

職名

教授

ホームページ

https://hideo-iwasaki.com

兼担 【 表示 / 非表示

  • 理工学術院   大学院先進理工学研究科

学内研究所等 【 表示 / 非表示

  • 2020年
    -
    2022年

    理工学術院総合研究所   兼任研究員

学歴 【 表示 / 非表示

  •  
    -
    2000年

    名古屋大学   理学研究科   生命理学専攻  

  •  
    -
    1995年

    名古屋大学   農学部   農学科  

学位 【 表示 / 非表示

  • 名古屋大学   博士(理学)

経歴 【 表示 / 非表示

  • 2012年
    -
    継続中

    早稲田大学   理工学術院(電気・情報生命工学科)   教授

  • 2007年
    -
    継続中

    metaPhorest(生命美学プラットフォーム)   主宰

  • 2005年
    -
    2012年

    早稲田大学理工学術院助教授・准教授(電気・情報生命工学科)

  • 2004年
    -
    2007年

    理化学研究所バイオミメティックコントロール研究センター客員研究員

  • 2005年
    -
    2006年

    東京大学大学院生命農学研究科非常勤講師

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所属学協会 【 表示 / 非表示

  •  
     
     

    日本分子生物学会

  •  
     
     

    日本時間生物学会

  •  
     
     

    日本科学史学会(生物学史分科会)

  •  
     
     

    「細胞を創る」研究会

 

研究分野 【 表示 / 非表示

  • 美学、芸術論

  • 植物分子、生理科学

  • 細胞生物学

研究キーワード 【 表示 / 非表示

  • 時間生物学

  • 概日リズム

  • 生命美学

  • シアノバクテリア

  • バイオアート

論文 【 表示 / 非表示

  • Scattered migrating colony formation in the filamentous cyanobacterium, Pseudanabaena sp. NIES-4403

    Hiroki Yamamoto, Yuki Fukasawa, Yu Shoji, Shumpei Hisamoto, Tomohiro Kikuchi, Atsuko Takamatsu, Hideo Iwasaki

    BMC Microbiology    2021年12月  [査読有り]

    担当区分:最終著者, 責任著者

    DOI

  • Na+/Ca2+ exchanger mediates cold Ca2+ signaling conserved for temperature-compensated circadian rhythms.

    Naohiro Kon, Hsin-Tzu Wang, Yoshiaki S Kato, Kyouhei Uemoto, Naohiro Kawamoto, Koji Kawasaki, Ryosuke Enoki, Gen Kurosawa, Tatsuto Nakane, Yasunori Sugiyama, Hideaki Tagashira, Motomu Endo, Hideo Iwasaki, Takahiro Iwamoto, Kazuhiko Kume, Yoshitaka Fukada

    Science advances   7 ( 18 )  2021年04月  [査読有り]  [国際誌]

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    Circadian rhythms are based on biochemical oscillations generated by clock genes/proteins, which independently evolved in animals, fungi, plants, and cyanobacteria. Temperature compensation of the oscillation speed is a common feature of the circadian clocks, but the evolutionary-conserved mechanism has been unclear. Here, we show that Na+/Ca2+ exchanger (NCX) mediates cold-responsive Ca2+ signaling important for the temperature-compensated oscillation in mammalian cells. In response to temperature decrease, NCX elevates intracellular Ca2+, which activates Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II and accelerates transcriptional oscillations of clock genes. The cold-responsive Ca2+ signaling is conserved among mice, Drosophila, and Arabidopsis The mammalian cellular rhythms and Drosophila behavioral rhythms were severely attenuated by NCX inhibition, indicating essential roles of NCX in both temperature compensation and autonomous oscillation. NCX also contributes to the temperature-compensated transcriptional rhythms in cyanobacterial clock. Our results suggest that NCX-mediated Ca2+ signaling is a common mechanism underlying temperature-compensated circadian rhythms both in eukaryotes and prokaryotes.

    DOI PubMed

  • Damped circadian oscillation in the absence of KaiA in Synechococcus

    Naohiro Kawamoto, Hiroshi Ito, Isao T. Tokuda, Hideo Iwasaki

    Nature Communications   11 ( 1 )  2020年12月  [査読有り]

    担当区分:最終著者, 責任著者

    DOI

  • Involvement of glycogen metabolism in circadian control of UV resistance in cyanobacteria

    Koji Kawasaki, Hideo Iwasaki

    PLOS Genetics   16 ( 11 ) e1009230 - e1009230  2020年11月  [査読有り]

    担当区分:最終著者, 責任著者

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    Most organisms harbor circadian clocks as endogenous timing systems in order to adapt to daily environmental changes, such as exposure to ultraviolet (UV) light. It has been hypothesized that the circadian clock evolved to prevent UV-sensitive activities, such as DNA replication and cell division, during the daytime. Indeed, circadian control of UV resistance has been reported in several eukaryotic organisms, from algae to higher organisms, although the underlying mechanisms remain unknown. Here, we demonstrate that the unicellular cyanobacterium <italic>Synechococcus elongatus</italic> PCC 7942 exhibits a circadian rhythm in resistance to UV-C and UV-B light, which is higher during subjective dawn and lower during subjective dusk. Nullification of the clock gene cluster <italic>kaiABC</italic> or the DNA-photolyase <italic>phr</italic> abolished rhythmicity with constitutively lower resistance to UV-C light, and amino acid substitutions of KaiC altered the period lengths of the UV-C resistance rhythm. In order to elucidate the molecular mechanism underlying the circadian regulation of UV-C resistance, transposon insertion mutants that alter UV-C resistance were isolated. Mutations to the master circadian output mediator genes <italic>sasA</italic> and <italic>rpaA</italic> and the glycogen degradation enzyme gene <italic>glgP</italic> abolished circadian rhythms of UV-C resistance with constitutively high UV-C resistance. Combining these results with further experiments using ATP synthesis inhibitor and strains with modified metabolic pathways, we showed that UV-C resistance is weakened by directing more metabolic flux from the glycogen degradation to catabolic pathway such as oxidative pentose phosphate pathway and glycolysis. We suggest glycogen-related metabolism in the dark affects circadian control in UV sensitivity, while the light masks this effect through the photolyase function.

    DOI

  • A theoretical morphological model for quantitative description of the three-dimensional floral morphology in water lily (Nymphaea)

    Shiryu Kirie, Hideo Iwasaki, Koji Noshita, Hiroyoshi Iwata

    PLOS ONE   15 ( 10 ) e0239781 - e0239781  2020年10月  [査読有り]

    DOI

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書籍等出版物 【 表示 / 非表示

  • AKI INOMATA: Significant Otherness 生きものと私が出会うとき

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: 生きとし生けるものたちとの共創への問いを巡って)

    美術出版  2019年10月 ISBN: 9784568105209

  • 〈生命〉とは何だろうか――表現する生物学、思考する芸術 (講談社現代新書)

    岩崎 秀雄( 担当: 単著)

    講談社  2013年02月 ISBN: 4062881934

    ASIN

  • 「生命」とは何だろうか : 表現する生物学、思考する芸術

    岩崎 秀雄

    講談社  2013年 ISBN: 9784062881937

  • シアノバクテリアの生物時計蛋白質KaiCの生化学的機能

    岩崎 秀雄

    名古屋大学大学院理学研究科  2005年

  • シアノバクテリアの生物時計におけるリン酸化制御

    岩崎 秀雄

    [出版者不明]  2003年

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Misc 【 表示 / 非表示

  • BioRealityをめぐる生命美学的遍歴

    岩崎 秀雄

    日本バーチャルリアリティ学会誌   23 ( 3 ) 7 - 12  2018年09月  [査読有り]  [招待有り]

  • 生命美学 : メビウスの環を生きるためのバイオ・アート (特集 バイオ・アート : アートは生命の未来を更新するのか?)

    岩崎 秀雄

    美術手帖 : monthly art magazine   70 ( 1063 ) 86 - 93  2018年01月

    CiNii

  • 生物時計の分子メカニズム研究の展開 : 転写翻訳フィードバックループ・モデルを巡って (ノーベル生理学・医学賞2017)

    岩崎 秀雄

    科学   87 ( 12 ) 1121 - 1129  2017年12月

    CiNii

  • バイオメディア・アート:美学的見地から観た合成生物学の可能性

    岩崎 秀雄

    科学   80 ( 7 ) 747 - 754  2010年07月

    CiNii

  • バイオメディア・アートの保存

    岩崎秀雄

    「芸術の保存・修復 ― 未来への遺産」展カタログ(東京藝術大学美術館)     64 - 69  2018年11月  [招待有り]

    担当区分:筆頭著者, 最終著者, 責任著者

    記事・総説・解説・論説等(その他)  

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受賞 【 表示 / 非表示

  • メディア芸術祭賞(優秀賞)

    2019年06月   文化庁  

    受賞者: 岩崎 秀雄

  • グッドデザイン賞

    2017年  

    受賞者: バイオラボ(BioClub Shibuya

     概要を見る

    http://www.g-mark.org/award/describe/46068
    岩崎はバイオラボのプロデューサーの一人として参加

  • 日本ゲノム微生物学会研究奨励賞

    2011年  

    受賞者: 岩崎 秀雄

  • 文部科学大臣表彰若手科学者賞

    2008年  

    受賞者: 岩崎 秀雄

  • トヨタ・トリエンナーレ立体美術部門優秀賞

    2004年02月  

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共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • ライフ/デス・アートの美学

    基盤研究(B)

    研究期間:

    2020年04月
    -
    2023年03月
     

    前川 修, 岩崎 秀雄, 水野 勝仁, 大橋 完太郎, 加須屋 誠, 松谷 容作, 岩城 覚久, 増田 展大

  • 芸術における真正性と同一性の保存 ―リバース・コンサベーションの確立

    基盤研究(B)

    研究期間:

    2019年04月
    -
    2023年03月
     

    平 諭一郎, 岩崎 秀雄, 熊澤 弘, 古川 聖, 薩摩 雅登

  • 生けるバイオメディア・アートの保存

    挑戦的研究(萌芽)

    研究期間:

    2019年06月
    -
    2021年03月
     

    平 諭一郎, 岩崎 秀雄

  • 概日時計を介するUV適応体制と細胞代謝の時間的調整

    挑戦的研究(萌芽)

    研究期間:

    2018年06月
    -
    2020年03月
     

    岩崎 秀雄

     概要を見る

    概日リズムは多くの生物に共通して見られる生理学的性質だが,バクテリア,菌類,植物,動物で使われている中枢時計遺伝子には共通性が乏しく,各々平行進化で獲得されてきたと思われる。一方,時間生物学黎明期の重要な研究者として知られるColin Pittendrighは,昼間の紫外線からDNAのダメージを回避するために,細胞分裂のタイミングを制御する必要から概日システムが進化してきたとの仮説を唱えた。実際,UVと概日システムの間にはいくつかの関連が指摘されている。たとえば,紫外線からDNA複製エラーを修復するために機能するPhotolyaseの類縁蛋白質Cryptochromeは時計同調に関わる青色受容体もしくは時計中枢の転写抑制因子として機能することが知られている。また,緑藻類のミドリムシやクラミドモナスでは,UV耐性(ないしUV感受性)に概日リズムが報告されている。しかし,どのような機構で中枢時計がUV耐性リズムを駆動しているのか,その分子的な実態はいかなる生物でも明らかにされていない。一つには,UV耐性リズムの報告されている緑藻類では,まだ中枢時計の分子解析に未解明の部分が多いことが考えられる。そこで,私たちは,単細胞性シアノバクテリアSynechococcus elongatus PCC 7942に着目し,UV耐性リズムの有無と,あるとすればそのメカニズムを解析することを意図した。予備的段階で,私たちはSynechococcusが特定の条件で顕著なUV耐性リズムを示すことを明らかにし,それが時計遺伝子群kaiABCの制御下にあることを発見した。今年度はそのリズムについて分子遺伝学的な解析を行い,グリコゲン代謝とUV耐性に密接な関係があることを示した。

  • アウタースペース/インナースペース/インタースペース・アートの美学

    基盤研究(B)

    研究期間:

    2017年04月
    -
    2020年03月
     

    前川 修, 岩崎 秀雄, 古賀 一男, 水野 勝仁, 大橋 完太郎, 森 公一, 松谷 容作, 岩城 覚久, 増田 展大, 真下 武久

     概要を見る

    理論研究/事例研究に分けて説明する。
    理論研究:①生命・自然班/②映像班/③知覚・脳科学班のうち、①生命・自然班については、8月開催の研究報告会においてバイオ/メディア/アートの結びつきをめぐり、戦後の言説的系譜を取りまとめ、以後、メディア論を軸にしながら、引き続き最新の言説の整理へ向かう方向と、逆に生物学の起点(19世紀初頭)へ向かう方向の可能性が議論された。②映像班では、同じく8月の報告会で、宇宙映画を素材にしながら無重力を重力下で表象化する方法について議論を行なった。③知覚・脳科学班では、8月の報告会では宇宙服のもたらす知覚の問題について議論をし、3月の報告会では、宇宙空間で視点を喪失する状態から逆に地上での幽体離脱的な反重力的視点を捉え直す議論を行ない、さらに2009年に開催の『宇宙と美術と人体と』展の作家へのインタビューをもとにした報告を素材に議論を進めた。また、本科研メンバーの真下/森によるドローンを使った作品制作の経過報告についても脳科学の観点から意見を交換した。
    なお、生命自然班では、定期的に(年4回)バイオアートとメディア論に関する言説整理と文献消化の作業も行い、その一部を翻訳出版するプランも立ち上がっている。
    事例研究では、8月に早稲田の先端生命医科学センターおよびBioClub、筑波宇宙センターでの調査を行い、それぞれの分担者がオーストラリアのバイオアーティスト、オロン・カッツのラボ視察、アルスエレクトロニカの巡回展、佐賀宇宙科学館などの視察を行い、上記の研究会で意見交換を行った。西オーストラリアのSimbioticAでの学会には岩城・増田がそれぞれバイオアート、スペースアートについて報告を行い、各国の研究者と意見交換を行った。

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講演・口頭発表等 【 表示 / 非表示

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特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • 古典的時計遺伝子kaiAを欠く減衰型概日リズムの発振メカニズムと生理的意義

    2018年   河本尚大

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    シアノバクテリアSynechococcuselongatus PCC7942の概日時計は時計タンパク質KaiA, KaiB, KaiCからなり,これら三つの蛋白質とATPをインキュベートすることでKaiCのリン酸化振動を試験管内で再構成できる。このことから,三種類のKai蛋白質は「生物時計の最小構成単位」として広く認知されている。しかし,私たちは,必須の時計因子と考えられてきたKaiAの機能欠損株においても, kaiBC遺伝子発現(プロモーター活性)に減衰型の振動が再現よく見られることを発見した。2018年度は,この減衰振動の分子メカニズムを検討するうえで,Kai蛋白質の性質を踏まえるべくKaiA存在下および非存在下でのKai蛋白質複合体形成能に関してin vivoとin vitroで解析した。

  • シアノバクテリアの巨大渦状コロニー形成の分子機構と数理的理解

    2017年  

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    私たちは,糸状性シアノバクテリアGeitlerinemaが,環境に依存してサイズの異なる二種類の巨大な渦状コロニーを自己組織的に形成する現象を発見した。このダイナミクスを解析するため,定量的な細胞・コロニーの時間発展パターンの観察と解析を行って定性的なコロニーパターン発生モデルを提案し,数理モデルと計算機シミュレーションを行った。さらに分子遺伝学的な解析を試みるため,既に形質転換系が確立しているLeptolyngbyaを用いてGeitlerinemaの形態変異の相同原因遺伝子の解析を進めた。

  • シアノバクテリアの概日明暗応答ダイナミクスの統合的解析

    2014年  

     概要を見る

    シアノバクテリアSynechococcus elongatusPCC 7942を材料に,主として明-&gt;暗切り替えに伴う大規模なゲノムワイドな転写パターンの相転移(ほとんどの遺伝子発現が直ちに停止し,総mRNA量が劇的に低下する)のメカニズムの解析を行った。その結果,当初はこの現象は光合成の停止に伴うATPの枯渇によってもたらされる受動的な影響と考えられていたのに対し,むしろエネルギー消費を積極的に行う能動的プロセスであることを明らかにした。

  • シアノバクテリアの概日システムの統合的解析

    2013年  

     概要を見る

    研究成果概要 本研究は,単細胞性および多細胞性シアノバクテリアを用いて,概日システムと光同調性,ゲノムワイドな概日発現リズムに関する基本的な性質を解析するものであり,以下に述べる4点に大きな進展を見た。1. 転写翻訳フィードバック様式と光同調に関する解析:単細胞性シアノバクテリアSynechococcus elongatus PCC 7942は,連続明条件下(増殖時)ではゲノムワイドな転写リズムを誘導するが,連続暗条件下では時計遺伝子群kaiABCを含む大部分の転写翻訳が停止する。この条件や,転写・翻訳阻害剤を過剰に投与した条件においても,KaiC蛋白質のリン酸化振動が持続する(Science, 2005a)。さらに,時計蛋白質(KaiA, KaiB, KaiC)をATPとインキュベートするだけで, KaiCのリン酸化振動を試験管内で再構成できる(Science, 2005b)。 いっぽう,kai遺伝子群は連続明条件では顕著な発現振動を呈し,転写翻訳フィードバックが二次的に動作していることが分かっている。もし,中心振動子が翻訳後修飾レベルの事例振動であるとすれば,シアノバクテリアのこの転写翻訳フィードバックは何らかの機能を担っていないのであろうか。概日時計は明暗サイクルに同調するため,一定時間以上の暗期により,位相の調整(同調)が起こらねばならない。私たちは,明期に駆動される時計遺伝子群の周期的な発現変化が,暗パルスに対する時計の同調に時刻依存的な影響を強く及ぼしていることを示し,新たな光同調機構の存在を示した。すなわち,シアノバクテリアの時計の光同調には、翻訳後修飾レベルで生じる生化学的なKaiCリン酸化反応のリズムと,その振動状態を周期的に変化させる転写・翻訳フィードバック・ループの双方が密接に関連していることを初めて明らかにした。この成果をHosokawa et al. (2013)としてPNAS誌に発表した。2. 時計遺伝子kaiAとゲノムワイドな発現調節の関連についての解析:kaiAの過剰発現株では,kaiBC遺伝子を含め,主観的黄昏時にピークを持つ概日発現遺伝子の発現が軒並み活性化されること,逆に主観的明け方にピークを持つ概日発現遺伝子群の発現が著しく低下することをマイクロアレイ解析により明らかにした。つまり,kaiA過剰発現株は,事実上時計が主観的黄昏時で時計が停止した表現型を呈する。この我々の研究と,kaiA過剰発現株における外来遺伝子発現解析の結果を,Xu et al. (2013)としてCurr. Biol.誌に発表した。3.KaiCリン酸化振動を欠く変異株における入出力系の解析:KaiCの二か所のリン酸化部位(Ser431,Thr432)をグルタミン酸に置換したkaiCEE株では,リン酸化リズムは消失するが,約48時間の長大な周期のkaiC転写リズムが駆動されるが,そのメカニズムは明らかではない。そこで,このリン酸化リズム消失変異株の概日振動子と概日入出力特性を解析することで,概日システムにおけるKaiCリン酸化リズムの機能を解析した。まず,マイクロアレイを用いて,kaiCEE株の転写制御解析を試みたところ,意外にも安定かつ顕著な長周期リズムを観察することが出来た。KaiC蛋白質は,従来そのリン酸化状態の変化を,申請者が発見した二成分情報伝達系因子SasA-RpaA(Cell 2000; PNAS 2006)に直接相互作用することを介して,時刻情報をリン酸化リレーとして伝達すると考えられてきた。しかし,上記の結果は,その時刻情報伝達にKaiCのリン酸化サイクルが必ずしも必須でない可能性を示唆する。さらに,kaiCEE株における時刻依存的な位相応答や,暗期中の計時機構に関する解析とともに,その転写振動の安定性を評価するための温度補償性の解析を行った。その結果,野生株に比べて著しい位相応答を示すほか,この株が連続培養条件下で著しく明瞭な転写リズムを示すこと,そして明瞭な温度補償性を示すことを示し,Umetani et al. (2014)としてJ. Bacteriol.誌に発表した。4.多細胞性シアノバクテリアにおける概日システム解析: 従来,概日時計と発生・分化の高次クロストークの研究は高等生物に限定されていたが,窒素欠乏下で窒素固定に特化したヘテロシストを分化する多細胞性シアノバクテリアAnabaena sp. PCC 7120は,両者の関わりを解析するもっとも単純で強力な系となる可能性が高い。そこで解析を行ったところ,単細胞性では最も高い振幅を誇るkaiBC遺伝子発現リズムはAnabaenaでは殆ど観察できなかったが,ゲノムワイドな転写リズムのプロファイル,kai遺伝子欠損株における転写リズムの停止などを確認した。さらに,ヘテロシスト内は,酸化還元状態,酸素分圧など,細胞内環境が光合成細胞と著しく異なるが,窒素欠乏下,ヘテロシストでのみ特異的に高振幅で発現振動する遺伝子群を発見し,ヘテロシスト分化における概日振動の役割を解析する端緒を得た。これらの成果は,Kushige (2013)として,J.Bacteriol.誌に発表した。

  • シアノバクテリアの形態形成原理の解明とバイオメディア芸術への展開

    2011年  

     概要を見る

    A. 多細胞性シアノバクテリアの時間パターン(概日システム)の解析: 細胞分化パターニングを示す糸状性シアノバクテリアAnabaena における概日システムの解析を行った。マイクロアレイ解析を複数回行い、単細胞性シアノバクテリアとは,時計遺伝子の発現パターンや概日発現遺伝子群の発現位相分布に大きな違いがみられることを明らかにした。さらに、そこから二つの高振幅概日発現遺伝子群を抽出し、バクテリアルルシフェラーゼ遺伝子を用いた生物発光レポーター株を作製し、リアルタイムモニタリングを行うことで詳細な概日発現リズムの状態を解析することができ、連続明条件下における周期の温度補償性や暗パルスに対する光位相応答を確認した。B. シアノバクテリアの細胞分化パターニングの解析: Anabaena の細胞分化の中枢遺伝子hetR, patS は,確証されたわけではないが,転写因子および,その活性を阻害するオリゴペプチドをコードする。自己活性化ループと自己抑制がカップリングし,抑制因子が拡散性というTuring モデルが当てはまりそうだが,妥当性は検討されていない。そこで,顕微鏡下での連続培養観測系を立ち上げ,バクテリアでは世界初となる細胞分化系譜を構築し,位置情報の決定が初期値依存的ではなく,細胞間相互作用を介して動的に決定されることを明らかにした(PLoSONE,2009)。この成果を踏まえ,マイクロデバイス工学を援用した微小流路を用い,特定の分化制御・パターン制御遺伝子候補を局所的に発現させたり,分化誘導に重要な影響を与える代謝産物などを添加できる系を構築することを目標とし、複数のデザインのデバイスを用いて解析を行った。その結果、細胞フィラメントの流路への導入には成功するが、デバイス内での成長阻害が見られており、まだ詳細な解析には至っていない。今後引き続き検討する必要がある。C. シアノバクテリアのコロニー・パターン形成の解析: 申請者が西早稲田キャンパスの池から単離した、複雑なコロニーパターンを形成する2種(Pseuanabaena, Geitlerinema)を対象とし、これらのパターンがどのようなプロセスと原理で生成するのかを解析した。まず、さまざまな環境条件下での運動パターンの定量的な観測を行い,モルフォロジーダイアグラムの構築を行った。その結果、Geitlerinemaは比較的安定な集団軌道を自律的に形成し、特徴的な渦状コロニーを形成するのに対し、Pseudanabaenaはバンドル状、円盤状、彗星状の三つの形態を動的に遷移しながら複雑かつ流動的に多様なコロニーパターンを形成することを見いだし、それらの動的パターンの定量的な解析を進めた。D. シアノバクテリアを用いたバイオメディア・アートの試み: シアノバクテリアのパターン形成・運動過程を長期間撮影することで得られる映像に加え,細胞を用いた絵画・彫刻表現や,電気回路との接続による新たな形式のメディア芸術の展開を図った。この際,科学者・芸術家の双方にとって新しいこと(サイエンスとアートが未分化であり,双方を相補的に展開できること),ときとしてファインアートにおける造形行為を相対化する側面を持つこと,科学と芸術の境界面を鋭くえぐり出すものであること,新たな規範的な造形美の可能性を追求すること,をコンセプトとし、さまざまな作品を発表することが出来た。2010 年度はオーストリア・リンツにおいて個展およびライトアートビエンナーレへの招待展示、オランダ・ハーグにおけるオランダ国際ビエンナーレにおける招待展示を行った。2011年度はTokyo Designers Weekに多摩美術大学、慶應義塾大学SFCとの共同でバイオアートに関する展示、また岡本太郎生誕100周年記念展(岡本太郎美術館)での大規模な作品の展示を行い、多くの注目を集めた。metaPhorestと呼ばれる、生命論に興味を持つ芸術家たちがアーティスト・イン・レジデンス的に研究室に集うプラットフォームを本格化されることで、国内外でも有数の生命美学の拠点の一つを形成しつつあると考えている。岩崎は、さらに2010年に米国NSF+英国ESPRCの主宰で実現した、合成生物学に関わる芸術・デザインの国際プロジェクトSynthetic Aestheticsのメンバー(約400名の応募中12名)に選ばれ、生命美学に関するオーストラリアのアーティストとの共同プロジェクトを開始した。

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