2024/12/30 更新

写真a

オザワ シゲト
尾澤 重知
所属
人間科学学術院 人間科学部
職名
教授
学位
博士(知識科学) ( 2004年03月 北陸先端科学技術大学院大学 )
ホームページ

経歴

  • 2021年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   人間科学学術院   教授

  • 2010年04月
    -
    2021年03月

    早稲田大学   人間科学学術院   准教授

  • 2007年10月
    -
    2010年03月

    国立大学法人 大分大学   高等教育開発センター   准教授

  • 2006年04月
    -
    2007年09月

    大分大学   高等教育開発センター   講師

  • 2005年04月
    -
    2006年03月

    安田女子短期大学 保育科   専任講師

  • 2004年04月
    -
    2005年03月

    早稲田大学 人間総合研究センター   助手

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学歴

  • 1999年04月
    -
    2004年03月

    北陸先端科学技術大学院大学   知識科学研究科  

  • 1995年04月
    -
    1999年03月

    慶應義塾大学   環境情報学部  

所属学協会

  •  
     
     

    大学教育学会

  •  
     
     

    日本認知科学会

  •  
     
     

    日本教育工学会

研究分野

  • 教育工学   協調学習

研究キーワード

  • 教育工学、学習科学、協調学習、学習支援、内省支援

 

論文

  • STEM系学部生における中高での探究学習・研究活動が大学進学後の研究活動に与える影響

    正司 豪, 瀬野 亜希, 尾澤 重知

    日本教育工学会研究報告集   2024 ( 4 ) 43 - 50  2024年12月

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    本研究は,STEM系学部を対象にして,高校での探究学習が大学での研究活動にどのように影響を与えるかを明らかにすることを目的とする.7名に対する半構造化インタビューにより質的分析を行なった結果,大人からの研究に関する「ゆさぶり」と自分ごと化していない研究活動の影響を受けながら,複数の探究学習の経験を通して,大学進学後の研究活動において挑戦的なアプローチを行なっていた.これにより,中高での探究学習は,研究スキルの習得だけでなく,研究者キャリア形成にも重要であることが示唆された.

    DOI

  • 大学における探究学習を通じた自己探索に関する考察

    石橋 希, 正司 豪, 尾澤 重知

    日本教育工学会研究報告集   2024 ( 2 ) 19 - 26  2024年07月

     概要を見る

    本研究の目的は,卒業後の職業選択肢が幅広い学際系学部での探究学習において,キャリアデザインに必要な「自己探索」に着目し,授業課題の取り組み過程で学生が「自己探索」するプロセスおよびそれを促す学習環境について明らかにすることである.授業リフレクションと協力者12名のインタビューデータを複線径路・等至性モデル(TEM)を用いて分析した結果,学生が介入計画を実践・評価する活動のデザインが,既有の知識を統合的に適用して「したいこと」「できること」「求められていること」を明確化する必要性を作り出し,「自己探索」を生じさせていた.

    DOI

  • The Process of Constructing Interdisciplinary Thinking Through Graduation Research in an Interdisciplinary Department

    Go Shoji, Shigeto Ozawa

    Proceedings of the International Conference of the Learning Sciences     2487 - 2488  2024年06月

    DOI

  • 卒業研究ゼミにおける研究内容の変容プロセスと実践共同体との関わり—大学ゼミの「班制度」の有無に着目して

    正司 豪, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   advpub  2022年12月  [査読有り]

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    本研究は,卒業研究が必須の大学生を対象とし,研究内容の変容の契機となったゼミナール内外の実践共同体との関わりのプロセスを明らかにすることが目的である.半構造化インタビューを実施し,質的な分析をした結果,研究内容の変容の契機は,①指導教員からの助言,②ゼミの先輩からの助言,③同じ関心を持つ学外の他者との対話,の3つに類型化できた.ゼミ内の実践共同体として「班制度」の有無に着目した結果,研究内容の変容に関して,班がある学生は『他者によるゆさぶり』,班がない学生は『他者との対話』が契機となった.また,班の有無により,異なる実践共同体に関与し,異なる研究プロセスをたどる可能性が示唆された.

    DOI

  • 女子学生の文理選択の決断にステレオタイプが及ぼした影響に関する質的研究

    髙見 佳代, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   46 ( 2 ) 255 - 273  2022年  [査読有り]

    DOI

  • 大学入学後の学習経験が大学生の学習観に与える影響−首都圏の上位私立大学生を対象として

    加藤 奈穂子, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   46 ( 3 ) 433 - 452  2022年  [査読有り]

    DOI

  • A Qualitative Study of Formation Process of Work Values and Beliefs in Experimental-Learning in Mid-Level Employees Requiring Reflective Support

    Chiaki Hiromatsu, Shigeto Ozawa

    Information and Technology in Education and Learning   2 ( 1 ) Trans - p001  2022年  [査読有り]

    DOI

  • 組織業績と部下育成を両立するマネジャーが行う中堅社員に対する経験学習の促進と内省支援の質的研究

    廣松 ちあき, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   45 ( 1 ) 43 - 65  2021年  [査読有り]

  • Qualitative Study on the Characteristics of the Reflection Process of Mid-level Employees Requiring Reflective Support

    HIROMATSU Chiaki, OZAWA Shigeto

    Educational technology research   42 ( 1 ) 61 - 79  2020年  [査読有り]

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    <p>Recently, during in-house human resource development, a company expects mid-level employees to expand on experiential learning through reflection. This study assesses the current state of mid-level employee reflection. We conducted semi-structured interviews targeting mid-level employees, who have improved in business performance but are not learning sufficiently from their experience, and performed an analysis based on the modified grounded theory approach (M-GTA). We found that mid-level employees requiring reflective support have a process of (1) reflecting on the problem-resolution process at work and (2) taking a multifaceted approach to examining their inner characteristics based on feedback from others. By examining internal characteristics, it could be difficult to solve a problem when employees have conflicting personal beliefs and views on work and ideal self-images. Specifically, the fact that behavior does not change due to conflict indicates the possibility that it could be the reason learning from experience is viewed as insufficient by others, including bosses. The study describes the necessity of reflective support from bosses or colleagues to encourage mid-level employees to take the initiative on personal behavioral change.</p><p></p>

    DOI CiNii

  • 内省支援が必要な中堅社員の経験学習における仕事観・信念の形成プロセスに関する質的研究

    廣松 ちあき, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   43 ( 4 ) 363 - 380  2020年  [査読有り]

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    <p>内省支援が必要な中堅社員を対象に,仕事観や信念を形成した経験を半構造化インタビューで調査し,TEA によって分析した.その結果,中堅社員は<仕事の大変さ,難しさに直面する>,<異動・配置換えにより新しい仕事に就く>,<一人で完結させる責任の重い仕事を任されるが,予想外のトラブル対処に追われる>という経験を通じて,上司や同僚,顧客などの【周囲の期待・要望】と,【業績達成を求める組織風土】の対立の中で葛藤し,成功経験のみならず失敗経験からも「自分の仕事への取組み方」の理解を深め,仕事観や信念を自覚することが分かった.それらの仕事観・信念は,企業人の仕事観・信念として提唱されていた<社会人としての役割規範>,<自律的に仕事をする>,<他者への貢献>に加えて,<公私ともに充実させる>が新たに示された.最後に,中堅社員の仕事観・信念の確立と熟達者への成長に向けた上司からの内省支援を検討した.</p>

    DOI CiNii

  • 内省支援が必要な中堅社員の内省プロセスの特徴の質的研究

    廣松 ちあき, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   42 ( 4 ) 297 - 312  2019年  [査読有り]

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    <p>経験からの学びの深化には,内省が欠かせない.本研究は,組織業績達成の中核者として活躍しながらも,経験からの学びが十分とはいえない中堅社員を対象に,内省プロセスの把握を目的として半構造化インタビューを行いM-GTA によって分析した.その結果,その内省プロセスは,まず仕事の問題解決の経緯を振り返り,次いで他者からの働きかけにより,自己の内面的特徴を多角的に検討することが分かった.また,内面的特徴の吟味過程で,自分自身の仕事観・信念と,仕事上の理想状態が葛藤すると,問題の本質的課題を理解しながらも,課題解決に向けた行動に取り組めないことが分かった.さらに,中堅社員の業務環境や振り返りの捉え方が,内省を「問題解決の経緯の想起」にとどめ,内面的特徴を検討する「深い内省」を妨げている恐れがあることが分かった.最後に,中堅社員自身が行動変容に取り組むための,上司からのOJT による内省支援施策の重要性を考察した.</p>

    DOI CiNii

  • 定量化した手書きワークシートを用いた学習評価の可能性の検討

    網岡 敬之, 森 裕生, 江木 啓訓, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   41 ( 3 ) 245 - 253  2018年  [査読有り]

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    <p>学生の多角的な評価および支援方法を実現する一環として,受講生が主として授業終了時に毎回記入する手書きワークシートを定量化し,学習成果との関係を検討した.定量化指標としては,ワークシートをデジタル化した際のファイルサイズを用いた.(1)各学生の学期を通した平均ファイルサイズによるグループ分けと(2)ファイルサイズの増減の推移によるクラスタ分けを行った後,授業で身についた力や授業への有用性の自己評価,学期末レポートの得点といった学習成果との関係を分析した.その結果,ファイルサイズが相対的に大きいグループは,平均的なグループや小さいグループに比べて学習成果が高い傾向にあった.一方,ファイルサイズが小さいグループと平均的なグループの間には,授業への有用性や獲得した力の評価に大きな差がみられなかった.ファイルサイズというシンプルな指標を用いた場合でも,学習成果を評価することが可能であり,多角的な評価や支援に応用することが可能であると考えられる.</p>

    DOI CiNii

  • 各授業回と学期末の自己評価の「ずれ」に着目した学習内容振り返り手法の開発と評価

    森 裕生, 網岡 敬之, 江木 啓訓, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   41 ( 4 ) 415 - 426  2018年  [査読有り]

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    <p>大学教育における学期を通した振り返り活動を促進するために,学生個人の各授業回と学期末の理解度の自己評価点の「ずれ」に着目し,「ずれ」の理由を記述させることで振り返りを促す「時系列自己評価グラフ」を開発した.本研究では大学授業2実践を対象に,学生が作成した時系列自己評価グラフを質的に分析した.その結果,(1)全体として学期末の自己評価点が各授業回の自己評価点より10点程度低い「ずれ」が生じること,(2)学生は「ずれ」を認識することで,学期を通して学習内容を関連付けた振り返りや,理解不足だった内容についての振り返りを行ったことなどが明らかになった.</p>

    DOI CiNii

  • 学生が自己評価基準を設定し学習内容の振り返りを行う大学授業の実践と評価

    森 裕生, 網岡 敬之, 江木 啓訓, 尾澤 重知

    京都大学高等教育研究   ( 23 ) 13 - 24  2017年  [査読有り]

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    学期を通した学習内容の振り返りを促進するために、学生が「自己評価基準」「自己評価点」「自己評価基準の説明及び自己評価点の根拠」を検討する課題を取り入れた大学授業を2年間にわたり研究対象とした。1年目は最終回の授業で授業前と授業後の学生自身の「成長」に関するワークを、2年目は1年目の実績に基づいて授業デザインを変更し演習課題を通して身についた「能力・スキル」に関するワークを導入した。学生の提出した自己評価課題を質的に分析した結果、1年目は自己評価基準の51%にグループワークや演習課題の取り組み等の「授業形式」に関する自己評価基準が取り上げられた。授業デザインの変更を行った2年目は「授業形式」に関する自己評価基準は13%に減少した。また2年目は1年目と比較して(1)授業外で授業内容の応用に関する自己評価や自身の演習課題の回答などの学習プロセスに着目した自己評価が行われたこと、(2)自己評価基準の説明と根拠として、学生自身の学習プロセスと授業外での知識の応用に関する活動を融合させながら自己評価が行われたことなどが明らかになった。

    CiNii

  • 定量化した手書きワークシートと学習成果の関連性の検討

    網岡 敬之, 森 裕生, 江木 啓訓, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   40 ( 0 ) 81 - 84  2017年

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    <p> 学生の学習成果を評価する方法として,授業で用いる手書きワークシートを定量化し,学生の全体的な特徴を検討した.定量的な指標として,デジタル化したファイルサイズに着目する.平均ファイルサイズをもとに学生のグループを分け,形成的な特徴を把握するためファイルサイズの推移のクラスタ分析を行ったほか,グループごとに授業評価アンケートや学期末レポートとの関連の検討を行った.その結果,ファイルサイズの上位群には学期を通した推移に特徴的なクラスタが確認できた.また,ワークシートのファイルサイズが大きいほど,授業への自己評価やレポートといった学習成果が優れている可能性があることがわかった. </p>

    DOI CiNii

  • 科目全体を通したリフレクションのためのマトリクスを用いた学習内容構造化の実践と評価

    森裕生, 江木啓訓, 尾澤重知

    日本教育工学会論文誌   37(Suppl.)   165 - 168  2013年  [査読有り]

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    科目全体を通した学習内容のリフレクションのために,マトリクスを用いて学生が学習内容の構造化を行う実践を行った.学期の最終回の授業において,学生が各回の授業で作成・提出してきた演習等のコピーを学生ごとに返却し,学生自身が演習の解答等から授業において重要だと考えたキーワードを抜き出した.それらのキーワードを用いてグループでマトリクスを作成し学習内容の構造化を行った.マトリクスの軸に対して分析を行った結果,軸の名称には抽象的概念が多く用いられる事,約68%のマトリクスにおいて軸の名称に対立する概念が用いられた事などが分かった.

    DOI CiNii

  • 大学間連携授業における日常の写真共有に基づくワークショップのデザインと評価

    尾澤重知, 森裕生, 末本哲雄, 山下茂

    大分大学高等教育開発センター紀要   4 ( 4 ) 37 - 48  2012年03月

    CiNii

  • 学習者センシングのための筆記行為の検知手法と評価

    江木啓訓, 尾澤重知

    日本教育工学会論文誌   36 ( Suppl. ) 181 - 184  2012年  [査読有り]

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    本研究は,学習状況を可視化する学習者センシングシステムの実現を目的としている.そのために,加速度センサを用いて学習者の筆記行為を検知する手法を検討した.学習者の意欲や興味の多様化により,教員が多数の学習者の状況を客観的に把握することが難しくなっている.そこで,行動識別の技術を用いることにより,書くに至っていない時点での学習者の状態を判定する.加速度センサを組み込んだ筆記具を作製するとともに,判定対象となる筆記行為中の4種類の状態を設定した.筆記行為の検知と状態の判定を行った結果,これらの状態を区別して学習状況の推定に役立てられることが示唆された.

    DOI CiNii

  • Wikipediaの編集を取り入れた授業における学習者の投稿行動の特徴と学習効果の検討

    尾澤重知, 森裕生, 江木啓訓

    日本教育工学会雑誌   36 ( Suppl. ) 41 - 44  2012年

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    Wikipediaは誰もが編集に参加できる世界最大の百科事典である.本研究では,大学教育の授業実践において,日本語版Wikipediaの編集を目指す活動を取り入れた授業をデザインした.授業ではWikipediaの編集方針でもある「中立的」「検証可能」な項目の検討を含め,研究活動で必要なスキルの育成を目指した.量的・質的分析の結果,学生の約半数が実際にWikipediaに投稿したこと,文献による根拠づけなど研究活動でも必要なスキルの習得につながったこと,投稿にあたって授業内BBSでのメンターや教員からのコメントや,学生間のやりとりが有用だったことなどを示した.一方,既存記事の削除を伴う編集の少なさなど課題も明らかになった.

    DOI CiNii

  • 大学間連携における学生交流型授業を導入したブレンディッドラーニングの交流促進評価

    森 裕生, 末本 哲雄, 山下 茂, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   35 ( 0 ) 161 - 164  2011年

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    ブレンディッドラーニングの効果的な導入でeラーニングの受講生の交流が促進され,学習の促進が期待される.本研究では,受講生間の交流促進のために,大学間連携授業にブレンディッドラーニングを導入し,対面授業で所属や受講形式の異なる受講生を交流させる学生交流型授業を実施した.その結果,授業として高い満足度を得たことが示唆され,その要因の1つに学生交流型授業が挙げられることが分かった.また,学生交流型授業により受講生間の交流が促進されたことが明らかになった.

    DOI CiNii

  • 教育改善のための教育情報アーカイブス—授業映像は授業改善にどう役立てられるのか—

    江本理恵, 遠山紘司, 尾澤重知, 中島平, 村上正行, 酒井陽一

    大学教育学会誌   33 ( 2 ) 58 - 61  2011年

    CiNii

  • 社会人メンターを導入した中学校でのキャリア教育の実践と評価

    尾澤 重知, 加藤 尚吾, 西村 昭治

    日本教育工学会論文誌   33 ( 3 ) 321 - 332  2010年  [査読有り]

    担当区分:筆頭著者

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    社会人との交流を基本とした中学生対象のキャリア教育を,総合的な学習の時間の一環として05年〜08年度の4年間実施した.本授業実践では,社会の先輩としての社会人メンターと中学生を,インターネットの電子会議室やSNSで結び,質疑応答を基本としたコミュニケーション機会を提供した点に特徴がある.本研究では,キャリア教育としての本授業実践の評価を検討すると同時に,生徒が社会人に対して行った質問内容の特徴を検討した.量的・質的検討の結果,社会人メンターとの質疑応答機会を提供したことには一定の評価が見られ,生徒の質問の特徴を明らかにすることができた.一方,生徒・メンター間の交流の深化については課題も明らかになった.

    DOI CiNii

  • 学生からの授業提案に基づく新規授業のデザイン

    尾澤重知, 市原宏一

    大分大学高等教育開発センター紀要   Vol.1   69 - 91  2009年

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    ファカルティ・ディベロップメント(FD)における重要な論点の一つに、学生の視点をい###かに授業改善や教育改善に括かすかが挙げられる。大分大学では、学生・教職員共同型の企画として「きっちょむフォーラム」を2005年から実施している。「きっちょむフォーラム」では、教員の授業改善の取組報告と同時に、学生による教育改善等の提案が行われている点に特徴がある。本報告では、rきっちょむフォーラム」に向けて開講された授業とフォーラムの評価を検討し、学生・教職員共同型の企画のあり方を探る。また、08年度の「きっちょむフォーラム」で学生が提案した案に基づき新規に開講した授業開設の過程を示す。これらによって、学生の視点を活かしたFDのあり方を今後、探る上での基礎資料としたい。

    CiNii

  • 社会人メンターを導入した中学校でのキャリア教育の試行的評価

    尾澤 重知, 加藤 尚吾, 西村 昭治

    日本教育工学会論文誌   31 ( 0 ) 133 - 136  2008年

     概要を見る

    様々な職業に対する関心の育成を目的とした中学生対象のキャリア教育を,総合的な学習の時間の一環として,中学校と大学との共同で実施した.本授業実践では,社会の先輩としての社会人メンターと,中学生をインターネット上の電子掲示板で結び,質疑応答を基本としたコミュニケーション機会を提供した.本研究では,キャリア教育としての本授業実践の評価を検討すると同時に,生徒が社会人に対して行った質問内容を分析し,生徒の質問の特徴や仕事観を検討する.量的・質的検討の結果,社会人メンターとの質疑応答機会を提供したことには一定の評価が見られた.また,生徒の質問は,メンターの経験や仕事内容,感情面などに焦点が当てられているという結果が得られた.

    DOI CiNii

  • 高等教育におけるグループ課題探究型学習活動を支援するシステムの開発と実践(<特集>実践段階のeラーニング)

    西森 年寿, 加藤 浩, 望月 俊男, 八重樫 文, 久松 慎一, 尾澤 重知

    日本教育工学会論文誌   29 ( 3 ) 289 - 297  2006年

     概要を見る

    本論文では,高等教育におけるグループ課題探究型学習活動を支援するWebベースのシステムであるProject Board (PB)の開発と実践利用を通した評価結果について報告する.PBは活動の見通しを与え,個人とグループとクラスの間で進行状況と結果の共有を促す点に配慮して開発した.グループでプレゼンテーションを行う授業でPBを利用した結果,学生たちに好意的に受け止められ,自主的に活用された.また,特にグループ活動の分業状態を把握し,グループ活動を見直すことができるという点で有効性を持つことが分かった.

    DOI CiNii

  • カメラ付き携帯電話を用いた情報デザイン教育の試み

    尾澤重知

    日本教育工学会雑誌   Vol. 30 ( No.3 ) 239 - 248  2006年

  • 中学校と大学との連携による総合的な学習の協調的デザイン

    尾澤重知, 今井亜湖, 西村昭治

    日本教育工学会論文誌   Vol.29 ( Suppl. ) 129 - 132  2005年

     概要を見る

    自然環境問題をテーマとした総合的な学習の時間の授業プログラムを,中学校と大学の連携によって実施した.本研究では,授業の協調的なデザイン過程を検討することで,異なる組織間による授業デザインの特徴と課題を,組織論における製品開発の視点から明らかにする.複数データの質的検討の結果,授業開始当初は,大学担当者が授業プログラムを汎用的なモジュール(部分)として生徒に提供しようとしていたが,授業実践途中で当初の計画が困難に陥ったことを契機として,生徒,中学教員,大学担当者間の摺り合わせ(統合)が生じ,授業内容が再構成されたことが示された.また,その際のインターネットをはじめとする道具の役割について考察した.

    DOI CiNii

  • 協調学習における対面コミュニケーションとCMCの接続に関する研究

    望月 俊男, 江木 啓訓, 尾澤 重知, 柴原 宜幸, 田部井 潤, 井下 理, 加藤 浩

    日本教育工学雑誌   27 ( 4 ) 405 - 415  2004年

     概要を見る

    近年,CSCLの研究の中でも対面学習機会の重要性が指摘され,学習者が学習リソースとしてCMCを活用するために,対面学習機会をいかにデザインするべきかという議論がなされている.本研究は,教師の介入の弱い学習者構成型の授業を対象に,学生がCMCを活用するために,対面コミュニケーションとCMCをどのようにデザインしているかを分析した.その結果,対面コミュニケーションとの接続が円滑に行われたグループほどCMCを活用できており,学習者が対面での議論の内容やプロセスをよく理解し,積極的に参加していたことが分かった.以上のことから,学習者が対面コミュニケーションとCMCの複合的な環境で有効に活動するためには,対面学習機会において,学習者間で議論の内容やプロセスをオープンに共有する学習環境をデザインすることにより,学習者の理解度・参加度を向上する必要性があることを論じた.

    DOI CiNii

  • コラージュ法による学習環境の評価

    尾澤重知, 望月俊男

    ヒューマンインタフェース学会論文誌   Vol.6 ( No.2 ) 31 - 40  2004年

  • グループ間相互評価による協調学習の再吟味支援の効果

    尾澤重知, 望月俊男, 江木啓訓, 國藤 進

    日本教育工学会雑誌   Vol. 28 ( No.4 ) 281 - 294  2004年

  • 学習者構成型授業における教授法と学習環境デザイン実験研究の評価

    尾澤重知, 望月俊男, 江木啓訓, 藤野敦, 柴原宜幸, 田部井潤, 井下理

    日本教育工学会雑誌   Vol.27 ( Suppl. ) 73 - 76  2003年

  • 学習者構成型授業における学習環境デザインの特徴と構造〜電子掲示板を用いた遠隔間合同ゼミにおける合同合宿のプランニングの分析〜

    尾澤重知, 佐藤綾子, 村上正行, 望月俊男, 國藤進

    日本教育工学会雑誌   Vol. 27 ( No.3 ) 143 - 154  2002年

    CiNii

  • 協調学習におけるネットワーク上の活動と対面活動の関係について

    望月俊男, 江木啓訓, 尾澤重知

    日本教育工学会雑誌   Vol.25 ( Suppl. ) 145 - 148  2001年

     概要を見る

    本研究では, 協調学習の過程を対面環境とネットワーク環境のそれぞれに分けて考察した.ある授業の実践における, メーリングリストの発言の分析と, 授業後に学生に対して実施した質問紙調査から得られた様々なデータとの関係を検討した.そこで, 両環境と学習者の学習活動への参加にはどのような関係があるかについて明らかにした.その結果, ネットワーク上の学習活動への参加には, 対面での議論の内容に対する理解が深く関係することがわかった.

    DOI CiNii

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講演・口頭発表等

  • Analyses of comparative gaze with eye-tracking technique for peer-reviewing classrooms

    IEEE 14th Int'l Conf. on Advanced Learning Technologies (ICALT 2014)  

    発表年月: 2015年07月

  • Analyses of Comparative Gaze with Eye-Tracking Technique during Classroom Observations,

    AACE Society for Information Technology and Teacher Education International Conf. 2014 (SITE 2014),  

    発表年月: 2014年03月

  • A Case Study of a Course including Wikipedia Editing Activity for Undergraduate Students

    International Conference on Computers in Education(ICCE 2013)  

    発表年月: 2013年11月

  • The Development of a Method to Analyze Lectures Using Questions

    World Conference on E-Learning in Corporate, Government, Healthcare, and Higher Education  

    発表年月: 2011年10月

  • 電子ポートフォリオのリソースとしてのオンデマンドビデオの活用

    World Conference on Educational Multimedia, Hypermedia and Telecommunication  

    発表年月: 2009年06月

  • FDの一環としての授業収録・オンデマンド配信の実施と試行的評価 (ICTを活用したFD/一般)

    尾澤 重知, 牧野 治敏, 岡田 正彦

    日本教育工学会研究報告集   日本教育工学会  

    発表年月: 2009年05月

    開催年月:
    2009年05月
     
     
  • PB60 集団間協調学習におけるBBS活用の試み(3) : 掲示板の枠組みがBBS上でのインタラクションに与える影響

    尾澤 重知, 望月 俊男, 柴原 宜幸, 井下 理, 田中 毎実

    日本教育心理学会総会発表論文集   一般社団法人 日本教育心理学会  

    発表年月: 2001年

    開催年月:
    2001年
     
     
  • 学習者の相互作用を活性化する学習環境の構築と課題(1) : グループ間インタラクション支援の効果

    尾澤 重知, 望月 俊男, 江木 啓訓, 井下 理

    教育工学関連学協会連合全国大会講演論文集 = Joint Conference on Educational Technology   教育工学関連学協会連合全国大会実行委員会  

    発表年月: 2000年10月

    開催年月:
    2000年10月
     
     
  • 個人の内省を促すグループ学習環境の構築と問題点

    尾澤 重知, 望月 俊男, 江木 啓訓, 井下 理

    日本認知科学会大会発表論文集 = Annual meeting of the Japanese Cognitive Science Society  

    発表年月: 2000年06月

    開催年月:
    2000年06月
     
     

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 学習者の社会的孤立を防ぐ働きかけを教育補助者に促す情報システムの開発と評価

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2023年04月
    -
    2027年03月
     

    江木 啓訓, 椿本 弥生, 尾澤 重知, 岩崎 千晶, 福山 佑樹

  • 学習者の社会的孤立を防ぐ働きかけを教育補助者に促す情報システムの開発と評価

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2023年04月
    -
    2027年03月
     

    江木 啓訓, 福山 佑樹, 岩崎 千晶, 椿本 弥生, 尾澤 重知

  • HyFlex型授業における学習者の脚部動作の計測に基づく学習状況推定手法の開発

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2021年07月
    -
    2024年03月
     

    江木 啓訓, 尾澤 重知

     概要を見る

    学習者の脚部動作を計測するデバイスを作製し,HyFlex型授業において集約したデータから学習状況を推定する手法の開発と実践を行う.新型コロナウィルス感染再拡大への備えから,対面授業とオンライン授業を学生が自由に選択できるHyFlex型授業への移行が進められている.ポストコロナ社会において,教員は対面授業とオンライン授業それぞれの学習者に対して,適切な学習支援を行う必要がある.しかし,大学の講義のような大規模なHyFlex型授業において,それぞれの学習者を同時に観察して状況を把握することは困難である.これまでに,学習者の内容理解や興味・関心,疲労といった内面的な状況を推定する研究が行われている.しかし,特別な什器や教具を用いたり,対面授業とオンライン授業を統合的に扱うことに適用できないという課題がある.本申請は,焦電センサを用いて脚部の動作を計測するデバイスを作製する.非装着かつ映像の取得なしに内面的な状況の推定が可能であり,教室環境と自宅環境に統合的に対応できることが特長である.実際のHyFlex型授業において学習者全体の状況を可視化し,計測精度および有用性を評価する.
    これまでに開発を進めてきた脚部の動作を計測するデバイスを改良し,小型化したものを作製した.HyFlex型授業を対象として教室にデバイスを設置し,基礎的な計測精度の評価を行った.複数の学生から継続的に脚部動作のデータを収集して,学生のデータに個人差があり,学習中の活動の特性が影響することを確認した.計測したデータを集約して疲労が蓄積した場面を特定して可視化する手法の検討を行った.

  • 在宅学習における学生の授業中の行動と学習プロセスに関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2021年04月
    -
    2024年03月
     

    尾澤 重知, 森 裕生, 江木 啓訓

     概要を見る

    本研究の目的は、オンライン会議システムを利用したリアルタイム型のオンライン授業において、学生がどのように授業へ関わっているかを明らかにすることである。Zoom等のリアルタイム型授業、かつアクティブラーニングを実施している授業を対象として、学生のディスカッションのプロセスの特徴の検討、またそれを支援するTA(ティーチング・アシスタント)のディスカッション支援方法に着目した研究を行う。
    本研究は、実際の大学教育現場を対象とした授業実践研究であり、研究代表者が所属大学で開講している授業(学部)を研究対象としている。対象となる授業は、いずれもアクティブラーニング型の授業であり、講義形式の授業とアクティブラーニング型の授業を組み合わせた点に特徴がある。両者とも期間は異なるが、プロジェクト型学習(Project-Based Learning)を用いて、学生が探究する活動が含まれる。
    2021年度は、Googleスライドのようなグループで外的に利用できるリソースの有無に着目した。複数の条件を検討した結果、Googleスライドのように参加者同士が同時に利用できるツールを利用した上で、アイディアの発散と集約を求めるような課題を用いた際に、学生はディスカッションの質や成果が高まる可能性が示唆された。
    また、上記の条件では、学習者間のやり取りによって成果が高まるだけでなく、グループ学習中にTAや教員が助言をしやすくなり、支援の効率性が高まる可能性についても検証を進めている。現在、速報段階の分析ではあるが、画面共有等を用いた条件の方が、TAや教員の助言が的確であり、前後の文脈との適合性が高い。また、助言の後、グループの活動の修正にかかる時間が短い傾向が見られている。これらの成果をまとめ、一部は日本教育工学会の研究会で発表した。また、論文の投稿の準備を進めている。

  • 教育補助者の熟達を評価する行動記録システムの開発と組織的運用による成長モデル構築

    研究期間:

    2019年04月
    -
    2022年03月
     

     概要を見る

    アクティブラーニングのような学習者の主体的・能動的な活動を深化させるには,TA, LA, メンターなどの教育補助者の協力が不可欠である.教育補助者の活躍に資するために,以下の三点に取り組む.(1)教育補助者の行動を記録して熟達をはかるウェアラブルシステムを開発する.(2)教育補助者の行動と熟達に関する教員・学生・教育補助者自身の意識を調査し,ルーブリックと成長モデルを構築する.(3)複数の機関において行動記録システムの組織的な運用を行い,教育補助者の熟達をルーブリックおよび成長モデルと照合する.開発した行動記録システムの有用性と,教育補助者の振り返りと行動変容を促すことができたかを検証する

  • アクティブラーニングにおける学生の授業中の行動と学習プロセスに関する研究

    研究期間:

    2018年04月
    -
    2021年03月
     

     概要を見る

    本研究の目的は、学生の授業理解のプロセスの特徴を明らかにすることで、理解や状況に応じた学習への適切な介入方法を提案すること、及び教授支援方法を検討することである。これを実現するために本研究では、大学教育におけるアクティブラーニング型の授業を対象として、学生が「何を書いているか(ライティング)」「どのような思考をしているか」について、授業中の学生の行動と理解のプロセスの検討を行っている。研究手法としては、学生がワークシート等に記入している内容をリアルタイムで把握するデジタルペンを用いて、学生の授業中のライティングのプロセスや内容の分析を行っている。また、授業中の学生の思考のプロセスを検討するために、疑問を随時、ワークシートに書くことを促す手法を開発し、その評価を行った。2018年度春学期、秋学期に実施した授業実践研究、及び、その前提となる実験的研究を通して、以下のことを明らかにした。第一に、ライティングに関して、約2割の学生が、本来、ワークシートに記入すべき時間ではない時間(グループ学習や講義中)に、何らかの記入を行っており、これがグループ活動や授業理解の妨げになっている可能性が示された。また、事後のインタビューの結果、このような活動は、ワークシートの記入内容が自身の成績評価と直結しているという誤認識から生じている可能性が示された。学生の評価懸念や、評価指標の理解を、どのように変えていくかが、今後重要になってくると考えられる。第二に、疑問を随時書かせる試みは、授業内容の理解度が高い場合には有効だが、低い場合には逆に理解の妨げになっていることを明らかにした。一方、ノートテイキングを得意としていない学生にとっては、疑問を随時書かせるという介入方法が授業へのコミットメントを高め、授業の振り返りを通した理解深化にも肯定的な影響を与えている可能性を示唆できた。本研究は、実際の大学教育現場を対象とした授業実践研究であり、研究代表者が所属大学で開講している授業(学部・大学院)を研究対象としている。いずれもアクティブラーニング型の授業であり、前期・後期各2科目の実践を研究対象としている。2018年度は、予定通り授業実践の中で、ライティングプロセスやグループ学習プロセスについて必要なデータを得ることができた。研究実績の概要で示したように、具体的な研究手法としては、学生がワークシート等に記入している内容をリアルタイムで把握するデジタルペンを用いて、学生の授業中のライティングのプロセスや内容の分析を行っている。また、授業中の学生の思考のプロセスを検討するために、疑問を随時、ワークシートに書くことを促す手法を開発し、その評価を予定通り行った。当初予定していた画像解析は、利用予定だった(株)オムロンの画像センシング技術ヒューマンビジョンコンポ(HVC)の一部製品の販売終了などの影響を受け、代替手段の構築に時間を要した。しかし、2019年1月以降、遅れを取り戻すことができた。現状得られたデータ分析でも、ライティングに関して、約2割の学生が、本来、ワークシートに記入すべき時間ではない時間(グループ学習や講義中)に、何らかの記入を行っていること、また、これを量的に推定することが可能であることを明らかにするなど成果を上げている。本研究に関連する成果(網岡など 2018)では、ワークシートの記載内容と、学習成果との関係を定量的に検討し、ワークシートの記述量の変動が重要な指標になることを明らかにしてきた。これに本提案のライティングのプロセスの検討を加えることで、どこで学習者がつまづき、どのようなフィードバックを返すことが適切かを明らかにすることが、本研究の最終的な目標である。これまでの研究では、本来ライティングすべきではない時間に書く行為が学習の阻害になっていると考えられるため、この改善策を検討する。また、事後のインタビューの結果、このような活動は、ワークシートの記入内容が自身の成績評価と直結しているという誤認識から生じている可能性が示されているため、学生の評価懸念や、評価指標の理解の変容にも着目した研究を行っていきたい。また、疑問を随時書かせる手法は、授業内容の理解度が高い場合には有効だが、低い場合には逆に理解の妨げになっており、低い場合の介入方法を検討している。本研究は、これまで申請者が実績のあるライティングプロセスの計測に加え、新たな教授法(発話思考法のライティングへの応用)や表情計測を組み合わせる内容であり、研究の独自性の高さと、実現可能性を両立しているが、画像解析など技術の変化が大きい領域でもあるため、最新の技術動向にも目を向けていく必要がある。共同研究者の江木、森らとは、定期的に研究の進捗報告を行っており、これを継続する

  • アカデミック・ポートフォリオ作成の価値の探究および普及に資する方法と支援の研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2015年04月
    -
    2018年03月
     

    栗田 佳代子, 吉田 塁, 尾澤 重知, 北野 健一, 小林 直人, 竹元 仁美, 松本 高志, 三浦 友理子, 皆本 晃弥, セルディン ピーター

     概要を見る

    構造化アカデミック・ポートフォリオ(SAP)およびその作成を行うワークショップを開発した。作成者および作成支援者への質問紙調査により、SAPの価値は、自分の活動に関する深いリフレクションにあることが確認された。また、作成ワークショップは特に作成支援者の支援の質が重要であることが示唆された。さらにSAP作成の効率化ツールであるSAPチャートを特定専門領域(看護学)に特化した構造化ナーシング・ポートフォリオ・チャート(SNPチャート)などの開発も行った。これら簡便なツールもまたリフレクションを支援する方法であり、よい導入となることが確認された

  • バックグラウンドデータの提示に基づく対面授業支援システムの開発

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2015年04月
    -
    2018年03月
     

    江木 啓訓, 尾澤 重知, 森 裕生

     概要を見る

    情報システムに蓄積した学生の学習状況を,教室での対面授業において効果的に提示する手法の開発を行った.レポートの記述内容,オンラインテストへの取り組み状況や評価といった情報が,学習管理システム(LMS)に蓄積されている.このような「バックグラウンドデータ」を教室において提示するシステムを開発した.まず,LMSをベースに,学生の学習状況を蓄積する情報システムを構築した.次に,教室内で提示情報の対象とする学生を特定し,身体装着型ディスプレイ(HMD)を用いてバックグラウンドデータを直感的に提示するための手法を検討した.授業実践の結果から,システムの利用状況と教授者の振る舞いについて分析を行った

  • 効果的なポスター発表のため学習支援方法および支援システムの開発と評価

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2015年04月
    -
    2018年03月
     

    尾澤 重知, 江木 啓訓, 森 裕生, 網岡 敬之, 牛島 健太, 吉田 光希

     概要を見る

    本研究では、大学教育において、効果的なポスター発表方法を学ぶための学習プログラムや、ポスター発表の改善を支援するためのシステムの開発と評価を行った。学習者が制作した学習ポートフォリや、発表中の表情や視線について量的・質的に分析をした結果、本プログラムや提案システムの有用性を明らかにすることができた。これらの知見の中でも、ポスター作成の準備段階で自身の研究の図式化を促すことの効果や、聴衆に対する疑問の投げかけ方が全体の印象を左右することを明らかにした点が本研究の成果である

  • 大学教育改善の促進と教育イノベーション普及のための「大学教育コモンズ」の構築

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2013年04月
    -
    2016年03月
     

    飯吉 透, 梶田 将司, 酒井 博之, 溝上 慎一, 喜多 一, 小野 和宏, 岡部 洋一, 尾澤 重知, 土佐 尚子, 田地野 彰, 高橋 幸, 重田 勝介, 大塚 雄作, 松下 佳代, 鈴木 晶子, 田口 真奈, 村上 正行, 内村 浩, 加藤 恭子, 筒井 洋一, 天野 一哉, 駒井 章治, 鈴木 敦, 坂田 信裕, 稲葉 利江子, 神谷 健一, 村上 祐子, 田中 一孝, 岡本 雅子, 木村 修平, 辻 靖彦, 大久保 麻美, 小河 一敏, 亀田 真澄, 辰島 裕美, 米谷 淳, 水野 邦太郎, 田中 浩朗, 矢野 浩二朗, 成瀬 尚志, 椙本 歩美, 齊藤 弘通, 芳賀 瑛, 渡邊 美智留, 三浦 和美, 道幸 俊也, 津吹 達也, 櫻井 典子, 常見 幸, 鈴木 美伸

     概要を見る

    本研究は、大学教育の体系的・持続的改善のために、教育知の共有と実践コミュニティ構築を支援する「オープンナレッジ・プラットフォーム」として、オンラインシステム「大学教育コモンズ」の開発をおこなった。マルチメディアポートフォリオを利用し、経験的教育実践知の蓄積・共有を促進する概念的モデルの実証的検証を行った結果、学問分野、教員や授業に依存する固有の文脈を超えて教育実践知を蓄積・共有するためのイノベーティブな方法と支援システムの効果が実証された

  • 大学授業における学習状況のフィードバックシステムの開発と実践での評価

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2012年04月
    -
    2015年03月
     

    尾澤 重知

     概要を見る

    本研究では授業におけるソーシャルメディア利用、デジタルペンによる学生の記入内容の把握、学生が何を見ているのかという視線情報などのテクノロジを応用し、学生がいかに授業を受講し、授業を理解しようとしているかを、大学での授業実践において検討した。第一のソーシャルメディア利用について、授業内でTwitterを活用、応用するシステムを開発し、運用を行った。量的・質的研究の結果、授業内での「デジタル私語」の実態を明らかにした。第二のデジタルペンでは、演習時間外の記入の実態を、第三の視線情報の活用では、eラーニングの受講形態の多様性と、その支援方法の課題を明らかにした

  • 内部質保証システムとしてのティーチング・ポートフォリオの継続的活用環境

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2011年04月
    -
    2015年03月
     

    栗田 佳代子, 尾澤 重知, 加藤 由香里

     概要を見る

    教員の教育業績を多角的に評価する方法および教育改善の方法として認知されつつあるティーチング・ポートフォリオが形骸化せずに継続的かつ効果的に活用されるための支援プログラムの提案を行った.実際の成果として,作成ワークショップの支援システムの開発,ワークショップのスタンダードの提案,メンタリングのチェックシートの開発,作成開始時のポートフォリオチャートの開発などがあげられる.これらはすべて実際のワークショップにおける作成者,作成支援者および企画者からの直接的な意見をとりいれ,その効果検証を行いながら開発された

  • コースポートフォリオを活用した大学カリキュラムの質保証モデルの構築

    研究期間:

    2011年04月
    -
    2014年03月
     

     概要を見る

    本研究は、コースのエビデンスをもとにカリキュラム構築を行うための「コースポートフォリオ実践プログラム」を開発・各大学に提供し、そのプログラムを円滑に遂行するための知見を得ることであった。カリキュラム改善過程を分析した結果、「実践されたカリキュラム」の具体をカリキュラムに関わる教員が把握することが可能となり、特に柱となる科目(コース)が具体的に何を教えているのかが参照可能であることで、改善の方向性が共有されることが明らかとなった。一方、「経験されたカリキュラム」からの検討は不十分であった。このことは、学習評価の方法についての知識や手法が不十分であることに起因していることが示唆された

  • 社会人と中学・大学生との交流促進のためのSNS構築とキャリア教育としての評価

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2009年
    -
    2010年
     

    尾澤 重知

     概要を見る

    本研究では、多様な職業についての理解や、自己理解を目的としたキャリア教育を大学生や中学生を対象として実施し、その評価を試みた。学びを促進する仕組みとして、生徒や学生、社会人の交流に着目し、交流を促す手段としてインターネット上の交流システム(SNS)を活用した。中学校と社会人、大学生同士の交流を促す授業実践を3つの現教育場で実施した結果、職業理解はもちろん、自己理解の支援を図ることができた

  • 社会調査スキル育成のための学習支援システムの構築と実践における評価

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2007年
    -
    2008年
     

    尾澤 重知

     概要を見る

    世論調査や意識調査など、学生が身近に接する調査の技法についての理解を促すことは、高等教育における研究・学習の基礎的スキルの育成として、また、学士課程修了後を視野に入れたキャリア教育の観点からも重要と考えられる。本研究では、質問紙調査やインタビュー調査などの社会調査スキルの育成を目的として、情報技術を利用した学習支援システムの開発と、これらを利用した大学での授業実践を実施し、評価を行った。本研究は、大きくは2つの計画に分けることができる。第一の「システム開発・拡張」では、調査票作成を支援する「調査票作成・相互回答支援システム」と、インタビュー調査の学習を支援する「インタビュー動画オンライン共有システム」の開発・拡張を行った。第二の「システムを利用した授業実践研究」では、社会調査スキルの育成とシステムの評価を目的とした授業実践を大分大学での教養教育科目として4科目実施した。また、システム評価も含めた授業として2科目を実施し、合計6科目を通してシステムの適用範囲の可能性を検討した。これらの研究成果の一部は、雑誌論文をはじめ、国内学会、国際会議等で報告を行っている。成果としては、第一に、授業とシステムの利用によって、調査票における質問内容(問い)の深化の支援が可能になったことが挙げられる。第二として、とくにインタビュー動画オンライン共有システムでは、自らのインタビュー時の映像の振り返り(リフレクション、再吟味)や、収録すること自体が、自身の学習に対して肯定的な影響を与えていることが明らかになった。現在、本研究の中核となる部分の成果を学術論文として投稿の準備を進めている。また、これらの成果を元に、09年度も新たな授業実践を実施しており、さらなる発展を目指している

  • インターネットを活用した環境教育カリキュラムの開発と評価

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2003年
    -
    2005年
     

     概要を見る

    平成15年度に実施した所沢市立中学校での自然環境問題をテーマとした中学校-大学が連携した総合的な学習の時間の授業プログラムの実践結果を活動記録等を基に分析を行った。当初想定していた環境教育に関する調べ学習の支援という方針の改変と同時に、生徒が接する道具(Wiki (Webブラウザで簡単に情報の追加/編集が行えるシステムの総称、共同作業や情報共有に適している)による共有ノートや壁新聞)の改変や導入が、中学校側と大学側との授業デザインの統合過程と強く関係していることが明らかになった。各学校や学級で既に蓄積されてきた道具や媒体のあり方を含めて検討し、既存の道具等と組み合わせで利用することで、異なる組織間の協調的な授業デザインが促進される可能性が示唆されるとともに環境教育に関するモデル的なカリキュラムの開発につながった。
    上記分析結果および各種調査での知見を統合し、インターネットを活用した環境教育カリキュラムの開発を行った。また、当該カリキュラムを実施する上で必要となるWWWをベースとした環境教育システムの構築を行った。本システムの機能としてAjax (Asynchronous Java Script+XML : Java ScriptをつかってWebブラウザとサーバ間XMLをやり取りするパラダイム。サーバとブラウザのシームレスな連携が実現可能となる)を用い世界地図上に児童・生徒が撮影した画像とコメントを貼付けることができる「成長する図鑑」機能を実装した。成長する図鑑とは児童・生徒が自ら調査収集した情報を追加しながら内容を充実(成長)させることができる画像システムであることから命名したものである。そして評価のため本システムを所沢市の7校の小中学校の教員に試用していただき、良好との評価を受けた。

  • 他者の視点の内化を促す対話的プレゼンテーション教育手法の確立

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2002年
    -
    2004年
     

    鈴木 栄幸, 加藤 浩, 稲垣 成哲, 葛岡 英明, 望月 俊男, 尾澤 重知, 吉野 志保, 山口 悦司

     概要を見る

    本研究では、バフチンやワーチのいう「多声性」の理論に基づく説得技術教育の手法と支援システムの開発にとりくんできた。前々年度、前年度では、多声性の視点に立ったプレゼンテーション能力育成手法として、「多声相互コメント法(様々な他者の視点から互いのプレゼンテーションにコメントしあう手法)」という手法を提案・効果検証するとともに、このような訓練を支援する画面共有型相互コメント支援システムの開発をおこなった。本年度は、「多声相互コメント」の足りない部分を補うために「多声スクリプト法」という訓練手法を考案し、大学の授業において、その効果検証をおこなった。「多声スクリプト法」とは、「多声相互コメント」によって生成された、様々な視点に基づくコメントと、それらのコメントへの回答を、会議記録(会議における会話の記録)の形に再編し、自分なりの「説得ストーリー」を構成する訓練手法である。この方法によって、学習者は、他者のコメントを自分の言葉で語りなおし、自分の説得ストーリーの中に組み込んでいく練習をすることになる。大学生を対象とした検証実験において、「多声スクリプト法」がアイデアの説得力を高める効果があることが示された。本年度は、前年度に開発した訓練システムの実証実験もおこなった。大学生を対象とした実験から、このシステムが、相互コメントを促進することが示された。本年度は、本研究で提案した手法と訓練支援システムの普及活動も行った。神戸大学附属住吉小学校、茨城県つくば市立並木小学校、茨城県阿見町本郷小学校において、「多声相互コメント法」、「多声スクリプト法」を取り入れた実践をおこなった。これらの実践では、開発した訓練支援システムの利用をあわせておこなった。これらの手法が小学生の説得訓練にも有効であること、また、訓練支援システムが、小学生でも簡単に使えるような明解なインタフェースを備えていることが明らかになった

  • 協調的学習過程のメタ認知を育成する教育方略に関する実証的研究

     概要を見る

    1.ProjectBoardの開発近年、高等教育では小グループで1つの目標を決めて問題解決活動を行うプロジェクトベース学習が広がってきているが、授業時間外の活動が多いため、それを支援したり進捗をモニターしたりすることが難しく、そのためのシステムが望まれていた。ProjectBoardはそういったプロジェクトベース学習の運営を支援するためのWeb上で動作するクライアント=サーバーシステムであり、OSの種類によらず一般的なブラウザの環境で動作することを目標としている。主な機能としては、スケジュール管理、作業分担と進捗の表示、ファイルのバージョン管理である。本年度、第1バージョンが完成した。これを用いて、次項で述べる実践的評価を行った結果、明らかになった不具合を修正し、ニーズが判明したメール連携等の機能を追加し、操作性の改善を施したVer.1.1を完成させた。2.ProjectBoardの実践的評価某私立大学における1〜2年生を対象としたプレゼンテーション教育の授業2クラスで、講義の中で小グループを作り、3ヶ月にわたってProjectBoardを用いて協調学習を行わせる実験を実施した。本システムは作業分担の他に、プレゼンに対する質問への回答を分担して考えることや、プレゼンの資料を分担して作成することなどに使用した。学生への質問紙調査の結果で、グループ学習活動の共有や再構成を支援できる点で高い評価を得た。また、操作ログから、学生は授業時間外にも本システムを利用して、情報を共有し共同作業を行っていたことがわかった。この結果は現在教育工学会論文誌へ投稿中である

  • eラーニングにおけるメンター育成のための実践的調査研究

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    以下の3点を中心に研究・実践を行った。第一は、学習者に対する個別の学習支援や、授業を行う教員の補助を行う「メンター(アシスタント)」育成のための「メンタリングガイド」の作成・開発である。この一部について、ファカルティ・ディベロップメント等の活動と関係する内容については、「授業改善の手引き」や「グループ学習の進め方」として研究代表者の所属部局のWebページで公開した。また、メンタリングガイドの作成にあたって、国内外で学生アシスタントやメンターを導入している高等教育機関についての調査を継続して行い、内容に反映させた。第二に、研究代表者の所属部局の支援と協力により、教養教育課程におけるメンターとしての学生アシスタント(SA ; Student Assistant)の育成と、メンター活用型の授業実践を企画・運営した。本年度は5名のSAを育成し、そのうち2名が実践に携わった。18年度後期学期に開設した実験授業では、メンタリングガイドに基づき、SAが授業内のグループ学習の支援やeラーニング教材作成の補助などを行った。メンター活用型の授業実践を評価するために、授業の終了時に、受講生を対象とした質問紙調査を実施し、結果を整理した。またSAに対するインタビュー調査を実施し、メンターとしての成長過程や自己評価を確認した。第三に、埼玉県内のA中学校における中学3年生を対象としたキャリア教育において、社会人メンター(企業等に勤める社会人)と中学生の交流の支援を行った。インターネット上の電子掲示板を利用し、メンターと生徒間の質疑応答やコミュニケーションを促進したことで、中学生の職業観・就労観の変容が確認された。現在、実践を継続・発展すると同時に、メンターと生徒間のコミュニケーション内容についての分析を行っている

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Misc

  • 日本教育工学会全国大会のポスター発表における聴講者移動の比較と検討 (高等教育における教育方法・FD・IR/情報教育/一般)

    江木 啓訓, 稲葉 利江子, 渡辺 雄貴, 尾澤 重知

    日本教育工学会研究報告集   16 ( 2 ) 51 - 54  2016年05月

    CiNii

  • 日本教育工学会全国大会のポスター発表における発表者と聴講者の意識分析 (ICTを活用した学習支援環境・基盤/一般)

    江木 啓訓, 稲葉 利江子, 渡辺 雄貴, 尾澤 重知

    日本教育工学会研究報告集   16 ( 1 ) 233 - 236  2016年03月

    CiNii

  • 大学授業における学生からの疑問に対するフィードバック方法の検討 (学習支援環境とデータ分析/一般)

    網岡 敬之, 森 裕生, 尾澤 重知

    日本教育工学会研究報告集   15 ( 1 ) 373 - 378  2015年02月

    CiNii

  • ノートやタブレット端末における筆記状況の推定と話者支援システムへの応用

    江木啓訓, 尾澤重知, 森裕生

    第76回全国大会講演論文集   2014 ( 1 ) 27 - 28  2014年03月

     概要を見る

    本研究では,講演や講義における受講者の反応をフィードバックすることを目的としている.特に大人数の参加者がいる場合において,全体の興味・関心や理解の度合いを把握することは難しい.このような場をインタラクティブなものに活性化させるためのシステムやプレゼンテーション手法が研究されている.しかしながら,それらの多くは参加者の能動的な行動を前提としている.本稿では,ノートやタブレット端末を用いた手書きメモの作成に注目し,ボールペンやスタイラスといった筆記具の状態から参加者の状況を推定する手法を導入する.予備実験の結果を踏まえて,対象とする講演や講義の場面におけるシステムへの応用について議論する.

    CiNii

  • グループ活動のための菓子を活用した支援システムに関する検討

    江木啓訓, 尾澤重知, 森裕生

    ワークショップ2013 (GN Workshop 2013) 論文集   2013   1 - 2  2013年11月

    CiNii

  • Growing Campusの基盤をなす分散協調型知識情報共有システムの構築

    西村 昭治, 金 群, 尾澤 重知

    人間科学研究   26 ( 2 ) 221 - 222  2013年09月

    CiNii

  • 授業観察における視線計測を通じた視点情報の活用

    江木 啓訓, 森 裕生, 尾澤 重知

    日本教育工学会研究報告集   2012 ( 3 ) 17 - 20  2012年07月

    CiNii

  • 大人数授業での Twitter 活用方法の検討とその評価

    尾澤 重知, 森 裕生, 江木 啓訓

    日本教育工学会研究報告集   2011 ( 4 ) 89 - 96  2011年10月

    CiNii

  • Twitter を導入した授業におけるアクティブユーザの特徴に関する調査

    森 裕生, 鈴木 聖司, 江木 啓訓, 尾澤 重知

    日本教育工学会研究報告集   2011 ( 4 ) 97 - 102  2011年10月

    CiNii

  • 大人数授業での Twitter 活用方法の検討

    尾澤重知

    日本教育工学会第27会全国大会論文集, 2011     843 - 844  2011年

    CiNii

  • 大人数授業での Twitter 活用方法の検討とその評価

    尾澤重知

    日本教育工学会研究報告集, 2011    2011年

    CiNii

  • iPodと写真共有アプリを用いた学生間ノート共有の試み

    森 裕生, 尾澤 重知

    日本教育工学会研究報告集   2010 ( 5 ) 57 - 61  2010年12月

    CiNii

  • 授業改善コンサルティングに基づく大学授業支援システムの開発と評価

    尾澤 重知, 牧野 治敏, 岡田 正彦, 西村 善博

    日本教育工学会研究報告集   2009 ( 5 ) 39 - 44  2009年12月

    CiNii

  • 中学と大学の連携による総合的な学習の協調的デザイン

    尾澤 重知, 今井 亜湖, 西村 昭治

    日本教育工学会大会講演論文集   20   599 - 600  2004年09月

    CiNii

  • 高等教育におけるグループ課題追求型学習活動を支援するシステムの設計

    西森 年寿, 加藤 浩, 望月 俊男, 八重樫 文, 久松 慎一, 尾澤 重知

    日本教育工学会大会講演論文集   20   665 - 666  2004年09月

    CiNii

  • コラージュ法による学習環境の評価

    尾澤 重知, 望月 俊男

    ヒューマンインタフェース学会論文誌   6 ( 2 ) 177 - 186  2004年05月

    CiNii

  • 学生構成型協調学習におけるグループの学習活動の特徴

    尾澤 重知, 望月 俊男, 江木 啓訓, 柴原 宜幸, 田部井 潤, 井下 理

    日本教育工学会大会講演論文集   18   449 - 450  2002年11月

    CiNii

  • 合宿を取り入れた遠隔合同ゼミにおけるWeb掲示板上での集団間コミュニケーションの分析

    村上 正行, 尾澤 重知, 望月 俊男, 神藤 貴昭, 田口 真奈, 井下理, 田中 毎実

    情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)   2002 ( 39 ) 57 - 64  2002年05月

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    本稿では、京都大学と慶應義塾大学において合同合宿を取り入れた遠隔合同ゼミ(KKJ実践)を対象にして、オンライン上での異なる集団によるコミュニケーションの特徴とオフラインによる影響を明らかにすることを目標として、授業設計・調査及び分析を行った。掲示板上での発言を分析した結果、時間がたつにつれ、2集団の発言のやりとりが増加していった。このことから、Web掲示板によるオンラインと合同合宿によるオフラインの2つのコミュニケーションを組み合わせることによって、2集団間の関係の変化を体験することが出来、この変化の過程の中で自己探索の手がかりを得ることが可能になったことが示唆された。KKJ seminar is distance seminar with lodging between Kyoto university and Keio university. In this article, we report the result of analysis about difference of quality of communication on Web board and offline meeting. The curriculum of this seminar was planed with common experience, so we expect that interaction between two groups is active. As the result of analysis, interaction between Kyoto and Keio students is more active. By common experience, the type of communication shifts inner-group to inter-group. Combining communication on Web board with offline meeting, the quality of group changes.

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  • 集団間協調学習におけるCSCL環境の構築と課題

    尾澤 重知, 小津 秀樹, 望月 俊男, 村上 正行, 田中 毎実, 井下理, 國藤 進

    情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)   2001 ( 48 ) 71 - 76  2001年05月

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    本研究では、1999年と2000年の4月?7月に京都大学高等教育教授支援システム開発センター「教育とコミュニケーション」と、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の井下研究会「高等教育とコミュニケーション」の授業間で行われた遠隔地間合同ゼミ(KKJ=Kyoto Keio Joint Seminar)におけるCSCL環境の構築と、その利用上の問題点を検討する。結果として、授業方針から生じると考えられるCSCL上での議論の「進め方」に対する意識が、学習者のCSCL利用に影響を与えることが示唆された。また、将来的に対面で出会うことが前提となっている場合、オンライン上と対面でのコミュニケーション間の意識のずれが、CSCL利用に影響を与えることが示唆された。This study describes about the evaluation of CSCL environment that we have developed on a distant group learning projedt. The KKJ project is designed jointly by Kyoto University and Keio University in Japan, for self-understanding through inter-cultural communication using CSCL and Joint Camp. We apply our CSCL system to the project and study about students' using style from the viewpoint of the teaching methods and their communication in the classrooms. We point out that inter-groups interaction on CSCL depends on teaching methods. Also lack of continuity of communications between on-line and off-line affect learners' motivation, if the students can communicate not only on CSCL but also in a meeting.

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  • <KKJ-Kyoto-Keio Joint Seminar-プロジェクト論稿>学習者の相互作用を促進する CSCL 学習環境の構築と課題

    尾澤 重知

    京都大学高等教育研究   6   137 - 149  2000年10月

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    この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。

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現在担当している科目

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特別研究期間制度(学内資金)

  • デザイン思考型教育(インタラクションデザイン教育)の動向に関する研究

    2017年02月
    -
    2018年01月

    Copenhagen   Copenhagen Institute of Interaction Design

    Finland   University of Helsinki

    Philippines   Brighture Inc.

他学部・他研究科等兼任情報

  • 人間科学学術院   大学院人間科学研究科

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

特定課題制度(学内資金)

  • オンライン授業(リアルタイム)と対面での学生の学習プロセスに関する研究

    2023年  

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     オンライン授業(リアルタイム型)と対面での授業を、学生が自由に選択できる「ハイフレックス型」の授業において、学生はどのように授業へ関わっているだろうか。本研究では、ハイフレックス型で開講されている授業を対象として、授業中の学生の学習プロセスの特徴を検討することを目的とした 本研究では、2023年秋学期に開講された授業Xを対象とした。授業Xは、大学1年生から履修が可能な選択科目の1つであり、「人はいかに学ぶか?」など、人の学びの科学をテーマとしていた。 実質的に約50名が受講し、うち約5-6割がリアルタイム(Zoom利用)、残りの約4-5割が対面での受講を選択した。授業形態の選択は学生の任意であり、毎回変更可能な条件としたため、全14回で授業形態の選択の比率は若干異なる。全体の約8割の学生は、授業形態を変更せずに同一の形式で受講した。 授業は、10-25分程度の講義と、5-10分程度のグループディスカッションや演習の組合せを中心とした。授業回によって異なるが100分授業のうち計約50-70分が講義、計約30-50分がディスカッションや演習の時間だった。 ディスカッションの際は、リアルタイムの受講者はブレイクアウトルーム機能を利用し無作為に、対面では座席が近い人同士で、3-4名を原則としてグループ編成した。実施校のTA制度を利用し、グループディスカッションの際はTAが、討議の支援を行った。 本研究では、①学生が授業中にどのようなノートテイキングを行っているか、②グループディスカッション時のプロセス、③学期末レポートのパフォーマンスなどを指標に検討を行った。①については、授業内での演習等で学生自身が回答した内容に基づき、ルーブリックを用いて評価を行った。②は、TAの観察や、ブレイクアウトルームの記録に基づいて評価をした。③の学期末レポートは、ルーブリックを用いて評価した。 現在、これらの成果を国際会議・論文誌に投稿できるように準備をしている。

  • オンライン授業(オンデマンド・リアルタイム)での学生の学習プロセスに関する研究

    2022年  

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     リアルタイム型のオンライン授業において学生はどのように授業へ関わっているだろうか。本研究では、Zoomでの授業受講者を対象に、学生が授業中に「何を書いているか」など、授業中の学生の行動を検討することで、今後のオンラインにおける学習支援方法を探ることを目的とした。 主たる研究では、Zoomでの受講者(7名)の4回分の授業を対象に試行的な分析を行った。具体的には、学生が授業中にどのようなノートテイキングを行っているかについて、画面レコーディング等を利用して、そのプロセスを分析した。結果として、Zoomでの受講者は画面キャプチャの利用率が6割を超え、キャプチャの補足としてノートを位置づけている可能性を明らかにした。

  • リアルタイム型オンライン授業における学生の授業中の学習プロセスに関する研究

    2021年  

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    本研究の目的は、オンライン(リアルタイム型)の授業履修者の授業中の行動、とりわけグループ学習中の行動を明らかにし、その支援方法を検討することである。2021年度春学期に申請者が開講したクォータ型の授業2つを対象として、ブレイクアウトルームでのディスカッションのプロセスを対象に質的・量的研究を行った。今回の研究では、Googleスライドのようなグループで外的に利用できるリソースの有無に着目した。結果、外的に利用できるツールがあり、アイディアの発散と集約を求めるような課題を用いた際に、学生はディスカッションへの集中度が高まり、成果も高まることが明らかになった。

  • 在宅学習における学生の授業中の行動と学習プロセスに関する研究

    2020年  

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    本研究では、新型コロナウイルス感染症等の影響により在宅での学習を余儀なくされている学生を対象として、学生の自宅等での学習行動と、特定の科目等における学習プロセスを明らかにすることを目指した。研究方法としては、(1) 学生の学習履歴の分析、(2) 経験サンプリング法(ESM: Experience sampling method)による主観的報告と、ウェアラブルセンサーを用いた生体情報の分析を採用した。Moodle等での活動履歴と自己報告の内容の分析を行った結果、自己報告の内容と実際の記録は必ずしも一致しないことを明らかにした。センサーを併用することで、実際の記録をもとにした内省を促す可能性が示された。

  • 高精度位置測定デバイスを用いたティーチングアシスタントの授業中の行動評価

    2019年  

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    本研究は、いわゆるアクティブラーニング型の授業(問題発見・解決型のプロジェクト型学習)の支援を目的とした。本研究では、ティーチングアシスタント(TA)が学生に対して行う支援行動を定量的に把握するために、高精度の位置情報システムを用いて、位置情報の推定及び、それに基づくグループ学習や個人に対する指導・助言時間の計測を行った。また、この内容をTAに対してリアルタイムでフィードバックを行うシステム開発の試行を行った。本システムの導入によって、TAによる机間巡視行動を定量的に把握が可能になったことに加え、1グループあたりの指導・助言時間の計測によって、より効果的な指導ができる可能性を明らかにした。&nbsp;

  • ウェアラブルデバイスを用いたティーチングアシスタントの授業中の行動評価

    2018年  

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    大学教育におけるアクティブラーニング型の授業、とりわけプロジェクト型学習の授業においてはティーチングアシスタント(TA)による支援が欠かせない。しかし、教員にとっては通常の履修学生の指導助言に加え、TAチームの活動への支援やマネジメントが負担となる場合がある。本研究では、TAが学生に対して行う支援をより高度化するために、高精度の位置情報システムを用いてTAの行動を把握し、フィードバックを行うシステムを開発した。授業内で複数回試行した結果、机間巡視などのTAの行動や履修学生とのコミュニケーションの時間など定量的な測定が可能であり、TAの活動の振り返りに有効であることが分かった。

  • 「デザインシンキング」重視型授業の展開と実践における評価

    2016年  

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    デザインシンキングとは、創造性を高め、イノベーションを促進する方法論のことである。近年、大学教育や企業内人材育成などにおいてデザインシンキングを教育・研修手法として取り入れる事例が増えている。本研究では、デザインシンキングの実践領域の成果と、教育工学や学習科学分野の融合を図り、大学教育向け(少人数、大人数教室)のプログラムの開発と評価方法の開発を目指した。昨年度に続く実践研究の結果、30人、200〜300人規模の双方の授業で、デザインシンキングで重視されるプロトタイピングや、思考過程の可視化を促進することができた。以上の研究成果に基づくテキストの作成と、学会発表、論文投稿を行った。

  • 「デザインシンキング」重視型授業に向けた調査と授業内での試行的実施

    2015年  

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     近年、大学教育や企業内人材育成などにおいて「デザインシンキング(デザイン思考)」が広がりを見せている。デザインシンキングとは、創造性を高め、イノベーションを促進する方法論のことである。 本研究では、デザインシンキングの実践領域で生み出されている成果と教育工学や学習研究分野の融合を図り、大学教育向け(少人数、大人数教室)のプログラムの開発と評価方法の開発を目指した。実践研究の結果、30人規模、300人規模の双方の授業で、デザインシンキングで重視されるプロトタイピング(試作の重視)や、思考過程の可視化を促すことが可能であることを明らかにした。成果の一部を、日本教育工学会研究会などで発表した。

  • 大人数授業におけるラーニングポートフォリオの活用

    2013年  

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    大学教育の授業実践において、授業内容や自身の学習経験に対するリフレクション(内省)を促すことは、授業内容の理解促進のため重要である。リフレクションとは、自分自身の考え方を吟味し、良い点や改善点を考え工夫をすること(三宅 1997など)を指し、「内省」、「省察」、「再吟味」とも訳される概念である。本研究では、リフレクションを支援する方法の1つとして、ラーニング・ポートフォリオに着目した。ラーニングポートフォリオは学習成果物やそのプロセスを記録・蓄積し構成され、自身の学習記録として学習内容を整理する活動のことを指す。本研究では、2014年春学期、秋学期にそれぞれ開講された授業を研究対象とした。研究対象の授業実践では、「講義」と「演習」(個人のライティング課題とグループワーク)のバランスを図っている点に特徴があり、毎回A4サイズ1ページの用紙に個人の考えや、授業への疑問、質問などを特定のフォーマットで記入させている。本研究対象では、これらを「演習・ミニッツペーパー」と呼び、毎回の授業で、必ず手書きで記入をさせている。しかし、過去の授業では教員が用紙を回収し、学生の理解状況を把握したり、共通する質問に対して次回授業等で回答するだけにとどまっていた面があった。これを本年度は、毎回の授業でスキャンし、電子化した上で、学生に対しては学期末に返却を試みた。電子化することで、人が手作業で仕分けすることなく、ラーニング・ポートフォリオ(個人の学習記録)として学生に返却し、ポートフォリオをもとに学生にリフレクションを促すことが可能になる。本研究では、毎回の「演習・ミニッツペーパー」をはじめ、「授業内の質問紙調査」「学期末レポート」などのリソースを対象として量的・質的に評価を行った。2014年度春学期、秋学期の授業とも同型式で「演習・ミニッツペーパー」を実施し、学期末の授業では、返却したポートフォリオに基づき、グループディスカッションを促している。さらに、学期末レポートでは、授業中取り組んだ演習や取り組みを、自己評価させる課題を実施しており、多様なデータを取得することができた。成果についてはこれまで何度か学会発表等を行っているが、現在、試行的な評価として、リフレクションの度合いを4段階の指標(ルーブリック)を用いた研究を進めている。試行的な評価の結果、「演習・ミニッツペーパー」を学期末に返却し、これをグループワークや学期末レポートと組合わせることによって、おおよそ8割の学生に肯定的な影響が見られた。すなわち昨年度よりも、レポートの質や授業全体の振り返りの度合いが向上している傾向が見られた。質的研究の精度を向上するため、現在これらをテキストマイニング等を用いて定量的に計測し、実証する研究を進めている。本研究室の博士後期課程(D2)の森裕生も、ラーニング・ポートフォリオに関する研究を行っていることから、森とも協力しながら、成果を論文もしくは国際会議等で発表していきたい。

  • 大学授業における学生の行動および授業理解プロセスの把握と評価

    2011年  

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     大学教育の講義型授業において、授業中、学生は何をしているのだろうか。本研究では対面型の授業とeラーニング型の授業実践をフィールドとして、学生が授業で「何を見ているのか」「何をノートテイキングして(書いて)いるのか」「何を疑問に思っているのか」など、授業中の学生の行動と理解のプロセスを検討する。ツールとしてアイトラッキング(視線解析)、デジタルペン、携帯端末などの新たなテクノロジを応用する。また、これらのテクノロジを用いて学生の学習状況を可視化し、リアルタイムで教員にフィードバックするシステムを開発することで、教室やeラーニングで授業を行う教員の教授支援方法を検討する。大学教育の改善方法や授業支援方法を明らかにし、成果の普及可能性を探ることを目的として、研究を行った。 本研究は、実際の大学教育現場を対象とした「授業実践研究」であり、研究代表者が開講した授業を研究対象とした。具体的には、前期には「情報と職業」(教科「情報」の教職課程科目)、後期には申請者の専門科目である「学習環境デザイン」を対象とした。 実践研究では、第一に「何を見ているのか」について、連携研究者の協力の下、アイトラッキング(視線解析)装置を利用して、学習者の授業中の行動いて検討した。授業観察の経験者の視線と、一般の学生を比較検討することで、一般の学生に見られる特徴を評価した。本成果は、現在、論文として成果をまとめている。第二に、「何をノートテイキングしているか」については、加速度センサー付きペンとデジタルペンを利用して、ノート行動のリアルタイムでの把握を行った。本研究成果は、Egi and Ozawa (2012)や、Egi and Ozawa(2011)など国際会議での発表を行った。第三に、「何を疑問に思っているか」について、学習者が撮影した写真、Twitter、紙媒体の提出物について評価検討した。本研究は、尾澤・森・末本・山下(印刷中)や、森・末本・山下・尾澤(2011)などで論文として投稿した他、現在、論文の投稿準備を行っている。また、本内容を発展させ科学研究費補助金 若手(A)へ応募を行ったところ、若手(A)での採択を得ることができた。本研究をもとに、今後もさらに研究成果をあげていきたい。

  • 簡易型ビデオ収録機器を用いた学習支援システムの構築と実践での評価

    2010年  

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     近年、YouTubeに代表されるように、インターネット上でビデオの共有が容易にできるサービスが一般にも普及している。個人でも、携帯電話や安価なビデオカメラなどのデバイスを用いて、誰もが容易にビデオ撮影・共有が可能になっている。これらは今後、教育現場でも応用しうる技術である。 本研究では、学生が自ら収録、撮影したビデオ映像・写真の教育現場での活用方法の検討を目的とした開発研究を行った。具体的には、学生が各授業の目的に応じて収録したコンテンツを、履修者などの一定の範囲内で共有可能にし、コンテンツの二次利用がしやすいようにした。また、学生間が相互にコメント、評価ができるような統合的なシステムを開発した。 システムなどの評価は、実際の授業実践を通して実施した。研究代表者は、大分県内で実施した大学間の連携型授業への技術支援という位置づけでフィールドに参加した。本授業実践では、実施校が用意した簡易型ビデオ収録機器としてiPod Touchを利用した。一方、学習支援システムとしてLMS (moodle)のカスタマイズ版と、共有システムを研究代表者が提供し、共同で実証実験を行った。主たる対象となる2010年後期に開講した授業では、約140名(遠隔での受講約60名、対面約80名)が受講し、ブレンディッド・ラーニングの一環として、iPod Touchの写真・動画撮影機能を用いた地元地域のフィールドワークと、コンテンツを利用したプレゼンテーションを実施する授業デザインを行った。 実践の結果、システム上では885件のコンテンツが共有され、事前事後にBBSでディスカッションが行われた。コンテンツは、ポスター形式でのプレゼンテーションで用いられた。これらの取り組みは学習者の意欲の向上をもたらし、遠隔授業でのドロップアウト率を低下させたと考えられる。本実践の取り組みは、学内のゼミ活動でも応用を図っており、今後、さらなる効果の検証を図りたい。

  • 学習者への知識の伝達と構成を支援する対面・オンライン連携型学習環境の構築と評価

    2004年  

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     以下の4点を中心に研究を進めた。第一に、メンターの育成方法の検討を目的として、国内で先進的にeラーニングや情報教育を導入している高等教育機関についての調査を行った。とくに、学習者に対して何らかの支援を行う学部学生(スチューデントアシスタント=SA)や、大学院生や若手研究者(ティーチングアシスタント=TAや、教育コーチ)などの広義のメンター関する文献の検討や、海外の先進事例との比較検討を進めた。また、優れた実践を行っている大学のメンター担当者や学生に対するインタビュー調査を行い、現状の把握を行った。 第二に、研究代表者の所属機関における情報教育科目のSAに対して実態調査とインタビュー調査を行った。前期学期(4月~7月)、後期学期(9月~1月)のそれぞれで合計7名のアシスタントに対して、毎回の活動内容の報告を促し、また、事後に聞き取りを行うことでアシスタントとしての成長過程を把握した。 第三に、これらの研究をもとに、SAやTAを始めとするメンターに対する広義のファカルティ・ディベロップメント(メンターの育成とその高度化)を目的とした「メンタリングガイド」の試作を行い、評価を試みた。 第四に、来年度の研究の基盤として、既存のeラーニングプラットフォームの上で、メンタリングガイドの公開と、メンター間がコミュニケーションや情報共有が可能なコミュニティシステム(支援システム)の構築を行い、研究代表者の所属機関において実験的に試用した。

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