2023/02/06 更新

写真a

タブチ クミコ
田渕 句美子
所属
教育・総合科学学術院 教育学部
職名
教授

他学部・他研究科等兼任情報

  • 教育・総合科学学術院   大学院教育学研究科

学歴

  •  
    -
    1991年

    お茶の水女子大学   人間文化研究科   比較文化学専攻  

  •  
     
     

    お茶の水女子大学   文教育学部   国文学科  

学位

  • お茶の水女子大学   博士(人文科学)

  • お茶の水女子大学   文学修士

経歴

  • 2008年04月
    -
     

    早稲田大学 教授

  • 2002年04月
    -
    2008年03月

    国文学研究資料館 教授

  • 1998年04月
    -
    2002年03月

    国文学研究資料館 助教授

  • 1994年04月
    -
    1998年03月

    大阪国際女子大学 助教授

  • 1991年04月
    -
    1994年03月

    大阪国際女子大学 専任講師

所属学協会

  •  
     
     

    お茶の水女子大学国語国文学会

  •  
     
     

    日本文学協会

  •  
     
     

    全国大学国語国文学会

  •  
     
     

    中世文学会

  •  
     
     

    和歌文学会

 

研究分野

  • 日本文学

研究キーワード

  • 日本文学、和歌文学、中世文学、女房とその文学

論文

  • 窪田空穂による『源氏物語』の和歌注釈―与謝野晶子との対照性

    田渕句美子

    『和歌史の中世から近世へ』花鳥社     509 - 528  2020年11月

  • 建暦三年閏九月十九日『内裏歌合』注釈(下)

    田渕句美子, 中世和歌の会

    早稲田大学 教育・総合科学学術院 学術研究(人文科学・社会科学編)   ( 第六八号 ) 1 - 27  2020年03月

  • 小倉色紙と「嵯峨中院障子色紙形」―紙背と成立を中心に―

    田渕句美子

    かがみ   ( 第五十号 ) 36 - 59  2020年03月

  • 『百人一首』の成立をめぐって―宇都宮氏への贈与という視点から―

    田渕句美子

    『中世宇都宮氏(戎光祥中世史論集9)』   第九巻   255 - 279  2020年01月

  • 『源氏物語』の贈答歌試論―六条御息所・朝顔斎院・玉鬘など―

    田渕句美子

    早稲田大学大学院教育学研究科紀要   ( 第29号 ) 17 - 31  2019年03月

  • 建暦三年閏九月十九日『内裏歌合』注釈(上)

    田渕句美子, 中世和歌の会

    早稲田大学 教育・総合科学学術院 学術研究(人文科学・社会科学編)   ( 第六七号 ) 1 - 35  2019年03月

  • 声の禁忌―女房の領域と制約―

    田渕句美子

    日本文学研究ジャーナル   ( 第2号 ) 100 - 116  2017年06月

  • 『新古今和歌集』の変容―『明月記』等に見える切継―

    田渕句美子

    文学・語学   217   288 - 318  2016年12月

  • 評論としての『源氏物語』―逸脱する語り―

    田渕句美子

    『〈物語史〉形成の力学』(新時代への源氏学8)竹林舎刊     288 - 318  2016年05月

  • 民部卿典侍因子伝記考―『明月記』を中心に―

    田渕句美子

    明月記研究   14   143 - 155  2016年01月

  • 『無名草子』における『源氏物語』の和歌

    田渕句美子

    『源氏物語とポエジー』青簡舎刊     273 - 298  2015年05月

  • 劇場としての物語の和歌―序に代えて―

    田渕句美子

    『源氏物語とポエジー』青簡舎刊     11 - 27  2015年05月

  • 『蜻蛉日記』の「町の小路の女」考

    田渕句美子

    むらさき   51   52 - 56  2014年12月

    CiNii

  • 『無名草子』の宮廷女性評論

    田渕句美子

    『中世の随筆』(中世文学と隣接諸学10)竹林舎刊     99 - 119  2014年08月

  • 百首歌を詠む内親王たち―式子内親王と月花門院―

    田渕句美子

    『集と断片 類聚と編纂の日本文化』 勉誠出版刊     223 - 241  2014年06月

  • 隠岐本『新古今和歌集』考

    田渕句美子

    国語国文   82 ( 7 ) 1 - 19  2013年07月  [査読有り]

    CiNii

  • 『大和物語』瞥見―「人の親の心は闇にあらねども」を中心に―

    田渕句美子

    『平安文学をいかに読み直すか』笠間書院刊     66 - 93  2012年10月

  • 現在の作品形態を超えて考える—『紫式部日記』

    田渕句美子

    古典籍研究ガイダンス 王朝文学をよむために(笠間書院刊)    2012年06月

  • 『無名草子』の視座

    田渕句美子

    中世文学   ( 57 ) 43 - 52  2012年06月  [査読有り]

    CiNii

  • 宮廷歌壇における女性歌人

    田渕句美子

    『世界へひらく和歌』勉誠出版刊     47 - 54  2012年05月

  • 『無名草子』の作者像

    田渕句美子

    国語と国文学   89 ( 5 ) 73 - 86  2012年05月

  • 承久の乱後の定家と後鳥羽院 追考

    田渕句美子

    明月記研究   ( 13 ) 132 - 141  2012年01月

  • 鎌倉前期の歌合・和歌会における当季

    田渕句美子

    学術研究—国語・国文学編—   ( 58 ) 11 - 29  2010年02月

  • 後堀河院の文事と芸能—和歌・蹴鞠・絵画—

    田渕句美子

    明月記研究   ( 12 ) 104 - 121  2010年01月

  • 後堀河院時代の王朝文化—天福元年物語絵を中心に—

    田渕句美子

    平安文学の古注釈と受容   ( 2 ) 55 - 78  2009年09月

  • 『紫式部日記』消息部分再考—『阿仏の文』から—

    田渕句美子

    国語と国文学   85-12 ( 12 ) 32 - 46  2008年12月

    CiNii

  • 『風葉和歌集』の編纂と特質

    田渕句美子

    『源氏物語と和歌』(青簡舎刊)     309 - 339  2008年12月

  • 説話と女房の言談—顕兼と『古事談』を中心に—

    田渕句美子

    『『古事談』を読み解く』(笠間書院刊)     83 - 101  2008年07月

  • 阿仏尼の旅の変容—『十六夜日記』から『阿仏東下り』へ—

    田渕句美子

    『説話論集 第17集』(清文堂出版刊)     115 - 149  2008年05月

  • 『夫木和歌抄』における名所歌—日記・紀行を中心に—

    田渕句美子

    『夫木和歌抄 編纂と享受』(風間書房刊)     135 - 173  2008年03月

  • 中世勅撰集における非題詠歌—定家の恋歌を中心に—

    田渕句美子

    『古筆と和歌』(笠間書院刊)     586 - 603  2008年01月

  • 勅撰和歌集の恋歌—藤原定家の非題詠歌を例に—

    田渕句美子

    境界を越える日本文学研究     13 - 18  2007年03月

  • 『新古今和歌集』の成立—家長本再考—

    田渕句美子

    文学   8 ( 1 ) 221 - 235  2007年01月

    CiNii

  • 歌壇における慈円

    田渕句美子

    『中世文学研究は日本文化を解明できるか』(笠間書院刊)     252 - 272  2006年10月

  • 後鳥羽院歌壇点描

    田渕句美子

    語文(日本大学)   ( 123 ) 29 - 40  2005年12月

  • 建礼門院右京大夫試論

    田渕句美子

    明月記研究   ( 9 ) 194 - 213  2004年12月

  • 敗者たちの風景 —勅撰集を中心に—

    田渕句美子

    中世文学   ( 49 ) 16 - 24  2004年06月

  • 「『物語二百番歌合』の成立と構造

    田渕句美子

    国語と国文学   81 ( 5 ) 38 - 49  2004年05月

  • 『物語二百番歌合』の方法—『源氏物語』の作者表記を中心に—

    田渕句美子

    源氏研究   ( 9 ) 138 - 154  2004年04月

  • 女房歌人の〈家〉意識—阿仏尼まで—

    田渕句美子

    日本文学   52 ( 7 ) 12 - 22  2003年07月

     概要を見る

    平安期・鎌倉期の女房歌人が、文学上、自らの〈家〉をどのように意識したか、また周囲からその女房歌人と〈家〉がどのように意識されたかを考える。平安期においては、父の〈家〉が多いとは言え、例えば伊勢大輔以下は母系による重代の歌人であり、〈母〉の家への意識が表出され、継承される場合も少なくない。しかし鎌倉期になると、歌人としては、父の〈家〉への意識が圧倒的であり、やがて夫の〈家〉への意識が顕在化されていく。その早い例が阿仏尼である。

    DOI CiNii

  • 阿仏尼の『源氏物語』享受—『乳母のふみ』を中心に—

    田渕句美子

    源氏物語の鑑賞と基礎知識 蜻蛉   28   254 - 268  2003年04月

  • 『新古今和歌集』序の成立

    田渕句美子

    文学   4 ( 2 ) 130 - 147  2003年03月

  • 鎌倉時代の歌壇と文芸

    田渕句美子

    『日本の時代史9 モンゴルの襲来』(吉川弘文館刊)     151 - 189  2003年02月

  • 順徳院詠『御製歌少々』注釈

    田渕句美子, 兼築信行

    明月記研究   ( 7 ) 110 - 136  2002年12月

  • 歌合の構造—女房歌人の位置—

    田渕句美子

    『和歌を歴史から読む』(笠間書院刊)     147 - 169  2002年10月

  • 御製と「女房」—歌合で貴人が「女房」と称すること—

    田渕句美子

    日本文学   51 ( 6 ) 46 - 51  2002年06月

    DOI CiNii

  • 俊成卿女伝記考証—『明月記』を中心に—

    田渕句美子

    明月記研究   ( 6 ) 183 - 199  2001年11月

  • 流謫の後鳥羽院—『続後撰集』以降の受容—

    田渕句美子

    国文   ( 95 ) 36 - 46  2001年08月

    CiNii

  • 『とはずがたり』と同時代歌壇

    田渕句美子

    国文学研究資料館紀要   ( 27 ) 95 - 123  2001年03月

    CiNii

  • 隠遁した女房たち

    田渕句美子

    文学   2 ( 1 ) 67 - 77  2001年01月

  • 1300年前後—伏見院の時代

    田渕句美子

    国文学解釈と教材の研究   45 ( 7 ) 48 - 53  2000年06月

  • 隠岐の後鳥羽院 —都との交差—

    田渕句美子

    明月記研究   ( 3 ) 185 - 202  1998年11月

  • 『うたたね』の虚構性

    田渕句美子

    国文   ( 89 ) 30 - 40  1998年07月

  • 女性と和歌—俊成卿女の周辺から—

    田渕句美子

    『和歌文学大系』月報   ( 6 ) 4 - 6  1998年06月

  • 『信生法師日記』の基盤と表現

    田渕句美子

    『日記文学研究 第二集』(新典社刊)     181 - 198  1997年12月

  • 『今物語』の歌人たち—勅撰集世界の周縁—

    田渕句美子

    大阪国際女子大学紀要   23 ( 2 ) 1 - 19  1997年12月

  • 伏見院と永福門院

    田渕句美子

    国文学解釈と教材の研究   42 ( 13 ) 90 - 96  1997年11月

  • 『信生法師集』試論—主君亡き後の世—

    田渕句美子

    『和歌文学の伝統』(角川書店刊)     517 - 531  1997年08月

  • 定家と好士たち

    田渕句美子

    明月記研究   ( 1 ) 104 - 117  1996年11月

  • 関東の文学と学芸

    田渕句美子

    『岩波講座日本文学史』第5巻「一三・一四世紀の文学(岩波書店刊)     291 - 308  1995年11月

  • ある歌人の詠歌 —『藤原長綱集』から—

    田渕句美子

    國學院雑誌   95 ( 11 ) 161 - 178  1994年11月

  • 藤原良経小考 —正治二年前後—

    田渕句美子

    大阪国際女子大学紀要   ( 19 ) 1 - 11  1993年12月

  • 能因周辺に関する一試論 —「心あらむ人に見せばや」—

    田渕句美子

    帝国学園紀要   ( 18 ) 1 - 14  1992年12月

  • 「人の親の心は闇にあらねども」考

    田渕句美子

    『ポラーノ』 (大阪国際女子大学児童学科)   ( 3 ) 135 - 145  1992年03月

  • 藤原長綱について—『前権典厩集』と『藤原長綱集』—

    田渕句美子

    国語と国文学   69 ( 2 ) 15 - 30  1992年02月

  • 源顕兼に関する一考察 —歌人的側面から—

    田渕句美子

    中世文学   ( 34 ) 44 - 54  1989年05月

  • 湛空とその周辺の歌人たち

    田渕句美子

    国語と国文学   65 ( 7 ) 32 - 46  1988年07月

    CiNii

  • 承久の乱後の藤原秀能とその一族

    田渕句美子

    『古典和歌論叢』(明治書院刊)     439 - 458  1988年04月

  • 藤原成範小考—『唐物語』の和歌を中心に—

    田渕句美子

    人間文化研究年報   ( 10 ) 49 - 65  1987年03月

  • 藤原秀能とその周辺

    日向野句美子

    国文   ( 55 )  1981年07月

  • 藤原秀能と後鳥羽院−承久の乱をめぐって−

    日向野句美子(田渕句美子)

    国文   ( 52 ) 10 - 20  1980年01月

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書籍等出版物

  • 窪田空穂 「評釈」の可能性

    田渕句美子( 担当: 単著)

    岩波書店  2021年06月

  • 女房文学史論―王朝から中世へ―

    田渕句美子( 担当: 単著)

    岩波書店  2019年08月

  • 源氏物語とポエジー

    寺田澄江, 清水婦久子, 田渕句美子( 担当: 共編者(共編著者))

    青簡舎  2015年05月

  • 異端の皇女と女房歌人 ―式子内親王たちの新古今集―

    田渕句美子( 担当: 単著)

    角川学芸出版  2014年02月

  • 世界へひらく和歌

    ハルオ・シラネ 兼築信行, 田渕句美子, 陣野英則

    勉誠出版  2012年05月

  • 新古今集 後鳥羽院と定家の時代

    田渕句美子

    角川書店  2010年12月

  • 阿仏尼

    田渕句美子( 担当: 単著)

    吉川弘文館  2009年12月

  • 阿仏尼(人物叢書)

    田渕句美子

    吉川弘文館  2009年11月

  • 十六夜日記白描淡彩絵入写本・阿仏の文

    田渕句美子( 担当: 単著)

    勉誠出版  2009年03月

  • 十六夜日記白描淡彩絵入写本・阿仏の文

    田渕句美子( 担当: 単著)

    勉誠出版  2009年03月

  • 夫木和歌抄 編纂と享受 (共著)

    夫木和歌抄研究会

    風間書房  2008年03月

  • 『冷泉家時雨亭叢書』73『擬定家本私家集』

    藤本孝一, 田中登, 田渕句美子

    朝日新聞社  2005年12月

  • 物語の舞台を歩く 十六夜日記

    田渕句美子

    山川出版社  2005年04月

  • 和歌を歴史から読む

    兼築信行, 田渕句美子責任編集

    笠間書院  2002年10月

  • 『貴重典籍叢書 文学篇5 勅撰集五』(新古今和歌集)

    田渕句美子, 大取一馬

    臨川書店  2002年07月

  • 中世初期歌人の研究

    田渕句美子

    笠間書院  2001年02月

  • 『貴重典籍叢書 文学篇4 勅撰集四』(新古今和歌集)

    田渕句美子

    臨川書店  2000年11月

  • 阿仏尼とその時代 ‐『うたたね』が語る中世‐

    田渕句美子

    臨川書店  2000年08月

  • 後拾遺和歌集新釈 (共著)

    犬養廉, 平野由紀子, いさら会

    笠間書院  1996年02月

  • 民部卿典侍集 土御門院女房 全釈

    田渕句美子, 中世和歌の会( 担当: 共著)

    風間書房 

  • 平安文学をいかに読み直すか

    谷知子, 田渕句美子( 担当: 共編者(共編著者))

    笠間書院 

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受賞

  • 第42回角川源義賞(文学研究部門)

    2020年12月   角川文化振興財団  

  • 第19回日本古典文学会賞

    1993年07月   財団法人日本古典文学会  

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 社会教育テクストとしての物語和歌の研究

    研究期間:

    2017年04月
    -
    2021年03月
     

     概要を見る

    物語和歌は、物語中の人物の会話、ないし独白として挿入されているものではなく、物語の読者、享受者に対して、ひろく開かれている独自な機能をもつ和歌である。そして同時に、その和歌は社会教育としての機能をもっており、当時の生活に必須のコミュニケーション手段である和歌の役割、表現性、機能、教育、教訓、そして人間観や世界観へ導くものである。2019年度(令和元年度)においては、こうした物語和歌の特質について、社会教育テクストとしての特質も包含しながら、物語和歌の役割、具体相について、主たる読者・利用者・享受者である「女房」という視点から、広く捉え直すことをはかった。前年度からの研究をうけて、平安期から鎌倉期にかけて、なぜ女房による文学・文化が形成されたのか、その中で、物語、日記、歌集が多く編纂されるが、物語と物語和歌とは、女房社会において、どのように読まれ、どのように変容しつつ後世に享受されていったのか、『源氏物語』『無名草子』『物語二百番歌合』『阿仏の文』など、関連する資料を具体的に取り上げ、できるだけ包括的に考え、その結果を研究書の形で出版した。また、こうした広く包括的な方向とは別に、女房や女性を対象にした社会教育テクストの可能性があるものとして、『百人秀歌』(『百人一首』の原型)について考察した。これは前年にも取り上げた『物語二百番歌合』と同じ編者の藤原定家の編纂になるものであり、そこにみられる女性教育テクストとしての性格を探り、論文として発表した。本研究課題の進捗状況としては、ほぼ順調に計画に沿った形で進めている。物語和歌について、いくつかの視点から知見を得ることができ、またさらに今後の可能性を示唆する新たな資料にも出会うことができた。そして、物語和歌について考える中から、より広く、女房文学・女房文化を動かしているいくつかの動力について考えるに至り、それについて、『女房文学史論』(岩波書店)という研究書を刊行した。この中には、物語和歌に関する論考が数編含まれている。それとともに、その序章部分において、より広く、物語や和歌の担い手である女房の文学形成について、広く詳しく論じることができた。これは予定よりも一年早く刊行することができたので、一部の研究成果については予定よりも先に進捗している状況である。この序章は海外でも翻訳される予定である。今後も、内容的には社会教育テクストとしての物語和歌を扱う研究計画におおまかに沿った形で進めていく予定である。中世資料の検討については今後も見直しをかけ、さらに新たな資料の発掘をめざす。調査の過程で、予定していなかった研究テーマが浮上することもあり、これらについては柔軟に対応するとともに、それを物語和歌研究として育てていくことをめざす。すでに、『源氏物語』の物語和歌に関しては、近代の歌人である窪田空穂、与謝野晶子につながる問題が発見できたので、これらの成果については、逐次、研究書、研究論文の形で刊行していく

  • 女性教育メディアとしての物語と和歌の言説機能―平安・鎌倉期を中心に―

    研究期間:

    2013年04月
    -
    2017年03月
     

     概要を見る

    平安時代・鎌倉時代の物語と和歌、特に『源氏物語』とその和歌を中心に、女性教育メディアという新たな視点から、その言説機能を検討した。当時において物語は、貴族女性・女房のための教育メディア装置であったと考えられる。それは『源氏物語』の中の語りの方法と、『源氏物語』の享受資料における叙述の方法、この両方から推定することができる。あわせて、鎌倉時代の宮廷社会における、ある女房の生涯をたどり、生活と意識とを明らかにした

  • 日本文学における言説編成機能に関する日仏共同研究

    科学研究費助成事業(国文学研究資料館)  科学研究費助成事業(基盤研究(A))

    研究期間:

    2009年
    -
    2012年
     

     概要を見る

    日本文学の基本的な言説編成の特質が、明確な世界観やテーマに裏付 けられた確乎とした編成原理の下にその構成要素を配置するのではなく、各々の断片をその独 立性を保持したままゆるやかに包摂することにあり、異質なものを排除せずに内部に抱え込ん でいく日本文学の独自の性格と断片を断片の姿のままで愛でるという独特な受容形態がそこか ら生じてきたことを、中古から現代までの具体的な作品に即し、通時的に明らかにした。

  • 国文学研究資料館基幹研究「王朝文学の流布と継承」

    研究期間:

    2006年
    -
    2010年
     

  • 国文学研究資料館プロジェクト「学芸書としての中世類題集の研究」研究代表者

    研究期間:

    2004年
    -
    2009年
     

  • 科学研究費補助金(基盤研究B)「鎌倉期文献の継受と展開に関する総合的研究」研究代表者

    研究期間:

    2004年
    -
    2007年
     

  • 科学研究費補助金(基盤研究C)「中世文学における「敗者」像の生成と表現」研究代表者

    研究期間:

    1999年
    -
    2000年
     

  • 目録データベースの統合化による古典籍調査の総合的ネットワーク方式の開発

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    1.「著作典拠データベース」の完成と改訂著作典拠ファイルのデータを専門家の観点から点検し,日本の古典籍の基本台帳となる「著作典拠データベース」に仕上げた。さらに「著作典拠データベース」をオブジェクト指向データベースに移植し,当館が形成してきた「古典籍総合目録」「マイクロ資料目録」「和古書目録」の各目録データベースをリンクさせることができる基幹データベースに作り替え,インターネットで利用できる検索システムを開発し,特定の専門家に試用評価を行った。また,「著作典拠データベース」に対して,『国書総目録』の課題として指摘されている,古典籍版本の版と刷,書名著者名の「読み」の分析,『国書人名辞典』(岩波書店刊)との関連付けなどの改訂を試みた。2.統合古典籍データベースシステムの開発による目録データベースの統合化従来メインフレームのリレーショナル型データベースで運用してきた「古典籍総合目録データベース」をオブジェクト指向データベースに移植し,包括的なシステム(「統合古典籍目録データベース」)に作り替えた。そこに『国書総目録』の全データを吸収入力できるようにするため,『国書総目録』と『古典籍総合目録』のデータ構成を分析,相互の統合調整をし,データ設計を行った。続いて,「マイクロ資料目録データベース」,「和古書目録データベース」を統合する為,目録データの調査,リンク情報の作成,システムの開発を行った。さらに,統合化された目録データベースをネットワーク上で公開するための検索システムを設計し,外注により仕上げた。3.「統合古典籍データベース」の古典籍調査への利用に関する研究古典籍調査を行うフィールドワークの現場で「統合古典籍データベース」を利用する『ネットワークを利用した分散環境での共同型データベース構築方式』のモデルの検討を行い,調査現場で統合古典籍データベースを参照し,対象の古典籍を体系的に位置づけつつデータベースに加え,相互に典拠とする分散共同方式の書誌調査に実用化の方向付けを行った

  • 『明月記』『吾妻鏡』の写本研究と古典学の方法

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    『明月記』の研究では、治承四・五年記を始めとして四箇所の記事のテキストを確定し、その注釈と現代語訳を行ない、さらに定家の古典研究のあり方や、『明月記』の本文、写本の研究など幅広く行ってきた。それらの成果は『明月記研究』1〜7号(続群書類従刊行会)、および五味文彦『『明月記』の史料学』(青史出版、二〇〇〇年七月)に報告した。次に『吾妻鏡』については後世の写本しか残されていないため、北条本や吉川本などの写本の収集を広く行い、『吾妻鏡』の表現方法を吟味してきたが、その成果は『明月記研究』5号(続群書類従刊行会、一九九九年十一月刊)と、五味文彦『増補『吾妻鏡』の方法』(吉川弘文館、二〇〇〇年十月刊)に報告した。以上において、『明月記』、日記としての特質が明らかになり、また『明月記』を歴史学・国文学においていかに活用されるべきか、その利用法が明確になってこの時代における古典学の位置を見定めることが可能となった。『吾妻鏡』については、本文を形成する地の文、文書、交名の三つのそれぞれの性格が明らかとなり、『吾妻鏡』にはどのような編纂意図があったのか、編纂したのは誰か、といった従来からの疑問が解けてきたの同時に、室町時代以降にいかに写本が形成され、何を目的にそれらの写本がつくられたのか、またその写本の在り方などについても明らかとなった。そしてこの二つの古典の研究を通じて、中世の古典がどのような状況から生み出されたのか、またその古典としての認識がどのようになされたのかも明らかになり、古典学の研究をこれから進めるについての方法や認識が深められた

  • 中世文学における「敗者」像の生成と表現

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    2年間にわたる調査・研究・討議の結果、中世文学における「敗者」像の生成と表現、その歴史的事実と文学への階梯、「敗者」像の変容と享受について、多くの知見と成果を得ることができた。今回の研究では多くの文献を収集・調査したが、中でも特に注目すべきものは、2つのこれまで未紹介の新出資料である。すなわち、西蓮書状5点(これは原本は既に所在不明であるが、写真などが東京大学史料編纂所にあることが判明した)、及び曲舞(くせまい)「隠岐院」(隠岐での調査において発見されたもの)である。これらの翻刻・紹介・位置づけについては、研究成果報告書(冊子体)に掲載の論文で行ったが、いづれも「敗者」の歴史と文学を考える上で、極めて重要な資料である。このほか、滅亡した敗者を中心に諸行無常を語る『平家物語』が巨大な存在となるに至るまで、そこにはどのような離陸の過程があったのかを、主として和歌史の方向から探った論、『平家物語』が形成される直前の時代に生きた「敗者」の帝王後鳥羽院が、時代の公的な歴史認識を示すところの勅撰集の中で、どのように享受・変容していくかを考察した論、また長門本『平家物語』の和歌の摂取を含めて、享受史の側から『平家物語』を捉えた論など、別紙のような多くの成果が結実するに至った。また、併せて、戦乱に敗れた者たちを含めた人々の「隠遁」という視点からも考えようと試みた。こうした諸論から、「敗者」を文学の中心に据えていくまでの文化と歴史的意識の変遷を、さまざまな側面からあぶり出すことができたと思う

  • 「統合古典籍データベース」(国文学研究資料館)を利用した個別書誌作成の試み

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    本年度は、本研究の最終年度として、(1)から(4)までの実施計画の項目に基づき、以下のような作業を進め、一応のまとまりを付けることができた。(1)分類体系の検討『内閣文庫国書分類目録』を基本に立てながら、他の目録類を参考に検討を加えた。また、文学及び音楽、演劇の領域を中心に、古典文学としての体系性、研究の現状などの観点から、思い切った見直しを加えて、改正試案を作成した。これにより今後、順次、他の領域にも見直しを加えて、全体の改正試案を作成する基礎ができた。(2)当館蔵和古書分類目録の作成国文学研究資料館所蔵で、現在、業務レベルで整理を終えている和古書約8,000点のうち、前年度までに分類コードを与えられなかった準漢籍類、諸大名コレクション、貴重書、その他、約1,000点について、それぞれ内容を検討し、分類コードを付与した。(3)分類仮目録の作成(2)により、和古書8,000点すべての分類コード付与作業が終了し、コードによる排列が可能となったので、その排列に従って分類仮目録(「国文学研究資料館蔵和古書分類仮目録」)を作成した。(4)他機関との協議等今年度は、当館主導の共同研究「古典籍の分類に関する総合研究」(代表者・鈴木淳)とリンクし、他機関の研究者等と古典籍の分類について討議を重ね、その成果を今後の研究に反映させる道筋を付けた。またドイツ、ケルンのゲルハルト・プルヴェラー氏の日本絵本コレクションの調査を行い、絵本類の分類について研究を行った

  • 旧植民地所在日本書籍の重点資料の本文研究と総合解題目録作成についての研究

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    旧植民地朝鮮・台湾の中核図書館であった朝鮮総督府・台湾総督府図書館と京域帝大・台北帝大図書館が所蔵した日本古書籍は質量共に日本国内の一流図書館に匹敵する。近代以前1200年間の日本古書籍全体の調査・活用を目的とする国文学研究資料館としては欠くべからざる重要な調査対象である。その蔵書の継承機関である韓国国立中央図書館・中国国立中央図書館台湾分館については、原本1点ずつの書誌学的調査とマイクロフィルム収集、ソウル大学・台湾大学両図書館については書誌学的調査を行った。また、内容的に関係の深い中国本土の大連図書館(旧満鉄本)、中国国家図書館、北京大学図書館、上海図書館、天一閣博物館、そして樺太庁本を収蔵するロシア・ウラジオストックの極東大学図書館等の日本関係書籍の調査と収集を行った。この調査カード、マイクロフィルムは一般に公開され、利用可能となる。発見された重点資料については目下個別に研究が進められており、目録は電子情報化されて公開される予定である。活字冊子化の予定はない

  • 吾妻鏡と中世都市鎌倉の多角的研究

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    本研究を進めた結果、次の四点が成果として得られた。第一に、『吾妻鏡』の注釈を行うための諸環境を整えることを考え、注釈者相互間のシステム作りを行い、ホームページの作成に力をいれて完成させた。部分的な注釈を月一回の研究会で報告し、その成果は会誌『文献と遺跡』に報告してきたが、さらに現代語訳の出版に向けての基礎を築いた。第二には、鎌倉の発掘報告を集めてGISによって地図上に発掘現場の調査報告と関連する史料を貼り付け、発掘成果と文献の研究が融合して行う方法を模索した結果、国指定遺跡である永福寺跡についてはほぼ成果を整え、シンポジウムで報告した。第三には、『吾妻鏡』の原史料のうちでも最も重要な一つである『明月記』について注釈を進め、鎌倉で起こった和田合戦の記事や、京で起きた平賀朝雅事件について検討を加えてその成果を『明月記研究』で報告した。第四には、新たな中世都市鎌倉像の形成に向けて二度のシンポジウムを企画した。一つは中世都市研究会との共催による「交流・物流・越境」をテーマとするもので、もう一つは昨年立ち上げた中世鎌倉研究会のシンポジウム「日本史の中の永福寺」である。これらにより中世都市鎌倉の研究は大きく飛躍したものと考えられるが、それらの成果は『中世都市研究』11(新人物往来社、2005年9月)や会誌『文献と遺跡』に報告した。近年、鎌倉では中世遺跡の発掘が相次ぎ、中世の生活を復元するための材料が用意されつつある。けれどもそれらを統合する試みはなされていない。そこで各遺跡地図と研究成果(研究文献と遺物データ)を対応させたデータベースを作成し、ホームページ上にこれを反映し、検索システムを新たに構築した上で、考古画像史料部分だけは吾妻鏡本文に先駆けて公開することを期してきたが、まだ完全ではなく、これからさらに望まれよう。これにより『吾妻鏡』はより具体的・立体的な歴史像を獲得することが可能になり、あわせて中世都市鎌倉に関する研究へのきわめて有効な資料を提供できることになるであろう

  • 鎌倉期文献の継受と展開に関する総合的研究

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    鎌倉期文献の中から、諸領域にまたがるもの、鎌倉期及びそれ以前に代表的古典として受容されて流布したもの、享受史上重要なもの、享受の過程で各時代による受容・変容が顕著なものなどを中心に、それらの継受と展開についての研究成果をとりまとめた。1.鎌倉期における中世最大の私撰集『夫木和歌抄』を主たる研究対象として取り上げた。『夫木抄』は類題集であるが、様々な領域に深く関わる巨大な撰集であるが、これまで『夫木抄』自体の継受と展開については殆ど検討されていなかった。これまでの共同研究会の成果を集約し、論文篇・資料篇から成る『夫木和歌抄編 纂と享受』を刊行した。この中には、田渕・齋藤・小川・久保木4名すべてが執筆しており、本研究の研究成果の一部の反映であり、本研究における最も大きな成果である。4名の論文のほか、本研究による文献調査研究を集約して、『夫木和歌抄』の享受史年表、重要な伝本の影印・解題・翻刻をも付載した。2.鎌倉期の勅撰集の代表として『新古今和歌集』を取り上げて調査研究し、成立に関する新たな論を公刊するとともに、享受と展開を探るため、版本マイクロ資料解題を作成してとりまとめた。3.平安期に成立し鎌倉期以降物語文学の代表として享受された『源氏物語』および『伊勢物語』の享受を調査研究し、『源氏物語』桐壼についての論を公刊した。また『伊勢物語』の享受を総体的に把握するため、国文学研究資料館蔵のマイクロフィルムによって、絵入り版本の集成を行った。4.鎌倉期の日記文学の代表として、『十六夜日記』を取り上げた。古典作品は、多くが中世から近世にかけて変容し、その時代の価値観と読者層にあわせて、本文が変えら流たり、改作されたりしている。『十六夜日記』を題材に、その変容の背景と論理について、分析・検討を行った。5.その他として、鎌倉時代から室町時代にかけての物語文学・仏教文学・古典学・学芸および学問に関する研究を横断的に行った

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学内研究費(特定課題)

  • 女性教育テクストとしての和歌と女訓書の研究

    2020年  

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     本研究は、「女性教育テクストとしての和歌と女訓書の研究」であり、平安期から鎌倉期にかけての和歌、女訓書、および関連文献を、女性教育という視点で捉え直すことを目的としたものである。女性に対する教育という視点で、日本文学史の平安・鎌倉期の文学を再考することは、これまで、和歌とその周辺の分野では、あまり重要視されていなかった。本年度の研究成果として、鎌倉中期の物語歌集である『風葉和歌集』について研究を進めたことと、『阿仏の文』という女訓書としては最も古いものの注釈・研究を進めたことが挙げられる。いずれも論文・書籍として刊行する予定である。

 

現在担当している科目

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