2023/10/02 更新

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ミコシバ ヨシユキ
御子柴 善之
所属
文学学術院 文化構想学部
職名
教授
学位
修士

学歴

  •  
    -
    1995年

    早稲田大学   文学研究科   哲学  

  •  
    -
    1995年

    早稲田大学   文学研究科   哲学  

委員歴

  • 2020年04月
    -
    継続中

    日本カント協会  会長

  • 2007年04月
    -
    2020年03月

    日本カント協会  常任委員

  •  
    -
    2019年03月

    日本倫理学会  評議員

  • 2009年04月
    -
    2011年03月

    日本哲学会  委員

  • 2004年04月
    -
    2006年03月

    日本カント協会  委員

所属学協会

  •  
     
     

    Max-Scheler-Gesellschaft e.V.

  •  
     
     

    日本フィヒテ協会

  •  
     
     

    日本カント協会

  •  
     
     

    日本倫理学会

  •  
     
     

    日本哲学会

  •  
     
     

    早稲田大学哲学会

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研究分野

  • 哲学、倫理学

研究キーワード

  • 哲学、倫理学

 

論文

  • 〈それがすべてではない〉と語り続ける能力―純粋実践理性の一解釈―

    御子柴善之

    哲学論集   ( 51 ) 73 - 85  2022年10月  [招待有り]

    担当区分:筆頭著者

  • 義務と責任との相補関係―カントの「拘束力」概念を手がかりとして―

    御子柴善之

    哲学世界   ( 44 ) 1 - 12  2022年02月

    担当区分:筆頭著者

  • 書評:中野裕考『カントの自己触発論』

    御子柴善之

    図書新聞   ( 3511 )  2021年09月

    担当区分:筆頭著者

  • 書評:船木祝『カントの思考の漸次的発展』

    図書新聞   ( 3485 )  2021年02月

    担当区分:筆頭著者

  • 書評:ヘッフェ『自由の哲学』

    御子柴善之

    図書新聞   ( 3475 ) 5 - 5  2020年12月

     概要を見る

    ヘッフェ『自由の哲学』の書評。

  • カント義務論と道徳的自己認識の問題

    御子柴善之

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   第65輯   11 - 25  2020年03月

     概要を見る

    カント倫理学の中心概念である「自己自身に対する義務」における第一の義務、すなわち「道徳的自己認識」を研究した。

  • Kants Ethik der "uebersinnlichen Natur" als Grundlage einer Kritik des heutigen Nationalismus

    御子柴善之

    哲学世界   ( 41 ) 1 - 11  2019年02月

     概要を見る

    カントの「超感性的自然」概念を再検討することで、今日のナショナリズムを批判する手掛かりを得る。

  • カント義務論と「自己自身に対する義務」の問題

    御子柴善之

    思想   ( 1135号 ) 80 - 93  2018年10月  [招待有り]

     概要を見る

    カント義務論において「自己自身に対する義務」が第一の義務とされる理由を研究するとともに、この「義務」を正当化する理路を検討する。

  • 「道徳性」概念の再検討―カントの世界市民主義との関係において—

    御子柴善之

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   ( 第63輯 ) 29 - 42  2018年03月

     概要を見る

    カントの「道徳性」概念を、「適法性」概念との対比関係から解放しつつ、再解釈することで、その内容をカントの世界市民主義に接続する。

  • 書評:アリソン『カントの自由論』

    御子柴善之

    図書新聞   ( 3337 ) 3  2018年02月

  • Opferbereitschaft und Exklusivitaet in der Soldaritaetsgemeinschaft

    御子柴善之

    フィロソフィア   ( 第104号 ) 1 - 13  2017年03月

     概要を見る

    邦題「連帯共同体における献身の構えと排除」

  • 「批判の受容」と大西祝

    御子柴善之

    哲学世界   ( 第39号 ) 1 - 14  2017年02月

     概要を見る

    日本における初期カント哲学受容の代表的人物である、大西祝が「批判」に〈無窮性〉を見たことの意義を確認する。

  • 書評:田端信廣『ラインホルト哲学研究序説』

    御子柴善之

    週刊読書人   ( 3130 ) 4  2016年03月

  • Legalitaet und Moralitaet in Hinsicht auf die Menschenrechte

    御子柴善之

    哲学世界/早稲田大学大学院文学研究科哲学コース   ( 37 ) 1 - 11  2015年02月

  • 書評:小坂国継『明治哲学の研究—西周と大西祝—』(岩波書店)

    御子柴善之

    早稲田学報   ( 1205 ) 58  2014年05月

  • Vertrauen und Menschenrechte in der globalisierten Welt

    御子柴善之

    フィロソフィア/早稲田大学哲学会   ( 101 ) 85 - 94  2014年03月

  • 震災と実践哲学の「第三層」

    御子柴善之

    哲学世界/早稲田大学大学院文学研究科哲学コース   ( 35 ) 1 - 13  2013年02月

    CiNii

  • カント倫理学における「方法の逆説」と人権の問題

    御子柴善之

    近世哲学研究/近世哲学会   ( 16 ) 1 - 18  2012年12月

  • 「幸福」という問題−カント徳義務体系における幸福の位置

    御子柴善之

    倫理学年報/日本倫理学会   61 ( 61 ) 35 - 45  2012年03月

    CiNii

  • 批評主義と世界市民的倫理学−大西祝研究のために−

    御子柴善之

    早稲田大学史記要/早稲田大学大学史資料センター   43 ( 47 ) 29 - 52  2012年02月

    CiNii

  • グローバル・エシックスにおける「自己自身に対する義務」

    御子柴善之

    文学研究科紀要/早稲田大学大学院   ( 57 ) 21 - 34  2012年02月

  • 実践哲学の第三層—カントの「規範的人間学」構想—

    御子柴善之

    哲学論集/上智大学哲学会   ( 40 ) 29 - 46  2011年10月

    CiNii

  • 利害関心と信頼

    御子柴善之

    国士舘哲学/国士舘大学哲学会   ( 15 ) 18 - 31  2011年04月

  • Die weltbuergerliche Freiheit in der globalen Informationsgesellschaft

    御子柴善之

    哲学世界/早稲田大学大学院文学研究科哲学コース   ( 33 ) 1 - 11  2011年02月

  • 書評:寄川条路編著『グローバル・エシックス 寛容・連帯・世界市民』(ミネルヴァ書房、2010年)

    御子柴 善之

    図書新聞2964   2964   5  2010年05月

  • 信頼と永遠平和 — カント『永遠平和のために』を手がかりに —

    御子柴 善之

    人文・自然・人間科学研究/拓殖大学人文科学研究所   ( 23 ) 24 - 39  2010年03月

    CiNii

  • Vertrauen als ein Prinzip der Sozialethik - Die Perspektive des 6. Praeliminarartikels zum ewigen Frieden -

    御子柴 善之

    哲学世界/早稲田大学大学院文学研究科哲学コース   ( 32 ) 1 - 15  2010年02月

    CiNii

  • Faktum und Dialektik der reinen praktischen Vernunft - Das Innerste der Grundhaltung des Gutseinwollens -

    Yoshiyuki Mikoshiba

    フィロソフィア/早稲田大学哲学会   ( 96 ) 1 - 12  2009年03月

  • 連帯という問題 −社会倫理の一原理−

    御子柴 善之

    文学研究科紀要/早稲田大学大学院   53   13 - 27  2008年02月

    CiNii

  • カント「永遠平和論」の一問題 − 生き生きした平和と墓場の平和 −

    御子柴 善之

    フィロソフィア/早稲田大学哲学会   ( 94 ) 41 - 58  2007年03月

    CiNii

  • 倫理的強制という問題 — 環境倫理と「自己自身に対する義務」 —

    御子柴 善之

    情況   第3期第7巻 ( 6号 ) 88 - 97  2006年12月

  • 尊厳と連帯 — コミュニティケア倫理のために —

    御子柴 善之

    文学研究科紀要/早稲田大学大学院   第51輯   29 - 41  2006年02月

    CiNii

  • 多様性と平和 —カント『永遠平和のために』の一問題—

    御子柴 善之

    拓殖大学人文科学研究所主催研究会   第1回  2005年11月

  • 書評:倉本香『道徳性の逆説』

    御子柴 善之

    日本カント協会編、日本カント研究『批判哲学の今日的射程』/理想社   第6巻   177 - 180  2005年09月

  • 都市生活者の環境倫理

    御子柴 善之

    人間環境論集/法政大学人間環境学会   第5巻 ( 第1号 ) 15 - 24  2005年03月

  • 環境倫理を阻害するもの

    御子柴 善之

    環境思想研究   Vol. 1   119 - 120  2005年03月

  • カントと環境倫理

    御子柴 善之

    別冊情況(特集 カント没後200年)/情況出版     125 - 135  2004年12月

  • 「日本」、ツェードラー編『学術大百科事典』第14巻所収

    御子柴 善之

    福井大学医学部研究雑誌   第5巻 ( 第1号・第2号合併号 ) 50 - 58  2004年12月

  • 善意という問題—「純粋理性の実践的使用」について—

    御子柴 善之

    フィロソフィア/早稲田大学哲学会   ( 91 ) 47 - 67  2004年03月

    CiNii

  • ホンネフェルダー、人格と人間の尊厳

    御子柴 善之

    続・独仏生命倫理研究資料集(上)/千葉大学    2004年02月

  • 社会倫理としての環境倫理

    御子柴 善之

    紀要/日本大学経済学部経済科学研究所   ( 33 ) 95 - 103  2003年03月

  • 誠実さという問題—カント倫理学形成史への一視点—

    御子柴 善之

    文学研究科紀要/早稲田大学大学院   第48輯   31 - 44  2003年02月

    CiNii

  • ホンネフェルダー、人間のゲノムが分かるようになると、私たちは何を知ることになるのか? ヒトゲノム研究の挑戦

    御子柴 善之

    独仏生命倫理研究資料集(上)/千葉大学    2003年02月

  • 環境倫理における人間の尊厳

    御子柴 善之

    哲学世界/早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻   ( 24 ) 1 - 16  2001年12月

    CiNii

  • 生命倫理学の領域的拡大−「問題発見型」の倫理学へ

    御子柴 善之

    二十一世紀への思想(峰島旭雄編著)/北樹出版     162 - 169  2001年05月

  • 環境問題対策への動機づけの問題−南北問題との類似性から−

    御子柴 善之

    拓殖大学論集 人文・自然・人間科学研究/拓殖大学人文科学研究所   ( 5 ) 1 - 10  2001年05月

    CiNii

  • 倫理的「共生」観念の再検討─社会福祉を媒介とした環境倫理学へ─

    御子柴 善之

    研究紀要/日本大学経済学研究会   第30集   135 - 146  2000年04月

  • 「中間に在るもの」としての人間─ジンメルの場合─

    御子柴 善之

    理想/理想社   ( 664 ) 47 - 56  2000年01月

    CiNii

  • D・マクミラン、知識学としての芸術:モダニズム、ポスト・モダニズム、そしてその彼方へ

    御子柴 善之

    現代のエスプリ/至文堂   ( 381 ) 160 - 177  1999年04月

    CiNii

  • 「格率」倫理学再考

    御子柴 善之

    理想/理想社   ( 663 ) 67 - 76  1999年

    CiNii

  • ラリー・メイ、集団的無行動と責任

    御子柴 善之

    生命・環境・科学技術倫理研究Ⅲ/千葉大学    1998年03月

  • カントの「傾向性」論

    御子柴 善之

    フィロソフィア/早稲田大学哲学会   ( 83 ) 61 - 74  1996年03月

    CiNii

  • カント倫理学と「習慣」の問題

    御子柴 善之

    哲学世界/早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻   ( 17 ) 43 - 55  1994年12月

    CiNii

  • カントの「関心」の概念

    御子柴 善之

    哲學/日本哲学会   ( 42 ) 157 - 168  1992年04月

    DOI CiNii

  • 純粋実践理性の弁証性について

    御子柴 善之

    文学研究科紀要別冊/早稲田大学大学院文学研究科   第16集   23 - 32  1990年01月

  • カントの「客観的目的」の概念

    御子柴 善之

    哲学世界/早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻   ( 12 ) 95 - 108  1989年07月

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書籍等出版物

  • 道徳形而上学の基礎づけ

    Kant, Immanuel, 御子柴, 善之( 担当: 単訳)

    人文書院  2022年12月 ISBN: 9784409031186

  • カント 純粋理性批判

    御子柴善之( 担当: 単著)

    (株)KADOKAWA  2020年12月 ISBN: 9784047036376

  • それでも、「信頼」の可能性を問う

    早稲田大学文学学術院総合人文科学研究センター研究部門, 現代日本における, 信頼社会, 再構築のための総合的研究( 担当: 分担執筆)

    文化書房博文社  2018年11月 ISBN: 9784830113116

     概要を見る

    早稲田大学文学学術院総合人文科学研究センターに設置された研究部門「現代日本における『信頼社会』再構築のための総合的研究」の研究成果を論文集としてまとめた。その中に、「『信頼回復』という問題」という論文を載せた。

  • カント哲学の核心ー『プロレゴーメナ』から読み解く

    御子柴善之

    NHK出版  2018年09月 ISBN: 9784140912522

     概要を見る

    カントの批判哲学について、その核心を、『プロレゴーメナ』を用いて説明する。

  • グローバル化時代の人権のために―哲学的考察

    御子柴善之, 舟場保之, 寺田俊郎( 担当: 共編者(共編著者))

    上智大学出版  2017年04月 ISBN: 9784324102589

     概要を見る

    グローバル化時代において、グローバル化によって人権を脅かされている人を念頭に、人権を哲学的に考察する。視点は、人権と尊厳、法と道徳、人権と政治に置かれる。

  • 自分で考える勇気−カント哲学入門

    御子柴善之

    岩波書店  2015年03月 ISBN: 9784005007981

  • M.ルッツ=バッハマン他、人権への権利−人権、民主主義そして国際政治

    舟場保之, 御子柴善之

    大阪大学出版会  2015年01月 ISBN: 9784872594911

  • 道徳論

    御子柴善之

    フィヒテ知識学の全容(長澤邦彦、入江幸男編)/晃洋書房  2014年12月 ISBN: 9784771025257

  • A. ヴェルマー、倫理学と対話—道徳的判断をめぐるカントと討議倫理学

    加藤泰史

    法政大学出版局  2013年04月 ISBN: 9784588009921

  • W. ケアスティング、自由の秩序—カントの法および国家の哲学—

    舟場保之, 寺田俊郎

    ミネルヴァ書房  2013年01月 ISBN: 9784623064366

  • ヒュームとカントにおける自由の探求

    御子柴善之

    自由とは—高校倫理からの哲学4(直江清隆・越智貢編)/岩波書店  2012年09月 ISBN: 9784000285445

  • カントの定言命法とその批判

    御子柴善之

    正義とは—高校倫理からの哲学3(直江清隆・越智貢編)/岩波書店  2012年08月 ISBN: 9784000285438

  • 環境倫理と尊厳—「かけがえがない」とはどういうことだろうか—

    御子柴善之

    生きるとは—高校倫理からの哲学1(直江清隆・越智貢編)/岩波書店  2012年07月 ISBN: 9784000285414

  • 応用倫理学に召喚されるカント

    御子柴善之

    カントを学ぶ人のために(有福孝岳・牧野英二編)/世界思想社  2012年05月 ISBN: 9784790715627

  • 正義論の展開

    御子柴善之

    概説 現代の哲学・思想(小坂国継・本郷均編)/ミネルヴァ書房  2012年05月 ISBN: 9784623061105

  • ルッツ=バッハマン、ニーダーベルガー、平和構築の思想−グローバル化の途上で考える−

    御子柴善之, 舟場保之

    梓出版社  2011年03月 ISBN: 9784872620252

  • 人権と人間愛

    御子柴 善之

    日本カント研究10(日本カント協会編)/理想社  2009年08月 ISBN: 9784650003604

  • グローバル化する都市生活における環境倫理

    御子柴 善之

    グローバル・エシックスを考える(寺田俊郎・舟場保之編)/梓出版社  2008年10月 ISBN: 9784872620191

  • グライフスヴァルト学会報告

    御子柴 善之

    日本カント研究9(日本カント協会編)/理想社  2008年09月 ISBN: 9784650003598

  • 理性への問い

    御子柴善之, 檜垣良成

    晃洋書房  2007年01月 ISBN: 9784771018174

  • カントの講義録

    御子柴 善之

    カント全集/岩波書店  2006年03月 ISBN: 4000923633

  • 正義論

    御子柴 善之

    倫理学概説(小坂国継・岡部英男編)/ミネルヴァ書房  2005年04月 ISBN: 4623041417

  • カント・フィヒテ

    御子柴 善之

    倫理学概説(小坂国継・岡部英男編)/ミネルヴァ書房  2005年04月 ISBN: 4623041417

  • 生命倫理事典

    御子柴 善之

    太陽出版(近藤均他編)  2002年12月

  • カント全集20 講義録Ⅱ

    御子柴 善之

    岩波書店  2002年07月 ISBN: 4000923609

  • 環境保護の倫理−環境倫理

    御子柴 善之

    第三版 現代倫理学の展望(伴博・遠藤弘編)/勁草書房  2001年09月

  • 日本におけるカント文献目録(一九九五−一九九七)(抄)(佐藤労・菅沢龍文氏との共同作業)

    御子柴 善之

    現代カント研究7/晃洋書房  1999年09月 ISBN: 4771010986

  • ヨーゼフ・ジーモン、概念-内-存在 −カントにおける「記号化能力」と予期する思考

    御子柴 善之

    カント・現代の論争に生きる(上)(坂部恵/G・シェーンリッヒ/加藤泰史/大橋容一郎編)/理想社  1998年06月 ISBN: 4650006058

  • カント倫理学の一視点—社会倫理の現代的課題のために—

    御子柴 善之

    東西における知の探求(峰島旭雄教授古稀記念論集)/北樹出版  1998年01月

  • カント事典

    有福孝岳, 坂部恵編集顧問

    弘文堂  1997年12月 ISBN: 4335150385

  • 意志と選択意志とにおける自由—カントとラインホルト—

    御子柴 善之

    自由と行為(久呉高之・湯浅正彦編)現代カント研究6/晃洋書房  1997年07月 ISBN: 4771009538

  • H・M・バウムガルトナー、有限な理性

    河村克俊, 長島隆, 多田茂, 御子柴善之

    晃洋書房  1997年05月 ISBN: 4771008825

  • アンネマリー・ピーパー、倫理学入門

    越部良一, 中山剛史, 御子柴善之

    文化書房博文社  1997年05月 ISBN: 4830107871

  • 用語集 倫理

    清水書院  1996年12月 ISBN: 4389210548

  • シェーラーの「世界開在性」をめぐって

    御子柴 善之

    思想史を読む(峰島旭雄編)/北樹出版  1995年03月 ISBN: 4893844733

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講演・口頭発表等

  • 〈それがすべてではない〉と語り続ける能力 ― 純粋実践理性における目的の開放と収斂 ―

    御子柴善之  [招待有り]

    2021年度上智大学哲学会  

    発表年月: 2021年10月

  • Pflicht und Verantwortung in Hinsicht auf Kants Begriff der Verbindlichkeit

    御子柴善之

    Verantwortung im Anschluss an Recht, Ethik und Politik   (オンライン)  14.Deutsch-japanisches Ethik-Kolloquium  

    発表年月: 2020年09月

     概要を見る

    Verantwortung im Anschluss an Recht, Ethik und Politikというテーマの下、第14回日独倫理学コロキウムが開催された。そこで、Pflicht und Verantwortung in Hinsicht auf Kants Begriff der Verbindlichkeitという題目の下で研究発表を行った。

  • Die japanischen Umweltgedanken angesichts des Begriffs des Anthropozaens

    御子柴善之

    Pluralismus und Universalismus in der globalisierten Welt   (Frankfurt am Main)  13. Deutsch-japanisches Ethik-Kolloquium  

    発表年月: 2019年09月

     概要を見る

    人新世という概念を念頭において、日本の環境政策の特色とその問題性を、環境倫理学の関連から論じた。

  • カント義務論と道徳的自己認識の問題

    御子柴善之

    京都ヘーゲル読書会   (京都)  京都ヘーゲル読書会  

    発表年月: 2019年01月

     概要を見る

    カントの「自己自身に対する義務」における道徳的自己認識の問題を論じた。

  • グローバル化の時代における規範に関する三極対立構造

    舟場保之, 寺田俊郎, 御子柴善之

    日本カント協会第43回学会   (香川大学) 

    発表年月: 2018年11月

     概要を見る

    舟場保之大阪大学教授を筆頭とし、寺田俊郎上智大学教授と三人で、グローバル化の時代における法と倫理、ナショナリズムの位置づけ、世界市民主義のあり方について、ポスター発表を行った。

  • Die Ethik der uebersinnlichen Natur angesichts des banalen Nationalismus

    御子柴善之

    第12回日独倫理学コロキウム   (エッセン)  寺田俊郎、舟場保之、御子柴善之  

    発表年月: 2018年09月

     概要を見る

    第12回日独倫理学コロキウムは、2018年9月5日(フランクフルト)と7日(エッセン)に開催された。7日に、「どこにでもあるナショナリズムと対峙するカントの超感性的自然の倫理学」という題名で研究発表を行った。

  • カントの道徳的世界市民主義ー「道徳性」概念の再検討から

    御子柴善之  [招待有り]

    第5回大阪哲学ゼミナール   (大阪大学)  大阪哲学ゼミナール  

    発表年月: 2018年03月

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    カントの「道徳性」概念を再検討し、それが世界市民的なものとどのように結びつくのかを論じた。

  • 道徳性と正義の問題

    御子柴善之  [招待有り]

    第2回 正義論ワークショップ   (名古屋工業大学)  科研費(B) 「西洋中世の『正義論』がもつ哲学史的意義と現代的意義に関する基礎研究(代表者 藤本温)  

    発表年月: 2018年03月

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    カントの「道徳性」概念に広狭の二義を見出し、広義の道徳性の領域内部に「正義」論を位置づけ、そうすることの意義を明らかにした。

  • Weltbuergertum ohne Moralitaet ?

    御子柴善之

    第11回日独倫理学コロキウム   (フランクフルト)  日独倫理学コロキウム  

    発表年月: 2017年09月

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    Nationalismus und Weltburgertum im Zeitalter der Globalisierungという表題の下、日本人、ドイツ人、スイス人、ブラジル人が研究発表を行った。

  • ひとはなぜ「想像力」に期待するのか

    御子柴善之

    現代社会における「想像力」の総合的研究 2017年度第2回研究会   (早稲田大学戸山キャンパス33号館6階第11会議室)  総合人文科学研究センター研究部門 現代社会における「想像力」の総合的研究  

    発表年月: 2017年06月

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    総合人文科学研究センターのホームページに掲載してある。

  • Opferbereitschaft und Exklusivitaet in der Solidaritaetsgemeinschaft

    御子柴善之

    10. Deutsch-japanisches Ethik-Kolloquium(グローバルな危機の時代における連帯と人権)   (フランクフルト)  日独倫理学コロキウム  

    発表年月: 2016年09月

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    Solidaritaet und Menschenrechte im Zeitalter der globalen Kriseという題目の下、6名が研究発表を行った。

  • 「批判」を受容するとは、どういうことか

    御子柴善之  [招待有り]

    東アジアのカント哲学 日韓中台における影響作用史   (東京)  東京ゲーテ・インスティトゥート  

    発表年月: 2016年02月

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    明治時代以来、カント哲学を「批判」哲学として受容する際、それが批判主義として語られてきた。そのとき、「批判」が含意するものについて、大西祝の所説を検討することで、カント自身の所説をも超えて理解を深める方途を探った。この発表では、そこから批判の無窮性を取りだした。

  • Kant und das Problem der Reform

    御子柴善之

    第9回日独倫理学コロキウム「道徳、法、政治の関係 カントを起点として考える」   (ボン)  日独倫理学コロキウム  

    発表年月: 2015年09月

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    カントにおける「革命」と「改革」の差異を見定め、「改革」の道徳性が何に由来するかを明らかにした。それは、法を遵守することである。

  • 「信頼回復」という問題

    御子柴善之

    2015年度第2回「信頼社会」研究会   (早稲田大学戸山キャンパス)  「信頼社会」研究会  

    発表年月: 2015年06月

  • Legalitaet und Moralitaet in Hinsicht auf die Menschenrechte

    第8回日独倫理学コロキウム「人権への問い—法と道徳—」  

    発表年月: 2014年09月

  • Vertrauen und Menschenrechte in der globalisierten Welt

    第7回日独倫理学コロキウム「グローバル化時代の人権Ⅱ」  

    発表年月: 2013年08月

  • 信頼と人権

    総合人文科学研究センター、「信頼社会」研究、第1回研究会  

    発表年月: 2013年04月

  • 安全保障、多様性、連帯−ヨーロッパ統合と人権

    哲学的人権概念研究会研究集会  

    発表年月: 2013年03月

  • Menschenrechte in Hinsicht auf das 》Paradoxon der Methode《 bei Kant

    第6回日独倫理学コロキウム「グローバル化時代の人権」  

    発表年月: 2012年08月

  • カントと「方法の逆説」の批判機能

    京都ヘーゲル読書会  

    発表年月: 2012年07月

  • 震災と実践哲学の「第三層」

    早稲田大学総合人文科学研究センターシンポジウム「聴きとる術—震災後の人文学」  

    発表年月: 2012年06月

  • 「幸福」という問題—カント徳義務体系における幸福の位置—

    日本倫理学会第62回大会 共通課題「幸福」  

    発表年月: 2011年10月

  • Pflichten gegen sich selbst in der globalen Ethik

    第5回日独倫理学コロキウム「グローバル化時代の倫理学Ⅱ−<9.11>から10年が過ぎて」  

    発表年月: 2011年08月

  • 利害関心と信頼

    国士舘大学哲学会シンポジウム  

    発表年月: 2010年12月

  • Humanitaet und normative Anthropologie: Zur ethischen Verantwortung in der globalisierten Welt

    第4回日独倫理学コロキウム「グローバル化時代の倫理的責任」  

    発表年月: 2010年08月

  • カントにおける規範的人間学の可能性

    生命・環境倫理における「尊厳」・「価値」・「権利」に関する思想史的・規範的研究 平成22年度第1回研究会  

    発表年月: 2010年07月

  • Vertrauen als ein Prinzip der Sozialethik: Die Perspektive des 6. Praeliminarartikels zum ewigen Frieden

    第3回日独倫理学コロキウム「グローバル化時代の倫理学的普遍主義」  

    発表年月: 2009年08月

  • 人権と人間愛

    日本カント協会第33回大会シンポジウム「カントと人権の問題」  

    発表年月: 2008年11月

  • Die weltbuergerliche Freiheit in der globalen Informationsgesellschaft

    第2回日独倫理学コロキウム「グローバル化時代の世界市民概念」  

    発表年月: 2008年09月

  • 世界市民的連帯—カント的社会倫理学のために—

    早稲田大学哲学会大会  

    発表年月: 2008年07月

  • Faktum und Dialektik der reinen praktischen Vernunft - Das Innerste der Grundhaltung des Gutseinwollens -

    Deutsch-japanisches Kant-Kolloquium  

    発表年月: 2008年01月

  • Der Begriff der Solidaritaet als einer ethischen Aufgabe

    日独倫理学コロキウム「グローバル化時代の倫理学」  

    発表年月: 2007年11月

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • カント義務論における「自己自身に対する義務」の研究

    研究期間:

    2017年04月
    -
    2021年03月
     

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    2019年度の主たる成果は、2019年9月5日(エッセン大学)と9月6日(ゲーテ大学・フランクフルト)で開催された、第13回日独倫理学コロキウム(Pluralismus und Universalismus in der globalisierten Welt:グローバル化した世界における多元主義と普遍主義)を開催し、そこでDie japanischen Umweltgedanken angesichts des Begriffs des Anthropozaens(人新世概念に直面した日本の環境思想)と題する研究発表を行ったことである。この研究発表は、本研究の最終年度においてカントの「自己自身に対する義務」概念を用いて、地球環境問題の倫理を根拠づけるための第一歩となった。同時に、「人新世」という概念の登場によって、日本で人口に膾炙している「人間と自然との関係を守る」ことが環境保護である、という言い方の限界も明らかになったことを指摘した。当該のコロキウムにおいては、日本人研究者三名とドイツ人研究者・学生が集まり、熱心が議論が展開された。同年度には、さらに論文「カント義務論と道徳的自己認識の問題」と題する論文を執筆し、それを早稲田大学大学院文学研究科紀要(第65輯)に発表した。この論文は前年度の研究発表に基づくものだが、論文化する際に加筆することによって、「自己自身に対する義務」の中心に位置づく「自己認識」の内実を明らかにすることができた。そこでは悟性を中心とする認識が、理論的認識においては悟性と感性との関係において、道徳的認識においては悟性と理性との関係において成立することを指摘するとともに、カント義務論のける道徳的自己認識の意義を三つ取り出した。それは、自己知における謙抑、自己の途上性の認識、他者関係の再発見、である。研究代表者の研究そのものは「順調」に進行している。カントの「自己自身に対する義務」に対して、その内実を探り、歴史的背景を探り、その自己認識との関係も論じることができたからである。しかしながら、一点、残念なことがある。それは2020年4月にドイツ人研究者、ハイナー・クレメ氏を日本に招聘し、カント義務論にかんする研究会・講演会を開催する予定だったにもかかわらず、それが新型コロナウィルス蔓延の影響を受け、実現不可能になったことである。すでに航空券も購入し、ホテルも予約し、クレメ教授の発表原稿の日本語訳も準備していたにもかかわらず、突然の感染症蔓延により、これらをすべてキャンセルせざるをえなくなった。この事態により、本研究計画が含んでいた海外の研究者を招聘して研究会・講演会を開催するという企画が実現不可能になった。2020年度においても、同じ感染症の影響を免れることができないからである。他方、2019年度には博士後期課程の大学院生を一人、リサーチアシスタントとして雇用し、地球環境問題や人新世にかんする論文を収集することができた。これは本研究を前進させるにあたって資するところが大きかった。本研究は、2020年度を最終年度とする。したがって、本研究計画全体の中で予定してきた企画で、なお実現していない部分を遂行しなければならない。しかし、困難な企画が二つある。第一に、ドイツ人研究者を招聘して日本で研究会・講演会を開催したいが、それは困難である。そのためには早々に新型コロナウイルス感染症が終息しなければならないが、現在、それを見通すことができないからである。第二に、第14回日独倫理学コロキウムをドイツで開催するのも、同じ理由で困難である。そこで、今後の研究推進においては、次の三点を中心に据えることにしたい。第一に、「自己自身に対する義務」を基軸としたカント義務論を環境倫理と接続すること。これは2019年度に開始した研究の継続である。第二に、2019年に開催した第13回日独倫理学コロキウムの報告書の完成。これは、ドイツ参加者から原稿が届かずに停滞しているものだが、それを入手し、完成させたい。第三に、「自己自身に対する義務」を否定しているJ・S・ミルの『自由論』を再検討し、カントとミルとの視点の相違を明らかにしたい。なお、今年度の研究の全体を貫くテーマとして、「義務」と「責任」との関係を明らかにすることを試みたい。一般に、「義務」は義務論の、「責任」はケア論のテーマとして論じられ、双方は互いに還元できないあるいは還元してはいけないものとされている。他方、環境問題に対しては、自然環境に対する「ケア的関係」の重要性が語られる。そこで、本研究で地球環境問題を義務論的に論じるにあたり、ケア論の長所を取り込む工夫ができないかどうかを検討したい。以上の全体をもって、2020年度に本研究を適切に完了したい

  • グローバル化した世界における哲学的「人権」概念の研究

    研究期間:

    2012年04月
    -
    2016年03月
     

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    本研究の第一の成果は、日独倫理学コロキウムを4回開催し(ドイツで3回、日本で1回)、国際研究交流を実現したことである。グローバル化した世界における人権問題を、その問題に対峙しているドイツ人哲学研究者と重ねて討議できた。カント実践哲学に依拠しつつ行われた討論から得た成果として次のものが挙げられる。まず、人権は制度・機関なくして実現するものでないものの、それだけで実現するものでもないことを確認した。次に、人権と<人間の尊厳>との関係について、見解の相違があることを確認し、双方の理路を明らかにした。さらに、人権を実現するための政治がいかに道徳と関係しているかを、その道徳の意味とともに明らかにした

  • 現代におけるグローバル・エシックス形成のための理論的研究

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    2001年9月11日のいわゆるテロ事件が印象づけた国際社会の諸問題に、カント哲学やヘーゲル哲学のみならず、法哲学やジェンダー論、宗教学、教育学、環境論といった最も広い意味における哲学の立場から応答することを試みた「<9.11>を多角的に考える哲学フォーラム」における議論を発展・継承させ、その後いっそう緊張を強めた状況の中でグローバル・コミュニティが必要とする倫理、すなわちグローバル・エシックスを構築するうえで基盤となる理論的な研究を行った。研究に際して、テロリズムと暴力、正義と法、戦争と平和、人権とジェンダー、地球環境、多元主義と教育といった問題群をテーマ化し、一般に開かれた形で研究会を運営・開催しながら、公共空間における哲学的思考のあり方を模索すると同時に、公共空間そのものの創出を実現した。それは、カントが『啓蒙とは何か』のなかで主張したような、個々人がそれぞれの社会的な身分からは独立した「学者としての」「公共的な理性使用による異議申し立て」を行えるような公共圏そのものであり、言葉の力のみを頼りとする参加者たちが対等の立場で議論し合う空間であった。ここにおいて、具体的には、哲学の伝統がこれまで積み重ねてきた議論(たとえば、カントの永遠平和論やバトラーのジェンダー論など)を思想的な資源として活用しつつ、これらに哲学的反省を加えながら、その他の学問分野の専門家や市民とのコミュニケーションのなかで対話的・反省的思考を重ねることによって、グローバル・エシックスを形成するためにクリアしておかなければならない諸問題の所在を明確なものとし、グローバル・エシックス構築のための理論的基盤を明らかにすることができた

  • 「介護の社会化」という動向におけるコミュニティケア倫理形成のための理論的研究

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    1、本研究の目的と方法(1)介護保険制度の範囲内における介護現場の人手不足を地域住民のボランティアによって補うことに伴う倫理的問題を理解する視座を得ること。(2)「高齢者の尊厳を支えるケア」という人口に膾灸した物言いに哲学的な基礎を与えること。(3)方法:理論的研究の基盤をドイツの古典的哲学者カントの所説ならびに現代の環境倫理学の論争に求め、他方で国内ならびにドイツ連邦共和国の介護施設を訪問しヒアリングを行う。2、本研究の経過研究期間を通じて研究に必要な文献を収集し、それをホームページ上に一覧表としてまとめ、'それらを用いて論文四本を執筆・公表した。また、2003年には日本のグループホームやデイサービスセンターを訪問し、2004年と翌年にはドイツ連邦共和国のボンやケルンの高齢者介護施設を訪問し、それぞれの箇所でヒアリングを行ない、ケア倫理に関する資料を収集した。3、本研究の成果(1)介護現場で「善意は恐ろしい」と語られる問題状況を把握し、ボランティア活動の参加者には、自身の「善意」を批判する態度が必要であること、その「批判」にはカント哲学における「実践理性」と「純粋理性の実践的使用」の峻別が尺度となることを明らかにした。(2)環境倫理学の論争を基礎にして、「高齢者の尊厳」を支えるとは、高齢者を「全体として受け入れる」ことだが、その態度はむしろ「全体」を把握することの困難に直面して感得される畏れとして表現されることを指摘した。(3)尊厳の感得はまずもって自己自身について生じるのであり、ケアスタッフに高齢者の「尊厳を支える」ことを求めるのであれば、地域社会はケアスタッフの「尊厳を支える」ことに参加すべきことを論じた。(4)最後に、コミュニティケア倫理が人間を外的に強制することで倫理性を毀損しないように、「自己自身に対する義務」という観念が重要であることを指摘した

  • 社会的基盤としての自覚的公民形成のための哲学・倫理学研究教育に関する総合研究

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    社会の真の基盤である自覚的な公民育成のために哲学・倫理学の研究教育の在り方を探求した。高等学校における「倫理」と内容的に接続する、大学学部4年間で完成する新たな哲学・倫理学専門教育の在り方を構築するための教材を開発するのみならず、実際に授業実践の中で検証する試みを開始した。この取組の理論的・理念的基礎は、カントの啓蒙に関する思索の中核にある公民の概念及び古代ギリシヤ哲学以来の弁論術と哲学との関係を巡る議論の蓄積に関する専門的研究であった。研究の成果は、香港での国際学会、日本哲学会、日本倫理学会において発表して議論を喚起した

 

現在担当している科目

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特別研究期間制度(学内資金)

  • 現代ドイツ応用倫理学におけるカント哲学の受容と変容

    2007年04月
    -
    2008年03月

    ドイツ   生命諸科学における倫理のためのドイツ情報センター

他学部・他研究科等兼任情報

  • 文学学術院   大学院文学研究科

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

特定課題制度(学内資金)

  • 哲学的「実践」概念の包括的研究

    2022年  

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    本研究は、「実践」概念を包括的に把握することを目指すものであり、同時に、科研費研究「『道徳性』概念の回復を目途とした、『実践』概念の再検討」と連動した研究である。研究代表者は、2022年12月にカント『道徳形而上学の基礎づけ』の新訳を人文書院から刊行した。同書は「実践的」と「実用的」との有名な区別を含むものであるから、これは「実践」概念研究の重要な一歩である。また、リサーチ・アシスタント1名を含む大学院生たちと、2022年7月と2023年2月に、「実践」哲学研究会を開催した。いずれの研究会でも三つの研究発表を聴くことができた。いまだ「実践」概念の包括的理解には届いていないが、科研費研究に資する研究を遂行できた。

  • 環境倫理への寄与を目指した「義務」と「責任」の倫理学的研究

    2021年  

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    2021年度を最終年度とする科研費研究「カント義務論における『自己自身に対する義務』の研究」を遂行する過程で、普遍性に定位する義務論では取り込み切れない倫理学的問題状況が厳然として存在すること、そうした状況に対応するには文脈に対応する責任論が不可欠であることを痛感した。そこで、Heidbrinkらによって刊行された972頁からなる大著、Handbuch Verantwortung (Springer, 2017)を手がかりに、現代倫理学における義務概念と責任概念との研究状況を追跡した。その成果を、「義務と責任との相補関係―カントの「拘束力」概念を手がかりとして―」という表題の下にまとめ、「研究ノート」として『哲学世界』第44号(2022年2月)に発表した。

  • カント義務論による環境倫理学の根拠づけ

    2020年  

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    2020年度の特定課題研究は「カント義務論における環境倫理学の根拠づけ」というテーマの下、カント哲学の研究と環境倫理学の研究を遂行した。前者については、カントの主著『純粋理性批判』を解説する著作を執筆し、『カント 純粋理性批判』という表題の下、12月にKADOKAWAから刊行した。後者については、K. Meyerの著書 Was schulden wir kuenftigenGenerationen? の検討を行った。これは環境倫理学における世代間倫理の根拠づけにかんする研究書である。この二つの研究が総合する場面として、2020年9月8日と10日にドイツの研究者たちとZoomによって第14回日独倫理学コロキウムを開催し、„Pflicht und Verantwortungin Hinsicht auf Kants Begriff der Verbindlichkeit“(カントの拘束力概念から見た義務と責任)と題する研究発表を行った。

  • カント義務論における自己意識と自己認識の研究

    2019年  

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    本研究課題は、同時に進行中の科研費課題「カント義務論における『自己自身に対する義務』の研究」との連関の中で遂行された。その点で、二つの研究課題の成果は重複するものになっている。研究成果としては、論文「カント義務論と道徳的自己認識の問題」を『文学研究科紀要』に発表した。この論文では、道徳的自己認識とは何か、その困難、『純粋理性批判』第二版における道徳的自己認識、カント義務論における道徳的自己認識の意義を論じた。他方、研究費でRAを雇用し、Engstrom, The Form of Practical Knowledge (2009)の内容分析を行った。これによって「実践的認識」の研究状況を把握することができた。

  • カント実践哲学における「自己自身に対する義務」と自己認識の関係に関する研究

    2018年  

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    本研究は、現在遂行中の科研費研究「カント義務論における『自己自身に対する義務』の研究」との関連において実施された。後者の研究内における本研究の役割は、カントが「自己自身に対する義務」において「第一のもの」として位置づけた「道徳的自己認識」を研究することである。特に、そこで問題になる「認識」の可能性を、『純粋理性批判』の所説との関連・対比において研究した。その成果を、2019年1月に開催された京都ヘーゲル読書会において「カント義務論と道徳的自己認識の問題」と題して発表した。なお、本研究に関連した研究論文二本も刊行した。

  • 現代社会における「想像力」の総合的研究に向けて

    2017年  

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    早稲田大学総合人文科学研究センターにおいて、人文学の可能性を「想像力」をキーワードとして研究する研究部門を2017年4月に部門代表者として立ち上げ研究を開始することが、この研究課題における目的のひとつだった。この目的を達成し、2017年6月30日には2017年度第2回研究会で、「ひとはなぜ『想像力』に期待するのか」という題目で研究発表を行った。そこでは、現代倫理学において、まず規範倫理学に背を向けるかたちで「想像力」が注目されていることを指摘し、次に、哲学史上、「想像力」が認識能力においていかなる地位を占めてきたかを報告した。

  • グローバルな危機の時代における「連帯」概念の哲学的研究

    2016年  

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    本研究の中心的課題は、第10回日独倫理学コロキウムを開催するとともに、科学研究費補助金への応募を準備することである。今年度、その双方を実現できた。まず、2016年9月7日にフランクフルト大学で、同月9日にデュースブルク=エッセン大学で、第10回日独倫理学コロキウムを「グローバルな危機の時代の連帯と人権」というテーマで開催し、全部で6つの研究発表が行われた。本研究者も「連帯共同体における献身の構えと排除」という題目で研究発表を行った。また、2016年10月には、科学研究費補助金への応募書類を整え、予定通り申請した。

  • 難民問題に対峙したドイツにおける「連帯」の哲学的研究

    2016年  

     概要を見る

    本研究は、2016年9月にドイツ連邦共和国のフランクフルトにて、第10回日独倫理学コロキウム「グローバルな危機の時代における連帯と人権」を開催すること、また、そこで研究発表をすることを主たる目的とし、資料収集、論文執筆、ドイツへの渡航を行うものである。予定通り、同コロキウムを9月7日に開催し、そこで邦訳「連帯共同体における献身の構えと排除」という題目で研究発表を行った。その中心的主張は、排除なしの連帯共同体を構想するには、既存の共同体を前提しない不完全義務の理解が必要だというものである。

  • カント哲学・フィヒテ哲学を手がかりとした、道徳・法・政治の関係に関する研究

    2015年  

     概要を見る

    カント哲学において、政治は「実地の法学」であり、それは道徳にあらかじめ忠誠を誓わない限り、一歩も前進しないものとされる(『永遠平和のために』)。このとき道徳とは何かを検討し、それが道徳性を要求する狭義の道徳ではなく、適法性をも包括する広義の道徳であるという見地から、道徳・法・政治の関係を明らかにした。このとき、「広義の道徳」に従うことは法・憲法を順守することとして表現され、政治が法制度の改革を目指す際には、憲法の範囲内で、憲法の改革を目指すには憲法自身の範囲内でそれが遂行されねばならないこと、そうした制限にはア・プリオリな根拠が存在することを明らかにした。

  • グローバル化した世界における「人権」概念の社会倫理学的研究

    2014年  

     概要を見る

    本研究は、研究者が代表者を務めている科研費研究「グローバル化した世界における哲学的『人権』概念の研究」との連携において構想されたものである。予定通り第8回日独倫理学コロキウム「人権への問い-法と道徳-」を開催することができた。また、同じく研究者が代表者を務めている研究部門(総合人文科学研究センター)、「信頼社会」研究の2014年度第2回研究会において数土直紀教授(学習院大学教授)をお招きし、「一般的信頼の変容と社会変動」という題目の下、講演をいただくことができた。これらの研究集会を踏まえ、「人権」概念の根拠づけに社会倫理や道徳性がどのように必要になるかを検討した。

  • 東日本大震災以降の「信頼」概念再検討に向けた、映像研究と哲学研究の領域横断的考察

    2013年  

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     本研究の中心課題は、2013年12月7日(土)に、文学学術院総合人文科学研究センターの研究部門、「現代日本における「信頼社会」再構築のための総合的研究」のシンポジウム開催に際して、映画を上映すること、その上映料を(研究費の大半を用いて)支出することだった。本研究では予定どおり、同日、戸山キャンパスの38号館AV教室において映画「先祖になる」(2012年)を、池谷薫監督をお招きして上映した。上映に先立ってミーティングを行い、上映後は、まず同監督に講演をいただき、その後、本研究部門の構成員である、藤本一勇教授、堀内正規教授、松永美穂教授と同監督とによる討議を行った。映画上映に際しては100名弱、討論に際しては50名強の参加者を得て、シンポジウムは盛会のうちに閉会した。 映画「先祖になる」は、東日本大震災の後、岩手県陸前高田市に住む77歳の人物が、自宅を再建するに至るまでのドキュメンタリーである。本研究は、この作品そのもののみならず、監督からこの作品の製作過程をうかがうことで、震災後の「信頼」について、学横断的に考えた。まず、この作品には、「信頼」の強さが表現されている。その「強さ」の裏づけとして機能しているのは、地域共同体の信仰である。作品の中では、祭りや樹木伐採後の所作にそれが表現されていた。次に、この作品には、「信頼」を生きる人に伴う孤独が表現されてもいた。「信頼」は、個人の人格的自由を基盤とするものであるがゆえに、その主体に孤立が訪れることもある。さらに、この作品は、「信頼」という問題を扱うに際し、個人的・個別的事象を手掛かりにすることの有効性をも明らかにしていた。これは本研究部門において、研究手法にかんする議論が分かれるところであったがゆえに、大いに参考になった。最後に、ドキュメンタリー制作における、製作者と被写体との信頼関係についても、監督から示唆を得ることができた。 なお、映画上映とは別に、書籍購入など資料収集にも研究費を使用した。これらは、「信頼」や「信頼回復」がキーワードになったかに見える現代日本社会で、なお「信頼社会」を再構築するために、なにが考えられるべきであり、なにが必要であるのかを明らかにしていくための手がかりとなるだろう。  

  • グローバル化時代における倫理的責任の研究

    2011年  

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    「グローバル化時代における倫理的責任の研究」と題した本研究の中心は、本年度で5回目を迎えた日独倫理学コロキウムをドイツ連邦共和国のボンで開催することだった。計画通り、同コロキウムは「グローバル化時代の倫理学Ⅱ-<9.11>から10年が過ぎて-」という題目の下、2011年8月26日に開催された。研究発表は、以下の6本である。「任意の、いつでも解消可能な集まりとしての会議」舟場保之氏(大阪大学)、「討議倫理と異文化相互間倫理の問題」W・クールマン氏(アーヘン工科大学)、「<9.11>に対峙して、我われはどのように道徳哲学的な思考を展開できるか」寺田俊郎氏(上智大学)、「2001年9月11日以降の哲学-変わってしまった世界における実践哲学の課題のために」M・ルッツ&not;=バッハマン氏(フランクフルト大学)、「グローバル・エシックスにおける自己自身に対する義務」御子柴善之(早稲田大学)、「カントと政治哲学におけるコスモポリタニズムをめぐる論争」A・ニーダーベルガー氏(フランクフルト大学)。今回のコロキウムは、冒頭よりたいへん緊張感に満ちた議論が展開され、ドイツ側出席者から5回の中で最高に充実していたという感想が聞かれるほどだった。その内容は、一方で、カント哲学を基盤としつつも、他方で、<9.11>から10周年であることを全員が踏まえ、討議倫理、ハーバーマスの所説、アメリカ合衆国市民によるピースフル・トゥモロウズの動向にも言及することによって、グローバル化時代における倫理学を再考するものとなった。なお、当日の原稿は、すでに冊子として印刷済である。また、コロキウムに先んじて、第4回コロキウムの発表原稿を「グローバル化時代における倫理的責任」という題名の下、冊子として印刷した。今回のコロキウムの成功に基づいて、すでに第6回日独倫理学コロキウムを、「グローバル化時代における人権」という題目の下、2012年8月に、今回と同じくボンで開催することが決定している。本コロキウムが、早稲田大学の施設を基盤としつつ、日本とドイツの倫理学研究者が交流する場として確立しつつある。なお、2011年3月には、本コロキウム参加者であるルッツ=バッハマン氏とニーダーベルガー氏を編著者とする著作『平和構築の思想-グローバル化の途上で考える-』が、舟場氏と御子柴の監訳によって梓出版社から翻訳・刊行されたことを、本コロキウムに関連する成果として付言しておきたい。

  • グローバル化時代における世界市民主義の日独共同研究

    2009年  

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    本研究課題の中心事項は、ドイツ連邦共和国ボンにある早稲田大学ヨーロッパセンターで、第三回日独倫理学コロキウムを開催することである。この企画を2009年8月21日に実施し、当日前後に参加者の事情でプログラム変更を余儀なくされたものの、全体として盛会のうちに終了することができた。以下、当日の参加者の氏名、所属、発表題目、そのポイントを記す。舟場保之氏(大阪大学准教授)の発表「言明<格率が公表性と一致しない>が意味するものは何か」は、カントの『永遠平和のために』に見られる、表題に含まれる言明の意味を検討することで、カントが『道徳形而上学』で国際法レベルにおける国際会議の必要性を論じたことの積極的意義を論じた。A・ニーダーベルガー氏(フランクフルト大学講師)の発表「国家横断的民主主義の理論と国際法の古典的著述家たち(グロティウス、プーフェンドルフ、ヴァッテルの著作におけるコスモポリタン的な法の限界と可能性)」は、グロティウス、プーフェンドルフ、ヴァッテルの所説を取り上げ、主権国家という制度を克服する意義とその困難を論じた。寺田俊郎氏(明治学院大学准教授)の発表「グローバルな責任:人間愛ではなく人権の問題である」は、カントの「困窮した他者を助ける義務」という観念を他の著作を踏まえて検討し、その現代的意義と限界を論じた。御子柴(本学)の発表「社会倫理の一原理としての信頼:永遠平和のための第6予備条項からの展望」は、カントの「信頼」概念への言及を端緒とし、さらにジンメル、ボルノーらの所説を検討することで、現代社会に信頼を不断に回復することの意義を論じた。M・バウム氏(ブッパータール大学教授)の発表「カントと倫理的公共体」は、カントが『宗教論』で論じる、「人類の人類に対する義務」としての「倫理的公共体」形成を再検討することで、社会化そのものが道徳的に必然的であることを主張した。M・ルッツ=バッハマン氏(フランクフルト大学教授)の発表「カントにおける平和の義務とグローバル化時代における普遍的責任のコンセプト」は、カントにも見られる「民主的平和論」を再検討し、カントの思想を現代的な政治哲学の見地から補完するための必要事項を明らかにした。以上が上記コロキウムの概要である。全体として、カントの倫理思想、法思想は、必要な補完が行われるなら、現代的な政治状況においてアクチュアルな意義を主張できるものであることが確認された。なお、この議論を継続すべく、すでに2010年8月に第四回コロキウムが予定されており、そのための準備会合を二回、早稲田大学で開催したことを付記する。

  • カント哲学における「実践理性」成立史の研究

    2003年  

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    カントの「実践理性」観念の成立史を研究するために、本年度、まずは最新の文献を購入・準備した上で、『実践理性批判』で言及される「純粋理性の事実」の意味するところを探求した。この「事実」への言明は、「事実問題」ではなく「権利問題」を扱うことを標榜するカントの超越論哲学の挫折を意味するという指摘もあるが、むしろ、この「事実」への言及にこそ「有限な理性的存在者」としての人間の自己意識の遂行論的な作用中心が表現されているのではないか。このような問題意識から、「事実」を論じた代表的ないくつかの論文を検討した。その中では、一時期隆盛を見せた行為論的カント解釈に対してそれを否定し、理性的主体としての人間の自己理解に立脚して議論を展開する、K・コンハルトの論文「理性の事実?」から多くの示唆を得ることができた。この研究を完成させるには、さらにヴィラシェクの著作とオニールの論考を精査すること、さらには『道徳形而上学の基礎づけ』(1785年)と『純粋理性批判』第二版(1787年)の再検討が必要になるだろう。2004年は、カント没後200年の年である。多くの論文集・著作の計画が発表されているが、その中には『実践理性批判』のコメンタールも含まれている。今後、それらを入手し検討することによって、この研究を完成に導きたい。

  • カント倫理学成立史の再検討―「誠実」概念を手がかりとして―

    2001年  

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     標記の研究を遂行するために私が本年採用した方法は、アカデミー版カント全集第27巻所収の道徳哲学講義(カントの講義録の中の道徳哲学の部分)、ならびにそれに関する二次文献を検討することだった。中でも「コリンズ道徳哲学」の内容の検討を中心においた。なぜなら、この講義録がいったいカント倫理学成立史のどのあたりに位置するかに関して、今日、新たな論争状況が生まれているからである。 コリンズ道徳哲学はテキストとしても多くの問題を含んでいるが、思想的に見ても、成熟したカントの「批判」倫理学に届いていない。すなわち、形式主義を積極的に採用した定言命法の定式化も見出されなければ、それに伴うはずの「善悪規定の方法の逆説」も、また『実践理性批判』にみられるような「動機」の捉え直しも見られない。本研究の中心概念である「誠実」も「他人に対する義務」として語られるのみである。 したがって、コリンズ道徳哲学を1780年代後半のものとするアディッケスには賛成できない。しかし、他方で、カント倫理学は60年代に成立していたというヘンリッヒ、シュムッカーの見解にも賛成できない。メンツァー、キューエンブルク、そしてシュヴァイガーによる文献的研究の成果が、件の講義を74年から77年に間の講義に由来するものと考えていることを、私は積極的に支持したい。 ここに、コリンズ道徳哲学を中心にした本研究の重要性も明らかになる。なぜなら、上記の70年代後半は、カントのいわゆる「沈黙の十年」の時期であり、この時期の彼の思索がどのような段階にあったかの示唆が、この研究から得られるからである。この方面をこれから研究し続けていくことで、カント倫理学ならびに哲学に新たな光を当てる見通しが立ったことが、本研究の成果の中心である。

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