2024/04/13 更新

写真a

フジモト カズイサ
藤本 一勇
所属
文学学術院 文化構想学部
職名
教授
学位
高度研究免状 ( パリ高等社会科学研究院大学 )
Diplome d'etudes d'approfondies ( Ecole des Hautes Etudes en Sciences Sociales )
修士(文学) ( 早稲田大学 )
(BLANK)
高等研究免状DEA(歴史・文明)パリ高等社会科学研究院

経歴

  • 2004年
    -
    2005年

    早稲田大学助教授

  • 2000年
    -
    2004年

    早稲田大学専任講師

  • 1999年
    -
    2000年

    早稲田大学助手

学歴

  •  
    -
    2000年

    早稲田大学   文学研究科   仏語仏文学  

  •  
    -
    1989年

    早稲田大学   文学部   文芸  

所属学協会

  •  
     
     

    メルロ=ポンティ研究所(Centre de M. Merlean-Ponty (]E85C1[) I'E.N.S)

  •  
     
     

    早稲田フランス文学会

  •  
     
     

    日本フランス文学会

  •  
     
     

    ドゥルーズ/ガタリ研究会

研究キーワード

  • フランス現代思想

 

論文

  • Globalization and Ethics for the Furture

    Kazuisa Fujimoto

    Waseda Rilas Journal   1   165 - 170  2013年10月

  • 北見秀司著『サルトルとマルクスI・II』書評

    藤本一勇

    社会思想史研究   37   165 - 169  2013年09月

  • 虚構の一般意志

    藤本一勇

    現代思想   40/13   70 - 85  2012年10月

  • 新しい技術社会と倫理

    藤本一勇

    早稲田大学文学研究科紀要   57/3   53 - 65  2012年02月

  • 翻訳の倫理学:ベンヤミンとデリダ(二)

    藤本一勇

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   56/3   183 - 196  2011年02月

  • フランス現代思想とルソー:ラクー=ラバルトのルソー解釈

    藤本一勇

    桑瀬章二郎 編集『ルソーを学ぶ人のために』     280 - 303  2010年11月

  • 翻訳の倫理学: ベンヤミンとデリダ(一)

    藤本一勇

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   55/2   49 - 61  2010年02月

  • 主権の行方

    藤本一勇

    理想 特集 国家論への寄与   682   36 - 47  2009年02月

  • メルロ=ポンティの「手」——現前と非現前の形而上学

    藤本一勇

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   54/2   21 - 34  2009年02月

  • メルロ=ポンティとデリダ

    藤本一勇

    現代思想 総特集メルロ=ポンティ   36 ( 16 ) 276 - 287  2008年12月

  • ドゥルーズとデリダ——概念をめぐって

    藤本一勇

    小泉義之・鈴木泉・檜垣立哉編『ドゥルーズ/ガタリの現在』平凡社     559 - 584  2008年01月

  • 敵対と友愛の政治

    藤本一勇

    『別冊環13 ジャック・デリダ。1930−2004』     356 - 380  2007年12月

  • 脱「イジメ」としての脱構築

    藤本一勇

    『新潮』新潮社   104 ( 6 ) 158 - 159  2007年05月

  • Patriotic education will destroy the state

    Kazuisa Fujimoto

    International Herald Tribune The Asahi Shinbun, 21 May 2007     21 - 21  2007年05月

  • 帝国の負債と「戦後」——天皇制、民主主義、植民地の問題

    藤本一勇, 金杭, 鄭栄桓

    季刊『前夜』   ( 10 ) 40 - 56  2007年01月

  • 早過ぎる自殺的決断の拒否——一粒の輝けるもののために

    藤本一勇

    季刊『前夜』   ( 10 ) 120 - 121  2007年01月

  • 「国」を考える自由

    岩波書店『世界』   ( 760 ) 103 - 112  2006年12月

  • 新自由主義システムに抗して

    週刊読書人   ( 2647 ) 3  2006年07月

  • ネオリベ治安維持下のキャンパス

    藤本一勇

    青土社『現代思想』   34 ( 5 ) 172 - 185  2006年04月

  • 友愛の手紙——デリダからサルトルへ

    藤本一勇

    藤原書店、『サルトル1905−80』別冊『環』   ( 11 ) 264 - 280  2005年10月

  • 夢の政治学

    藤本一勇

    岩波書店『思想』   2005年1月号 ( 969 ) 18 - 36  2005年01月

  • デリダ「追悼」

    藤本一勇

    青土社「現代思想」   32 ( 15 ) 170 - 175  2004年12月

  • ジャック・デリダ「来たるべき正義のために」

    季刊『前夜』/NPO前夜   I;1  2004年10月

  • 「突き抜けた理性の狂気」高橋哲哉『証言のポリティクス』書評

    藤本一勇

    週刊読書人   2536  2004年05月

  • 自己生産の権利とポストモダニズム

    藤本一勇

    情況/情況出版   2004年5月号   94 - 101  2004年04月

  • ジャン=リュック・ナンシー著『世界の創造あるいは世界化』書評

    藤本一勇

    週刊読書人   2527  2004年03月

  • 自由主義の批判的遺産継承北田暁大著『責任と正義』書評

    藤本一勇

    図書新聞   2666  2004年02月

  • ブルデューの「政治」理論

    藤本一勇

    機/藤原書店   143  2003年12月

  • 環境認識論の構築と環境共有財産の理念

    藤本一勇

    沿岸域/日本沿岸域学会   16;1  2003年10月

  • 大内裕和著『教育基本法改正論批判』

    藤本一勇

    週刊読書人   2499  2003年08月

  • 2003年上半期の収穫から

    週刊読書人   2497  2003年07月

  • 存在のアナーキズムと肯定の思考——『差異と反復』一試論

    藤本一勇

    情況/情況出版   第三期第四巻第三号(第三期通巻第二十七号)、2003年4月号pp.225-240.  2003年04月

  • アメリカ覇権連合とテロリズムの双子の暴力を超えて

    藤本一勇

    情況/情況出版   第三期第三巻第二号  2002年03月

  • ジャン=リュック・ナンシー『神的な様々の場』

    週刊読書人   2422  2002年02月

  • 80年代とは何だったのか

    現代思想/青土社   29-14.  2001年11月

  • ポストモダニズムの光と影

    藤本一勇

    現代思想/青土社   29-14   188 - 205  2001年11月

  • フローラン・ダバディ『「タンポポの国」の中の私』

    週刊読書人    2001年10月

  • 亡霊的主体論

    藤本一勇

    現代思想/青土社   29-4  2001年03月

  • 日本的思想受容に抗して

    藤本一勇

    Etudes francaises/早稲田大学フランス文学研究室   8  2001年03月

  • ブルデューにおける相対的自律性の主体と抵抗の理論

    藤本一勇

    現代思想/青土社   29-2   136 - 151  2001年02月

  • ブルデューにおける相対的自律性の主体と抵抗の理論

    藤本一勇

    青土社『現代思想』   29 ( 2 ) 136 - 151  2001年

  • アンドレ・トゼル「今日のフランス哲学と向い合うマルクス主義、ネオ・マルクス主義、ポルト・マルクス主義」

    マルクス2000——第二回マルクス国際会議報告集/情況出版   「情況」11月号別冊,pp.52-68.  2000年11月

  • デリダの奇妙な自伝

    藤本一勇

    Etudes francaises/早稲田大学文学部フランス文学研究室   7   138 - 160  2000年03月

  • 三宅芳夫『知識人と社会』

    週刊読書人    2000年

  • 権力批判としての脱構築—ハイデガー・レヴィナス・デリダ—

    藤本一勇

    創文/創文社   415   1 - 5  1999年11月

  • ジャック・デリダ「ハイデガーの手(ゲシュレヒトII)」

    現代思想/青土社   1999年5月臨時増刊号,pp.126-147  1999年05月

  • 知覚の現象学のコギト論に関する一試論

    藤本一勇

    早稲田フランス文学語学研究/早稲田フランス文学語学研究刊行会   18   147 - 164  1999年01月

  • デリダにおける時間のアポリア

    藤本一勇

    情況/情況出版   1998年10月号   142 - 163  1998年10月

  • 脱構築における倫理の問題

    藤本一勇

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   21   59 - 68  1995年02月

  • デリダ思想における亡霊的なものの射程

    早稲田フランス文学会    1994年06月

  • デリダの序文—テクストの解剖学—

    藤本一勇

    早稲田フランス文学語学研究/早稲田フランス文学語学研究刊行会   13   107 - 115  1994年01月

  • ジャン=リュック・ナンシー『複数にして単数の存在』『哲学的クロニクル』書評

    藤本一勇

    週刊読書人   ( 2592 )

  • 表象のテロリズムを越える教育

    藤本一勇

    情況出版『情況』  

  • 『存在と無』の憑依的所有論

    藤本一勇

    早稲田大学文学研究科紀要  

  • バブル時代に抹消された諸問題

    藤本一勇

    週刊「読書人」——特集 バブル時代を振り返る   ( 2682 ) 2

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書籍等出版物

  • プシュケーI

    ジャック・デリダ著, 藤本一勇訳

    岩波書店  2014年06月 ISBN: 4000246895

  • 情報のマテリアリズム

    藤本一勇

    NTT出版  2013年03月 ISBN: 475710331X

  • 散種

    ジャック・デリダ著, 藤本一勇, 郷原佳以, 立花史訳

    法政大学出版局  2013年02月 ISBN: 4588009893

  • 僕の知っていたサン=テグジュペリ

    レオン・ウェルト著, 藤本一勇訳

    大月書店  2012年09月 ISBN: 4272600508

  • デリダ:政治的なものの時代へ

    フェン・チャー, スザンヌ・ゲルラク編, 藤本一勇, 澤里岳史訳

    岩波書店  2012年01月 ISBN: 4000240382

  • 外国語学

    藤本一勇

    岩波書店  2009年11月

  • 『哲学の余白(下)』

    ジャック・デリダ著, 藤本一勇訳

    法政大学出版局  2008年02月

  • 『歴史の詩学』

    フィリップ・ラクー=ラバルト著, 藤本一勇訳

    藤原書店  2007年04月

  • 『来たるべきデリダ』——連続講演「追悼デリダ」の記録

    コスタス・ドゥージナス編, 藤本一勇, 澤里岳史, 茂野玲訳

    明石書店  2007年03月

  • 『現代思想入門』

    仲正昌樹, 清家竜介, 藤本一勇, 北田暁大, 毛利嘉孝

    PHPエディターズ・グループ  2007年02月

  • 『哲学の余白(上)』

    ジャック・デリダ著, 高橋允昭, 藤本一勇訳

    法政大学出版局  2007年02月

  • 王と鳥——スタジオジブリの原点

    高畑勲, 大塚康生, 叶精二, 藤本一勇

    大月書店  2006年08月

  • 批判感覚の再生——ポストモダン保守の呪縛に抗して

    藤本一勇

    白澤社  2006年02月

  • ジャック・デリダ『そのたびごとにただ一つ、世界の終焉II』(共訳)

    土田知則, 岩野卓司, 藤本一勇, 國分功一郎, 共訳

    岩波書店  2006年02月

  • アーレント『人間の条件』における公共性の条件

    藤本一勇

    御茶の水書房「叢書アレテイア」  2005年07月

  • 『アデュー——エマニュエル・レヴィナスへ』

    ジャック・デリダ著, 藤本一勇訳

    岩波書店  2004年12月

  • 差延のポリティクス

    法の他者(仲正昌樹編)/御茶の水書房  2004年05月

  • ジャック・デリダ/ユルゲン・ハーバーマス/ジョヴァンナ・ボッラドリ『テロルの時代と哲学の使命』

    藤本一勇, 澤里岳史

    岩波書店  2004年01月

  • フランク・パヴロフ『茶色の朝』

    藤本一勇

    大月書店  2003年12月

  • ピエール・ブルデュー『政治——政治学から「政治界」の科学へ』

    藤本一勇, 加藤晴久

    藤原書店  2003年12月

  • 崇高と美の交雑共同体

    藤本一勇

    美のポリティクス(仲正昌樹編)/御茶の水書房  2003年12月

  • 四つの差延と脱構築の正義

    脱構築のポリティクス(仲正昌樹編)/御茶の水書房  2003年05月

  • アレゼール日本編『大学界改造要綱』

    藤原書店  2003年04月

  • ドゥルシラ・コーネル「脱構築とフェミニズムの同盟」

    脱構築と法—適応の彼方へ(仲正昌樹監訳)/御茶の水書房  2003年04月

  • ジャック・デリダ/エリザベト・ルディネスコ『来たるべき世界のために』

    藤本一勇, 金澤忠信

    岩波書店  2003年01月

  • デリダと肯定の思考

    未来社  2001年

  • デリダを読む(共著)

    情況出版  2000年

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • デリダの脱構築における存在論的技術論の射程

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2017年04月
    -
    2020年03月
     

    藤本 一勇

     概要を見る

    最終年度は、前年度までの成果をふまえ、デリダの技術存在論のもつ、現代の情報メディア環境への介入可能性を研究した。本研究は、伝統的に技術と対立的に考えられてきた存在概念が、その超越論的な構造上、技術的である(特に遠隔的存在である)ことを、デリダにおけるエクリチュールやテクスト、差延や散種といった基礎概念(戦略素)を通して明らかにしてきた。一見古風に見える文字や文献といった媒体を軸にしてデリダが抉り出した遠隔存在論の視座は、高度に発展したデジタル・メディア時代においても多くの場合有効である。主客二元論を超えた非実体的関係性(メディア性、espacement)がデジタル複製技術によって直接性の増強に至るように見えるとき(これはデリダ的な観点から見れば、デジタルな「現前の形而上学」にほかならない)、デリダが技術の根源構造として「ずれ」や「遅れ」を指摘し、またそれらが権力と自由の戦場であると捉えていることは重要である。デジタル・コンピューティングによるものも含め、すべての情報やメディアを「テクスト=遺書」として「読む」活動や訓練を、世界の開放性へ向けた根本作業として、「来たるべき人文学」として再構築(伝統的人文学の脱構築形態)する可能性、これをデリダは訴えている。こうした文脈で、最終年度は、マクルーハン、ベンヤミン、ドゥブレの「メディオロジー」、ヴィリリオの「速度学」、ウィリアム・ギブソン、アフォーダンス理論、ダナ・ハラウェイの「サイボーグ・フェミニズム」等々とデリダの技術存在論とのあいだの「可能な」比較検討・対話をおこなった。そこから見えてきたのは、デリダのテクスト主体の特異性、情報の海(これ自体がデリダにとってまさしく「テクスト」である)に溺れることなく、水面から上昇するでも沈没するでもなく、たゆたいながら「抵抗」し「反抗」し続ける特異なテクスト主体の在り方である

  • 日本およびフランスの高等教育改革に関する比較研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2017年03月
     

    白鳥 義彦, シャルル クリストフ, スーリエ シャルル, ネイラ フレデリック, 岡山 茂, 大前 敦巳, 隠岐 さや香, 藤本 一勇, 上垣 豊, 中村 征樹

     概要を見る

    研究課題として設定した、①「大衆化」と「卓越化」との二律背反の相克、②高等教育の「自由化」政策と大学のガバナンス、③大学評価の諸相、④教養教育とキャリア教育、⑤それらの全般的背景としての高等教育改革の歴史的展開過程、という5つのテーマを軸に、日仏両国の比較研究を進めた。とりわけ、中央集権的とされる日仏両国での高等教育のあり方の共通点と相違点や、19世紀末、第二次世界大戦後、1960年代末、そして中心的課題である現代といった、大学界が大きな変化を見た時期における、日本およびフランスの高等教育改革のあり方の共通点と相違点等に、研究成果を得ることができた

  • デリダの「差延」概念再考

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2012年04月
    -
    2015年03月
     

    藤本 一勇

     概要を見る

    脱構築思想を普及させたフランスの哲学者ジャック・デリダ(1930-2004)の基礎概念である「差延」は、伝統的な哲学における時間と空間の概念を変形し、両者が一体となり循環しあう関係を示す戦略素である。この概念を軸に、言語記号、テクスト、経験、情報、テクノロジー、政治権力など広範なデリダの思想を整理・読解し、彼の多様な思考の根底を「差延」というモチーフが貫いていることを明らかにした。その結果、初期の理論的段階、中期の文学的段階、後期の政治・倫理的段階を、表面的な変化にとらわれず、一貫したものとして把握することが可能となり、翻って同時代の多様な環境との相関関係を理解することを可能にした

  • 日本およびフランスの高等教育改革に関する学際的比較研究

    科学研究費助成事業(神戸大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2011年04月
    -
    2014年03月
     

    白鳥 義彦, 岡山 茂, 大前 敦巳, 中村 征樹, 藤本 一勇, 隠岐 さや香, 上垣 豊

     概要を見る

    研究課題として設定した、①「大衆化」と「卓越化」との二律背反の相克、②高等教育の「自由化」政策の影響、③リベラル・アーツと教養教育、という3つのテーマを軸に日仏両国の比較研究を進めた。日本およびフランスのいずれの国においても、さまざまな「改革」の動きの一方で、ともすれば見過ごされているようにも見受けられるのは、「改革」を通じてどのような高等教育を目指すのか、あるいはまた、その新たな高等教育を通じてどのような社会を目指すのか、といった本質的、理念的な問いである。研究代表者および研究分担者は、こうした根本的な問いを共有しながら、それぞれの具体的な研究テーマに取り組んで研究を進めた

  • デリダの「差延」概念再考

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2012年
    -
    2014年
     

     概要を見る

    昨年度に引き続き、デリダの時間論における差延(特にその空間化の問い)を中心に研究を行なった。フッサールの『内的時間意識の現象学』が提示した時間図式を西洋哲学全般の時間論を包括するものと捉え、そのなかにアリストテレス、アウグスティヌス、デカルト、ライプニッツ、カント、ヘーゲル、ベルクソン、ハイデガー、メルロ=ポンティらの時間概念を位置づけて検証し、いずれにせよ痕跡化運動=空間化運動としての時間作用の軽視が見られることを明らかにし、それに対してデリダの差延概念はこの痕跡化=空間化の運動を時間の根本作用として肯定するものであることを解明した。その際にデリダが空間化の構造を「書き込み=記録」システムをモデルに思考しており、20世紀前半から中盤にかけての言語学や記号学の成果を用いつつ、その後の情報科学にもつながる問題意識をもっていることが明らかになったが、その反面、言語や記号的なものへの依拠が強いため

  • デリダの「差延」概念再考

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2012年
    -
    2014年
     

     概要を見る

    昨年度に引き続き、デリダの時間論における差延(特にその空間化の問い)を中心に研究を行なった。フッサールの『内的時間意識の現象学』が提示した時間図式を西洋哲学全般の時間論を包括するものと捉え、そのなかにアリストテレス、アウグスティヌス、デカルト、ライプニッツ、カント、ヘーゲル、ベルクソン、ハイデガー、メルロ=ポンティらの時間概念を位置づけて検証し、いずれにせよ痕跡化運動=空間化運動としての時間作用の軽視が見られることを明らかにし、それに対してデリダの差延概念はこの痕跡化=空間化の運動を時間の根本作用として肯定するものであることを解明した。その際にデリダが空間化の構造を「書き込み=記録」システムをモデルに思考しており、20世紀前半から中盤にかけての言語学や記号学の成果を用いつつ、その後の情報科学にもつながる問題意識をもっていることが明らかになったが、その反面、言語や記号的なものへの依拠が強いため、イメージや身体の問題を十分には扱えていないという問題点も浮き彫りになった(もちろんデリダに限らず西洋哲学全般に共通する課題であるが)。またデリダの差延概念は、現前性を痕跡性や記録媒介性(広くは技術性)へと書き換えて拡張していく点で現前の形而上学批判としてはラディカルでありながらも、原理としての現前を痕跡性に置き換えたにとどまる側面をもっており、現前の形而上学と同様のある種の還元主義に傾くきらいがあり、現前の形而上学に代わる(場合によってはそのヴァージョンアップとしての)痕跡の形而上学に陥っているという側面も明らかにすることができた。その点はハイデガーと共通の問題点をデリダも抱えており、差延概念がハイデガー時間論を巧みに脱構築しながらも、やはり根源的痕跡化運動における「分化=差異化」の諸相をしっかりと領域化できていないという問題が明瞭になった。

  • 日本およびフランスの高等教育改革に関する学際的比較研究

    科学研究費助成事業(神戸大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2011年
    -
    2013年
     

    白鳥 義彦, 岡山 茂, 大前 敦巳, 中村 征樹, 藤本 一勇, 隠岐 さや香, 上垣 豊

     概要を見る

    研究課題として設定した、①「大衆化」と「卓越化」との二律背反の相克、②高等教育の「自由化」政策の影響、③リベラル・アーツと教養教育、という3つのテーマを軸に日仏両国の比較研究を進めた。日本およびフランスのいずれの国においても、さまざまな「改革」の動きの一方で、ともすれば見過ごされているようにも見受けられるのは、「改革」を通じてどのような高等教育を目指すのか、あるいはまた、その新たな高等教育を通じてどのような社会を目指すのか、といった本質的、理念的な問いである。研究代表者および研究分担者は、こうした根本的な問いを共有しながら、それぞれの具体的な研究テーマに取り組んで研究を進めた。

  • アラン・バディウの数学的存在論と出来事の論理

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2009年
    -
    2011年
     

    藤本 一勇

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    『存在と出来事』と『世界の諸論理』を研究対象とし、両者の連続性と差異を研究した。『存在と出来事』では数学的存在論の領域に議論が限定されており、たとえその限定作業が後の拡張に必要不可欠なものだったとはいえ、バディウの究極目標である主体化や出来事性にまでは届いていなかった。世界における出来事と主体化の論理を展開する『世界の諸論理』こそ、バディウが真に目指していた地点だということを解明した

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現在担当している科目

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特別研究期間制度(学内資金)

  • ジャック・デリダの脱構築に関する技術哲学的研究

    2017年04月
    -
    2018年03月

    アメリカ合衆国   コロンビア大学

  • 第二次世界大戦後から今日に至るフランス現代思想の思想史研究

    2007年03月
    -
    2008年03月

    フランス   ソルボンヌ大学

他学部・他研究科等兼任情報

  • 文学学術院   大学院文学研究科

特定課題制度(学内資金)

  • ジャック・デリダにおける主権の脱構築

    2021年  

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    前年に続いて、デリダの脱構築思想における主権の問題を、中期から後期のデリダ思想にもとづいて研究した。とくに中期の『マルクスの亡霊たち』と後期の『獣と主権者』を中心にし、前者においては初期の時間論の脱構築(フッサール/ハイデガーの時間論批判)が「亡霊論」の哲学的理論ベースにあること、それが「来たるべきデモクラシー」とデリダが呼ぶ、存在論的アナーキズムに立脚した可能な政治・経済システムであることを明らかにし、また同じ議論が遺伝子工学や情報テクノロジーを介した人間=動物論につながり、そうした新たな人間=動物テクノロジーが、近代主権論を脱構築する分割主権論、境界領土の共同統治論といった、実現された共産主義を乗り越える、新たなコミュニズムの可能性となっていることを解明した。また家父長制権力(伝統的な主権体制のモデル)からの脱却としてのトランスジェンダー思想とデリダの脱構築との関係性を分析し、デリダ思想をLGBT研究とも接続する可能性を探究した。

  • デリダにおける主権の脱構築

    2020年  

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    課題について、デリダ初期の「現前性の形而上学」批判の文脈において、「存在−神−目的論」の構造が、知による世界掌握という主権性に立脚し、そうした絶対的主権(現世的な権力を超えた力)を目指すメカニズムであることを確認した。そのうえでこの哲学に内在する主権が、同時にどのように現実的・具体的な政治や社会や文化に関わっているかを、中期から後期にかけてのさまざまなテクスト(『ゲシュレヒト』シリーズ、『マルクスの亡霊たち』、『友愛のポリティックス』、『ならずもの』等々)との関連で検証した。結論として、デリダの脱構築の企ては一貫して、超越論的/経験的の両面における主権の脱構築の試みであったと言える。

  • ジャック・デリダの脱構築と技術存在論

    2016年  

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    本研究はジャック・デリダの脱構築思想を技術の観点から問い直すものである。伝統的に存在概念は本質や自然の概念と強く結びつけて考えられてきたが、デリダ は存在を技術的なものとして捉え返す。存在論や形而上学は、本当は技術に依拠しているにもかかわらず、技術を蔑視し排除しようとする「否認」(ニーチェ流 に言えば、「ルサンチマン」)に陥っている、とデリダは考える。技術を否認せず、かといってそれに依存するのでもない、真に自由な技術と存在、技術と精神 とのあり方はいかにすれば可能か。デリダがこの可能性をエクリチュール論や散種論、さらには幽在論を通して模索していくプロセスを、本研究は明らかにした。

  • ジャック・デリダにおけるテクノロジーの脱構築

    2015年  

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    本課題は、脱構築で知られるフランスの哲学者ジャック・デリダ(1930-2004)の思想における、テクノロジーの役割についての研究である。一般にデリダはテクスト主義者と思われているが、彼のテクスト概念は特殊であり、彼にとってテクストは一種のテクノロジー、しかも遠隔テクノロジーであることを明らかにした。そして単なる文献学の話ではなく、距離(場合によっては疎外)を生み出すと同時に受肉化する、遠近を操作するテクノロジーとしてのエクリチュールが、どのように人間や社会に影響を与え、生や死のあり方を司る生政治のテクノロジーとして作用するかを、デリダの来たるべきデモクラシーや新しい啓蒙という発想のなかに探究した。