2025/04/07 更新

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ササクラ カズユキ
笹倉 和幸
所属
政治経済学術院 政治経済学部
職名
教授
学位
博士(経済学)(早稲田大学)
Doctor of Economics, Waseda University

学歴

  •  
     
     

    早稲田大学大学院   経済学研究科  

所属学協会

  •  
     
     

    日本経済学会

研究キーワード

  • マクロ経済学

 

論文

  • The Role of the Wage-Unit in the General Theory

    Waseda Journal of Political Science and Economics   ( 391 ) 13 - 47  2016年09月

  • Slutsky Revisited: A New Decomposition of the Price Effect

    Italian Economic Journal   2 ( 2 ) 258 - 280  2016年07月

  • On the Elasticity of Substitution in Macroeconomics

    Manabu Kasamatsu, ed., Macro- and Micro Foundations of Economics, Institute for Research in Contemporary Political Economic Affairs, Waseda University     37 - 50  2013年03月

  • ピグーの失業理論とケインズの雇用理論

    田中愛治監修・須賀晃一・齋藤純一編『政治経済学の規範理論』勁草書房     151 - 167  2011年03月

  • The Harrod Discontinuity and Macroeconomics

    Sasakura Kazuyuki

    Waseda Journal of Political Science and Economics   ( 375 ) 13 - 44  2009年09月

    CiNii

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 非線形動学の方法による経済変動の研究

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    1999年
    -
    2001年
     

    稲葉 敏夫, 田中 久稔, 藁谷 友紀, 笹倉 和幸, 三沢 哲也, 松本 昭夫, 浅田 統一郎

     概要を見る

    (1)一次元非線形差分方程式モデルについては,非線形性を積極的に取り込むことにより,生産量調整の遅れのような経済行動のラグが、複雑な変動を生み出すことを示した。また、複雑な変動が経済厚生に与える影響を分析した。
    (2)二次元微分方程式モデルでは、ホップ分岐定理とポアンカレ・ベンディクソン定理の両者を援用することで、カルドアモデルやベナシーモデルといった既存モデルを、新たな視点から再解釈する方法を与えた。また二次元差分方程式モデルでは、政府介入の効果を世代重複モデルによって分析し、馬蹄写像を用いてカオスの存在を証明した。次に、離散型の三次元カルドア型の小国開放モデルを用いて景気循環の分析を行い、ノイズを付加することによってモデルの動学的性質がどのように変わるかを調べた。この結果、ノイズを付加することは必ずしもモデルの動学的性質を不明瞭にするわけではなく、逆に背後に隠された構造を顕在化させ得ることを示した。さらに、モデルを五次元の2国モデルに拡張、分析した。
    (3)一般的に、非線形確率微分方程式で記述される系を陽に解くことは困難であり、したがってそれを分析するためには何らかの数値的・近似的手法が必要となる。従来の確率系の近似法にはなかった、系の持つ動学的特性を保つ新しい数値近似法を提唱した。
    (4)企業を情報処理システムとしてとらえ、構造変化などの外部環境の変化によって組織の効率性が変化し、そのことが組織変更を引き起こすことを実証的に分析した。また、視野の限定された多数のエージェントが局所的に相互作用するモデル(パーコレーション理論)を考え、それによって株価収益率分布の厚い裾野が再現されることを示した。

 

現在担当している科目

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特別研究期間制度(学内資金)

  • 動学的マクロ経済理論の研究

    2003年03月
    -
    2005年03月

    アメリカ   南カリフォルニア大学

他学部・他研究科等兼任情報

  • 政治経済学術院   大学院経済学研究科

  • 附属機関・学校   グローバル・エデュケーション・センター

  • 社会科学総合学術院   大学院社会科学研究科

特定課題制度(学内資金)

  • 非線形関数を用いた景気循環理論の研究

    1997年  

     概要を見る

    景気循環理論は大きく外生的理論と内生的理論に分かれる。前者では通常線形方程式モデルが用いられるが、モデルの均衡点は安定である。もし外力がなければ、経済は均衡点から離れてもやがてはまたその均衡点に戻ることになる。そのようなモデルに周期的な動き(景気循環)が発生するためには外力、特に不規則衝撃が必要とされてきた。それに対して後者のモデルは非線形方程式からなり、その均衡点は不安定である。経済は不安定な均衡点から次第に離れていくがモデルの非線形性から発散することはない。モデルが2次元の微分方程式系ならば、ポアンカレ=ベンディクソンの定理を適用することにより、外力がなくとも周期解(景気循環)の存在を厳密に示すことができる。 従来の景気循環理論は以上のような2つの考え方が対立した形で発展してきた。しかしながら、そのどちらが現実をより正確に描写しているかは実証的にも極めて難しい問題である。そこで、両者を二者択一的にとらえるのではなく、それらを統合するようなモデルの可能性を探ることを本研究における主な目的とした。その解決の鍵はポアンカレ=ベンディクソンの定理とホップ分岐定理の併用にある。この2つの定理はいずれも内生的理論を基礎付ける手段として単独で用いられてきたが、併用するという考え方は少なくとも景気循環理論においてはなかったと思われる。こうして得られたモデルでは、均衡点は安定であるにもかかわらず、そのまわりに安定な周期解(リミットサイクル)が存在する。そして経済の初期状況によって、外生的理論あるいは内生的理論が想定するどちらの状況でも記述可能となる。 1997年度ではこの考え方を以下の研究成果として発表した。・ 「経済動学の方法(Ⅰ)」『早稲田政治経済学雑誌』第330号、pp.145-188。・ 「経済動学の方法(Ⅱ)」『早稲田政治経済学雑誌』第331号、pp.223-254。