SUAMI, Takao

写真a

Affiliation

Faculty of Law, Waseda Law School

Job title

Professor

Concurrent Post 【 display / non-display

  • Faculty of Law   School of Law

  • Faculty of Law   Graduate School of Law

  • Affiliated organization   Global Education Center

Degree 【 display / non-display

  • 修士

Professional Memberships 【 display / non-display

  •  
     
     

    法社会学会

  •  
     
     

    日本国際経済法学会

  •  
     
     

    国際法学会

  •  
     
     

    日本EU学会

 

Research Areas 【 display / non-display

  • International law

Papers 【 display / non-display

  • ECにおける国際条約の直接効果—「条約の自動執行性」と「EC法の直接効果」—

    早稲田法学   76巻3号pp.53-110  2001.03

  • ヨーロッパにおける法律職の動向—国境を越える弁護士の移動—

    月刊司法改革   18号pp.42-46  2001.03

  • 欧州におけるグローバル経済化と構造改革の課題に関する調査研究

    (財)国際貿易投資研究所    2001.03

  • 地方公共団体における国際協定への対応のあり方に関する調査研究

    (財)地方自治研究機構    2001.03

  • Trevor. C. Hartley, Constitutiional Problems of the European Union (Hart, 1999)

    国際学会雑誌   114巻1-2号pp.97-100  2001.02

display all >>

Research Projects 【 display / non-display

  • A Cross-disciplinary Study of Law in a Data-driven Society: focusing on Digital Platforms

    Project Year :

    2019.04
    -
    2024.03
     

  • 「裁判官対話」の実態とその可能性:ヨーロッパとアジアの視座から

    Project Year :

    2019.04
    -
    2023.03
     

     View Summary

    本研究は,国際法専攻者とEU法専攻者との共同により,異なる法秩序間の調整または新たな形成のメカニズムとしての「裁判官対話」現象が世界で最も顕著に見られるヨーロッパを主たる素材とし,第一に,その実態に迫ること,第二に,それが特殊ヨーロッパ的現象に過ぎないのかあるいは普遍的射程を持つ現象なのか,普遍性を持つならばアジアでも「裁判官対話」が発展する可能性があるのかといった問題,第三に,「裁判官対話」に関わる解釈権,正統性等の理論的問題の検討を目的とする研究である.本研究の課題は,第一に,未だ十分な実証研究がなされているとは言えないヨーロッパにおける「裁判官対話」の実態解明,第二に,ヨーロッパにおける「裁判官対話」の普遍性ないし射程を,アジアにおける動向の調査をおこないつつ,日本を含むアジアをも念頭に置いて検討すること,第三に,「裁判官対話」に関する理論的問題については,既に多くの文献がありながら,正面からあまり検討されてきていない国際法・EU法上の理論的問題の検討であった.今年度は,上記第一および第二の課題につき進展が見られた.まず第一の課題につき,伊藤がフランスにおける「裁判官対話」の実態解明の一環として,フランスの行政裁判所系統の最上級審である国務院および民刑事裁判所系統の最上級審である破毀院に関する調査を継続し,EFTA裁判所のBaudenbacher元長官が回顧録を公刊した(Baudenbacher, Carl, Judicial Independence. Memoirs of a European Judge, Berlin, Springer, 2019, XLII, 520 p.)ことから,共同研究者が同回顧録の各章を交互に読んで報告することにした.第二の課題については,まず日本の裁判所における「裁判官対話」の可能性を検討する前提として,裁判所の国際交流,比較法の実態研究の必要性認識を共有した共同研究者全員が,最高裁寺田元長官のインタビューに参加し,その後インタビュー内容について討議することができた.その他,伊藤が最高裁の大谷長官および調査官と,裁判所内部における比較法利用の実態につき話す機会を得た.また,アジアにおける「裁判官対話」の可能性については,須網・伊藤が,韓国の延世大学で開催された日韓シンポジウムに参加し,韓国憲法裁判所および大法院(民刑事の最高裁)における比較法研究の実態につき情報を得ることができた.本研究の上記第一の課題については,伊藤が「裁判官対話」の実態解明の事例研究として,フランスをとりあげ,パリで資料収集および実態調査を行った.具体的には,フランス国立公文書館で今年公開された1994年度の憲法院の評議要録,1980年代後半に国務院副院長を務めたLong関係文書の一部を調査・収集することができた.また,Poillot-Peruzzetto教授のご協力を得て,破毀院の報告調査部のSommer部長および2名の職員の聞き取り調査を行い,近年の破毀院における比較法調査の実態・体制につき貴重な情報を得ることができた.また,上記Baudenbacher回顧録には,部外者には到底窺い知ることのできないような国際裁判所の法廷内外の「裁判官対話」に関する戦略・活動が活写されており,ヨーロッパにおける「裁判官対話」の実態を知る極めて有益な資料であるため,共同研究者が同回顧録の各章につき報告・討議することにした.第二の課題については,まず日本の裁判所における「裁判官対話」の可能性を検討する前提となる文献・データが,ヨーロッパに比べ極めて乏しいため,インタビュー等による調査の必要性が共同研究者の間で共有されていた.そこで,特任教授として早稲田大学に出講していた最高裁の寺田元長官を招いて,共同研究者全員がインタビューに参加し,その後インタビュー内容について討議することができた.その他,伊藤が最高裁図書委員会の機会を利用し,大谷最高裁長官および調査官と,裁判所内部における比較法利用の実態につきインタビューする機会を得た.また,アジアにおける「裁判官対話」の可能性については,須網・伊藤が,韓国の延世大学で開催された日韓シンポジウムに参加・報告した際に,韓国憲法裁判所および大法院(民刑事の最高裁)関係者から,韓国の裁判所における比較法研究の実態につき貴重な直接情報を得ることができた.本研究の第一の課題については,ヨーロッパにおける「裁判官対話」の実態に迫るために,伊藤が「大国」フランス,濵本が「小国」(EU加盟国のベルギー,ルクセンブルク,EFTA加盟国のスイス,EEA加盟国のリヒテンシュタイン)の国内裁判所を対象として,その実態調査を継続する.EFTA裁判所のBaudenbacher元長官の上記回顧録に含まれる,EU/EEAにおける「裁判官対話」の実態に関する貴重な証言を手掛かりとし研究を進める.また,伊藤は,2018年に発効した欧州人権条約第16議定書の最初の適用例が早くも2019年に現れたので,その分析を進める予定である.本研究の第二の課題であるアジアにおける「裁判官対話」の萌芽の存在・実態調査については,まず近年活発な国際的活動を展開している韓国憲法裁判所,韓国がホスト国となっているアジア憲法裁判所協会(AACC)等を介して,更なる調査計画を検討したい.また,日本の国内でも知財高裁は,他の裁判所とは対照的に,裁判所の国際交流,比較法に積極姿勢をとっている模様であり,日本における「裁判官対話」の萌芽たりうる例外的存在として注目に値するので,インタビュー調査を検討したい.上述のような「裁判官対話」の実態研究を基礎として,本研究の第三の課題である「裁判官対話」に関わる解釈権,正統性等の理論的問題の検討を深めたい.そのために不可欠な基礎作業として,近時公刊が相次いでいる「裁判官対話」研究関連文献の調査・収集も継続的に行う予定である

  • グローバル化時代における憲法秩序の再構築

    Project Year :

    2019.04
    -
    2022.03
     

     View Summary

    グローバル化の中で,国際的・超国家的・地域的レベルへの国家権限の委譲や非国家主体による国家機能の補完がすすみ,主権国家の基本構造そのものが強く揺さぶられている。国内法の立場から主権国家の存立と諸活動を法的に規律する役割を担う憲法もまた,このような問題状況に直面し動揺している。憲法の想定する規範的秩序を根本で支えてきた,領域主権を前提とするピラミッド型ないし階層型の一元的法秩序観,それこそがグローバル化が進行していく中で再考を迫られているからである。本研究は,法秩序の基礎に据えられるべき生身の個人=市民という視座に立脚して,グローバル化時代における憲法秩序の再構築を目指す。I「憲法秩序の基礎」については,グローバル化時代における国内憲法秩序の法的成立基盤について,ポツダム宣言によって成立するとされてきた日本国憲法の法的妥当性を素材に再考した。また,いわゆるグローバル立憲主義のフランス憲法学における対応のあり方を分析し,その三対の原理(法の支配,民主主義,人権の保護)の通用性の射程の検討,とりわけ西洋外の諸地域におけるそれらの諸原理の意義と限界に関する検討を行った。II「グローバルな公共空間の発展と憲法秩序」については,現在主流のリベラル・ヴァージョン立憲主義を再検討することを目指して,先進国の移民問題がそれぞれの憲法秩序にもたらす影響を歴史的かつ具体的に検討した。また従来の民主的正統性に基づく統治構造像の再検討の一環として,在留外国人の選挙権について分析した。法規範の多様化についてはソフトロー論の国際社会における現代的な意義を見直した。移民の国際家族関係と多文化主義の諸相について,慎重に判断して制度設計をする必要があることを立証した。刑事法におけるグローバル化については,実効的な対策のためには,規制根拠の分析・明確化と,刑事法・行政法・民事法を横断的に視野に入れたエンフォースメントの構築が必要であることを立証し,刑事規制の必要性を根拠づける立法事実を,いくつかの問題領域に関して分析する作業を進めた。Ⅲ「グローバル化経済と憲法秩序」については,「経済」を「流通」に限定して理解した上で,そのような流通過程における「消費者」と,生活弱者としての「消費者」とを峻別することで,経済市場という場と生活社会という場の2つを提示し,その各々について国家活動を分析する視点を提示した。またグローバル化経済の下では,規制の対象となる経済活動およびその主体をどのように特定するかによって,規制の対象およびその範囲を適切にできるかどうかに影響が生じることを立証した。研究グループの会合を定期的にもって研究発表及び意見交換を行い,活発に研究活動を行っている。とりわけ多分野の研究者と議論する中で,相互に有意義な示唆を得ながら各自の研究の意義を確認するとともに,今後研究を進めるべき方向性に互いに啓発して研究を進めることができている。具体的な各論点についても,当初の計画に沿って今後の研究の進展への手がかりを得ることができている。研究活動のあり方としては,これまでと同様に,定期的に会合をもつことで,意見交換を行いながら研究活動を行うことが期待される。研究全体の方向性としては,近代国民国家に関する主権やメンバーシップをめぐる議論について,比較思想史・比較法制史の成果を基盤としつつ,憲法,国際法及び国際私法の視点を踏まえて,多角的視野から研究を進めたい。具体的な論点としては,現代立憲主義にとって国際人権規範の果たす役割,諸国家の公共的決定に対する民主的正統性の担保のあり方についての「被利害影響原理」とは異なる諸原理を通じたデモスの範囲の確定のあり方についての研究を進める予定である。さらに,国際社会の利益について国家および国際社会が果たすべき役割について,理論的および実際的検討を行う。現代世界における法的アクターや法規範の多様化について,引き続き従来の国際法学の議論の基礎理論的な再検討を継続するとともに,それらが憲法秩序に及ぼす影響について,伝統的論点である国際法と国内法との関係の議論の見直しに繋げる議論を具体化する方向で考察をすすめる。刑事法との関連では,環境や文化的価値という人類規模の利益の刑事的保護について,国際的な法執行への取組みにも研究の重点を置く。経済秩序との関係では,規制の対象となる経済活動およびその主体をどのように特定するかについて,内外の裁判例の検討を継続し,裁判所によって用いられている考慮要素を抽出することを目指す。また,経済市場との関係についても,経済法や消費者法の理解を深めると共に,経済学・経済史学等の知見も頼りに経済という概念をより明確にしつつ,本研究で提示する経済市場と国家との関係に関する理論の精緻化を図る予定である

  • 持続可能な風評対策と放射性物質検査体制に関する実証的研究ー行動経済学による接近

    Project Year :

    2019.04
    -
    2022.03
     

     View Summary

    本研究では、風評被害に関する新たな視点として「当初に誤解や偏見がなくても風評被害は発生しうる可能性」を実証的に検証するため、福島県産農産物の風評被害に注目する。また、このような可能性を考慮に入れた上で、福島県全体にとって最適な風評対策について考察する。国内外における聞き取り調査や経済実験を実施し、それぞれの利害関係者の異なる視点と行動様式を統合的に分析することで、より広い視野から福島県における米の放射性物質検査と情報提供の体制に関する政策的示唆を導き出す。本研究では、風評被害に関する新たな視点として「当初に誤解や偏見がなくても風評被害は発生しうる可能性」を実証的に検証するため、福島県産農産物の風評被害に注目する。また、このような可能性を考慮に入れた上で、福島県全体にとって最適な風評対策について考察する。原発事故から9年、たとえ当初は福島県産に対する誤解や偏見がなかった人でも、「時間の経過とともに風評被害を引き起こす可能性」や「周囲に流されてとった行動から、事後的に福島県産への偏見をもつ可能性」を検証する。<BR>令和1年には、まず「当初に誤解や偏見がなくても風評被害は発生しうる可能性」について人間の限定合理性(特に認識の慣性)の視点から概念的に整理し、これまでの福島産農産物の需要に関する実証研究との整合性について検証した。検証結果は、5月に開催された国際ワークショップ(Institutional Study and Implications to Inductive Game Theory)において発表された。また9月には、福島県双葉郡において、住民、事業者、役所に対する聞き込み調査を実施した。聞き込み調査の結果は報告書にまとめ、調査協力者に送付した。加えて、調査の一環として実施した「リスク選好に関するパイロット実験」の結果を、11月に開催された第23回実験社会科学カンファレンスにおいて発表した。さらに、表情解析ソフトなどを購入し、表情や視線から福島産農産物に対する評価を測るラボ実験の内容や実施方法について準備した。(1)これまでの福島産農産物の需要に関する実証研究と新たな概念モデルとの整合性について、国際ワークショップで国内外に発表する機会を得た。(2)福島第一原発事故による影響がもっとも大きかった地域である福島県双葉郡において、幅広い関係者にたいして聞き取り調査を実施し、現時点での現地の声をより明らかにできた。また、調査報告書を協力者に郵送することで、調査結果の現地への還元および共有に努めた。(3)現地聞き取り調査におけるリスク選好に関する実験結果について、国内カンファレンスで公表する機会を得た。(4)ラボ実験に必要な機材(フェイスリーダーなど)を購入し、今後の実験の準備を進めることができた。引き続き、表情や視線から「福島産農産物に対する消費者の評価」および「情報提供の影響」を計測するラボ実験の内容や実施方法について準備を進める。また、ラボ実験だけでなく、現地調査でも使用できる視線トラッカーを購入し、現地調査の準備も進める。令和2年9月に福島県双葉郡における聞き取り調査を再度実施する予定であったが、新型コロナの影響もあり、実施時期を調整中

  • 国境を越える立憲主義の成立可能性と国際法・憲法の基本概念

    Project Year :

    2018.04
    -
    2022.03
     

display all >>

Specific Research 【 display / non-display

  • 主権国家体系の構造変容に対応する法政策の基礎理論に関する学際的研究

    2016   最上敏樹, 清水章雄

     View Summary

    今日、グローバル・ガバナンスの枠組は揺らぎ、新たな秩序像も明らかでないが、ヨーロッパでは「グローバル立憲主義」論が有力に主張され、立憲主義を基礎に国際社会の新たな枠組形成を探求している。これは、世界の秩序化を推進する魅力的理論だが、他方ヨーロッパの経験を基礎にグローバルを議論する弱点があり、そのままでは普遍的理論となり得ない。本研究は、同理論に東アジア的要素を注入して脱ヨーロッパ化し、真に普遍的な理論に成長させようとする。そのためには、東アジア・ヨーロッパ双方の研究者による共同作業が不可欠である。2016年度は、同理論の提唱者であるAnne Peters教授を招請してワークショップを開催し、共同討議を核とした研究方法の妥当性を確認でき、その継続により、研究目的を達成できる展望が明らかになった。

  • 地域経済統合の法的検討-EU法の発展と日本の課題-

    2003  

     View Summary

     地域経済統合、特に自由貿易協定を利用した地域経済協力の進展は、東アジアにおいても顕著である。法的観点からの議論は、これまで必ずしも多くなかった。最近、日本でも東アジア共同体に関する議論が開始されているが、なお法的な検討は不十分であることに変化はない。しかし、NAFTAの締結に際してアメリカでは主権論争があったように、FTAは本来きわめて法的な現象である。そして、東アジアの多くの国がWTOに既に加盟し、その司法化された紛争解決手続きを利用していることが示すように、この地域においても法化の傾向は顕著である。東アジア地域の諸国間で締結されたFTAの中に、法的に整備された紛争解決制度を備えるものもみられるようになっていることもそれを示唆している。それでは、地域経済統合を法化させる程度は、どのように考えるべきであろうか。東アジア地域は、これまでソフトな法制度化が進められてきた地域であり、法制度化には馴染まない地域であるとの意見は少なくない。しかし、既にWTOに加盟し、WTOの司法化された紛争解決手続きを受け入れている以上、東アジアにおいても、WTOと同レベルの法制度化、具体的には司法化された紛争解決手続きを地域統合においても実現することは容易であるはずである。但し、この場合、WTOとFTA両者の紛争解決手続きがリンクしていないために、両者において異なる解釈が発展する可能性があり、両者の整合性に対する配慮が求められることになる。この点では、EUが締結しているFTAが参考になり、両者において一貫した法解釈が発展することを担保するために必要な幾つかの方法を示している。 そもそも、EUにおける地域統合の進展を検討すれば、法制度を利用した統合が、政治的合意の制度化に止まらず、法制度内部のダイナミクスが、統合自体の推進力を生み出す可能性のあることが理解できる。その意味で、統合に果す法の役割を軽視することはできない。

  • 欧州連合(EU)法の憲法化―基本条約改正とEUの法的性格の変化―

    2002  

     View Summary

     本研究においては、2つの視点から、EUの憲法化と言われる現象を考察した。第一に、1980年代の一連の基本条約改正の結果として、加盟国からECに移譲された権限の内容を詳細に検討した。一見すると多くの領域においてECの権限行使が可能となっているが、その内容をさらに検討すると、必ずしも加盟国の国家主権と正面から対立するものではないEC権限も少なくなく、単純なゼロサムゲームが、ECと加盟国という垂直的な関係において行われているとは評価できない。第二に、それらのEC権限行使に適用される「補完性の原則」を検討した。1993年に発効したEU条約は、「補完性の原則」を新たに導入した。補完性の原則の意義については、様々な見解が対立するが、実定法的にはEC権限行使を制約する原理であると評価せざるを得ず、ECに移譲された諸権限の行使は、同原則導入以前より抑制されることになる。もっとも、司法審査が十分に機能しておらず、その意味で抑制原理としての機能に限界があることも明らかと成った。 現在EUは、憲法条約制定に向かった議論を煮詰めており、憲法化の過程は、一層進行するように見える。しかし他方で、1990年代における進展が、単純なEUの国家化ではないことを明らかにした本研究の成果は、今後のEUにおける変化を分析する際に、無視することの出来ない視点を提供することになるだろう。

  • 自由貿易協定の法的検討

    2001  

     View Summary

     1990年代以降、特にWTOの創設後、世界の各地域において、自由貿易協定の締結による地域経済統合を推進する動きが活発化し、その傾向は東アジアにおいても例外ではなく、日本も日本・シンガポール経済連携協定の締結を契機に、そのような動きに参画している。このような地域経済統合については、経済的な観点から議論されることが多いが、法的な観点からも様々な問題がある。すなわち、そもそも地域経済統合を国際法を中心とした法的手段を利用して進めることにどのような意義かあるのか、また地域経済統合とWTOとの関係をどのように理解するか、より具体的には、二国間FTAを利用した地域統合の推進は、マルチの貿易自由化を目的とするWTOを推進する役割を果すのか、それを阻害する役割を果すのか等の問題である。また、自由貿易協定において規定される内容についても、様々な問題がある。 このような課題を明らかにするためには、過去に締結された自由貿易協定の内容とともに、現在締結されようとしているアジアにおける自由貿易協定の内容を合わせて検討する必要がある。これらの検討からは、単に事実上の経済関係を推進するだけではなく、それを法を利用して制度化することの重要性を窺うことができる。 

  • ECと加盟国の権限配分―「EC法の優位」と専占理論―

    2000  

     View Summary

     ECは、加盟国より国家主権の一部を移譲されて成立した組織であると通常説明されている。本課題は、このECに移譲されたと加盟国に残された権限との関係を法的に考察することを目的としたものである。両者の権限関係を考察するためには、ECが有する権限が、どのような性質を有するものであるかをまず明らかにする必要がある。そこで、ECの対外的な権限を素材にして、権限の性質を概観したのが、『ヨーロッパ対外政策の焦点』所収の「EU対外関係の法的基礎」という論文であり、ECの権限が排他的権限と競合的権限という二種類に区分されること、通商政策の権限は排他的権限であることを明確にした。しかし、本論文は出発点としての概念の整理を行ったに止まり、それだけではECと加盟国の権限関係は、未だ明確ではない。そこで、次に権利主体として国際社会に登場しているECの位置を明らかにするために、ECが当事者となっている国際条約の「直接効果」に関する欧州裁判所の判例を検討した。これが、早稲田法学に掲載した「ECにおける国際条約の直接効果―「条約の自動執行性」と「EC法の直接効果」―」である。国際条約の直接効果は、EC法の直接効果と同一レベルで議論されることが少なくない。しかし本論文は、ECが独自の国際法主体性を持つ以上、EC内部の法であるEC法の直接効果と、ECと域外第三国との間に締結された国際条約の直接効果は、理論的には同視できないことを証明しようとしたものであり、不十分ながらその目的を達成することができたと考える。今後は、これらの成果を前提にして、さらにEC法の優位と専占理論の関係を深めていく予定である。

display all >>

 

Syllabus 【 display / non-display

display all >>