2024/04/12 更新

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コウゴ チハル
向後 千春
所属
人間科学学術院 人間科学部
職名
教授
学位
博士(教育学) ( 東京学芸大学 )
ホームページ
プロフィール
早稲田大学人間科学学術院の向後千春です。
eラーニングやインストラクショナルデザインの研究をしています。

経歴

  • 2012年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   人間科学学術院   教授

  • 2007年04月
    -
    2012年03月

    早稲田大学 人間科学学術院   准教授

  • 2002年09月
    -
    2007年03月

    早稲田大学 人間科学部   助教授

  • 1994年
    -
    2001年

    富山大学 教育学部   助教授

  • 1989年
    -
     

    早稲田大学 情報科学研究教育センタ−   助手

研究分野

  • 科学教育 / 教育工学

研究キーワード

  • タスクアナリシス

  • ユニバーサルデザイン

  • マルチメディア

  • ノートテイキング

  • 表情認知能力

  • 情動

  • 精神的作業負荷

  • 学習システム

  • ホームページ

  • e-learning

  • 授業評価

  • 実践と評価

  • 精神発達遅帯

  • Webベース教育

  • 学生評価

  • 教授学習行動

  • アイマ-クレコ-ダ

  • 言語性学習障害

  • ブレンディッド・ラーニング

  • コンテンツ

  • 電子掲示板

  • WEB型教材を付加した授業

  • オンディマンド型講義

  • ワークショップ

  • データベース

  • 高齢者

  • 事象関連電位

  • ガイドブック

  • 電子掲示版

  • 教授方略

  • Web型教材

  • 個別化教育システム

  • ネットワーク

  • 映像教材

  • 精神発達遅滞

  • メニューデザイン

  • 動機づけ

  • 大学院教育

  • 認知特性

  • 認知援助法開発

  • 質問紙

  • 文章刺激

  • CAI

  • 中学校

  • アンダーライニング

  • ユ-ザビリティ

  • 小学校

  • 言語性タイプ

  • 情報教育

  • 眼球運動

  • インターネット

  • 情報活用能力

  • デ-タベ-ス

  • インストラクショナルデザイン

  • グル-プウェア

  • e-ラーニング

  • 形成的評価

  • 高等教育

  • eラーニング

  • 遠隔教育

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論文

  • 批判的思考育成のためにeラーニングを取り入れた実践のシステマティックレビュー

    名知 秀斗, 向後 千春

    日本教育工学会研究報告集   2023 ( 2 ) 154 - 161  2023年07月

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    本研究の目的は,発表年や教科,対象,研究の概要を整理した上で,初等中等学校の批判的思考教育において,eラーニングがどのように取り入れられてきたのか,研究資料を提示することとした.年別に整理した結果,2019年以前と比較すると,2020年から2023年の文献数が多いことが明らかとなり,これは新型コロナウィルスの影響受けたことが要因と推察された.また,小学生を対象とした研究数が少なく,国語科の研究は見受けられないことが明らかとなった.さらに,初等中等学校の批判的思考教育で使用されるeラーニングは,「WebQuest」「Webサイト学習」「Web情報の評価」「インタラクティブなアプリ学習」「オンライン交流」「コンセプトマッピング学習」「電子漫画」「動画学習」の8つに分類されることが明らかとなった.

    DOI

  • 児童の「きく」力とその説明要因が理科の学力に及ぼす影響

    宮内 健, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌    2021年

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    <p>本研究の目的は児童の「きく」力とその説明要因が理科の学力にどのような影響を及ぼしているかを明らかにすることである.小学校学習指導要領解説国語編(文部科学省 2017)の示す「聞くこと」の指導事項にもとづき,児童の「きく」力を「話し手の伝えたいことや自分が聞きたいことを聞いて理解し,聞いたことをもとにして自分の感想や考えをもつこと」と定義した.共分散構造分析によって,理科の学力は,児童の「きく」力,漢字書字力,言語性ワーキングメモリによって説明,予測されることが明らかになった.この結果より,児童の「きく」力や漢字書字力,言語性ワーキングメモリに着目した教育課程の編成や授業デザインが理科の学力向上を実現するための有効な手立てになると期待される.</p>

    DOI CiNii

  • 教室の学びにおける児童の「きく」力尺度の作成

    宮内 健, 向後 千春

    読書科学   62 ( 3 ) 196 - 207  2021年

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    This study aimed to develop a measure of children's listening ability in the classroom and to examine its reliability and validity. In the Elementary School Course of Study Commentary (2008), children's listening ability in the classroom was defined as the ability to "listen" to instruction. The following factors were extracted from factor analyses: factor 1 "Advanced listening comprehension" and factor 2 "Basic listening comprehension," and these were developed into a scale consisting of a total of ten items, with five items under each factor. The validity was confirmed through the method of nomination and factor analysis for verification.

    DOI CiNii

  • セルフ・ハンディキャッピングとハーディネスを用いた社会人学生の類型化と成績・学習時間との関係

    中村 康則, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌    2021年

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    <p>本研究では,セルフ・ハンディキャッピング(SHC)とハーディネスの特性に注目して,社会人学生を類型化し,その成績・学習時間との関係について検討した.クラスター分析によって分類した結果,学生は「高SHC 型」「時間不足SHC 型」「低SHC 型」の3タイプに類型化された.これらの3タイプにおける成績・学習時間の差を検討したところ,「高SHC 型」の成績は,他にくらべ有意に低いことが示された.また,「低SHC 型」は,学習時間が他にくらべ有意に長く,成績は「高SHC 型」よりも有意に高いことが示された.本研究で示された学生の類型を用いることにより,成績や学習時間の傾向を予測できる可能性が示唆された.</p>

    DOI CiNii

  • 通信教育課程で学ぶ社会人学生のためのセルフ・ハンディキャッピング尺度(SHS-ASCC)の開発

    中村 康則, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   42 ( 4 ) 355 - 367  2019年

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    <p>本研究では,通信教育課程で学ぶ社会人学生が学習場面において採用するセルフ・ハンディキャッピングを測定するための尺度を開発し,その尺度の信頼性と妥当性を検討することを目的とした.また,開発した尺度を用いて,社会人学生が採用するセルフ・ハンディキャッピングの統制可能性についても検討した.その結果,「時間不足」「老化」「能力不足」「体調不良」の4因子14項目からなる「通信教育課程で学ぶ社会人学生のためのセルフ・ハンディキャッピング尺度(SHS-ASCC: Self-Handicapping Scale for Adult Students in Correspondence Courses)」が開発され,尺度には一定の信頼性と妥当性が認められた.これら4因子の統制可能性を検討したところ,社会人学生は「時間不足」「老化」「能力不足」「体調不良」のセルフ・ハンディキャッピングを統制不能と捉えていることが示唆された.さらに,「老化」「能力不足」には性差がみられ,男性よりも女性が強く認識することが示された.</p>

    DOI CiNii

  • TBL 型在宅看護授業における協同作業に対する認識が批判的思考態度に与える影響

    川上 祐子, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   43 ( 2 ) 139 - 149  2019年

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    <p>本研究では,在宅看護論の看護過程の授業において,Team-Based Learning(TBL)の方略を用いた場合,協同作業に対する認識が批判的思考態度に与える影響を検討した.在宅看護論を受講する看護大学生170人を対象に,単元の授業開始前と授業終了時に協同作業認識尺度,批判的思考態度尺度の質問紙調査を実施したところ,「協同効用」「論理的思考への自覚」「探究心」「客観性」が向上した.また,交差遅れ効果モデルを用いて概念間の因果関係を検討したところ,受講前に「個人志向」の認識が高かった学生は,受講後に「客観性」と「証拠の重視」を高めることが示された.一方,受講前に「協同効用」に良いイメージを持っていた学生は,実際にグループワークを行っても批判的思考態度が高まらなかった.そのため,「協同効用」に良いイメージを 持っていた学生であっても,グループワークにより批判的思考態度が高まるような授業改善が必要であると示唆を得た.</p>

    DOI CiNii

  • 教室の学びを支える児童のきく力の規定要因

    宮内 健, 向後 千春

    日本教育心理学会総会発表論文集   60   659 - 659  2018年

    DOI CiNii

  • 救急医療現場における看護OJT 指導者の成長プロセス

    佐伯 悦彦, 中村 康則, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   41 ( 0 ) 49 - 52  2018年

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    <p> 救急医療現場における看護師のOn The Job Training(以下,OJT)では,時間的猶予のない場面で教育的な関わりが求められる.本研究では,救急医療現場における看護OJT 指導者に必要な成長プロセスを明らかにするため,救急看護師15名に対して半構造化面接を行った.その結果,OJT指導者は教わった経験の応用や,教える経験の中で省察を繰り返して成長していた.救急看護師としての基礎力を身につけ,成熟させる経験を積み,感情コントロール力,エンゲージメント,リフレクション力,コミュニケーション力,教える力を経験と省察のスパイラルで成熟させることが,救急医療現場における看護OJT 指導者に必要な成長プロセスであることが示唆された. </p>

    DOI CiNii

  • 学校図書館を授業で活用するための教員研修プログラムの開発とその効果に関する研究

    富永 香羊子, 中村 康則, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   42 ( 0 ) 77 - 80  2018年  [査読有り]

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    <p>本研究では,教員に対して学校図書館を授業で活用するための研修プログラムを開発し,研修の効果を検証した.その結果,研修プログラムにおける学校図書館を活用した課題解決型の授業について,次の3点が明らかとなった.(1)児童生徒の主体的な学びを育み,学び方の習得に繋がる.(2)児童生徒の21世紀型能力の獲得に繋がる.(3)意図的・継続的に実施することが望ましい.これらの結果から,研修を通して学校図書館を授業で活用したことによって,教員の学校図書館活用への意識の変容を促し,一定の効果をもたらすことが示唆された.</p>

    DOI CiNii

  • インストラクショナルデザインの観点を採用したアクティブラーニング

    向後 千春, 向後 千春

    名古屋高等教育研究   ( 17 ) 163 - 176  2017年03月

    DOI CiNii

  • JMOOC の講座におけるe ラーニングと相互評価に関連する学習者特性が学習継続意欲と講座評価に及ぼす影響

    渡邉 文枝, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   41 ( 1 ) 41 - 51  2017年

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    <p>本研究では,MOOCに代表されるオンライン講座におけるドロップアウト率の低減を図るための示唆を得るために,JMOOCの講座における学習者のeラーニング指向性と相互評価指向性(相互評価への信頼感,相互評価の有用感)が学習継続意欲と講座評価に及ぼす影響について検討した.その結果,eラーニング指向性は,相互評価の有用感と学習継続意欲,講座評価に正の影響を及ぼすことが示された.相互評価指向性においては,相互評価への信頼感から講座評価に正の影響を及ぼすことが示された.相互評価の有用感は相互評価への信頼感と学習継続意欲,講座評価に正の影響を及ぼすことが示された.また,相互評価の有用感は,学習継続意欲と講座評価に対して最も大きな正の影響力を示した.これらのことから,eラーニング指向性と相互評価指向性は学習継続意欲と講座評価に寄与することが示唆された.</p>

    DOI CiNii

  • 大規模オンライン講座におけるeラーニング指向性の項目間の因果関係の検討

    渡邉 文枝, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   41 ( 1 ) 77 - 87  2017年

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    <p>本研究の目的は,eラーニング指向性質問紙短縮版を作成し,その信頼性と妥当性を検討するとともに,学習者のeラーニング指向性の変化とeラーニング指向性の項目間の因果関係を検討することであった.調査対象はJMOOCの講座における学習者であり,調査時期は最初の単元の受講開始前と最後の単元の受講終了時であった.分析の結果,eラーニング指向性質問紙短縮版は1因子構造であり,一定の信頼性と因子的妥当性が確認された.また,eラーニング受講経験の有無によるeラーニング指向性の変化を検討した結果,eラーニング未経験者は,eラーニングの講座を修了することにより,eラーニング指向性が向上する可能性が示唆された.eラーニング指向性の項目間の因果関係においては,交差遅延効果モデルによる分析の結果,「孤独」が重要な要因になっていることが示唆された.</p>

    DOI CiNii

  • マイクロフォーマット形式による研修の実践と効果の検証

    多喜 翠, 堂坂 更夜香, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   40   25 - 28  2017年

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    <p> 授業や研修のような対面式講義の活性化を図るための設計の一手法として,"マイクロフォーマット"という形式が提案されている(向後 2014).マイクロフォーマットとは,「様々な学習活動を組み合わせてユニット化したもの」である.本研究では,マイクロフォーマット形式で設計した研修を実施し,参加者の学習態度に及ぼす効果を検証した.その結果,様々な学習活動と適切な時間配分でデザインされたマイクロフォーマット形式の研修に対して,参加者は肯定的であるとともに,能動的学習を促し,学習意欲を喚起させることが示唆された. </p>

    DOI CiNii

  • 教えることについての態度尺度作成とBig Five 性格特性との関連

    早坂 昌子, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌    2017年

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    <p>本研究は,教えるという行為に対する態度に着目し,教えることについての態度尺度を作成することを目的とした.成人178名を対象にして因子分析した結果,「教えることへの自信」,「教えることの価値」,「教える相手次第」の3因子15項目で構成されていることが示された.また,教えることについての態度尺度とBig Five 性格特性,教える仕事に就いた経験,育児経験の関係について検討した.その結果,Big Five 性格特性は各因子に関係があり,就業経験は「教えることへの自信」得点に有意な差が認められたものの,育児経験による差異はみられなかった.したがって,教えることについての態度は,パーソナリティ特性や経験に関係があることが示唆された.</p>

    DOI CiNii

  • 教室の学びを支える児童のきく力尺度の作成

    宮内 健, 向後 千春

    日本教育心理学会総会発表論文集   59   304 - 304  2017年

    DOI CiNii

  • 新人看護師を支援するプリセプター育成のための研修コースの開発と効果の測定

    杉浦 真由美, 向後千春

    日本教育工学会論文誌   40 ( 4 ) 337 - 347  2016年  [査読有り]

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    本研究では,プリセプターの資質に応じたプリセプターを育成するために,新人看護師が支援を求める場面を教材化し,ビデオ,講義,ロールプレイ,リフレクションを組み合わせた研修コースを開発した.開発の準備として,新人看護師を支援するプリセプターに求められる資質について調査した結果,「全体的な支援」「指導力」「職務への支援」「新人看護師への態度」の4因子<br />
    25項目が抽出された.さらに,新人看護師が支援を求める場面には,「行動」「感情」「態度」の<br />
    3つの側面があることが示された.開発したコースを使った研修の前後でプリセプターの自信度<br />
    に変化がみられるのか検討した結果,研修前にプリセプターの自信度が低い群においても自信度<br />
    に有意な上昇がみられた.これは新人看護師ならびにプリセプターの経験を教材化し,研修ではビデオ,講義,ロールプレイ,リフレクションを組み合わせたことによってプリセプターの役割が明確にイメージでき,自信度の上昇につながったと考えられる.

    DOI

  • 講義動画中におけるクイズの提示が受講者の学習意欲に及ぼす効果

    佐藤 満明, 柄本 健太郎, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   39   77 - 80  2016年

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    eラーニングでは,動画教材の中に何らかの工夫を施すことで学習者の学習意欲を向上させることが重要である.そこで,本研究では大学生と一般社会人52名を対象に,動画教材にクイズを挿入することで,ARCSモデルに基づく学習意欲のどの側面が向上するのかを実験的に検討した.その結果,クイズ挿入によって「自信」と「満足感」が有意に向上したが,「注意」と「関連性」では有意な向上は見られなかった.このことから,クイズの出題と解答が,学習意欲の中でも受講者の「自信」と「満足感」の側面を向上させる効果があることが示唆された.

    DOI CiNii

  • JE01 アドラー心理学に基づくクラス会議の実践とその効果(自主企画シンポジウム)

    向後 千春, 多喜 翠, 伊澤 幸代, 赤坂 真二, 堂坂 更夜香

    日本教育心理学会総会発表論文集   57 ( 0 ) 68 - 69  2015年

    DOI CiNii

  • ビジネスプロセスモデルで表記したマルチメディア教材は学習動機にどのような影響を与えるか

    中村 康則, 向後 千春

    コンピュータ&エデュケーション   39 ( 0 ) 92 - 97  2015年

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    本研究では,マルチメディア教材向けに,学習の進め方と,メディアの配置をビジネスプロセスモデル(BPM)で表記することのできる「BPM掲示システム」を開発した。BPM掲示システムでは,学習の進め方をBPMで表記し,また,学習のステップごとに「テキスト教材」「ビデオ教材」「学習時間の目安」「学習成果物の例」「Q&A BBS」の各メディアを一緒に配置できるようにした。BPM掲示システムが学習動機に与える影響について評価したところ,マルチメディア教材をBPMで表記することは効果的であることが示された。さらに,学習動機「注意」「自信」「満足感」には,複数のメディアを一緒に配置することの影響が示唆された。

    DOI CiNii

  • OJT を指導するために必要なコミュニケーション能力・知識・経験が指導方法に与える影響:自動車メーカーの設備保全職場を対象とした事例

    工門 真人, 中村 康則, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   41 ( 0 ) 1 - 4  2015年

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    <p> 本研究では,自動車メーカーの設備保全職場を事例として,OJT を指導するために必要なコミュニケーション能力や知識・経験がOJT の指導方法に与える影響を検討した.因子分析の結果,OJT を指導するために必要なコミュニケーション能力や知識,経験は「他者受容」「表現力」「解読力」「自己主張」「自己対応力」「他者対応力」「知識」「経験」の8因子が抽出された.OJT の指導方法は「ストレッチ」「リフレクション」の2因子が抽出された.パス解析の結果「他者受容」と「自己主張」が「ストレッチ」に正のパスを示した.このことから,相手の意見や立場を尊重しながら自分の考えを論理的に主張することで「ストレッチ」が高くなることが示唆された. </p>

    DOI CiNii

  • オンライン大学を卒業した社会人学生の回顧と展望に関する調査

    関 和子, 冨永 敦子, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   38 ( 2 ) 101 - 112  2014年

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    社会人の高等教育機関での学びを後押しする社会的な動きを背景として,社会人が大学に入学するに至った動機,学業の継続要因と阻害要因,学びを通して得た意識変容について明らかにした.eラーニングによる大学通信教育課程を卒業した社会人を対象に面接調査を実施し,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによって分析した結果,社会人の入学動機には,内的動機と外的動機が複合的に働いていること,また,大学での学業を経たことにより,学習,交友,人生においても種々の意識変容があったことが明らかになった.eラーニングで学ぶ社会人学生には,教員やメンター,学友のコミュニティとの関わりが重要であることが示された.

    DOI CiNii

  • オンライン大学生の卒業後の変化と満足度との関係

    田中 理恵子, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   38   105 - 108  2014年

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    オンライン大学を卒業した社会人を対象として,"入学して良かったこと","入学して大変だったこと"や,"卒業後自分自身に与えた影響"について調査した.その結果,オンライン大学に在学したことの評価は,在学中の"学友との交流"と卒業後に"思考力とスキル"が身についたことが規定要因であることが明らかになった.また,"思考力とスキル"は"書くことの困難さ"を体験することで達成されると同時に"論文指導"も影響を与えることが明らかになった.さらに,在学中に,"時間管理の困難さ"を経験することによって時間管理のスキルが鍛えられ,卒業後の"仕事とキャリア"に影響を与えることが明らかになった.

    DOI CiNii

  • シナリオ型ビデオ教材と実習を組み合わせた造影剤副作用発現時の対応に関する研修の効果(教育実践研究論文)

    杉浦 真由美, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   36 ( 4 ) 429 - 438  2013年

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    病院における診療場面で,X線撮影やCT検査は疾患の診断に広く用いられている.なかでも,造影剤を用いた検査は,病変部位の抽出に大きく貢献しているが,まれに重度の副作用が発現するという問題がある.そのため,造影剤の副作用発現時には,迅速かつ的確に対応できる能力が必要である.本研究では,その知識とスキルを身につけるために,シナリオ型ビデオ教材と実習を組み合わせた研修コースを開発した.看護師・放射線技師に対して,ゴールベースシナリオ(Goal-Based Scenario, GBS)に基づくシナリオ型ビデオ教材と実習を組み合わせた造影剤副作用発現時の対応研修と通常のレクチャー型研修を行った結果,看護師は講義のみの教育方法よりも半年間の長期に渡って有意に高いテストの得点を示し,どのような学習スタイルにおいても効果的であることが示された.一方,放射線技師では両条件間には有意な差はみられなかった.

    DOI CiNii

  • シナリオ作成を伴ったロールプレイング授業が批判的思考態度に及ぼす効果

    山元 有子, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   37   33 - 36  2013年

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    高校生自身がシナリオを作成するロールプレイングを「家庭総合」の授業に取り入れた.この授業が高校生の批判的思考態度に及ぼす効果を質問紙により調査・検討した.その結果,「論理的思考への自覚」は,授業後に有意に高くなった.また,グループ活動を好まない群の「他者の意見受容」や「知的探求心」が,授業後に高まることが明らかになった.これらの結果は,シナリオ作成を取り入れたロールプレイング形式の授業の有効性を示唆するものである.

    DOI CiNii

  • eラーニングによる導入科目受講前後における社会人学生の学びに対する自信の変化

    石川 奈保子, 向後 千春, 冨永 敦子

    日本教育工学会論文誌   37   21 - 24  2013年

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    本研究では,eラーニング制の社会人学生の,導入科目の受講前後における大学での学びに対する自信について調査した.その結果,以下の2点が明らかになった.(1)新入生は,特に学習に対して不安を感じている一方,大学で学ぶことに対する周りの理解についてはそれほど不安を感じていない.(2)導入科目のホームワークを実施した学生は,学習,大学内でのコミュニケーション,大学で学ぶことに対する周りの理解への自信が上昇した.このことから,入学直後に大学で学ぶ際のスキルを導入教育で提供し,さらに実際に実習してもらうことによって,学生が大学での学びに対する自信を付けることに寄与できることが示唆された.

    DOI CiNii

  • タブレット端末における教材の提示方法が学習に及ぼす影響

    渡邉 文枝, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   36   109 - 112  2012年

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    本研究では,タブレット端末における画像と文章を含めた教材を作成し,アニメーションの有無,文章の有無の観点から,学習に効果的な提示方法,および提示方法とわかりやすさとの関連について検討した.その結果,タブレット端末に提示する教材として,字句レベルの記憶学習には画像のみを提示する方法,特に学習内容の理解においては,アニメーションを付加した画像を提示する方法が,学習に効果的である可能性が示唆された.一方で,学習者は,アニメーションを付加した画像と文章を組み合わせた提示方法をわかりやすいと主観的に認知していることが示された.

    DOI CiNii

  • PG-067 教育心理学におけるアドラー心理学の適用に関する考察(学校心理学,ポスター発表)

    向後 千春

    日本教育心理学会総会発表論文集   54   759 - 759  2012年

    DOI CiNii

  • 大学におけるeラーニングとグループワークを組み合わせたブレンド型授業の設計と実践(<特集>大学教育の改善・FD)

    向後 千春, 冨永 敦子, 石川 奈保子

    日本教育工学会論文誌   36 ( 3 ) 281 - 290  2012年

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    eラーニングと教室でのグループワークを週替わりで交代に行うブレンド型授業を設計し,3年間に渡って実践した.1年目は通信教育課程向けのeラーニングコンテンツを流用し,2年目以降はブレンド型授業用に新規に開発した.ブレンド型授業導入以前の対面授業,ブレンド型授業の1年目,2年目,3年目の成績分布を比較したところ,1年目はほかに比べて成績高群が有意に少なく,成績中群が有意に多かった.しかしながら,2年目以降は,対面授業と有意な差はなかった.また,学習者のブレンド型授業に対する好みは,1年目よりも2年目以降が有意に高くなった.このことから,ブレンド型授業用に授業を設計すれば,対面授業と同程度の学習効果を上げることができ,かつ受講生からも受け入れられることが示唆された.しかしながら,一方で,対面授業に比べて,ブレンド型授業は不合格者が有意に多く,ブレンド型授業に馴染めない学習者が一定の割合で存在していることが示唆された.

    DOI CiNii

  • 大学eラーニング課程におけるスタディスキルコンテンツ

    向後 千春, 石川 奈保子

    日本教育工学会論文誌   35   13 - 16  2011年

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    大学の通信教育課程における導入教育として,スタディスキルの内容をオンデマンド化し,提供した.スタディスキルは,情報スキル,大学での学び方,文献検索,レポートの書き方,プレゼンテーションといった内容を扱い,10〜20分の長さのコンテンツ6本が,A4判63ページのテキストとともに提供された.この科目の受講は任意で単位とは無関係であった.2週間ごとに1単元が提示され,ホームワークという名前で課題も出された.提出された課題に対しては担当教員がフィードバックを行った.その結果,新入生の視聴割合は49.9%であった.科目内容の役立ち度については,5段階評定で4.21〜4.62の評価を得た.この評価結果から,スタディスキル科目の内容が有用なものとして認知されていることが示唆された.

    DOI CiNii

  • ブレンド型大学授業における授業形態の好みと成績との関連

    冨永 敦子, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   34   37 - 40  2010年

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    eラーニングと対面授業を組み合わせたブレンド型の授業形態が広まりつつある中で,学習者がこうした授業形態をどうとらえているのかを調査した.eラーニングとグループワークを組み合わせた予習タイプのブレンド型授業を実施し,その前後でeラーニング,ブレンド型授業,グループワークについての好みのデータを取り,検討した.その結果,eラーニングやブレンド型の好みについては,成績群の間に差はなく,どの群も受講後のほうが高くなった.グループワークの好みについては,上位群・中位群は受講後高くなったが,下位群は変わらなかった.予習タイプのブレンド型授業の場合,成績によってグループワークの好みに差があることが示唆された.

    DOI CiNii

  • eラーニング授業におけるレビューシートの利用が授業評価に及ぼす効果

    伊豆原 久美子, 向後 千春

    日本教育工学会論文誌   33   53 - 56  2009年

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    学生が毎週の授業の感想や質問などを教員とメンターに送る機能をレビューシートという名前でLMSに実装し,大学のeラーニング形式の授業で利用した.学期末にレビューシートとARCS動機づけモデルの枠組みによる授業評価アンケートを実施し,レビューシートの利用が授業評価に及ぼす効果を検討した.レビューシートに関する設問を因子分析した結果,「学習促進」「負担回避」「コミュニケーション」「不安・気遣い」の4因子が抽出された.4因子と授業評価を潜在変数として共分散構造分析によるパス解析を行った結果,コミュニケーションへの好意的な反応が授業評価を向上させることが示唆された.

    DOI CiNii

  • PE043 BBSにおける小グループ3ステップ討論の評価(ポスター発表E,研究発表)

    向後 千春, 浅田 匡, 野嶋 栄一郎

    日本教育心理学会総会発表論文集   46   516 - 516  2004年

    DOI CiNii

  • 大学生の基礎リテラシーとしての言語表現教育

    向後 千春

    コンピュータ&エデュケーション   9   48 - 53  2000年

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    富山大学で行われている教養科目のひとつ、「言語表現」について報告する。言語表現が開設されるまでの背景と必要性、現在までの実施状況を記述し、さらにその問題点について議論する。言語表現が情報処理科目との選択になっていることは、大学生のリテラシー教育として不十分であり、それを解決するために、言語表現と情報処理を統合し、電子時代のリテラシー教育として再編成することを提案する。また、実施上の工夫として、モジュール化された3回程度の授業を多数開講し、その中から学生が自分に必要なものを選んで履修していくという方法を提案する。

    DOI CiNii

  • 個別化教授システム(PSI)の大学授業への適用

    向後 千春

    コンピュータ&エデュケーション   7   117 - 122  1999年

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    大学の「情報処理」や「統計学」といった基礎的な科目で、個別化教授システム(PSI, Personalized System of Instruction)を実践している。この授業実践の特色は、Web化された教材の利用、受講生10人にひとりの割合でつくプロクター(指導者)、自己ペースによる進度、単元ごとの通過テストによる完全学習といった点にある。この報告では、授業実施にあたってのポイントを整理し、考察する。

    DOI CiNii

  • PSI 方式の授業における個人進度データベースの設計と評価

    山崎 一法, 向後 千春

    日本教育工学雑誌   23   95 - 98  1999年

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    PSIは, 大学における大人数授業を行う上で非常に有効なシステムだが, 現状では学習進度管理を人手に頼っているため, 学生が自分の進度状況を把握することや, プロクターが全体の進度状況を把握し管理することに大きな手間がかかり, あまり効率的ではないことがわかった.そこで本研究では, 学生の個人データベースを作成し, 学習の進度管理を効率的に行うためのシステムを構築し, 授業実践において使用して, その評価を行った.

    DOI CiNii

  • CD-ROM教材を利用した授業におけるノート取り行動

    向後 千春

    教育メディア研究   6 ( 1 ) 47 - 51  1999年

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    大学の「情報処理」や「統計学」といった基礎的な科目で、自己ペースによるCD-ROM教材を使った授業を実施し、そこでのノート取り行動について検討した。授業の最終回に行われたアンケートを分析した結果、特別にノート取りを求められていなかったにもかかわらず、統計学で63.6%、情報処理で28.9%の学生が自発的にノートを取った。このことから、学生のノート取り行動を促進するような電子的教材のデザインを考えるためのいくつかの示唆を行った。

    DOI CiNii

  • マンガによる表現が学習内容の理解と保持に及ぼす効果

    向後 智子, 向後 千春

    日本教育工学雑誌   22 ( 2 ) 87 - 94  1998年

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    本研究はマンガによる学習内容の提示が理解と保持に及ぼす影響について検討した.学習内容部分とストーリー部分を含むマンガを材料として,(1)マンガか文章かによる学習内容部分の表現方法の違い,および,(2)マンガによるストーリー部分の提示の有無の2つの要因が内容の理解と保持に及ぼす効果について実験した.各要因が理解の深さにどのように効いているのかを検討するために,解答に必要とされる理解の度合いが異なるようなテストを3種類用意し,読解直後と1週間後にテストを行った.その結果,解答にあまり深い理解を必要としない場合,マンガによる学習内容部分の提示が有効であるが,推論や新しい事態への知識の適用が必要とされるテストでは,マンガによるストーリー部分を提示することが成績を有意に高めることが明らかになった.また,実験後のアンケート結果から,関心度はストーリー部分を含む全体を提示することによって高まることがわかった.

    DOI CiNii

  • 日本の小学校・中学校の教科書における説明図への言及とキャプションの分析

    向後 智子, 向後 千春

    日本教育工学雑誌   21   25 - 28  1997年

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    本研究では, 日本の小・中学校で利用されている国語, 算数・数学, 理科・科学の教科書において載せられた説明図のキャプション, 本文中での説明図への言及, その内容について分類し, 分析した.その結果, 本文での説明図への言及については, 教科によって様々な特徴が見られたが, 図についての言及が全くない場合が無視できない割合で存在した.キャプションについては, 学習を促進するような工夫があまり見られなかった.また, 説明図の内容について検討したところ, 本文の内容と関連のない説明図も無視できない割合で見られた.以上のことから, 日本の教科書の図とキャプションについては改善すべき点が多いことが明らかになった.

    DOI CiNii

  • 字幕映画の視聴における眼球運動の分析

    向後 千春, 岸 学

    日本教育工学雑誌   20 ( 3 ) 161 - 166  1996年

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    映像と文字情報の提示についてのデザイン原則への示唆を得ることを目的として,外国映画の字幕つきビデオを視聴するときの眼球運動を分析した.実験材料として,字幕版のビデオ,「JFK」と「マルコムX」を用いた.それぞれから5分間程度のシーン4つを選び,編集したものを,アイマークカメラを装着した被験者に視聴してもらい,そのときの眼球運動を記録した.1行6文字,1行13文字,2行13文字,2行20文字の4種類の字幕パターンに注目し,それぞれにおいて,眼球運動を,字幕への反応時間,先頭への移動時間,実質的な読み時間,(2行字幕の場合)改行時間,に分解し詳細に調べた.その結果,字数が増えれば増えるほど文字あたりにかかる時間が長くなり,そこでは行数の要因と文字数の要因とが効いていることが明らかにされた.

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 学習階層分析によるライティングチュートリアルプログラムの開発

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2020年04月
    -
    2024年03月
     

    冨永 敦子, 向後 千春, 岡村 浩昭, 伊藤 恵

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    本研究は4カ年を計画しており、1年目である2020年度は、1)プロトタイプとして語彙に関する学習階層図を作成した、2)学習階層図の最下位層の「単語の意味を説明できる」の問題(以下、意味問題)を作成した、3)大学生に解答してもらい、S-P表により妥当性を検証した。
    2021年度は研究期間の2年目として、1)語彙に関する学習階層図内の「文脈にあった適切な単語を選択できる」の問題(以下、文脈問題)を作成した、2)2020年度の調査と同じ大学生に回答してもらい、解答データをS-P表により分析し、妥当性を検証した、3)文脈問題と、2020年度実施した意味問題の成績を比較した。
    1)文脈問題の作成:「文脈にあった適切な単語を選択できる」というスキルを評価するために、選択式のテスト問題40問を作成した。問題として提示する文章は、情報通信白書、日本語辞書、類語辞典から選択した。
    2)作成した問題の妥当性の検証:インターネット調査会社を利用し、大学生を対象にテストを行った。2020年度に単語問題に回答した大学生182名に解答を依頼したところ、134名の解答があった。そのうち、途中放棄の6名を除外した128名(男性60名、女性68名)を分析対象とした。解答データをSP表により分析した結果、標準学力テストなどに多く見受けられる解答パターンであることが示された。40問中、良好が35問、準良好1問、要検討が3問、不良が1問であった。
    3) 文脈問題と意味問題との比較:SP表で不良と判定された問題(意味問題4問、文脈問題1問、計5問)を除外し、残りの問題の正解率を比較した。意味問題の正解率の平均は44.51%(SD=0.21)、文脈問題は58.45%(SD=0.26)であった。対応ありのt検定の結果,5%水準で有意であった(t(126)=7.87, p=.00)。両問題の正解率の相関係数は0.65であった。

  • 社会情動的スキルをトレーニングするためのプログラムの開発と実証研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2020年04月
    -
    2023年03月
     

    向後 千春, 杉浦 真由美, 冨永 敦子

     概要を見る

    本研究では、研究期間の3年間で以下の3点について明らかにしようと計画している。1つ目は、社会情動的スキルについてのこれまでの知見を元にして、その全体的な構造をモデル化することである。2つ目は、社会情動的スキルについてのモデルに基づいて一貫性のある具体的なプログラムを設計開発することである。そして3つ目は、そのプログラムを実践しながら改善し、最終的にその効果を検証することである。
    1年目である2020年度は次の2つを研究成果として実施した。1つ目は、日本教育工学会の全国大会で2つの発表をした。社会情動スキルの重要性についてレビューし、それを特に成人にトレーニングするためにはどのようにすれば良いかについて考察したものと、そのレビューに基づいてオンラインで社会情動的スキルをトレーニングするためのワークショップを設計したものである。
    2つ目は、早稲田大学エクステンションセンター中野校で「社会情動スキルを身につける:アドラー心理学をベースにして」というオンライン講座を2日間にわたって開催したことである。これは1つ目のレビューとトレーニングの設計に基づいて、実際のトレーニングコースを実施した。
    2年目の研究は、コロナの影響が長引いたため対面による実践的な研究が足踏み状態であった。その代わりに、研究レビューを進め、日本教育工学会の2022年度春季全国大会で「教える前提としての基本的心理欲求と学ぶ基盤としての社会情動スキル:その統合とコース開発」と題する発表を行った。

  • 生態学アプローチによる統合的教授デザインモデルの構築と実証研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2017年04月
    -
    2020年03月
     

    向後 千春, 冨永 敦子

     概要を見る

    スケールとメディアに合わせた教授デザインの原則を得ることを目的として、対象としては社会人学生と若年層学生を設定し、オンライン学習と対面学習の形態での実証研究を進めた。大学エクステンション講座の受講動機に関する研究、オンライン学習における自己調整学習方略の研究、通信教育課程で学ぶ社会人学生のセルフハンディキャッピング尺度の開発を進めることができた。また、これらと並行して、レポート再提出方式の実践やグループワークに対する態度尺度の開発、グループワークにおけるグループ分けの原則といった研究を進めることができた。

  • 教育工学分野の人材育成のためのMOOC運営と評価認定に関する総合的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2017年04月
    -
    2020年03月
     

    中山 実, 鈴木 克明, 向後 千春, 植野 真臣

     概要を見る

    教育工学に関する講義内容をMOOC形式で受講、評価認定が受けられるオンライン学習環境について、運営法、指導、支援および評価に関して研究を行った。学習すべきカリキュラムを開発し、学習データの分析機能を持つLMS上で6つのコースを試作運用した。これに加えて、他の機関での大規模学習データを分析し、運営上の考慮すべき点をまとめた。特に、学習者の活動を支援し、評価する手法として、ノート記録、内省、オンライン討論、相互評価の分析による知見をまとめた。学習活動支援のために、学習者の情動変化を、眼球運動や瞳孔、質問項目への反応などの分析から評価する手法を開発した。

  • eラーニング学習者のニーズを反映させたメンタ育成プログラムの開発

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2019年03月
     

    冨永 敦子, 向後 千春

     概要を見る

    メンタは,eラーニングに欠かすことのできない人材である.メンタは,eラーニング学習者の孤独感を解消するだけでなく,学習者それぞれに個別のアドバイスをすることにより着実な学習を促進していく役割も担っている.本研究では,まずeラーニング学習者がメンタにどのようなスキル・能力・態度を求めているのかを明らかにするために「メンタ資質尺度」を開発した.次に,このメンタ資質尺度による調査結果をもとに,eラーニングメンタ育成プログラムのプロトタイプコースを開発・実施した.さらに,これらの知見を活かし,メンタと同じ学習支援者であるTAのための育成ワークショップを開発・実施した.

  • 教育工学研究のグローバル化を推進するカリキュラム開発と人材育成に関する萌芽的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2015年04月
    -
    2017年03月
     

    中山 実, 鈴木 克明, 向後 千春, 植野 真臣

     概要を見る

    教育工学分野の人材育成のために,新たなカリキュラムが必要である.そこで,海外で教育通信工学や学習工学,情報工学のHCI分野で指導されているカリキュラムを言語分析し,その結果を基にカリキュラムを提案した.カリキュラムを構成する授業シラバスの言語分析によって,カリキュラム間の関係を調べたところ,共通する内容はあまり見られなかった.また,日本の教育工学における出版物を用いて,関連性を調べたところ,研究方法論などで共通内容が見られた.
    これらを検討の上,3つの分野で人材育成するカリキュラム案として,科目名とそのキーワードを提案し、具体的な学習プログラムの提供法も検討した.

  • ソーシャルメディアを利用した循環型教育システムの改善と教育実践の高度化

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2012年04月
    -
    2015年03月
     

    野嶋 栄一郎, 向後 千春, 刑部 育子, 植村 朋弘, 金森 紀博, 山本 裕子, 鶴田 利郎, 守 一介, 石原 英理子

     概要を見る

    本研究は,「生活のなかで発揮できる学力」を実現する学校システムを持つ館山市立北条小を対象に行われた研究である.学年会等の会議体を分析し,単に児童の授業を良質化させるだけでなく,「専門職の学習共同体」として教員を養成する機能を有していることを示した.また,ソーシャルメディアを利用した授業研究システムを開発し,実証実験を行い,北条小が持ち合わせるシステムが時間や空間の制約から解放される可能性を示した.同時に北条小が能動的な児童を育成するカリキュラムを持ち合わせていることについても調査分析を行った.

  • 成人教育学の視点に基づいた生涯学習のためのeラーニングの構築と実践

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2010年04月
    -
    2015年03月
     

    向後 千春

     概要を見る

    本研究では、オンライン大学に入学した社会人を対象として学習継続要因を調査した結果、以下のことが明らかになった。(1)ポジティブな要因としては、eラーニングでの受講形態、時間管理のスキル、学費の工面や家族の協力がある。ネガティブな要因としては、孤独な学習環境が心理的・物理的距離感に影響を及ぼす可能性が示唆された。(2)オンライン大学の学生は、学友とのつながりが、教員・教育コーチへのコミュニケーションに影響を与える要因となる。これらの結果は生涯学習のためのeラーニングシステムを構築するための示唆となるだろう。

  • ライブ映像はEスクールにおいてなぜ有効か?

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2008年
    -
    2010年
     

    野嶋 栄一郎, 向後 千春, 岸 俊行, 浅田 匡

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    早稲田大学eスクールのコンテンツは、その多くが大学の授業のライブ映像を用いている。この間、eスクールは8年目に入っているが、常に200名を前後する学生を安定的に受け入れている。このような状況を考えるとき、何故にライブ映像がeスクールの学生に迎えられているのか検討する必要と価値を感ずる。
    この研究は、ライブ映像の場面に表出される人間としての教師でしか表現しえない表現力、情報量の問題が焦点化される。この問題は、前川ら(1988)のパラ言語の問題として既に部分的に明らかになっていた。
    パラ言語とは、音声言語には属するが言語情報とは異なり、言語情報以外に韻律的表現をされている従来ならば言語情報として分類されることのない情報であり、その韻律的に表現された情報が言語と同等にみなされうるものとして注目を集めた言語である。パラ言語情報は、発話において言語情報を変容したり補助したりすることによって、話者の意図や態度、発話スタイルを伝達するものとされている。パラ言語情報は、イントネーションの変化、抑揚、パワーの強弱によって表現される韻律情報であるが、文字言語に転写すると判断不能になる。
    授業中における教師の言語行動の中に、どのようなパラ言語が含まれ、そしてそれが受講者たちからどの程度共通の意味理解をされたかを明らかにすることに努めた。本実験においては、連続的な音声言語の流れの中で表現されるパラ言語情報のカテゴリをあらかじめ被験者に与えた際に、どの程度そのカテゴリ,を使って各パラ言語を識別できるか実験した。「注目」、「確認」、「反語」、「強制」などの意を汲むパラ言語は、ほぼ70%以上の一致度をもっていることが明らかになった。このような学習行動を強化する機能をもったパラ言語は、明らかにeラーニングの学習を豊かにするものと考えられる。

  • 参加体験協同型のワークショップをeラーニングで可能にするための統合的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2006年
    -
    2009年
     

    向後 千春, 筒井 洋一, 鈴木 克明, 中村 光伴, 辻 義人

     概要を見る

    本研究は,参加体験型のグループ学習の形態で実施されるワークショップを,eラーニングによって可能にするための基礎的研究および実践的研究を行おうとするものである.具体的には,eラーニングと対面によるワークショップ的なグループワークを組み合わせたブレンド型授業を設計し,その効果を検討することを目的とした.その結果,ブレンド型授業の学生による評価は高かった.このことは,すべてを教室授業で行う形態から,eラーニングを取り入れたブレンド型授業に移行した場合でも,授業満足度や授業の良さを損なう可能性は低いということを示唆するものである.

  • リアリティのある高等教育のためのシナリオベースeラーニングコンテンツの試作

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2005年
    -
    2007年
     

    向後 千春, 野嶋 栄一郎, 中村 光伴

     概要を見る

    本研究の目的は、大学院で扱うような、リアルで複雑な問題解決を事例的に扱ってゆく教育をeラーニング上でどのように実現することができるかを、コンテンツをプロトタイプ開発することによって明らかにすることであった。
    3年間の研究によって、eラーニングを実際に行っているケースを対象として予備的な調査を行い、どのような点がうまくいっているか、あるいはどのような点が不十分であるかを明らかにした。その結果、リアリティのあるeラーニングのためには、以下の3点:
    (1)シナリオやケースが十分に練られ、迫真性があること
    (2)シナリオの背景となるデータやビデオのリソースが豊富なこと
    (3)メンター/コーチが適切なサポートをすることが重要であることが明らかになった。
    その中から、次の2点について重点的に研究を進めた結果、かなりのデータを得ることができた。
    (1)卒業研究が具体的にどのように進められ、途中でどのような成果を出していくかについてのビデオデータを蓄積した
    (2)シナリオベースeラーニングを成功させるための、メンタリング/コーチングの具体的なスキルを明らかにするべく観察をした
    特に、本研究が目的としたような、迫真性のある大学教育のためには、教材とともにメンター/コーチが学習者の活動をいかに促進するかが重要であることが明らかになった。今後は、これを実証レベルで明らかにするためにさらに研究を進めていきたい。

  • 授業中に発現する能動的学習行動が学習促進に及ぼす効果に関する実証的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2004年
    -
    2007年
     

    野嶋 栄一郎, 浅田 匡, 齋藤 美穂, 向後 千春, 魚崎 祐子, 岸 俊行, 西村 昭治

     概要を見る

    授業中に発現する能動的学習行動が学習促進に及ぼす効果に関する実証的研究をテーマとして、本研究は進められた。この研究は、1)教室授業場面における児童の挙手行動と2)ノートテイキィング、3)テキストへのアンダーライニングおよび4)eラーニングを併用した講義型授業におけるeラーニングの利用の様態についての研究がまとめられている。それらの結果は、以下のようにまとめることができる。
    1)実際の教室授業場面の観察を通し、児童の挙手行動のメカニズムの検討を行った。その結果、挙手は児童個人の信念だけではなく、児童の授業認知などの学級環境要因によって規定されていることが示された。
    2)講義におけるノートテイキング行動と事後テスト得点との関連について検討した。講義の情報をキーセンテンスごとに分類し、ノートテイキングされた項目とその量について調べ、授業ごと2週間後に課したテストの得点との関係について分析した。その結果、直後テスト、2週間後のテスト、どちらにおいてもノートテイキング量とテスト得点の間に強い相関が認められた。
    3)テキストを読みながら学習者が自発的に下線をひく行為が、文章理解に及ぼす影響について章の難易度と読解時間という2要因に着目し、テキストにあらかじめつけておいた下線強調の比較という観点から、実践的に検討した。その結果、テキストの下線強調は、文章の難易度や読解時間の長さにかかわらず、強調部分の再生を高める効果をもつことが示された。
    4)講義型授業をアーカイブ化したeラーニング教材を、講義型授業に付加する形で用意した。講義型授業を受講した後、アーカイブ化したeラーニング教材がどのように利用されるか検討した。その結果、学習者は学習中の自己評価から授業を再受講する必要性を感じた場合に、授業をeラーニングで再受講することが確認された。

  • e-learning機能を付加した高次講義型授業方式の実践と評価

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2004年
    -
    2006年
     

    野嶋 栄一郎, 西村 昭治, 向後 千春, 浅田 匡

     概要を見る

    本年度は最終年度にあたり、最も大規模な実践研究を行った。教育実践の概要は以下のとおりである。2006年度後期(2006年10月〜2007年1月)早稲田大学人間科学部(通学制)で実施された講義「教育測定評価論」を対象とした。学生数約140人。eラーニング教材として同授業をライブ録画し、編集を施した教材が併行利用された。eラーニング教材は、講義動画,パワーポイント資料,およびBBSによる質疑応答機能から構成されていた。学習者には授業開始と同時に、eラーニング教材が提供され、それの利用方法について入念な説明と予備的試行が行われた。以後、授業内容からみた3つの主要テーマに関連したレポートの提出が求められた。
    この研究の眼目は、eラーニング教材の利用の状況と学習者のレポートの評価の関連性を分析することにある。全ての学習者のeラーニング教材の学習履歴と評価の関連性が分析された。結果の概要を述べる。(1)評価の得点に応じて、上位群,中位群,下位群の3群に分けた場合、中位群,下位群の学生において、eラーニング教材の利用を重ねた場合、高い得点上昇率が見られた。(2)これに比べ、上位群においてはeラーニング教材の利用と評価の得点との関連の有意性は見出されなかった。しかし、このグループのeラーニング教材の利用傾向を見ると、個人差が大きく、eラーニング教材の利用ストラテジーを詳細に調べる必要性指摘できる。この件に関しては、中位群,下位群においてもその必要性を感じる。拘束性の少ない自由な学習環境において、学習者がどのような学習行動を自発的にとるかの研究が必要である。

  • ポートフォリオ評価を活用したオンディマンド型講義における学生評価法の開発

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2004年
    -
    2006年
     

    浅田 匡, 野嶋 栄一郎, 向後 千春, 魚崎 祐子

     概要を見る

    ポートフォリオの1つとしてビジュアル型レポートを考案したが、レポート作成の学生への負荷が予想以上に高く、仕事と学習とのバランスに多大な影響を与えることが想定された。生涯学習としての高等教育という観点から、さらに学習行動の分析が必要であると思われた。そこで、訓練型のe-learningではなく、学校型e-learningシステムとして、早稲田大学e-schoolの実践の中で、学生の学習履歴(ポートフォリオ)の活用による評価を試みた。また、学校生活の要素であるホームルームのログの再分析を行なった。すなわち、学習面と学生生活面との両面から、e-learningによる学習評価を行なった。
    学習面では、BBS上のグループ討論の活発性に関して、活発、非活発の2グループとそれらの中間に位置するグループ間の比較をテキストデータマイニングを用いて明らかにした。その結果、話し合いを活性化するのは具体的な数字などデータを含む投稿であり、一方話し合いを抑制するのは、抽象度が高く投稿者のはっきりした価値観が表現されている発言であることが示された。
    学生生活面では、ホームルームBBSのカテゴリー分析を行なった結果、学習者同士のコミュニティの形成にホームルーム(HR)が役立っていることが示された。HRは、学習者の社会心理的なサポートと学習活動スキルや学習に関する情報の共有といった学業的支援の両面を持っていると考えられた。しかし、ROM(read only member)がクラスの60%存在し、受動的参加にとどまっていると推察された。
    いずれにおいてもBBSに書き込むという能動性をどのように引き出すか、それを支援するためにBBSのログを中心としたポートフォリオの活用が学校型e-learningにおいては学習マネジメントとしてだけではなく、学習評価法としてどのように位置づけるかが課題であると考えられた。

  • ブロードバンドを利用した新しい高等教育の有機的モデルとプロトタイプの開発

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2003年
    -
    2006年
     

    向後 千春, 浅田 匡, 菊池 英明, 西村 昭治, 野嶋 栄一郎, 鈴木 克明, 金 群

     概要を見る

    フルオンデマンドによるeラーニングのコースを実質的に成果のあるものにするためには、教員、コーチ、サポートスタッフの3種類の人的資源がそれぞれに割り当てられた仕事をこなすこと、そしてラーニング・マネジメント・システム(LMS)を含むeラーニングシステムが学習者の学習を促進するような機能をもつことが必要である。
    教員の仕事は大きく分けて、コースの設計、実施、評価と改善の3つに分類できる。eラーニングになってとりわけ重要なことは、コースの設計と詳細化における仕事に重心が移ることである。eラーニングにおける教員の仕事はコースの設計と詳細化という部分に重心が移った。それによってコースの実施段階では教員を補佐し、実質的に授業運営の大きな部分を担う人材が必須のものとなった。それがコーチである。コーチの仕事は、大きく分けて、学習活動の促進、雰囲気と規範作り、議論プロセスの主導の3つである。LMSについては、有償・無償のものを含めてさまざまな種類のものが利用できる。最低限、ビデオ配信、BBS、レポート・テストのやりとりができるシステムであればeラーニングを実施することができる。しかし、eラーニング授業をもっと着実なものにするためには、それぞれの機能についていっそうの工夫が必要である。将来的な学習環境について述べる。現在の環境は、学習者がLMSにログインして、そこで学習のリソースを見て、自分の手元でノートを取るというような形になっている。しかし、将来的には、Webブラウザを開けば、すぐにそこが自分の学習用のワークスペースになっているようなイメージにしたい。

  • 個別化教授システム(PSI)のネットワークによる遠隔教育化に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2000年
    -
    2001年
     

    向後 千春, 山西 潤一, 鈴木 克明

     概要を見る

    大学の「情報リテラシー」や「統計学」といった基礎的な科目で、個別化教授システム(PSI, Personalized System of Instruction)を実践した。この授業の特色は、Web化された教材の利用、受講生10人にひとりの割合でつくプロクター(指導者)、自己ペースによる進度、単元ごとの通過テストによる完全学習といった点にあり、従来の一斉授業に比較して、学生の満足度も学習成果もより高いものとなっている。
    次の段階として考えられるのは、教材をネットワークで配信し、遠隔教育としてより自由度の高いシステムを作り上げることである。しかし、そこでポイントになるのは、PSI授業では生身の人間が行うプロクター(指導者)の仕事をどのようにしてネットワーク上で実現するかということになってくる。そこで、すでにできあがっている個別化教授システムとCD-ROM教材を見直して、遠隔教育化するための改善点、変更点を洗い出した。とりわけ、独習用教材の対話性をより高めて、わかりやすく、動機づけを高めるものとすること、自分の進度状況を簡単に確認できるデータベースシステムを使いやすくすることに焦点をあわせた。その結果、PSI授業を遠隔教育化するための、いくつかの指針を得ることができた。
    これからの課題として、プロクター(指導者)をどのようにネットワーク上で実現するかということがある。インテリジェントなエージェントをプログラム化することにより可能なのか、あるいは実際には人間がある程度介入するのか、その場合は1人でどれくらいの学習者を担当できるのかなどが研究課題として残されている。こうした課題を解決することによって、遠隔教育の最大の問題点であるドロップアウトをできるだけ少なくできることが期待される。

  • ARCS動機づけモデルに基づく授業・教材用評価シートと改善方略ガイドブックの作成

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2000年
    -
    2001年
     

    鈴木 克明, 市川 尚, 向後 千春, 清水 克彦

     概要を見る

    本研究では、教材や授業の動機づけの側面を評価して問題点を見つけ出し、授業や教材の改善作業を支援するためのツール群を開発した。J・M・ケラーが提唱するARCS動機づけモデルに基づいて、ARCSモデルの枠組みである注意・関連性・自信・満足感の4要因それぞれ4項目ずつ、合計16項目からなる「ARCS評価シート」を設計した。それを複数の大学における学生による授業評価で試用し、因子分析などの手法により信頼性と妥当性を検討するデータを収集して改良し、「ARCS評価シート」最終版を提案した。さらに、「ARCS評価シート」をWeb上で実施し、データの回収及び統計的処理を自動的に行う機能を備えた「Web版ARCS評価シート」を開発し、大学における学生による授業評価の実践場面で操作性と実用性を確認した。また、様々な領域で提案されている動機づけに関する教授方略を収集し、ARCSの4要因をもとに分類・整理した「ARCS改善方略ガイドブック」をブックレット形式にまとめた。その内容を「ARCS評価シート」での診断結果と連動させて動的に提示する「Web版ARCS改善方略ガイドブック」を開発し、その簡便性などを調査した。「ARCS評価シート」で得点が低かった項目についての改善方略を選択して表示し、問題点に特化した改善方略を組み合わせて授業の再設計を支援する機能を備えていることが好意的に評価された。以上の成果をWeb上に公開し、教材や授業のデザインに関係する実践者の参考に供した。

  • 高齢社会に対応したホームページのバリアフリー化に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1999年
    -
    2000年
     

    山西 潤一, 黒田 卓, 向後 千春, 堀田 龍也

     概要を見る

    高齢者特有の機能特性の変化、特に視覚機能の変容を考慮したホームページのデザインに関する実験の結果、文字サイズに関しては、輝度比がどんな場合であってもfont size=3(12pt)はほとんど読めるということが明らかになった。文字色と背景色の組み合わせに関しては、輝度比が4:1以上の陽画表示で背景色の明度が高く、文字色の明度が低い組み合わせが読みやすく、好ましいという結果を得た。また、陽画表示で輝度比3:1以下のもの、陰画表示のもの、背景色と文字色が同系色の組み合わせは望ましくないとの結果を得た。
    若年者層と比較をしたところ、読みやすさについては若年者層の方が「読みやすい」と答えており、その差が大きいものは輝度比が小さくなるにつれて多く見られた。好ましさについて差が大きいものを見た場合、陽画表示でコントラストの高い組み合わせにおいて若年者層より高齢者の評価が高いことより、高齢者はコントラストの影響をより多く受ける傾向が認められた。
    これらの結果より、全ての人にとって望ましい配色は、輝度比8:1以上の陽画表示で背景色がうすく文字色は紺か黒の組み合わせであること。逆に望ましくない組み合わせは輝度比8:1以下の陽画表示の組み合わせ、陰画表示、背景色と文字色が同系色のものであることが明らかになった。
    次に、アイコンデザインに関する分かりやすさの実験を行った。その結果、対象アイコンや状態アイコンは、年齢が高くなるにつれて正答率が低くなる傾向があった。特に年齢が高いほど、アイコンの意味をとらえることも難しくなる傾向が認められた。ISO(国際標準化機構)によるインタフェイスのユーザビリティからは6割以上の正答率の確保が要求されることを考えると、何らかの改善の必要性が認められた。

  • 学習障害児における認知過程の分析と認知特性に応じた教科学習援助法の開発

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1997年
    -
    1999年
     

    室橋 春光, 向後 千春

     概要を見る

    1.学習困難児を対象として認知機能検査WISC-R,K-ABCを実施し、全般的な認知機能を分析した。また文章黙読課題、絵画探索課題を行い、同時に眼球運動を測定して、各課題における眼球運動特性および問題点を分析・検討した。さらに対象児に視覚刺激反復提示課題を実施し事象関連電位を測定して、視覚情報処理過程の問題点を検討した。
    2.眼球運動測定では、体動等による測定困難のため、対象児5名中、低言語性学習困難児1名と低動作性学習困難児1名の眼球運動を測定しえた。低言語性児では、ひらがな文章課題において文章や単語の切れ目に注視点がくることが少なく、文章フォーマットを効率的に処理することに困難のあることがうかがわれた。他方、低動作性児では、複雑な絵画探索課題において目標物から離れた部分への注視点が多く、空間的情報を効率的に処理することに困難があると想定された。
    3.1名の低言語性学習困難児を対象として、認知機能検査、眼球運動測定、事象関連電位の各種データから、視覚的認知過程における問題点を総合的に分析・検討した。この対象児は認知機能検査からは、継時的情報処理方略が適切に行われにくく、言語情報の処理に困難を有することが想定された。眼球運動測定からは、文章フォーマットを適切に処理することに困難のあることがうかがわれた。さらに事象関連電位測定からは、パタン知覚に関する初期視覚情報処理過程に問題を有することが想定された。これらのことから、文章読解の問題を生起させている認知過程上の原因を推定した。そして障害を軽減させ得る方法の一つとして、1文字提示法を実験的に検討した。その結果を基に、対象児に適した教材開発の方法について検討した。

  • 精神的作業負荷を指標としたWWW用GUIの設計

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1997年
    -
    1998年
     

    山西 潤一, 堀田 龍也, 黒田 卓, 向後 千春

     概要を見る

    精神的作業負荷を心拍動性変動により明らかにするための計測装置の開発を行った。本計測システムにより、心拍動変動R-R間隔の時系列解析によって、どのような分析が精神的負荷の記述に適しているかを明らかにする予備実験を行った。本方法は村田による、情報検索作業における精神的な作業負担の測定による方法を参考に行った。
    その結果、
    1) R-R間隔時系列におけるピーク波とトラフ波の総和
    2) R-R間隔時系列における逐次差分が正の値を取る場合の逐次差分の標準偏差
    3) R-R間隔時系列における逐次差分が負の値を取る場合の逐次差分の標準偏差
    の指標において、アンケート等による自覚的精神的作業負荷とのあいだで若干の相関が見られる傾向にあった。
    しかしながら、WWWデザインのレベルにおいて、この指標に顕著に現れるレベルでの差異は見られなかった。
    WWWにおけるフレーム構造の有無による使用者の使い勝手の良さは、アンケートレベルでは項目数が少ない場合、フレームが無い方がよいとの結果がでたり、階層構造の深さも2ないし3階層程度が負荷が少ないという結果が得られたが、生理指標レベルでの変化としてとらえることは困難であった。
    また、テキスト、図形、写真、動画等モダリティの差異による興味関心度をこの精神的作業負荷の指標で測定可能かどうか試みたが、計測可能な範囲で有為な結論は引き出せなかった。今後とも、より精緻な実験を重ねて本課題の解決に努力したい。

  • コミュニケーションスキル獲得のためのマルチメディア学習システムの開発

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1995年
    -
    1996年
     

    向後 千春, 山西 潤一, 堀田 龍也, 黒田 卓, 高井 正三, 末岡 宗広, 大森 克史, 佝後 千春

     概要を見る

    精神発達遅滞児のコミュニケーションスキルの一つとして表情認知能力を取り上げ、その能力向上を支援するマルチメディア学習システムの開発を試みた。
    平成7年度は、Ekman (1982)の分類による内容カテゴリーごとのテストシステムを作成し、IQと表情認識能力との関連性、性差による表情認識能力の差異などの問題に関して検討を行った。前者においてIQ表情認識能力との間には関連性が認められるものの、感情によっては同一IQの被験者間でも正答率の間に差が認められるなど、IQ以外の要因の可能性も示唆された。後者の問題では、提示者が女性の方が認識率が高まる傾向が認められた。これらの結果を踏まえた上で、擬似的生活場面を映像等マルチメディアで構築するための、状況シーンの作成、素材映像の撮影など本システム開発への準備を行った。
    平成8年度は、素材映像を基にシステムの実用性をより高めるために、本システムの対象とする児童生徒の学校生活をモデルにしたストーリー性のあるゲーム形式への改善を行った。
    ストーリは登校、1限目、2限目、体育、掃除、下校の6場面から構成された。設問の基本構造は、登校、下校場面で1問、その他の場面で各2問の計10問で構成した。また、全ての設問は、単なる表情の認知能力をテストするというのではなく、文脈の中での表情の理解度をテストするという形式にした。学習システムでは、学習者のつまずく頻度の高いカテゴリーの問題が自動生成される仕組みを取り入れた。また、学習者の学習履歴が自動的に保存されるシステムとした。
    開発したシステムの評価実験を8名の精神発達遅滞児を対象として行った。その結果、ストーリー性を取り入れたことによって、興味の持続が保たれ学習意欲が向上した。表情の理解度に対する文脈の有効性が明らかにされた。一人一人の表情認知能力や学習特性が把握でき本システムの有効性が認められた。

  • コミュニケーションスキル獲得のためのマルチメディア学習システムの開発

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1995年
    -
    1996年
     

    向後 千春, 山西 潤一, 堀田 龍也, 黒田 卓, 高井 正三, 末岡 宗広, 大森 克史, 佝後 千春

     概要を見る

    精神発達遅滞児のコミュニケーションスキルの一つとして表情認知能力を取り上げ、その能力向上を支援するマルチメディア学習システムの開発を試みた。
    平成7年度は、Ekman (1982)の分類による内容カテゴリーごとのテストシステムを作成し、IQと表情認識能力との関連性、性差による表情認識能力の差異などの問題に関して検討を行った。前者においてIQ表情認識能力との間には関連性が認められるものの、感情によっては同一IQの被験者間でも正答率の間に差が認められるなど、IQ以外の要因の可能性も示唆された。後者の問題では、提示者が女性の方が認識率が高まる傾向が認められた。これらの結果を踏まえた上で、擬似的生活場面を映像等マルチメディアで構築するための、状況シーンの作成、素材映像の撮影など本システム開発への準備を行った。
    平成8年度は、素材映像を基にシステムの実用性をより高めるために、本システムの対象とする児童生徒の学校生活をモデルにしたストーリー性のあるゲーム形式への改善を行った。
    ストーリは登校、1限目、2限目、体育、掃除、下校の6場面から構成された。設問の基本構造は、登校、下校場面で1問、その他の場面で各2問の計10問で構成した。また、全ての設問は、単なる表情の認知能力をテストするというのではなく、文脈の中での表情の理解度をテストするという形式にした。学習システムでは、学習者のつまずく頻度の高いカテゴリーの問題が自動生成される仕組みを取り入れた。また、学習者の学習履歴が自動的に保存されるシステムとした。
    開発したシステムの評価実験を8名の精神発達遅滞児を対象として行った。その結果、ストーリー性を取り入れたことによって、興味の持続が保たれ学習意欲が向上した。表情の理解度に対する文脈の有効性が明らかにされた。一人一人の表情認知能力や学習特性が把握でき本システムの有効性が認められた。

  • 情報教育のためのグループウェア技術に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1994年
    -
    1995年
     

    山西 潤一, 成瀬 喜則, 向後 千春

     概要を見る

    情報教育を効果的に実施するには、日常的なコミュニケーションツールとしてのコンピユ-タ環境の準備と、目的に応じて協同の作業ができるグループウェアの技術的検討、そのような場における利用者の行動変容の分析などが必要である。ここで、筆者らは学内ネットワークを活用して情報教育用の環境を構築し、協同学習が可能なデータベース型電子掲示板を開発した。本システムは、関心を持つ学生や教官間の情報提供の場として活用されるよう、すなわち協調的な作業を支援するための場としての役割を果たすことを目的として設計された。WWWの統一した操作環境で、10の会議室が用意された。それぞれの会議室では、日付、送信者、題名、発言内容の他、発言内容に直接リンクがはれるよう工夫した。また、このような学習環境での学生の行動変容を分析し、今後のグループウェア技術開発の基礎データを収集した。ここでは、特に初心者の学生におけるつまづきの問題が指摘された。パスワード設定における指導の問題、アドレスの単純なタイプミス等使い慣れた者にとっては何でもないことがらでも、導入時のつまづきがその後の活用頻度に影響することが指摘された。さらに指導上では、教官の役割よりも学生により近いインストラクターの役割の重要性も指摘された。授業内容そのものの変革も今後の問題として明らかにされた。この授業内容の変革という点に関して、試みとして、北アイルランドとの遠隔教育を試みた。定量的に教育効果を明らかにするまでには至らなかったが、学生たちの間に、学習内容そのものの理解を深めるための活動に積極的に取り組む姿勢や自己教育的学習の姿勢が認められるようになった。
    本研究では、技術的側面の開発より授業を実施しての行動的変容の分析が主になったが、本結果は今後の情報教育用システム開発の基礎データとして役立てられる。

  • マルチメディア教育環境におけるヒトの映像・音声情報の平行処理方略に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1989年
    -
    1991年
     

    佐古 順彦, 梅沢 章男, 野嶋 栄一郎, 向後 千春

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    本研究の目的は,マルチメディア教育環境における,主として映像が学習者に及ぼす様々な効果の実験的検討であった.この検討を進めて行く際の具体的な目標として,以下の3点が掲げられた.(1)映像情報と音声情報の平行処理方略についての検討;(2)実際的な教育場面のモデルとしての,LL教室内レスポンス・アナライザ-・システムを利用した研究システムの確立;(3)実験室的研究手法としての,アイカメラを用いた映像視聴時の眼球運動および瞳孔反応測定・分析システムの構築.
    まず(2)のレスポンス・アナライザ-・システムに関しては,本研究の早い時期から各種映像教材を用いて,同時に多人数の学習者を対象として,教材の理解度や興味の度合い等についてのリアルタイム・デ-タの収集を実施した.
    つぎに,(3)のアイカメラ・システムでは,特にその瞳孔反応測定部分のハ-ド/ソフトウェアの開発に力を注ぎ,いくつかの基礎実験を通じて画像と視覚系反応の関係が分析された.
    なお(1)については,(2),(3)の検討やその他の関連する研究知見を総合した理論的考察が主体となる.しかし研究年度内では,認知心理学的な方法論の模索を行なう中で,動画像の情報処理モデルのごく基本的な要素を抽出するにとどまった.なお本研究の枠組みで,個.別学習対応型のマルチメディア教育システムを試作ずみであり、そこでは実験的な制御のもとで画像情報と音声情報を活用した学習が展開される.今後はこのシステムによる学習場面に,動画像に関する基本モデルおよびアイカメラ・システムを適用して,音声情報処理を含んだより包括的な映像の学習者モデルを構築して行きたい.

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Misc

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現在担当している科目

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特別研究期間制度(学内資金)

  • 社会情動的スキルをトレーニングするためのプログラムの開発と実証研究

    2022年03月
    -
    2023年03月

    ハンガリー   国際交流基金ブダペスト日本文化センター

  • eラーニングを活用した生涯学習社会の設計と大学の役割

    2011年04月
    -
    2012年03月

    タイ   タマサート大学

他学部・他研究科等兼任情報

  • 人間科学学術院   大学院人間科学研究科

特定課題制度(学内資金)

  • アドラー心理学の共同体感覚を親子・学生・社会人に育成するためのプログラムの開発

    2016年  

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    アドラー心理学では、幸福な人生を送るためには、中心概念である共同体感覚を育成することが重要な課題とされている。共同体感覚とは「自己受容」「所属」「信頼」「貢献」の感覚から成り立っており、自分だけへの関心だけではなく他者への関心を持つことである。人が直面する人生の課題(ライフタスク)は「仕事」「交友」「愛」の3つの領域に現れ、そこで他者と協力的な関係を築くことが幸福な人生を導くことにつながる。本研究では、仕事・交友・パートナー・家族における共同体感覚の4つの感覚が主観的幸福感にどのような影響を及ぼしているかを検証した。

  • 21世紀型ジェネリックスキルと非認知的能力を育成するためのコースの開発と検証

    2016年  

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    問題を解く活動に議論を加えたピア・インストラクションと生徒が問題を作成する作問学習を高等学校の授業で実施した。本研究では、ピア・インストラクションを取り入れた授業がテスト成績に及ぼす影響を作問学習と比較することと提示する問題の種類の違いがピア・インストラクションの学習効果に与える影響を検証することを目的とした。その結果、ピア・インストラクションは、作問学習と同様に知識の再生を促す有効な学習であることが示唆された。

  • 21世紀型ジェネリックスキルを現場につなげるためのコースの開発と実践

    2015年  

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     グループ活動における作問学習、グループディスカッション、ポスタープレゼンの3種類の学習を高等学校で実施した。グループ活動の内容の違いがグループ学習の学習成績に及ぼす影響について、テストにより検討した。その結果、科目や学習内容の異なる授業における作問学習とポスタープレゼンの完成式のポストテスト正解率は、グループディスカッションより有意に高くなった。作問学習とポスタープレゼンは、知識の再生を促す学習として有効であることが示唆された。このことは、学校において生徒にジェネリックスキルを身につけさせるための授業方法について示唆を与えるものである。

  • アドラー心理学の共同体感覚を親子・学生・社会人に育成するためのプログラムの開発

    2015年  

     概要を見る

     アドラー心理学のキー概念である「劣等感」は、自己受容や自己効力感といった心理学的概念を経て「自己調整力」という能力に行き着いた。「ライフスタイル」は、パーソナリティ理論の構築、とりわけ「BigFive性格特性」といった研究成果を経て「対人関係力」という能力に行き着いた。そして、「共同体感覚」は、向社会性や向社会的行動といった概念を経て「品格教育」あるいは「市民性教育」の必要性に行き着いた。本研究では、これらの流れを実証的データと現場での実践によって裏付けることを試みた。その結果、いくつかの成果を得ることができた。

  • デジタルペーパーの利用がゼミの効率化と活性化に及ぼす効果

    2014年  

     概要を見る

    ソニー製デジタルペーパーDPT-S1を使用することで、広く流通しているA4判の書類をPDFファイルとして閲覧することができ、同時に専用ペンを使ってそのPDFファイルに手書きで書き込むことができる。またwifiとファイルサーバを介して、加工したPDFファイルをユーザ間でやり取りすることができる。本研究はこのデバイスを大学院でのゼミで実際に使用することで、どのような効果が得られるかを検討した。1年間に渡り、実際のゼミでデジタルペーパーを使用した結果、紙と変わらない使用感、書き込み後のファイルをやり取りできることの利便性が確認された。

  • 早稲田大学eラーニングメンタ育成プログラムの実現可能性研究

    2013年  

     概要を見る

     eラーニング学習者を支援するメンタはeラーニング実施に欠かせない人材である.松田・原田(2007)は,メンタの支援活動として,学習内容に関する支援,感情面に対する個別支援,ディスカッションの進行支援,の3つを挙げている.学習内容に関する支援には,学習内容や教員の指示についての説明,学習成果のフィードバック,進捗管理,学習方法の改善の支援などが含まれる.感情面に対する個別支援には,学習者がeラーニングを継続するための助言や激励などがある(p.27).そして,これらの支援を行うためのポイントとして,フィードバックの内容,学習者が理解しやすい表現力,学習者の状況把握を挙げている(pp.73-74). eラーニングメンタ資質が,オンデマンド講義や課題など複数の授業要素の学習達成感や,理解度,満足度にどのような影響を及ぼしたかについて質問紙調査を用いて分析した.授業の受講生260人を対象に,メンタ資質重視度,メンタ資質達成度,授業要素に対する達成感,授業内容に対する理解度および満足度に関する調査を行った.回答期間は1週間とし,大学のLMSのアンケート機能を用いて実施した. その結果,以下のことが明らかになった. ・メンタ資質重視度の中で,「学習者への指導」は学習達成感に正の影響を与え,「学習者への対応」は負の影響を与えた.このことから,学習に関する実質的指導は学習を助けるが,過剰な支援は学習を阻害すると考えられる. ・メンタ資質は理解度および満足度へは影響せず,学習達成感が理解度および満足度へ影響した.学習者が授業要素を達成することにより,理解度および満足度が向上すると考えられる. ・メンタ資質の4つの因子の中で学習に最も影響を与えるのは「学習者への指導」である.したがって,eラーニングにおける学習を支援し,学習者の理解度・満足度を向上させるには,メンタの指導スキルに関する研修やトレーニングが必要である. 参考文献 松田岳士,原田満里子(2007)eラーニングのためのメンタリング―学習者支援の実践―.東京電機大学出版局,東京

  • 最先端の研究を大学・大学院教育に直結するための教育システムのプロトタイプ開発

    2004年  

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     本研究の目的は、最先端の研究内容を、大学の学部教育および大学院教育に直結するための、ハード・ソフトを込みにした教育システムを開発し、大学教育・大学院教育についての新しい展望を開くことである。大学教育は、さまざまな点で改革を続けている。ひとつは、リメディアル教育に見られるような基礎学力の底上げと補償、もうひとつは、インターンシップに見られるような実社会との連携である。しかし、この2つだけではどうしても足りない。それは、先端的研究と学生を結びつけることである。そのことによって、学生は学問領域全体の展望を獲得し、それが基礎的な学習への動機づけになる。一方、教員にとっては研究者としての社会的責務、つまり先端的研究の社会へのフィードバックという仕事を果たしていることになる。 本研究では、最先端の研究現場をどのようにして教育のための素材(リソース)にすることができるかについて試行した。最先端の研究現場とは、その研究者がフィールドとしているところであり、実験室であり、サーベイをしているところである。また、研究が論文になっていない段階で行われる公式・非公式の研究会であり、同じ領域の研究者仲間との議論であり、学会のワークショップやシンポジウムである。そうした研究現場にカメラマンと記録係、そしてその研究者自身が入り込み、インタビューや今やっていることの自分自身の解説、研究現場そのものの記録をドキュメント化していく。そのようにして教育のためのリソースをできるだけ生の形で収集・蓄積していく。研究代表者(向後)は、自分自身の研究活動を材料として、カメラマン・記録係とともに素材を集める役割を担った。今後は、教材のリソースとしての最終形をにらみながら、素材収集のための方法論について考え、教材を作成していく予定である。

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