2022/06/27 更新

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ウエノ カズアキ
上野 和昭
所属
文学学術院 文化構想学部
職名
教授
ホームページ

兼担

  • 文学学術院   大学院文学研究科

  • 教育・総合科学学術院   大学院教育学研究科

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

学歴

  •  
    -
    1986年

    早稲田大学   文学研究科   日本文学  

  •  
    -
    1986年

    早稲田大学   文学研究科   日本文学  

  •  
    -
    1978年

    早稲田大学   文学部   日本文学  

学位

  • 早稲田大学   博士(文学)

経歴

  • 1997年
    -
    1998年

    早稲田大学 助教授(第一・第二文学部)

  • 1997年
    -
    1998年

    早稲田大学 助教授(第一・第二文学部)

  • 1990年
    -
    1997年

    徳島大学 助教授(総合科学部)

  • 1990年
    -
    1997年

    徳島大学 助教授(総合科学部)

  • 1986年
    -
    1990年

    徳島大学 講師(総合科学部)

  • 1984年
    -
    1986年

    早稲田大学 助手(文学部)

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所属学協会

  •  
     
     

    早稲田大学日本語学会

  •  
     
     

    早稲田大学国文学会

  •  
     
     

    鈴屋学会

  •  
     
     

    訓点語学会

  •  
     
     

    日本言語学会

  •  
     
     

    日本音声学会

  •  
     
     

    日本語学会

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研究分野

  • 日本語学

研究キーワード

  • 音韻、方言、音韻史、アクセント史、方言アクセント、日本語史、平曲譜本

論文

  • 声明資料によるアクセント史研究―金田一春彦『四座講式の研究』について(2)―

    論集(アクセント史資料研究会)   ⅩⅢ   123 - 152  2018年02月

  • 声明資料によるアクセント史研究―金田一春彦『四座講式の研究』について(1)―

    論集(アクセント史資料研究会)   Ⅻ   65 - 83  2017年02月

  • 『補忘記』に載る漢語句の音調について

    国文学研究   179   54 - 67  2016年06月  [査読有り]

  • 『補忘記』の貞享版と元禄版について

    上野和昭

    アクセント史資料研究会 論集   Ⅹ   39 - 59  2015年02月

  • 増補系『名目鈔』諸本に差された声点について

    上野和昭

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   60   3 - 16  2015年02月

  • 『名目抄』に差された声点の系譜について

    上野和昭

    国語と国文学   91 ( 2 ) 3 - 17  2014年02月  [査読有り]

  • 『名目抄』所載の通秀点について

    上野和昭

    アクセント史資料研究会 論集   Ⅸ   1 - 21  2013年12月

  • 『名目抄』所載の漢字二字四拍の漢語に差された声点について

    上野和昭

    アクセント史資料研究会 論集   Ⅷ   17 - 30  2012年12月

  • 『名目抄』所載の漢字二字四拍の漢語に差された声点について

    上野和昭

    論集 アクセント史資料研究会   8   17 - 30  2012年12月

  • 『名目抄』所載の漢語に差された声点について—漢語アクセント史構築のために—

    上野和昭

    国文学研究 早稲田大学国文学会   168  2012年10月

  • アクセント仮名遣いと〈音の軽重〉

    上野和昭

    論集 アクセント史資料研究会   7   33 - 49  2011年11月

  • 『平家正節』にみえる漢語サ変動詞のアクセント

    上野和昭

    論集 アクセント史資料研究会   6   61 - 80  2010年11月

  • 近世京都における複合名詞アクセントの史的変遷—和語から成る{2+3構造}の複合名詞について—

    上野和昭

    日本語の研究   5 ( 4 ) 16 - 29  2009年10月

  • 和語から成る複合名詞アクセントの史的考察 その2 —近世京都における{3+2構造}の複合名詞について—

    上野和昭

    論集 アクセント史資料研究会   V   53 - 68  2009年09月

  • アクセント史から見た『平曲問答書』

    上野和昭

    論集 アクセント史資料研究会   4   81 - 94  2008年09月

  • 和語から成る複合名詞アクセントの史的考察 —近世京都における{2+2構造}の複合名詞について—

    上野和昭

    論集 アクセント史資料研究会   3   53 - 80  2007年09月

  • 近世漢語アクセントの諸相

    上野和昭

    日本語論叢(日本語論叢の会)   特別号   1 - 12  2007年03月

  • 近世漢語アクセントの実態と史的位置づけ−2拍・3拍の漢語を対象にして−

    上野和昭

    論集 アクセント史資料研究会   Ⅱ   85 - 114  2006年09月

  • 近世漢語アクセントの史的考察−漢字二字4拍の漢語について−

    上野和昭

    音声研究   10 ( 2 ) 19 - 32  2006年08月

  • 特殊表記から見た平曲古譜本−日本語アクセント史からの考察−

    上野和昭

    論集 アクセント史資料研究会   Ⅰ   105 - 131  2005年09月

  • 『平家正節』所載の名乗アクセント再論

    上野和昭

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   50   5 - 20  2005年02月

  • 金田一春彦博士年譜ならびに主要著作目録

    上野和昭

    国語学   55 ( 4 ) 33 - 41  2004年10月

  • 『平家正節』に見られる、いわゆる「特殊低起式表記」について

    上野和昭

    国語国文   73 ( 10 ) 32 - 48  2004年10月

  • 『平家正節』所載の二拍名詞における助詞「の」接続形アクセント

    上野和昭

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   49   5 - 18  2004年02月

  • 『平家正節』の譜記によるアクセント型の認定について−1拍名詞を素材として−

    上野和昭

    国文学研究   141   89 - 99  2003年10月

  • 日本語アクセント史研究とアクセント観

    上野和昭

    音声研究   7 ( 1 ) 47 - 57  2003年04月

  • 日本語史の可能性 −音韻史・アクセント史を中心に−

    上野和昭

    早稲田日本語研究/早稲田大学日本語学会   11   38 - 43  2003年03月

  • 『池田要 京都・大阪アクセント資料』所載の動詞・形容詞のアクセント

    上野和昭

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   48   3 - 16  2003年02月

  • 日本語のアクセントってどんなもの?

    上野和昭

    日本語学   21 ( 14 ) 200 - 201  2002年11月

  • 音韻(史的研究)

    上野和昭

    国語学   53 ( 4 ) 53 - 60  2002年10月

  • 書評 金田一春彦著『日本語音韻音調史の研究』

    上野和昭

    国語と国文学   78 ( 9 ) 69 - 73  2001年09月

  • 書評 桜井茂治著『日本語の音・考−歴史とその周辺−』

    上野和昭

    音声研究   5 ( 2 ) 89 - 91  2001年08月

  • アクセント史研究の要点

    上野和昭

    日本語学   19 ( 11 ) 26 - 36  2000年09月

  • 近世京都における形容詞アクセントの周辺

    上野和昭

    国文学研究   130   123 - 133  2000年03月

  • 徳島県下の讃岐式アクセントにおける動詞アクセント体系について

    上野和昭

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   45   3 - 15  2000年02月

  • 特殊形アクセントの問題点

    上野和昭

    国文学研究   128   1 - 11  1999年06月

  • アクセント史研究の新展開

    秋永一枝, 上野和昭, 坂本清恵, 佐藤栄作, 鈴木豊

    日本語学   17 ( 3 ) 26 - 33  1998年03月

  • 中世後期以降の四拍動詞アクセント体系についての史的考察

    上野和昭

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   43   3 - 16  1998年02月

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書籍等出版物

  • 平曲譜本による近世京都アクセントの史的研究

    上野和昭

    早稲田大学出版部  2011年03月 ISBN: 9784657117076

  • 心に残る日本の名文・名詩・名歌

    上野和昭

    三省堂  2008年09月 ISBN: 9784385363752

  • ふで・えんぴつでなぞって味わうにっぽんの名文100

    上野和昭

    こう書房  2007年02月 ISBN: 9784769609278

  • 池田要 京都・大阪アクセント資料 分析編

    佐藤栄作, 坂本清恵, 上野和昭, 鈴木豊, 秋永一枝

    アクセント史資料研究会  2003年12月

  • 美しい日本の名文・名詩・名歌

    上野和昭

    三省堂  2002年04月

  • 平家正節 声譜付語彙索引 上・下

    上野和昭

    アクセント史資料研究会  2000年12月

  • 池田要 京都・大阪アクセント資料 五十音順索引

    上野和昭, 秋永一枝, 坂本清恵, 佐藤栄作, 鈴木豊

    アクセント史資料研究会  2000年03月

  • 御巫本日本書紀私記声点付和訓索引(第二刷)

    上野和昭

    アクセント史資料研究会  1998年11月

  • 「早稲田語類」「金田一語類」対照資料

    坂本清恵, 秋永一枝, 上野和昭, 佐藤栄作, 鈴木豊

    アクセント史資料研究会  1998年10月

  • 日本語アクセント史総合資料 研究篇

    秋永一枝, 上野和昭, 坂本清恵, 佐藤栄作, 鈴木豊

    東京堂出版  1998年02月

  • 日本のことばシリーズ36 徳島県のことば

    上野和昭

    明治書院  1997年07月

  • 日本語アクセント史総合資料 索引篇

    秋永一枝, 上野和昭, 坂本清恵, 佐藤栄作, 鈴木豊

    東京堂出版  1997年02月

  • 名目鈔 声点付語彙索引

    上野和昭

    アクセント史資料研究会  1991年12月

  • 御巫本日本書紀私記声点付和訓索引

    上野和昭

    アクセント史資料研究会  1984年04月

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受賞

  • 第30回新村出賞

    2011年11月  

  • 上野五月記念日本文化研究奨励金(共同研究者)

    2003年  

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • アクセント体系変化後の文献を中心とした日本語アクセント史研究の総括と展開

    研究期間:

    2019年04月
    -
    2022年03月
     

     概要を見る

    文献および伝承音楽などを中心としたアクセント体系変化後の研究の蓄積を、それぞれの研究対象とした資料別に整理(網羅的かつ詳細な文献目録も作成する)して批判的に検討し、現代の到達点を明らかにすることを目的とする。研究史を総括して、現代における到達点を明示することにより、今後のアクセント研究の一つの立脚点となり、研究そのものの質的向上に資することになるだろう。また、さらに、あらたに文献アクセント史研究に志す人に対する導入として、今後のアクセント研究にいくつかの方向を提案し、さらなる発展的研究・応用的研究に示唆を与えることを目指す。本研究「アクセント史研究の総括と展開」の目的は、文献によるアクセント体系変化後のアクセント研究の蓄積を、それぞれの研究対象とした資料別に整理して批判的に検討し、現代の到達点を明らかにすること、そこからさらにその応用的研究を促し、寄与することであるが、本年は以下の研究をそれぞれが進めた。アクセント体系変化後の研究資料である文献についての研究としては、上野和昭「名目鈔声点本研究の経緯と現状」、坂本清恵「室町末期謡本の胡麻章」、「アクセントからみた長唄《英執着獅子》と《越後獅子》」をまとめた。アクセント体系変化後のアクセント研究における重要テーマについての研究としては、特に漢語アクセントの体系変化の前後の実態を踏まえつつ、その分類の再検討に繋げるための研究として、加藤大鶴が「20世紀初中期に刊行された辞典における漢語アクセントの基礎的分析―奥村「漢語アクセント類別語彙」の検証のために―」、「漢音漢語における去声+去声の連接および後項の「声調」変化―尊経閣文庫蔵『色波字類抄』(三巻本)を用いて―」をまとめた。文献アクセント史研究から構築されるアクセント体系変化後アクセントの記述的研究、さらにその発展的・応用的研究としては、佐藤栄作「アクセントの把握と表記ーさまざまな報告に対応するためにー」として、アクセント体系の把握方法についての詳細な研究を行い、また山岡華菜子「近世後期から近代初期における「平上去」の解釈」を公刊することができた。予定していた3つの目標について、それぞれ相応の成果を公表することができた。1.体系変化後のアクセント資料である『名目抄』についての再検討、これまで検証されてこなかった室町期謡本の胡麻章及び、長唄正本の反映するアクセントの検討ができた。2.再検討が遅れていた漢語アクセントの総合的な研究を評価するべく、漢語アクセントの類別を再検討することができた。3.アクセントの表記方法とアクセント観との関係を記述し、考察を加えることができた。それぞれの研究分担の課題を着実に進めていくが、新型コロナウイルスにより研究会をリモート開催し、討議を行う予定である

  • 室町期以降の日本における四声観・アクセント観についての研究

    研究期間:

    2018年04月
    -
    2021年03月
     

     概要を見る

    当該年度のテーマは、名目鈔声点本から推定される四声観・アクセント観の解明である。とくに奈良女子大学学術情報センター、小浜市立図書館酒井家文庫に所蔵される声点本は、本研究ではじめて紹介されたものである。奈良女子大本は通行版本に一部分増補された、いわゆる増補系のものであるが、小浜本は通行版本に差声したものであるとはいえ、原本は後水尾院の文字読みをつたえるもので、寛文十年に「勅筆之再傳之本」を転写したことが本奥書から知られる。小浜本の本奥書にはまた「禁裏文字讀御傳授之時被遊之処」とあるところから、後水尾院の「勅點」であることともに、その伝授される場についても明らかになった。名目鈔の声点は、いわゆる「新式声点」である。旧来の声点が文字(仮名)一つひとつに差すものであり、さらにその文字(仮名)のあらわす拍に、四声のいずれかを付与するかたちで語の音調を指し示すものである。これに対して「新式声点」は、仮名二字にわたって上昇、または下降することを、その第一字にそれぞれ去声点(右上)、平声点(左下)を差す方式のものである。すなわち名目鈔の差声対象は仮名一字であるが、その音調は仮名二字にわたるものをあらわそうとしているところに特徴がある。このような四声観は、江戸時代の契沖にみられる語を単位としたアクセント観にいたる過渡的段階として位置づけられることが多かったが、一方で名目鈔には訓漢字に一つの声点を与えた例もみえ、そのような例は院政鎌倉時代の古辞書にも、たとえば「もの(物)」を「牛」一字であらわし、それに声点を一つ差した例がみえることを思えば、語を単位としたアクセント観はさほど新しいものではないようにみえる。また、文字読み伝授の場で記録された「振漢字」のなかにも、語を単位としたアクセント観があらわれていることを、本研究の成果として挙げることができる。本研究は、初年度に、仮名遣書や語学書に記されたところを検討して、そこに記された四声観を検討した。つづく第2年度は、名目鈔声点本に差された声点を検討した。つづく最終年度は、能楽書、謡曲指南書などに記された四声観を検討して、室町期から江戸期にわたる四声観・アクセント観の変遷をまとめることにしており、当初の予定どおり進捗している。いま第2年度を終了した段階で明確になってきたことは、この研究課題の構図である。これまでのアクセント史研究では、声点による音調表示と(現代の学問的視点からの)アクセントとを直結して理解することを常としてきた。しかし、原資料に差声した人とその所属する社会(時代、地域、階層など)の四声観・アクセント観と、現代的観点から把握されるアクセントとは、たしかに対応はあるにしても、かならずしも一致するものではない、ということが重要である。文献に差された声点は、その差声者の四声観・アクセント観をもとに差されたものであり、さらには移声者のそれが介入してくるものと考えなければならない。このような研究の構図を意識して研究することが、本研究の眼目とするところである。このことは、たとえば江戸時代の文雄『和字大観鈔』における独特なアクセント表記において顕著である。文雄の「平声」は平らな音調であるが、今日のアクセント史研究からすれば、それは高平調であることが多い。すなわち文雄自身にとって「平声」はかならずしも高調である必要はなかったのである。このような観点からの研究の視点を、本研究の主眼とすることを明示的に主張できることは本研究課題を推進するうえに重要であり、本研究がおおむね順調に進捗しているという所以もまたここにある。令和2年度は最終年度にあたるので、能楽書、謡曲指南書などを中心に、そこにあらわれた四声観・アクセント観を考察するとともに、これまで声明書、仮名遣書、語学書、故実書を検討してきたので、これらをまとめて室町期以降の四声観・アクセント観の変遷を考察する。能楽書、謡曲指南書については、すでに小西甚一『文鏡秘府論考 研究篇上』1948、前田富祺「能楽論におけるアクセント観」1965があり、ほかに桜井茂治、添田建治郎、坂本清恵らの研究もあるので、これらを検証するところから検討をすすめ、世阿弥の記述を手はじめに禅竹のものなど後世の能楽書にも目配りをする。加えて平曲書についても『西海余滴集』などの記述を追い、さらに『言語国訛』についても再考する(拙稿「『言語国訛』覚え書」2006)。室町期以降の四声観・アクセント観は、声明関係書、仮名遣書、語学書、故実書、音曲関係の伝授書などからうかがうことができるが、それらは古代の四声観・アクセント観から分岐してそれぞれに伝承され、発展したものと推定される。その経緯をあとづけて、相互に如何なる交渉があったかなどを考察する。仏家に伝わった四声観・アクセント観については、すでに拙稿「『補忘記』に載る漢語句の音調について」2016があり、金田一春彦『四座講式の研究』1964を解説した拙稿「声明資料によるアクセント史研究」2017・18もあるので、それらをもとに考察をすすめる。令和2年度前半は、諸般の事情から外出もままならないので、手元に資料をととのえてある平曲書を中心に検討し、夏期以降に能楽書、謡曲指南書などを扱うこととする。また室町期以降の四声観・アクセント観の変遷についての考察は本年度後半に予定する

  • 文献による日本語アクセント史研究の総括と展開

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2019年03月
     

     概要を見る

    本共同研究の目的は(1)100年におよぶ近代的なアクセント史の先行研究の成果を総括的に検討しなおし、(2)(一次史料を精査することにより資料としての性格を確定するという基礎的研究を経た)文献アクセント史研究によって鎌倉時代以前の古代アクセントを記述し、(3)アクセント史に言及する、文献アクセント史研究によらない研究に対して文献アクセント史研究の立場から批判的検討を行い、(4)文献アクセント史研究の成果を隣接他分野の研究に応用・貢献することである。本共同研究により、アクセント史研究の現在の到達点を明らかにするとともに、重要な新発見・新知見を得ることができた。この研究の学術的背景はアクセント史の研究の総括、そしてその発展的継承の必要性である。研究期間内に、文献による古代アクセント研究の蓄積を、それぞれの研究対象とした資料別に整理(網羅的かつ詳細な文献目録も作成する)して批判的に検討し、現代の到達点を明らかにすることを目的とする。研究史を総括して、現代における到達点を明示することにより、今後のアクセント研究の一つの立脚点となり、研究そのものの質的向上に資することになるだろう。また、あらたに文献アクセント史研究に志す人に対する導入として、今後のアクセント研究にいくつかの方向を提案し、さらなる発展的研究・応用的研究に示唆を与えることをも心がける

  • 論議書に記載された漢語アクセントの研究

    研究期間:

    2013年04月
    -
    2016年03月
     

     概要を見る

    この研究は、主として仏教界で使用される漢語のアクセントや漢語句を読誦する際の音調についての資料を提示し、それらを検索しやすいかたちにして公開することを目的とする。研究の成果として『補忘記』貞享版2冊・元禄版3冊それぞれの信頼できる影印を提示し、さらに声点付漢字索引を公開した。あわせて律家に伝わった漢語の読み方について記されている『南北相違集』版本1冊も、その影印と解説を公にした。このほか『補忘記』両版本を比較し、また同書に記載された漢語句の読誦音調についての規則を検証し、その学史的意義を確認した

  • 日本語アクセント資料集の編纂

     概要を見る

    「アクセント史資料索引」として、昭和58年度に秋永一枝編『言語国訛竹柏園旧蔵本影印ならびに声譜索引』(第1号)、昭和59年度に上野和昭編『御巫本日本書紀私記声点付和訓索引』(第2号)、秋永一枝編『永治二年本古今和歌集声点住記資料ならびに声点付語彙索引』『顕昭 後拾遺抄注・顕昭 散木集注声点注記資料ならびに声点付語彙索引』(合綴、第3号)にひき続いて、昭和60年度『古語拾遺声点付語彙索引』『乾元本日本書記所引日本紀私記声点付語彙索引』(合綴、第4号)を秋永の指導のもとに鈴木豊が編纂・刊行・昭和61年度、『近松世話物浄瑠璃胡麻章付語彙索引体言篇』(第5号)を共同研究者兼築が編纂・刊行した。また、上記資料刊行とともにそれぞれ資料の調査に伴う問題点や研究を以下のように発表した。秋永は「「やまとうた」と「やまとうり」」・「古今集声点本における形容詞のアクセント」の古今集声点本に関する論考2篇を発表した。共同研究者上野は平曲譜本に関する論考を、兼築は義太夫節正本に反映したアクセントについての論考を発表した。(裏面記入の論文)以上の史的資料の研究と同時に、アクセント史解明に不可欠の日本諸方言アクセントの調査の一環として、秋永が、四国、瀬戸内海島嶼の調査を、上野が、高松、徳島、京都、大阪の、兼築が大阪の調査を行った。うち、秋永が「愛媛県魚島における老年層のアクセント」「魚島アクセントの変遷」を発表した。また、池田要氏調査の京都、大阪アクセント資料を『日本国語大辞典』記載の京都アクセント注記と同じ形に直し、50音順に並べる作業を、研究分担者全員と、鈴木豊,佐藤栄作で行い、刊行の準備とした

  • 国語声調史資料索引の編纂

     概要を見る

    未発表資料索引の刊行作業は、「アクセント史資料索引」として、昭和62年度に秋永一枝・後藤祥子編『袖中抄声点付語彙索引』(6号)、鈴木豊編『日本書紀神代巻諸本声点付語彙索引』(7号)、昭和63年度に坂本清恵編『近松世話物浄瑠璃胡麻章付語彙索引』(8号)、金井英雄編『補忘記語彙篇博士付和語索引』(9号)を編纂、刊行した。また、上記資料刊行とともに、研究分担の資料調査に伴う問題点や研究を発表した。秋永は、「袖中抄」「古今集」の声点とアクセントに関する論考を4篇発表。上野は「平曲譜本」の記譜とアクセントに関する論考を2篇。坂本は「近松浄瑠璃本」の記譜とアクセント、義太夫節のアクセントに関する論考を4篇発表。鈴木は「日本書紀私記」「古語拾遺」の声点に関する論考をそれぞれ発表した。(裏面記載の論文)また、これまでに発表してきたアクセント史索引を総合的にコンピュ-タで検索できるよう「国語声調史資料索引集成」の編纂作業を行ってきた。これまでにコンピュ-タ入力を終了し、今後資料の追加や校正作業を進め、多くの人に利用の便を計るよう研究作業を続ける予定である。以上の史的アクセントの研究と同時に、アクセント史解明に不可欠な日本諸方言アクセントの調査と位置付けに関する研究を行った。昭和63年度に佐藤栄作編『アクセント史関係方言資料』として、テ-プ2巻と活字資料集を刊行した。また、佐藤が高松アクセントについての論考を発表した。以上のように、文献からのアクセント史解明の研究と、方言からのアクセント史解明へのアプロ-チを進め、成果をあげることができた

  • 京阪アクセントの史的変遷における総合的研究

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    1 すでに刊行した『日本語アクセント史総合資料 索引篇』(秋永一枝ほか編 1997.2東京堂出版、以下『索引篇』)所載のアクセント史データを分析して、その基礎的・応用的研究を行い、これを公表した。(1)『索引篇』に掲載した資料の書誌、アクセント史資料としての価値、ならびにその利用方法などについて研究し、公表した。(秋永・上野・坂本・佐藤・鈴木編『同 研究篇』1998.2東京堂出版、以下『研究篇』)(2)『索引篇』所載のデータを整理し、名詞・動詞・形容詞について、それぞれアクセントの歴史的変化を類別し、これを「早稲田語類」と名付けて『研究篇』に公表した。また、「早稲田語類」を、従来の「金田-語類」と比較対照して一覧し、テキストデータとして公表した。(坂本・秋永・上野・佐藤・鈴木編『「早稲田語類」「金田-語類」対照資料』フロッピーディスク付き1998.10アクセント史資料研究会)(3)同じく『索引篇』所載データから複合名詞のアクセントデータを抽出し、そのアクセント型や語構成との関係などについて考察した。その成果の一部は『研究篇』に掲載したが、今後も継続的に研究する。2 京阪式アクセントを中心とする現代諸方言アクセントの研究は、上記「早稲田語類」の類別にも生かされているが、とくに京浜アクセントおよび東京アクセントについては、二種類の資料を公表した。(1)『楳垣京都アクセント基本語資料-東京弁アクセント付き-』フロッピーディスク付き(秋永一枝編1998.10アクセント史資料研究会)(2)『池田要 京都・大阪アクセント資料 五十音順索引』(上野・秋永・坂本・佐藤・鈴木編2000.2同)3 索引が未だ刊行されていないアクセント史資料について、その基礎的研究と索引の編纂とを行った。索引の刊行には至らなかったが、それぞれの文献についての基礎的研究はほぼ整い、近く索引も刊行する予定である

  • 日本語アクセント史総合データベースの構築とその発展的研究

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    1、以下の諸索引を作成、刊行してアクセント史資料データを増補した。(1)医心方 声点付和訓索引(秋永一枝・坂本清恵・佐藤栄作編2001.8)(2)日本書紀 人皇巻諸本 声点付語彙索引(鈴木豊編2003.3)(3)高松宮本・林羅山書入本和名類聚抄 声点付和訓索引(佐藤栄作編2000.12)(4)平家正節 声譜付語彙索引上・下(上野和昭編2000.12/2001.12)(5)金田一春彦調査京都アクセント転記本(楳垣実京都アクセント記入)(秋永一枝編2001.9)2、『池田要 京都・大阪アクセント資料 五十音順索引』(2000.3アクセント史資料研究会)のデータベースを利用して品詞別に整理し、近現代京都アクセントの諸資料と比較しながら検討した。その結果「池田要 京都・大阪アクセントの注記について-名詞3拍までを中心に-」(坂本清恵)、「複合名詞からみた池田アクセント」(佐藤栄作)、「『池田要 京都・大阪アクセント資料』所載の用言のアクセント」(上野和昭)、「東京アクセントとの比較」(秋永一枝)などの成果を得た。3、方言アクセントの調査研究は京都・東京(秋永)、伊吹島(佐藤)などで実施した。その成果は、『新明解日本語アクセント辞典』(秋永一枝編2001.3)をはじめ、秋永(2002)「東京語の発音とゆれ」・佐藤(2002)「アクセント型の許容からみる伊吹島アクセントの3式-伊吹島と観音寺の中学生の比較-」などの論文に報告された。4、伝統芸能とアクセント史との関係についても坂本(2001a)「胡麻章の機能-近松浄瑠璃譜本の場合」(2001b)「声の伝承-復曲時には何が伝承されるのか-」(2001c)「文字の呪性-仮名遣いという呪縛-」(2002a)「「語り」と「謡い」-義太夫節のアクセントから探る-」(2002b)「近代語の発音-謡曲伝承音との関係-」などの研究報告があった

  • 平曲古譜本による日本語音韻・アクセント史の研究

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    1、平曲譜から近世京都アクセントの型を認定する場合の手続きを明らかにした。2、とくに1拍名詞について、平曲の譜記とアクセントとの関係を明らかにした。3、2拍名詞における助詞「の」接続形のアクセントは、いわゆる第二類名詞の場合と第三類名詞の場合とで、平曲譜には異なるあらわれ方をすることを明らかにした。4、『平家正節』の譜記にみえる「特殊低起式表記」は、いくつかの類型に大別できることを明らかにした。5、『平家正節』所載の名乗のアクセントについては、過去の京都アクセントにおける変化を多数型への類推と型の統合という観点から説明できることを明らかにした。6、現代における名乗アクセント(H0型とH1型)のうちのH1型は『平家正節』の譜記から知られる近世京都のそれとは異質なもので、前者は現代の基本型の一つであるのに対して、後者は古い時代のLLHL型などからの変化形であることを推定した。7、平曲古譜本の譜記と近世京都アクセントとの関係について、筑波大学本・也有本・正節本・正節本、また波多野流譜本(京大本)の譜記は、相互の対応が著しく、概略近世京都アクセントを反映するものと見なせるものと推定した。8、江戸前田流の吟譜系譜本の場合も、とくに筑波大学本の譜記との対応が顕著であることを明らかにした。これに対して江戸前田流譜本とされる所謂「豊川本」(演博本)の譜記はこれにやや劣り、むしろ正節本に近い。また金田一春彦蔵『平家書』の譜記はアクセントとの対応が認めづらく、なお研究を重ねる必要がある

  • 19・20世紀東京弁録音資料のアーカイブ化とその総合的研究

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    この研究は、秋永が行なった調査【東京旧市内(旧15区)を生育地とする話者の】録音資料をアーカイブ化し、汎く利用できる言語資料の作成も大きな目標の一つであった。劣化の危険性があった200本近い様々なメディアに記録された音声資料はすべてデジタル化しCD-ROMとハードディスクに保存を完了した。平成15(2003)年度には、アーカイブ化のテスト版をWeb形式で作成し国語学会において発表した。これは文字化資料の一部に付した「音声資料(アクセント、母音の無声化,訛音など)」「音響分析資料(音声波形・ピッチ曲線・スペクトログラム)」、「語義等解説資料」、「発音者生育地」が表示できるよう作成した。平成16(2004)年度は、(1)東京語音声の文字化(2)音韻情報・音声的情報の付加、(3)音声データの正規化とセグメントといった作業を中心に研究を進めた。(1)では、東京弁音声のデジタル化データを元に35名分の文字化を完成した。(2)では、秋永によるアクセントの聞き取り、無声化・ガ行鼻音化などの音声的特徴の情報記述を進めた。次に、これらの情報を(1)の文字化データに付加する作業を行なった。文節のセグメント・記号の付加作業が終了した後、HTML化、PDFファイル化を行なった。生育地が下町である話者を中心に12名分のデータ、約600ページ分の資料を完成させ、資料との音声リンクを行なった。平成17年度(最終年度)では文字化資料を中心とした報告書を作成。本資料はCD-ROMも同時に完成させ、公開可能な状態にすることができた

  • 『平家正節』の譜記による近世京都アクセントの研究

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    本研究は、『平家正節』の≪口説・白声≫二つの曲節を対象に、そこに施された譜記から、それが反映する近世中期あるいはそれよりもやや遡る時代の京都アクセントを解明しようとしたものである。そのうち、とくに漢語アクセントと和語からなる複合名詞アクセントについて、それらがきわめて伝統的なものであることが明らかになった。すなわち漢語アクセントは、とくにそれが呉音形である場合、それぞれの漢字声調から説明することができる。また複合名詞は、平安鎌倉時代のアクセント型、またはその規則的変化型であらわれるものが多いことが判明した。これらは平曲譜本という資料性によるところもあろうから、そのまま近世中期前後の京都アクセントの実態と考えることは危険かもしれない。しかし、『平家正節』の譜記からは、以下のような点を指摘できることも、確認されるべきである。(1)2拍1字漢語の場合、漢音形・呉音形いずれも漢字声調に基づくアクセント型、またはそれから規則的に変化したアクセント型が近世に認められるが、現代にいたるまでの間にHL型に集中する傾向をみせる。(2)3拍2字漢語の場合、{1+2}構造ではHLL型が多く、基本アクセントと認められる。{2+1}構造ではHLL型のほか、前部去声字のLHL型も多い。(3)4拍2字漢語{2+2}構造の場合、多数型にHHHL型からHHHH型への移行が看取され、それが現代にも及んでいる。また呉音形による漢語は、字音声調をよく反映するアクセントが認められる。(4)和語からなる{2+2}構造および{2+3/3+3}構造の複合名詞は、平安鎌倉時代のアクセントを継承したものがほとんどで、いわゆる「式保存」は認められず、近世以降現代までの間に変化があったことをうかがわせる

  • 複合メディアによる東京弁アーカイブの構築と電子的公開

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    「複合メディアによる東京弁アーカイブの構築と電子的公開」の目的は、旧来の研究では埋もれてしまう可能性のあった東京弁としての貴重な一次資料を、汎く利用できるような形にして蘇らせようとするものである。秋永の聞き取りによるアクセントなどの言語情報が付加した自然度の高い談話資料として、文字化データと音声データをセットで利用できるよう電子化し、談話資料、アクセント資料、東京方言語彙資料のデータベースとしても利用できる基礎資料を完成させることができた

  • 漢語アクセントの史的研究における基礎データの構築

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    本研究は、漢文脈系資料に現れた字音の声点に基づいて、非漢文脈系資料に現われた漢語のアクセントとの関係から、漢語アクセント変遷の実態を明かにすることを目的とした。性格の異なる資料を対照させることで、外国語を指向した学習音としての字音声調が日本語としての漢語アクセントに融和する姿を捉え、外国語の輸入と定着をアクセント史のパースペクティブのなかに位置づけようとしたものである。第一の研究成果は、漢語アクセントデータベースの構築である。従来字音声調資料として重視されてきた『金光明最勝王経音義』『観智院本類聚名義抄呉音和音』『九条本法華経音』『保延本法華経単字』『洗華経音訓』および広韻をコンピューターに入力して字音来源情報の基礎データとし、Microsoft Accessで管理できる形とした。これによって非漢文脈系資料に現れる漢語声点との対照が容易となり、大規模データを用いた統計的な研究への展開が可能となった。このデータベースは他のデータベースと簡単に連携して活用されることを念頭に構築されているため、漢語アクセント研究のプラットフォームにも成りうるという意義がある。第二の研究成果はこのデータベースを利用しての漢語アクセントなどの研究である。『延慶本平家物語』および『半井家本医心方』の漢語声点の基礎的分析のほか、近世デクセント資料として重要とされる『平家正節』の実態と史的位置づけなどの成果があった。特に後者については、呉音形字音に基づく漢語は多くが単字声調との対応を規則的に有しているごとが分かった。また漢音系字音に基づく漢語は、呉音ほどではないにせよ一定程度原音との対応が見られることが分かった。従来、わずかな方言資料に基づいて概略的に言及されることの多かった漢語アクセントについて、大規模な歴史資料から実証的かつ精密に検証することができたことは大きな成果といえる

  • 漢語アクセントの解明と資料の発掘

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    本研究の目的は、歴史的な文献資料と現代の方言資料に基づいて古代から現代へと連続する「漢語アクセント史」を解明することである。古く学習音として受け入れられた漢字音が定着していく過程で、どのように漢語アクセントが形成されていくか、それが和語のアクセントと関係してどのような史的変遷をたどるかを検討した。その結果、「基本アクセント型」の形成、「中低形」(HLHなど)回避、前後に接続する自立語や助詞の影響などが漢語アクセント史解明のポイントになることが明らかになってきた

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特定課題研究

  • 近世国学における四声観・アクセント観についての研究

    2018年  

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     江戸中期に刊行された釈文雄の『和字大観鈔』は日本語(京畿)アクセントを独自の方法によって記述したことによって有名である。それは、当時の中国語音の四声にもとづき、日本語を適切な単位(四声単位)に分割して、それぞれに相当する四声を割り当てれば、どんなに難しい音調や特殊な読み方であっても、すべてのアクセントを記述することができるというものである。これまで文雄のアクセント表示は、難解とされ、不完全と評されてきたが、文雄は、日本語の「四声単位」を四声の枠組みで説明しつくそうとした。これまで文雄は新しいアクセント表記法を考案したとされてきたが、そのじつは四声を用いて説明しようとしたのである。

  • 名目抄諸本一覧の作成

    2016年  

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    本研究では、国内約50箇所に所蔵される「名目鈔」126本の書誌情報を整理した。同書には、単独の写本・版本のほかに、叢書に収められたものや増補されたものなどがある。これまでに調査したなかには、写本76本と版本50本とがある。写本のうち巻子本は尊経閣文庫本だけであり、ほかはすべて冊子本である。このなかには増補系「名目鈔」が16本含まれているが、版本50本のうちの3本は末尾に写本を足して増補したものである。本研究で調査した諸本のほかにも、全国にはまだ未調査のものがあることは、国文学研究資料館の「和古書目録データベース」からも知ることができるが、それらの書誌的概要は、以上の調査によってほぼ明らかになったと言えよう。。 

  • 真言宗論議書所載漢語アクセント検索資料の作成

    2015年  

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    本研究は、新義真言宗智山派の学僧、観応によって編纂された論議参考書『補忘記』に載る漢語アクセントを知るために、声点付漢字索引の作成を目的としたものである。同書には貞享版・元禄版があり、貞享版は奥村源兵衛刊のもの(金井英雄氏旧蔵、早稲田大学中央図書館蔵本)を、元禄版も同じく奥村刊のもの(秋永一枝氏蔵本)を底本と定め、そこにあらわれる声点付漢字を検索できるようにした。同索引は、アクセント史資料索引21として影印とともに公にされている。この索引の検索方法は部首の画数による。なお、本研究が科学研究費基盤研究(C)「論議書に記載された漢語アクセントの研究」の補完を目指して行われたものであることも申し添える。

  • 『名目抄』に差された声点の系統についての研究

    2014年  

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    『名目抄』は室町前期に宮中の有職故実語に読み仮名を付したもので、洞院実煕によって編纂された。しかしそこには発音に必要な声点などの注記はなかった。のちに補われた声点は二系統に分かれる。中院通秀によるものと、後水尾院にさかのぼるとされてきたものとである。しかし、増補系諸本(とくに花山院本)について検討した結果、これが後水尾院の声点に一致するにもかかわらず、仁和寺の尊海の記した識語を載せていることを確認した。もともと後水尾院の声点本には尊海識語は載せられていないので、花山院本が後水尾院の声点を載せる本から移点したとは考えられず、これらは、尊海の周辺で差された声点にもとづくものとみられる。 Myōmokushō, a book on conventions observed by theJapanese Nobility, was compiled by Tōin Sanehiro in the early Muromachi period.While the book lists some of the words typically used in the Emperor's Palace,it lacks annotations for pronunciation, such as tone critics. Two strains arerecognized for the tone critics that were supplemented after its initialcompilation: one was those annotated by Nakanoin Michihide, whereas the otherhas been argued to be those by Go Minooin. However, the current investigationon the supplemented editions (esp. the Kazan-in edition) confirms that, whilethe tone critics agree with those given by Go Minooin, the shigo(information on creation of the manuscript) by Ninnaji Sonkai was alsoprovided. Since the editions with the tone critics by Go Minooin lack the shigoby Sonkai, it is very unlikely that the tone critics of those supplementededitions were copied from an older edition with the critics by Go Minooin. Thisfinding demonstrates that the tone critics on the supplemented editions arebased on those annotated by Sonkai or those who worked closely with him.

  • 近世日本語アクセントの研究

    2000年  

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     本研究は、近世日本語(京都を中心とした地方)のアクセント研究を、文献資料である「平曲譜本」を用いて行なおうとするものである。平曲の譜記には複雑な旋律をあらわすものも多いが、ここでは、譜記からアクセントを解釈することが比較的容易な〈口説〉〈白声〉という大旋律型(以下「曲節」とよぶ)に属する部分を主として利用した。底本は東京大学国語研究室蔵本である。あらわれる譜を、それぞれの譜相互の関係、また無譜部分との関係において、いかなるアクセントを反映するものであるか、また、それらから推定されるアクセント体系はどのようなものであったか、という問題を中心に検討したが、なお以下のような諸問題があることが明らかになった。1 音楽性の強い曲節には、いわゆる語頭低下という旋律付け(節付け)がされることがある。これらは、その譜記とアクセントとの対応がほかの部分と同様には考えられない。2 それについて、いわゆる低起無核型の語が後ろに高起式の語を付ける場合の旋律(またそれから推定されるアクセント)との違いを明確に把握する手法が問われる。3 単語それぞれのアクセントを知るよりも、それが複合語や文節、また連文節、文、段落の中でどのような音調的なあり方をしているかが問題にされる。その意味ではいわゆるアクセント研究を越える可能性が出てくる。4 また従来行なわれてきた単語区切りの研究から排除されがちであった、活用形アクセントのいわゆる「特殊型」などを助動詞接続形全体として問題にすることが必要である。複合用言についても、用例を集めることでその実態を把握しなければならない。5 複合にも、その程度に応じて接合・結合・癒合などという段階があり、それらが場合場合によって、どれほど構成部分のアクセントを残しているか、また、どれほど全体として音調的に機能しているか、といったことに着目する必要がある。

  • 『平家正節 声譜付語彙索引』の編纂

    1998年  

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     近世京都語のアクセント資料として位置づけられる『平家正節』の中から、とくに分析の容易な「口説」「白声」の曲節を選び、さらに「折声」「指声」の前半部分をも加えて用例を採取し、ここにあらわれた声譜付語彙をデータ化した。声譜はもちろん平曲を語るための音楽的な注記であるから、「白声」のような単なる語りの場合とは違って、「口説」ほかの曲節の譜を分析する場合には、音楽的に変容した語頭低下などに注意しなければならない。また、詞章そのものは鎌倉時代成立のもので、使用語彙は文語的であるとはいえ、伝統的なものであり、和語のみならず漢語のアクセントを、また単純語だけでなく複合語のアクセントを知る上でも、きわめて有益な資料であることが再認識された。さらに辞書類記載のアクセント注記とは違って、平家物語の詞章という話線的な展開の中で用いられるそれぞれの語のアクセントを、多数採取できた点も特筆すべきであろう。 具体的な問題として、いくつかのことを挙げるならば、以下のようである。 (1)従来「白声」は近世中期ころの京都アクセントを反映し、「口説」「指声」などはそれよりも古い時代のアクセントを反映するとされてきたが、男性の漢字二字4拍の名乗りの場合には、「白声」HHLL:「口説」HLLLという、アクセントの変化とは逆方向の対応が確認された。 (2)姓や地名などは、それぞれの語の伝統的なアクセントを反映しており、これら固有名詞としての特別なアクセント型に収斂されていく様子は看取されなかった。 (3)動詞・形容詞のアクセント体系は、とくに多拍語になると伝統的な姿を捨てて、型の統合を起こし、これに伴って類の混同が進んだことが分かった。 (4)動詞の活用形アクセントとして、従来「特殊形」と名付けられてきたものの多くは、実は後続する助動詞を含めて、全体として一語並みの用言のアクセントを形成したのであって、これを、もとの動詞部分と接辞部分とに分解してアクセントを記述することには支障となる問題が多い。 (5)連体格の助詞「の」は、ほかの格助詞と異なって前接する体言との結合が強く、「~の」という文節単位でアクセント単位となる場合はもちろん、後続の語も含めた「~の~」というアクセント単位を、すでに形成していたとしか理解できない譜記を採取することも珍しくない。

  • 四国山地(徳島県東祖谷村名頃地区)に聞かれる方言アクセントの研究

    1997年  

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    四国山地の奥深く、剣山の山懐に徳島県三好郡東祖谷山村名頃地区がある。この地のアクセントを、1996年7月以来数次に渡って調査して、ほぼ次のような成果を得た。(1) 東祖谷山村の諸地域(樫尾・小川・大枝・久保・落合)の年配層に聞かれるアクセントは、ほぼ同郡木頭村のそれに同じく、「近畿中央式のやや古い体系に対して、高拍が語頭から2拍以上連続する場合に、これを語頭に限って低下されるもの」で、いわゆる垂井式アクセントに近似する。(2) しかし、名頃地区においては、上記語頭低下と同時に、近畿中央式の高平型に対応するアクセントに限って、その末尾拍を低下させた型が聞かれる。これら語頭低下と語末低下とは後者が前者に優先して実現しているが、前者が語頭に高拍連続がある場合のすべてに実現しているのに対して、後者は近畿中央式の高平型に対応する場合にのみ現れている。(3) 同地区よりも東祖谷の中心部寄りの菅生地区では、一部の動詞(着る・為る・置く、など)に語末低下が聞かれるに過ぎず、ほぼ東祖谷一般のアクセントが聞かれる。(4) 名頃地区は、もと同村北方の深淵地区から江戸時代後期に移住した人々によって開かれたところらしく、そのアクセントも東祖谷一般のそれよりも古いものというよりは、深淵あるいは一宇村・半田町などとの関係を考慮すべきものと思われる。(5) 同地区の動詞アクセント体系は、アクセント型の姿こそ違え、類毎に観察すれば、近畿中央式と同様に、3拍2類5段動詞が1類と、同じく2類1段動詞が3類と合同し、しかも後者が前者に先んじている様相を呈している。(6) また形容詞アクセントでは、3拍ク活用の1類がみな終止連体形HLLで、HHLから語頭低下したLHLではないことから、これら1類(もとHHL)と2類(HLL)とがHLLに合同してのちに、語頭低下が起こったものと推定され、語頭低下がそれほど古いものではないことを思わせる。

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