2024/12/21 更新

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カワシマ イヅミ
川島 いづみ
所属
社会科学総合学術院 社会科学部
職名
教授
学位
法学修士 ( 早稲田大学 )

経歴

  • 2004年
    -
    2006年

    早稲田大学大学院ファイナンス研究科 教授(併任)

  • 2002年
    -
     

    (現在) 早稲田大学社会科学部(2004〜 社会科学総合学術院) 教授

  • 1996年
    -
    2002年

    専修大学法学部 教授

  • 1990年
    -
    1996年

    専修大学法学部 助教授

  • 1989年
    -
    1990年

    岐阜経済大学 助教授

  • 1985年
    -
    1989年

    岐阜経済大学 専任講師

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学歴

  • 1980年04月
    -
    1985年03月

    早稲田大学大学院   法学研究科   民事法学  

  • 1976年04月
    -
    1980年03月

    早稲田大学   法学部  

所属学協会

  •  
     
     

    金融法学会

  •  
     
     

    日米法学会

  •  
     
     

    日本私法学会

研究分野

  • 民事法学

研究キーワード

  • 会社法、証券法

 

論文

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書籍等出版物

  • 学校法人ガバナンスの現状と課題 : 令和5年私立学校法改正の理解と実践のために

    尾崎, 安央, 川島, いづみ, 山本, 真知子, 尾形, 祥 編著( 担当範囲: 第9章 大学ガバナンス・コード、第10章 学校法人に関する区分規制)

    日本評論社  2023年12月 ISBN: 9784535526778

  • 商法総則・商行為法〔第4版〕

    大塚英明, 川島いづみ, 中東正文, 石川真衣( 担当範囲: 第2編(第3章・第6章)、第3編(第7章)、第5編(第15章))

    有斐閣  2023年11月 ISBN: 9784641222229

  • 英法系諸国の会社法-理論と実務・2 株式会社の運営機構(酒巻俊雄=川島いづみ=中村信男=酒巻俊之=菊田秀雄)

    川島いづみ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: 第5章Ⅱ・1(10) (11), 4)

    中央経済社  2021年12月

  • 会社法コンメンタール19ー外国会社・雑則(1)(岩原紳作 編)

    川島いづみ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: 会社法第863条・第864条)

    商事法務  2021年03月 ISBN: 9784785728564

     概要を見る

    「第7編 第2章 第6節 清算持分会社の財産処分の取消しの訴え」を担当

  • 英法系諸国の会社法ー理論と実務・1 総説・設立・株式と株主(酒巻俊雄=川島いづみ=中村信男=酒巻俊之=菊田秀雄)

    川島いづみ

    中央経済社  2021年01月 ISBN: 9784502347610

     概要を見る

    第3章 株式会社の設立・開業、第4章 株式・株主 Ⅲ 株主(1~4)を担当

  • 「会社の権利能力」(鳥山恭一=福島洋尚編『商法演習Ⅰ 会社法』)

    川島いづみ( 担当: 分担執筆)

    成文堂  2020年03月

  • 金融商品取引法の理論・実務・判例(編集代表・河内隆史)

    川島いづみ( 担当: 分担執筆)

    勁草書房  2019年12月 ISBN: 9784326403691

     概要を見る

    第4編 適合性原則と説明義務 第1章 総論 「第2節 説明義務」を担当

  • 商法総則・商行為法(第3版)

    大塚英明, 川島いづみ, 中東正文, 石川真衣( 担当: 共著)

    有斐閣  2019年11月 ISBN: 9784641221376

     概要を見る

    第2編第3章:商号、第6章:商業帳簿、第3編第7章:名板貸し、第5編第15章:代理・仲立・問屋を担当

  • 会社法重要判例〔第3版〕

    酒巻敏雄, 尾崎安央, 川島いづみ, 中村信男( 担当: 共編者(共編著者))

    成文堂  2019年10月

  • 「イギリスにおける大学のガバナンスとコードによる規制」(大曽根寛ほか編『福祉社会へのアプローチ〔上巻〕久塚順一先生古稀祝賀』所収)

    川島いづみ( 担当: 単著)

    成文堂  2019年05月 ISBN: 9784792333874

  • 「非財務情報の開示と開示規制-イギリスにおける非財務情報に関する開示法制の進展」(尾崎安央=川島いづみ=若林泰伸編著『上村達男先生古稀記念 公開会社法と資本市場の法理』所収)

    川島いづみ( 担当: 単著)

    商事法務  2019年01月 ISBN: 9784785726959

  • 『会社法コンメンタール15ー持分会社(2)』(神田秀樹編) (第660条~第669条、第671条~第673条を担当)

    川島いづみ( 担当: 単著)

    商事法務  2018年10月

  • イギリス会社法-解説と条文-

    イギリス会社法制研究会, 川島いづみ, 河村賢治, 菊田秀雄, 久保田安彦, 田中庸介, 中村信男, 林孝宗, 本間美奈子

    成文堂  2017年12月 ISBN: 9784792327064

  • 検証判例会社法

    石山卓磨監修( 担当: 単著)

    財経詳報社  2017年11月 ISBN: 9784881774441

  • 証券事典

    証券経済学会, 財, 日本証券経済研究所( 担当: 単著)

    金融財政事情研究会  2017年06月 ISBN: 9784322128819

  • 「商事法における多角的法律関係または多角関係-事業譲渡・会社分割の場面における試論-」(椿寿夫編著『三角・多角取引と民法法理の深化』別冊NBL/161所収)

    川島いづみ( 担当: 単著)

    商事法務  2016年10月 ISBN: 9784785771331

  • 会社法重要判例〔第2版〕(判例4つとコラム1つを担当)

    酒巻俊雄, 尾崎安央, 川島いづみ, 中村信男編著( 担当: 単著)

    成文堂  2016年09月 ISBN: 9784792326951

  • 「コーポレートガバナンス・コードとイギリス会社法」(鳥山恭一他編『現代商事法の諸問題』所収)

    川島いづみ( 担当: 単著)

    成文堂  2016年07月

  • 奥島孝康=鳥山恭一編『演習ノート会社法[第7版]』(「80 資金調達における株主の保護」など六項目を担当)

    川島いづみ( 担当: 単著)

    法学書院  2016年07月 ISBN: 9784587310851

  • 内藤良祐編『スクイーズ・アウトと株価決定の実務』(第2章を担当)

    川島いづみ( 担当: 単著)

    新日本法規出版株式会社  2016年05月 ISBN: 9784788281165

  • 新基本法コンメンタール会社法1〔第2版〕(第249条~第253条を担当)

    奥島孝康他編( 担当: 単著)

    日本評論社  2016年04月

  • 商業・法人登記制度に関する外国法制等の調査研究業務報告書(「第2部 イギリス」を担当)

    川島いづみ( 担当: 単著)

    公益社団法人 商事法務研究会  2016年01月

     概要を見る

    法務省の委託調査の成果物

  • 「イギリス会社法における多重代表訴訟」(上村達男ほか編『正井先生古稀祝賀 企業法の現代的課題』163頁〜186頁所収)

    川島いづみ

    成文堂  2015年07月 ISBN: 9784792326753

  • 「統合報告と制度的対応−英国の統合報告に関する規制の試み−」『統合報告書による情報開示の新潮流』(宝印刷 総合ディスクロージャー研究所編)

    川島いづみ

    同文舘出版  2014年06月 ISBN: 9784495200510

  • 『会社法重要判例』(判例1、2、116、119およびコラム4を分担執筆)

    酒巻俊雄, 尾崎安央, 川島いづみ, 中村信男編

    成文堂  2013年10月 ISBN: 9784792326517

  • 「反対株主の株式買取請求権」(江頭憲治郎編『株式会社法大系』所収)

    川島いづみ

    有斐閣  2013年08月 ISBN: 9784641136366

  • 『強行法・任意法でみる民法』 (椿寿夫編著) 第Ⅶ編 〔5〕会社法

    川島いづみ

    日本評論社  2013年03月 ISBN: 9784535519404

  • 『判例講義 会社法〔第2版〕』(倉沢康一郎他編)名義書換え、自己株式の取得、従業員持株制度と株式信託

    川島いづみ

    悠々社  2013年03月 ISBN: 9784862420244

  • 「振替株式発行会社における株主権の行使」(永井和之=中島弘雅=南保勝美編『会社法学の省察』所収)

    川島いづみ

    中央経済社  2012年02月

  • 『ハイブリッド会社法』 (第12章 第24章〜第27章を担当)

    石山卓磨, 河内隆史, 尾崎安央, 川島いづみ

    法律文化社  2012年01月

  • 『逐条解説会社法 第5巻 機関・2』(酒巻俊雄=龍田節編集代表) 第390条〜399条

    川島いづみ

    中央経済社  2011年12月

  • 「イギリス会社法における種類株式の規制と種類株主の保護」(奥島孝康先生古稀記念『現代企業法学の理論と動態』第1巻上篇所収)

    川島いづみ

    成文堂  2011年10月

  • 「イギリス法における不実の流通開示に関する民事責任」(『石山卓磨先生・上村達男先生還暦記念 比較企業法の現在−その理論と課題』所収)

    川島いづみ

    成文堂  2011年06月

  • 『基本法コンメンタール会社法1』(奥島孝康=落合誠一=浜田道代編) 第2編第3章第3節 新株予約権原簿

    川島いづみ

    日本評論社  2010年10月

  • 『内部統制制度の運用と課題』(宝印刷総合ディスクロージャー研究所編) 第3章 会社法と金融商品取引法の関係

    川島いづみ

    中央経済社  2009年12月

  • 「会社解散の訴えにおける『やむを得ない事由』の意義」(「ジュリスト増刊 会社法の争点」所収)

    川島いづみ

    有斐閣  2009年11月

  • 『会社法コンメンタール12ー定款の変更・事業の譲渡等・解散・清算(1)』(落合誠一編) 第499条〜第504条、第507条〜第509条を担当

    川島いづみ

    商事法務  2009年10月

  • 商法総則・商行為法 第2版

    大塚英明, 川島いづみ, 中東正文

    有斐閣  2008年12月

  • イギリス会社法におけるコーポレートガバナンス(奥島孝康編『企業の統治と社会的責任』所収)

    川島いづみ

    金融財政事情研究会  2007年06月

  • 『判例講義会社法』(倉澤康一郎=奥島孝康=森淳二朗編) Ch.3 株式の譲渡 名義書換え、自己株式の取得、Ch.4 株主総会 株主の議決権行使など

    川島いづみ

    悠々社  2007年04月

  • 『会社法重要判例解説〔第3版〕』(酒巻俊雄=尾崎安央編著) 取締役の注意義務と経営判断(東京地判H16.9.28)他、8項目

    川島いづみ

    成文堂  2006年09月

  • 『最新会社法』(大野正道=上田純子編著) 第3章 株式

    川島いづみ

    北樹出版  2006年05月

  • 『ビジネス・経営学辞典』(二神恭一編著) 「合同会社」、「株式の併合」、「合併対価の柔軟化」、「新株予約権」、「取締役会」、「有限責任事業組合」を担当

    川島いづみ

    中央経済社  2006年05月

  • 『新会社法対応 種類株式・新株予約権 活用の実務』(内藤良祐編著) 第1章第2 株式とはなにか、第2章 会社法における種類株式と新株予約権

    川島いづみ

    新日本法規出版  2006年04月

  • 『演習ノート会社法』(奥島孝康=鳥山恭一編) Ⅴ 計算、Ⅵ 資金調達

    川島いづみ

    法学書院  2006年04月

  • 商法の発展と商人概念(酒巻俊雄=栗山徳子編『新版基本問題セミナー2 商法総則商行為』所収)

    川島いづみ

    成文堂  2005年04月

  • 株式の種類(酒巻俊雄=尾崎安央編『新版基本問題セミナー1 会社法』所収)

    川島いづみ

    成文堂  2005年04月

  • 現代商法講義Ⅱ 会社法

    大野正道, 川島いづみ編著

    北樹出版  2004年10月

  • 全訂版ストック・オプションの実務(内藤良祐=藤原祥二編著) 理論編第2章Ⅱ 新株予約権に関する規定の整備とストック・オプション

    川島いづみ

    商事法務  2004年05月

  • 税法と会社法の連携〔増補改訂版〕(三木義一=山下眞弘編著)第Ⅱ部 第2章 資本および法定準備金減少手続

    川島いづみ

    税務経理協会  2004年05月

  • Rights of Minority Shareholders, Japan/Rights of Minority Shareholders, XVIth Congress of the International Academy of Comparative Law, Brisbane 2002

    Izumi Kawashima-Iwasaki

    Bruylant  2004年

  • 法学キーワード〔第2版〕(野村豊弘編)Ⅳ 企業と法(項目35〜43)、Ⅸ 法の新しい展開(項目100)

    有斐閣  2003年09月

  • 税法と会社法の連携(三木義一=山下眞弘編著)第Ⅱ部 第2章 資本および法定準備金減少手続

    税務経理協会  2003年08月

  • 商法大改正とコーポレートガバナンスの再構築(藤原祥二=藤原俊雄編)第7章 経営機構の選択と監査制度の連携

    法律文化社  2003年03月

  • 種類株式の多様化と企業買収防衛策−アメリカにおける実務と判例法の状況−

    商事法務(石山卓磨・上村達男・尾崎安央・川島いづみ編著『21世紀の企業法制(酒巻俊雄先生古稀記念論文集)』所収)  2003年03月

  • 第2章第4節 3 業務の執行と監査

    会社法(酒巻俊雄・上村達男編)/青林書院  2003年01月

  • 株式の併合と分割、株式の消却、総会決議の瑕疵

    ワークスタディ商法会社法(石山卓磨編著)/不磨書房  2002年05月

  • 子会社の少数派株主の権利(酒巻俊雄・志村治美編著『現代企業法の理論と課題』所収)

    信山社  2002年04月

  • 商法総則・商行為法(共著)

    大塚英明, 川島いづみ, 中東正文

    有斐閣  2001年09月

  • 現代の企業と法を考える(斉藤武編著)(第7章 会計監査人の監査責任)

    法律文化社  2000年05月

  • 法学キーワード(野村豊弘編著)(項目35〜43,項目100)

    有斐閣  2000年02月

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講演・口頭発表等

  • 上場会社の非財務情報に関する開示規制の高度化

    川島いづみ  [招待有り]

    第15回 カーボンニュートラル研究セミナー  

    発表年月: 2024年01月

  • 株式会社法における区分と規律 - Ⅲ 公開会社・有報提出会社・上場会社

    川島いづみ

    日本私法学会シンポジウム  

    発表年月: 2022年10月

  • ソフトローとハードローの交錯-イギリス会社法と日本-

    川島いづみ

    早稲田大学法学部 横川敏雄記念公開講座「会社法の根本を考える」(全5回中1回)   (早稲田キャンパス 8号館B107教室)  早稲田大学法学部  

    発表年月: 2018年06月

  • 日本のコーポレートガバナンス・コードについて

    川島いづみ, 他の報告者, 文翔日仁川大学教授, 沈濚延世大学教授, 白石智則白鷗大学准教授。コメンテーター, 金弘基延世大

    日韓会社法におけるソフトローの役割/日韓法学会・韓日法学会共同シンポジウム   (早稲田大学早稲田キャンパス27号館202教室)  日韓法学会  

    発表年月: 2017年11月

  • イギリスのコーポレートガバナンス・コードと会社法

    川島いづみ, 他の報告者, コメンテーター, 正井章筰, 石川真衣, 若林泰伸, 渡辺宏之, 尾崎安央, 広田真一, 上村達男

    シンポジウム コーポレートガバナンス・コードと会社法制-コードの比較法的検討と会社法への熱意を巡って-   (早稲田キャンパス8号館106教室)  早稲田大学比較法研究所主催、産業経営研究所、先端社会科学研究所、〈企業法制と法創造〉総合研究所共催  

    発表年月: 2017年03月

  • 統合報告制度をめぐる理論的展開と実務上の対応・課題-講演1 統合報告に関する制度化の試み

    産研フォーラム   (早稲田大学国際会議場井深大記念ホール)  早稲田大学産業経営研究所  

    発表年月: 2015年10月

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 会社等の実質支配者に係る開示規制の導入・進展と会社法法制および会社法理論への展開

    日本学術振興会  科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))

    研究期間:

    2022年10月
    -
    2026年03月
     

    中村 信男, 石川 真衣, 内藤 裕貴, 川島 いづみ, 坂東 洋行

  • 会社法における区分規制の再考-会社法と上場会社法制の連環-

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2022年04月
    -
    2025年03月
     

    川島 いづみ

  • 会社法学から見た財団法人ガバナンスに関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2021年04月
    -
    2024年03月
     

    山本 真知子, 瀬谷 ゆり子, 尾形 祥, 尾崎 安央, 川島 いづみ

     概要を見る

    2021 年度中にオンライン形式で9回の研究会を開催した。研究会では財団法人ガバナンスとの対比を意識し、直前の科研費課題であった学校法人ガバナンスの議論を深掘りした。報告内容を「学校法人ガバナンスをめぐる法的課題」と題して雑誌連載の形で公表した。1 尾崎安央「学校法人ガバナンスをめぐる法的課題 連載開始にあたって」法律時報 93 巻 9 号102-106 ページ[2021/8/1]、2山本真知子「学校法人の資金調達・資金運用とガバナンス」同 93 巻 10 号108-112 ページ[2021/9/1]、3尾形祥「学校法人における内部統制と監査体制」同 93 巻 11 号99-103 ページ[2021/10/1]、4瀬谷ゆり子「教学ガバナンスと「教学監査」」同 93 巻 12 号113-117 ページ[2021/11/1]、5川島いづみ「学校法人ガバナンスの強化と大学ガバナンス・コードの活用」同 94 巻 1 号104-108 ページ[2022/1/1]、6小宮靖毅「学校法人とステークホルダー ガバナンスの法的検討との関係」同 94 巻 2 号105-109 ページ[2022/2/1]。
    文部科学省学校法人制度改革特別委員会における議論において、本研究チームのこれまでの研究成果が参考にされたようであり(座長メモに参照論文として記載)、評議員会の重要性の認識などの点で学問的貢献を行った。評議員会が財団法人ガバナンス研究との関連でも重要な論点であることが確認された意義も大きい。なお、研究会においては、「『特定研究大学構想』と『学校法人ガバナンス改革会議』を巡る最新の動向」、「財団法人制度の沿革と法的課題」、「私立大学の公立大学法人化」、「学校法人制度改革特別委員会における学校法人ガバナンスの議論についての検討」、「国立大学法人のガバナンス」についても検討を行った。

  • 株式会社に一定の行動を促す非財務情報の開示と法規制の研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2019年04月
    -
    2022年03月
     

    川島 いづみ

     概要を見る

    本研究は、イギリスの会社法制・企業実務を主な比較研究の対象として、コーポレートガバナンス・コード(CGC)のように、株式会社に一定の行動をとるよう促す効果のある非財務情報の開示規制について、そうした規制手法の望ましい在り方・効果的な在り方を明らかにし、企業情報の開示規制の進展として位置付けようとするものである。イギリスのCGCが会社法にその基礎をもち、他方わが国のCGCにはそれが希薄であること等の相違を手がかりに、そうした相違の開示実務への影響の検証等を行い、こうした開示規制の有効な在り方等について提言をまとめ、論文の公表やシンポジウム等での意見発信に繋げる予定である。本年度は、まず、イギリスの2018年版コーポレートガバナンス・コードについて、関連する文献・資料を収集するとともに、丁寧な読み込み作業を実施すること、そして年度末までにイギリスでの聴取調査と資料収集を実施することを計画し、他方で、イギリス以外で同様の規制手法をとる国や地域(EU加盟国などを想定)について、当該国の開示規制制度について、規制の概要などの一定の知見を得ることを計画していた。第1のイギリスについては、雑誌(日本監査役協会の「月刊監査役」8月号)に2018年版コーポレートガバナンス・コードに関する原稿を公表する機会を得たため、この原稿執筆のための基礎的作業として、2018年版コードについてかなり詳細に検討することができた。他方、イギリスでの調査については、ちょうど3月初旬に、所属大学とバーミンガム大学の共催イベントが予定され、その関連セッションでバーミンガム大学の会社法研究者や実務家との意見交換ができることから、これに合わせて渡英計画を進めた。すべての準備が整い渡英という時点で、新型コロナウイルス感染拡大の影響から、バーミンガム大学でのセッション等全てのイベントが中止となり、ロンドン大学等での資料収集のみを行う結果となった。第2のその他の国や地域については、英法系の国であるオーストラリアとカナダについて、かなり研究・調査を進めており、論考にまとめる作業に着手できている。また、アイルランドについて、会社法にタックス・コンプライアンスに関する開示規制が導入されていることを確認し、その経緯について調査を進めている。当初想定していた主要なEU加盟国のいずれかの調査・研究は次年度に持ち越すことになった。イギリスの2018年版コーポレートガバナンス・コードについて詳細な検討を行うことができ、イギリスの現地調査では大学研究者や会社法実務家との意見交換の機会を得られなかったものの、資料収集等を行うことができた。開示の実態はネットで公表される上場会社の年次報告書からも把握することができる。イギリス以外の国や地域については、オーストラリアとカナダについて、かなり調査・研究を進めることができており、一応論考にまとめる段階まで進んでいる。これは、当初の計画を超える進展ということができる。アイルランドについては、当初は予定していなかったものの、興味深い会社法規定を見つけることができて、研究をまとめる段階である。EUの主要な加盟国についての調査・検討は次年度に持ち越したものの、研究期間初年度の状況として考えると、本研究の進捗状況は、おおむね順調に進展しているということができる。2020年度における研究の全体像としては、第1に、コーポレートガバナンス・コードの遵守または説明を含めたイギリス会社法上の上場会社に関する開示規制について、本年度段階までの研究内容を論文にまとめる作業を進めるとともに、オーストラリアとカナダについても、論考にまとめる作業を進める予定である。その際には、当初想定していなかったことではあるが、新型コロナウイルス感染拡大との関係で、withコロナ、あるいは、afterコロナに関係する開示内容がどのように織り込まれていくのか、法制度あるいは開示実務の変化に留意する必要がある。アイルランド以外のEU加盟国についても、今年度中に、研究対象に適した国や地域を絞り込んで、調査・検討に着手できるよう、目を配りながら研究を進める予定である

  • 会社法のコーポレート・ガバナンスからみた学校法人ガバナンスの研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2017年04月
    -
    2020年03月
     

    尾崎 安央, 尾形 祥, 山本 真知子, 川島 いづみ

     概要を見る

    最終年度である2019年度においては、研究成果を取りまとめる必要があることから、前年度よりも研究会の開催数を増やした。研究成果は、法律時報の連載論文において公表されることが決定したため、担当者は、論文執筆に向け研究会で分担箇所について報告、議論した。担当者は、研究会における議論や2019年の改正私学法ないしは私立大学版ガバナンス・コードの内容を踏まえ、学校法人のガバナンスをめぐる法的課題を抽出し、その改善に向けた提言をするため、論文執筆を開始した。提言に際し、学校法人のガバナンスをめぐる海外の状況や法制度を可能な限り把握することが有益であると考え、米国の主要な私立大学をいくつか訪問した。2020年2月10日から同月17日にかけて、Boston University、Boston College、Yale University を訪問した。各大学の担当者から大学法人のガバナンス構造やその準拠法、大学の資産をめぐる利益相反問題、奨学金や寄付金等の財源、資産運用などについて説明を受け、それらについて概ね理解することができた。さらに、Harvard Universityを訪問し、その資産運用法人であるHarvard Management Companyの担当者を紹介されたが、訪問期間中に海外からの寄付金をめぐる同大学やYale Universityのスキャンダルが新聞等で報じられ、担当者からリサーチ時間を確保できない旨の回答があった。そこで、ボストン公共図書館を訪問し、上記スキャンダルに関連する新聞記事などの資料を渉猟した。なお、法律時報の連載論文は紙幅の制約があり、米国の調査結果を踏まえた考察を行うことは困難であった。大学の資産運用とそのリスク管理のためのガバナンスの仕組みについての比較法研究は、残された課題として本研究の終了後も検討を続けることとしたい

  • 非財務情報の開示と統合報告に関する法規制の研究-開示情報の信頼性の確保を中心にー

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2019年03月
     

    川島 いづみ

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    イギリスでは、非財務情報の開示が一元的に会社法で規定され、外部監査人である会計監査役に、財務情報との一致の確認を含め、非財務情報についての一定の保証業務が義務付けられており、また、コーポレートガバナンス・コード(CGコード)で、開示情報の完全性について取締役会が責務を負うことを明示している。南アフリカでは、CGコードが取締役会に、対外的な開示書類も対象に統合アシュアランス・モデルと呼ばれる、内部的なアシュアランス体制の構築・運用を求めている。このように、開示情報の信頼性確保のために、会社法の会計監査役に関する規定に加え、CGコードを活用するという手法の有用性が、本研究により明らかとなった。上場会社による非財務情報の開示が増大し、重要性を増す中で、開示情報の信頼性の向上・確保のための制度的な対応が求められている。この点、イギリスでは、会社法で会計監査役に非財務情報について一定の保証業務を義務付け、またコーポレートガバナンス・コード(CGコード)で開示情報の完全性について取締役会の責務を明確化している。統合報告発祥の地である南アフリカでは、CGコードで、取締役会に開示情報も対象とする統合アシュアランス・モデルの構築を求めている。これら本研究により明らかとなった知見は、わが国における非財務情報の開示に対す類信頼性向上のための制度的な対応を検討する上で有益であると考えられる

  • コーポレートガバナンスの充実によるタックスコンプライアンス向上のための理論研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2019年03月
     

    岩崎 政明, 川島 いづみ

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    本研究は、企業におけるコーポレートガバナンスとタックスコンプライアンスとを結びつける新しい租税行政の取組について、理論的な裏付けをし、かつ、制度的な提案をする、租税法学者と会社法学者との協同研究である。近年、優良多国籍大企業により、コーポレートガバナンスの脆弱さを利用した経理操作や租税回避を防ぐため、課税の強化を図るというハードな対応から、企業による自主的な適正納税を推進するソフトな対応へとの転換を図る取り組みが進められている。本研究では、英米におけるコーポレートガバナンスコードによる会社法的規制と企業の税務戦略の開示や適正納税の取組に関する租税法的規制を調査研究した。税務コーポレートガバナンスに関する英米の法的・会計的規制の内容について比較法研究をすることにより、我が国の法制度においては何が不足しており、今後どのような行政上の取組や法改正の工夫がなされるべきかを検討した。租税法学者と会社法学者との共同研究により、会社法学におけるコーポレートガバナンス・コードの研究に新たな課題を提供し、また租税法学にとっても、単に公権力的規制措置だけでなく、企業による自発的な適正納税を促進するために、いわゆるソフトロー的な行政取組が必要であることの論拠を提供することができた。新しい法学の研究手法を実施したという点で、挑戦的萌芽研究として有意義であったと考えている

  • 非財務情報の開示と開示責任に関する法規制の研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2013年04月
    -
    2016年03月
     

    川島 いづみ

     概要を見る

    イギリスでは、2013年会社法規則により、ESG(環境・社会・ガバナンス)情報等と財務情報を補足する情報を提供する法定開示書類について、戦略報告書を中心とする制度への改正が行われ、民事責任のセーフハーバー規定や監査人による所定の確認制度と相まって、一層の充実が図られている。わが国でも、非財務情報の開示制度の検討を続けるにあたり、こうしたイギリス法の動向も参考に、開示内容の整理・合理化、任意開示の役割、開示責任の検討、信頼性の担保等の問題に取り組むことが重要であろう

  • イギリス新会社法の基礎的・全体的研究およびわが国会社法との比較研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2007年
    -
    2009年
     

    川島 いづみ, 中村 信男, 久保田 安彦, 本間 美奈子, 中村 信男, 久保田 安彦, 本間 美奈子

     概要を見る

    2006年会社法は、Think Small Firstアプローチにより、総会開催の免除など私会社に関する規制を緩和する一方、ステークホルダーの利益を考慮する義務を規定し、注意義務の基準を引き上げ、コモン・ロー上の義務等を制定法化するなど、取締役の義務を強化・明確化し、また、上場会社に関する規制を会社法に導入する等の改正を行った。会社区分規制の方法および区分に応じた規制内容という点で、わが国会社法に比して優れた点も多く、今後の会社法改正議論の参考となる

  • イギリス会社法制に関する比較法的研究

    研究期間:

    2006年
    -
     
     

  • 高齢富裕層による新たな資産運用手法と金融サービス諸法

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2005年
    -
    2006年
     

    川島 いづみ, 岩崎 政明

     概要を見る

    まず、イギリスでは、2000年金融サービス市場法と、同法に基づく財務省令および金融サービス機構(FSA)の規則によって、プリンシプル・べースの包括的な資本市場法制が構築されている。そして、自己認証に基づき、富裕な個人(high net worth individuals)や自衛能力ある投資家(sophisticated investors)について、一般的な勧誘制限の適用が除外されている。ただし、その対象は、投資家が追加的な支払義務や拠出義務を負わない投資物件や、主として非上場会社の株式等に限られる。また、集団投資スキームについても、富裕な投資家等向けの適格投資スキームが、FSAの認可による認可ファンドとして導入されている。規制を異にする会社型ファンドも、UK-REIT(不動産投資信託)に見られるように、課税措置と組み合わせることで、ミドル・リスクの投資物件に仕組まれている。次に、合衆国の連邦証券諸法を見ると、1940年投資会社法に基づく証券取引委員会(SEC)への投資会社(投資ファンド)の登録や、1933年証券法に基づく発行者のSECへの登録届出の規定が、私募には適用されないものとされており、Regulation Dにより、適格投資家(富裕な個人を含む)に対する募集や35名以下の自衛能力ある投資家に対する募集等が、これに該当するとされている。とはいえ、適用が除外されるのは登録届出の規定等に限られ、連邦証券諸法の詐欺的取引禁止規定や民事責任規定の適用が除外されるわけではない。これに対して、金融商品取引法では、富裕な個人を含む特定投資家について、一律に適合性原則等の投資者保護規定の適用を除外する制度が採用されており、問題があるように思われる。また、特定投資家等に関連する制度が、一般投資家を対象とする保護規定の一部適用除外に限られている点でも、さらに制度改革の余地を残しているものと考えられる

  • アメリカにおける1940年投資会社法制定の必要性と立法作業に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2003年
    -
    2004年
     

    川島 いづみ

     概要を見る

    本研究は、集団投資の媒体を統一的・横断的に規制するアメリカの1940年投資会社法について、かかる立法が必要とされた理由を同法成立の経緯から明らかにし、わが国の法制を考察する上での示唆を得ようとしたものである。20世紀初頭アメリカでは、一般投資家の資金を集めて証券投資を行う媒体として、会社、信託、契約など、様々な法形態による投資会社(投資ファンド)が急成長した。しかし、投資会社業を直接の規制対象とする法律は当時存在せず、投資会社の詐欺的・濫用的な経営や証券の販売から一般投資家を適切に保護することができなかった。諸州の証券法(ブルー・スカイ・ロー)も一定の役割を果たしたが、その適用範囲や州の立法権の射程には疑念もあった。各州の証券規制当局は、連邦法による規制の必要性を痛感して、開示規制や銀行業法の改正提案を行っている。連邦議会も、1935年には連邦法による規制の必要性を認識し、SEC(連邦証券取引委員会)に投資会社に関する調査権限を付与する法改正を行い、その調査結果が1938年から40年にSECの報告書として逐次議会に提出・公表された。これを受けて、Wagner-Lea法案が議会に提出されたが、業界代表者の強い反対により、大幅な修正を経て1940年投資会社法が成立した。法案との相違は、投資会社の分類、登録要件(情報開示の内容)、利害関係者の登録の要否、利益相反行為の規制、投資方針の変更、経営者の権限、株主の権利など多岐にわたる。法案の重要な特徴のほとんどが失われたという批判もある。概括的にいえば、法案が監督法規の性質を有したのに対して、成立した投資会社法は情報開示を規制手段とし、内容的には既存の連邦証券諸法と重なる部分も多かった。それでも、投資会社法が成立したことの意義は高く評価できる

  • カナダ会社法における少数派株主の保護制度

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1987年
     
     
     

    川島 いづみ

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Misc

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現在担当している科目

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他学部・他研究科等兼任情報

  • 社会科学総合学術院   大学院社会科学研究科

  • 法学学術院   大学院法務研究科

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

学内研究所・附属機関兼任歴

  • 2019年
    -
     

    産業経営研究所   兼任研究所員

特定課題制度(学内資金)

  • 会社法における区分規制の再考-会社法への上場会社法政の組入れ-

    2022年  

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     本特定課題の助成を受けて、比較法研究の対象とする英国について、上場会社を適用対象とする条項が、どのような事項について、どのような経緯でどの程度まで会社法に規定されているかを、米国の証券規制も勘案しながら、調査・検討・確認した。英国の現行会社法は、EU離脱後も加盟時の条項をほぼ維持しており、EUの規制市場や、米国の主要市場に株式を上場する株式会社向けの規定も設けられている。グローバルな資本市場を利用する株式会社に求められる規律を会社法に組み込んだものといえる。研究成果の一端は、日本私法学会のシンポジウムにおける報告「公開会社・有報提出会社・上場会社」(商事法務2303号(2022年)20頁以下)の基礎として寄与している。

  • 非財務情報の開示と開示責任に関する法規制の研究-非財務情報の性質・内容に応じた開示法制の考察-

    2015年  

     概要を見る

    アメリカの1995年証券民事訴訟改革法は、連邦証券法・取引所法を改正し、所定の将来指向表示に関して、民事責任を免除するセーフ・ハーバー規定を設けた。経営者による将来の業績予想などを促す方向で規制改革すべきという議論は1970年代からあり、また、1980年代から関連する訴訟が頻発し、判例法理(ビスピーク・コーションの法理)も形成されているが、95年の法改正後も判例法は混乱の様相を呈するといわれている。非財務情報の開示を促し、充実させる点で、セーフ・ハーバー規定は有益であると考えられるが、どのような規定にすべきかは、諸外国の立法例と訴訟実態等を参考とし、わが国の実情も勘案した慎重な検討を要する問題である。

  • 非財務情報の開示と開示責任に関する法規制の研究 -非財務情報の性質・内容に応じた開示法制の考察-

    2014年  

     概要を見る

     アメリカの連邦証券規制では、非財務情報の開示は、将来指向情報の開示に関する議論と結びついており、また、非財務情報開示の中心的な項目は、年次報告書等におけるMD & A欄の開示といえる。MD & Aには、継続的経営から生じる売上高・収入・収益に重要な影響を与えることが合理的に予測される、知られた傾向および不確実性などが記載される。連邦証券規制では、予測が外れても一定の条件で免責を認める安全港ルールを設けて、開示を奨励してきた。これについては、解釈上の論点があり、近時も判例法の展開が見られる。また、SOX法以降、コーポレートガバナンス関連の開示項目も追加されており、こうした項目に関する法的責任も検討すべきであろう。

  • 種類株式に関する研究-種類株式の利用と紛争解決の法理-

    2002年  

     概要を見る

    平成13年・14年の商法改正により、株式に関する規制が著しく緩和され、株式の種類や株式に付される権利の内容も大幅に自由度の高いものに変わった。これを機に、一部では、種類株式や新株予約権を利用した企業買収防衛策が議論されている。経営者が株式制度を濫用して株主の利益を侵害したり、株主間の紛争が増加することも懸念される。これまで株式について事前規制型の法制をとってきたわが国では、このような自由化によって生ずるであろう紛争について、解決の基準が正面から問題とされたことはほとんどなく、学説による研究も進んでいない。 他方、従来から自由度の高い株式制度をとる英米、ことに米国では、判例上、企業買収に関連して、紛争解決のための基準が形成されている。米国では、1980年代以降企業買収が活況を呈し、経営者が様々な買収防衛策を案出するようになった。dual class stock plan、フリップ・オーバー型やフリップ・イン型のポイズンピルなどである。これらについて、デラウェア州を中心とする判例法をみると、まず、裁判所は一般に、議決権に直接関連する買収防衛策には否定的である(証券取引所の上場規則も、dual class stock planの新規採用を禁止している)。第二に、取締役会が買収対抗措置を採用する場合、Unocal基準によって、取締役会には、通常の経営判断原則におけるよりも高いレベルの立証責任が課され、さらに当該対抗措置が株主の議決権の効力を妨げることを主たる目的とする場合には、Blasius基準により、そのような行為をとることもやむを得ないとされる正当化事由の立証という、さらに重い責任が課され、立証できないときは信認義務違反と判断される。 わが国でも、例えば、強制転換条項を利用した買収防衛規定を設ける定款変更決議については、内容の如何により、商法の基本的な考え方や株主平等原則に違反するか否かを問うことで、決議の無効確認訴訟が提起できるであろうし、強制転換の発動を取締役会で決定するなら、米国の判例法理を参考に基準作りをすることで、取締役の忠実義務違反が問題にできると考えられる。