2024/12/21 更新

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ムロイ ヨシユキ
室井 禎之
所属
政治経済学術院 政治経済学部
職名
教授
学位
文学修士 ( 早稲田大学 )
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経歴

  • 1999年
    -
    継続中

    早稲田大学 教授

  • 1997年
    -
    1999年

    早稲田大学 助教授

  • 1991年
    -
    1997年

    北海道大学 助教授

  • 1985年
    -
    1988年

    早稲田大学 助手

学歴

  •  
    -
    1988年

    早稲田大学   文学研究科   ドイツ文学  

  •  
    -
    1981年

    早稲田大学   文学部   ドイツ文学  

委員歴

  • 2018年05月
    -
    2020年05月

    Gesellschaft zur Förderung der Germanistik in Japan e.V.  Vorstandsmitglied

  • 2018年05月
    -
    2020年05月

    公益財団法人ドイツ語学文学振興会  理事

  • 2015年05月
    -
    2019年05月

    Japanische Gesellschaft für Germanistik  Vorstandsmitglied

  • 2015年05月
    -
    2019年05月

    日本独文学会  理事

  • 2014年05月
    -
    2018年05月

    Gesellschaft zur Förderung der Germanistik in Japan e.V.  Haushaltsprüfer

  • 2014年05月
    -
    2018年05月

    公益財団法人ドイツ語学文学振興会  監事

  • 2011年06月
    -
    2013年05月

    Japanische Gesellschaft für Germanistik  Präsident

  • 2011年06月
    -
    2013年05月

    日本独文学会  会長

  • 2009年05月
    -
    2011年06月

    Japanische Gesellschaft für Germanistik  Vorstandsmitglied

  • 2009年05月
    -
    2011年06月

    日本独文学会  理事

  • 2002年
    -
    2008年

    Japanischer Deutschlehrerverband  Vorstandsmitglied

  • 2002年
    -
    2008年

    日本独文学会ドイツ語教育部会  幹事

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所属学協会

  •  
     
     

    日本言語学会

  •  
     
     

    ドイツ文法理論研究会

  •  
     
     

    日本独文学会

研究分野

  • 言語学

研究キーワード

  • 独語学,言語学(認知意味論)、独語・独文学、言語学・音声学

 

論文

  • Detransitivität und Modalität im Deutschen und im Japanischen

    Yoshiyuki Muroi

    Tagungsband der «Asiatischen Germanistentagung 2016 in Seoul»   3   153 - 163  2022年

  • Semantik und Konstruktion der Gefühlsadjektive im Deutschen und Japanischen

    Yoshiyuki Muroi

    Hiroyuki Miyashita, Yasuhiro Fujinawa, Shin Tanaka (Hg.):: Form, Struktur und Bedeutung     219 - 234  2020年05月  [査読有り]

  • Adjectives and mode of expression.

    Yoshiyuki Muroi

    Thetics and Categoricals     179 - 197  2020年  [査読有り]

  • Zustand und Eigenschaft, Subjektstärke und Salienz: Thetik-Kategorik beim Gefühlsadjektiv im Deutschen und Japanischen.

    Yoshiyuki Muroi

    Abraham, Werner / Leiss, Elisabeth / Tanaka, Shin (Hg.): Zur Architektur von Thetik und Kategorik: Deutsch, Japanisch, Chinesisch und Norwegisch. (=Studien zur deutschen Grammatik, 97)     243 - 265  2020年01月  [査読有り]

  • German Studies in Japan in the International Context: International Oriented Activities of the Japanese Association for German Studies (JGG) and Some Other Cases

    Yoshiyuki Muroi

    Sunaoka, Kazuko & Muroi, Yoshiyuki (ed.): The Teaching of Foreign Languages in Japan and International Academic Activities.     53 - 67  2017年03月

  • 感情形容詞における構文一心理動詞との関連において

    室井禎之

    日本独夫学会研究叢書     5 - 17  2016年05月

  • ドイツ語学文学の国際交流と国際発信 -日本独文学会の国際交流事業を中心に

    室井禎之

    砂岡和子・室井禎之(編著)『日本発多言語国際情報発信の現状と課題:ヒューマンリソースとグローバルコミュニケーションのゆくえ』     9 - 23  2016年03月

  • Gefühlsadjektive –ihre Semantik und Konstruktion im Deutschen und Japanischen

    Yoshiyuki Muroi

    Zhu, Jianhua, Zhao, Jin, Szurawitzki, Michael (Hg.) : Germanistik zwischen Tradition und Innovation   2   155 - 160  2016年  [査読有り]

  • Adjektive und Nomina – Deutsch und Japanisch im Vergleich

    Yoshiyuki Muroi

    Akio Ogawa (Hg.) Wie gleich ist, was man vergleicht?     240 - 262  2016年  [査読有り]

  • コミュニケーション論的言語哲学の可能性

    室井禎之

    日本独文学会研究叢書   104   48 - 59  2014年09月

  • Aspekte moderner Sprachskepsis: Dargelegt anhand literarischer Texte aus der ersten Hälfte des 20. Jahrhunderts.

    Yoshiyuki Muroi

    Wirkendes Wort   64 ( 2 ) 299 - 315  2014年08月  [査読有り]

  • ドイツ語学文学の国際交流・国際発信—日本独文学会の国際交流事業を中心に

    室井禎之

    早稲田大学現代政治経済研究所Working Paper Series   ( J1302 )  2014年

  • Dimensionsausdrücke - Deutsch / Japanisch kontrastiv

    Yoshiyuki Muroi

    Linguistische Berichte   ( 223 ) 297 - 329  2010年08月  [査読有り]

  • 少人数で学ぶ口頭コミュニケーション中心のドイツ語授業—早稲田大学における「ドイツ語チュートリアル」の試み

    星井牧子, 生駒美喜, 室井 禎之

    日本独文学会ドイツ語教育部会『ドイツ語教育』   ( 12 ) 105 - 115  2007年10月

  • 語の意味のルール—その見取り図

    室井禎之

    日本独文学会『ドイツ文学』   ( 127 ) 1 - 13  2006年03月

  • Multilateral Interpretation of Corpus-based Semantic Analysis —The Case of German Verb of Movement <I>fahren</I>

    Linguistic Informatics -State of the Art and the Future   1   167 - 179  2005年  [査読有り]

  • 環境問題語彙の連想関係—エネルギー問題によるケーススタディ

    北海道大学ドイツ語学・文学研究会『独語独文学研究年報』   ( 31 ) 245 - 257  2004年12月

  • 「あがる」と「のぼる」—意味の構成原理に関する例示的試論

    早稲田大学文学研究科紀要   49, 第2分冊   151 - 165  2004年02月

  • ドイツ語親族名称の諸相—家族、ジェンダー、連想関係—

    室井禎之

    早稲田大学政治経済学部『教養諸学研究』   114   99 - 116  2003年03月

  • コミュニケーション環境と意味-ことばのエコロジー序説

    早稲田大学政治経済学部「教養諸学研究」   110   175 - 195  2001年03月

  • 意味研究における連続性モデルの限界と離散性モデルの再評価

    室井禎之

    『連続性概念による言語モデルの再構築 −ドイツ語学研究の諸相から−』(平成8〜9年度科学研究費補助金研究成果報告書     59 - 90  1999年03月

  • Methodische Überlegungen zu einer korpusbasierten Semantikanalyse

    大木健一郎先生追悼論文集     173 - 190  1998年11月

  • ことばの意味を考える

    室井禎之

    『ことばについて考える』     61 - 70  1998年09月

  • 言語における意味の問題

    室井禎之

    ことばについて考える(佐藤俊一、上田雅信編)/北海道大学言語文化部研究報告叢書   26   101 - 115  1998年03月

  • コミュニケーションの原理

    ことばについて考える(佐藤俊一、上田雅信編)/北海道大学言語文化部研究報告叢書   26   117 - 129  1998年03月

  • Wortschatzarbeit−読解授業における多義語、慣用句、複合語の扱いについて

    室井 禎之

    北海道大学言語文化部研究報告叢書   8   33 - 48  1996年03月

    CiNii

  • 積極的な態度は異文化交流成功の秘訣か -現代学生の異文化理解に対する一つのイメージとその位置づけについて

    室井禎之

    北海道大学言語文化部編「大学生と異文化接触」     48 - 65  1995年05月

  • 意味を生み出すことばのしくみ

    室井禎之

    北海道大学言語文化部研究報告叢書   2   81 - 89  1995年03月

  • Zu den peripheren Verwendungen von <I>fahren</I> und <I>fliegen</I>

    ドイツ文学/日本独文学会   93   136 - 144  1994年10月

  • コンピュータ利用によるコロケーション分析の実際とその言語研究上の意義について

    室井禎之

    北海道大学言語文化部紀要   22   153 - 167  1992年10月

  • Zur Szene von 'fahren' -Aus einer Kollokationsanalyse

    エネルゲイア/ドイツ文法理論研究会   18   59 - 75  1992年06月

  • Zur Didaktik der Nominalisierungen. Energeia (Academic Journal,1990) 16

    エネルゲイア/ドイツ文法理論研究会   16   81 - 93  1990年06月

  • Untersuchungen zur semantischen Aktualisierung des Verbs im Satz auf der Grundlage des syntaktischen Realisierungsmodells.

    Zeitschrift für Germanistik   9 ( 1 ) 34 - 42  1988年02月

  • 隠喩の特徴づけのための一試論

    室井禎之

    早稲田大学文学部「ヨーロッパ文学研究」   34   89 - 102  1986年03月

  • 移動動詞における隠喩的用法

    室井禎之

    早稲田大学大学院文学研究科紀要別冊(文学・芸術学編)   12   1 - 11  1985年01月

  • 多義語の意味現勢化に親ける統辞構造の役割

    室井禎之

    早稲田大学大学院文学研究科紀要別冊(文学・芸術学編)   11   1 - 10  1984年01月

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書籍等出版物

  • The Teaching of Foreign Languages in Japan and International Academic Activities

    Kazuko Sunaoka, Yoshiyuki Muroi( 担当: 共編者(共編著者))

    朝日出版社  2017年03月

  • 日本発多言語国際情報発信の現状と課題:ヒューマンリソースとグローバルコミュニケーションのゆくえ

    砂岡和子, 室井禎之( 担当: 共編者(共編著者))

    朝日出版社  2016年03月

  • Gotō Hajime: Studien zur Geschichte der Nō-Masken

    Günter Zobel, Shizuo Ogino, Yoshiyuki Muroi( 担当: 共訳)

    Iudicium  2011年06月

講演・口頭発表等

  • ドイツ語のコプラの叙述機能と日本語におけるその対応現象

    室井禎之

    北海道ドイツ文学会第87回研究発表会  

    発表年月: 2019年12月

  • Adjective and predication type

    Yoshiyuki Muroi

    51st Annual Meeting of the Societas Linguistica Europaea   (タリン)  Societas Linguistica Europaea  

    発表年月: 2018年08月

  • Gefühlsadjektive in attributiver und prädikativer Verwendung

    Yoshiyuki Muroi

    Österreichische Linguistiktagung   (クラーゲンフルト) 

    発表年月: 2017年12月

  • 脱他動化構文、モダリティー、および関連現象 –ドイツ語と日本語の対照から

    室井禎之

    早稲田ドイツ語学・文学会   早稲田ドイツ語学・文学会  

    発表年月: 2016年09月

  • Detransitiviät und Modalität im Deutschen und im Japanischen

    Yoshiyuki Muroi

    Asiatische Germanistentagung 2016 Seoul   Koreanische Gesellschaft für Germanistik  

    発表年月: 2016年08月

  • Gefühlsadjektive - ihre Semantik und Konstruktion im Deutschen und Ja-panischen

    Yoshiyuki Muroi

    13. IVG-Kongress Shanghai 2015   Internationale Vereinigung der Germanistik  

    発表年月: 2015年08月

  • 感情形容詞における構文 -心理動詞との関連において-

    室井禎之

    日本独文学会2015年春季研究発表会シンポジウム『ドイツ語における有生性』   日本独文学会  

    発表年月: 2015年05月

  • 名詞と形容詞—ドイツ語と日本語の比較から

    フンボルト・コレーク京都2014  

    発表年月: 2014年03月

  • コミュニケーション論的言語哲学の可能性

    日本独文学会  

    発表年月: 2013年09月

  • 語彙意味論と言語哲学

    アジアゲルマニスト会議2012  

    発表年月: 2012年08月

  • 言語懐疑の類型論の試み

    日本独文学会2011年秋季研究発表会  

    発表年月: 2011年10月

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 複合判断・単独判断に基づく「主語」相対化の文法理論構築に向けた経験的基盤研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2018年04月
    -
    2022年03月
     

    藤縄 康弘, 吉田 光演, 田中 愼, 室井 禎之, 筒井 友弥, 大喜 祐太

     概要を見る

    本研究課題は、日本語のハとガの振舞いを例に Kuroda (1972) が言語学に導入した「複合判断 (categorical judgment)」と「単独判断 (thetic judgment)」という論理的対立をドイツ語学の立場から以下の 3 相で根本的に捉え直すことを通じ、従来建設的に議論し難かった「文構成における主語の必要性」の問題を相対化し得る、より普遍性の高い「非デカルト派」文法理論の構築に向けた経験的基盤を整備することを目的としている:① 複合判断・単独判断について、多分に日本語寄りの Kuroda (1972) の解釈を提唱者 Anton Marty に立ち返って再検討し、言語中立的かつ原典に忠実なかたちで定義し直す;② ①の経験的事例としてドイツ語に焦点を当て、「主語」が鍵を握るさまざまな現象を統括するグランドデザインを示すことで、上述両範疇の言語学的関与性を裏づける;③ 19世紀の埋もれた言語哲学の発想を採り入れることで現代の理論言語学の枠組みを再活性化し、経験科学としての言語学から哲学的言語論への提言を行う土台を提供する2019 年度は、とりわけ②に集中して取り組んだ結果、総称文や感嘆文の分析、ドイツ語における主語や取り立てに関する日本語との対照研究、感情形容詞の意味と叙述タイプとの関連性、es gibt による存在表現といったテーマで成果を上げることができた。また①と③についても、前年度(2018 年度)に①について得られていた知見を基礎としながら、③に繋がる研究成果を論文として刊行することができた。研究目的②を当初の想定どおり推進することができた。研究代表者や各研究分担者が各自のテーマについて調査・分析を進めた。多岐にわたる成果は、アジア・ゲルマニスト会議等の国際学会を含むさまざまな学会・研究会における口頭発表として、あるいは研究誌や研究論集に寄稿された研究論文として発表されたほか、複数の研究分担者が編者を務めた論集も2巻上梓された。研究目的①、③についても、2018 年度①に関して得られた知見を発展させるかたちで③に繋がる成果が論文として刊行された。研究目的①については、前年度に収集した原典資料の精査を引き続き進め、締め括りとなる成果の発表を目指す。研究目的②については、全分担者が各自のテーマについての調査・研究を推進するほか、国内外の学会・研究会等での成果発表に努める。また、本研究課題全体としてのまとまったワークショップの開催に向けた準備にとりかかる。研究目的③については、非デカルト派的言語哲学の方向性を明確にするべく、分担者が関係文献の調査や翻訳、それに基づいた論考などを推進する

  • 感情形容詞の意味と構文に関するドイツ語・日本語対照研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2015年04月
    -
    2018年03月
     

    室井 禎之

     概要を見る

    日本語・ドイツ語の感情形容詞に次の並行関係がある。1)感情の対象が焦点の場合はそれが首都後となり、経験者は斜格で現れる、2)経験者が焦点化されている場合はそれが主語となり、感情の対象は項ではなく副詞句で現れる。3)中間的な場合は対象と経験者の顕著さに大きな違いがないく、動詞構文において脱他動詞化構文に類似の現象がみられる。特に注目すべきは、一部の感情形容詞が脱他動的モダリティー構文(ドイツ語のsein + zu不定詞、sich lassen構文、日本語の可能構文、意志構文)と同様特性表現となる。一連の共通性はこれらの振舞が言語普遍的であることを示唆し、さらなる対照・類型論的研究の基盤とな

  • 近代ロシア・プラトニズムの総合的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2010年04月
    -
    2014年03月
     

    杉浦 秀一, 山田 吉二郎, 根村 亮, 下里 俊行, 兎内 勇津流, 貝澤 哉, 北見 諭, 坂庭 淳史, 川名 隆史, 室井 禎之, 渡辺 圭, 今仁 直人, 堀越 しげ子, 堀江 広行, 斎藤 祥平, 山本 健三

     概要を見る

    本研究の目的は、ロシア・プラトニズムという観点から19-20世紀のロシアの文化史の流れを再構築することである。本研究では20世紀初頭の宗教哲学思想家たちを分析し、彼らが西欧で主流の実証主義への対抗的思潮に大きな関心を向けていたこと、また19世紀後半のソロヴィヨフの理念はロシア・プラトニズムの形成に影響を及ぼしたが、彼以前の19世紀前半にもプラトニズム受容の十分な前史があったことを明らかにした。したがってロシア・プラトニズムという問題枠組みは、従来の19-20世紀のロシア思想史の図式では整合的に理解し難かった諸思想の意義を理解し、ロシア文化史を再構築するための重要な導きの糸であることを確認した

  • 日本語を母語とするドイツ語学習者の学習環境とドイツ語習得過程

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2007年
    -
    2009年
     

    星井 牧子, 生駒 美喜, 室井 禎之, 生駒 美喜, 室井 禎之

     概要を見る

    本研究では、日本語を母語とする学習者のドイツ語習得過程と学習環境との関係について、学習環境の異なるドイツ語学習者を対象にドイツ語でのインタビュー調査を行い、口頭コミュニケーション場面における言語行動を考察した。調査は38名に対して行なわれ、インタビューの文字化作業、分析の基盤となるデータベースの作成を行なった。コミュニケーション中心の少人数制授業を受けた学習者は、文法・語彙・音声・コミュニケーション行動の各側面において、ポジティブな変化をしていることが確認された。

  • 音声コミュニケーション中心の少人数授業における日本語母語話者のドイツ語習得過程

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(C))

    研究期間:

    2004年
    -
    2006年
     

    星井 牧子, 生駒 美喜, 室井 禎之

     概要を見る

    本研究は、音声コミュニケーションを中心とした少人数授業により、日本語を母語とするドイツ語学習者の発話行動にどのような変化が生じるのかを、文法、語彙・理解方略、音声、コミュニケーション行動の4つの側面から実証的に分析し、少人数授業を通じたドイツ語習得過程を明らかにすることをめざすものである。平成16年度~18年度にかけて、各学期の開始時と終了時に合計11回の調査をおこない、述べ73名の学習者に対してドイツ語母語話者との会話調査を行なった。そのうち、2回以上調査に参加したのは19名、3回以上調査に参加したのは7名である。調査課題は1)自由会話、2)映画のストーリーの説明、3)ロールプレイ、4)あらかじめ用意された会話を音読し、最後の部分だけ指示に従って自由に発話する、の4種類で行なった。調査ではデジタルビデオカメラ2台による録画とDATによる録音をおこない、会話資料はすべて文字化した。また比較のため、同じ課題を母語話者にも行なってもらっている。本研究の分析結果としては、ポーズの長さや出現する位置、先行する発話への反応速度の変化など音声面での変化、統語構造の複雑化と使用語彙の拡大、コミュニケーション上の問題が生じた際に使用するストラテジーの頻度やレパートリーの拡大など、音声コミュニケーションを中心とした少人数学習者の言語行動のさまざまな側面に変化が現れていることが確認されている。また転記上に見られる問題点からも、日本語を母語とする学習者言語は複雑かつ動的な性質を持つことが確認できる。ただし学習者によって変化の幅が異なることからも、学習歴との関係も考慮する必要があることが必要だと考えられる。

  • 連続性概念による言語モデルの再構築-ドイツ語学研究の諸相から-

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    1996年
    -
    1997年
     

    佐藤 俊一, 室井 禎之, 清水 誠, 橋本 聡, 江口 豊, 植木 迪子, 坂間 博

     概要を見る

    人間の言語は分節的・離散的であり、我々は連続的な外部世界を任意に切り取っている。しかし、分節という概念には二つの面がある。一つは区別することであり、離散性に関係し、一つはまとめるということであり、連続性に関係する。さらに、連続性という概念はカテゴリー化という基本的な認知行動に関与している。我々は、知覚し、経験した事物を個々別々に認知しているわけではなく、一般性を抽出したり、類似性に基づくなどしてグループにまとめるという活動をしている。このような活動がカテゴリー化であり、概念形成や言語による意味づけと不可分の関係がある。また、同じカテゴリーにまとめられた成員はすべてが対等であるわけではない。そのカテゴリーを代表すると思われるもの(プロトタイプ)から、その所属が疑われるものまで帰属度に差が見られ内部構造も不均一であり、カテゴリー間の境界も明確なわけではない。このような認識を基に、次のような問題を研究してきた。統語論におけるプロトタイプ・カテゴリー;談話におけるヘッジ表現の出現と機能;他動性に関する接続表現と動作主性のコーパス分析;言語のレベルを超えて連鎖する言語変化;ドイツ語、オランダ語、英語との比較による西フリジア語の文法構造;移動動詞の意味的内部構造と競合関係の分析による連続性概念の理論的位置づけ、および意味作用の主要な原理としての離散性の再評価;非線型音韻論による語境界における閉鎖音融合の分析;話法詞の統語的関連性および意味的連続性;テクスト・談話まとまりを保証する統語的結束構造および意味的結束

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現在担当している科目

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特別研究期間制度(学内資金)

  • 形容詞の意味に関する日本語・ドイツ語対照研究

    2021年03月
    -
    2023年03月

    ドイツ   ミュンヘン大学

  • 空間認知にかかわる日独言語表現の意味論的・語用論的研究

    2008年04月
    -
    2009年03月

    ドイツ   テュービンゲン大学

他学部・他研究科等兼任情報

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

  • 文学学術院   文学部

  • 文学学術院   大学院文学研究科

特定課題制度(学内資金)

  • 形容詞の叙述機能の独日対照―感情形容詞を中心に

    2018年  

     概要を見る

    感情表現における経験者項と対象項とが同じように焦点化可能である点に由来するlinking problemと呼ばれる現象を感情を表す動詞、脱他動化構文、叙述機能(Thetic/Categorical, Stage-/Individual-level)らとの関連でとらえようとする。形容詞の振舞の観察分析はその成果を論文にまとめ、論文集へ寄稿した。脱他動化構文、叙述機能については現在分析を進めているが、いずれにおいても事象記述と属性記述の違いが重要な役割を果たしていることが確認されている。すなわち脱他動化構文、本来経験者を主語とする形容詞が述語用法において対象が主語となる場合において、属性表現となる傾向があることが判明した。