2023/03/22 更新

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ツジウチ タクヤ
辻内 琢也
Scopus 論文情報  
論文数: 11  Citation: 186  h-index: 6

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所属
人間科学学術院 人間科学部
職名
教授
学位
東京大学 医学博士

経歴

  •  
     
     

    早稲田大学大学院文学研究科非常勤講師(心理学研究)

  •  
     
     

    共立女子大学家政学部非常勤講師(臨床心理学)、

  •  
     
     

    浜松医科大学医学部非常勤講師(公衆衛生学)、

  •  
     
     

    健生会クリニック(内科・心療内科・神経科)診療室長、

  •  
     
     

    東京大学医学部附属病院心療内科医員、

  •  
     
     

    関東医療少年院内科法務医官、

  •  
     
     

    東京警察病院内科臨床研修医、

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学歴

  •  
    -
    2004年

    千葉大学   社会文化科学研究科   健康環境論専攻  

  •  
    -
    1999年

    東京大学   医学系研究科   内科学・ストレス防御心身医学専攻  

  •  
    -
    1999年

    東京大学   医学系研究科   内科学・ストレス防御心身医学専攻  

  •  
    -
    1992年

    浜松医科大学   医学部   医学科  

所属学協会

  •  
     
     

    日本質的心理学会

  •  
     
     

    日本東洋医学会

  •  
     
     

    東京漢方教育研究センター

  •  
     
     

    日本自殺予防学会

  •  
     
     

    日本公衆衛生学会

  •  
     
     

    日本社会福祉学会

  •  
     
     

    日本臨床死生学会

  •  
     
     

    全日本鍼灸学会

  •  
     
     

    日本心療内科学会

  •  
     
     

    日本臨床環境医学会

  •  
     
     

    早稲田文化人類学会

  •  
     
     

    日本文化人類学会

  •  
     
     

    日本心身医学会

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研究分野

  • 衛生学、公衆衛生学分野:実験系を含む / 衛生学、公衆衛生学分野:実験系を含まない / 内科学一般 / 医療管理学、医療系社会学 / 衛生学、公衆衛生学分野:実験系を含まない / 文化人類学、民俗学 / 衛生学、公衆衛生学分野:実験系を含む

研究キーワード

  • 医療人類学、心身医学、代替医療、医療行動学

受賞

  • 第16回(2014年度)身体疾患と不安・抑うつ研究会賞

    2014年08月  

  • 第32年回(2013年度)日本社会薬学会「SP(Social Pharmacy)」賞

    2013年10月  

  • 第11回(1997年度)日本心身医学会石川記念賞

    1997年05月  

 

論文

  • 原発避難いじめと構造的暴力

    辻内琢也

    科学   88 ( 3 ) 265 - 274  2018年03月

  • 原発災害が被災住民にもたらした精神的影響

    辻内琢也

    学術の動向   22 ( 4 ) 8 - 13  2017年04月

  • 福島原子力発電所事故により県外避難する高齢者の個人レベルのソーシャル・キャピタルとメンタルヘルスとの関連.

    辻内琢也

    心身医学   57 ( 2 ) 173 - 184  2017年02月

     概要を見る

    本研究は、原発事故によって福島県から東京都・埼玉県に避難されている高齢者の個人レベルのソーシャル・キャピタル(以下、SC)とメンタルヘルスの関連を明らかにすることを目的とした。調査は2014年3、4月に実施し、3,599世帯を対象に自記式質問紙調査を行った。回収できた772世帯分(回収率21.5%)の中から、65〜85歳までの高齢者229名分を分析の対象とした。多重ロジスティックモデルにより、個人レベルのSCとストレスとの関連について分析したところ、性、年齢、経済状況、持病の有無、転居回数を調整しても、近隣住民への信頼・助け合いの意識などの認知的指標や近隣であいさつを交わす人数、趣味・娯楽活動への参加頻度といった構造的指標が低い群ほど、高いストレス状態にあることが統計学的に有意に認められた。したがって、豊かなSCを醸成することによりメンタルヘルスを向上させる支援が今後重要になると考えられる。(著者抄録)

  • 大災害時におけるソーシャル・キャピタルと精神的健康-福島原子力災害の調査・支援実績から-

    辻内琢也

    心身医学   57 ( 10 ) 1013 - 1019  2017年

     概要を見る

    災害復興におけるソーシャル・キャピタルの役割が注目されている。ソーシャル・キャピタルとは「社会関係資本」と訳され、他者への信頼感、助け合いの意識、ネットワーク、社会参加などで評価される人間関係の強さを表す概念である。先行研究において、災害発生時、ソーシャル・キャピタルの豊かな地域ではPTSDやうつといった精神疾患の発症リスクが低いとの報告も行われている。本研究では福島第一原子力発電所事故からの避難者を対象にソーシャル・キャピタルとメンタルヘルスの関連について調査を行った。その結果、高齢者を対象とした調査、子育て中の母親を対象とした調査のいずれも、個人レベルのソーシャル・キャピタルが豊かなほどメンタルヘルスが悪化しにくいことが明らかとなった。今後、ソーシャル・キャピタル醸成の視点を取り入れた災害復興政策を行っていくことが重要であると考えられた。(著者抄録)

  • パネルディスカッション:大災害ストレスの心身医学 司会のことば

    辻内琢也

    心身医学   57 ( 10 ) 997 - 998  2017年

  • 福島原子力発電所事故により自主避難する母親の家族関係及び個人レベルのソーシャル・キャピタルとメンタルヘルスとの関連

    辻内琢也

    社会医学研究   34 ( 1 ) 21 - 29  2017年

     概要を見る

    東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故により、2016年3月現在でも避難指定区域外の多くの住民が自主的に避難を続けている。自主避難者の中でも特に、子育て中の母親は経済的な負担や放射線被曝への心配に加え、子育て負担の増加や家族関係の変化、避難先での人間関係の希薄化等よるメンタルヘルスの悪化が指摘されている。本研究では、子どもを持ち自主的に避難を続ける20歳から49歳までの母親241名を対象とし、家族関係及びソーシャル・キャピタルとメンタルヘルスとの関連について明らかにすることを目的とした。同居家族の有無と母親の抑うつ状態(CES-D:26点以上)との関連について多重ロジスティックモデルによる分析を行ったところ、母子のみで生活する母親は家族と同居する母親に比べ2.502倍(95%CI:1.125-5.563)抑うつが疑われる状態にあることが明らかになった。また、近隣住民への信頼感が高い母親に比べ、低い母親は5.434倍(95%CI:1.384-21.339)、地域活動への参加頻度が高い母親に比べて、低い母親は3.244倍(95%CI:1.083-9.718)抑うつが疑われる状態にあることが明らかになった。今後、特に母子のみで避難する母親の支援においては、子育てサークル等の地域で行われるインフォーマルな組織への参加を通して、他者への信頼感や地域活動への参加度を高め、ソーシャル・キャピタルを醸成していくことが重要であると考えられる。(著者抄録)

  • 東日本大震災に伴う原発事故による県外避難者のストレス反応に及ぼす社会的要因~縦断的アンケート調査から~

    辻内琢也

    心身医学   56 ( 8 ) 819 - 832  2016年08月

     概要を見る

    本研究は、東日本大震災から1年経過した時期および2年経過した時期に、埼玉県内または東京都において避難生活を送る福島県民の世帯に対して行ったアンケート調査の結果である。2011年に発生した東日本大震災は、原子力発電所事故を伴ったことによって、全国に県外避難者を生み出したことが、これまでの自然災害と決定的に異なる特徴である。震災から1年後の2012年調査の結果からは、男性において生活費の心配や失業がストレス反応に影響していることが示され、女性において住宅の被災状況や人間関係、原発に対する賠償問題などがストレス反応に影響していることが示された。一方、2013年調査の結果からは、男女ともに苦しい経済状況、健康状態の悪化、避難者というスティグマ、家族関係や近隣関係、住環境などがストレス反応に影響していることが示され、年月の経過とともに、ストレスが、震災の直接的影響よりも避難生活に起因するものになってきていることが明らかとなった。(著者抄録)

  • 福島県内仮設住宅居住者にみられる高い心的外傷後ストレス症状-原子力発電所事故がもたらした身体・心理・社会的影響-

    辻内琢也

    心身医学   56 ( 7 ) 723 - 736  2016年07月

     概要を見る

    本研究は、東日本大震災に伴って発生した福島原子力発電所事故の2年後に、福島県内の仮設住宅において避難生活を送る住民の心的外傷後ストレス症状と、そのストレスに影響を与える身体・心理・社会的要因を明らかにしたものである。2,425世帯に対して無記名で任意回答のアンケート用紙を配布し、745名(回答率30.7%)の回答を得た。欠損値を除く661名の解析を行ったところ、IES-Rの平均値が34.20±20.56であり、PTSDの可能性に対する高いリスクを示すカットオフ値24/25を超えた者が62.56%であった。PTSDの可能性との関連を多重ロジスティック回帰分析で検討した結果、「経済的困難」(OR:2.34、95%CI:1.30〜4.24)、「賠償の心配」(OR:4.16、95%CI 1.26〜13.76)、「持病の悪化」(OR:2.94、95%CI:1.63〜5.30)、「新疾患の罹患」(OR:2.20、95%CI:1.21〜3.99)、「相談者の不在」(OR:1.92、95%CI:1.07〜3.42)が有意な予測因子として認められた。これまでに世界各地で報告されてきた他の災害と比較しても、原発事故被災者にきわめて高い外傷後ストレス症状が認められた理由として、事故に対する補償や賠償といった問題など、本災害の人為災害としての要素が重要であると考えられた。(著者抄録)

  • 原発事故がもたらした精神的被害:構造的暴力による社会的虐待

    辻内琢也

    「科学」   86 ( 3 ) 246 - 251  2016年03月

    CiNii

  • High Prevalence of Post-Traumatic Stress Symptoms in Relation to Social Factors in Affected Population One Year after the Fukushima Nuclear Disaster

    Takuya Tsujiuchi, Maya Yamaguchi, Kazutaka Masuda, Marisa Tsuchida, Tadashi Inomata, Hiroaki Kumano, Yasushi Kikuchi, Eugene F. Augusterfer, Richard F. Mollica

    PLOS ONE   11 ( 3 )  2016年03月  [査読有り]

     概要を見る

    Objective
    This study investigated post-traumatic stress symptoms in relation to the population affected by the Fukushima Nuclear Disaster, one year after the disaster. Additionally, we investigated social factors, such as forced displacement, which we hypothesize contributed to the high prevalence of post-traumatic stress. Finally, we report of written narratives that were collected from the impacted population.
    Design and Settings
    Using the Impact of Event Scale-Revised (IES-R), questionnaires were sent to 2,011 households of those displaced from Fukushima prefecture living temporarily in Saitama prefecture. Of the 490 replies; 350 met the criteria for inclusion in the study. Multiple logistic regression analysis was performed to examine several characteristics and variables of social factors as predictors of probable post-traumatic stress disorder, PTSD.
    Results
    The mean score of IES-R was 36.15 +/- 21.55, with 59.4% having scores of 30 or higher, thus indicating a probable PTSD. No significant differences in percentages of high-risk subjects were found among sex, age, evacuation area, housing damages, tsunami affected, family split-up, and acquaintance support. By the result of multiple logistic regression analysis, the significant predictors of probable PTSD were chronic physical diseases (OR = 1.97), chronic mental diseases (OR = 6.25), worries about livelihood (OR = 2.27), lost jobs (OR = 1.71), lost social ties (OR = 2.27), and concerns about compensation (OR = 3.74).
    Conclusion
    Although there are limitations in assuming a diagnosis of PTSD based on self-report IES-R, our findings indicate that there was a high-risk of PTSD strongly related to the nuclear disaster and its consequent evacuation and displacement. Therefore, recovery efforts must focus not only on medical and psychological treatment alone, but also on social and economic issues related to the displacement, as well.

    DOI

    Scopus

    32
    被引用数
    (Scopus)
  • 心身医学的見地からみた化学物質過敏症

    辻内琢也

    アレルギーの臨床   36 ( 6 ) 530 - 534  2016年

  • 在宅医療にかかわる薬剤師の患者に対する直接接触行為に関する研究-必要性の認識と行為頻度-

    辻内琢也

    社会薬学   35 ( 1 ) 10 - 22  2016年

  • 原発事故広域避難者のトラウマに対する社会的ケアの構築

    辻内琢也

    分子精神医学   15 ( 3 ) 238 - 241  2015年07月

  • ポスト3.11の災害復興と環境問題を考える[第2報]:災害に伴う心理的課題・社会的課題に対峙する

    辻内琢也, 根ケ山光一, 竹中晃二, 増田和高, 佐藤純俊, 高山恒明, 北村浩, 岡本卓大, 薄井篤子, 大石美恵子, ユージン・F, オーガスタファー

    人間科学研究   28 ( 1 ) 157 - 167  2015年03月

    CiNii

  • 緩和ケア病棟を有する医療機関での鍼灸治療の実態調査

    高梨知揚, 西村桂一, 前田樹海, 辻内琢也

    Palliative Care Research(日本緩和医療学会誌)   10 ( 1 ) 329 - 333  2015年03月

     概要を見る

    【目的】緩和ケア病棟を有する医療機関における鍼灸治療の実態を明らかにすることを目的とした.【方法】緩和ケア病棟入院料加算を受けている医療機関244施設の病棟長ないし看護師長を対象に,自記式質問紙調査を行った.【結果】回答が得られた98施設中6施設(6.1%)において,鍼灸治療が実施されていることが明らかとなった.治療対象となる愁訴については「疼痛」「倦怠感」「便秘」などが挙げられていた.緩和ケア領域において鍼灸師が関わることは,ケアの多様性の1つとしての意義があると指摘されていた.その一方で,鍼灸治療を病院で行う困難さが指摘されており,鍼灸治療が同領域において実践されるうえでの課題が明らかとなった.【結語】ケアの多様性の1つとして鍼灸治療が緩和ケアに関わる意義があると考えられる一方で,医療機関で鍼灸治療が実践されるための方法を検討していく必要がある.

    DOI CiNii

  • Healthy Aging and Concerns Among Elderly Japanese:A Text Analysis Approach.

    Tsuchiya Y, Shida N, Tsujiuchi T, Machida K

    Int Q Community Health Educ.    2015年03月

  • 末期がん患者ケアを実践している在宅療養支援診療所医師と鍼灸師の連携に関する調査

    高梨知揚, 西村桂一, 辻内琢也

    全日本鍼灸学会雑誌   64 ( 4 ) 196 - 203  2014年11月

  • ポスト3.11の災害復興と環境問題を考える[第1報]:被災当事者・支援者の立場から

    辻内琢也, 増田和高, 井戸川克隆, 高山恒明, 佐藤純俊, 大石美恵子, 北村浩, 岡本卓大, 簿井篤子

    人間科学研究   27 ( 2 ) 241 - 254  2014年10月

    CiNii

  • 従業員の自殺を経験した中小製造業A社における再発防止の取組みとその効果

    中原登世子, 鈴木勝己, 辻内琢也, 小野充一

    心身医学   54 ( 7 ) 692 - 702  2014年07月

  • 深刻さつづく原発事故被災者の精神的苦痛:帰還をめぐる苦悩とストレス

    辻内琢也

    岩波書店「世界」 臨時増刊   852   103 - 114  2014年01月

  • 原子力発電所事故による県外非難に伴う近隣関係の希薄化:埼玉県における原発避難者大規模アンケート調査をもとに

    増田和高, 辻内琢也, 山口摩弥, 永友春華, 南雲四季子, 粟野早貴, 山下奏, 猪股正

    厚生の指標   60 ( 8 ) 9 - 16  2013年08月

  • 医療人類学はいかに臨床に貢献できるか?:糖尿病臨床を事例に

    辻内琢也, 杉本正毅, 濱雄亮, 浮ヶ谷幸代, 鈴木勝己

    文化人類学研究   13   56 - 75  2012年12月

  • 原発避難者への官民協同支援体制の構築:埼玉県を事例に

    辻内琢也, 増田和高, 千田瑛子, 永友春華, 伊藤康文, 中上綾子, 鈴木勝己, 猪股正

    日本心療内科学会誌   16 ( 4 ) 261 - 268  2012年11月

  • 原発事故避難者の深い精神的苦痛:緊急に求められる社会的ケア

    辻内琢也

    岩波書店「世界」   835   51 - 60  2012年10月

  • メタボリックシンドローム言説の社会的危険性[第1報]:批判的医療人類学の観点から見た診断基準をめぐる医学的課題

    辻内琢也

    心身医学   52 ( 10 ) 918 - 926  2012年10月

  • メタボリックシンドローム言説の社会的危険性[第2報]:批判的医療人類学による社会反応の分析

    辻内琢也

    心身医学   52 ( 10 ) 927 - 936  2012年10月

  • 原発事故避難者の心理・社会的健康:埼玉県における調査から

    辻内琢也, 山口摩弥, 増田和高, 永友春華, 山下奏, 南雲四季子, 粟野早貴, 伊藤康文, 鈴木勝己, 加瀬裕子, 熊野宏昭, 猪股正

    Depression Frontier   10 ( 2 ) 21 - 31  2012年10月

  • 原発避難者への長期的支援を考える:福島県双葉町教育委員会アンケート分析結果および被災者の行動記録より

    辻内琢也, 増田和高, 永友春華, 千田瑛子, 山下奏, 山口摩弥, 南雲四季子, 粟野早貴, 伊藤康文, 中上綾子, 鈴木勝己, 佐藤純俊, 井戸川克隆

    人間科学研究   25 ( 2 ) 273 - 284  2012年09月

    CiNii

  • 「病い」と「障害」の狭間から:電磁波過敏症の医療人類学的研究

    伊藤康文, 鈴木勝己, 辻内琢也

    人間科学研究   25 ( 2 ) 205 - 220  2012年09月

    CiNii

  • EEG source imaging during two Qigong meditations.

    Pascal L. Faber, Dietrich Lehmann, Shisei Tei, Takuya Tsujiuchi, Hiroaki Kumano, Roberto D. Pascual-Marqui, Kieko Kochi

    Cogn. Process.   13 ( 3 ) 255 - 265  2012年

    DOI

    Scopus

    15
    被引用数
    (Scopus)
  • ナラティブ・アプローチの危うさ

    辻内琢也, 中上綾子, 鈴木勝己

    緩和ケア   21 ( 3 ) 266 - 271  2011年05月

  • 『代替医療のトリック』を受け入れられないこれだけの理由;シャム鍼、RCT、プラセボ、EBM、病の概念からの考察

    辻内琢也, 津嘉山洋, 川喜多健司, 小川卓良

    医道の日本   808   23 - 39  2011年01月

  • 医療人類学から見た補完代替医療の世界;ナラティブ・ベイスト・メディスンへの期待

    辻内琢也, 中上綾子, 谷口礼

    病院   68 ( 11 ) 919 - 923  2009年11月

    CiNii

  • Meditators and non-meditators: EEG source imaging during resting

    Tei S, Faber PL, Lehmann D, Tsujiuchi T, Kumano H, Pascual-Marqui RD, Gianotti LR, Kochi K

    Brain Topogr.   22 ( 3 ) 158 - 165  2009年11月  [査読有り]

  • 文化人類学からみたFSS(機能性身体症候群)

    中上綾子, 辻内琢也

    日本臨床   67 ( 9 ) 1683 - 1688  2009年09月

    CiNii

  • 不同养生功法对2型糖尿病患者生存质量及糖代谢的影响

    容瑞, 王芳, 倪青, 石井康智, 辻内琢也, 越川房子, 岸太一, 木晶夫

    北京中医药 Beijing Journal of Traditional Chinese Medicine   2009 ( 1 ) 9 - 12  2009年

  • 不同养生功法对2型糖尿病患者生存质量及糖代谢的影响

    林颖娜, 汪卫东, 张容瑞, 王芳, 洪兰, 赵阳, 倪青, 石井康智, 辻内琢也, 越川房子, 岸太一, 春木丰, 铃木晶夫

    北京中医药 Beijing Journal of Traditional Chinese Medicine   2009 ( 1 ) 9 - 12  2009年

  • 即興音楽療法

    辻内琢也

    地球人(ビイング・ネット・プレス社)   10   26 - 31  2007年06月

  • 物語りに基づく医療(Narrative-Based Medicine)の発展可能性に向けた医療人類学の取り組み:証言に基づく医療の事例紹介

    鈴木勝己, 辻内琢也, 辻内優子, 熊野宏昭, 久保木富房

    心身医学   47 ( 3 ) 185 - 191  2007年03月

  • Trial of Multiple Approaches for the Healing Heart – Abridge to Future Medicine by Spiritual Healing

    Oku T, Wesa K, Tsujiuchi T

    J. Intl. Soc. Life Info. Sci   25 ( 1 ) 164 - 167  2007年

  • 心身医学研究における医療人類学の貢献

    辻内琢也, 鈴木勝己, 辻内優子, 鄭志誠, 熊野宏昭, 久保木富房

    心身医学   46 ( 9 ) 799 - 808  2006年09月

  • 心身医療における”証言に基づく医療”;文化人類学による質的研究(第2報)

    鈴木勝己, 辻内琢也, 辻内優子, 熊野宏昭, 久保木富房

    心身医学   45 ( 12 ) 907 - 914  2005年12月

     概要を見る

    本研究は文化人類学の立場から病いの語りを分析する質的研究である.分析対象は, 第1報において報告された臨床プロセスの第3段階における病者の語りと聴き手との相互作用である.第3段階の医師-患者関係は, 疾病を慢性の病いとして受容していく関係性であり, 病者が自らの病いの経験を意義あるものとして語り, 医師がその語りに対して感嘆しつつ傾聴する姿勢が確認された.本研究では, この治療関係が外部の第三者から確認されることによつて, 病いの語りにおける"証言(witness)"というべき現象が生成されていく仮説が導き出された.この現象は, 全人的医療の理解に貢献し, "物語りに基づく医療(Narrative-Based Medicine)"の核となる重要な概念と考えられた.病者・医師・第三者の相互作用は, 病いの語りを精錬させ, 病者が病いの専門家として自立していく臨床プロセスを導くと分析されたからである.

    DOI CiNii

  • 精神的外傷を引き起こす死別の社会文化的背景への一考察;説明モデルとしてのオマーンのZonbification

    Samir Al-Adawi, 鄭志誠, 辻内琢也, 葉山玲子, 吉内一浩, 熊野宏昭, 久保木富房

    心身医学   45 ( 12 ) 933 - 941  2005年12月

  • 消化器心身医療における医療人類学の貢献

    鈴木勝己, 辻内琢也

    Modern Physician(新興医学出版社)、「消化器心身医学:エビデンスとナラティブからのアプローチ!」斎藤清二編   25 ( 12 ) 1507 - 1511  2005年12月

    CiNii

  • 補完代替医療は近代医療の問題性を克服できるか;ポストモダンの中のモダン

    辻内琢也

    現代のエスプリ(クリニカル・ガバナンス特集)、城山英明・小長谷有紀・佐藤達哉編、至文堂   458   63 - 71  2005年09月

  • Estimation of Neurophysiogical Bases of Meditation Using Loreta

    Shisei Tei, Takuya Tsujiuchi, Hiroaki Kumano, I.Shibata, G.Ohyama, A.Akabayashi

    Brain Topography – Journal of Functional Neurophysiology   18 ( Fall ) 9  2005年09月

  • 情報サービス業従事者における過重労働が心理・行動・身体面に及ぼす影響

    中尾睦宏, 苅田香苗, 綿谷まりこ, 矢野栄二, 森田美保子, 辻内琢也

    日本心療内科学会誌   9 ( 3 ) 31 - 35  2005年08月

  • スピリチュアリティへの医師の関わり:医療化を超えてナラティブ・ベイスト・メディスンへ

    辻内琢也

    病院 (医学書院)   64 ( 7 ) 544 - 548  2005年07月

  • 心身医療における病いの語り;文化人類学による質的研究(第1報)

    鈴木勝己, 辻内琢也, 辻内優子, 熊野宏昭, 久保木富房

    心身医学   45 ( 6 ) 449 - 457  2005年06月

     概要を見る

    本研究は, 文化人類学の研究手法を用いて病いの語りと医師-患者関係を分析したものである. 文化人類学者による質的分析は, 病いの語りの意味と機能の考察から語りの動態性と医師-患者関係の推移を抽出し, "物語りに基づく医療(Narrative-Based Medicine)"との関連性を明らかにした. 本研究における臨床プロセスの4段階モデルは, 難治性の慢性疾患を患う患者が心身の相関性と自己の身体の固有性を自覚していくプロセスである. 病者は各段階を経るにつれて"疾病(disease)"を"慢性の病い(chronic illness)"として受容するようになり, 病いの語りは精錬され, より自省的かつ解釈的になっていくことが明らかになった.

    DOI CiNii

  • 医療文化人類学からみたうつと自殺の背景について

    辻内琢也

    ACCESS No.113   20 ( 2 ) 26 - 28  2005年04月

  • 民族セクター医療を利用する患者の社会文化的背景:医療人類学的視点による質的研究

    辻内琢也, 鈴木勝己, 辻内優子, 熊野宏昭, 久保木富房

    心身医学   45 ( 1 ) 54 - 62  2005年01月

  • 「健康」を知る,「病むこと」を知る—学生の主体的学習を促すボトムアップ式授業の試み(上)「健康増進医学」

    辻内琢也

    看護教育   45 ( 10 ) 852 - 858  2004年11月

  • ケアとオルタナティブ・メディスン(第6回:ケアをめぐる交話)

    辻内琢也, 広井良典

    看護学雑誌   68 ( 6 ) 590 - 595  2004年06月

  • 気功法

    辻内琢也

    からだの科学   236   48 - 53  2004年03月

  • 時代の処方箋としての「呪」

    辻内琢也

    Mind-Body Science、人体科学会   14   13 - 15  2004年03月

  • 健康おたくVSホリスティックな患者

    辻内琢也

    「地球人」、帯津良一編、ビイング・ネット・プレス社   2号   8 - 11  2004年02月

  • シックハウス症候群;心身医学の見地から

    辻内優子, 斎藤麻里子, 熊野宏昭, 辻内琢也, 久保木富房

    アレルギー・免疫   10 ( 12 ) 36 - 42  2003年12月

  • スピリチュアリティを語る姿勢

    辻内琢也

    「地球人」、帯津良一編、ビイング・ネット・プレス社   1号   38 - 41  2003年11月

  • 私と音楽療法:ピアノによる即興演奏

    辻内琢也

    日本心療内科学会誌   7 ( 3 ) 187 - 191  2003年03月

  • 大学病院心療内科の心身医療におけるEBM

    熊野宏昭, 菊池裕絵, 宮坂菜穂子, 吉内一浩, 辻内琢也, 佐々木直, 久保木富房

    日本心療内科学会誌   7 ( 3 ) 149 - 155  2003年

  • 化学物質過敏症における心身医学的検討

    辻内優子, 熊野宏昭, 吉内一浩, 辻内琢也, 中尾睦広, 久保木富房

    心身医学   42 ( 3 ) 205 - 216  2002年03月

  • The Effect of Qi-gong Relaxation Exercise on the Control of Type2 Diabetes Mellitus: A Randomized Controlled Trial(2型糖尿病コントロールにおける気功リラクセーション運動の効果:無作為化臨床介入試験)

    Takuya Tsujiuchi, Hiroaki Kumano, Kazuhiro Yoshiuchi

    Diabetes Care   25 ( 1 ) 241 - 242  2002年02月

  • 心療内科領域における「気功」の可能性

    辻内琢也

    心療内科,「特集:東洋医学と心療内科」   5 ( 6 ) 387 - 393  2001年11月

  • チベット医学と心療内科

    辻内琢也, 大塚晃志郎

    オルタナティブ・メディスン   14 ( 4 ) 56 - 60  2000年

  • 文化人類学と心身医学

    辻内琢也, 河野友信

    心身医学   39 ( 8 ) 585 - 593  1999年08月

    DOI CiNii

  • チベット医学とストレス

    辻内琢也

    至文堂、現代のエスプリ別冊・現代のストレス・シリーズⅣ(ストレス研究と臨床の軌跡と展望)     225 - 233  1999年

  • 特発性大腿骨頭壊死を合併した神経性食欲不振症の1例

    森村優子, 山中学, 鶴ケ野しのぶ, 辻内琢也, 吉内一浩, 佐々木直, 野村忍, 久保木富房

    心療内科   1 ( 1 ) 76 - 80  1997年

  • 第2章 緊急事態の中での医療と福祉;4.メンタル・ケアをめぐってⅡ、阪神大震災・医療ボランティア活動報告、本田徹編

    辻内琢也

    SHARE=国際保健市民の会発行     35 - 37  1996年03月

  • 阪神淡路大震災におけるストレスと漢方治療

    辻内琢也

    日本東洋心身医学研究   11 ( 1/2 ) 63 - 71  1996年

  • 阪神淡路大震災における心身医学的諸問題(Ⅰ);PTSDの諸症状と心理的ストレス反応を中心として

    坂野雄二, 嶋田洋徳, 辻内琢也, 伊藤克人, 赤林朗, 吉内一浩, 野村忍, 久保木富房, 末松弘行

    心身医学   36 ( 8 ) 649 - 656  1996年

     概要を見る

    阪神・淡路大震災が心的外傷後ストレス障害(PTSD)と心理的ストレス反応の発生にどのような影響を及ぼしているかを調べるために, 震災の3〜4カ月後, 128名の被災者を対象としてDSM-IVに基づく質問紙と心理的ストレス反応尺度の調査を実施した。推定されるPTSDの発症率は, 男性で12.90%, 9.09%, 全体では10.94%であった。被災者は, 外傷的出来事の持続的再発体験と覚醒の亢進を多く示し, 地震に関連する刺激に対する心理的苦痛と回避反応, 反復的な想起などの症状が顕著であった。また, 被害者は有意に強いストレス反応を示し, 特にPTSDの症状を示被災者は, 他の被災者に比べて有意に強いストレス反応を示していた。

    DOI CiNii

  • 阪神淡路大震災における心身医学的諸問題(Ⅱ);身体的ストレス反応を中心に(本論文にて、96年度日本心身医学会「石川記念賞」を受賞)

    辻内琢也, 吉内一浩, 嶋田洋徳, 伊藤克人, 赤林朗, 熊野宏昭, 野村忍, 久保木富房, 坂野雄二, 末松弘行

    心身医学   36 ( 8 ) 657 - 665  1996年

  • 桂枝加芍薬湯とアローゼンの併用が有効であった過敏性腸症候群の1例

    辻内琢也

    漢方診療   14 ( 2 ) 5  1995年

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書籍等出版物

  • 現代の科学リテラシー:科学の不定性と法・教育・社会

    辻内琢也

    信山社  2017年12月

  • 原発事故被災者の精神的ストレスに影響を与える社会的要因;失業・生活費の心配・賠償の問題への「社会的ケア」の必要性.早稲田大学・震災復興研究論集編集委員会(編)鎌田薫(監修):震災後に考える;東日本大震災と向き合う92の分析と提言,pp244-256

    辻内琢也

    早稲田大学出版部  2015年03月 ISBN: 9784657150035

  • The Mental Health and Social Issues after the FUKUSHIMA Nuclear Disaster in JAPAN “Global Mental Health:Trauma and Recovery”,pp486-487.

    Tsujiuchi T

    Harvard Program in Refugee Trauma  2013年10月

  • 「ケアと補完代替医療」、広井良典(編著)『ケアとは何だろうか:領域の壁を越えて』(講座ケア第1巻:新たな人間−社会像に向けて)

    辻内琢也

    ミネルヴァ書房  2013年 ISBN: 9784623064892

  • 『ガジュマル的支援のすすめ:東日本大震災と人間科学①』

    辻内琢也

    早稲田大学出版部  2013年 ISBN: 9784657133052

  • 『生活習慣病の人間科学Ⅱ』

    辻内琢也, 田中乙菜

    三和書籍  2012年 ISBN: 9784862510785

  • 『生活習慣病の人間科学[上]』

    辻内琢也, 中上綾子, 田中乙菜, 鈴木勝己

    早稲田大学人間科学学術院医療人類学研究室  2011年

  • 「終末期医療におけるスピリチュアリティと宗教のナラティブ」、斎藤清二・岸本寛史・宮田靖志(監訳)『ナラティブ・ベイスト・メディスンの臨床研究』

    辻内琢也

    金剛出版  2009年 ISBN: 9784772410762

  • 「生活習慣病のジオポリティクス」、中島義明・木村一郎(編)『「健康福祉」人間科学』(現代人間科学講座第3巻)

    辻内琢也

    朝倉書店  2008年 ISBN: 9784254505283

  • 「民俗セクター医療をめぐるナラティヴ—その社会・文化・歴史的構築」、江口重幸・斎藤清二・野村直樹(編)『ナラティヴと医療』

    辻内琢也

    金剛出版  2006年12月 ISBN: 9784772409445

  • 「ケアと代替医療」、広井良典著『ケアのゆくえ・科学のゆくえ』

    広井良典, 辻内琢也

    岩波書店  2005年11月

  • 「スピリチュアリティの残照」、湯浅泰雄・春木豊・田中朱美(編)『科学とスピリチュアリティの時代』

    辻内琢也

    ビイング・ネット・プレス社  2005年04月 ISBN: 4434059599

  • 不安障害の分類(Classification of Anxiety Disorders)、Stein & Hollander ed., Textbook of Anxiety Disorders, The American Psychiatric Publishing、樋口輝彦・久保木富房・貝谷久宣・坂野雄二・野村忍(監訳)『不安障害』

    辻内琢也

    日本評論社  2005年01月

  • 不安障害の分類(Classification of Anxiety Disorders)、Stein & Hollander ed., Textbook of Anxiety Disorders, The American Psychiatric Publishing、樋口輝彦・久保木富房・貝谷久宣・坂野雄二・野村忍(監訳)『不安障害』

    辻内琢也

    日本評論社  2005年01月

  • 「糖尿病(内分泌代謝系1)」、久保木富房(編)『専門医に学ぶ“こころのケア”:日常診療のためのヒント』

    辻内琢也

    メジカルビュー社  2004年

  • 「ポストモダン医療におけるモダン—補完代替医療の実践と専門職化」、近藤英俊・浮ヶ谷幸代(編)『現代医療の民族誌』

    辻内琢也

    明石書店  2004年 ISBN: 4750318647

  • 「自己治癒力を高める漢方療法」、「リラクゼーション効果を高める音楽療法」、久保木富房(監修)『自律神経失調症』

    辻内琢也

    高橋書店  2001年08月

  • 「糖尿病・糖尿病性網膜症」、「めまい」、「難聴」、久保木富房・大原毅・早川浩(編)『この疾患をどう治す』

    辻内琢也

    中外医学社  1999年

  • 「芳香療法」、「気功療法」、末松弘行・河野友信(編)『こころとからだの健康百科』

    辻内琢也

    ぎょうせい出版  1998年07月

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講演・口頭発表等

  • 原発事故広域避難者へのガジュマル的支援の構築;医療・心理・福祉・法律のゆるやかなネットワーク

    日本社会福祉学会第62回秋季大会   (東京) 

    発表年月: 2014年11月

  • 原発事故被災者の外傷後ストレス症状:社会的ケアの必要性

    第55回日本心身医学会総会(千葉)  

    発表年月: 2014年06月

  • The first huge domestic and development refugees in Japan: social suffering out of Fukushima

    International Union of Anthropological and Ethnological Sciences 2014,Chiba JAPAN  

    発表年月: 2014年05月

  • 「電磁波過敏症」の総合人間科学的解明[第1報]:病いの語りから「回復のプロセス」を探る

    第21回日本臨床環境医学会総会・学術集会(新潟)  

    発表年月: 2012年06月

  • 原発避難者の“喪失と再生”の語りから学ぶ

    第53回日本心身医学会総会・学術大会(鹿児島)  

    発表年月: 2012年05月

  • 医療人類学はいかに臨床に貢献できるか?:糖尿病臨床を事例に

    第13回早稲田文化人類学会総会・シンポジウム  

    発表年月: 2012年01月

  • Narrative Based Medicine as a Cultural Relativism in Medical Professionals and Patients Relationships

    TheⅡWorkshop on Medical Anthropology (Rielo Institute for Integral Development & Institute of Medical Anthropology Waseda University),Rome ITALY  

    発表年月: 2011年10月

  • 線維筋痛症に対峙する医師達の苦悩:医療人類学の観点から

    日本線維筋津症学会第2回学術集会(東京)  

    発表年月: 2010年11月

  • スピリチュアリティの医療化問題:補完代替医療領域の医療人類学調査から

    第51回日本心身医学会総会(仙台)  

    発表年月: 2010年06月

  • メタボリックシンドローム言説の抱える問題性:批判的医療人類学の知見から学ぶ

    第1回日本心身医学5学会合同集会・第50回日本心身医学会総会(東京)  

    発表年月: 2009年06月

  • Medical Anthropology Contributes to Psychosomatic Research

    18th World Congress on Psychosomatic Medicine in Kobe  

    発表年月: 2005年08月

  • 補完代替医療をめぐる<つながり>:病いの経験を通じたつながりの再構築

    第39回日本文化人類学会(北海道)  

    発表年月: 2005年05月

  • 日常生活の中の物語:alternative optionsの視点から

    日本発達心理学会(大阪)  

    発表年月: 2005年03月

  • ボトムアップ人間関係論の構築

    日本心理学会第68回大会ワークショップ  

    発表年月: 2004年09月

  • 日本の補完代替医療の現状に関する質的研究;ポストモダン医療におけるモダン

    第45回日本心身医学会総会(福岡)  

    発表年月: 2004年06月

  • 民俗セクター医療を利用する患者の社会文化的背景

    第44回日本心身医学会総会(沖縄)  

    発表年月: 2003年05月

  • 私と音楽療法—ピアノによる即興演奏

    第7回日本心療内科学会学術大会(新潟)  

    発表年月: 2003年01月

  • 民俗セクター医療に関する心身医学的・医療人類学的研究

    第43回日本心身医学会総会(東京)  

    発表年月: 2002年05月

  • 心療内科患者における説明モデル(explanatory model)の構築:医療人類学的考察

    第42回日本心身医学会総会(鹿児島)  

    発表年月: 2001年05月

  • The Effect of Qi-gong Exercise on the Control of Diabetes Mellitus

    The 10th International Congress of Oriental Medicine,Tokyo Japan  

    発表年月: 1999年05月

  • 糖尿病患者に対する気功教室の効果(第2報):患者の身体・心理特性とHbA1cの変化

    第42回日本糖尿病学会年次学術集会  

    発表年月: 1999年05月

  • 糖尿病患者に対する気功指導の効果に関する研究<第3報>

    第39回日本心身医学会総会  

    発表年月: 1998年06月

  • Psychosomatic Problem After The Great Hanshin Earthquake In January 1995

    14th World Congress on Psychosomatic Medicine,Cairns Australia  

    発表年月: 1997年09月

  • 糖尿病患者に対する気功指導の効果に関する研究;<第2報>心理的指標の客観的評価

    第38回日本心身医学会総会  

    発表年月: 1997年05月

  • 橋出血・橋梗塞後に観察されたパニック発作2例の検討

    第37回日本心身医学会総会  

    発表年月: 1996年06月

  • 阪神大震災におけるストレスと漢方治療

    第32回日本東洋心身医学研究会学術総会  

    発表年月: 1996年02月

  • 体重減少期に分裂病様症状を呈した神経性食欲不振症の一例

    第75回日本心身医学会関東地方会  

    発表年月: 1995年11月

  • Felty症候群の1例

    第223回日本消化器病学会関東支部例会  

    発表年月: 1993年02月

  • 経時的にG-CSFを測定した慢性好中球性白血病の1例

    第414回内科学会関東地方会  

    発表年月: 1992年11月

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 原発事故被災者の移住・帰還・避難継続における新たな居住福祉に関する人間科学的研究

    研究期間:

    2020年04月
    -
    2024年03月
     

  • 21世紀型放射能被害など蓄積的損害・大災害の居住福祉救済システムの学際的構築

    研究期間:

    2019年04月
    -
    2023年03月
     

     概要を見る

    本研究は、《福島放射能被害・水俣病・アスベスト被害などの潜伏的健康被害と地球温暖化の大規模災害の救済システムの国際的学際研究――21世紀型不法行為に関する医学・法学・工学の対話》がテーマである。<BR>敷衍すると、福島原発事故の放射能被害をはじめとする蓄積的健康被害および地球温暖化に関わる大災害の救済システムについて、医学・原子力工学などの自然科学の経験分析研究と、環境法・医事法・居住福祉法学やリスク論の方法論的展開を踏まえた法学研究を糾合しつつ、被災者の社会学的知見や医療人類学的な分析も取り込みながら、従来の損害賠償法のスキームに囚われぬ総合的枠組みを現状批判的に再構築することを目指す。福島の原発事故による放射能被害を皮切りに、蓄積的損害に関わる被害者救済の学際的考察を幅広く行うことを目指してリセットをかけた本研究だが、原発事故の被害者救済について、定期的な実務家との研究会にもかかわらず、関連の裁判例は芳しくなく(とくに放射能被害の知見が問われる『自主被害者(区域外被害者)』の問題)、非力を感じ、更なる学際的研究の詰めを求めたい(例えば、精神心理学上のトラウマは少しも解決されていない旨を説く辻内研究は注目される)。しかしこのテーマで国連絡みの国際会議報告では、脚光を浴びて、日本と海外との温度差を痛感した。他方で、事例的には数十年遡る水俣病問題の被害者掘り起こし活動に関与し、さらに疫学的知見を学際的に深めることができて、カナダ水俣病も調査して、それなりに成果を収めることができた。<BR>この時期代表者吉田は在外研究時期で、災害復興との関係で、否応なく地球温暖化問題(水害、森林火災、熱帯雨林の破壊)に直面することとなり、その関連場所の訪問や国際会議での報告を行った。東南アジア、南アメリカ(とくにブラジル)などにおける自然環境破壊は、先住民族問題も関係し、自然災害難民も生んでいて、グローバルな経済、資本主義権力とも深く関わり、21世紀の難問で打開策は急務なのだが緒はつかみがたく、因果関係の立証も難しく、不法行為救済を超える枠組み作りに苦慮している。<BR>そうこうする内に世界はコロナウィルスウイルス災害に席巻されるようになり、感染防止の点から身動きがとれなくなり、現場主義的研究・実証的(経験的)研究ををモットーとしている本研究との関係でも暗雲が垂れ込めているが、まずは感染学などとの学際的研究の幅を拡げて、他方で、大不況が生ずるのは必定なので、そこにおける居住福祉政策など、関連分野と提携しつつ打開策を探ることも、損害機序が難しい損害の救済を考える本研究の格好の課題・素材としたい。水俣病に関する疫学との学際的研究の論文、座談会などは発表することはできたし、他方で、福島の放射能損害に関する原賠法上の救済は、かねて行政が進めた原賠審の中間指針、その追補による枠組みの構造的欠落として、自主避難者問題を論じ、それをまとめる拙著も刊行できた。もっとも、実務は芳しくなく、学理的に説得的ではない非合理な状況が固まりつつあるが、そもそも法的救済の限界を踏まえて、学際的研究の課題を大きさを見据えて、次のステップとしたい。<BR>福島問題だけでも課題山積なのであるが、次述のように、この延長線上の問題として、地球環境問題をも取り上げることしており、それは国際報告をしたにせよ、まだ緒に就いたばかりであり、営為研究を続行させたい。本研究に繋がることとして、地球温暖化の問題が前面に出るようになり、それもあり、本研究にリセットをかけた。地球規模的な災害問題・環境破壊問題という21世紀の難問処理は、そう簡単ではないが、蟷螂の斧を振るいたい。そして、これについては既に国際会議などで、『地球温暖化時代の居住福祉』の方向性を探っているが、さらに研究を継続させたい。<BR>そしてそうこうする内にコロナウィルス問題に世界は席巻されるようになり、ウィルス被害は、本研究に接合できて、まさに疫学の出発点でもあり、学際的研究からの救済諸政策の開拓に努めたい。さらに近時の感染爆発の状況は、我々の研究にも方向転換を迫る勢いであるが、まずはじっくり文献研究などにより、これまでのこの分野の学際研究の成果の確認から進めていきたい

  • 東北大震災放射能・津波被災者の居住福祉補償とコミュニティ形成--法学・医学の対話

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2020年03月
     

     概要を見る

    福島の原発事故損害賠償訴訟との関係での定期的研究会は継続し(2018年4月、6月、7月、2019年3月)、福島原発被災地(避難指示エリア)を改めて調査し(2018年7月)、その変貌ぶりに驚き(太陽光パネルの広大な設置など)、その成果も公表している。しかしそれと共に、水俣病に関する研究会を開催し(同年4月、7月、10月)、疫学的因果関係の問題の第一人者の岡山大学の津田教授とも連携して、水俣病訴訟の意見書を提出し、それと関連する研究成果も公表した。併せて、再生エネルギー問題や地球温暖化問題にも関心も強くなり、その関連のシンポにも参加した(2019年2月、3月)。<BR>海外調査として関係することとして、既に開始した太平洋の原爆実験被害の状況などに関する広島シンポに出席して、知見を広め(2018年11月)、ベトナム戦争時の枯れ葉剤被害者に面会し、その被害調査を遅ればせながら、開始した(2019年1月)。蓄積的損害ないしその因果関係の認定などは共通することであり、アメリカ兵士に対する補償立法による保護と、ベトナム人被害者の被害保護の放置という対蹠的取扱いに問題を感じている。なお、分担研究者辻内は、被災者ないコミュニティ分断に関する成果を発表している。その他、居住福祉との関係では、長年の共同研究者早川博士を失い、ソウルで開かれた日中韓居住問題会議での同博士追悼企画では、原発被害者の分断的居住の問題も扱った(2018年10月)。<BR>以上のように、本研究は予定通りに進行しているが、その過程で関心は、当初焦点を当てていた福島問題から広く蓄積的損害、さらには、地球温暖化問題に関わる大災害にも拡がり、学際的研究の幅も更に広げて、再出発することとした。平成30年度が最終年度であるため、記入しない。平成30年度が最終年度であるため、記入しない

  • 原発事故被災者の震災関連死・震災関連自殺に対する「社会的ケア」の確立

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2020年03月
     

     概要を見る

    本研究は、心身医学的な量的調査と医療人類学的な質的調査を通して、原発事故広域避難者のストレスや孤独死・自殺予防のための新たな「社会的ケア」モデルの構築を目指しているものである。そのため、研究者らは、民間支援団体「震災支援ネットワーク埼玉(以下SSN)」、埼玉弁護士会等と協働し、事故直後から今まで “支援”を前提とした研究を継続させてきた。2016年度当初の研究計画通り、[A]大規模アンケート調査、[B]被災者・被害者へのインタビュー調査、[C]ハーバード大学との海外連携、[D]民間支援団体と共に企画実践するフィールドワーク、の4手法を用いた調査研究を継続してきた。今年度特記すべき成果として、原発事故発生直後から2018年まで続けてきた大規模アンケート調査結果をもとに、原告となった被災者を救済するための裁判や生活再建を確保するための裁判への提言書・意見書を作成したことが挙げられよう。これまでに共同して活動を行ってきた民間支援団体「震災支援ネットワーク埼玉(SSN)」は昨年度に引き続き、交流会やコミュニティカフェ等の地道な支援活動を行っている。また、時間の経過とともに、被災者のニーズや必要とされる支援活動が変化してきていることから、その変化に伴う今後の新たな調査研究を企画するに先立って、被災者の現状を把握する必要があると考えられた。そこで、今年度はNHKと協働し、2019年度の首都圏大規模アンケート調査用紙を作成し、実施を行った。この調査研究結果をもとに、東日本大震災発生10年目になる2020年~2021年に実施予定の全国大規模アンケート調査用紙の作成および実施、その後の長期的な研究計画を立てていきたい

  • 福島原発事故により長期的な避難生活をおくる子どもの福祉・教育課題への学際的研究

    研究期間:

    2015年04月
    -
    2018年03月
     

     概要を見る

    研究結果は、著作として「福島原発事故-漂流する自主避難者たち-実態調査からみた課題と社会的支援のあり方」、福島原発事故、取り残される避難者‐直面する生活問題の現状とこれからの支援課題」を出版した。また、報告書として「チェルノブイリ原発事故30年に学ぶ-ウクライナ原発事故被害者への聞き取り調査-」、研究紀要「福島第一原子力発電所事故による避難生活の問題」、「阪神・淡路大震災22年に学ぶ」、「福島原発事故後6年に学ぶ」、「福島原発事故により避難した子どもたちへの学習支援及び遊び支援に関する研究2016」を作成した。さらには、学会発表、書評報告などを実施した

  • 科学の多様な不定性と意思決定:当事者性から考えるトランスサイエンス

    研究期間:

    2013年04月
    -
    2017年03月
     

     概要を見る

    科学技術の専門的知識には,程度の差はあれ,様々な不確実性が避けられない.また,社会の中で科学技術の知識を用いる際にどのような科学的知識が必要かは価値判断と不可欠であるため科学自体では定まらない.このような「科学的知識の不定性」を直視し,不定性の様々な性質を踏まえた上で,より的確な判断を私たちが主体的に下すための条件を考察し,科学的知識に伴う不定性の性質・類型を明らかにするとともに,その成果を書籍にまとめた(2017年度に出版予定)

  • 原発事故広域避難者のストレスに対する研究-自殺予防のための社会的ケアモデルの構築

    研究期間:

    2013年04月
    -
    2016年03月
     

     概要を見る

    原子力発電所事故広域避難者に対して、大規模アンケート調査、半構造化インタビュー調査、人類学的フィールド調査を行なった。その結果、避難者には極めて高い心的外傷後ストレス障害(PTSD)の可能性が見いだされ、その精神的被害には、原発事故によってもたらされた経済的問題、住宅問題、賠償格差の問題、家族やコミュニティ分断の問題、などの社会経済的問題が関与していることを統計学的に明らかにした。避難者のメンタルヘルスの問題は決して個人的なものではなく、社会のいわば「構造的暴力」が避難者の生活や人生を傷つけていると考えられた。避難者の自殺予防には、様々な社会経済的問題の解決といった「社会的ケア」が必要である

  • 国際医食文化研究所(代表:蔵持不三也)[早稲田大学総合研究機構・プロジェクト研究所]

    研究期間:

    2010年
    -
     
     

  • ライフステージに応じた健康増進に関する健康・生命医科学的研究(代表:鈴木秀次)[早稲田大学人間総合研究センター・研究プロジェクト]

    研究期間:

    2007年
    -
    2009年
     

  • 健康行動変容プログラムの開発およびそのデリバリーチャンネルに関する総合的研究(代表:竹中晃二)[早稲田大学人間総合科学研究センター・プロジェクト研究]

    研究期間:

    2004年
    -
    2007年
     

  • 健康日本21所沢市計画

    研究期間:

    2004年
    -
    2007年
     

  • 東洋医学の人間科学(代表:石井康智)[早稲田大学人間総合研究センター・プロジェクト研究(井深大基金)]

    研究期間:

    2003年
    -
    2007年
     

  • 健康の維持増進に関わる医科学的研究(代表:小室輝昌)[早稲田大学人間総合研究センター・研究プロジェクト]

    研究期間:

    2006年
    -
     
     

  • ボトムアップ人間関係論の構築(代表:立命館大学人間科学研究所,サトウタツヤ)[日本学術振興会・人文社会科学新興のためのプロジェクト研究]

    研究期間:

    2004年
    -
    2006年
     

  • 補完代替医療における"癒し"メカニズムの身体・心理・社会・文化的解明

     概要を見る

    "癒し"のメカニズムには、自然科学的手法によって実証可能な一面が確かに存在する一方、それのみでは表現しきれない多面性があることが明らかにされた。(1)癒しのエビデンスevidence的理解:頭痛を持つ者10名を対象に、4分間の前安静-5分間の呼吸法(数息法)-4分間の後安静状態の脳波を測定した。解析の結果、前安静に比較しSpectral Powerのalphal, delta, theta帯域が呼吸法実践中に優位に低下し、delta, theta帯域が後安静において優位に低下した。さらに呼吸法実践中のOmega Dimensional Complexity(脳波の複雑性指標)が優位に上昇し、呼吸法の実践が脳状態を正常化させる可能性が示唆された。本研究は13th congress of the International Headache Society 2007にて発表予定(東京大学医学系研究科:鄭志誠・熊野宏昭との共同研究)(2)癒しのナラティヴnarrative的理解:ナラティヴ(物語り/語り)論は、我々の"現実=リアリティ"捉える強力な認識論的・方法論的枠組みである。補完代替医療を受ける病者へのinterview調査・group focused interviewから、"癒し"という客観的現実が物語りという形式によって組織化・秩序化され、意味づけられていることが明らかにされた。(3)海外における補完代替医療調査:インドにおけるインド伝承医療(Ayurveda Kendra Hospital)、およびチベット伝承医療(Chagpori Tibetan Medical Institute, Manjushree Tibetan Culture Center)の調査を行った。調査結果は順次発表してゆく予定

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現在担当している科目

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特別研究期間制度(学内資金)

  • 原発避難者の社会的苦悩(Social Suffering)の解決を目指す人間科学的研究

    2013年04月
    -
    2014年03月

    アメリカ   マサチューセッツ総合病院

    アメリカ   ハーバード大学

他学部・他研究科等兼任情報

  • 人間科学学術院   大学院人間科学研究科

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

特定課題制度(学内資金)

  • 災害支援の人類学 ―原発事故避難者の“苦悩と再生”のエスノグラフィー―

    2013年  

     概要を見る

    本研究は、申請者が東日本大震災以降3年間継続して行ってきた、原発事故により故郷を失いつつある人々に対する支援と同時に、その活動を人類学的フィールドワークとして位置づけていく実践的研究の成果を、エスノグラフィー=民族誌としてまとめようとしたものである。彼らが“苦悩(suffering)”の体験を超えて新しいコミュニティを再生していく動的な過程に寄り添い、それをエスノグラフィーとして克明に記録し、ひいては災害難民をめぐる諸問題を明らかにした上で、その解決方法を提示することを目的とした。研究手法としては、被災者の置かれている社会状況のみならず「語り(ナラティブ)」を通して内面的な状況にまで迫るという点、行政・支援団体・自助団体・弁護団体それぞれとの関わりを通して原発避難という現象を多面的に捉えようとする点が、これまでにない挑戦的な手法と言える。理論的には、「災害難民研究、支援の人類学、苦悩の人類学」という、人類学における3領域を射程にいれた研究である点に特色がある。 埼玉県に避難してきた福島県住民への支援と調査研究は、次の4つの立場の人々との協同関係の上で成立している。[A.行政との関わり]福島県双葉町役場・富岡町・白河市・川内村への支援、埼玉震災対策連絡協議会への参加、[B.民間支援団体・自助団体との関わり]震災支援ネットワーク埼玉(SSN)・杉戸元気会・一歩会活動への参加、個別の避難者への交流、[C.弁護士団体との関わり]埼玉弁護士会・東京三弁護士会・大阪弁護士会の原発賠償請求活動の参与観察、[D.海外研究機関との連携]1年間、米国ハーバード大学難民トラウマ研究所(Harvard Program in Refugee Trauma: HPRT)のリサーチ・フェローとしての研究である。研究成果の一部は、辻内琢也(編著)『ガジュマル的支援のすすめ:一人ひとりのこころに寄り添う』(早稲田大学出版部,2013)として執筆。現在は、引き続きこれらの多面的調査研究の成果をまとめている段階である。

  • 代替医療/スピリチュアリティに関する研究

    2003年  

     概要を見る

    「スピリチュアリティを語る姿勢」              1990年代半ばから、医療や心理臨床の分野において「スピリチュアリティ」という用語の使用が急激に増加してきている。近代医療が抱えてきた様々な問題点を克服する医療の新たな形態として、まさにポストモダン医療を支える中核概念としてスピリチュアリティが注目されてきているのである。 確かに、「生の意味・価値・目的」といった広い意味でのスピリチュアリティが尊重される医療のあり方は望ましいものと考えられる。演者自身も、内科医・心療内科医として終末期医療・補完代替医療等に携わってきた臨床経験から、その重要性を痛感してきた。しかしながら、医師=医療を提供する側という立場を離れ、医療人類学的な視点からスピリチュアリティをめぐるフィールドワークをはじめたところ、このスピリチュアリティという言葉の使われ方、利用のされ方に内包されている大きな問題点が立ち現れてきたのである。いったい誰が誰のために何のためにこの言葉を使うのか? あるいは使いたいのか? そして、スピリチュアリティとはそもそも誰のものなのか?  現代の社会の背景には、医療の知識や技術が人々の日常生活に浸透してゆき、知らず知らずのうちに日常生活が医療の支配・影響・監督下に入ってゆく医療化(medicalization)と呼ばれる仕組みが存在している。生老病死といった人間の一生における様々な苦の経験を、医療の問題に帰してしまう大きな力が存在している。また、様々なケアが行なわれる医療者-患者関係において、医療者は依然として強い力・権力性を保持している。「こころのケア」という一見良さそうな言葉によって「こころの管理」が行なわれようとしている社会の心理学化現象を考えると、今後「スピリチュアル・ケア」という名のもとで「スピリチュアリティの管理」が知らず知らずのうちに行なわれてゆく危険性があるのではないだろうか。 構造として権威を保持せざるを得ない医療者が、スピリチュアリティを語る時に求められる姿勢として、物語りと対話に基づく医療、すなわちナラティブ・ベイスト・メディスンにおけるナラティブ・アプローチに注目したい。限りなく権力性を排し水平化させた医療者-患者関係=医療の場という前提があってこそ、スピリチュアリティが真に生かされてくるのではないだろうか。