河野 真理子 (カワノ マリコ)

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所属

法学学術院 法学部

職名

教授

兼担 【 表示 / 非表示

  • 商学学術院   商学部

  • 政治経済学術院   政治経済学部

  • 法学学術院   大学院法務研究科

  • 国際学術院   大学院アジア太平洋研究科

  • 法学学術院   大学院法学研究科

学歴 【 表示 / 非表示

  •  
    -
    1990年

    東京大学   法学政治学研究科   公法(国際法)  

  •  
    -
    1989年

    ケンブリッジ大学   法学修士課程   国際法  

  •  
    -
    1985年

    東京大学   総合文化研究科   公法(国際法)  

  •  
    -
    1985年

    東京大学   総合文化研究科   公法(国際法)  

  •  
    -
    1985年

    東京大学   総合文化研究科   公法(国際法)  

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学位 【 表示 / 非表示

  • (BLANK)

  • ケンブリッジ大学   法学修士(LL.M)

  • (BLANK)

  • 東京大学   学術修士

経歴 【 表示 / 非表示

  • 1990年
    -
    1998年

    筑波大学社会科学系 専任講師

所属学協会 【 表示 / 非表示

  •  
     
     

    世界法学会

  •  
     
     

    国際私法学会

  •  
     
     

    国際経済法学会

  •  
     
     

    フランス国際法学会

  •  
     
     

    アメリカ国際法学会

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論文 【 表示 / 非表示

  • Judge Shigeru Oda: A Judge with Academic and Diplomatic Experiences

    Indian Journal of International Law   15  2018年  [査読有り]  [招待有り]

  • 南シナ海仲裁の手続と判断実施の展望

    国際問題   659 ( 12 ) 24  2017年  [招待有り]

  • Towards a Comprehensive Convention on Marine Biological Diversity in Areas beyond National Jurisdiction

    Maritime Institute of Malasia, Issue Paper   ( 1 ) 17  2016年  [査読有り]  [招待有り]

  • 国際司法裁判所の概要

    自由と正義   2013年12月号 ( 34 ) 44  2013年  [招待有り]

  • Standing of a State in the Contentious Proceedings of the International Court of Justice: Judicial Procedure on the Basis of the Consent of the Parties and the Development of International Legal Rules to Protect the Common Interests of the International Community as a Whole

    Mariko Kawano

    Japanese Yearbook of International Law   55   208 - 236  2013年

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書籍等出版物 【 表示 / 非表示

  • 小寺彰先生追悼論文集

    岩澤雄司他( 担当: 共著)

    有斐閣  2019年05月

  • Compulsory Jurisdiction under the Law of the Sea Convention: Its Achievements and Limits

    J. Crawfor

    Brill  2017年

  • 海洋の生物多様性の保全

    環境政策学会編

    商事法務  2017年

  • International Law on Principles of Self-Restraint and Non Use of Force in Disputes: Best Practices in Naval Operations and Maritime Law Enforcement from the Experience of Japan

    Republic of the Philippines

    Philippines  2015年

  • 管轄権判決と暫定措置命令から見た国連海洋法条約の下での強制的紛争解決制度の意義と限界

    柳井俊二, 村瀬信也編

    信山社  2015年

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Works(作品等) 【 表示 / 非表示

  • 漁業資源の保存と管理の分野での適用にみる予防原則の出現

    2002年
    -
     

  • 国連国際法委員会の動向

    その他 

    2001年
    -
     

  • みなみまぐろ事件仲裁裁判官補佐

    1999年
    -
    2000年

  • 国連第六委員会の動向

    その他 

    2000年
    -
     

  • 国連国際法委員会の第51会期の審議の概要

    1999年
    -
     

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共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • 国際組織を通じた海洋法秩序の展開

    研究期間:

    2019年04月
    -
    2024年03月
     

     概要を見る

    本研究は、海洋に関する国際法(海洋法)の各分野における法の実現と発展における国際組織の役割について検討を行う。ここでの国際組織とは、国連、IMOといった政府間国際組織に加え、国際会議やNGOs等を含むの様々なアクターを含む。これら国際組織の役割が、海洋法秩序の大きな動向の中でどのような意義を持つものであるのかを検討する。研究計画で予定していた個々のテーマについて検討を進め、今日の国際組織が海洋法において果たす役割の動態的な展開(紛争解決、法定立、ガバナンス、非国家主体との連携協力等)を把握することができた。今年度取り扱った具体的な論点は、漁業資源管理、捕鯨、航行、海洋汚染(プラスチックごみ)、北極海、海底開発、およびBBNJ新協定等である。これらの検討結果は研究代表者、分担者それぞれの成果を論文、口頭発表の形で発表した。また、研究代表者、研究分担者の編著による最新の研究論文集、国際法の基本書、判例集等も刊行した。国際法研究者向けの専門的な発表のみならず、一般向けの公開講座(国際法学会市民講座「海と国際法」)や他分野の辞典・図書類(『現代地政学事典』『海とヒトの関係学3 海は誰のものか』)等を通じて研究成果を公開する機会も得られた。国際的な研究成果としては、国際学会での研究発表、研究分担者と海外研究者の国際共著による英語図書の刊行、そして本研究プロジェクトが企画した「第8回日中海洋法ワークショップ」等が挙げられる。特に「第8回日中海洋法ワークショップ」は本研究プロジェクトと中国・海洋発展戦略研究所(CIMA)および西安交通大学が2019年9月11日に西安市(会場は西安交通大学)で共催したもので、研究分担者5名を含む日中の海洋法研究者(海洋法実務家、外交官等を含む)総勢14名が研究報告と活発な意見交換を行なった。この際、来年度以降も日中間での研究交流を一層推進することについて合意を得られた。おおむね研究計画に沿って、国際的な共同研究の推進、研究成果の発表を進められているため。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響で、2月~3月に予定していた国内研究会開催を中止せざるを得なかった。また年度内の刊行を目指していたBBNJ新協定に関する図書(海洋法研究叢書)の刊行は実現することができなかったため、現在、編集作業を進めている。計画に沿って、分担者それぞれによる個別論点の分析・検討を進める。これらの成果は国内研究会、国際ワークショップ等を通じてそれらを共有し、総論的・理論的な検討へと発展させる。研究成果は、口頭発表、論文執筆、図書(海洋法研究叢書等)を通じて逐次公表する。なお、新型コロナウイルス感染症の影響で、対面での研究会開催が困難になることが想定される。このため、国内研究会に変えて、代替手段の採用(例えばオンラインでの会議、意見交換)も視野に入れて、2020年度の研究計画を進めていきたい

  • 現代国際社会における裁判制度の重層的利用と義務的国際裁判制度の実効性に関する研究

    研究期間:

    2018年04月
    -
    2021年03月
     

     概要を見る

    本研究の主たる研究目的の一つである、勧告的意見手続と国家間の紛争に密接に関連するものとして、2019年2月25日に、1965年のちゃとす諸島のモーリシャスからの分離の法的効果事件の勧告的意見が出された。この勧告的意見は、本来であれば、争訟事件手続で争われるべき紛争の一部が勧告的意見手続でどのように扱われるのか、又その場合に勧告的意見が求められた法的問題とその背景に存在する国家間の紛争との関係性を検討する重要な先例となっていると評価している。研究成果の一部は、論文集への寄稿で公表済であるが、さらにこの先例の意義の考察を続ける予定である。また、国際司法裁判所の訴追又は引渡しの義務に関する問題事件の2012年判決を受けて、2012年にセネガルとAU 委員会の間で締結された協定に基づく特別アフリカ裁判部の控訴裁判部の判決が2017年に出され、二審制のため、これにより判決が確定したことを受けて、国際社会における法の支配や社会正義の実現のために、国際裁判所の手続と国内裁判所の手続がどのように協働すべきかの議論がなされ、アフリカ地域からは国際刑事裁判所の裁判手続への批判も見られる。アフリカ地域において、AUやECOWASで地域的な国際刑事裁判手続の設けられるようになっていることは、地域を限定した国際裁判制度の発展をもたらすものとも考えられる。同様に1907年に設立され、10年で活動を停止した中米司法裁判所の再興も国際裁判制度の地域化の例と言えるのではないかと考えている。こうした国際社会における地域化の進展を踏まえ、国際社会における普遍的な国際裁判制度、地域的な国際裁判制度、及び国内の裁判制度の相互の関係にも研究の対象を広げた研究活動を行った。国際法協会の「国際裁判手続きに関する検討部会」の研究会にも2019年9月と2020年1月に出席し、報告書の取り纏めのための議論に参加した。2019年度は、国際裁判の研究に加えて、経済連携協定や自由貿易協定の分野での地域主義の進展に関する学会報告、海洋生物資源の保存及び管理と海洋環境の保護及び保全における地域的機関と普遍的機関の関わりについての原稿の執筆依頼を受けた。これらの研究にかなりの時間を必要としたため、国際裁判に関連する研究に費やせる時間が例年よりも少なくなったことを認めざるを得ないと考えている。ただし、経済分野も海洋生物資源の保存及び管理、海洋環境の保護及び保全は、国際裁判でも取り上げられる法的論点を多く含んでいる。またこれらの分野での地域主義の発展とその普遍主義との関連を考察することにより、国際裁判における地域主義の進展に関する研究についての重要な示唆を得ることができたと考えている。今年度は、本研究の最終年度にあたる。過去2年間の研究で、国際裁判における普遍主義と地域主義をも考察の対象とすることができるようになったと考えており、また、国際法上の個人の犯罪を裁くための刑事裁判制度では、国内法に基づいて設置されているとはいえ、国際的な要素を含んだ刑事裁判手続も見られるようになっている。様々な「国際的な」裁判制度が見られるようになっている中で、国際司法裁判所や国際海洋法裁判所の争訟事件手続と勧告的意見手続が、国際社会においてどのような役割を果たしうるのかを考察する研究を進める予定である

  • 国連海洋法条約体制の包括的分析ー条約発効20年の総括と将来への展望

    研究期間:

    2015年04月
    -
    2019年03月
     

     概要を見る

    沖ノ鳥島の大陸棚の延伸問題から調査捕鯨国際司法裁判所判決とIWC脱退、尖閣諸島領海内中国公船の通航問題、ソマリア沖等海賊への対処問題まで国際海洋法問題に係る諸問題について、条約発効20年を経た国連海洋法条約の基本枠組みの下での海洋利用をめぐる諸国の利害調整とその限界について、4年間の国内海洋法研究者による共同研究と日中の海洋法研究者のワークショップを通じての研究を通じて、国連海洋法条約体制の現状と課題を明らかにする61件の研究発表、38件の学会発表、10件の図書を公表し、日本の海洋法研究に重要な貢献を行うことができたと考える。日本は海洋国であり、海洋法をめぐる課題に常に直面せざるを得ない。この研究を通じて、国連海洋法条約体制下での海上航行問題、日本の大陸棚延伸問題、海洋環境の保護と海洋保護区の問題、捕鯨裁判、BBNJなど日本が直面する海洋法ののさまざまの問題について国連海洋条約発効以降の海洋法の展開について、主要な国際司法裁判所係争事件、国際海洋法裁判所係争事件と勧告的意見、海洋に関する仲裁裁判判決等を国家実行とともに研究することにより、国連海洋法条約実施に関する現状と提起されている課題、ならびに同条約が充分予期していなかった新たな海洋資源と環境問題等についての新たな知見を示す研究成果を世に問うことができた

  • 判決の履行過程から見た現代国際社会における国際司法裁判所の機能

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2017年03月
     

     概要を見る

    国際紛争を解決する手段である国際裁判は、その判決や判断の法的拘束力ゆえに、重要な意味を持つ。特に国際連合の主要司法機関である国際司法裁判所の判決は、当事国間の紛争の解決だけでなく、国際法規則の明確化や発展にも寄与するものである。本研究では、具体的な事例の検討を通じて、国際司法裁判所の判決の履行の過程と国際紛争の最終的な解決への寄与のあり方を考察した。その結果、国際司法裁判所の判決を生かした国際紛争の最終的解決のめには、紛争当事国の紛争解決に向けた強い意思と協力が重要であることが明らかになった。また、適切な場合には、国際組織や第三国が判決の履行過程での紛争当事国への援助が必要かつ適切である

  • 海洋法秩序の現代的発展過程に関する研究―法史的・理論的研究を踏まえて

    研究期間:

    2011年04月
    -
    2015年03月
     

     概要を見る

    1982年に採択された国連海洋法条約は2012年に採択30年という節目の年を迎えた。しかし今日、国連海洋法条約の実施、解釈・適用に関する諸問題に加え、条約採択時には想定されていなかった諸問題が顕在化している。本研究はこうした海洋法の「空白部分」に所在する法的諸問題の検討に取り組んだ。研究期間を通じて、日本とアジア近隣諸外国(中国、台湾、ASEAN諸国)の研究者・実務家の緊密な連携の下に研究を進め、数多くの専門書、研究論文等を刊行・発表し、また紛争解決、境界画定等の海洋法の重要テーマに関する国際ワークショップを開催した。国際的な海洋法専門家のネットワークを構築したことも本研究の大きな成果である

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講演・口頭発表等 【 表示 / 非表示

  • Part XV of the LOSC and the 'Package Deal": How Comprehensive Is the Compulsory Dispute SEttlement Mechanism of the LOSC?

    Mariko Kawano  [招待有り]

    International Workshop: The LOSC 25 Years after Its Entry into Force: Between Comprehensiveness and Exceptionalism   (Hamburg)  Univesity of Hamburg and the Ministry of Foreign Affairs of Japan  

  • Protection and Preservation of the Marine Environment in International Law

    Mariko Kawano  [招待有り]

    Yokohama Maritime Forum 2019: Sustainability, Diversity, Harmonization of Port and Maritime Industries   (Yokohama)  Yokohama-Kawasaki International Port Company  

    発表年月: 2019年10月

  • Regionalism in International Economic Relations: In the Light of Japan's Treaties

    Mariko Kawano  [招待有り]

    Symposium on International Economic Relations   (Beijing)  University of International Business and Economics  

    発表年月: 2019年09月

  • The Sea as a Border or as a Bridge?: An Asia Perspective

    Universita Degli Studi di Napoli “L’Orientale,” Dipartimento di Scienze Umane e Sociali  

    発表年月: 2018年09月

  • Implementation of the Rules of UNCLOS through Universal and Regional Organization

    Seventh Colloquium of the International Association of the Law of the Sea, “Global Challenges and the Law of the Sea  

    発表年月: 2018年09月

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特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • 国際社会における国際裁判制度の歴史的展開とその意義

    2013年  

     概要を見る

     国際司法裁判所の管轄権の制度についての歴史的な研究を行った。特に、条約の紛争解決条項に基づく管轄権と、国内法制度に影響を与えるような判決が出される裁判例の分析に焦点をあてた研究をおこなった。 第一の論点の、条約の紛争解決条項に基づく管轄権に関する研究としては、紛争解決条項を含む紛争に関連づけた紛争が国際司法裁判所に付託される際の問題点を考察した。条約の紛争解決条項は、紛争を一方的に国際司法裁判所に付託する手段の一つとして、近年多用されるようになっている管轄権の根拠である。紛争の両方の当事国が紛争解決条項を含む条約の締約国である場合、原告となる国が自国と相手国との紛争について当該条約に関連付けた紛争主題を特定できれば、その条約に含まれる紛争解決条項を国際司法裁判所の強制的管轄権の根拠として援用することが可能になる。しかし、特に最近の事例では、紛争解決条項を援用するために、人為的に紛争主題が特定される場合も見られ、紛争解決条項に基づく国際司法裁判所の管轄権が本来の条項の趣旨に沿ったものではない事例も見られる。そのような場合、被告とされる国家は、国際司法裁判所の管轄権に対する抗弁を提起することになる。本研究では、条約の紛争解決条項が援用された事例での両当事者の主張と裁判所の判断、及び少数意見に反映される、裁判所の多数意見の構成の過程での議論の分析を試みた。 第二の論点の、国内法制度に影響を与えるような判決が出される裁判例の分析については、2000年以降の判決を中心として、国際司法裁判所の判決で国内法制度において何らかの措置を取ることを命令した判決の例を取り上げ、国際司法裁判所の裁判が国内法制度に与える影響の分析を試みた。従来は国際司法裁判所で、特定の国の行為が国際法に違反することが認められる場合、金銭賠償によって、その責任が解除される事例がほとんどであった。ところが、近年は、特に被告国の国内法制度、又は国内法に基づく国家機関の行為の国際法違反が問われる事例が増加している。そのような事例では、原告国は、金銭賠償では不十分とし、国際司法裁判所に国内法上の措置をとることを命ずることを要請することになり、裁判所もこれを認めて、被告国に国内法上の措置をとることを命ずるのである。被告国の国内法制度に大きな影響を持つ判決が出された場合、被告国の側にどのような問題点があるのか、また被告国がそのような判決に従うことを促進するために国際司法裁判所はどのようなことを考慮しなければならないのかを検討した。

  • 国際裁判における強制管轄制度の意義

    2006年  

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     国際裁判における強制管轄制度の意義の題目の下で、主として、国際司法裁判所と国際海洋法裁判所の強制管轄制度についての研究を行った。また、国内裁判制度と国際法の関わりという観点から、国家免除に関する研究も付随して行った。 国際司法裁判所の強制管轄制度については、特に1990年代以降、裁判所で判決が出された事件で、原告国が強制管轄制度を濫用し、被告国が訴訟手続に応ずることを余儀なくされた事例を取り上げ、そのような方法で裁判所が利用されることについて、裁判所自身がこれをどのように処理しようとしているのか、また個々の裁判官がこのような裁判制度の利用をどのように考えているのかを分析した。その成果は、2006年4月に共編著を出版した、カナダのマッキーニー教授の記念論文集への寄稿で公刊予定となっている。 国際海洋法裁判所の強制管轄制度については、この制度が国際司法裁判所よりも強い強制管轄制度を実現しているにもかかわらず、同裁判所ではまだ本案に関する判決が1件しかないことに鑑み、その制度の利用例の多い、速やかな釈放判決と暫定措置命令の事例を分析した。これらの2つの制度は本案の請求とは異なり、限定的な機能しか果たしえないが、少なくとも原告国がその請求の今日生成を利用し、被告国がこれに応じざるを得ないという観点からは、国際海洋法裁判所の現代的機能を分析する上で極めて重要な意味を持つと考えられる。この研究の成果は共著の著書への寄稿の形で公刊済み、あるいは公刊予定である。 最後に、国際裁判所にかかわる研究ではないものの、国内裁判所で私人が外国国家を訴える場合に、国内裁判所が外国国家に対してどの程度の裁判権等を有するかを考える国家免除に関する研究も行った。この分野でも外国国家が無条件に裁判権等からの免除を認められるのではなく、条件が満たされれば、裁判権に服さなければならない場合があるという意味で、国内裁判所の外国国家への裁判権の行使の可能性も拡大しているといえる。その成果は、国際私法判例百選と国際法外交雑誌への寄稿で公刊した。

  • 国際裁判における当事者の意思と裁判所の権限の相克に関する研究

    2005年  

     概要を見る

     本研究では、国際裁判において、紛争当事者がそれぞれの国家としての意思を妥当させるために、裁判制度をどのように利用しようとしているか、また裁判所の側はそれをどのようにコントロールしようとしているかの分析を試みた。 この研究期間に刊行した成果のうち、共著の英文の著書では、国際司法裁判所で小田滋前裁判官が執筆した少数意見を分析した。この分析の中核を占めたのが、紛争当事者である国家が自国の意思を最大限に妥当させようとしている実体について、司法裁判所がこれを是正するべきであるという内容の意見である。これらの意見の分析を通じて、国際司法裁判所がその健全な司法機能を維持していくために必要な裁判所の判断のあり方を研究した。 単著の論文のうち、「国際司法裁判所の判決の効力について」という刊行済みのものでは、1.裁判所が出した判決の履行において、紛争当事国の意思がどのような形で表現されるか、2.裁判手続の中で、裁判所の判断の方向性をにらみつつ、当事者間の交渉や裁判所と当事者間の交渉がどのように行われ、それが紛争の解決プロセス全体にどのような効果を持つのかを分析した。その結果、国際裁判では、判決それ自体が紛争解決に寄与するためには、紛争当事国がこれを誠実に履行する意思を持つことが必要であること、また、最終的な判決に至らない事例でも、当事者が裁判手続を利用して紛争を解決しようとする意思がある場合には、裁判所の側もこれを考慮した対応をすることが明らかになった。 すでに脱稿しており、2006年に刊行よていの2つの論文では、特に国連海洋法条約の強制的な紛争解決制度を中心に、制度上、強い強制管轄権を与えられている裁判所の紛争解決機能とその中で許容されている範囲で自国の意思を妥当させようとする国家の対応を分析した。この結果、強制管轄権を強化することだけでは効果的な紛争解決手続きの実現に必ずしも結びつかないこととが明らかになり、真に国際紛争の解決に寄与するような裁判制度の実現のためにはさらに課題が残されていることがわかった。

  • 国際紛争の解決プロセスにおける国際裁判の意義

    2004年  

     概要を見る

    本研究では、国際裁判が国際紛争の解決においてどのような役割を果たすのかを検討することを目的としている。国際裁判へのひとつの批判として、しばしば指摘されるのは、歴史的あるいは政治的に重要な事件は必ずしも裁判手続きによって解決されていないということと、国際裁判の判決を強制する機関が存在しないという点である。 国際裁判で重要な事件が必ずしも国際裁判によって解決されないという批判については、イランやイラク、北朝鮮、あるいはパレスティナといったタイプの紛争は国際裁判による解決が行われていないことを考えれば、現在も妥当する側面もある。しかし、1990年代以降のとりわけアフリカ大陸における重要な領土紛争(たとえば、リビアとチャドの国境、カメルーンとナイジェリアの領域紛争)の解決や改善に国際裁判が果たした役割を考えれば、国際裁判が一定の役割を果たすようになっていることがわかる。また、国際裁判の判決を強制する機関がないという批判については、国際裁判の判決の履行のあり方が国内の裁判所の判決の履行形態と根本的に異なっていることが考慮されなければならない。 本研究で、この1年間、さまざまな国際判例を検討してみたが、その中で以下の2つのことを結論付けることができると考えている。一つは、国際裁判という紛争解決手続きは、特に発展途上国を中心とした諸国に紛争解決手続きとして多用されるようになっているということである。この点は、国際司法裁判所や、仲裁裁判の判例が特に1990年代以降、急増していることから証明さうるし、さらにそれらの裁判所の判決が当事者間にもたらした解決への糸口からも明らかである。 第二に、国際裁判の紛争解決における役割は、必ずしも、終局的な判決のみではかってはならないという点である。国際裁判の判決は、当事者が履行する意思を持っている場合には、完全な形で履行されるが、当事者がそのような意思を持たない場合でも、当事者間の関係を変化させる効果を持っていると考えられる。そして多くの国際裁判の事例では、むしろこのような当事者間の関係への積極的な関与の方が実質的な効果を持つようになっているといってよい。国際裁判という手続きの意義が紛争解決プロセス全体の中で相対化していると結論付けることができよう。今後、国際裁判の検討には、こうした相対的な効力も考慮しなければならないといえる。

 

現在担当している科目 【 表示 / 非表示

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