2024/11/22 更新

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ヤマダ マモル
山田 真茂留
所属
文学学術院 文化構想学部
職名
教授
学位
社会学修士 ( 東京大学 )

所属学協会

  •  
     
     

    組織学会

  •  
     
     

    関東社会学会

  •  
     
     

    日本社会学会

研究分野

  • 社会学

研究キーワード

  • 集合的アイデンティティ

  • アイデンティティ

  • 文化

  • 組織

  • 集団

  • 学説史

  • 社会学理論

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論文

  • 宗教のゆくえ

    山田真茂留

    友枝敏雄・樋口耕一・平野孝典(編)『いまを生きるための社会学』     132 - 147  2021年01月

  • 他文化との対峙・多文化へのまなざし――文化の政治化と政治の文化化をめぐって――

    山田真茂留

    社会学年誌   ( 61 ) 67 - 85  2020年03月

  • システム信頼のゆくえ

    山田真茂留

    現代日本における「信頼社会」再構築のための総合的研究(編)『それでも、「信頼」の可能性を問う』文化書房博文社     41 - 64  2018年11月

  • Lost and Gained in Translation: The Role of the ‘American Model’ in the Institution-Building of a Japanese University Press

    佐藤郁哉, 芳賀学, 山田真茂留

    Cultural Sociology   9 ( 3 ) 347 - 363  2015年09月  [査読有り]

    DOI

    Scopus

    3
    被引用数
    (Scopus)
  • 若者的コミュニケーションの現在――高校生の友人関係志向に見る――

    小藪明生, 山田真茂留

    友枝敏雄(編)『リスク社会を生きる若者たち――高校生の意識調査から――』大阪大学出版会     57 - 76  2015年04月

  • 現代宗教とその集合的様相

    永井美紀子, 山田真茂留

    社会学年誌   ( 56 ) 61 - 75  2015年03月  [査読有り]

  • 個人化社会における宗教的集合性——アメリカ的文脈把握の試み——

    永井 美紀子, 山田 真茂留

    年報社会学論集   2014 ( 27 ) 134 - 145  2014年10月  [査読有り]

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    The purpose of this paper is to explore the current religious situation in the United States of America within its social context. In American society, modern individualism has become the dominant philosophy. On the other hand, there is a strong religious tradition in the U.S.A. in which Protestant sects predominate. The strong influence that many religious groups and organizations still have will be the focus of this paper in which we will be examining a variety of cases.

    CiNii

  • グローバル文化としての現代文化

    山田真茂留

    井上俊(編)『全訂新版 現代文化を学ぶ人のために』世界思想社     66 - 80  2014年08月

  • モダニティの理想と現実――グローバル時代のコミュニティとアイデンティティ――

    山田真茂留

    宮島喬・舩橋晴俊・友枝敏雄・遠藤薫(編)『グローバリゼーションと社会学――モダニティ・グローバリティ・社会的公正――』ミネルヴァ書房     205 - 224  2013年07月

  • 文化的雑食性の実相――ハイ=ポピュラー間分節の稀薄化――

    小藪 明生, 山田 真茂留

    社会学評論   63 ( 4 ) 536 - 551  2013年03月  [査読有り]

     概要を見る

    本稿の目的は, ハイ・カルチャーとの関係性のもとで, ポピュラー・カルチャーの意味をあらためて問い直すことにある. ポピュラー・カルチャーがその内部で制度化や多様化を遂げると, そこから大衆的・対抗的な意味が剥落し, その結果, かつてのハイ・カルチャーのような様相を呈しがちになる. その一方, ハイ・カルチャーが制度的・市場的な力に乗って社会に浸透していくと, それは大衆受けするようになり, ポピュラー・カルチャー寄りの存在と化していく. こうして今日, この2つの間の境界はきわめて曖昧なものとなった.そしてそのハイ=ポピュラー間の分節の稀薄化は, 文化生産ならびに消費の現場では文化的雑食として立ち現れることになる. 本稿では, ミネソタ管弦楽団アーカイヴズの諸資料を用いて, オーケストラ芸術におけるクラシックとポピュラーの関係性を文化生産論的に抉り出すとともに, 社会生活基本調査 (総務省) のデータに直接当たり, 人々の文化的嗜好の現実に迫る作業を行った. これによりあらためて確認されたのは, 文化の生産の場でも消費の場でも雑食性が広く浸透しているという実態にほかならない. ただし文化的雑食と言っても, それは一枚岩的な現象ではけっしてない. 本稿最後では, ポピュラー・カルチャー研究の今後の課題の1つとして, 文化的雑食性の多彩な様相を比較社会学的に見極めていくことの重要性が示唆される.

    CiNii

  • 日本企業の組織アイデンティティとコミュニケーション――中身志向の企業コミュニケーション構築のために――

    山田真茂留

    アド・スタディーズ   ( 43 ) 16 - 20  2013年02月

  • 組織アイデンティティの変貌と持続

    山田真茂留

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   ( 55,第1分冊 ) 17 - 28  2010年03月

  • 組織アイデンティティの変容過程――学術書出版・有斐閣のケース――

    山田真茂留, 佐藤郁哉, 芳賀学

    社会学年誌   ( 51 ) 29 - 68  2010年03月

  • 学術出版社の組織アイデンティティ

    山田真茂留

    社会学年誌   ( 51 ) 9 - 28  2010年03月

  • 学術出版のフィールドワーク――出版社における刊行意思決定プロセスに関する比較事例研究――

    佐藤郁哉, 山田真茂留

    社会学年誌   ( 51 ) 1 - 8  2010年03月

  • 社会集団と組織

    山田真茂留

    社会福祉士養成講座編集委員会(編)〈新・社会福祉士養成講座3〉『社会理論と社会システム』中央法規     146 - 157  2009年03月

  • 交換と権力——P.M.ブラウ『交換と権力』——

    山田真茂留

    井上俊・伊藤公雄(編)『自己・他者・関係』〔社会学ベーシックス1〕世界思想社     189 - 198  2008年10月

  • Portfolio and Cultural Responsibility: Product Mix as a Survival Strategy of Scholarly Publishers.

    Sato, Ikuya, Manabu Haga, Mamoru Yamada, Hidehiko Tomiyama

    一橋大学日本企業研究センター(編)『日本企業研究のフロンティア』   ( 3 ) 3 - 20  2007年03月

  • 組織社会学

    山田真茂留

    宇都宮京子(編)『よくわかる社会学』ミネルヴァ書房     178 - 181  2006年10月

  • 戦後日本における社会学の〈知〉の変遷 ——社会学テキストを素材にして——

    友枝敏雄, 山田真茂留

    社会学評論   56 ( 3 ) 567 - 584  2005年12月

  • テキストづくりの論理と力学——編集者の証言——

    園田茂人, 山田真茂留, 米村千代

    社会学評論   56 ( 3 ) 650 - 663  2005年12月

  • サブカルチャーの対抗的自律性・再考——差異化との戯れの彼方に——

    山田真茂留

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   第50輯・第1分冊   97 - 110  2005年02月

  • 日本らしさのゆくえ——価値観調査をもとに——

    山田真茂留

    紀要社会学科(中央大学文学部)   ( 14(通巻203) ) 45 - 57  2004年03月

  • ポスト官僚制論の構図

    山田真茂留

    社会学年誌(早稲田社会学会)   ( 45 ) 183 - 199  2004年03月

  • 日本的価値の現在——危機に瀕する信頼図式——

    山田真茂留

    ロバート・キサラ(編)『価値体系の国際比較(アジア価値観調査)』2001〜2003年度科学研究費・基盤研究(B)(2)による助成研究報告書     39 - 72  2004年03月

  • 構築主義的組織観の彼方に——社会学的組織研究の革新——

    山田真茂留

    組織科学   36 ( 3 ) 46 - 58  2003年03月

    CiNii

  • Japanese Values Re-examined: Exploring Traditional and Modern Values in Contemporary Japan

    山田真茂留

    応用社会学研究(立教大学社会学部)   44   15 - 21  2002年03月

    DOI CiNii

  • 若者文化の析出と融解——文化志向の終焉と関係嗜好の高揚——

    山田真茂留

    宮島喬(編)『講座社会学7 文化』東京大学出版会     21 - 56  2000年03月

  • 国際コミュニケーションとしての学術出版と電子メディアによる情報発信の可能性——『孤立言語による情報の大量生産』を超えて——(佐藤郁哉・芳賀学との3名共著/1998年度国際コミュニケーション基金による助成研究報告書)

    芳賀学, 佐藤郁哉, 山田真茂留

       1999年11月

  • 〈日本らしさ〉の再構成——アジアの日本人駐在員の言説を通して——

    山田真茂留

    園田茂人・山田真茂留『アジアの日系企業における日本人駐在員の意識と行動——回顧的データによる「現地化」プロセスへの社会学的アプローチ——』1998年度文部省科学研究費・基盤研究(C)による助成研究報告書     2 - 16  1998年11月

  • では、どうすればよいのか——日中共同事業への指針——

    園田茂人, 山田真茂留

    園田茂人(編)『証言・日中合弁』大修館書店     161 - 202  1998年06月

  • 組織の〈パフォーマンス〉——組織アイデンティティ論の新展開——

    山田真茂留

    広報研究(日本広報学会)   ( 2 ) 28 - 39  1998年04月  [査読有り]

  • 個別主義の現代的位相——普遍主義的ニヒリズムの彼方に——

    山田真茂留

    田中宏(編)『社会学の視線——探究の諸相——』八千代出版     61 - 90  1998年02月

  • 洗脳社会の謎

    山田真茂留

    苅谷剛彦(編)『比較社会・入門』有斐閣     33 - 56  1997年04月

  • 価値統合モデルを超えて——組織統合の社会学的メカニズム——

    山田真茂留

    組織科学   29 ( 4 ) 20 - 29  1996年06月

    CiNii

  • 組織をめぐる文化と制度

    山田真茂留

    年報社会学論集(関東社会学会)   ( 8 ) 47 - 58  1995年06月

  • 企業文化論における組織と個人——文化的囲い込みから自律的連帯へ——

    山田真茂留

    梅澤正・上野征洋(編)『企業文化論を学ぶ人のために』世界思想社     33 - 48  1995年05月

  • 職場への一体感の総点検

    山田真茂留

    IBMワークライフ研究会〔座長:今田高俊〕『ワークライフの転換』日本アイ・ビー・エム     96 - 106  1994年11月

  • 日中合弁企業における制度の軋轢と変容

    山田真茂留

    園田茂人・山田真茂留『日中合弁企業で働く日本人管理職の意識と行動』労働問題リサーチセンター&日本証券奨学財団による助成研究報告書     28 - 38  1993年11月

  • 組織人としての校長

    山田真茂留

    森隆夫(監)『校長の心理学』ぎょうせい     31 - 52  1993年10月

  • 制度現象へのアプローチ

    山田真茂留

    森隆夫(監)『校長の心理学』ぎょうせい     201 - 222  1993年10月

  • 組織アイデンティティの現代的変容

    山田真茂留

    組織科学   27 ( 1 ) 15 - 25  1993年07月

  • 経営者の信仰——聖と俗のはざまで——

    山田真茂留

    島薗進(編)『救いと徳——新宗教信仰者の生活と思想——』弘文堂     187 - 216  1992年06月

  • 会員の意識と行動——質問紙調査に見る——

    永井美紀子, 芳賀学, 山田真茂留

    島薗進(編)『救いと徳——新宗教信仰者の生活と思想——』弘文堂     253 - 290  1992年06月

  • 異なる組織——企業の比較社会学——

    山田真茂留

    島田裕巳(編)『異文化とコミュニケーション』日本評論社     105 - 147  1991年12月

  • 信仰形態と経済倫理——修養団捧誠会の事例——

    山田真茂留

    経済社会学会年報   13   184 - 194  1991年09月

  • 組織文化の変化と組織アイデンティティの維持

    山田真茂留

    ソシオロゴス   ( 15 ) 70 - 84  1991年07月  [査読有り]

  • 組織アイデンティティ——帰属意識はどう変わってきているか——

    山田真茂留

    吉田民人(編)『社会学の理論でとく現代のしくみ』新曜社     135 - 150  1991年05月

  • 組織文化の社会学的意味

    山田真茂留

    ソシオロゴス   ( 14 ) 72 - 86  1990年07月  [査読有り]

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書籍等出版物

  • 災禍の時代の社会学――コロナ・パンデミックと民主主義――

    遠藤薫, 山田真茂留, 有田伸, 筒井淳也( 担当: 共編者(共編著者))

    東京大学出版会  2023年06月

  • グラフィック 経営組織論

    中野勉編著, 加藤俊彦, 関口倫紀, 山田真茂留, 若林直樹著( 担当: 共著)

    新世社  2021年03月

  • (ジョナサン・ターナーの書籍の翻訳)社会学の理論原理――マクロ・ダイナミクス

    正岡寛司, 山田真茂留, 畑山要介( 担当: 共訳)

    学文社  2020年12月

  • 社会学で描く現代社会のスケッチ

    友枝敏雄, 平野孝典, 山田真茂留( 担当: 共編者(共編著者))

    みらい  2019年08月

  • グローバル現代社会論

    山田真茂留( 担当: 編集)

    文眞堂  2018年10月

  • 集団と組織の社会学――集合的アイデンティティのダイナミクス――

    山田真茂留

    世界思想社  2017年06月

  • 社会学の力――最重要概念・命題集――

    友枝敏雄, 浜日出夫, 山田真茂留( 担当: 共編者(共編著者))

    有斐閣  2017年06月

  • 21世紀社会とは何か――「現代社会学」入門――

    船津衛, 山田真茂留, 浅川達人( 担当: 共編者(共編著者))

    恒星社厚生閣  2014年04月

  • 本を生みだす力――学術出版の組織アイデンティティ――

    佐藤郁哉, 芳賀学, 山田真茂留( 担当: 共著)

    新曜社  2011年02月

  • 非日常性の社会学

    山田真茂留

    学文社  2010年09月

  • 〈普通〉という希望

    山田真茂留

    青弓社  2009年07月

  • Do!ソシオロジー——現代日本を社会学で診る——

    友枝敏雄, 山田真茂( 担当: 共編者(共編著者))

    有斐閣  2007年04月

  • 信頼社会のゆくえ——価値観調査に見る日本人の自画像——

    ロバート・キサラ, 永井美紀子, 山田真茂留( 担当: 共編者(共編著者))

    ハーベスト社  2007年02月

  • 21世紀の社会学

    船津衛, 山田真茂留, 浅川達人( 担当: 共編者(共編著者))

    放送大学教育振興会  2005年03月

  • 制度と文化 組織を動かす見えない力

    佐藤郁哉, 山田真茂留( 担当: 共著)

    日本経済新聞社  2004年09月

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • リスク社会における若者の意識と将来社会の構想-第3回高校生調査の実施-

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2013年04月
    -
    2016年03月
     

    友枝 敏雄, 樋口 耕一, 山田 真茂留, 阪口 祐介, 藤原 翔, 木村 好美

     概要を見る

    2001年以来6年ごとに実施してきた高校生調査(質問紙調査)の第3回調査を2013年に実施した。第3回調査は、福岡県(7校)、大阪府(9校)、東京都(10校)で実施し6092名分のデータを収集した。第3回高校生調査の特色は、第1に、福岡、大阪のみならず東京で実施することによって、より日本社会の縮図となるようなデータの収集に努めたこと、第2に、東日本大震災をふまえて、科学技術と社会のあり方に関する高校生の意識を分析したことにある。データ分析の結果、(1)規範への同調傾向の強まり、(2)政治的態度における保守化の進行、(3)理系クラスで原発支持者が多いことという興味深い知見が得られた

  • 学術界と出版業界の制度的関連構造に関する文化社会学的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2001年
    -
    2004年
     

    芳賀 学, 佐藤 郁哉, 山田 真茂留, 富山 英彦

     概要を見る

    我々は、平成13年度以来4年間にわたって数社の出版社を対象にした事例研究をおこなってきた。その結果、出版界と学術界の制度的関連構造に関する最終的な分析フレームを構築することが出来ただけなく、出版社が知のゲートキーパーとして果たす役割について幾つかの新たな知見を得ることが出来た。以下の4点が4年間にわたる総合的な研究実績としてあげられる。1.出版社の抱える本質的ディレンマ.出版社は、「クラフト性対官僚制組織」「営利性対文化的ミッション」という2つのタイプのディレンマを抱える組織であることが確認された。2.組織アイデンティティに見られる対立構造.上記の2対のディレンマは、クラフト、官僚制組織、営利企業体、文化事業体という4種類の組織アイデンティティの間の相互関係として概念化できる。3.組織アイデンティティと制度固有のロジック.組織アイデンティティ間の対立は、かなりの部分、それぞれの集合的アイデンティティの背景となっている制度固有のロジックを反映するものである。その一方で、知のゲートキーパー的役割を担う出版社とその成員は、学術界という環境のある部分を自ら組織化しているという意味では、個人、組織、制度の間には相互構築的プロセスが存在すると考えられる。4.複合的組織アイデンティティと刊行意思決定.4種類の組織アイデンティティは、全体として「組織アイデンティティ・プロフィール」を構成していると考えることが出来る。出版社におけるこの集合体としての自己理解と書籍刊行をめぐる意思決定プロセス(とりわけ出版社が刊行ラインナップの概要を決定する上で採用する「複合ポートフォリオ戦略」)との間にはきわめて密接な関連がある。今後学術コミュニケーションの変容を探っていく上では、この点が非常に重要なポイントになると思われる

  • 価値体系の国際比較(アジア価値観調査)

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2001年
    -
    2003年
     

    キサラ ロバート, 山田 真茂留, ムンカダ フェリペ, 藤本 哲史, 永井 美紀子

     概要を見る

    昨今「アジア的価値観」に対する関心はますますふくらみつつある。政治、経済、社会科学などの分野がそういった価値へと当然のように言及し依拠する一方、「アジア的価値」なるものに関し、包括的な調査研究が実際に行われたことは一度もなかった。こうした状況に鑑み、南山宗教文化研究所では、1996年以来、「ヨーロッパ価値観調査」グループの協力を得、ヨーロッパでこの20年ほどの間に3回実施された調査と同等の研究を遂行する可能性を模索してきた。ヨーロッパ価値観調査とは、宗教、仕事、家族、政治などに関わる諸価値を包括的に把握することを目指した、400もの調査項目からなる聞き取り調査である。我々はこの調査と協力しながら、さらにアジア独自の価値を検討する項目を加えて、ヨーロッパの調査との比較を保ちながら、いわゆる「アジア的価値観」を検討する質問表を作成した。平成13年度、作成した質問表に基づいて日本での調査を行った。この調査は中央調査社への委託によって、無作為抽出(年齢と性別は比較的考慮された)で全国から選ばれた1,000人を対象として、6月19日から7月2日にかけて実施された。平成14年度、調査分析を研究代表者および分担者のあいだで継続的に続けた。平成15年度、南山宗教文化研究所で「価値観研究」に関する国際シンポジウムの開催を決定した。そのシンポジウムに「ヨーロッパ価値観調査グループ」の代表に加えて、「世界価値観調査」の協力者二人、さらに韓国、フィリピン、台湾からの研究者、および「アフリカ価値観調査」を計画している南アフリカ共和国の研究者を招聘して、シンポジウムは平成16年1月30日から2月2日まで南山大学で開催された。シンポジウムの結果として、さまざまな価値観研究グループとの協力体制が強化され、またアジア各国での調査実施のための準備ができたことがあげられる。今度、アジアの諸国での調査を計画している

  • 東アジアの越境ビジネスマン:その取引国イメージの形成に関する比較社会学的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2000年
    -
    2002年
     

    園田 茂人, 山田 真茂留, 宮野 勝, 山中 速人

     概要を見る

    この3年プロジェクトで行った実地調査は合計4種類。台湾の日系企業で働く現地従業員を対象にしたインタビュー調査(平成12年)、中国の日系・韓国系・台湾系企業で働く現地従業員を対象にした質問票調査(平成13年)、中国でビジネスを展開している日本人・韓国人・台湾人のビジネスマン(平成13年)、それに韓国と台湾の日系企業で働く現地従業員を対象にした質問票調査(平成13〜14年)がそれである。これらのデータを用いた細かな比較分析の結果については、調査プロジェクトに従事した海外共同研究者とともに今後つめねばならない点も少なくないが、現時点で発見された点について、以下、簡単に記すこととする。第一に、日系企業に勤務する東アジアの現地従業員は、それぞれの社会的文脈やみずからの個人的な経験から日系企業で働くことの意味を解釈し、日本人を評価している。これを「発見」と呼ぶにはあまりに陳腐かもしれないが、やはり、こうした個別性・特殊性を抜きに越境ビジネスマンの取引国イメージを論じることはできない。第二に、中国に進出した日系、韓国系、台湾系で働く現地従業員の考え方や、逆に日本人、韓国人、台湾人のビジネスマンには、共通した点とそれぞれに異なる点がある。その詳細については、報告書を参照してもらいたいが、たとえば、中国でのビジネスに「人間関係」が大きな影響を与えているという基本的な認識では、日本人であれ、韓国人・台湾人であれ、大きな違いはない。最後に、ビジネス経験の長い者ほど、さまざまな摩擦を経験しながらも、相手国に対する直接的な悪感情や悪評価を表出しない傾向にある。今回の調査の中でもっとも印象的な発見の一つに、韓国と台湾の日系企業で働く現地従業員の8割以上は、「ビジネスと歴史は別物だ」とする認識をもっていたことである。これが、マスコミを中心とした一般的な理解とは一致しない点は言うまでもない

 

現在担当している科目

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特別研究期間制度(学内資金)

  • 社会的アイデンティティの現代的位相

    2010年04月
    -
    2011年03月

    アメリカ   ミネソタ大学

他学部・他研究科等兼任情報

  • 文学学術院   大学院文学研究科