2024/12/21 更新

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ニイミ アキヒコ
新美 哲彦
所属
教育・総合科学学術院 教育学部
職名
教授
学位
博士(文学) ( 早稲田大学 )

経歴

  • 2015年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   教育・総合科学学術院   教授

  • 2022年09月
    -
    2023年01月

    ヴェネチア国際大学   客員教授

  • 2019年08月
    -
    2020年08月

    ブリティッシュコロンビア大学   Institute of Asian Research   客員教授

  • 2014年04月
    -
    2015年03月

    早稲田大学   教育・総合科学学術院   准教授

  • 2009年04月
    -
    2014年03月

    ノートルダム清心女子大学   文学部日本語日本文学科   准教授

  • 2010年
     
     

    サンパウロ大学   客員教授

  • 2008年04月
    -
    2009年03月

    ノートルダム清心女子大学   文学部日本語日本文学科   講師

  • 2004年04月
    -
    2008年03月

    呉工業高等専門学校 一般科目   講師

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所属学協会

  •  
     
     

    和歌文学会

  •  
     
     

    中古文学会

  •  
     
     

    平安朝文学研究会

  •  
     
     

    ヨーロッパ日本研究協会

  •  
     
     

    中世文学会

研究分野

  • 日本文学

研究キーワード

  • 日本文学

  • Japanese Literature

受賞

  • 紫式部学術賞

    2009年05月   一般社団法人紫式部顕彰会   『源氏物語の受容と生成』  

    受賞者: 新美哲彦

 

論文

  • 公的事業としての文学作品とそれに関わる女性作者~『源氏物語』『栄花物語』『枕草子』を中心に~

    新美哲彦

    『ジェンダーから見る〈作者〉―歌と散文―』日本文学研究ジャーナル   ( 30 ) 24 - 39  2024年06月  [招待有り]

  • 本文とは何か

    新美哲彦

    『『源氏物語』を読むための25章』武蔵野書院     59 - 70  2023年10月  [招待有り]

  • 『言経卿記』に見る女性たちの文学作品享受――西御方(祐心尼)を中心として

    新美哲彦

    『平安文学の饗宴』勉誠社     465 - 485  2023年03月

  • 豊臣秀吉と『源氏物語』

    新美哲彦

    『日本古典文学を世界にひらく』勉誠社     221 - 237  2022年12月  [招待有り]

  • このような時代に、文学を読み、学び、研究すること、あるいは文化と関わること ─COVID-19を映し鏡として─

    新美哲彦

    『危機下の中古文学2020』武蔵野書院     455 - 468  2021年03月  [招待有り]

  • カナダと日本の初等・中等教育システム比較~バンクーバーとの比較を中心に~

    新美哲彦

    早稲田大学国語教育研究   ( 41 ) 50 - 60  2021年03月  [査読有り]

  • 新出「若紫」巻の本文と巻末付載「奥入」 ―定家監督書写四半本『源氏物語』との関係を中心に

    新美哲彦

    中古文学   ( 106 )  2020年11月  [査読有り]

  • 『我が身にたどる姫君』の成立過程再考

    新美哲彦

    国語と国文学   97 ( 4 ) 36 - 51  2020年04月  [査読有り]

    担当区分:筆頭著者, 責任著者

  • 大島本『源氏物語』と東海大学蔵伝明融筆『源氏物語』の比較から見えるもの

    新美哲彦

    『源氏物語 本文研究の可能性』和泉書院     89 - 129  2020年03月  [招待有り]

  • 梅翁/奥村政信『源氏物語』の挿絵とテクスト

    新美哲彦

    『源氏物語の近世―俗語訳・翻案・絵入本でよむ古典 』勉誠出版     115 - 140  2019年08月

  • 『我が身にたどる姫君』の成立時期

    新美哲彦

    国文学研究   ( 188 ) 49 - 64  2019年06月  [査読有り]

    担当区分:筆頭著者, 責任著者

  • 作り物語の和歌的表現―中世王朝物語を中心に―

    新美 哲彦

    中世文学   ( 63 ) 5 - 18  2018年05月  [招待有り]

  • 紫式部像の変遷―文の人のイメージ―

    新美 哲彦

    『日本「文」学史』第二冊 勉誠出版     110 - 125  2017年05月  [招待有り]

  • 諸本分類の手法と可能性

    新美 哲彦

    書物から見る知のネットワーク     11 - 16  2017年03月  [招待有り]

  • シンポジウム「室町戦国期の『源氏物語』―本の流通・注の伝播―」趣旨説明

    新美 哲彦

    中古文学   ( 97 ) 2 - 5  2016年06月  [招待有り]

  • 池田本『源氏物語』巻末付載『奥入』について

    新美 哲彦

    天理図書館報『ビブリア』   ( 144 ) 3 - 42  2015年10月  [招待有り]

    CiNii

  • 定家本『源氏物語』研究の現在/今後

    新美 哲彦

    『新時代への源氏学』7「複数化する源氏物語」竹林舎     44 - 69  2015年05月  [招待有り]

  • 升底切『金葉和歌集』零本についての書誌的報告

    新美 哲彦

    ノートルダム清心女子大学紀要・日本語日本文学編   39 ( 39 ) 12 - 24  2015年03月  [査読有り]

    CiNii

  • 源氏物語古注釈における通過儀礼注の変遷

    新美 哲彦

    『『源氏物語』と儀礼』武蔵野書院     245 - 264  2012年10月  [招待有り]

  • 内閣文庫本系『奥入』諸本の位相と分類

    新美 哲彦

    『平安文学の交響』勉誠出版     281 - 304  2012年05月  [招待有り]

  • PINTURAS DAS NARRATIVAS DE GENJI

    新美 哲彦

    LINGUAGENS DO ORIENTE;TERRITORIOS E FRONTEIRAS     89 - 109  2012年  [招待有り]

  • 定家『奥入』の諸問題

    新美 哲彦

    『中世の学芸と古典注釈』竹林舎     453 - 474  2011年09月  [招待有り]

  • 別冊『奥入』諸本の整理と特徴

    新美 哲彦

    源氏物語の展望   ( 10 ) 382 - 413  2011年09月  [招待有り]

  • 『源氏物語』の絵画化

    新美 哲彦

    Anais - Ⅷ Congresso Internacional de Estudos Japoneses no Brasil,ⅩⅩⅠ Encontro Nacional de Professores Universitarios de Lingua, Ltireratura e Cultura Japonesa     56 - 60  2010年08月  [招待有り]

  • 花屋玉栄と「ちやあ」―伝秀吉筆『源氏物語のおこり』から―

    新美 哲彦

    『平安文学の古注釈と受容』第二集 武蔵野書院     120 - 142  2009年09月  [招待有り]

  • 鎌倉時代における『源氏物語』の書写態度―空蝉巻における陽明文庫本と玉里文庫本を通して―

    新美 哲彦

    国文学研究   157 ( 157 ) 22 - 33  2009年03月  [査読有り]  [招待有り]

    CiNii

  • 中世における源氏物語の本文―了俊筆伊予切「夕顔」巻の本文系統―

    新美 哲彦

    『講座源氏物語研究』第七巻 おうふう     124 - 138  2008年02月  [招待有り]

  • 『風につれなき物語』の成立について

    新美 哲彦

    『中世王朝物語の新研究』新典社     110 - 135  2007年10月  [招待有り]

  • 源氏物語―定家本と河内本の相剋

    新美 哲彦

    國文學平成十九年八月臨時増刊号     101 - 108  2007年10月  [招待有り]

  • 『源氏物語』諸本分類試案―「空蝉」巻から見える問題―

    新美 哲彦

    国語と国文学   84 ( 10 ) 13 - 26  2007年10月  [査読有り]

    CiNii

  • 今川了俊筆『源氏物語』について―注記の性格と古筆家の改装―

    新美 哲彦

    国語国文   76 ( 8 ) 18 - 33  2007年08月  [査読有り]

    CiNii

  • 『光源氏物語抄』から『河海抄』へ―注の継承と流通―

    新美 哲彦

    文学語学   ( 186 ) 32 - 46  2007年03月  [査読有り]

    CiNii

  • 揺らぐ「青表紙本/青表紙本系」

    新美 哲彦

    国語と国文学   83 ( 10 ) 14 - 26  2006年10月  [査読有り]

    CiNii

  • 今川了俊筆『源氏物語』伊予切集成―新出断簡の紹介と傍記の性格―

    新美 哲彦

    『平安文学の新研究―物語絵と古筆切を考える』     228 - 254  2006年09月  [招待有り]

  • 本文の差異から読み解く源典侍

    新美 哲彦

    人物で読む源氏物語 朧月夜・源典侍     221 - 232  2005年11月  [招待有り]

  • 『堤中納言物語』の編纂時期

    新美 哲彦

    日本古代文学と東アジア     541 - 557  2004年03月  [招待有り]

  • 賢木巻の本文世界素描―苦悩する/したたかな藤壺―

    新美 哲彦

    古代中世文学論考   ( 10 ) 246 - 283  2003年10月  [査読有り]

  • 近世前期の写本製作―伝三条西実枝筆『源氏物語』表紙裏反故から―

    新美 哲彦

    国語国文   72 ( 7 ) 1 - 16  2003年07月  [査読有り]

    CiNii

  • 賢木巻の本文世界素描―源氏をめぐる女君たち―

    新美 哲彦

    『平安文学の風貌』武蔵野書院     379 - 399  2003年03月  [招待有り]

  • 『うつほ物語』の諸本―主要四系統の位置関係及び性格―

    新美 哲彦

    国文学研究   137 ( 137 ) 44 - 54  2002年06月  [査読有り]

    CiNii

  • 絵合巻の本文世界素描―朱雀院の造型と絵

    新美 哲彦

    源氏物語の鑑賞と基礎知識 絵合・松風     232 - 242  2002年01月  [招待有り]

  • 絵合巻の物語絵合と源氏の造型―諸本文の差異から―

    新美 哲彦

    平安朝文学研究   ( 10 ) 12 - 18  2001年12月  [査読有り]

  • 『うつほ物語』共通祖本の特質

    新美 哲彦

    中古文学   ( 68 ) 1 - 9  2001年11月  [査読有り]

    CiNii

  • 『うつほ物語』の伝流―幽斎本・三条西家断簡から―

    新美 哲彦

    平安朝文学研究   ( 9 ) 149 - 161  2000年12月  [査読有り]

  • 散佚物語『御垣が原』考―その特質と成立圏―

    新美 哲彦

    平安朝文学研究   ( 8 ) 45 - 57  1999年11月  [査読有り]

  • 『風につれなき物語』の現存本文について

    新美 哲彦

    国文学研究   ( 129 ) 12 - 22  1999年10月  [査読有り]

    CiNii

  • 『風につれなき物語』伝本について―無窮会図書館蔵神習文庫本を中心に―

    新美 哲彦

    平安朝文学研究   ( 7 ) 112 - 121  1998年11月  [査読有り]

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書籍等出版物

  • 源氏物語の近世 俗語訳・翻案・絵入本でよむ古典

    新美 哲彦( 担当: 共著,  担当範囲: 「梅翁/奥村政信『源氏物語』の挿絵とテクスト」および俗語訳『源氏物語』校注)

    勉誠出版  2019年08月

  • 正宗敦夫収集善本叢書第Ⅰ期第六巻『源氏物語中の人々 河海并花鳥余情抄出(中・下) 源氏物語忍草(冬)』

    新美 哲彦( 担当: 編集,  担当範囲: 『河海并花鳥余情抄出(中・下)』『源氏物語中の人々』解題)

    武蔵野書院  2013年02月

  • 正宗敦夫収集善本叢書第Ⅰ期第五巻『休聞抄3』

    新美 哲彦( 担当: 編集)

    2012年05月

  • 正宗敦夫収集善本叢書第Ⅰ期第四巻『休聞抄2』

    新美 哲彦( 担当: 編集)

    武蔵野書院  2011年11月

  • 後京極殿御自歌合・慈鎮和尚自歌合 全注釈

    新美 哲彦( 担当: 共著)

    勉誠出版  2011年11月

  • 正宗敦夫収集善本叢書第Ⅰ期第三巻『休聞抄1』

    新美 哲彦( 担当: 編集)

    武蔵野書院  2011年05月

  • 正宗敦夫収集善本叢書第Ⅰ期第二巻『花屋抄』

    新美 哲彦( 担当: 編集,  担当範囲: 『花屋抄』解題)

    武蔵野書院  2010年09月

  • 正宗敦夫収集善本叢書第Ⅰ期第一巻『光源氏物語抄』

    新美 哲彦( 担当: 編集,  担当範囲: 『光源氏物語抄』解題)

    武蔵野書院  2010年02月

  • 『平安文学の古注釈と受容』第二集

    新美 哲彦( 担当: 編集)

    武蔵野書院  2009年09月

  • 源氏物語の受容と生成

    新美 哲彦( 担当: 単著)

    武蔵野書院  2008年09月

  • 陣野英則編『源氏物語の鑑賞と基礎知識 匂兵部卿・紅梅・竹河』

    新美 哲彦( 担当: 共著)

    至文堂  2004年12月

  • 田中隆昭編 『源氏物語の鑑賞と基礎知識 絵合・松風』

    新美 哲彦( 担当: 共著)

    至文堂  2002年01月

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講演・口頭発表等

  • 正宗白鳥の『源氏物語』評価と正宗敦夫の『源氏物語』蒐集

    新美哲彦  [招待有り]

    第3回正宗文庫セミナー(岡山県立博物館 講堂)  

    発表年月: 2023年09月

  • テクスチュアル・ハラスメントを受ける紫式部

    新美哲彦  [招待有り]

    源氏物語というフィクションと歴史 — 過去、現在の文学の営みを通して  

    発表年月: 2023年03月

    開催年月:
    2023年03月
     
     
  • 日本の古典籍の装訂とその作成

    新美哲彦  [招待有り]

    カ・フォスカリ大学・ワークショップ  

    発表年月: 2022年11月

  • Cultural Commerce Between Toyotomi Hideyoshi and Kaoku Gyokuei

    新美哲彦

    第16回EAJS国際集会  

    発表年月: 2021年08月

    開催年月:
    2021年08月
     
     
  • 新出「若紫」巻の『奥入』と本文

    新美哲彦  [招待有り]

    シンポジウム「人がつなぐ『源氏物語』 ― 新発見「若紫」をめぐって ―」(中古文学会・朝日新聞共催)(シンポは中止となったが、座談会として開催)  

    発表年月: 2020年02月

  • 漫画による源氏物語の絵画化

    新美哲彦  [招待有り]

    ランチタイムレクチャー(ブリティッシュコロンビア大学)  

    発表年月: 2020年01月

  • 江戸時代の俗語訳『源氏物語』について~『紫文蜑之囀』を中心に~

    新美哲彦

    第12回ブラジル日本研究国際学会・第25回全伯日本語・日本文学・日本文化学会  

    発表年月: 2018年08月

  • 梅翁『源氏物語』のテクストとイメージ

    新美哲彦

    第15回EAJS国際集会  

    発表年月: 2017年08月

  • 中世王朝物語と和歌

    新美哲彦  [招待有り]

    中世文学会春季大会・シンポジウム「散文の中の和歌」  

    発表年月: 2017年05月

  • シンポジウム「室町戦国期の『源氏物語』―本の流通・注の伝播―」

    新美哲彦  [招待有り]

    中古文学会秋季大会  

    発表年月: 2015年10月

  • 近世における『源氏物語』

    新美哲彦  [招待有り]

    早稲田大学国語教育学会春季例会  

    発表年月: 2015年04月

  • 定家本『源氏物語』の諸問題―大島本と明融本の比較から見えるもの―

    新美哲彦  [招待有り]

    中古文学会関西部会第39回例会シンポジウム「源氏物語 本文研究の可能性」  

    発表年月: 2014年11月

  • 『偐紫田舎源氏』の挿絵を通して見た源氏物語の受容

    新美哲彦

    第14回EAJS国際集会  

    発表年月: 2014年08月

  • 江戸時代における『源氏物語』の絵画化

    新美哲彦

    第9回ブラジル日本研究国際学会・第22回全伯日本語・日本文学・日本文化学会  

    発表年月: 2012年08月

  • 『奥入』諸本とその問題点

    新美哲彦

    第23回古典研究会  

    発表年月: 2010年12月

  • 絵で受け継がれる源氏物語

    新美哲彦  [招待有り]

    国際交流基金サンパウロ文化センター講演会  

    発表年月: 2010年09月

  • 『源氏物語』の絵画化

    新美哲彦  [招待有り]

    サンパウロ大学招待講演  

    発表年月: 2010年09月

  • 『源氏物語』の絵画化 危機・挑戦・新パラダイム

    新美哲彦  [招待有り]

    第8回ブラ ジル日本研究国際学会・第21回全伯日本語・日本文学・日本文化学会  

    発表年月: 2010年08月

  • 諸本分類とコンピュータ利用~可能性と課題~

    新美哲彦  [招待有り]

    慶応大学斯道文庫講演会  

    発表年月: 2009年06月

  • 『源氏物語』の本文と受容

    新美哲彦  [招待有り]

    第10回紫式部学術賞受賞記念講演  

    発表年月: 2009年05月

  • 花屋玉栄とその作品

    新美哲彦

    第17回古典研究会  

    発表年月: 2009年03月

  • 鎌倉時代における『源氏物語』の書写態度

    新美哲彦

    第12回EAJS国際集会  

    発表年月: 2008年09月

  • 鎌倉時代における『源氏物語』の書写態度―空蝉巻・陽明文庫本と河内本の関係から

    新美哲彦  [招待有り]

    第6回 源氏物語の本文に関する再検討と新提言  

    発表年月: 2007年11月

  • 今川了俊筆『源氏物語』傍注の性格

    新美哲彦

    国際シンポジウム「世界における日中文化と文学」(於:中国・東北師範大学)  

    発表年月: 2006年09月

  • 『源氏物語』空蝉巻諸本分類の試み

    新美哲彦

    第10回ASCJ  

    発表年月: 2006年06月

  • 揺らぐ青表紙本

    新美哲彦

    第11回EAJS国際集会  

    発表年月: 2005年09月

  • 『光源氏物語抄』から『河海抄』へ―中世『源氏物語』享受の一側面―

    新美哲彦

    全国大学国語国文学会夏季大会  

    発表年月: 2003年06月

  • 表紙裏反故から見る近世前期製本事情―早稲田大学図書館蔵伝三条西実枝筆『源氏物語』―

    新美哲彦

    早稲田大学中世の会  

    発表年月: 2002年03月

  • 『うつほ物語』の諸本―主要四系統の位置関係及び性格―

    新美哲彦

    中古文学会春季大会  

    発表年月: 2001年05月

  • 『うつほ物語』と三条西家―伝実枝筆『源氏物語』表紙裏反故資料から―

    新美哲彦

    早稲田大学国文学会  

    発表年月: 1999年12月

  • 現存『風につれなき 物語』の形態について

    新美哲彦

    平安朝文学研究会  

    発表年月: 1998年06月

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 教育装置としての『源氏物語』に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2021年04月
    -
    2025年03月
     

    新美 哲彦

     概要を見る

    本研究は、教育装置としての『源氏物語』を眼目に置き、『源氏物語』の本文書写および古注釈と近世における『源氏物語』俗語訳を中心対象とし、中世から近世にかけて、『源氏物語』が教育装置としてどのような役割を果たしたかについての実態を具体的に考察するものである。
    本年は、「Cultural Commerce Between Toyotomi Hideyoshi and Kaoku Gyokuei」と題して、16th International Conference of the European Association for Japanese Studiesにおいて、豊臣秀吉は、『源氏物語』を通じて、花屋玉栄という女性の比丘尼と、ちやあという女性と関わりを持つ。それは豊臣秀吉にとってどのような意味があったかについて考察し、発表した。概要は以下の通りである。
    豊臣秀吉は、本(『天正記』)というメディアを意識的に利用し、創られた秀吉像を流布していた。その秀吉が『源氏物語』と関わった記録は案外少なく、しかもどちらも天正十五年に関わるものであった。『兼見卿記』に記載される豊臣秀吉依頼諸卿寄合書『源氏物語』は近衛家が主導しているようであるし、蜂須賀家旧蔵『源氏物語のおこり』も、近衛家の女性たちが関わっている。どちらも秀吉が猶子となった近衛家が関わっており、これら『源氏物語』も、近衛家の学問の継承者としての自分を演出し、権威向上の意図があったようである。秀吉が権力を掌握するために貴族たちを利用した一方で、貴族たちも秀吉と関わることで、自らの価値を向上させていく。秀吉が依頼した書写者の輪に入れなかった兼見は、自らの価値の向上する機会を逸したことであわてふためき、秀吉が書写をした『源氏物語のおこり』に関わった花屋玉栄は、その後、『源氏物語』の注釈書などを自分の名前が入った形で作成していく。つまり、兼見の価値は相対的に下がり、玉栄の価値は上がっているわけである。

  • 黒川家旧蔵資料の調査研究──江戸期の知識流通体系及び古典学の形成基盤の解明──

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2020年03月
     

    木下 華子, 海野 圭介, 藤實 久美子, 新美 哲彦

     概要を見る

    本研究は、江戸期から明治期にかけての国学者・蔵書家である黒川春村・真頼・真道の三代にわたって蒐集・蓄積された黒川家旧蔵資料群の書誌データの蓄積と、黒川家において醸成された江戸期知識層の学問(古典学)の解明を目的とする。本研究では、ノートルダム清心女子大学に分蔵される黒川家旧蔵の古典籍(和歌・歌論・物語を中心とする)の調査を行い、書誌事項と併せて、奥書・蔵書印・識語等の記載内容の修正を行った。具体的には、本研究に前接する科学研究費による研究等によって蓄積された調査カードを電子化したデータをもとに、それを追加・補完しつつ、将来の公開に備えたデータの整備・集成を図った。

  • 『源氏物語』古注釈の展開と平安文学の受容に関する基礎的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2020年03月
     

    陣野 英則, 坂本 清恵, 新美 哲彦, 宮川 葉子, 山中 悠希, 横溝 博

     概要を見る

    この事業は、『源氏物語』の古注釈書の研究、および近現代における平安文学の受容に関する研究という二つの柱を立てて実施した。
    前者では、室町末期の重要な古注釈書ながら、未だ翻刻のない『長珊聞書』の翻刻を中心に据えた。膨大な全体のうち四分の一の翻刻と入稿、さらに初校の校正までは終えており、いずれ公刊の予定である。また、研究会活動で、他の未翻刻の古注釈書について検討も行った。
    後者では、藤岡作太郎と黎明期の国文学に関して調査・検討を進め、論文二篇を発表した。また、藤岡に関する著書(単著)の準備も進めた。さらに、現代作家の『源氏物語』翻案作品について論じた。

  • 『源氏物語』周辺文化の形成に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2016年04月
    -
    2019年03月
     

    新美 哲彦

     概要を見る

    本研究は、(1)『源氏物語』本文と古注釈に関する研究、(2)近世における『源氏物語』俗語訳に関する研究、(3)『源氏物語』周辺作品に関する研究という3項目を柱とする。
    このうち(1)については、戦国期の女性古典学者である花屋玉栄関連の『源氏物語』古注釈書を、数人の研究者と協力の上、翻刻・出版する予定で、すでに一通りの翻刻を終え、翻刻確認と解題執筆を行っている最中である。また、(2)については、2回の国際学会発表を行った。また、俗語訳『源氏物語』に関する研究書を公刊する予定である。(3)に関しては、展示を企画し、パンフレットを作成した。さらに、2回の学会発表と2本の論文を公刊した。

  • 中近世期における九条家蔵書の形成と流伝に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2018年03月
     

    石澤 一志, 佐々木 孝浩, 中川 博夫, 新美 哲彦, 海野 圭介, 久保木 秀夫, 小山 順子

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    五摂家の一つ、九条家が近世前期に行った集書、書写活動と蔵書形成・整理の様相を解明し、中世から近世にかけての九条家の蔵書の実態を明らかにすることを目的とした研究を行った。
    江戸時代の前期、寛永年間の九条家当主であった、九条道房によって行われた蔵書形成の様相を、現存する典籍から明らかにした。
    同時にそれらの蔵書のルーツを探るべく書承関係を遡り、九条家蔵書から書写され、転成していった書物群の行方を明らかにした。大正期以降これら九条家の蔵書は、巷間への流出を含め、九条家から離れて散佚し諸家に分蔵されているが、それらを出来る限り追跡し、現時点に於ける九条家旧蔵書の所在を明らかにした。

  • 『源氏物語』における本文の変遷とその受容に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2013年04月
    -
    2016年03月
     

    新美 哲彦, 佐々木 孝浩, 海野 圭介

     概要を見る

    本研究は、『源氏物語』諸本および『源氏物語』享受資料を対象とし、中世から近世にかけての『源氏物語』諸本の流通状況や、受容の実態を具体的に記述しようと試みるものである。本研究は、下記の2点のテーマを核として進める。(1)『源氏物語』諸本に関する研究 (2) 『源氏物語』享受資料に関する研究 このうち(1)に関しては、1回の学会発表と1本の論文の公刊を通し、今まで最善本と目されてきた大島本・明融本の問題点を指摘し、定家本『源氏物語』について整理した。また、(2)に関しては、3回の学会発表および1本の論文の公刊を通し、『奥入』や近世における『源氏物語』の享受について考察した。

  • 黒川家旧蔵資料の書誌的調査に基づく古典学の形成と知識流通に関する調査研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2012年04月
    -
    2016年03月
     

    海野 圭介, 新美 哲彦, 藤實 久美子, 木下 華子

     概要を見る

    本研究は、江戸後期から明治期にかけての蔵書家であり、国学者であった黒川春村(1799-1867)・真頼(1829-1906)・真道(1866-1925)の三代にわたり蓄積された蔵書群を対象とし、主として、書誌学的調査と奥書・識語、蔵書印集成の作成を通して、書物の流通と収集の過程、及び同時代の蔵書家・学者の交流関係を解明し、よって江戸後期における知識流通と古典学の形成過程を具体的な記述を試みた。

  • 近世前期における九条家蔵書の復元とその文献学的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2011年04月
    -
    2015年03月
     

    石澤 一志, 中川 博夫, 佐々木 孝浩, 新美 哲彦, 海野 圭介, 久保木 秀夫, 小山 順子

     概要を見る

    近世前期、寛永時代(1624~1644)を中心とした、摂家相続流・九条家に於ける蔵書の状況と書写活動に関する研究・調査を行った。その結果として、当時の九条家の当主であった、九条道房(1609~1647)が行った、蔵書整理の実態、および新たな蔵書形成のための書写活動の詳細を明らかにすることが出来た。
    九条道房は室町時代までの歴代当主の書写本を整理・確認し、その確認年次を奥書に記し、新たな書写したものに関してはその伝来および書写年次を奥書に記しており、それらを調査した結果、寛永十六年から二十年前後にそれらが集中して行われたことが明らかとなった。また、所々に所蔵される九条家旧蔵本の所在を明らかにした。

  • 『源氏物語』を中心とする平安文学の古注釈と受容に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2011年04月
    -
    2015年03月
     

    陣野 英則, 栗山 元子, 坂本 清恵, 新美 哲彦, 緑川 真知子, 横溝 博

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    本研究では『源氏物語』の古注釈に関する研究、ならびに『源氏物語』をふくむ平安時代文学のさまざまな受容に関する研究に取り組んできた。特に、研究協力者とともに『長珊聞書』(陽明文庫蔵)の調査と翻刻作業を進めた。加えて、早稲田大学図書館所蔵の未翻刻資料『源氏物語注』などの翻刻を行った。
    また、海外における受容を特集した論集1冊を刊行するとともに、『伊勢物語』の古注釈、『枕草子』などの本文の変容、それに近代の『源氏物語』受容に関する論文などをまとめた。

  • 『源氏物語』『枕草子』における本文の変遷とその受容に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2010年
    -
    2012年
     

    新美 哲彦

     概要を見る

    『源氏物語』本文・注釈についての調査・資料の整備・研究を中心に行った。研究は、本文の変遷とその受容という観点から、手〓も考察対象も多岐に渡った。平成22年度は、『源氏物語』の絵画化・マンガ化に注目し、ブラジルにおいて、発表・講演を行い、論文化した。平成23年度は、『正宗敦夫収集善本叢書』の刊行を継続するとともに、『奥入』の調査に着手、論文2本を公刊した。平成24年度は、『正宗敦夫収集善本叢書』の刊行を継続するとともに、『奥入』の調査を継続。さらに『源氏物語』古注釈の、〓代における解釈の変遷を捉えた論考を執筆した。なお、『枕草子』については前田家本『枕草子』の注釈を進めたものの、刊行には至らなかった。

  • 黒川家旧蔵資料を通して見た江戸期知識層の形成と知識流通に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2009年
    -
    2011年
     

    廣嶋 進, 藤實 久美子, 新美 哲彦, 海野 圭介

     概要を見る

    江戸時代の国学者である黒川家に伝領された古典籍を対象とし,その蔵書形成の解明を通して,江戸期における知識人層の形成とその知識の流通経路の一端を明らかにした。具体的には、黒川家の蔵書における公家出自の資料の個別の検討,国学者が説々を書き入れた版本・写本に記された注説の流通過程の検討,江戸時代の制度と法制と蔵書形成の関係の検討を行ない,黒川家旧蔵資料を通してみた新たな江戸期知識人層の提示を試みた。

  • 古典籍の書写と書写環境の相関性に関する総合的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2009年
    -
    2011年
     

    武井 和人, 川島 絹江, 久保木 秀夫, 小助川 元太, 新美 哲彦, 石澤 一志, 田中 幸江, 池和田 有紀, 酒井 茂幸, 伊藤 慎吾, 豊田 恵子, 山本 啓介, 中村 健太郎, 木下 美佳, 家入 博徳

     概要を見る

    本研究の当初の目的は、古典籍の書写が書写環境にどのような影響を受けるか、というものであった。そこで、具体的な古典籍を選択し、その書写実態、典籍としての位置付け、本文の問題、などを、書写環境との相関性を考慮しつつ、具体的に考察することとした。
    一方、はからずも、数点の新出資料を入手することが出来た。その多くは著者自筆本、また、孤本であったりして、学術的価値は極めて高いものであった。これらを学界に紹介する際にも、上記問題意識を持ちつつ、研究成果を口頭発表・論文等で公表出来た。

  • 室町後期禁裏本の復元的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2006年
    -
    2008年
     

    武井 和人, 久保木 秀夫, 住吉 朋彦, 小助川 元太, 新美 哲彦, 石澤 一志, 小川 剛生, 小林 大輔, 池和田 有紀, 酒井 茂幸, 相原 宏美, 田中 幸江, 中條 敦仁, 伊藤 慎吾, 久保木 秀夫, 住吉 朋彦, 新美 哲彦, 小助川 元太

     概要を見る

    本研究は、江戸初期に焼失した禁裏本について、室町後期という時代を設定した上で、その総体的な復元を企図したものである。
    時間的な制約が多く、全体的な復元には至らなかったものの、個別の典籍(特に勅撰二十一代集)においては、相当程度、禁裏本の姿を明確にすることが出来た。
    また、禁裏本が置かれていた環境論という側面においても、新知見を得ることが出来、学界に対して多大なる貢献が期待される成果を得ることが出来た。

  • 『源氏物語』『枕草子』における本文の変遷とその受容に関する研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2005年
    -
    2007年
     

    新美 哲彦

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    平成19年度は、18年度までに取集できなかった資料の収集と、これまでの研究成果の発表を行った。
    『源氏物語』本文としては、保坂本『源氏物語』や大島本『源氏物語』を入手した。また、『源氏物語』関係の研究所や古注釈書も購入した。
    研究論文としては、了俊筆『源氏物語』が古筆家周辺によって改装されていたことを明らかにした後、注記の性格について考察した「今川了俊筆『源氏物語』について-注記の性格と古筆家の改装-」(国語国文76-8)、『源氏物語』「空蝉」巻諸本を、従来の文献学的手法とコンピュータプログラムを併用して分類、考察した「『源氏物語』諸本分類試案-「空蝉」巻から見える問題-」(国語と国文学84-10)、今川了俊筆伊予切夕顔巻の本文系統をコンピュータプログラムと、従来の文献的手法によって解析した「中世における源氏物語の本文-了俊筆伊予切「夕顔」巻の本文系統-」(『講座源氏物語研究』第九巻おうふう)が公刊された。
    また、『源氏物語』の写本の歴史を概説した上で、文献学における新たな手法を紹介した「源氏物語一定家本と河内本の相剋」、(國文學平成十九年八月臨時増刊号)も公刊された。
    さらに、翻刻が公刊されていない、陽明文庫蔵『長珊聞書』の翻刻に、他の研究者とともに取り組み、順次公表予定となっている。

  • 物語文学

    研究期間:

    1996年
    -
     
     

  • -

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Misc

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現在担当している科目

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特別研究期間制度(学内資金)

  • 北米を中心とする在外古典籍の調査および北米における日本研究と教育についての調査

    2019年08月
    -
    2020年08月

    Canada   The University of British Columbia

他学部・他研究科等兼任情報

  • 教育・総合科学学術院   大学院教育学研究科

特定課題制度(学内資金)

  • 中世の古典受容に関する研究

    2022年  

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    本研究では、中世の古典受容を主な研究対象とする。中世は、説話文学、随筆文学、軍記文学、和歌文学などが花開いた時代でもあるが、一方で、中古に達成された『古今和歌集』『伊勢物語』『源氏物語』などの公家の文化を継承し受容していく時代でもあった。そのような中古文学の受容が、新たな文学を生み出す原動力ともなっていったのである。本研究では、中世公家の日記を調査し、その中に見られる女性たちの古典受容を詳しく見ていった。具体的には、安土桃山時代の公家の山科言経による日記である『言経卿記』を調査し、女性たちの古典享受を整理した。実際に女性たちがどのように古典を享受し、学習していたかは、非常にわかりにくい。しかし、『言経卿記』には、多くの女性たちのいきいきとした古典受容が記載される。古典作品ごとの受容の様子や、どのような古典作品が記載されているか、『源氏物語』やその注釈書類はどの程度の量含まれるか、など、項目ごとに整理していき、女性たちの古典受容の実態の一端が明らかとなった。

  • 『源氏物語』周辺文化の形成に関する研究

    2021年  

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    本年は豊臣秀吉とその周辺の女性たちが『源氏物語』や古典とどのように関わっているかについて調査を行った。まず兼見卿記天正15年12月19日条に、秀吉が諸卿へ『源氏物語』を依頼している記事が載る。この記事について調査・考察した。豊臣秀吉と関わる『源氏物語』のもう1点が『源氏物語のおこり』である。これはちやあという女性と、慶福院花屋玉栄と、秀吉が関わっている作品である。慶福院花屋玉栄とちやあは、どちらも近衛家の女性であり、伯母と姪の関係であることになる。そこには、近衛家の文化の継承者、貴族文化の庇護者としての自分のアピールという意味が含まれていよう。

  • 平安・鎌倉散文作品に関する研究

    2020年  

     概要を見る

    鎌倉時代書写の新出「若紫」巻を検討し、本文および『奥入』の特徴からも定家監督書写本であることを明らかにし、さらに巻末付載『奥入』が本文と別筆であること、新出本『奥入』の部分を脱落させたものが大島本『奥入』であることを明らかにした。また、中世王朝物語については、『我が身にたどる姫君』や『恋路ゆかしき大将』についての調査を進め、さらに、『我が身にたどる姫君』の成立過程を再考、巻六は、後に別作者によって補われた可能性の高いこと、『風葉和歌集』成立時に巻四まで成立しており、その後巻五以下が成立し、作者も異にする可能性が高いことを明らかにした。

  • 『源氏物語』周辺文化の形成に関する研究

    2019年  

     概要を見る

    本研究は、『源氏物語』の享受資料、海外における古典籍および日本古典研究を対象とし、書誌学・文献学的操作と資料調査を通して、流通状況や、古典受容の実態を具体的に記述しようと試みるものである。本年度は、ブリティッシュコロンビア大学所蔵の古典籍を調査した。また、ブリティッシュコロンビア大学で、「旅する古典」と題して、さまざまな研究者を呼び、ワークショップを開いた。さらに、俗語訳『源氏物語』についての研究書を刊行し、『源氏物語』周辺作品としての中世王朝物語について研究を進めた。また、定家本の発見として話題になった新出「若紫」についてのシンポジウムも、中止になったものの、座談会として開催され、出席した。

  • 前田家本『枕草子』に関する研究

    2019年  

     概要を見る

    前田家本『枕草子』を中心に研究を行う。『枕草子』は諸本により本文が相当異なるが、今回研究対象とする前田家本は類纂本で、堺本と能因本をつなぎ合わせた本文であるとされる。そのため、『枕草子』諸本の中でもっとも古い鎌倉期書写であるにも関わらず、従来ほとんど顧みられてこなかった。本研究では、前田家本の正確な翻刻、注釈、訳を付した注釈書を作成し、他系統との校異を見、鎌倉時代に享受・編纂された『枕草子』としての前田家本についての考察を深めることを目的とする。今年度は、資料収集を中心に行い、注釈を付し始めた。

  • 平安・鎌倉散文作品に関する研究

    2018年  

     概要を見る

    前田家本『枕草子』と中世王朝物語を中心に研究を行った。『枕草子』諸本は三巻本、能因本、前田家本、堺本の四系統に分類されており、前田家本『枕草子』は鎌倉期において熱心な編集作業をしている点、興味深い。本研究では、前田家本の注釈書作成を目的とする。本年の作業としては、前田家本『枕草子』の書誌調査を行った。中世王朝物語は、個々の作品についての基礎研究が積み重ねられている段階で、これらの成立過程や成立圏が判明してくることで、当時の歌壇や『源氏物語』享受圏との重なりも見えてこよう。中世王朝物語については、『我が身にたどる姫君』や『恋路ゆかしき大将』についての調査を進め、論文化に手を付けた。

  • 前田家本『枕草子』に関する研究

    2017年  

     概要を見る

    前田家本『枕草子』を中心に研究を行った。『枕草子』諸本は三巻本、能因本、前田家本、堺本の四系統に分類されており、そのうち前田家本『枕草子』は鎌倉期の書写で、諸本の中で格段の古さを有する。しかし、先行研究において、堺本と能因本の合成本文とされている。そのため顧みられることが少なかったが、鎌倉期において熱心な編集作業をしている点、『源氏物語』とは異なる古典享受の一環として興味深い。本研究では、前田家本の正確な翻刻、注釈、訳を付した注釈書を作成することを目的とする。本年の作業としては、『枕草子』の先行研究書を収集した。また、前田家本の翻刻のチェックに手を付けた。

  • 古典文学の本文と享受に関する研究

    2015年  

     概要を見る

    初期の『源氏物語』注釈書である定家作『奥入』は、『源氏物語』写本の巻末に付載されていることも多い。その巻末付載『奥入』について、「池田本『源氏物語』巻末付載『奥入』について」(天理図書館報『ビブリア』144号2015年10月)で、池田本巻末付載『奥入』について考察した上で、『奥入』諸本全般の見通しを立てた。 また、従来、大島本・明融本が、『源氏物語』最善本と言われてきた。これらを精査するため、中古文学会関西部会第39回例会シンポジウム「源氏物語 本文研究の可能性」で行った発表「定家本『源氏物語』の諸問題―大島本と明融本の比較から見えるもの―」(2014年11月)の論文化にもつとめた。

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