2024/12/26 更新

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ナカタニ ノリヒト
中谷 礼仁
所属
理工学術院 創造理工学部
職名
教授
学位
博士(工学) ( 早稲田大学 )
プロフィール
建築史、歴史工学、生環境構築史

学歴

  •  
    -
    1995年

    早稲田大学   建築史研究  

  •  
    -
    1989年

    早稲田大学   建設工学  

所属学協会

  •  
     
     

    日本ペンクラブ

  •  
     
     

    建築史学会

  •  
     
     

    日本建築学会

研究分野

  • 建築史、意匠

研究キーワード

  • 建築による共同体形成史の研究

  • ゾミアにおける建築史研究

  • 歴史的生存環境〈千年村〉研究と認証

  • 民家史

  • 生環境構築史

  • 建築史およびその理論、建築表現における時間的経緯のもたらす研究

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受賞

  • 日本建築学会作品選奨

    2023年04月   日本建築学会   高床の家  

    受賞者: 福島加津也, 中谷礼仁, 山田憲明, 中川純

  • 著作賞

    2020年04月   日本建築学会   未来のコミューン-家、家族、共存のかたち  

    受賞者: 中谷礼仁

  • 日本建築学会作品選奨

    2019年04月   日本建築学会   時間の倉庫  

    受賞者: 福島加津也, 新谷真人, 本橋仁, 山田 俊亮

  • 日本建築学会著作賞

    2018年04月   日本建築学会  

  • 今和次郎賞

    2013年04月   日本生活学会  

  • 日本建築学会著作賞

    2013年04月   日本建築学会  

  • 奨励賞(論文)、日本建築学会

    2000年08月  

  • 『建築文化』懸賞論文佳作

    1993年08月  

  • 夢本コンテスト、卒業、修士論文最優秀賞、富士通主催

    1993年08月  

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メディア報道

  • 建築雑誌編集長

    日本建築学会   建築雑誌  

    2010年01月

 

論文

  • 〈千年村〉研究その1:平安期文献『和名類聚抄』の記載郷名の比定地研究を用いた〈千年村〉候補地の抽出方法と立地特性に関する研究

    中谷 礼仁, 庄子 幸佑, 鈴木 明世

    日本建築学会計画系論文集   87 ( 791 ) 221 - 231  2022年01月  [査読有り]

    担当区分:筆頭著者

    DOI CiNii

  • 今和次郎著『日本の民家』(1922)所収の民家再訪調査--「無名」の民家を基準とした日本の居住空間・景観の変容分析—Reinvestigation of Kon Wajiro "Nihon No Minka": a study of transformation in Japanese residential space and landscape based on the common houses

    中谷 礼仁, 清水 重敦, 石川 初

    住宅総合研究財団研究論文集 = Journal of Housing Research Foundation   37 ( 37 ) 97 - 108  2010年  [査読有り]

    担当区分:筆頭著者, 責任著者

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    大正11(1922)年に刊行された今和次郎著『日本の民家』は,紹介された民家の無名性が特徴的である。本研究では,それら民家の所在を工学院大学所蔵の今の「見聞野帖」をもとに復元再訪し,約90 年間にわたるそれら市井の民家の変容とその要因を検討した。結果として今和次郎の民家調査の史的批判を行い,それが日本の民俗学の揺籃期に並行していくつかの性格の異なった期間に分けられること,民家採集に選択方法が存在していたことを指摘した。そして,90 年間の変容分析によって民家の変容が国土改造の政策に影響を受けていることと,個々の事例の詳細な検討によって家内部の事情から発生する要因にも共通性があることをも指摘した。また,所有しているが住んでいない状態が民家の残存に特殊な意義を持つことを指摘した。

    DOI CiNii

  • 弱い技術について : 近代大阪長屋群の増改築手法におけるその特性(歴史工学的事例報告2)(建築歴史・意匠)

    中谷 礼仁, 北浦 千尋

    日本建築学会技術報告集   9 ( 18 ) 353 - 356  2003年  [査読有り]

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    Some of "Nagaya", the Japanese traditional townhouses, have survivied over a century, by undergoing several renovations. But the way of renovation is very temporary and gradual. Why the Nagaya survived in spite of the weak way of renovation? The purpose of this study is to find a reason of their long surviving with their weak renovational technologies.

    DOI DOI2 CiNii

  • 近世ならび近代初期の建築用語に関する基礎的調査研究

    源 愛日児, 中谷 礼仁, 西尾 清, 初田 亨, 三浦 清史

    住宅総合研究財団研究年報   29 ( 0 ) 277 - 288  2003年  [査読有り]

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    多くのヴアリアントを含みつつ建築を記述してきた近世近代初期の多様な建築用語が、近代化過程の中で術語としてあるものは整理され,あるものは顧みられなくなっていった。本調査研究は,それらの近世,近代初期の建築用語を拾遺し,その基礎資料を作ることを目的としている。その結果,7篇の近世大工書を電子テキスト化し(これまでの研究分を含め23篇),450余の用語のデータベースを作成することが出来た。

    DOI CiNii

  • 近代アメリカでの日本建築ならびにその従事者への認識の変遷と構造--建築における異文化交流の事例として

    中谷 礼仁, Clancey Gregory, 内田 青蔵

    住宅総合研究財団研究年報   ( 26 ) 59 - 70  1999年  [査読有り]

    CiNii

  • 洋式適用規矩術:明治期における在来建築技術の変容、その一例証として

    中谷 礼仁

    建築史学   31 ( 0 ) 38 - 82  1998年  [査読有り]

    CiNii

  • 項目分析から見た明治期公刊規矩術書における伝統技法の継承と変質 : 日本近代における伝統的建築技術の継承,変質の研究-2

    中谷 礼仁, 中川 武, 倉方 俊輔

    日本建築学会計画系論文集   62 ( 495 ) 255 - 262  1997年  [査読有り]

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    Many Japanese carpentry guide-books of the Edo Era and the Meiji Era contain explanations of kiku-jutsu, a traditional Japanese method of building guidelines used for wooden construction. In this article, the items of those books are classified into several groups in order to illustrate the transition that kiku-jutsu has made over the Edo and Meiji Periods. Our survey makes it clear that kiku-jutsu in the publications of the Meiji Era emphasizes a geometrical character which is seen not only in the roof shapes of traditional Japanese buildings but also in the roof shapes of the Western style buildings. Yet, though the works vary through the Edo and Meiji Periods, the basic foundation of kiku-jutsu is based on the kiku-jutsu of the Edo Period.

    DOI DOI2 CiNii

  • 『生闘学舎・自立』の設計と施工に関する研究(その1):生活棟設計図による設計方針の解読

    XU Zi, 中谷礼仁, 内田祥士

    日本建築学会計画系論文集(Web)   89 ( 817 )  2024年

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  • 幾千もの村を見出す方法:平安期文献『和名類聚抄』の記載郷名の比定地プロットを用いた〈千年村〉抽出方法と地域持続へ向けての試み

    中谷礼仁

    日本地球惑星科学連合大会予稿集(Web)   2023  2023年

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  • Study the influences of ethnic Han and ethnic Bai on Jidi village’s modern Tibetan dwellings in Shangri-La, China

    Yiling Hua, Norihito Nakatani

    Journal of Asian Architecture and Building Engineering   22 ( 6 ) 3320 - 3337  2023年  [査読有り]

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    Chinese ethnic dwellings have recently undergone numerous changes under the influence of economic growth, thus provoking discussions on the relationship between traditional inhabitation and modernization. This paper aims to investigate the effects of modernization on Tibetan residences from the perspective of Shangri-La’s unique multi-ethnic cultural milieu. The research was undertaken in Jidi Village, a traditional Tibetan settlement where the Matsutake industry has enabled residents to reconstruct traditional Tibetan structures by upgrading the local economy. Floor plans and section maps were drawn and analyzed based on a survey of residential buildings in Jidi village. Variations in construction and living situations were confirmed after interviews with Jidi locals. The results indicate that the horizontal distributions of Tibetan residential houses gradually transformed into a courtyard style in the past decades. Furthermore, we concluded that ethnic Han affected contemporary construction materials of Tibetan, whereas ethnic Bai influenced the architectural layouts and designs of architectural components through artisans’ techniques. This study emphasizes the need to cultivate ethnic craftspeople, such as Tibetan artisans in the Shangri-La region, whose numbers are declining due to modernization.

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  • Historic conservation in Tibetan region amidst rapid urbanization: a case study of Dukezong Old Town

    Yiling Hua, Norihito Nakatani

    Journal of Asian Architecture and Building Engineering    2023年  [査読有り]

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    Rapid economic growth in China has resulted in the revitalization of historic Chinese ethnic towns, impacting their spatial and renowned integrity. This study focuses on Dukezong Old Town (Domkhar Rdzong), a traditional Tibetan settlement in the southernmost Tibetan cultural region, to examine its historical revolutions under modern urban renewal. The study begins by highlighting the historic significance of the “Rdzong” to establish the core essence of Dukezong as a Tibetan traditional Rdzong-Shan settlement. Furthermore, spatial-dynamic analysis was conducted to demonstrate how the urban construction process has contributed to the diminishing presence of “Rdzong.” The findings indicate that urban renewal efforts in Dukezong have accelerated the deterioration of its historic urban form and diminished its original residential function. Drawing from Pre-existing Theory, strategies are proposed that involve preserving Rdzong’s traditional space without physical objects and sustaining Rdzong’s residential function to reinvigorate Dukezong’s distinctive cultural heritage. This study emphasizes the significance of recognizing a region’s historic significance, functions, and urban morphology in revitalizing historic towns inhabited by ethnic minorities. Moreover, it offers valuable insights into the relationship between urban preservation and renewal in other historic towns.

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  • 大地が生環境に与えたかたち

    中谷礼仁

    日本地質学会学術大会(Web)   129th  2022年

    J-GLOBAL

  • (招待講演)大地が生環境に与えたかたち

    中谷 礼仁

    日本地質学会学術大会講演要旨   2022   131  2022年

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    ・はじめに

    筆者は東日本大震災後の一年をかけてユーラシアのプレート境界地域の居住様式をインドネシアからモロッコに至るまで、インド、イラン、地中海などを含めて実見した。各地の建設行為は、人々が彼らの生存環境を、各大地の諸条件を前提として作り上げようとすること-生環境の構築-とまとめるに至った。その意味で集落とは大地をその皮一枚浮かして、そこに人間が住まうことのできる空間(あきま)を作ることと定義できる。その浮かせ方、要は空間を作る方法は大地が提供する素材によって大きく異なる。これが素材による生環境の構築方法の違いとなる。以下、代表的な、石、土、木についてその特徴をあげるが、同時に文明発生の原動力にもなったことも注目したい。



    ・芸術をも産んだ石灰岩

    人類における空間利用の発生は風雨、河川、海流の侵食作用による横穴によって準備されたが、これを人類の主体的構築の側面より見た場合、空間の改変可能性が重要になる。その意味で原始期、人力による穴居住居は凝灰岩、シルト層などの掘削容易な岩盤層が主体となる。

    さらに石を材として切り出し構築できる技術が進むと、その圧縮に対する力が期待されたが、一方で石梁のせん断に対する弱さは材の最適配置を意識させた。その結果古代ギリシャ比例学が発生した。石灰岩は人文芸術発展の土台となったという意味で最も重要である。その骨の成分にも似た同岩は成形の容易さによって細部に至るまでの作業を可能とし、人文的彫刻の発生を促したのだった(図)。



    ・文字をも発明した土

    土は石に比べて二つの大きな違いがある。一つは採取場所であり、もう一つは構築方法である。土は山や段丘の侵食風化とともに、盆地、川沿いや、低地に開けた扇状地などに、堆積し地層化した。土は構築材料中最も遍在しているが、土を建築素材として用いるにはレンガという加工の発明を必要とした。土を型枠で整形し乾かし固めることで、組積することができるようになった。また焼成を加えれば、耐力は大幅に増した。レンガによる建築行為はジグラットの遺跡立地に代表されるようにメソポタミア周辺の低地で特に栄えたが、そこは同時に楔文字の発明地だった。これは紀元前30世紀ごろ発明された。生乾きの粘土板に葦のペンを押し付けることによって達成され、重要文書はその後焼成された。土を原料とした「ノート」は無尽蔵であった。



    ・共同性を生んだ木組

    木造において、単独的な作業で可能なのは、地面に穴を掘って柱を立てる掘立柱である。しかし柱を長期的に残存させるための石場立てや壁等の垂直材を形作るには軸組構造を発展させることが不可欠であった。それによって木造建築には他の材料に比して小規模な建設行為にも、複数の人間による共同施工が必要となった。この特徴は特にアジア周辺の地域共同体成立に大きく関係したと予想される。



    ・古代都市の誕生

    古代都市の普遍性を高めたのは紀元前後のローマ帝国であった。同帝国では侵略と各地の文明化を達成するため植民都市が現在のイギリス、東ヨーロッパ、地中海一帯、アフリカ北部にまで建設された。各都市では地域ごとに異なる大地条件を建設素材としながら、同種の機能を達成する技術活用がローマ帝国による生環境構築の真骨頂であった。石、土、木といった各地ごとの素材がそれぞれに動員された。特に火山灰由来のセメントと切石やレンガの残片を混ぜ合わせることで大規模構築体の建設を可能にしたコンクリート技術の発達は大きい。これまでの歴史によって人類は古代までに生環境構築のための基本的一覧を完成させた。



    ・鋼による生環境の構築

    ここで一つ大きな謎が生まれた。それは生環境をつくりあげる素材としての鉄材の出自の謎である。現代都市の高層稠密を支える生環境構築は鉄素材が圧倒的な主体を占めている。この伝統的集落と現代的都市との構築素材のギャップはどこから発生したのか。圧延のできる鋼が、圧縮力を基本としていた生環境構築の方法を根底的に変えた。さらに鋼の生成は大地=地球との連関の中で他の素材に比べてより全球的な特徴を含んでいる。

    北アメリカ大陸東海岸の同地域一帯は鉄の一大原料である縞状鉄鉱床を多く含むカレドニア、アパラチア山脈に属する約4億年前から形成された連続する山地に属している。現在、同地域はアイスランドを横断する大西洋中央海嶺によって遠く隔たっているが、実は現在の大陸配置が形作られる以前の4億年前には、その地域はイングランドを含む北部ヨーロッパと一体的関係をなしていた。つまり4億年前のプレート運動によって現れた鉄鉱床が産業革命様式に資源場として連結したのだ。それゆえ鋼による生環境構築は人類時間による地政では計り知ることのできない奥深い「地域」的連関性をその根底に宿していたのであった。



    (図)ペルセポリス遺跡の謁見の間レリーフ(石灰岩)。現イラン・イスラム共和国

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  • 人民公社の設計方針からみた地域主義様式の形成過程—河南省駐馬店市遂平県「衛星人民公社」案の事例を通して

    余 飛, 中谷 礼仁

    日本建築学会計画系論文集   86 ( 780 ) 649 - 656  2021年  [査読有り]

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    <p> As the continuation of the research on the People' Commune, it has been discussed about the regional planning in the former paper, this paper will focus on the detailed architectural expression and the residential planning. Just like the former paper, the paper also takes the Weixing Commune which is the first funded People's Commune as the research object and tries to make it clear how the architectural expression was showed out in the design of People's Commune under the influence of Soviet which was the main source in the trend of thought in 1950s.</p><p> At first, through the introduction of the ideological trend of architecture around 1950s, we can find that under the ideology of Communism which somehow acted as a political issue, the field of architecture continued in the status of ideological confusion from 1950s. The designers of Weixing Commune from South China University of Technology also cannot escape from the overall situation which was the common phenomenon in China. They took lots of strategies to cater to the ideological trend. Though there was no definitive answer to this issue which was related to the problem of artistic conception, they started to focus on the practical stills like architecture construction. By analyzing the residential planning, we find that they tried to use the Soviet model to the commune. Moreover, when it turned to the detailed architecture design of the Commune Center, they implanted the elements from both the Modernism and Socialism Realism generated from Soviet, which was the dominating idea of 1950s in China. This study concluded that under the influence of concept of "traditional Chinese curved roof" which was generated from Socialism Realism in architecture, a newborn Regionalism finally emerged in China.</p><p> In conclusion, under the prevailing idea of Socialism Realism and Modernism in Architecture which run through ideology and a strong current of nationalism appeared in the field of architecture of China, architects of this case did try to put forward their proposals of the Chinese National Style and finally changed the route of design from 'Form' to 'Reality', which entirely contributed to the formation of the Regionalism in rural China through the movement of People's Commune.</p>

    DOI CiNii

  • Methodology of master planning in the design of People's Commune‐Case study on the plan of Weixing Commune, Suiping County, Zhumadian City, Henan Province‐

    Fei Yu, Norihito Nakatani

    JAPAN ARCHITECTURAL REVIEW   3 ( 4 ) 542 - 551  2020年10月  [査読有り]

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    <jats:title>Abstract</jats:title><jats:p>This study aims to grasp the process of modernization in rural China during a period of social transformation that saw the overlapping of Communism and Modernism. Founded in 1958, <jats:italic>Weixing Commune</jats:italic> was the first funded People's Commune and a group of architectural professionals participated in its design. The analysis of the concept and planning method of <jats:italic>Weixing commune</jats:italic> clearly indicates that, when facing the task of designing the commune in the 1950s under the communist ideology, the design group tried to adapt the concept of modern urban planning from the west.</jats:p>

    DOI CiNii

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  • 9329 A Sketch on Comparison Research of Japanese and Chinese Garden Design From Comparing the Viewpoints of Sakuteiki and Yuanye

    Sui Lingqian, Nakatani Norihito

    建築歴史・意匠   ( 2020 ) 657 - 658  2020年09月  [査読有り]

    CiNii

  • 人民公社の設計における居住区域の配置計画の方法論に関する研究—河南省駐馬店市遂平県「衛星人民公社」案を事例として

    余 飛, 中谷 礼仁

    日本建築学会計画系論文集   84 ( 766 ) 2669 - 2677  2019年12月  [査読有り]

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    <p> From 1950s to 1980s, in the modern history of China, a significant movement once happened in the ordinary rural areas throughout the whole country, that is People's Commune. As the precious legacy of the practice of Marxism, it has been researched in a broad range of fields like History, Sociology, Economics and so on. However, in the field of architectural history, the research on the People's Commune still remains a state of blank.</p><p> The Weixing Commune is known as the first funded People's Commune in 1958 in which a group of architectural professionals from South China University of Technology, which is one of the early-funded architecture school in China whose main staff completed their studies from the western world once took part in the planning and design of it. This paper tries to figure out how they planed the People's Commune, where was their design concept from in the period of social transformation overlapped between Communism and Modernism in 1950s.</p><p> Through the analysis of the proposal, this study made it clear that facing the new design topic under the ideology of Communism which somehow acted as a political task, the design group tried to use the idea of Neighborhood Unit put forward by an American planner named Clarence Arthur Perry, which is one of the most important concept of modern town planning in 20th century and adjusted it in some way fit to the rural villages to accomplish the spatialization of institution.</p><p> In conclusion, under the prevailing idea of Modernism in Architecture(1950s), the architects of this case did tried to put forward their proposals in the Commune planning. In the movement of People's Commune proposed by the Chinese government at that period, most of the Chinese architectural professionals just like the design group from South China University of Technology, did tried to use their knowledge of architecture to change the traditional villages, which somehow acted as a great chance for China to accept the idea of Urban Planning and Moderism architecture from the western world.</p>

    DOI DOI2 CiNii

  • 時間の倉庫 旧本庄商業銀行煉瓦倉庫(関東)

    福島 加津也, 新谷 眞人, 山田 俊亮, 中谷 礼仁, 本橋 仁

    建築雑誌.作品選集 : Selected Architectural Designs   ( 1722 ) 100 - 101  2019年03月  [査読有り]

    CiNii

  • 7064 『申報』から見た公和洋行 大衆的視点による近代上海の素描

    蒋 一悠, 中谷 礼仁

    都市計画   ( 2018 ) 185 - 186  2018年07月

    CiNii

  • 明治中期 煉瓦造建造物における煉瓦組積部と木造軸組部の関係—明治29年竣工・旧本庄商業銀行煉瓦倉庫を事例として

    本橋 仁, 中谷 礼仁

    日本建築学会計画系論文集   82 ( 734 ) 1051 - 1057  2017年04月  [査読有り]

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    &amp;nbsp;When put straight a brick structured building, is a general term of building with brick masonry walls. But the interiors like roof truss, flooring and fittings are all structured of either wood or steel. From Meiji-era on, brick masonry has developed uniquely within Japan, as a new technical system. Plus, the wooden framing has seen an expansion by importing techniques form the West. However, how these independent technical systems were integrated, has not been mentioned hitherto.&lt;br&gt;&amp;nbsp;This paper studies in what relations the brick masonry and the wooden framing were used in construction of a single building by inspecting the Old Brick Warehouse of the Commercial Bank of Honjo, completed in 1896, as a case example.&lt;br&gt;&lt;br&gt;&amp;nbsp;Firstly, I have analyzed the the planning of the brick masonry and wooden framing separately. As a result, overall plan of the brick masonry was possibly organized based on the Shakkan system. On the other hand, planning methods of the wooden frame is not affirmed. So, I focused on the joints of wooden frame and brick masonry.&lt;br&gt;&amp;nbsp;By this, I have pointed out that in wooden framing plans, there existed planning methods which adjusts to brick ma

    DOI CiNii

  • 埼玉県本庄市における繭の担保倉庫の発生とその機能—旧本庄商業銀行煉瓦倉庫に関する調査・研究報告

    本橋 仁, 中谷 礼仁

    日本建築学会計画系論文集   82 ( 731 ) 209 - 216  2017年01月  [査読有り]

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    &amp;nbsp;This paper reports the basic research and the background of the Old Brick Warehouse of the Commercial Bank of Honjo, completed in 1896, Honjo city, Saitama prefecture. This paper, is the first of the follow-through repots on this architecture.&lt;br&gt;&lt;br&gt;&amp;nbsp;The results of this study are shown as bellow,&lt;br&gt;&amp;nbsp;(1) By referring to &amp;ldquo;Photography on Buildings by the Shimizu-kata&amp;rdquo; (volume 2), we have found out that the Warehouse was designed by Sotaro OKAMOTO and Teikichi SHIMIZU, both company staff of Shimizu-ten and so it was built by the company in 1896.&lt;br&gt;&amp;nbsp;(2) By measuring the plans and sections, we reported basic information of this brick warehouse.&lt;br&gt;&amp;nbsp;(3) This brick warehouse was built for cocoon collateral. By studying its backgrounds, it was made clear that this collateral had two functions, &amp;ldquo;banking&amp;rdquo; and &amp;ldquo;warehousing&amp;rdquo;. From mid-Meiji era to Taisyo era, in Honjo and Maebashi city, many small and mid-sized businesses in the silk industry were established. These influenced cocoon collaterals as building-types to arise.&lt;br&gt;&amp;nbsp;(4) The warehouse is capable in taking custody of cocoon throughout the year. Which was verified by

    DOI DOI2 CiNii

  • 海賊・族・海賊船 : 生活共同体と建築の相関関係に関する研究その1(海賊)・家族と住宅の抱える根源的問題に向けて

    伊藤 杏奈, 中谷 礼仁

    生活學論叢   20 ( 20 ) 45 - 58  2012年03月  [査読有り]

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    The purpose of this study is to reveal the fundamental contradiction between the order and the spacial environment of pirates. This study is mainly based on a book about English pirates of the 17-18th century, &quot;A general HISTORY of the Robberies and Murders of the most notorious PIRATES&quot; by Captain Charles Johnson, 1726. Pirates were predatory tribes, which lived only by piracy and also did not make nor form families. Therefore, it was especially important that the pirate laws functioned to satisfy the awareness of equality. One reason is that a pirate ship could not attain a spacial resolution for equality due to its structure. On the other hand, the ship was able to act as if it had just a single will. Thus, the pirate crews achieved freedom within the laws of equality. As long as they were able to perform piracy nomadically, they did not require to have a base ground. Pirates are one of the case groups being contrasting against a &quot;nuclear family&quot;. The final goal of this study is to find the whereabouts of the fundamental problems of &quot;nuclear family&quot; and its housings.

    DOI CiNii

  • 都市化された古墳 古市・百舌鳥古墳群を対象として

    中谷 礼仁

    2004年梗概集F-2(分冊)日本建築学会     291  2004年

  • 類型分析に基づく編年シミュレーションを用いた近代大阪長屋群の存続条件の分析 : 北区菅原町旧長屋群を対象として : 歴史工学的事例報告1

    中谷 礼仁, 北浦 千尋, 河田 剛

    日本建築学会技術報告集   8 ( 16 ) 319 - 322  2002年  [査読有り]

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    The one of Japanese traditional Town-houses called &quot;Nagaya&quot; is characterized by the stores and houses on a street of pre-Modern and Modern Osaka City exceedingly. Those have repeated enlargement and renovation at the complicated modernized situation in Osaka, and yet some of them have continued to exist. The purpose of this study is to extract mechanism of change from chronological simulation based on &#039;Tipologia Edilizia&#039;, and to recognize necessary conditions of continuation. As a result, We found that the owner and residents have continued the maintenance based on weak traditional system in spite of under the situation of inevitable modenization.

    DOI DOI2 CiNii

  • 朝鮮通信使施設の復元的研究とその保存修復プログラムの策定:日韓両国の歴史的国際交流拠点の保護活用

    三宅 理一, 田代 和生, 大内 浩, 金 聖雨, 金 晶東, 矢谷 明也, 井上 敬二, 中谷 礼仁, 香川 浩

    住宅総合研究財団研究年報   25 ( 0 ) 25 - 36  1999年

     概要を見る

    江戸時代を通して李氏朝鮮から日本に派遣されていた朝鮮通信使は,その寄港地や通過地において大がかりなイベント型の都市整備や施設建設を促した。御馳走所といわれる一連の「外交施設」は現存する遺構や史料によって再現可能であり,これからのまちづくりや文化振興における核となりうる。本研究は,我が国における朝鮮通信使の施設に加えて,朝鮮における対馬藩の居留地であり,朝鮮通信使を含めたさまざまな外交的案件を折衝した草梁の倭館を対象として,その建築的・都市史的実態を解明し,建築と空間の具体的な姿を復元することを目的としている。とりわけ岩国藩の外港であった山口県上関と釜山の倭館を比較検討することによって,日韓共同の建築的遣産の意味を明らかにする。上関においては江戸時代初期から迎接施設としての御茶屋(本御茶屋と新御茶屋)が整備され,町内に一定の外交ゾーンを設けるかたちで,通信使の来航にその都度応じるような配置計画を作成した。300人から500人に及ぶ朝鮮通信使の一行に嚮導役の対馬藩士や接待役の岩国藩士を加えた1000人以上の人間がこの町に集まり,これらの施設を利用した。他方,草梁の倭館は17世紀後半に入って10万坪を超える居留地として建設され,館守家,開市大庁などを擁し貿易を担う東館と,日本側外交使節の逗留する西館とにゾーンが分けられていた。さらにその周りに客舎や宴大庁など朝鮮側の接待施設が配されている。倭館の建築は日本の武家屋敷を範とする建築と朝鮮の客舎を範とする建築が混ざりあい,日朝混合の建築計画を示していた。現存する図面や絵図を基にして上記の施設を復元してみると,それらが地域景観や町並みに与える影響が理解できる。今後そうした歴史的プロセスを生かした地域振興が大いに望まれる。

    CiNii

  • 螺旋塔之圖と学会准員阿部今太郎について : 日本近代における伝統的建築技術の継承,変質の研究

    中谷 礼仁, 倉方 俊輔

    日本建築学会計画系論文集   62 ( 491 ) 205 - 211  1997年  [査読有り]

     概要を見る

    The &quot;Rasen-Tou (Spiral Tower)&quot; is an unbuilt project, published in &quot;Kenchiku Zasshi&quot; by the Architectural Institute of Japan (&quot;Kenchiku Gakkai&quot;) in 1902. The Tower was proposed by Kontarou Abe, was an associate member (&quot;Tun-In&quot;) of this institute. We present an outline of the planning method of &quot;Rasen-Tou (Spiral Tower)&quot; and the career of Kontarou Abe, the proposer. The &quot;Rasen-Tou&quot;, despite its unusual form, was planned in conformance with the principles of &quot;Kiku-Jutsu&quot;, a traditional Japanese method of stereotomy based on wooden construction.

    DOI DOI2 CiNii

  • 旧満州国の建築史学−1930年代伊東忠太周辺,旧満州国における古建築保存をめぐって

    建築思潮/学芸出版社   3  1995年04月

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書籍等出版物

  • 未来のコミューン : 家、家族、共存のかたち

    中谷 礼仁

    インスクリプト  2019年 ISBN: 9784900997738

  • 時のかたち : 事物の歴史をめぐって

    ジョージ・クブラー著, 中谷礼仁, 田中伸幸訳

    鹿島出版会  2018年 ISBN: 9784306052703

  • 動く大地、住まいのかたち : プレート境界を旅する

    中谷 礼仁

    岩波書店  2017年 ISBN: 9784000222358

  • 実況近代建築史講義

    中谷 礼仁

    LIXIL出版  2017年 ISBN: 9784864800327

  • 今和次郎「日本の民家」再訪

    瀝青会

    平凡社  2012年03月 ISBN: 9784582544404

  • セヴェラルネス+ : 事物連鎖と都市・建築・人間

    中谷 礼仁

    鹿島出版会  2011年 ISBN: 9784306045521

  • 近世建築論集

    中谷 礼仁, 中谷ゼミナール

    アセテート  2004年 ISBN: 4902539020

  • 数寄屋の森

    1995年04月

  • 国学・明治・建築家 : 近代「日本国」建築の系譜をめぐって

    中谷 礼仁

    波乗社, 一季出版 (発売)  1993年 ISBN: 490045186X

  • 世界建築史ノート : 「人類の夢」を巡歴する

    中川, 武, 西本, 真一, 黒河内, 宏昌, 高野, 恵子, 小野, 邦彦, 溝口, 明則, 林, 英昭, 柏木, 裕之, 内田, 慶造, 奥田, 耕一郎, 太田, 敬二, 中谷, 礼仁, 酒井, 智幸

    東京大学出版会  2022年06月 ISBN: 9784130638142

  • 旧渡辺甚吉邸の建築的特徴に関する歴史的調査と評価 : VSPORT研究助成共同研究成果報告書

    内田, 青蔵, 中谷, 礼仁, 須崎, 文代, 三浦, 清史

    [VentureShips Port]  2021年09月

  • 実況・近代建築史講義

    中谷, 礼仁

    インスクリプト  2020年11月 ISBN: 9784900997820

  • 実況・比較西洋建築史講義

    中谷, 礼仁

    インスクリプト  2020年10月 ISBN: 9784900997837

  • 柱間装置の文化誌 : Transition of Kikugetsutei

    早稲田大学中谷礼仁研究室, 中谷 礼仁, 柱間装置の文化誌, 研究会, 豊島 麻由佳

    窓研究所  2019年

  • ポチョムキン都市

    アドルフ・ロース, 加藤淳訳

    みすず書房  2017年 ISBN: 9784622085676

  • 応答漂うモダニズム

    槙, 文彦, 真壁, 智治, 五十嵐, 太郎, 藤村, 龍至, 黒石, いずみ, 中谷, 礼仁, 伊東, 豊雄, 辻, 琢磨, 饗庭, 伸, 小嶋, 一浩, 塚本, 由晴, 藤原, 徹平, 塩崎, 太伸, 堀越, 英嗣, 松葉, 一清, 内田, 祥士, 横河, 健, 糸長, 浩司, 保坂, 陽一郎

    左右社  2015年07月 ISBN: 9784865281217

  • 川添登オーラル・ヒストリー = Oral history interview with Kawazoe Noboru

    川添登, 述, 中谷礼仁, 鷲田めるろインタヴュアー

    日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ  2015年

  • にもかかわらず : 1900-1930

    アドルフ・ロース, 加藤淳訳

    みすず書房  2015年 ISBN: 9784622078876

  • アトリエ・ワンコモナリティーズ : ふるまいの生産

    塚本 由晴, 貝島 桃代, 田中 功起, 中谷 礼仁, 篠原 雅武, 佐々木 啓, 能作 文徳, 東京工業大学塚本由晴研究室, アトリエ・ワン

    LIXIL出版  2014年 ISBN: 9784864800099

  • 「わ」の所在 : 列島に交錯する他者の視線

    磯崎 新, 中谷 礼仁

    岩波書店  2013年 ISBN: 9784000286053

  • 文化系統学への招待 : 文化の進化パターンを探る = An introduction to cultural phylogenetics : an unified framework for studying patterns in cultural evolution

    中尾 央, 三中 信宏, 山田 奨治, 矢野 環, Currie Thomas E, 中谷 礼仁, 板倉 昭二, 田中 純

    勁草書房  2012年 ISBN: 9784326102167

  • 虚空へ向けて : 1897-1900

    アドルフ・ロース著, 中谷礼仁, 北浦千尋編, 加藤淳訳

    アセテート  2012年 ISBN: 9784902539219

  • 日本建築様式史 : カラー版

    太田, 博太郎, 藤井, 恵介, 宮本, 長二郎, 上野, 勝久, 丸山, 茂, 松﨑, 照明, 平山, 育男, 後藤, 治, 藤田, 盟児, 光井, 渉, 大野, 敏, 中谷, 礼仁, 松隈, 洋

    美術出版社  2010年04月 ISBN: 9784568400793

  • 廃墟と建築 : 特集

    中谷 礼仁

    太田出版  2008年 ISBN: 9784778311407

  • 物質試行49 : 鈴木了二作品集1973-2007

    鈴木, 了二, 中谷, 礼仁, Krstic, Vladimir, Bognár, Botond

    INAX出版  2007年03月 ISBN: 9784872751390

  • Round -- Selected writings from Asia

    Norihito Nakatani, Yasushi Zenno, Jagan Shah, et

    acetate  2006年12月 ISBN: 4902539101

  • Factory Transformed / Story of the Great Shanghai Factory Revitalization Workshop

    Norihito Nakatani, Shin Muramatsu, Geoge Kunihiro, etc

    maan publishing  2006年08月 ISBN: 4903515001

  • セヴェラルネス 事物連鎖と人間

    中谷礼仁

    鹿島出版会  2005年12月 ISBN: 4306044602

  • 岩波都市講座 都市の再生を考える 1 都市とは何か

    間宮陽介編, 中谷礼仁他

    岩波書店  2005年03月 ISBN: 4000109731

  • 大正初期・都市型中流住宅の実測調査研究 : 元「清水組」技師長岡本銺太郎自邸を例証として

    中谷 礼仁, 堀 紳一朗

    住宅総合研究財団, 丸善出版事業部 (発売)  1997年 ISBN: 4883310213

  • 建築巨人 伊東忠太

    読売新聞社編

    読売新聞社  1993年07月 ISBN: 9784643930405

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Works(作品等)

  • 甲羅ホテル Bankartにて

    芸術活動 

    2006年03月
    -
     

  • 上海工場跡の再開発の全体計画の国際学生ワークショップ

    その他 

    2005年08月
    -
     

  • 灰塚アースワークでのワークショップでの指導者参加

    その他 

    1998年08月
    -
    2004年08月

  • M邸 東京に残っていた茅葺き民家の現状法規に併せたリノベーション

    芸術活動 

    2004年03月
    -
     

  • 63 大阪長屋の改修

    芸術活動 

    2001年04月
    -
     

講演・口頭発表等

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 解体から始まる循環型建築学に関する総合的研究

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2023年04月
    -
    2026年03月
     

    松村 秀一, 輿石 直幸, 山田 宮土理, 磯部 孝行, 奥村 誠一, 中谷 礼仁, 加藤 耕一, 中野 淳太, 矢口 哲也, 饗庭 伸, 権藤 智之, 岡部 明子, 荒木 美香, 高口 洋人, 西野 達也, 石山 央樹, 佃 悠

  • ネパール高地トクチェ村周辺の定住/非定住の研究 高地アジア交易路沿の生存様式解明

    日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)

    研究期間:

    2020年04月
    -
    2023年03月
     

    中谷 礼仁

     概要を見る

    令和4年度に繰り越した令和3年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金)実績報告書(研究実績報告書)にてすでに報告したように、条件付き入国が始まり、2022年6月からネパール調査を画策した。しかし国内からアンナプルナ保護区入域証の情報入手ができず、さらに現地協力者の親族に危篤者が発生し、現地協力がペンディングされた。結果としてネパール調査を7月時点で断念するに至った。よって研究協力者と検討を重ね、本研究を速やかに終了させることとし、未使用分を国庫に変換した。
    ただし比較研究としていた国内調査はその目的を終了させるために継続した。9月に再度詳細調査をおこなった。中国山地の尾根を越えて関係深い流域として捉えることのできる、高梁川と日野川を調査対象として、同流域の経済中心地である日南町根雨や新見市西方の集落構造を調査した。さらに花崗岩の集落である新見市井倉や足見、そして大山火山帯の集落である貝田など、合計12箇所の集落の地質、建築、生活様式などを詳細に調査し、経済中心市との立地関係を分析した。
    2022年度すべての中国山地の現地調査結果を元に、2022年10月から報告書の執筆を開始した。報告書中で地理的分析、地質調査、水文調査、流域断面図、文化調査など内容を含めて、全部4つの章から成り立ち、2023年1月に報告書を完成した。2023年2月には制作・印刷を行い、関係機関に送付した。そのほか関連する査読つき論文1編等を発表した。
    使用した国内調査旅費、報告書の印刷費、RA給料以外の未使用分は国庫に返還した。

  • 国土基盤としての〈千年村〉の研究とその存続のための方法開発

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2014年
    -
    2017年
     

    中谷 礼仁, 木下 剛, 清水 重敦, 菊地 暁, 上杉 和央, 菊地 暁, 佐々木 葉, 石川 初, 土居 浩, 福島 加津也, 元永 二朗

     概要を見る

    本研究は国内において、千年単位で長期的に持続した居住環境を〈千年村〉と名付けその位置を地名学から抽出し、実地調査によって持続要因を分析し、長期持続に貢献する評価方法を開発することを目的とした。
    成果として古文献に記載された地域名をもとに約2800もの〈千年村〉候補地をプロットし、その成果をマップとしてネットで公開した。また関東、関西において200近くの同候補地を訪れ、さらに地形環境の違いごとに詳細調査を行い、持続の要因を検討した。その結果〈環境〉〈地域経営〉〈交通〉〈集落構造〉の4項目による地域評価リストを公開提案し、それに基づいて地域が持続していることを認証するシステムを構築し公共に与した。

  • 今和次郎『日本の民家』(1922)再訪を通した日本の居住空間・景観の変容調査

    科学研究費助成事業(大阪市立大学)  科学研究費助成事業(萌芽研究)

    研究期間:

    2006年
    -
    2008年
     

    中谷 礼仁, 清水 重敦

     概要を見る

    本研究は、1922年に刊行された今和次郎著『日本の民家』に収録された民家を再訪することによって、その後のおよそ90年にわたる、日本の居住空間・景観の変容を調査分析することを目的としている。平成20年度は4月から6月にかけて、Filemakerというソフトを用いて、平成18年度から継続してきた調査のデジタルデータベースを作成した。また、本年度も継続して、今和次郎の行った民家調査の順番、順路、系列を分析し、大きく3つの実地調査を行った。
    2008年9月1日から9月4日にかけては埼玉県入間郡飯能町、同県秩父市浦山地区、細久保地区、大滝村を調査した。2008年9月15日から9月18日には千葉県勝浦市部原地区、新官地区および、同県長生郡長生村を調査した。また、2009年2月9日から2月12日にかけて、太平洋岸の静岡県御前崎市、愛知県蒲郡市、三重県志摩市を調査した。調査準備として、野帖の読み取り、当時から現在までの地図、航空写真などをまとめ、今和次郎の訪れた民家に対

  • 歴史的連鎖としての現代都市・居住空間の研究〜大阪府下を対象として

    科学研究費助成事業(大阪市立大学)  科学研究費助成事業(萌芽研究)

    研究期間:

    2002年
    -
    2004年
     

    中谷 礼仁, 清水 重敦, 横山 俊祐, 難波 和彦

     概要を見る

    昨年度は、初年度に大阪府下を対象とした事例分析によって、過去に築かれた都市形態の遺制を現在の都市形態から導き出す都市分析手法を開発した。本年度は、それら過去に築かれた都市的スケールでの平面形態が現在に及ぼす影響を評価し、それら過去の形態を現在の都市・建築づくりに活かす方法をデザイン手法として提示することを目指した。
    それらの成果は雑誌『10+1』の特集記事「先行デザイン宣言」として結実することになった(十二月)。そこでは四つのスケールの異なるデザイン手法と四つの論文、一つの討議が掲載された。主要目的であったデザイン手法の提示では、1.区画整理と過去の都市的形態との矛盾を調停するもの(「区画復元整理」)、2.いわゆるミニ開発を周辺街区に調和させるための手法(「オバケミニ開発」)、3.廃線跡という再利用しにくい都市基盤跡地の再利用計画手法(「建築の浸透圧」)、4.不要となった埋め立て工業地帯そのもののリサイクルの提言(「Fu

  • 東大寺大仏殿明治修理を中心とする、明治期古社寺修理の設計・技術に関する研究

    科学研究費助成事業(早稲田大学)  科学研究費助成事業(奨励研究(A))

    研究期間:

    1997年
     
     
     

    中谷 礼仁

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Misc

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現在担当している科目

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社会貢献活動

  • ベネチアビエンナーレ建築展キュレーター

    2013年06月
    -
    2013年11月

  • タモリ倶楽部

    タモリ倶楽部 

    2010年01月
    -
     

     概要を見る

    役に立たない機械を作る

特別研究期間制度(学内資金)

  • プレートテクトニクス上の環境と住居形態の研究 日本・東南アジアからギリシャ、ジブラルタルまで

    2013年01月
    -
    2013年09月

    トルコ  

    インド  

    ネパール  

    ギリシャ 他  

    イラン  

他学部・他研究科等兼任情報

  • 附属機関・学校   芸術学校

  • 理工学術院   大学院創造理工学研究科

学内研究所・附属機関兼任歴

  • 2022年
    -
    2024年

    理工学術院総合研究所   兼任研究員

特定課題制度(学内資金)

  • 吉阪隆正在仏日記解読と作品実測による計画分析 後期ル・コルビュジエ研究の一環として

    2021年   藤井由理, 中川武, 白石哲雄, 後藤春彦, 古谷誠章, 斉藤祐子, 池田理哲

     概要を見る

    本研究は、将来的に後期ル・コルビュジエ(1887-1965)の作品計画寸法の復元・理念の抽出と後期ル・コルビュジエの弟子たちのネットワークを復元するための基盤研究としておこなうものである。具体的には早稲田大学名誉教授・建築家吉阪隆正(1917-80)を端緒とし、彼の建築実測調査による計画寸法の復元と、在仏中の日記張を始めとした文献調査から弟子たちの情報を整理することを目的とする。本研究は5ヵ年で遂行する計画であり、コロナ禍の中で実際に遂行できる基礎研究として本特定課題に応募した。結果的に吉阪の在仏中の日記の読み下しの約7割を終えた。ただし手書きによるフランス語の判読や挿入資料は未邦訳であり、今回の成果をベースとして別助成研究に応募し研究内容の継続が採択された。また吉阪帰国直後に設計した住宅作品二件について実測調査を行い、公開可能なものについては日本建築学会にて発表した。

  • 生環境構築史学の実効的展開のための基盤的研究:日英併記編集による交流・発信・実践

    2020年   青井哲人, 松田法子

     概要を見る

    本研究は地球-人間環境の適正化をめざした学際研究活動を、特集形式の WEBzine 媒体を作り、同人(研究遂行者)の検討を元に、リアルタイムに関連研究者に寄稿等を依頼することで研究の活発化、新ジャンルの萌芽的形成を目指す活動である。民間の女性団体にも応募して採択されたが,経費が不足していたので,特に公開用の編集経費にもちいた。日英中併記であり,今後この萌芽的研究の更なる活性化をめざしたい。

  • 生環境構築全史

    2019年   青井, 松田

     概要を見る

    総合的学際的研究を目指した大型基盤研究申請に落選したため、共同研究者と方法論を見直した。その結果、個別研究とWEBでの共同研究発表の場をメインとした合同的学際研究に研究を分割した。個別研究は2020年度から3年間の基盤研究Bに応募し採択された。合同的学際研究については民間助成に積極的に応募し、結果的にサントリー文化財団、窓研究所から助成を得た。その結果、所定の目的を運用する基礎が形成されている。個別研究はネパール、チベットを中心とした高地民族居住研究であるがコロナ禍の影響のもと、本格的研究は未着手であるが、状況が改善次第進められるように、共同研究者との打ち合わせを進めている。合同的学際研究については専用WEBを既に立ち上げ、学際的メンバーからなる編集同人をあつめ、年二回の共同研究の発表をWEBにて行う。英語、中国語を一部併記しており、国際的な反応を期待できる。http://hbh.center/webconference/

  • 地質基盤・社会造形の編年構成を加えた東アジア長期的持続地域の比較研究

    2018年   木下, 松田, 菊地

     概要を見る

    2018年11月に日本側教員学生13名と中国雲南大学の教員学生15名からなる日中共同調査チームで、雲南省の三江併流地域に位置する複数の山地少数民族集落における実地調査を行った。横断山脈を迂回するルートで対象地域周辺の地質地形環境の概観を悉皆的に確認した。また、長期持続集落・千年村研究で構築された方法論は海外においても汎用性があることが確認され、持続の観点から集落を考察する新たな示唆を得た。さらに日中教員によるミニレクチャー、指導層の運営を元に中国学生と日本学生によるワークショップ・セッションが行われ、集落の持続的変容プロセスにおける両国両校の活発的な意見交換が行われ、共同研究調査の方法論が確立された。

  • アドルフ・ロース全著作邦訳とその史的評価1『Trotzdem(1931)』中心に

    2014年   鈴木了二

     概要を見る

    アドルフ・ロース(Adolf Loos, 1870-1933)が残した論考の全邦訳(全3巻)が本研究の第一義である。すでに第1巻は出版済みである。本助成交付期間である2014年度は、著作第二集にあたる『Trotzdem』(Adolf Loos. 1931.)の翻訳を完遂し、著作集第三巻にあたる『Die Potemkinsche Stadt』(Adolf Loos. 1970.)の翻訳を開始した。

  • 自律的生存単位としての「千年村」研究とその存続のための方法開発

    2013年  

     概要を見る

    本研究は、千年以上にわたり、度重なる自然的社会的災害・変化を乗り越えて、生産と生活が持続的に営まれてきた地域を〈千年村〉と称し、その収集、公開、顕彰、研究、交流のためのプラットフォームとして構想され、今後の集落一般の存続へ向けた指針の提供を目指すものである。本助成交付期間(2013年度)は、研究基盤・研究組織の構築と伊豆大島緊急災害に対し、今後の復旧まちづくりへの提言を目的とした実地調査を実施した。これらの成果を以下にまとめ報告としたい。①研究組織体制および研究目的・意義の設定本研究は、2012年度まで木下剛研究室(千葉大学・造園学)、石川初(ランドスケープデザイン)、福島加津也(建築家)、大高隆(写真家)、元永二朗(ウェブデザイン)との共同研究であった。2013年度からは、清水重敦研究室(京都工芸繊維大学・建築/都市史)、上杉和央(京都府立大学・歴史地理学)、菊地暁(京都大学・民俗学)、佐々木葉(早稲田大学・景観工学)、林憲吾(総合地球環境学研究所、建築/都市史)、御船達雄(民家史)を加え、共同研究体制を敷いた。2013年10月11-12日にかけて、京都工芸繊維大学にて、中谷礼仁、木下剛、清水重敦、菊地暁および早稲田大学、千葉大学、京都工芸繊維大学学生による研究会議を実施した。これまでの活動成果から研究目的を明瞭化し、既往制度との棲み分けや社会的な意義について討議を行なった。本助成の一部はこの打ち合わせに関わる旅費(交通費、宿泊費、現地でのレンタカー費)に充てた。②『和名類聚抄』を用いた〈千年村〉データベースの作成および地図上へのプロット全国〈千年村〉収集の基礎作業として、平安期文献『和名類聚抄』記載の古代地名およびその現在地への比定作業を参照し、千年前に集落が存在した可能性のある地域のデータベースを作成した。また、古代地名に比定される現在地の内、大字領域に比定されるものを地図上にプロットした。本助成の一部はこのデータベース作成費に充てた。③土石流災害に伴う伊豆大島元町地区緊急調査と復旧町づくりへの提言2013年10月16日、台風26号により元町地区へ土石流災害が発生した。それに際して、当該地区の被災状況調査を実施した。地形に即した家屋配置や石垣などの伝統的集落構成が土石流を減衰させた可能性があることを指摘し、これらを生かした復旧まちづくりへの提言を行なった。成果は大島町役場へ提出し、今後も参与していく予定である。本助成の一部は調査費(交通費、宿泊費)に充てた。②、③については、本研究プロジェクトのウェブサイト『千年村プロジェクト』(mille-vill.org)にて、2014/4/2より公開を予定している。

  • 19世紀末ウィーン・建築家アドルフ・ロース 未邦訳論稿全邦訳とその史的評価

    2012年  

     概要を見る

    アドルフ・ロース(Adolf Loos, 1870-1933)が残した論考の全邦訳(全3巻)を本研究の第一義とする。本研究は、2009年度より活動をスタートし、2012年3月には、第一集『Ins Leere Gesprochen』(Adolf Loos. 1921.)の完訳版である『虚空へ向けて』(アセテート出版)を出版した。本助成交付期間である2012年度より、著作第二集にあたる『Trotzdem』(Adolf Loos. 1931.)の翻訳に着手した。さらに翻訳活動と並行して日本近代建築史におけるアドルフ・ロースの研究を、基礎研究としておこなった。これらの成果を以下にまとめ報告とする。①著作第二集の邦訳スタート②西洋モダニズム運動の受容過程に関する研究③関連資料の蓄積①著作第二集の邦訳スタート・翻訳作業ロースによる論考のテーマは多岐に渡り、建築史、ウィーン史、ドイツ文学など多角的な視点が必要となるため、2010年度までに翻訳検討組織を結成した。助成期間である2012年度も、それまでの活動体勢を継続し月 2 回の翻訳検討会議を開催、訳文の読み合わせおよび訳注箇所の検討をそれぞれの専門的視点から行った。本助成の一部はこれら翻訳検討会議に関する運営費(翻訳者への謝金、印刷費、録音テープなどの雑費、関連資料購入費)に充てた。・訳注作成ロース論稿の読解に際し、その訳文に対して実証的な裏付けが必要不可欠となった。ロースの論稿には職人の名や地名といった数多くの固有名詞が登場する。しかしながら、現代においては詳細が不明な部分も多く、その批評対象を明瞭にし、論考の真意を正しく捉えるため、当時の資料ならびに文献の入手を行い訳注作成をおこなった。・研究これら未邦訳論稿の読解に伴う研究を、学生の修士論文・卒業論文として三題発表した。以下が、そのリストである。修士論文癸生川まどか「ウィーン20世紀初頭における芸術家の組織化に関する研究―アドルフ・ロースとその批判対象であるウィーン分離派、ウィーン工房との比較を通して―」斉藤亜紀子 「アドルフ・ロースの家具調度による空間計画の研究」原功一   「西洋モダニズム建築の受容過程―「アドルフ・ロース」をとりまく一断面―」卒業論文浦上卓司「アドルフ・ロースのプロダクトデザイン」渡辺周 「パリのアドルフ・ロース―近代ヨーロッパの中央と周縁―」②西洋モダニズム運動の受容過程に関する研究日本近代建築史からみたロースの研究をおこなった。本研究は、日本のモダニズム受容の過程において、ロースがどのようなコンテクストのなかで引用・紹介されてきたのかについて明らかにすることを目的とした。日本の建築系雑誌を通覧し、ロースに関連する資料を収集した。これら収集したロース紹介記事を、時系列に分析し、それら記事の執筆者等を軸に、影響関係明らかにした。これら研究により、ロースの基礎資料収集のみならず、ロース研究に新しい視座を加えることができた。これら一連の研究成果は、2013年度の建築学会大会(北海道)で報告予定である。以下にその論文題目を掲げる。本橋仁「西洋モダニズム運動の受容過程に関する研究 1 ―アドルフ・ロースの日本への紹介―」原功一「西洋モダニズム運動の受容過程に関する研究 2 ―戦前日本におけるアドルフ・ロースの紹介―」③関連資料の蓄積上記①②の活動を進行するにあたり、関連書籍の入手が必須であった。2011年度には本助成を利用し、翻訳対象である『Trotzdem』の初版、また日本国内では入手困難な書籍を随時購入した。また海外文献のみならず、日本においてロースがどのように定着していったのかという受容過程の研究につなげるため、当時の日本で発行された雑誌などを中心に資料収集を進めた。

  • 建築家アドルフ・ロース未邦訳論稿の全邦訳 並びにウィーン世紀末期関連資料の蓄積

    2011年  

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    アドルフ・ロース(Adolf Loos, 1870-1933)が残した論考の全邦訳(全3巻)を本研究の第一義とする。本助成交付期間である2011年度は、著作第一集にあたる『Ins Leere Gesprochen 1897-1900』(Adolf Loos. 1921.)の原語(ドイツ語)からの全邦訳完了とその公開を目標とし、研究を進めた。また、この翻訳活動に伴い、本書所収論考の執筆背景研究と、ロース関連資料の蓄積を行った。①著作第一集の全邦訳および公開・翻訳作業ロースによる論考のテーマは多岐に渡り、建築史、ウィーン史、ドイツ文学など多角的な視点が必要となるため、2010年度までに翻訳検討組織を結成した。助成期間である2011年度は、月 2 回の翻訳検討会議を開催し、訳文の読み合わせおよび訳注箇所の検討をそれぞれの専門的視点から行った。また、2011年8月8~10日には、それまで翻訳した全訳文の再確認、公開に向けての工程確認を目的に二泊三日の合宿を行った。本助成の一部はこれら翻訳検討会議に関する運営費(翻訳者への謝金、印刷費、用紙代、録音テープなどの雑費)に充てた。・訳注作成ロース論稿の読解に際し、その訳文に対して実証的な裏付けが必要不可欠となった。ロースの論稿には職人の名や地名といった数多くの固有名詞が登場する。しかしながら、現代においては詳細が不明な部分も多く、その批評対象を明瞭にし、論考の真意を正しく捉えるため、当時の資料ならびに文献の入手を行い、全260項目の訳注作成を行った。・公開2012年4月、『アドルフ・ロース著作集(1) 虚空へ向けて』(アドルフ・ロース著、加藤淳訳、鈴木了二+中谷礼仁監修、編集出版組織体アセテート)として刊行した。研究成概要の報告についての書類が届いた2月の時点で、すでに印刷の段階にさしかかっており、本助成を受けた旨および課題番号に関する記載は、シールの貼付等により明記することとした。・研究これら未邦訳論稿の読解に伴う研究を、学生の修士論文・卒業論文として三題発表した。②展示会の復元(執筆背景に関する研究)

  • 日本近代,明治期を中心とした伝統大工技術の展開,変質についての調査研究

    1995年  

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    本研究は伝統的な建築技術の特性を踏まえたうえで,なお明治以降の時代的文脈,ならびに日本国内にかかわらずより世界的な場所における日本の伝統建築技術の具体的な展開とその意味を明らかにすることを目的としている。申請者はその基礎的研究として近世からの架構技術が明治以降にも応用展開された領域である規矩術を分析対象とした。規矩術とは,特に納まりが煩雑をきたす軒廻りを曲尺(さしがね)によって把握,計画する技術である。公刊規矩術書が近世末期から流布しはじめ,近代以降を通じ和洋を問わず広く施工者層に流通していた事実は,近世から近代の連続面を考える上で多くの点を示唆するものだからである。 1995年度はまず現存する近世から明治にかけての規矩術書のリストアップならびに収集に努めた。国会図書館発行の『国会図書館蔵書目録明治期第4編』中「建築」の項で該当しうる書籍の約半数(80件程度)を複写した。現在その3割をゼロックスとして,残りをマイクロフィッシュとして整理保管している。 次に収集した上記文献をもとにして,今年度の主眼である規矩術の幕末から明治にかけての変遷過程を整理,分析を行った。それらを巨視的に扱うために,規矩術書の内容をその目次構成を中心として整理分析した。具体的には幕末期規矩術の代表的著作の言及対象を分析しその項目構成を明らかにし,次に明治以降規矩術書に上記項目構成を当てはめて分析し,明治期における規矩術書の構成の変遷を明らかにした。と同時により詳細に分析した場合,扇軒を代表とする特定様式に付随した規矩術の形骸化・多角形割ならびに振れ軒,多角形軒等の西洋建築を含む各種様式を通じて,より応用性の高い項目の普及が,明治以降規矩術を全体的に把握した場合における特徴であることを明らかにした。明治以降規矩術はその形式的継承性を保持しながらも,近代の新しい文脈に対してより実践的な性質を持つようであったように見受けられる。伝統的技術の近代における継承的変質の問題を考える際に規矩術書研究は有効な史的対象であるように思われる。 来年度においてその継承的変質の具体的詳細,あるいはその主体となった著書-規矩術者自体の分析を行う予定である。

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