2026/05/02 更新

写真a

ミゾグチ カイト
溝口 開人
所属
人間科学学術院 人間科学部
職名
助手
 

特定課題制度(学内資金)

  • 教育移住に伴う拠点環境形成に関する環境行動研究

    2025年  

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    少子化が著しい地域などにおいて公立小学校の統廃合が進む中、廃校舎を活用して新たに私立小学校が設立される事例が散見される。それら事例では、移住を伴い入学する「教育移住」者が全校児童の過半数を占めており、廃校活用で開校した私立小学校を起点とした地域再興が期待される。本研究では、北海道、長野県、和歌山県、広島県、高知県等の学校を対象とした教育移住に焦点を当て、移住者の拠点形成について学校や移住保護者を対象としたインタビュー調査等を実施している。2025年度においては、入学検討中、あるいは入学を決めた家族に対し、学校や自治体等が実施する移住支援について現地を訪問しながら様相を確認した。学校が所在する地域は廃校が発生するような少子化の著しい場所であり、賃貸物件は豊富ではない。また、都市部からの移住者は古民家への入居を希望する例が多いが、手入れされたすぐに居住可能な空き家物件もまた豊富ではない。家探しが移住の障壁となっている。そこで、自治体による空き家ツアーや、先輩教育移住者による物件情報提供等の支援が実施されていた。希望の条件に合う物件を探しながら移住先で住み替える家族も複数確認されている。このような状況を踏まえ、学校が入学後に一時的に入居できる物件を整備する動きも確認された。学校近くの空き家を取得、回収し、住居の見つからない家族へ一時的に提供しようとするものだ。この仮住まい期間に、移住者は条件に合う物件を探索する。空き家は数こそあれど、所有者の事情により市場に出回らないことが多い。移住者は地域行事への参加等を通じた積極的な地域住民との関わりを通し、物件の発掘や入居の交渉をする。家探しのプロセスは、移住先地域での人的ネットワークの形成や拠点形成と呼応していると言えよう。来年度は、学校の地理的条件の分析等を行い、多角的に教育移住や移住者の拠点形成に関する研究を継続していく。