2026/04/15 更新

写真a

フクダ リサ
福田 莉紗
所属
文学学術院 文化構想学部
職名
助手
 

特定課題制度(学内資金)

  • 児童・生徒を対象とした考古学の効果的なアウトリーチ活動

    2025年  

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    本研究は、筆者の専門分野である考古学を基盤として、相手の心を動かす双方向コミュニケーションを重視した人文系アウトリーチ活動の在り方を解明することを目的とする研究の一環である。本年度は、次代を担う児童・生徒を対象に、①考古学理解の増進、②人文系知識の実生活への応用および学習意義の認識、③文化遺産の持続的な保存・活用に資するアウトリーチ活動の手法の開発・実践・検証を国内外で実施した。国内では、長野県松代に所在する松原遺跡を題材に研究を行った。同遺跡は弥生時代研究において高い学術的価値を有する一方、発掘から長期間が経過したことにより地域住民の認知度が低下しているという課題がある。そこで任意団体「松原遺跡を松代に広めるプロジェクト」と連携し、2025年7月に地元小学校において体験型プログラムを実施した。地域住民の協力および報道機関による情報発信がなされた。参加者の満足度・理解度はいずれも高く、研究目的の達成とデータの蓄積が実現した。また本企画は教育事業を展開する民間企業とも協働し、高校生が本イベントに主催者側として参加することで学習機会を創出する試みも実施した。これによって、文化事業実施のための財源確保の一方策を提示した。本件については、『長野県考古学会誌』への論文投稿を目指して研究成果発表の準備をしている。国外では、カンボジアにおいて文化遺産教育に関するデジタルツールの開発に参画した。2025年5月には関係機関とのワークショップにおいて“The Current State ofCultural Heritage Education in JAPAN”の口頭発表と“TrialSessions of Digital Tools and Game Applications related to Cultural Heritage”を主導した。その成果を踏まえ、カンボジア国内向けに無形文化遺産を学ぶゲームアプリを開発・公開した。同年11月には関連イベントにおいて普及活動を実施しており、現在も継続的な効果検証が進められている。本プロジェクトについては、今後研究成果物としてまとめ、公表する予定である。