2026/04/18 更新

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ヒロイ タカシ
廣井 卓思
所属
理工学術院 先進理工学部
職名
准教授(テニュアトラック)
 

現在担当している科目

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他学部・他研究科等兼任情報

  • 理工学術院   大学院先進理工学研究科

学内研究所・附属機関兼任歴

  • 2025年
    -
    2026年

    理工学術院総合研究所   兼任研究員

特定課題制度(学内資金)

  • 顕微動的光散乱法による生細胞内のゆらぎ計測

    2025年  

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    今までの生体機能のメカニズムの理解を根底から覆す可能性を秘めた新たな知見として,生細胞中における液液相分離現象の報告が相次いでいる。この現象は,メソスケールにおけるマイクロ秒~ミリ秒オーダーでの時空間構造に本質が隠されていると考えられている。そのため,このスケールにおける構造の可視化によって,液液相分離の本質解明につながる重要な手掛かりが得られると期待される。現在は蛍光タンパク質を利用した顕微鏡イメージングによる観測が中心であるが,染色が必要であることや,生細胞中のタンパク質濃度が極めて高い(20~30 wt%)ことから,蛍光イメージングに代わる観測手法が必要とされている。そこで本研究では,溶質の揺らぎ測定法として知られる動的光散乱法を生細胞中の細胞質の揺らぎ観測に応用し,生細胞中における液液相分離現象に対する新たな知見を得ることを目的とした。動的光散乱法は揺らぎ測定法として広く知られており,市販装置が多くの研究室で日常的に使用されているような手法であるが,試験管中の希薄な溶液に対して適用するというのが常識であった。これに対し本研究では,顕微鏡下での動的光散乱装置を立ち上げ,高濃度溶液やゲルの高空間分解能揺らぎ計測が可能となることを実験的に示すことに成功した(Colloids Surf. A 741, 140269 (2026))。そして,ある種の細胞において,細胞質の揺らぎ計測にも開発した装置が有効であることを示した。生体への動的光散乱の応用例は報告され始めているものの,一細胞レベルでの揺らぎ計測を動的光散乱で実現した例はなく,本研究を発展させることによって,生物化学分野に与えるインパクトは大きいと考えている。