2026/04/29 更新

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チェ ウェリン
チェ ウェリン
所属
理工学術院 先進理工学部
職名
助手
 

特定課題制度(学内資金)

  • 膵臓がんスフィアロイド評価系を用いた生薬由来の抗がん成分の探索

    2025年  

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    本研究では、ヒト膵臓がん細胞(PANC-1)とヒト間葉系幹細胞(UE7T-13)を共培養した3Dスフェロイドアッセイ系を用いて、生薬の抗がん活性を評価した。従来の2D培養系では、がん細胞が微小環境から切り離された単層状態で培養されるため、生体内における挙動や薬剤応答を十分に反映できないという課題がある。一方、3D培養系では細胞間相互作用や腫瘍微小環境をより高い再現性で模倣でき、生理的条件に近い評価が可能となる。先行研究において、香港で購入した44種類の生薬抽出物を対象にスクリーニングを行い、そのうち3種類がPANC-1細胞の生存率を顕著に低下させることが明らかとなった。今年度は、これらのヒットサンプルの一つである三棱(サンリョウ)に着目し、再抽出により抽出物を調製したうえで、より低濃度条件を含めた抗がん活性の再評価を行い、再現性を検証した。その結果、三棱抽出物は本系において、PANC-1細胞に対して増殖抑制効果を示すことが確認された。さらに、活性に基づく分画・精製を進めた結果、抗がん活性を示す画分16-5を得た。現在は、この活性画分に含まれる化合物の単離を進めるとともに、NMRおよびMSを用いた構造解析を行っている。今後は、単離化合物の構造決定に加え、作用機序の解明および正常細胞に対する選択毒性の評価を行う予定である。

  • 生薬からがんオルガノイドお用いて活性化合物の探索

    2024年  

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    本研究では、ヒト膵臓がん細胞(PANC-1)とヒト間葉系幹細胞(UE7T-13)を共培養し、3Dスフェロイドアッセイ系を用いて生薬の抗がん活性を評価した。従来の2D培養系では、がん細胞が本来の微小環境から切り離された単層状態で培養されるため、生体内におけるがん細胞の挙動や薬剤応答を正確に反映できないという課題があった。一方、3D培養系では、細胞間相互作用や腫瘍微小環境をより再現性高く再現することが可能であり、より生理的に近い条件でのスクリーニングが可能となる。本系を用いて、香港で購入した44種類の生薬抽出物をスクリーニングした結果、3種類の生薬がPANC-1細胞の生存率を顕著に低下させることが明らかとなった。これらの生薬に含まれる有効成分を特定するため、現在、生物活性に基づく精製を進めており、化合物の単離および構造解析を行っている。さらに、単離した化合物の作用機序を解明し、新規抗がん剤の開発につなげることを目指している。