2025/05/06 更新

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コシハラ ケンタ
越原 健太
所属
理工学術院 先進理工学部
職名
講師(任期付)
学位
博士(理学) ( 2023年09月 早稲田大学 )

経歴

  • 2024年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   応用物理学科   講師(任期付)

  • 2023年10月
    -
    2024年03月

    早稲田大学   理工学術院総合研究所   招聘研究員

学歴

  • 2020年04月
    -
    2023年09月

    早稲田大学   大学院先進理工学研究科   物理学及応用物理学専攻  

    博士後期課程

  • 2018年04月
    -
    2020年03月

    早稲田大学   大学院先進理工学研究科   物理学及応用物理学専攻  

    修士課程

  • 2014年04月
    -
    2018年03月

    早稲田大学   先進理工学部   物理学科  

所属学協会

  • 2018年06月
    -
    継続中

    日本物理学会

研究分野

  • 数理物理、物性基礎

研究キーワード

  • 非平衡統計力学

  • 量子開放系

  • 量子情報

 

論文

  • Quantum ergotropy and quantum feedback control

    Kenta Koshihara, Kazuya Yuasa

    Physical Review E    2023年06月  [査読有り]

    担当区分:筆頭著者

    DOI

    Scopus

    7
    被引用数
    (Scopus)
  • Necessity of feedback control for the quantum Maxwell demon in a finite-time steady feedback cycle

    Kenta Koshihara, Kazuya Yuasa

    Physical Review E    2022年08月  [査読有り]

    担当区分:筆頭著者

    DOI

    Scopus

    2
    被引用数
    (Scopus)

Misc

  • 量子測定による反跳の効果で駆動する定常熱サイクル

    越原健太, 藤本大来, 湯浅一哉

    日本物理学会講演概要集(CD-ROM)   78 ( 2 )  2023年

    J-GLOBAL

  • 量子フィードバック制御による量子系のエネルギー充填・放出

    越原健太, 湯浅一哉

    日本物理学会講演概要集(CD-ROM)   77 ( 2 )  2022年

    J-GLOBAL

  • 量子系の熱力学サイクルにおける量子測定とフィードバック制御の役割

    越原健太, 湯浅一哉

    日本物理学会講演概要集(CD-ROM)   76 ( 2 )  2021年

    J-GLOBAL

  • 量子測定の繰り返しによる熱流の誘起

    棚橋将, 越原健太, 湯浅一哉

    日本物理学会講演概要集(CD-ROM)   75 ( 1 )  2020年

    J-GLOBAL

  • マクスウェルの悪魔による電流逆流モデル:厳密解に基づく非マルコフ性の効果

    越原健太, 湯浅一哉

    日本物理学会講演概要集(CD-ROM)   75 ( 1 )  2020年

    J-GLOBAL

  • マクスウェルの悪魔によるカレントの制御:量子マスター方程式に基づく定式化

    越原健太, 松原輝王, 湯浅一哉

    日本物理学会講演概要集(CD-ROM)   73 ( 2 )  2018年

    J-GLOBAL

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現在担当している科目

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特定課題制度(学内資金)

  • 定常サイクルから探る非平衡量子系の熱力学法則

    2024年  

     概要を見る

    量子力学の原理に基づき量子系の熱力学法則を追究する量子熱力学の研究が盛んに行われており,特に,量子系に特有の量子重ね合わせや量子もつれなどを熱機関に活用できる可能性があることから注目を集めている.しかし,従来の研究では量子系が熱接触により完全に緩和することが原因で量子重ね合わせや量子もつれを保持できない熱機関の解析が主であり,量子系に特有の諸性質が熱力学法則に及ぼす役割が十分に理解されているとは言い難い.そこで,本研究では量子系と複数の熱浴との接触を有限時間で行い量子系の緩和を待たずに仕事の取り出しを試みる非平衡量子定常サイクルを解析し,熱浴から吸収可能な熱量と,取り出し可能な仕事のそれぞれの限界について調べた.まず,熱浴から吸収可能な熱量については,熱力学第二法則の一形態であるクラウジウスの不等式を,量子測定とフィードバック制御を行う「マクスウェルの悪魔」の量子熱機関の場合も含めて拡張された不等式として導出した.既存の結果は熱接触過程の定式化に様々な技術的制約(熱接触の時間,熱浴の個数,熱浴との接触方法など)が残されていたが,本研究ではそれらの制約を解消し,一般的な有限時間周期の量子熱機関で成立する不等式を得た.次に,取り出し可能な仕事について追究した結果,仕事を取り出せない非平衡定常状態(受動的状態として知られる)に緩和させる熱接触を行う熱機関は,緩和を待たずに仕事の取り出しを繰り返し行う有限時間周期の定常サイクルにおいても同様に仕事を取り出せないことを数値的に見出した.特に,サイクルの時間周期が十分短く仕事を取り出す操作が十分小さい場合に仕事率の主要項を摂動計算し,仕事が取り出せないことを近似的に証明した.以上の成果は,量子重ね合わせや量子もつれを保持する有限時間周期の量子定常サイクルにおいても,それらの量子力学的効果が消失する時間周期が十分長い熱機関を議論して得られた既存の量子熱力学法則が同様に成り立つことを示唆している.