Updated on 2026/06/13

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WAN, Jingxian
 
Affiliation
Faculty of Education and Integrated Arts and Sciences, School of Education
Job title
Assistant Professor(without tenure)
 

Syllabus

 

Internal Special Research Projects

  • 中華人民共和国初期の成人識字教科書の内容分析―『民校識字課本』を例として―

    2025  

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     本研究は、1950年代の中華人民共和国で使用された成人識字教科書『民校識字課本』を分析し、国家が識字教育を通じて民衆にどのような理念と価値観を伝達しようとしたのかを明らかにすることを目的とする。 分析対象である『民校識字課本』(新華書店刊、全4冊)は、新華書店から出版された全4冊の教科書で、約1300~1400字の常用漢字習得を目標とした。教科書の内容は、大きく政治に関わる内容、社会・自然に関わる内容、個人生活に関わる内容の3種類に分けられるが、識字という技能教育を超えて、政治的・道徳的価値観の伝達を目的とした教材としての性格を有している。 特に、労農同盟の強調、男女平等の理念の提示、旧社会と新社会の対比といった構造は、新中国の政治的正統性と社会主義的価値観を支持するものであり、学習者に新たな社会的アイデンティティを付与する機能を果たしていた。 他方で、教科書に描かれた労働者と農民の関係や女性の役割に関する理想像は、当時の生活実態との間に乖離が存在する可能性が示唆された。すなわち、「解放」や「抑圧」といった語彙は、必ずしも人々の実際の経験に基づくものではなく、識字教育を通じて再編成された「記憶」として提示されていたと考えられる。この点は、識字教育が国家による主体形成および価値内面化の装置として機能していたことを示している。 本研究の成果は、『早稲田教育評論』第40巻第1号に掲載予定である。

  • 中国農村地域の教育する家族の親役割認識とその教育行動 -中国家庭追跡調査(CFPS)による分析-

    2024  

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     本研究では、北京大学中国社会科学調査センターが実施する『中国家庭追跡調査(CFPS)』のデータを用い、農村部の高教育支出家庭の特性を分析した。まず、農村部の高教育支出家庭において、約80%の親が義務教育段階の教育を修了していないことが確認された。しかしながら、子どもを大学に進学させたいと考える親は70%に達し、さらに博士号の取得を希望する親も7%存在する。この結果は、親自身が十分な教育を受けていないにもかかわらず、子どもの学歴に対する期待が極めて高いことを示している。つまり、教育経験の欠如が、かえって教育への過度な期待を生む要因となっている可能性がある。 しかし、ここで親が追求する「教育」は、学校教育の範囲に限定されており、子どもを育てるという教育の本来的価値よりも、将来的な成果を目的とした道具的価値に重点が置かれていると考えられる。そのことを裏付けるように、「教育費を支払うために節約すべき」や「成績の良し悪しは親の責任である」という考えに賛同する農村部の親が90%を超えており、親が自らに過度な責任を課している可能性が示唆された。 さらに、農村部の高教育支出家庭は、収入の約4分の1を教育費に充てており、これは都市部の高教育支出家庭以上の割合に達していることが明らかとなった。しかしながら、その教育投資の内訳を詳しく見ると、授業外学習の選択肢が都市部に比べて極めて限定的であり、教育投資の幅が狭いという問題が浮かび上がる。加えて、多くの親は自身が十分な教育を受けていないため、子どもへの適切な支援方法が明確でないことも課題として挙げられる。その結果、高額な教育投資が必ずしも効果的な学習環境の整備につながらず、どのような成果を生むのかが不透明なまま進められている。 本研究の成果は、早稲田大学教育学会2024年度研究大会にて口頭発表し、論文を投稿した。