Updated on 2026/04/04

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ISHIBASHI, Keitaro
 
Affiliation
Faculty of Science and Engineering, School of Creative Science and Engineering
Job title
Research Associate
 

Internal Special Research Projects

  • 昆虫のフ節を規範とする小型超軽量劣駆動機構の2次元把持モデルの構築

    2025  

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    本研究の目的は,昆虫のフ節を規範とする劣駆動機構の把持モデルを構築することである.昆虫の脚は体節側から順に基節,転節,腿節,脛節,フ節(前フ節を含む)から構成されており,特に爪の付いているフ節の屈曲動作は把持力に大きく寄与することが生物学的に知られている.このフ節は爪牽引腱と弾性膜からなる劣駆動機構を備えており,爪牽引腱を主に腿節の太い筋肉(爪牽引筋)が引っ張ることで収縮し,爪牽引筋を弛緩させると弾性膜の弾性により伸展する.これにより脚先側を軽量化し脚の慣性モーメントを低減することができる.これまでに,この爪牽引腱と爪牽引筋を形状記憶合金(SMA)アクチュエータで,弾性膜を超弾性合金シートで代替し,フ節の屈曲・伸展動作を再現したフ節規範型劣駆動機構を開発しており,小型超軽量でありながらフ節の屈曲により高い把持性能を発揮することを確認している.一方で, 本機構と把持対象の間に成り立つ力学的関係が明らかとなっておらず,本機構の設計論は確立されていない.そこで,本研究ではフ節規範型劣駆動機構の設計論の確立のために必要な力学モデルの構築を長期的目標とし,その基礎となる2次元把持モデルの検討を行った.把持対象の断面を楕円形状とし,体節に2つフ節規範型劣駆動機構を対称に備えた機体が把持対象を把持した場合について,Mapleを用いて幾何学的および静力学的計算を行った.加えて,これまでに製作した機体を用いて実機での把持実験も行い,シミュレーション結果と比較しモデルの検証および改良を行った.今後は,引き続きこの基礎モデルの改良のループを回し,より精度の高いモデルへと更新し,最終的には3次元モデルへの拡張を目指す.

  • 昆虫のフ節を規範とした劣駆動脚を備える小型樹木登攀ロボットの設計論の構築

    2024  

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    本研究では,昆虫のフ節を規範とした劣駆動脚を4脚備えた小型脚ロボットを開発した.ボディのサイズは35[mm]×70[mm]×18[mm],脚長は42[mm]である.このフ節規範型劣駆動脚は昆虫の脚の先端に位置するフ節(前フ節を含む)の屈曲・伸展機構を超弾性合金シートと形状記憶合金アクチュエータ(以降SMAアクチュエータと記す)で再現した脚であり,2022年の自身の論文のものを改良し,さらにボディと脚の間にヨー軸まわりの回転自由度を追加したものである.この回転に必要な力は脚の伸展に必要な力に比べて小さいため,他の箇所で使用している発揮力に優れるワイヤ状のSMAアクチュエータではなく変位量に優れるコイル状のSMAアクチュエータを採用している.これによって,前脚と後脚の間隔を短く維持することができ,機体の小型化を実現している.また,本機体にはこれまで開発していた機体には搭載されていなかった制御基板を搭載している.ボディのサイズに対して,搭載する必要のあるマイコンやMOSFET等の電子部品の数が多く,SMAアクチュエータとの接続のためのコネクタのサイズも大きかったが,脚の可動域を考慮した基板形状と表面実装部品の利用により昆虫と同等のサイズを実現している.制御基板を搭載したことで,12本のSMAアクチュエータとGNDの分だけ外部基板までのびていた合計13本の電線が,外部電源までのびる2本の電線のみとなり,機体の直進性やペイロードへの電線の影響が大幅に低減された.今後は,本研究で開発したロボットを用いた実験結果を踏まえて,フ節規範型劣駆動脚を備える4脚ロボットの樹木把持モデルと樹木登攀モデルを新たに構築し,以降新たなモデルに基づいた機体の開発を通したモデルの妥当性の検証とモデルの修正を繰り返し,最終的に設計論の構築を目指す.