Updated on 2026/04/04

Affiliation
Faculty of Science and Engineering, School of Creative Science and Engineering
Job title
Assistant Professor(non-tenure-track)
 

Syllabus

 

Internal Special Research Projects

  • エージェント技術を利用したゲーミングのシナリオ設計支援手法の開発

    2025  

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    本研究では,ゲーミングで利用されるゲームの設計支援に向けて,エージェントによる大量ログ生成と,その分析にもとづく学習軸抽出の方法論を検討した.従来,ゲーム設計者がゲームのダイナミクスを理解し,ルールやパラメータを調整するには,多数のプレイログを長期間にわたり収集する必要があり,試行錯誤に大きな時間的負担が伴っていた.これに対し本研究では,資源配分型ゲーミングを対象に,エージェントに繰り返しプレイさせることで短時間に多数の試行データを生成し,それらを多入力・多出力データとして整理したうえで,DEA(データ包絡分析法)を反復適用する分析枠組みを提案した.その結果,学習ポテンシャルを「効率性のばらつきが存在すること」と「改善余地が観測されること」の両方を満たす入出力仕様として操作的に定義できる見通しを得た.さらに,効率的事例との参照関係を用いて,到達可能な理想像の違いを複数の学習軸として整理し,デブリーフィングで比較・検討すべき観点として提示する考え方を明確化した.加えて,Beer Distribution Game を題材としたデモンストレーション設計を通じて,在庫費用,欠品費用,総費用,充足率,累積出荷量などの指標の組合せから,改善余地が明瞭に現れる評価観点を抽出できる可能性を確認した.以上により,プレイログにもとづいて学習目標を具体化し,設計改善の根拠を与える方法論として,本研究の有効性検証に向けた基礎的検討が完了した.今後は,デモンストレーションを進めて提案枠組みがワークすることを確認し,外部発表を目指す.

  • ゲーミングシミュレーションのリファインメント支援のための方法論の開発

    2024   菊地剛正, 國上真章, 寺野隆雄

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    本研究の成果として、外部環境から得られる多様なフィードバックを受け、従来の単なるバグ修正や操作性改善のメンテナンスを超え、ゲームシミュレーションの根幹であるコンセプトやモデルを含む基本仕様の大幅な再構築(アップグレード)を体系的に支援する階層型フレームワークが提案された点が挙げられる。従来のライフサイクルでは、リリース後の問題解決に留まる傾向があったが、本フレームワークは、コンセプト層、モデル層、インターフェース層、オペレーション層の各レイヤーにおいて、外部からの新たな知見、理論、シナリオ追加といった要求に対して柔軟かつ迅速な仕様変更を可能とする仕組みを提供する。具体例として、従来複数プレイヤー向けに設計されたクロスカルチュラル・コミュニケーションゲーム「BARNGA」を、単一プレイヤー環境でも運用できるよう、エージェントの導入とNetLogoによるデジタル実装を通じて再設計した事例が示され、外部環境からのフィードバックに基づいたアップグレードの有効性が議論された。 一方、残された課題としては、提案フレームワークの各レイヤーで操作されるプロセスの具体的な実装方法や、エージェントの行動ロジックの最適化、さらにはリアルタイムで変化する外部要因への適応能力の向上が求められる。加えて、本フレームワークの有用性を実証するための実験的検証が十分でなく、教育、企業研修、医療シミュレーションなど他分野への応用可能性についても、今後の詳細な検討と実証が必要である。これらの課題に対して、さらなる実証実験や理論的検討を重ねることで、より実用的で柔軟なシミュレーション設計手法としての確立が期待される。