2026/04/14 更新

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クドウ シュウヘイ
工藤 秀平
所属
教育・総合科学学術院 教育学部
職名
助手
 

特定課題制度(学内資金)

  • 大学における専門内容を英語で学ぶ授業での英語発音に対する意識調査:学習者と講師の視点から

    2025年  

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    今回、特定課題の研究計画と自身の博士論文の研究テーマと結びつける必要があり、研究タイトルを「日本人英語学習者の英語語頭閉鎖音の知覚と産出パフォーマンスの変化に関する縦断的研究」へと変更し、研究を遂行した。第二言語(L2)音声習得モデルである、音声学習モデル(SLM-r,Flege & Bohn, 2021)では、「L2音声知覚と産出能力は片方が先行することなく共進化する」という仮説を主張している。近年のL2音声教育の研究分野では、様々な学習環境におけるL2学習者の音声習得プロセスを知覚と産出の両面から長期的に追跡する縦断的研究の学術的意義が強調されている(Nagle, 2021)ことから、本研究では英語による専門科目指導(English-mediuminstruction(EMI))の前段階にあたる準備英語コース(English for academic purposes(EAP))を受講する日本人大学生の英語の語頭閉鎖音の知覚と産出の変化を1年間にわたって定量的に調査し、SLM-rのL2音声習得プロセスの仮説を実証的に検証する。EAPを受講する日本人大学生30名を対象とし、英語の語頭における閉鎖音(/p,t, k, b, d, g/)の知覚と産出のパフォーマンスを測定する。知覚課題では、語頭閉鎖音の音響特徴であるVoice Onset Time(VOT:閉鎖音の破裂から母音開始までの時間長)を操作した音声の連続体を作成し、弁別課題と同定課題の二つを実施する。産出課題には語頭に閉鎖音を含むターゲット単語の読み上げ課題を用いて、VOTを測定する。統計分析には混合効果モデルを用いて、授業開始前(T1)・春学期終了時点(T2)・秋学期終了時点(T3)の知覚スコアと産出スコアの縦断的変化を分析し、統計的に有意な差があるかどうかを明らかにする。加えて、知覚・産出スコアの伸びが同時に観察されるか、遅延が伴うかを見ることでSLM-rで提唱されている知覚と産出の共進化性について考察する。今年度は、本研究の実験デザインの構築に加え、音声の音響分析をするためのオープンソフトウェアであるPraatを用いて、実験に必要な音声刺激の作成やPC上でそれら音声刺激を提示し、実験参加者の応答を自動で記録するプログラムの構築を行った。次年度については上述の実験参加者を募集し、1年間のデータを収集する予定である。

  • EAP科目を受講する日本人大学生の英語の知覚と産出の変化に関する縦断的研究

    2024年  

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    近年の高等教育における傾向として、大学の国際化や国際的に活躍する人材の育成を目的として、英語による専門科目授業(English-mediuminstruction (EMI))を開講する大学が増加しており(Bradford & Brown,2017; Morizumi, 2015)、それに伴い英語による内容重視の指導(content-basedinstruction (CBI))を基盤としたEAPコースの開設をカリキュラム改革の一環として実施している大学も増えてきている(Harada, 2017)。CBIは内容指導と言語指導の目的を統合した言語教育アプローチの包括的用語であり、EMIやEAPもその形態の一つであるとされており(Brinton & Snow, 2017)、これらの授業は全てL2(英語)が教授言語となるため、学習者の英語に触れる機会は伝統的な英語学習クラスよりも大きく増加することから、英語学習に良い影響を与える事が期待されている(Fitzsimmons-Doolan etal, 2017; Harada, 2017)。しかしながら、EAPを経験する学習者の英語発音の産出・知覚に焦点を当てた縦断的研究は依然として限られている。同時に、専門内容を英語で学ぶ学習者の英語のパフォーマンスだけでなく、発音に対する意識調査も近年注目されている(Murata et al., 2019; Sugimoto,2021)。そのため本研究では、専門内容を英語で学ぶ授業(EMI, EAP)を受講する学習者が英語発音に対しどのような意識を持ち、彼らの発音の産出・知覚パフォーマンスと発音に対する意識がどのように変化するのかを調査する。 本研究は継続中であるが、今年度はEMIにおける学習者の英語発音に対する意識についてインタビュー調査を行った。分析の結果、学生たちは英語発音の訛りの許容を含め明瞭性(伝わりやすさ)志向を持つ一方で、 ネイティブスピーカー発音への志向性も根強く残っており、EMIにおいて相反する志向性が混在していることが明らかになった。この研究結果は2025年度中に学術誌に投稿予定である。発音の産出・知覚の変化に関する調査については、2025年度の発音データ分析の基礎とするため、最新の音声研究手法に関する専門書(Derwing, Munro &Thomson, 2022; Levis, Derwing, Munro, 2022; Levis, Derwing,Sonsaat-Hegelheimer, 2022; Nagle, 2024)を精査し、第二言語の発音の知覚・産出データの分析方法の再検討を行った。