2024/05/03 更新

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クリヤマ アンズ
栗山 杏
所属
教育・総合科学学術院 教育学部
職名
助手
 

特定課題制度(学内資金)

  • 嗅上皮の領域化におけるFoxg1遺伝子の機能の解明

    2023年  

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    マウス嗅上皮は、生得的な忌避行動の制御に関与しているDゾーンと、学習依存行動な行動制御に関与するVゾーンから形成されている。これら2つのゾーンは発生初期から分子的特徴により区別することができる。また、2つの領域は胎生期及び成体に置いて、それぞれの機能を最大化するような性質を有している。本研究ではこれら2つの領域がどのように形成されるのかを明らかにすることを目的としている。今年、我々はさらに発現解析と阻害剤解析を行い、発生期の嗅覚上皮におけるゾーン構造の初期パターニングに関与する候補シグナル分子のスクリーニングを行った。その結果、形態形成と転写ネットワークが、最も初期の背側と腹側のゾーン領域の確立に協調的に関与していることが明らかになった。これらの研究成果は、生得的な嗅覚情報処理と学習された嗅覚情報処理を支える分子メカニズムを理解する上で重要なステップである。これらの結果について・第46回日本神経科学大会、日本味と匂学会第57回大会、第17回神経発生討論会においてポスター発表を行い、ディスカッションを行なった。