Updated on 2024/04/27

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TAKAHASHI, Eriko
 
Affiliation
Faculty of Human Sciences, School of Human Sciences
Job title
Assistant Professor(non-tenure-track)
 

Syllabus

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Internal Special Research Projects

  • ボディイメージスキーマの予測因子とその変容効果

    2023   桂川泰典

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     ポジティブボディイメージスキーマとは、メンタルヘルスの促進につながる、適応的な自己の身体や外見に関する態度および考え方のことをいう。2023年度は、ポジティブボディイメージスキーマを測定する尺度を開発し、これを増加させる心理的介入法の考案と効果検証を行った。 尺度開発を行った結果、ポジティブボディイメージスキーマは、外見の個性を含む、あるがままの身体を受け入れることを重視する「受容」因子、社会文化的に理想とされる外見に近づきたいという欲求を手放す「解放」因子の2因子17項目から構成されることが示された。この研究は、「ポジティブボディイメージスキーマ尺度の開発」と題する研究論文として、学術誌「青年心理学研究」に採択された(印刷中)。 上述の研究で開発した尺度を用いて、本邦の若年女性を対象として、ポジティブボディイメージスキーマの増加に有効な心理的介入法について、横断研究ならびに実験研究を行った。横断研究の成果は、「日本カウンセリング学会第55回Web大会」にてポスター発表を行った。実験研究の成果は、「The 8th Asian Cognitive Behavioural Therapies Conference」にて口頭発表を行った。これら2つの研究を通して、従来のネガティブ心理学的アプローチに、ポジティブ心理学的アプローチを加えた場合の効果を比較した。その結果、いずれの介入もポジティブボディイメージスキーマならびにウェルビーイングの増加と身体不満足感および摂食障害傾向の低下に有効であることが示された。しかしながら、本研究ではポジティブ心理学的アプローチを加えることの明確な効果は認められなかった。今後の研究では、本邦の若年女性のボディイメージに対するポジティブ心理学的アプローチの効果に文化差が生じる要因について明らかにする必要がある。