2024/03/28 更新

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ヨシダ ジュンイチ
吉田 順一
所属
文学学術院
職名
名誉教授
学位
文学修士 ( 早稲田大学 )

委員歴

  • 1995年
    -
    2009年

    日本モンゴル学会  副会長

  • 2006年
    -
     

    国際モンゴル学会  名誉会員

  • 2001年
    -
    2006年

    早稲田大学東洋史懇話会  会長

  • 2005年
    -
     

    日本モンゴル協会  会長

  • 1996年
    -
    2004年

    内陸アジア史学会  会長

  • 1990年
    -
    1994年

    東洋史研究会  評議員

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所属学協会

  •  
     
     

    日本イスラム協会

  •  
     
     

    東洋史研究会

  •  
     
     

    東方学会

  •  
     
     

    史学会

  •  
     
     

    日本モンゴル協会

  •  
     
     

    国際モンゴル学会

  •  
     
     

    日本モンゴル学会

  •  
     
     

    内陸アジア史学会

  •  
     
     

    早稲田大学東洋史懇話会

  •  
     
     

    早稲田大学史学会

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研究分野

  • アジア史、アフリカ史

研究キーワード

  • モンゴル史

  • 内陸アジア史

受賞

  • 北極星勲章(モンゴル国)

    2007年  

 

書籍等出版物

  • 『日本におけるモンゴル研究史(Yapon-u Mongγol sudulul-un teüke)』(モンゴル文)

    内モンゴル人民出版社  2008年 ISBN: 9787204094783

  • 『ハラホト出土モンゴル文書の研究』(第2版)

    雄山閣  2008年 ISBN: 9784639020257

  • 『日本におけるモンゴル研究史(Yapon-u Mongγol sudulul-un teüke)』(モンゴル文)

    内モンゴル人民出版社  2008年 ISBN: 9787204094783

  • 『蒙古秘史』研究(モンゴル文)

    民族出版社(中国;北京市)  2005年 ISBN: 7105071672

  • 『モンゴル文献研究』(共著)(モンゴル語)

    北京・民族出版社  2005年

  • 『モンゴル文献研究』(共著)(モンゴル語)

    北京・民族出版社  2005年

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Works(作品等)

  • 中国・ハラホト出土モンゴル文文書の共同研究

    2001年
    -
    2005年

  • モンゴル国オヴス県出土白樺樹皮文書の共同研究

    2001年
    -
    2003年

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • モンゴル遊牧社会史

  • モンゴル遊牧史

  • モンゴル史

  • -

Misc

  • モンゴル人の鷹狩りについて(モンゴル語訳文もあり)

    吉田順一

    The Promotion of the Historical and Cultural Community of Korea-Mongolia     191 - 196  2010年

  • モンゴル国の遊牧

    吉田順一

    ワセダアジアレビュー(早稲田大学アジア研究機構)   ( 5 ) 28 - 33  2009年

  • ヒシクテン旗の旅

    吉田順一

    日本とモンゴル   119   35 - 47  2009年

  • クイテンの戦いの実像

    吉田順一

    早稲田大学モンゴル研究所紀要   5 ( 5 ) 107 - 117  2009年

    CiNii

  • 『モンゴル秘史』研究

    吉田順一

    早稲田大学モンゴル研究所紀要   5   79 - 105  2009年

  • モンゴルの遊牧経済

    吉田順一

    岡洋樹・境田清隆・佐々木史郎編『東北アジア』(朝倉世界地理講座2   2   314 - 324  2009年

  • ブフムルンとハルボハへ、2008年3月、102-117頁

    吉田順一

    日本とモンゴル(社団法人日本モンゴル協会)   42 ( 2 ) 102 - 116  2008年

  • フルンボイル東部を訪ねて-モリンダワー=ダウール族自治旗とオロチョン自治旗―

    吉田順一

    日本とモンゴル   ( 117 ) 98 - 112  2008年

  • 内モンゴル東部地域の経済構造

    吉田順一

    モンゴルの環境と変容する社会 東北大学東北アジア研究センター・モンゴル研究成果報告II(東北アジア研究センター叢書第27号)     171 - 186  2007年

  • 内モンゴルにおける伝統農耕と漢式農耕の受容

    吉田順一

    近現代内モンゴル東部の変容(アジア地域文化学叢書8)     272 - 294  2007年

  • 近現代内モンゴル東部とその地域文化

    吉田順一

    近現代内モンゴル東部の変容(アジア地域文化学叢書8)、雄山閣     3 - 20  2007年

  • 近現代における内モンゴル東部地域のモンゴル人移住者

    吉田順一他

    アジア地域文化エンハンシング研究センター報告集Ⅴ-2006年度     26 - 38  2007年

  • エンフバヤル・モンゴル国大統領の訪日

    吉田順一

    日本とモンゴル(114号)   41 ( 2 ) 6 - 9  2007年

  • ホルチン左翼中旗の旅

    吉田順一

    日本とモンゴル(社団法人日本モンゴル協会)   42 ( 1 ) 89 - 102  2007年

  • チャハル紀行

    吉田順一

    日本とモンゴル(日本モンゴル協会)   40 ( 2 ) 100 - 115  2006年

  • 《モンゴル秘史》家畜用語の研究

    孟達来, 吉田順一

    早稲田大学モンゴル研究所紀要   別冊   151  2006年

  • 大モンゴル建国800周年を迎えて

    吉田順一

    日本とモンゴル(日本モンゴル協会)   41 ( 1 ) 4 - 12  2006年

  • 内モンゴルにおける伝統農耕と漢式農耕の受容

    吉田順一

    早稲田モンゴル研究所紀要   ( 2 ) 59 - 70  2005年

  • 近現代における内モンゴル東部地域の変容とオボー

    吉田順一

    アジア地域エンハンシング研究センター報告   ( Ⅲ ) 146 - 166  2005年

  • モンゴル食文化考(日本語)

    吉田順一

    アジア地域エンハンシング研究センター報告   ( Ⅲ ) 429 - 435  2005年

  • バヤンノール・アラシャン紀行

    吉田順一

    日本とモンゴル(日本モンゴル協会)   39 ( 2 ) 14 - 32  2005年

  • 近現代における内モンゴル東部地域の変容とオボー(モンゴル語)

    吉田順一

    中国蒙古学国際学術討論会(中国・呼和浩特市)    2005年

  • 興安盟・シリーンゴル盟紀行

    吉田順一

    日本とモンゴル(日本モンゴル協会)   40 ( 1 ) 43 - 61  2005年

  • 興安嶺南山地調査旅行-2003年10月4日~10月19日

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   108  2004年

  • 興安嶺南山地の経済構造-ハラトクチンの経済の分析を手掛かりに

    吉田順一

    『北東アジア研究』/島根県立大学   7  2004年

  • モンゴル研究の過去と将来

    吉田順一

    『北東北ジア研究』/島根県立大学   7  2004年

  • オブス=アイマグ出土モンゴル語白樺樹皮折本の研究

    白樺樹皮飼料日本, モンゴル共同研究グループ, 吉田順一, A.オチル, 石濱裕美子, 井上 治, アルタンザヤ

    早稲田モンゴル研究所紀要   ( 1 ) 3 - 49  2004年

    CiNii

  • 『モンゴル秘史』研究の道のり(モンゴル語)

    吉田順一

    中央民族大学蒙古文文献国際研討会(中国・北京市)    2004年

  • アルタン=デプテルについて(モンゴル語)

    吉田順一

    内蒙古大学第四次蒙古学国際学術討論会(中国・呼和浩特市)    2004年

  • フレー紀行

    吉田順一

    日本とモンゴル(日本モンゴル協会)   39 ( 1 ) 61 - 73  2004年

  • 游牧及其改革(漢語)

    吉田順一

    内蒙古師範大学学報   33 ( 6 ) 37 - 38  2004年

  • モンゴル食文化考(モンゴル語)

    吉田順一

    アユーダイ=オチル・岡洋樹編『東北アジア研究シリーズ(英文)』(東北大学東北アジア研究センター)   ( 7 ) 85 - 94  2004年

  • 日本における『エルデニン・トブチ』研究(Research into “Erdeni-yin tobchi” in Japan)

    吉田順一

    MONGOLIAN STUDIES/The Korean Association for Mongol Studeis   15(pp.99-122)  2003年

  • モンゴル国オブス県発見白樺樹皮文書の保存と研究

    吉田順一

    2002年度年報/鹿島学術振興財団   (171-175頁)  2003年

  • 早稲田大学モンゴル研究所講演会記録

    吉田順一編集

    早稲田大学モンゴル研究所   2  2003年

  • 興安省と、興安局の実態調査をめぐって

    吉田順一

    東北アジア研究センター・東北アジア研究会合同シンポジウム「東北アジアにおける民族と政治」    2003年

  • モンゴル国西部調査旅行

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   37;2(106)  2003年

  • モンゴル食文化考

    吉田順一

    東北アジア研究センター・モンゴル科学アカデミー歴史研究所共催ウランバートル・シンポジウム「モンゴル史の諸問題-歴史学と民族学からのアプローチ    2003年

  • モンゴル研究の過去と将来

    吉田順一

    モンゴル学シンポジウム「近現代のモンゴルを囲んだ諸外国-モンゴル学の再構築と北東アジア学としての位置づけをめざして」(於島根県立大学)    2003年

  • 興安局改編と興安省諸旗実態調査

    吉田順一

    岡洋樹・高倉浩樹・上野稔弘編『東北アジアにおける民衆と政治』(東北アジア研究シリーズ⑥)/東北アジア研究センター   6(27-46頁)  2003年

  • モンゴル国オブス県発見白樺文書の保存と研究

    吉田順一

    2001年度年報/鹿島学術振興財団   26  2002年

  • 日本における『エルデニン・トブチ』研究

    吉田順一

    第15回韓国モンゴル国際学会大会、(韓国)檀国大学    2002年

  • 遊牧における移動と定着-モンゴル伝統遊牧の立場から

    吉田順一

    岡洋樹編『モンゴル研究論集 東北大学東北アジア研究センター・モンゴル研究成果報告I』東北アジア研究センター叢書第6号、東北大学東北アジア研究センター   81-97頁  2002年

  • 阜新モンゴル族自治旗訪問記

    吉田順一

    日本モンゴル協会『日本とモンゴル』   第36巻第2号(104号) 106-118頁  2002年

  • 『内モンゴル自治区フルンボイル盟の牧畜の現状』(早稲田大学モンゴル研究所講演会・座談会記録第1号)

    吉田順一編集

    早稲田大学モンゴル研究所   20頁  2002年

  • ゴルロス紀行

    吉田順一

    東方/東方書店   257  2002年

  • フルンボイル紀行

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   37;1(105)  2002年

  • 菊竹實蔵について

    吉田順一

    『NES LETTER』/近現代東北アジア地域史研究会   14  2002年

  • モンゴル遊牧民の牧地利用について

    吉田順一

    平成11年~12年度科学研究費補助金基盤研究(A)(2)成果報告書『モンゴルの草原に関する国際学術研究─草原の環境維持、放牧と経済発展の関係』/東北大学東北アジア研究センター   pp.117~130  2001年

  • モンゴルの遊牧の将来」

    吉田順一

    内蒙古師範大学「《蒙古秘史》と蒙古文化国際学術討論会、(中国)呼和浩特市    2001年

  • モンゴルの遊牧-体制改革後の現状

    吉田順一

    『日本とモンゴル』日本モンゴル協会   第36巻第1号(103号) 11-20頁  2001年

  • エヴェンキ族自治旗イミン・ソムのオールド族の牧畜

    吉田順一

    平成10年度~平成12年度科学研究費補助金( 基盤研究(C)(2) )研究成果報告書『近現代内モンゴル牧畜社会の研究』(課題番号10610361)   127頁  2001年

  • 日本人によるフルンボイル地方の調査―おもに畜産調査ついて―

    吉田順一

    早稲田大学大学院文学研究科紀要/早稲田大学大学院文学研究科   第45輯(57-69頁)  2000年

  • モンゴルの牧畜―伝統と改革―

    吉田順一

    韓国モンゴル国際学術大会(International Academic Conference on KOREA and MONGOLIA 2000)/The Korean Association for Mongol Studies (Seoul)    2000年

  • 『日本とモンゴル』総目次(創刊号―100号)

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   100号(132-187頁)  2000年

  • 展望21世紀的蒙古学研究─2000年1月在中央民族大学的講演

    吉田順一

    蒙古学信息/内蒙古社会化学院歴史研究所   第79期pp.46-48+p.52  2000年

  • モンゴルの牧畜─伝統と改革

    吉田順一

    モンゴル研究/韓国モンゴル研究学会   第9号pp.69-80  2000年

  • MongGul-um sudulul-un tuqai tosugelel qorin nigeduger jaGun MongGul-un sudulul-un asaGudal-du

    YOSHIDA Jun'ichi

    Obur mongGul neyigem-un shinjeleku uqaGan/Obur mongGul neyigem-un shinjeleku uqaGan-u kuriyeleng   №106/pp.91-96  2000年

  • 日本モンゴル文化フォーラム・ウランバートル会合について

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   101号/pp.4-13  2000年

  • 関東都督府陸軍部の東部蒙古調査報告書

    吉田順一

    日本モンゴル学会紀要/日本モンゴル学会   29号(33-44頁)  1999年

  • ドルノド=アイマグのフルンブイル=ソム建設の歴史記録

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   33;2(№98),pp.50-91  1999年

  • ヤー=シャーリーボー氏の経歴

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   99号(33-47頁)  1999年

  • 集通鉄道

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   32;2(№96),pp.81-86  1998年

  • 興安四省実態調査について-非開放蒙地の調査を中心に

    吉田順一

    早稲田大学大学院文学研究科紀要   43,pp.57-71  1998年

  • 『アルタン=ハーン伝』訳注

    吉田順一他

    風間書房    1998年

  • 早稲田大学文学部における情報化

    吉田順一

    人文学と情報処理/勉誠出版   No.17,pp.28-34  1998年

  • 竹村茂昭氏の自伝について

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   31;2(№94)  1997年

  • ソ連侵攻とホロンバイル在住日本人の悲劇

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   32;1(№95),pp.43-46  1997年

  • 『日本とモンゴル』の刊行年別巻号数と通号数

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   31;1(№93)  1996年

  • 『モンゴルの真珠』を読んで

    吉田順一

    日本とモンゴル/日本モンゴル協会   31;1(№93)  1996年

  • テムジンとオン・カンの前期の関係-二人の父子関係についての伝承の分析

    吉田順一

    内陸亜洲歴史文化研究-韓儒林先生紀念文集(南京大学元史研究室編)/南京大学出版部   pp.21-48  1996年

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特定課題制度(学内資金)

  • ハラホト出土文書(モンゴル文)の研究

    2002年   石濱 裕美子

     概要を見る

     1983・1984年に中国内蒙古文物考古研究所・阿拉善盟文物考古站が内蒙古自治区阿拉善盟内のハラホトで発見した約3000件とされる元朝期文書の内、漢語と西夏語の文書を除くすべての文書、具体的にはモンゴル語を主とする約200件の文書を研究すべく、2001年度の特定課題研究助成費を得て研究を開始し、02年度に科学研究費基盤研究(B)(2)が05年度まで取れた結果、本助成費による研究の期間と合わせて、計5年間研究する態勢が整った。研究初年度の01年度は本助成費だけ使って研究の基礎固めを行い、11月に内蒙古大学蒙古学研究院の斉木徳道爾吉教授と共同研究に関する協定結び、文書の写真の一部を受け取り、03年3月には同文書のカラーネガフィルムを受け取った。そして02年度に焼付け等を行い、本格的な研究を始めた。一部未入手ものの確保と若干の断片の保存処理の実施が03年度以後の課題として残されているが、ともかく01年度に7回研究会を開き、02年度には週1回から2回研究会を開き、状態のよい文書からローマナイズと和訳を付ける作業を順次行い、9月に内蒙古大学を訪問してローマナイズの方法等について打ち合わせ、12月にも同大学に出かけて1週間共同研究を実施し、ローマナイズ方法等について詰めを行い、また2、3の文書について共同でローマナイズと訳・注を付ける作業を試みて、本研究に関する基本方針をほぼ定め終わった。また日本側の研究の過程で原文書の参照が必要と思われたものについて原文書をチェックした。なおチベット語文書、ウイグル語文書、ペルシャ語文書等については、担当研究分担者が、個別に研究を進めている。以上によって、これまでに文書の主なものはほぼローマナイズを終わり、またそれらについて第1回目の和訳を終わっている。

  • モンゴル牧畜社会の研究

    1998年  

     概要を見る

     中国内モンゴルの牧畜については、中国各地の図書館に収蔵されている和文図書の調査・収集と文献目録データベースへの登録を行った。中でも呼倫貝爾盟牧畜関係文献については、未見のものをいくつか集めることができた。これらを、これまで収集した文献と合せると、革命前の呼倫貝爾の地域の牧畜について、ある程度研究をまとめる見通しが立ったと考えている。 モンゴル国側の牧畜については、現地調査を実施し、8月12日から9月4日にかけて、モンゴル国科学アカデミー歴史研究所の招待によって、首都ウランバートルに飛び、そこからモンゴル国東部に位置し内モンゴルに隣接する、ドルノド・アイマグ(県)とスフバータル・アイマグを車でまわり、各アイマグで二つずつのソム(下級行政単位)、合計4ソムを調査した。調査方法は、おもに各ソムの牧民の家に出かけて現地で聞き取りをするというものであり、各ソムの牧民の家の、協同組合(ネグデル)時代とその前後の時期の三つのいずれか、あるいは二つの時期、場合によって三つの時期の牧畜の状況を、季節的移動の問題と乳製品製造方法に主眼を置いて調べ、多くの資料を得た。 四つのソムのうちドルノド・アイマグのフルンボイル・ソムは、第二次大戦終結時の混乱のさなか、中国の内モンゴル自治区の呼倫貝爾盟のシネバルガ左旗からモンゴル国側に逃亡してきた人々から成るソムであり、その調査によって、革命前のシネバルガ左旗の牧畜状況も含めて資料を得ることができた。これをこれまで収集した文献資料や1995年の現地調査によって得た資料と合せて分析すれば、シネバルガ左旗の革命前の牧畜状況と、その後のモンゴル国側と中国側に分れ住んだそれらバルガ族の牧畜の変化の状況を跡付け、比較対照することができるのではないかと考えている。なお呼倫貝爾盟のシネバルガ左旗からモンゴル国側に逃亡して、ドルノド・アイマグにフルンボイル・ソムを建設するまでの過程をまとめた文献を入手したので、和訳した。

  • 内蒙古現代牧畜社会の研究

    1997年  

     概要を見る

    文献類の調査・収集については、日本の第二次大戦敗戦時に満洲国内各地図書館等および満洲国外の各地図書館等に残された日文図書・文書類の目録が、近年中国から相次いで刊行されているので、それらのいくつか、例えば『遼寧省档案館蔵日文資料目録』等を入手して調査・検討し、国内で未見の文献類が多数存在していることを確認した。今後それらを調査し読むことが不可欠である。だがこのことは中国の事情によって、相当困難な作業となろう。また本学中央図書館蔵のマイクロフィルムを調査し、一定の成果をあげた。夏に北京と内モンゴルの書店で関係文献を購入し、これまでの購入分と合せて、革命後中国で刊行された内モンゴル牧畜関係の文献のかなりのものが入手できたと考えている。 現地調査については、8月20日~9月14日に中国に出張し、内蒙古自治区の哲里木盟、興安盟、呼倫貝爾盟の各地をまわった。哲里木盟と興安盟に行ったのは、半牧半農地域やほぼ農民化したモンゴル族の家も調査する必要があるとの判断による。だが最近の中国側の厳しい姿勢によって、実質的な調査はきわめて困難であった。ただし1996年1月および11月に発送した質問および1997年夏に人に託した質問に対する回答がかなり寄せられたので、それらを読む作業を相当時間行った。その結果、これまでの調査結果と合せて、今後一定の補充調査をすれば、純牧畜地帯と半農半牧地帯の内モンゴルの牧畜および牧畜社会を分析・研究することは十分に可能な段階に到達したと判断している。 今年度までの調査によって、内モンゴルの牧畜関係の文献調査や現地調査が一定の段階に達した。今後残されているのは、調査・収集した資料の整理・検討を本格的に行うこと、中国内の日文資料の調査と複写類の入手に努めること、1998年度に内モンゴルの状況と比較するためにモンゴル国側の状況を調査することである。研究成果の発表:1998年2月、早稲田大学大学院文学研究科、『早稲田大学大学院文学研究科紀要』第43冊第4分冊、「興安四省実態調査について-非開放蒙地の調査を中心に-」

  • モンゴル文を中心とするモンゴル関係文献の調査と文献目録の作成

    1996年  

     概要を見る

     早稲田大学図書館では、1994年度と1995年度に、中国で刊行されたモンゴル関係文献のうち、辞書・歴史・宗教・地理・牧畜・古典文学等のものが集中的に、収集・購入され、現在、一応見るべきコレクションとなっている。言うまでもなく、中国には、モンゴル国よりも多くのモンゴル人が居住し、伝統的なモンゴル文字によって多数の文献が刊行され、またモンゴル関係漢語文献も数多く刊行されている。それらの大多数は、いわゆる文化大革命終結後の1980年代以後に刊行されたものである(刊行年月不明のものを除き、1970年代以前に刊行されたのは14冊のみ)。 私はこれらのうち、今回早稲田大学図書館に収蔵された上述の諸分野の図書639冊を調査し、モンゴル文文献の書題と著編者名をすべてローマナイズし、かつ書題・著編者の漢語訳やその他の書誌情報を書きとめた。次いで、それらの書誌情報をコンピュータに入力してデータベース「早稲田大学蔵中国刊モンゴル文文献目録」を作成し、すでにほとんど出来上がっている。なお漢語文献の収集冊数も、かなりの規模に達しており、今回大半のものを調査し終っている。今後、上記データベースに、図書館側が図書番号を付するのを待って、図書番号も入力し、第二水準以上の漢字を作製し、データベース構造を整えて、外部公開の諸条件を検討し、近い将来ホームページを通して外部に公開するつもりである。また図書館側の協力を得て、一定部数を目録として刊行することになっている。なお今後引き続き、データベースの拡充をはかる予定である。