2024/06/19 更新

写真a

マルモト タカシ
丸本 隆
所属
法学学術院
職名
名誉教授
学位
文学修士 ( 早稲田大学 )

経歴

  • 2015年04月
    -
    継続中

    早稲田大学名誉教授

  • 1992年04月
    -
    2015年03月

    早稲田大学法学部(法学学術院)教授

  • 1985年04月
    -
    1992年03月

    早稲田大学法学部助教授

  • 1980年04月
    -
    1985年03月

    茨城大学人文学部助教授

  • 1976年01月
    -
    1980年03月

    大阪外国語大学外国語学部専任講師

  • 1974年04月
    -
    1975年12月

    大阪外国語大学外国語学部助手

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学歴

  • 1971年04月
    -
    1974年03月

    早稲田大学   大学院文学研究科修士課程   ドイツ文学  

  • 1966年04月
    -
    1968年03月

    京都大学   文学部   国語国文学専攻  

  • 1964年04月
    -
    1966年03月

    京都大学   文学部   教養課程  

委員歴

  • 1983年
    -
    1991年

    日本独文学会  編集委員(1983-1985) 渉外委員(1989-1991)

所属学協会

  •  
     
     

    日本独文学会

  •  
     
     

    日本音楽学会

  •  
     
     

    日本演劇学会

  •  
     
     

    The Musicological Society of Japan

  •  
     
     

    Japanese Society for Theatre Reserch

研究分野

  • 美術史 / 美学、芸術論

研究キーワード

  • 独文学

  • 演劇学

  • オペラ学

  • German Literature

  • Theatre Studies

  • Opera Studies

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論文

  • オペラの「虚像」と「実像」 ―オペラは研究対象となりうるか?

    丸本 隆

    『人文論集』(早稲田大学法学会)   53   200 - 170  2015年02月

  • ヴェルディとリソルジメント・オペラ ―オペラ研究の(不)可能性をめぐって

    丸本隆

    日本演劇学会紀要『演劇学論集』   57   75 - 95  2014年02月

書籍等出版物

  • パリ・オペラ座とグランド・オペラ

    丸本 隆, 嶋内 博愛, 添田里子, 中村仁, 森佳子編( 担当範囲: 序論「グランド・オペラとは何か?(5-13)、ジャンルとしてのグランド・オペラ(16-25)、グランド・オペラの歴史的・社会的背景(26-42)、グランド・オペラとナショナリズム(43-62)、ヴェルディとパリ(277-299)、オペラ座のバレエ文化とグランド・オペラ(370-391))

    森話社  2022年03月 ISBN: 9784864051668

  • 追悼越部暹先生 ドイツ演劇・文学研究

    丸本 隆( 担当: 分担執筆,  担当範囲: ヴァイマル共和国時代の演劇 ―ダイナミズムの根源を探る(201-214))

    2018年

  • キーワードで読む オペラ/音楽劇研究ハンドブック

    丸本 隆( 担当: 共編者(共編著者),  担当範囲: オペラ/音楽劇、オペラ研究、ナショナリズム、モーツァルト②、ヴェルディ②、ナンバー、バロック・オペラ/バロック・オペラ(イタリア)、オペレッタ)

    アルテスパブリッシング  2017年

  • Peter Kapitza, unser Freund, unser Lehrer

    丸本 隆( 担当: 分担執筆,  担当範囲: “オペラとナショナリズム”論の手がかりを求めて(99-103))

    同学社  2016年

  • Enacting Culture. Japanese Theater in Historical and Modern Contexts

    ( 担当: 分担執筆)

    2012年 ISBN: 9783862050390

  • Japanese Theatre Transcultural. German and Italian Intertwinings.

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: Comedy and Laughter on the Japanese and German Stage.(51-68))

    Munich: Iudicium  2011年 ISBN: 9783862050260

  • 演劇インタラクティヴ 日本×ドイツ

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: ドイツの日本演劇受容にみる異文化「誤解」のダイナミズム―「能まがい」「歌舞伎もどき」が投じた波紋―(89-113))

    早稲田大学出版部  2010年 ISBN: 9784657102010

  • 公共劇場の10年

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: ”劇場監督”制度からみたドイツの公共劇場(159-178))

    美学出版  2010年 ISBN: 9784902078220

  • オペラ学の地平―総合舞台芸術への学際的アプローチ II

    ( 担当: 共編者(共編著者),  担当範囲: はじめに―オペラ学の確立を目指して(11-16)、ヴェルディの《マクベス》 -シェイクスピア劇をめぐる「前衛的」実験(123-141))

    彩流社  2009年 ISBN: 9784779114182

  • Yamamoto Yūzō / Bertolt Brecht. Chink Okichi / Die Judith von Shimoda.

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: From The Story of Chink Okichi to Die Judith von Shimoda.(129-174))

    Regensburg: Selbstverlag des Studententheaters  2009年 ISBN: 9783882463248

  • Fünf Theaterstücke aus Japan (1994-2004) [Übersetzung aus dem Japanischen]

    ( 担当: 共訳)

    Iudicium Verlag München  2008年 ISBN: 9783891298664

  • 『演劇学のキーワーズ』

    ( 担当: 共編者(共編著者),  担当範囲: オペレッタ、ハッピー・エンド、叙事的演劇/異化効果、演劇文化環境(日本における)、演劇教育(ドイツにおける)、ジェンダー/俳優、宝塚歌劇)

    ぺりかん社  2007年 ISBN: 9784831511713

  • 『新装改訂版 ブレヒト作業日誌 上』

    ( 担当: 共訳)

    河出書房新社  2007年 ISBN: 9784309706283

  • 『新装改訂版 ブレヒト作業日誌 下』 (共訳)

    ( 担当: 共訳)

    河出書房新社  2007年 ISBN: 9784309706290

  • 『現代ドイツのパフォーミングアーツ』

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: 「ドイツの演劇制度」21-23)

    三元社  2006年

  • 『初期オペラの研究 ―総合舞台芸術への学際的アプローチ』

    ( 担当: 編集,  担当範囲: 「序章 オペラ研究の現状と課題 ―学際的・総合的アプローチを目指して」9-26、「18世紀オペラのダイナミズムとジングシュピール ―特にヒラーとモーツァルトにみる」257-282))

    彩流社  2005年

  • Befremdendes Lachen

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: Der Einklang von Sprach- und Körperkomik. Die Virtuosität der Monodramen Issey Ogatas. 193-204)

    Iudicium Verlag München  2005年 ISBN: 3891298889

  • ドイツの笑い・日本の笑い -東西の舞台を比較する-

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: 「日独の舞台に笑いはあるか? ―二つの「遅れてきた国」を比較する」141-217))

    (松本工房)  2003年 ISBN: 4944055374

  • 『オペラの18世紀 ― バロックからモーツァルトへ』

    ( 担当: 編集,  担当範囲: 「序章 バロックからモーツァルトへ」11-37、「《乞食オペラ》と三人目のジョン ―ヨハン・クリストフ・ペープシュ」55-75、「ロンドンで花開いた「ドイツ系」イタリア・オペラ ―ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル」117-137、「モーツァルトに道を譲った時代の寵児 ―ヨハン・アードルフ・ハッセ」139-156、「大王とともに歩んだオペラ人生 ―カール・ハインリヒ・グラウン」157-172))

    彩流社  2003年

  • Deutsche Grammatik. Eile mit Weile & Spaß !

    ( 担当: 共著)

    郁文堂  1995年 ISBN: 4261011018

  • 世界の古書店II

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: エルベ河畔の“古書店文化”-ドイツ・ハンブルク、224-231)

    丸善(丸善ライブラリー 117)  1995年 ISBN: 4621051598

  • ベルリン 1989 (翻訳)

    ( 担当: 共訳)

    大月書店  1990年 ISBN: 4272230158

  • 肝っ玉おっ母と子供たち (上演台本)

    ( 担当: 単訳)

    劇団「無名塾」  1988年

  • ブレヒト ― 叙事的演劇の発展 (クヴェレ会 ドイツ文学研究叢書5)

    ( 担当: 分担執筆,  担当範囲: 「『イエスマン』『ノーマン』など ―ブレヒト教育劇における「日本戯曲改作物」71-99)

    クヴェレ会  1980年

  • ベルトルト・ブレヒト作 『ブレヒト作業日誌』3 (1942-1947)

    ( 担当: 共訳)

    河出書房新社  1977年

  • ベルトルト・ブレヒト作 『ブレヒト作業日誌』4 (1947-1955)

    ( 担当: 共訳)

    河出書房新社  1977年

  • ベルトルト・ブレヒト作 『ブレヒト作業日誌』1 (1938-1941)

    ( 担当: 共訳)

    河出書房新社  1976年

  • ベルトルト・ブレヒト作 『ブレヒト作業日誌』2 (1941-1942)

    ( 担当: 共訳)

    河出書房新社  1976年

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講演・口頭発表等

  • ヴェルディ・オペラとは何か?― 受容・評価・解釈をめぐる諸相と変転のダイナミズム

    早稲田大学オペラ/音楽劇研究所2013年度6月例会(オペラ研究会)  

    発表年月: 2013年

  • オペラ/音楽劇研究の(不)可能性とヴェルディ・オペラの場合

    2013年度日本演劇学会全国大会総括講演  

    発表年月: 2013年

  • 宝塚歌劇 -日本における西洋の台詞演劇・音楽劇受容の文脈において[ドイツ語]

    発表年月: 2008年

  • ドイツ/ヨーロッパ(特にベルリン)におけるオペラ研究とオペラ文化の新しい動き

    早稲田大学演劇博物館GCOE「オペラ/音楽劇の総合的研究」プロジェクト、2008年度第3回研究会  

    発表年月: 2008年

  • Takarazuka-"Oper" -im Kontext der Rezeption westlichen Sprech- und Musiktheaters in Japan

    Mori-〓gai-Gedenkst〓tte der Humboldt-Universit〓t Berlin  

    発表年月: 2008年

  • オペラ/音楽劇における喜劇的要素とオペレッタ

    オペラ/音楽劇における喜劇的要素とオペレッタ  

    発表年月: 2006年

  • オペラ/音楽劇における喜劇的要素とオペレッタ

    早稲田大学演劇博物館21世紀COEプロジェクト「オペラ・音楽劇の演劇学的アプローチ」2006年度第1回研究発表会  

    発表年月: 2006年

  • オペラ研究の可能性と演劇学 -ドイツの現状を参照しつつ

    日本演劇学会 全国大会 「演劇史再考」  

    発表年月: 2005年

  • ドイツの劇場文化とその担い手をめぐって (統一テーマ「市民文化の構造転換 -18世紀から19世紀へ-」)

    早稲田大学西洋史研究会第47回大会  

    発表年月: 2005年

  • オペラ研究の現状と課題 -学際的・総合的アプローチを目指して

    早稲田大学演劇博物館21世紀COEプロジェクト「オペラ・音楽劇の演劇学的アプローチ」2004年度第2回研究発表会  

    発表年月: 2004年

  • オペラの18世紀

    ゲルマニスティネンの会関東支部 夏季研究会  

    発表年月: 2004年

  • 18世紀のオペラ・ジャンルとモーツァルトのオペラ

    早稲田大学演劇博物館21世紀COEプロジェクト「オペラ・音楽劇の演劇学的アプローチ」2004年度第7回研究発表会  

    発表年月: 2004年

  • 宝塚歌劇の伝統と現在[ドイツ語]

    ライプツィヒ大学演劇研究所  

    発表年月: 2004年

  • ドイツの劇場空間 ―ジングシュピール―

    東京音楽大学公開講座  

    発表年月: 2004年

  • Das Frauen-Ensemble Takarazuka, seine Tradition und Gegenwart

    Institut f〓r Theaterwissenschaft der Universitaet Leipzig  

    発表年月: 2004年

  • オペラ/音楽劇の演劇学的アプローチの可能性を探る - 17、18世紀を対象に

    早稲田大学演劇博物館21世紀COEプロジェクト「オペラ・音楽劇の演劇学的アプローチ」第5回研究発表会  

    発表年月: 2003年

  • 寅さん映画とイッセー尾形[ドイツ語]

    学術振興会日独共同研究「滑稽の担い手としての舞台と戯曲 ―日独比較演劇史的研究(ベルリン大学)  

    発表年月: 2001年

  • Torasan-Film und Issey Ogata

    B〓hne und Drama als Tr〓ger von der Komik (Humboldt-Universit〓t Berlin)  

    発表年月: 2001年

  • 歌舞伎における滑稽 ―バロック・オペラとの比較において[ドイツ語]

    学術振興会日独共同研究「滑稽の担い手としての舞台と戯曲 ―日独比較演劇史的研究(ミュンヒェン大学)  

    発表年月: 2000年

  • Das Komische auf der Kabuki-B〓hne im Vergleich zur Barockoper

    B〓hne und Drama als Tr〓ger von der Komik (Universit〓t-M〓nchen)  

    発表年月: 2000年

  • 日本におけるドイツ語の授業 -問題と帰結 [ドイツ語]

    発表年月: 1997年

  • 最近の演劇状況に見る統一ドイツの光と影 (シンポジウム統一テーマ「ドイツ統一後の文学状況」)

    世界文学会研究懇話会/東京学芸大学  

    発表年月: 1997年

  • Deutschunterricht in Japan - Probleme und Konsequenzen

    Regio-Arbeitsgemeinschaft Deutsch als Fremdsprache/Universitaet Freiburg  

    発表年月: 1997年

  • ドイツの演劇政策について

    日本演劇学会分科会・西洋比較演劇研究会「第22回例会」/成城大学  

    発表年月: 1990年

  • 東西ドイツ演劇の「統一」

    日本演劇学会秋季大会/近畿大学  

    発表年月: 1990年

  • 歴史としてのDDR

    ワイマル友の会「第8回研究懇談会」/早稲田大学  

    発表年月: 1990年

  • 最近の西ドイツの演劇事情

    早稲田大学文学部ドイツ文学会「第54回研究発表会」/早稲田大学  

    発表年月: 1989年

  • ドイツの演劇・オペラ文化

    ハンブルク日本人会/Hotel Atlantic  

    発表年月: 1988年

  • ワイマル共和国時代の演劇(二・三の問題点)

    早稲田大学文学部ドイツ文学会「第50回研究発表会」/早稲田大学  

    発表年月: 1987年

  • ブレヒトの日本演劇との関係 [ドイツ語]

    大阪ゲーテ・インスティトゥート  

    発表年月: 1984年

  • ドイツの森・茨城の森

    茨城放送(全6回 1984.10-1985.3)  

    発表年月: 1984年

  • Brechts Beziehungen zum japanischen Theater

    4. Ferienseminar fuer Germanisten  

    発表年月: 1984年

  • ピスカートアとフォルクスビューネ

    ワイマル友の会「第10回秋季研究集会」/早稲田大学  

    発表年月: 1983年

  • P.ハックスの『プルンデルスワイレルンの年の市』

    ワイマル友の会「第3回秋季研究集会」/早稲田大学  

    発表年月: 1976年

  • 文化庁国語課委託共同研究:日本語教育のための日本語と主要外国語との音声の対照研究(担当「日本語・ドイツ語音声の比較」)

    東京・文化教育会館  

    発表年月: 1975年

  • 研究分科会 演劇Ⅱ ペーター・ワイスと記録的演劇 1.『追究』について

    日本独文学会「秋季研究発表会」/独協大学  

    発表年月: 1974年

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 19世紀パリのグランド・オペラ―ジャンルの生成からトランスナショナルな展開へ

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2020年04月
    -
    2023年03月
     

    丸本 隆, 東 晴美, 嶋内 博愛, 奥 香織, 平野 恵美子, 澤田 敬司, 岡本 佳子

     概要を見る

    2021年度のもっとも大きな実績として『パリ・オペラ座とグランド・オペラ』(森話社、2022年3月)の刊行が挙げられる。
    本著は、Ⅰオペラ座とグランド・オペラ、Ⅱ作曲家と作品(1)、Ⅲ作曲家と作品(2)、Ⅳグランド・オペラの構成要素、Ⅴグランド・オペラとバレエ、Ⅵ海外での受容と展開、で構成される。具体的には、Ⅰはグランド・オペラをオペラ研究史に位置づける考察(ジャンルとしてのグランド・オペラ、グランド・オペラの歴史的・社会的背景、グランド・オペラと「ナショナリズム」)。Ⅱはグランド・オペラの作品や作曲家についての個別研究(オベール《ポルティチの唖娘》、ロッシーニ《ギヨーム・テル》、マイアーベーア《悪魔ロベール》、アレヴィ《ユダヤの女》、マイアーベーア《ユグノー教徒》、同《預言者》)。Ⅲはグランド・オペラと同時代の諸ジャンル等との広範な影響関係についての、作品や作曲家を軸にした研究(モーツァルト《魔笛》と《イシスの秘儀》、ヴェーバー《魔弾の射手》と《森のロバン》、ドニゼッティとオペラ座、ヴァーグナーとグランド・オペラ、ヴェルディとパリ)。Ⅳはグランド・オペラを構成する諸要素についての研究(音楽・歌唱・オーケストラ)、台本作家スクリーブ、舞台美術と演出、グランド・オペラにおける「タブロー」の手法と実践)。Ⅴはグランド・オペラにおけるバレエの研究(オペラ座のバレエ文化とグランド・オペラ、ヴェルディと「オペラのなかのバレエ」、ロシアのグランド・オペラとバレエ)、Ⅵは海外におけるグラン ド・オペラの受容(日本、および植民地オーストラリア)、最後にパリ・オペラ史年表、といった内容になっている。
    以上のように、歴史的・社会的背景、各作品の特徴、他の文化圏における影響などを考察することで、これまでオペラ史であまり扱われてこなかった19世紀グランド・オペラの重要性が明らかになったといえる。

  • ドイツにおけるヴェルディ・オペラ受容の歴史的変遷とその意味をめぐって

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2012年04月
    -
    2015年03月
     

    丸本 隆

     概要を見る

    日本ではオペラ(そしてヴェルディ)研究の立ち遅れが目立つ。本研究者はその現状を踏まえ、前回の科研費で開始した「ドイツとイタリアの関係性」の視点によるヴェルディ研究を発展させるものとして本研究を位置づけ、ドイツにおける受容に焦点を絞りつつ、ヴェルディ・オペラの解明を試みた。そのために海外に出張して研究者との交流や資料収集を行うなどして、資料の解読とデータベース化に努めた。その結果、ヴェルディ・オペラの、独・伊の文化的文脈に沿った受容の違いを分析し、その洞察を深めることができた。成果の一部は学会での発表や紀要で公表し、当初予定した本研究テーマによる出版物の刊行へとつながる基盤が形成された。

  • ヴェルディ・オペラの総合研究の一環としての「イタリア」と「ドイツ」の関係性の考察

    日本学術振興会  科学研究費助成事業

    研究期間:

    2009年
    -
    2011年
     

    丸本 隆

     概要を見る

    オペラ研究はまだ歴史が浅いものの、近年、諸外国での発展ぶりは目覚ましい。一方、日本では依然としてこの分野での立ち遅れが目立ち、オペラの代表格ともいえるヴェルディの場合ですら、学術レベルにおいて、その重要性にふさわしい取り組みがなされているとは言い難い状況にある。本研究者はそうした現状の中で、日本のヴェルディ研究の飛躍に貢献しうる可能性を意識しつつ、これまで行ってきたドイツ文学・演劇学研究の実績を踏まえた「ドイツとの関係性」というテーマを手がかりとする、ヴェルディ・オペラへの本格的な学術的アプローチを試みた。その成果は、研究期間中に発表した論文にも一定程度反映されているが、今後早い時期に、本研究課題に直結するまとまった論考を完成すべく、現在執筆を進めている。

  • (文部科学省)早稲田大学演劇博物館グローバルCOEプログラム

    共同研究

    研究期間:

    2007年
    -
    2011年
     

  • The Tsubouchi Memorial Theatre Museum Global COE Program

    Cooperative Research

    研究期間:

    2007年
    -
    2011年
     

  • (文部科学省)学術フロンティア推進事業 日亜・日欧比較演劇総合研究プロジェクト

    共同研究

    研究期間:

    2003年
    -
    2007年
     

  • The Tsubouchi Memorial Theatre Museum Project: Comparative Theatre studies between Japan, Asia and Europe

    Cooperative Research

    研究期間:

    2003年
    -
    2007年
     

  • (文部科学省)早稲田大学演劇博物館21世紀COEプログラム

    共同研究

    研究期間:

    2002年
    -
    2006年
     

  • The Tsubouchi Memorial Theatre Museum 21st Century COE Program

    Cooperative Research

    研究期間:

    2002年
    -
    2006年
     

  • 滑稽の担い手としての舞台と戯曲

    国際共同研究

    研究期間:

    2000年
    -
    2002年
     

  • Bühne und Drama als Träger der Komik

    International Joint Research Projects

    研究期間:

    2000年
    -
    2002年
     

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Misc

  • シラー劇とヴェルディの幸せな出会い

    丸本隆

    新国立劇場公演パンフレット     28 - 31  2021年05月

  • 「肝っ玉」は逞しく生き延びるが…… 無名塾二十九年ぶりの公演に寄せて

    丸本 隆

    無名塾「肝っ玉おっ母と子供たち」公演パンフレット     5 - 5  2017年10月

  • 長木誠司著 “オペラの20世紀” 平凡社

    丸本 隆

    図書新聞   ( 3242 )  2016年02月

    書評論文,書評,文献紹介等  

  • From Chink Okichi to the Judith of Shimoda: Brechts Incomplete Attempt to Adapt a Drama by Yuzo Yamamoto (2)

    Marumoto, Takashi

    Theatre and Film Studies 2011/International Institute for Education and Research in Theatre and Film Arts, Global COE Programme, Theatre Museum, Waseda University   ( 6 ) 149 - 158  2012年

  • From Chink Okichi to the Judith of Shimoda: Brechts Incomplete Attempt to Adapt a Drama by Yuzo Yamamoto (1)

    Marumoto, Takashi

    Theatre and Film Studies 2010/International Institute for Education and Research in Theatre and Film Arts, Global COE Programme, Theatre Museum, Waseda University   ( 5 ) 71 - 98  2011年

  • 書評 平田栄一朗著 『ドラマトゥルク 舞台芸術を進化/深化させる者』

    丸本隆

    週刊読書人/(株)読書人   ( 2875 ) 6  2011年

  • From Chink Okichi to the Judith of Shimoda: Brechts Incomplete Attempt to Adapt a Drama by Yuzo Yamamoto (1)

    Marumoto, Takashi

    Theatre and Film Studies 2010/International Institute for Education and Research in Theatre and Film Arts, Global COE Programme, Theatre Musium, Waseda University   ( 5 ) 71 - 98  2011年

  • オペラ≪ブロウチェク氏の旅行≫の世界 ― 「九人」の台本作者とヤナーチェクの音楽

    丸本隆

    Symphony/東京交響楽団     13 - 15  2009年

  • Opera Culture in Japan - Is the Recent Boom Genuine?

    MARUMOTO, Takashi

    Japan Spotlight/Japan Economic Foundation   26 ( 1 ) 52 - 53  2007年

  • Opera Culture in Japan: Part 2 - 1st Opera Performance in Japan & Its Consequences

    MARUMOTO, Takashi

    Japan Spotlight/Japan Economic Foundation   26 ( 2 ) 52 - 53  2007年

  • Opera Culture in Japan - Is the Recent Boom Genuine?

    MARUMOTO, Takashi

    Japan Spotlight/Japan Economic Foundation   26 ( 1 ) 52 - 53  2007年

  • Opera Culture in Japan: Part 2 - 1st Opera Performance in Japan & Its Consequences

    MARUMOTO, Takashi

    Japan Spotlight/Japan Economic Foundation   26 ( 2 ) 52 - 53  2007年

  • ヤナーチェク72歳の冒険 ―「マクロプロスの秘事」

    丸本隆

    Symphony/東京交響楽団     14 - 15  2006年

  • Das Frauen-Ensemble Takarazuka, seine Tradition und Gegenwart(宝塚歌劇の伝統と現在[原文独語])

    MARUMOTO, Takashi

    演劇センター紀要/早稲田大学21世紀COEプログラム〈演劇の総合的研究と演劇学の確立〉   Ⅳ   272 - 275  2005年

  • 宝塚歌劇の伝統と現在―ドイツ人のためのTAKARAZUKA入門

    丸本隆

    演劇センター紀要/早稲田大学21世紀COEプログラム〈演劇の総合的研究と演劇学の確立〉   Ⅳ   264 - 267  2005年

  • Das Frauen-Ensemble Takarazuka, seine Tradition und Gegenwart(宝塚歌劇の伝統と現在[原文独語])

    MARUMOTO, Takashi

    演劇センター紀要/早稲田大学21世紀COEプログラム〈演劇の総合的研究と演劇学の確立〉   Ⅳ   272 - 275  2005年

  • 国際研究集会「演劇研究の現在」(2003/3 早稲田大学)西洋演劇理論部門(ドイツ)[基調報告者 ペトラ・シュトゥーバー]

    丸本隆

    演劇研究センター紀要/早稲田大学21世紀COEプログラム<演劇の総合的研究と演劇学の確立>   Ⅱ  2004年

  • マイニンゲンのもうひとつの演劇改革? ― 女優の歴史に一石を投じたゲオルク二世 ―

    丸本隆

    マイニンゲン宮廷劇団と演劇博物館/早稲田大学演劇博物館(世界の演劇博物館 調査・研究交流プロジェクト編)     34 - 38  2003年

  • 古典のモデルチェンジ - 『セチュアンの善人』を見て -

    丸本隆

    小劇場/池袋小劇場   No.90  2002年

  • Warum kümmern sie sich immer um die nächste Prüfung?- Einige Probleme des Deutschunterrichts für die japanischen Lerner (どうして彼らはいつも次の試験のことばかり気にするのか ―日本人学習者にドイツ語を教える際のいくつかの問題点[原文ドイツ語])

    MARUMOTO, Takashi

    人文論集/早稲田大学法学会   37   133 - 152  1999年

  • 全能の総監督と民主的コントロール? - 制度的側面からみたドイツ演劇 -

    丸本隆

    ドイツ文学/日本独文学会   103   111 - 121  1999年

  • 世界の演劇学校 No.6 ドイツ オットー・ファルケンベルク学校

    丸本隆

    Cocoon/東急文化村   7   24 - 25  1999年

  • Warum kümmern sie sich immer um die nächste Prüfung?- Einige Probleme des Deutschunterrichts für die japanischen Lerner (どうして彼らはいつも次の試験のことばかり気にするのか ―日本人学習者にドイツ語を教える際のいくつかの問題点[原文ドイツ語])

    MARUMOTO, Takashi

    人文論集/早稲田大学法学会   37   133 - 152  1999年

  • Der Mensch henkt, Gott lenkt? Botho Strauβ : Ithaka (人が屠り、神が導く? ボート・シュトラウス作『イータカ』 [原文ドイツ語])

    MARUMOTO, Takashi

    Waseda-Blaetter/早稲田大学ドイツ語学・文学会   5   99 - 106  1998年

  • ドイツ統一・光と影 -ベルリンの演劇状況にみる

    丸本隆

    世界文学/世界文学会   87   1 - 10  1998年

  • Der Mensch henkt, Gott lenkt? Botho Strauβ : Ithaka (人が屠り、神が導く? ボート・シュトラウス作『イータカ』 [原文ドイツ語])

    MARUMOTO, Takashi

    Waseda-Blaetter/早稲田大学ドイツ語学・文学会   5   99 - 106  1998年

  • ドイツ演劇制度の研究(5)

    人文論集/早大法学部   No.33   49 - 73  1995年

  • ドイツ演劇制度の研究(4)

    人文論集/早大法学部   No.32  1994年

  • ドイツ演劇制度の研究(3)

    人文論集/早大法学部   No.31   105 - 138  1993年

  • >ANGELUS NOVUS< 誕生の瞬間

    ANGELUS NOVUS/早稲田大学大学院文学研究科独文専攻   20号  1992年

  • ドイツ演劇制度の研究(2)

    人文論集/早大法学部   No.30   121 - 151  1992年

  • ドイツ演劇制度の研究(1)

    人文論集/早大法学部   No.29   59 - 97  1991年

  • 池袋小劇場の『肝っ玉』上演によせて

    小劇場/池袋小劇場   No.56  1991年

  • ドイツ統一と「東ドイツ演劇」の行方

    手帖のはしに/中村英雄先生追悼論集    1991年

  • あるドイツ的人間関係 住宅事情編

    ALMA/オーストリアライブラリー   1号   44  1990年

  • 外国語の手引き「ドイツ語」

    早大語学教育研究所/ILT NEWS   特別号  1990年

  • テレビ漬けとハンバーガー ドイツ気質はどこへ行った?

    ALMA/オーストリアライブラリー   2号   42  1990年

  • ハンブルク大学の学生スト

    BRUNNEN/郁文堂   Nr.36  1989年

  • ブレヒトの「三文映画」構想について -その2 三文素材の展開

    世界文学/世界文学会   No.67   46 - 56  1988年

  • 人間が猿化するにあたってのコンピューターの役割? -クレッツ作『魚でもなく肉でもなく』

    ヨーロッパ文学研究/早大文学部(特集号<ヨーロッパ文学の現状と展望>)     201 - 206  1988年

  • 肝っ玉おっ母と観客たち

    肝っ玉おっ母と子供たち/無名塾公演パンフレット    1988年

  • ブレヒトの「三文映画」構想について -その1 『三文オペラ』から『瘤』へ

    世界文学/世界文学会   No.64  1986年

  • ピスカートアとフォルクスビューネ

    研究報告/ワイマル友の会   9   9 - 25  1984年

  • 『女人哀詞』から『下田のユーディット』へ -ブレヒトにおける唐人お吉伝説について

    人文学科論集/茨城大学   15号   21 - 49  1982年

  • 研究だより「下田のユーディット・・・」

    学園だより/茨城大学   第41号  1981年

  • ドイツにおける日本演劇受容の問題点 -19世紀末~1930年

    日本語日本文化/大阪外国語大学   9号   93 - 122  1980年

  • Brechts Beziehungen zum japanischen Theater (ブレヒトの日本演劇との関係 [ドイツ語])

    MARUMOTO, Takashi

    4. Ferienseminar fuer Germanisten/大阪ゲーテ・インスティトゥート    1979年

  • ベルリンで見たレオンスとレーナ

    ビューヒナーと現代/吉田次郎教授定年退官記念論集    1979年

  • 「酔った」世界と「醒めた」劇作家と異化効果 -ブレヒトの初期戯曲『夜打つ太鼓』について

    Sprache und Kultur/大阪外国語大学   14号   57 - 70  1979年

  • Brechts Beziehungen zum japanischen Theater (ブレヒトの日本演劇との関係 [ドイツ語])

    MARUMOTO, Takashi

    4. Ferienseminar fuer Germanisten/大阪ゲーテ・インスティトゥート    1979年

  • 過去の克服:『グントリングの一生フリードリヒ大王レッシングの眠り夢叫び』

    外国演劇研究/外国演劇研究会「ハイナー・ミュラー -歴史と生産のドラマ」   1号  1978年

  • シェイクスピア改作劇:『マクベス』

    外国演劇研究/外国演劇研究会「ハイナー・ミュラー -歴史と生産のドラマ」   1号  1978年

  • P.ハックスの『プルンデルスワイレルンの年の市』 -読者・上演・観客-

    「研究報告」(ワイマル友の会)   2  1977年

  • アリストパネスと現代、

    大阪労演   No.322  1976年

  • アリストパネス劇改作をめぐる「古典主義作家」ペーター・ハックスの理論と実際

    Sprache und Kultur/大阪外国語大学   11号  1976年

  • ブレヒト演劇における「肯定的ヒーロー」の問題点 -グルシェ像を中心に-

    Sprache und Kultur/大阪外国語大学   10号   1 - 12  1975年

  • ペーター・ハックス 『ロボジッツの戦い』(訳と解説)

    Angelus Novus/早稲田大学文学研究科独文専修   1号  1973年

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特別研究期間制度(学内資金)

  • ドイツ/西欧の舞台芸術の総合演劇学的研究

    2007年03月
    -
    2008年03月

    ドイツ   フンボルト大学

特定課題制度(学内資金)

  • ドイツにおけるヴェルディ・オペラ受容の歴史的変遷とその意味をめぐって

    2014年  

     概要を見る

    本研究は、2012年度より行ってきた本研究者を代表者とする科学研究費とテーマを同じくし、その研究を補完すべく目標設定されたものである。科研費に関しては本年度が最終年度に当たり、これまでに収集しきれなかった資料の追加収集や、研究課題のまとめの作業が中心となり、そのため特に夏季休業期間中に、その遂行に有利なベルリンにおける大学図書館での作業を重要的に行った。そのため比較的長期の滞在が必要となったが、科研費での不足分を本特定課題の補助金で補うことにより、滞在日数を大幅に増やすことが可能となり、本課題研究が大きく進展した。そうした作業をベースに、昨年3月に演劇学会紀要『演劇学論集』に寄稿したヴェルディとリソルジメント・オペラにかかわるテーマ研究をさらに推し進め、イタリアとドイツにおける19世紀のナショナリズムについて、その一般的な特徴、文化的なありかた、さらにはそれがオペラにいかに表現されたかという点に焦点を定めつつ、18世紀後半に両文化圏に足場を置いたモーツァルトを起点とし19世紀後半のヴァーグナーへといたるより純粋なドイツ・オペラを目指すドイツ語圏のオペラの方向性との比較において、ヴェルディとその同時代のオペラへの考察を進めた。その成果の一部は、本年2月、本学法学部紀要『人文論集』に掲載した論考、早稲田大学オペラ/音楽劇研究所の定例研究会と兼ねて広く公開した本研究者の最終講義における発表、また現在、同研究所で企画中の出版物(2015年度中に刊行の予定)に取り入れることができた。さらには前述の出版物の企画において行われてきた、執筆者各自の原稿を持ちよっての相互批評やディスカッションを、本研究の一環と位置づけ積極的に参加したことも、本研究にとって有意義であった。このようにさまざまな成果を得た結果、当初より予定している本課題にテーマ設定した著作を執筆するための準備が整ったといえる状況にある。

  • オペラ研究の歴史・現状・課題

    2013年  

     概要を見る

     本研究者は10年以上前からオペラを中心的な研究対象とし、それに関連するさまざまな形態や内容の共同研究(特に本学演劇博物館COE事業におけるオペラ/音楽劇研究)および個人研究(特に科学研究費によるヴェルディ・オペラの研究)に携わってきたが、その過程で日本のオペラ研究のあり方を再考する必要性を強く感じさせられたことが、本テーマ研究の背景をなしている。とりわけオペラ文化が量的にも質的にも世界的に高水準にある日本で、学術的な分野の研究においては欧米の先進諸国に比べて大きく立ち遅れている現状について、歴史的要因の解明をはじめ様々な角度から考察することが、オペラ研究の現状に一石を投じ、その将来的な活性化に貢献しうるであろうと考えられたのである。そしてそうした問題意識をもってこの分野の研究に一歩踏み込み、その一定の蓄積を、直近の例として、2013年6月に「宝塚歌劇と世界の音楽劇」を全体テーマに掲げて開催された演劇学会全国大会で担当した総括講演における、オペラ研究の現状と課題をめぐる発言を通じてアウトプットすることができた。 8月より開始された本研究はそうした基盤のうえに立ち、先述の講演原稿をもとに同学会紀要『演劇学論集』(57号)に書き下ろすこととなった論文の執筆と連動させ、「オペラ研究についての研究」のさらなる深化を目指すものとして構想された。「ヴェルディとリソルジメント・オペラ ―オペラ研究の(不)可能性をめぐって」と題するその論文は、ヴェルディ・オペラの研究に付随する諸問題を例にとり、オペラ研究一般の問題に立ち入って、日本では「不可能」とすら思われがちなオペラ研究にともなう困難性の要因を分析し、さらにその実現の可能性を探ろうとするものである。論文中のヴェルディ・オペラそれ自体に関する分析・論述は主に科学研究費による研究を踏まえたものであるが、第7章「オペラ研究の”不可能性”と”可能性”について」は本研究と密接に関連している。 そうした本研究課題の遂行に当たっては何よりも、オペラ研究が盛んな欧米の現状の考察が必要とされたが、そのため具体的には、夏期のイタリア・ドイツへの出張時における作業を中心に多くの関連資料を収集し、それらの解読や整理を行った。そしてそれらを活用して執筆を進めた論文は、本研究期間内に寄稿を完了し公刊の運びとなった。

  • オペラの学際的・総合的研究の一環としての「音楽と演劇の関係性について」の考察

    2008年  

     概要を見る

     本研究者は、かねてよりオペラ研究における総合的・学際的なアプローチの必要性を痛感し、その考察を進めてきたが、本研究ではその一環として、(1)オペラにおける音楽と演劇の関係性の方法論的究明ともに、(2)オペラの重要な柱であり、その演劇と音楽の関係性の解明のために不可欠であるにもかかわらず、特に日本で研究が遅れがちなイタリア・オペラの考察に重点を置いた研究を、目指すべき課題として設定し、本研究者が事業担当者として関わる本学演劇博物館GCOEのオペラ研究プロジェクト(「オペラ/音楽劇の総合的アプローチ」)での共同研究活動とも絡めつつ、その研究の深化を目指した。 まずこの研究の重要な前提となる資料収集に関しては、必須文献を購入し、それらの資料の解読を進め、そのデータベース化を大きく推進することができた。その基礎の上に立ち、本研究の重点課題の一つに設定した、(1)方法論的考察に関しては、2007年度の特別研究休暇を利用したドイツ滞在での研究成果をまとめることから作業を開始し、2008年5月に開催されたGCOEのオペラ研究会での発表のための準備作業を通じてその基盤を固め、2009年3月刊行の『オペラ学の地平 -総合舞台芸術への学際的アプローチII』(彩流社刊)の「はじめに ―“オペラ学”の確立を目指して」の執筆に際しては、そこに研究の中間的成果を盛り込むと同時に、次のステップに踏み込むための準備を整えることができた。また(2)イタリア・オペラの研究にも本格的に取り組みはじめ、イタリア語の読解能力の涵養にも務めながら、特にヴェルディの作品について、音楽と演劇の関係性の観点からの分析を進めた。上記『オペラ学の地平』には、「ヴェルディの《マクベス》」と題する論考をも寄稿したが、その執筆に向けた資料収集と解読作業、他の著者との相互批評、編集作業などを通じて得られた知見は、本研究の内容を深める上で大きく役立った。以上の研究成果はとりあえず、本研究の終了後に出版が予定されている『公共劇場の10年』と『演劇インタラクティブ』(仮題)への寄稿論文に反映させたく思っている。

  • 現代ドイツの公立劇場制度の原型としての宮廷=国民劇場の成立をめぐって

    2006年  

     概要を見る

    ドイツには、演劇(オペラ/音楽劇等を含む舞台芸術)文化に対する公的パトロネージの長い歴史的伝統を踏まえた特有の演劇制度が確立されている。とりわけ州や市の全面的な財政支援を受けて運営される150もの劇場(専属劇団をともなう劇場=劇団組織)が全国に散らばり、豊かな演劇環境を形成するといった状況は日本とは大きく異なる点であり、世界的にもまれなケースといえる。ところがその実態については依然として知られることが少なく、研究の必要性は高い。 本研究者はこれまで10年以上にわたりこのテーマに取り組んできたが、特にここ数年間は、こうした制度の源流を求めるべく歴史に遡り、17/18世紀における王侯君主や市民層の劇場文化のパトロネージへの関与の実態の解明を目指す研究を進めてきた。その一環をなす2006年度の本研究においては、貴族と市民の力関係が複雑に絡み合いながら進展し、現在のドイツの演劇制度のあり方にも大きな影響を及ぼしている、18世紀演劇改革運動に焦点を定め、特にその運動の最大の帰結点に一つというべき国民劇場(宮廷=国民劇場)の成立にいたる経緯に関して、ハープスブルク帝国の首都ヴィーン、プロイセン王国の首都ベルリンという、ドイツ語圏の代表的な二都市の劇場文化を具体例に取り上げながら、その考察を行った。 この研究の重要な前提として計画した資料収集に関しては、これまで欠けていた必須文献の何点かを購入し、また夏季のドイツ滞在時に、ベルリンの複数の図書館において、相当数の資料を収集することができた。それらの資料はデータベース化し、個人的なレベルでの解読を進めるとともに、早稲田大学演劇博物館21世紀COEプログラムにおいて事業推進担当者として主催する「オペラ/音楽劇の演劇学的アプローチ」プロジェクトでの恒常的な研究会を通じたチーム作業において大いに活用し、本研究の深化に役立てることができた。さらにこれらの研究実績を反映させた具体的な成果も、本研究期間中にいくつか生み出されている。その一つは、学術フロンティア推進事業(演劇博物館「日欧・日亜比較演劇総合研究プロジェクト」)の一分科会である「日本のオペラ受容」研究会における月例の発表会などとも関連させつつ、日本の明治・大正期における演劇・オペラ文化の国家的支援の問題と取り組む中で試みた、演劇の公的支援についての日独比較考察であり、その成果の反映された、海外向け英文情報誌への二編の寄稿においては、日本が国家的レベルで西欧をモデルに演劇・オペラ文化を構築しようとしたものの、長らく確立しえなかった点に関する問題点を分析し、日本における演劇・オペラ文化支援の特徴を抉り出した(”Opera Culture in Japan: Is the Recent Boom Genuine?” , ”Opera Culture in Japan: Part 2. 1st Opera Performance in Japan & its Consequences” ‘Japan Spotlight’ (Japan Economic Foundation, 2007/01+03)。 また先述のCOEプログラムの一つの事業として編集に携わった共編著『演劇学のキーワーズ』においては、7つの項目の執筆に関わったが、そのうち特に「演劇教育(ドイツにおける)」「演劇文化環境(日本における)」は、本研究との関連が深く、その考察をさらに深化させる上で大きな意義を帯びるものであった。 本研究は大きく見ると、18世紀末から19世紀を経て、さらに20世紀前半(特に飛躍を遂げる1918年の「ドイツ革命」とヴァイマル共和国時代)へといたる400年近い歴史の流れの中で発展し定着し、現在なおも進化しつつあるドイツ特有の演劇制度の本質を総合的・多面的に把握する大掛かりな研究の一環として構想されており、今後、2006年度本研究を含むそれらの研究を集大成し、なんらかの形にまとめあげたいと思っている。

  • 近代ドイツにおける舞台芸術のパラダイム転換に関する総合演劇学的アプローチ

    2005年  

     概要を見る

     本研究者は以前より、近代ヨーロッパにおける舞台芸術のパラダイム転換の重要な契機の一つをなす、18世紀ドイツの演劇/舞台芸術改革に関する総合演劇学的な研究に取り組んできた。2005年度の本研究においては、その流れに沿い、前年度のジングシュピール研究に関する成果を踏まえつつ、さらにオペラ/音楽劇の領域全体に対象を広げて、18世紀ドイツにおけるそれらの状況の歴史的・社会学的考察を通じてこのテーマにおける研究の深化を試みた。とりわけ集中的に行ったのは、18世紀後半に大胆に展開された演劇/舞台芸術改革の動きに焦点を定め、その意義を問い直す試みであった。 本研究者はこの間、日本国内およびドイツで資料の収集を行い、その解読・分析を進め、その結果をデジタル化し整理する作業と同時に、現在進行中の演劇博物館21世紀COE事業「演劇の総合的研究と演劇学の確立」への事業推進担当者としての参加および「オペラ/音楽劇の演劇学的アプローチ」プロジェクトの主催、さらには出版事業への参加と論文の寄稿(3件)、学会での研究発表(2件)(詳細は「研究者データベース」参照)を通じた、本研究の中間報告的な成果公表、多くの研究者との交流を積極的に活用しつつ、本研究の内容を深めてきた。それらの中でもとりわけ、毎月2度のペースで開催されたCOEのプロジェクト研究会においては、外来講師やプロジェクト参加者による研究発表を通じて、特に音楽と演劇の関わりについて多くを学ぶことができた。また2005年12月に、「市民文化の構造転換 -18世紀から19世紀へ-」という統一テーマを掲げて開催された「早稲田大学西洋史研究会第47回大会」のシンポジウムでの、「ドイツの劇場文化とその担い手をめぐって」と題して行った発表においては、その準備過程での資料解読や原稿作成作業そのものが、そしてまた専門を異にする研究者とのさまざまな議論を通じて得られた新鮮な刺激が、本研究の大いなる推進力となった。

  • 近代ドイツにおける舞台芸術のパラダイム転換に関する総合演劇学的アプローチ

    2004年  

     概要を見る

     本研究者は以前より、近代ヨーロッパの、舞台芸術のパラダイム転換の重要な一契機をなす18世紀ドイツの演劇改革に関する総合演劇学的な研究に取り組んできたが、本研究ではその流れに沿いつつ、特に演劇とオペラの中間形態ともいうべきジングシュピールを新たな研究対象に定め、その考察を進めてきた。 当時支配的であったイタリア・オペラの対抗ジャンルとして現れた国民的音楽劇の一形態であるジングシュピールは、その歴史的重要性にもかかわらず、現在では知られるところが少ないだけでなく、そのジャンルに想定される作品が多彩を極め、その全貌把握は容易でないが、本研究ではその実体の解明を目指して、特に次の2点に集中的なアプローチを試み、一定の結論を得ることができた。 すなわち① ジングシュピールは「イタリア語の代わりにドイツ語」、「レチタティーヴォの代わりに台詞」、「アリアの代わりにリート風歌謡」を特徴とするという定説を検証し、それには合致しない「ジングシュピール」が多数存在すること、ジャンル定義そのものに大きな「揺れ」のあることが確認できるが、② 演劇改革と国民劇場運動の文脈に沿って、このジャンルの意味づけを行うことにより、一定の共通項で括りうるジャンル的特徴がより容易に見出され、このジャンルの実態にさらに深く迫ることができる。 夏期休暇中にはドイツ滞在を利用して、ベルリンを中心に研究者との意見交換や資料の収集を行い、またライプツィヒの国立オペラハウスでは、ジングシュピールの代表作ながら現代では上演の機会に乏しい、ヒラーの≪狩り≫の、同館での上演を記録した、門外不出のビデオの鑑賞の機会を得、このジャンルへの認識を深めることができた。 なお、本学演博COEの研究成果ともなる近刊著『初期オペラの研究』に収録予定の論文「18世紀オペラのダイナミズムとジングシュピール」が、本研究の最初の公表された成果となるはずである。

  • ドイツにおける演劇文化のパトロネージの歴史(宮廷劇場成立期を中心に)

    1999年  

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     ヨーロッパでは公共機関が演劇文化の保護奨励に積極的に関与するという現象が広くみられるが、とりわけドイツでは大掛かりな演劇支援制度が構築されてきた。本研究者はここ数年来ドイツに焦点を定め、現代ドイツの公的パトロネージの現状と問題点を明らかにしてきたが、この過程で、現今の制度がドイツの歴史的特殊事情と深く絡みあっており、研究の深化のためにはそのルーツや発展のプロセスを追究する必要性のあることを痛感するに至った。そのような観点から本研究は、現代の公立劇場組織の原型ともいえる宮廷劇場の、特にその成立期に焦点を定めた考察を目指そうとした。 そこで本研究者は、専属劇団と常設劇場を備え宮廷の財政的支援を受ける劇場がドイツに建設され始める17世紀中頃から、全土でそれが50近くに増加し定期的に上演を行うようになる18世紀前半にかけての状況に関して、その成立事情、財政状況、劇団組織、上演形態、パトロンの関与の仕方等、さまざまな角度から調査を試みた。初期の宮廷劇場では、特にドイツの場合、演劇よりもオペラの保護により大きなウエイトが置かれたという点を考慮して、16世紀末にイタリアに誕生し、やがてドイツ語圏に普及していく初期オペラの研究にも力を注いだ。 具体的な方法として、それらの課題について情報を得るため資料の収集に努めたが、特に本研究課題の遂行を目的に夏期休暇を利用して訪れたドイツでは、ベルリンのフンボルト大学、自由大学、およびフライブルク大学の各種図書館を利用して、このテーマに関する文献を大量に収集することができた。さらにこの旅行の際にベルリンやミュンヘンの旧宮廷劇場を実地に視察したことも、研究を大きく前進させる契機となった。 以上の作業によって得られた資料をもとに現在執筆が進行している。成果はできるだけ早く具体的な形で(現在のところ形態は未定だが)発表するつもりでいる。

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