東中川 徹 (ヒガシナカガワ トオル)

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所属

教育・総合科学学術院

職名

名誉教授

ホームページ

http://shibuya.cool.ne.jp/torulab//index.html824

学位 【 表示 / 非表示

  • 東京大学   博士(理学)

所属学協会 【 表示 / 非表示

  •  
     
     

    日本原生動物学会

  •  
     
     

    日本動物学会

  •  
     
     

    日本分子生物学会

  •  
     
     

    日本発生生物学会

 

研究分野 【 表示 / 非表示

  • 発生生物学

  • 分子生物学

研究キーワード 【 表示 / 非表示

  • 遺伝学

Misc 【 表示 / 非表示

  • ポリコーム遺伝子群の機能を求めて

    木原生物学研究所セミナー    2000年

  • ポリコーム相同遺伝子群の機能解析

    大阪大学蛋白質研究所セミナー    2000年

  • マウスポリコーム相同遺伝子群

       1999年

  • M33ターゲットマウスに見られた骨格異常と性転換

    遺伝子医学/メディカルドゥ   3 ; 1, PP160-162  1999年

  • そうだったのか!

    講談社    1999年

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共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • 生物発生におよぼす遠赤外線の効果

  • ポリコーム相同遺伝子群の機能解析

特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • メダカポリコーム遺伝子群による左右軸決定のエピジェネティック制御

    2009年  

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    我々は、「エピジェネティック・メモリー」の機構に関与すると考えられているPolycomb遺伝子群(PcG)の作用機序を明らかにすることを研究目的として来た。昨年度、メダカのPcG遺伝子oleed が左右軸の決定に関与することを見出し論文発表した。引き続き、本年度は別のPcG遺伝子olezh1の機能減少胚が同様の臓器逆位を示すことを見出した。しかし、Kupffer胞の繊毛の存在状態に異常は見られず、oleedとは異なる機構が働いていることが示唆された。外科的手法によりクッパー胞を物理的に破壊することと、olezh1のノックダウンを組み合わせることで、OLEZH1がSpawの転写を直接抑制するという仮説を立て、これをin vitroの実験系で検証した。NIH3T3細胞において、Nodalのエンハンサーに直接結合してその発現を左右非対称に制御する転写因子FoxH1を、Ezh1と共に過剰発現させて免疫共沈法を行ったところEzh1とFoxH1が結合することが示された。NodalがEzh1の直接の標的遺伝子であることを示唆する。またこれにより、Ezh1によるNodalの制御が哺乳類においても保存されている可能性が示唆された。Ezh1は哺乳類で同定されたが、それ以外の種においては存在の有無も定かではなかった。cDNAスクリーニング及びゲノム、ESTの情報を用いたin silicoの調査により、魚類、両生類、爬虫類においてEzh1相同遺伝子の候補が同定された。アミノ酸配列ならびにシンテニーの比較より、それらが哺乳類Ezh1のオルソログであることが確かめられた。つまり、Ezh1は脊椎動物を通して保存されていた。またナメクジウオのゲノム情報の探索から、脊索動物から脊椎動物への進化の過程でE(z)が重複してEzh1とEzh2が生じたことが推察された。Ezh1の高度な保存性は、この遺伝子がEzh2にはない独自の重要な役割を持つことを示唆する。これらの知見と呼応して、SETドメイン領域の一次構造の詳細な比較から、Ezh1とEzh2それぞれに異なった特徴的構造が保存されていることが見出された。以上の知見は、脊椎動物におけるEzh1の機能的重要性を理論的に主張するものである。正しい左右軸の決定は、脊椎動物における臓器の正常な機能にとり必須であり、たとえば、ヒトにおける左右軸の異常はKartagener症候群に見られるような病変へと至る。本研究は、これらの疾病の病因解析の端緒を開くとともに、学術的には遺伝的に決定されていると考えられていた左右軸の決定にエピジェネティックな制御が加わることを明らかにするものである。

  • メダカポリコーム遺伝子群による左右軸決定のエピジェネティック制御

    2008年  

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    発生とは、細胞がゲノムの塩基配列を変えずに種々の細胞系譜に分化していくエピジェネティックなプロセスであり、細胞分裂を超えてのエピジェネティック・マークの維持は「細胞メモリー」あるいは「エピジェネティック・メモリー」と呼ばれている。我々は、このプロセスに機能すると考えられているPolycomb遺伝子群(PcG)の作用機序を明らかにすることを目的として来た。本年度の成果として、メダカのPcG遺伝子のひとつoleedが左右軸の決定に関与することを見出した。モルフォリノ・アンチセンス・オリゴによるoleedの機能減少型の阻害胚を作出し観察すると、以前認められた単眼奇形に加えて心臓の回転方向や肝臓、胆のうの位置の逆転を見いだした。観察された臓器についてこれらの逆転が同時に起こることが認められることから「全逆位」(situs inversus)と判断される。左右特異的遺伝子の発現パターンの乱れに加えて、Kupffer胞の繊毛の存在状態に以上を認めた。Kupffer胞の繊毛は、発生初期の回転運動により左方向の水流を生み出し、これが二次的に左特異的遺伝子の発現を誘導することが、マウスやゼブラフィッシュにおいて明らかにされている。本実験における阻害胚の繊毛は、存在するもののKupffer胞の上皮内に埋め込まれていたり、十分に体腔内に突出することなく水流形成に十分機能しないことが窺われた。 このことから、メダカにおいて、oleedはKupffer胞における繊毛形成の異常を介して左右軸の決定を支配していることが推察された。正しい左右軸の決定は、脊椎動物における臓器の正常な機能にとり必須であり、たとえば、ヒトにおける左右軸の異常はKartagener症候群に見られるような病変へと至る。本研究は、これらの疾病の病因解析の端緒を開くとともに、学術的には遺伝的に決定されていると考えられていた左右軸の決定にエピジェネティックな制御が加わることを明らかにするものである。

  • メダカ・ポリコーム相同遺伝子群のエピジェネティックスにおける機能解析

    2006年  

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     1個の受精卵を出発点として展開する発生過程は、胚細胞からなる集団がゲノムの塩基配列を変えることなく、種々の細胞系譜に分化していくエピジェネティックなプロセスである。この現象は、20世紀初頭から生物学、とりわけ発生生物学の中心問題のひとつであった。我々は,このエピジェネティクスの分子機構を明らかにするための一環として、マウス、ゼブラフィッシュ、メダカを用いてPolycomb遺伝子群 ( PcG ) に着目して研究を進めてきた。 本年度は、メダカのES(胚性幹)細胞の系を導入し, その分化誘導の過程におけるPcGの動態を解析した。メダカES細胞MES1はYunhan Hong教授(国立シンガポール大学)により樹立されたものを同教授より供与を受けた。本細胞は、哺乳動物培養細胞とは異なり、魚血清、メダカ胚抽出物を用いるため培養系の樹立には時間を要した。本計画は、長期的にはメダカにおける遺伝子ターゲティングの系の確立を通じてPcGの機能をより直接的に解明することを視野におく。本年度は、種々の予備的実験を試みた。 一般にES細胞やEC細胞などの幹細胞をレチノイン酸で処理すると未分化能を失い、種々の細胞に分化することが知られている。MES1細胞をレチノイン酸で処理すると、未分化細胞マーカーであるアルカリフォスファターゼ活性やOct4遺伝子の発現が経時的に低下した。また、形態的に神経細胞あるいは筋肉細胞様の細胞の出現も認められた。この分化誘導系において、メダカPcGの発現動態をRT-PCRによりモニターしたところ、olring1b, oleed, olezh2遺伝子の発現の減少が認められた。遺伝子発現を抑制的に維持すると考えられているPcGの発現減少は、MES1細胞が幹細胞としての特性を失い、分化の経路を進行し始めたことを示す。

  • メダカを用いたポリコーム遺伝子群の機能解析

    2005年  

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    生物種間の比較による相補的理解を目指して、メダカのポリコーム遺伝子群の研究と併行してマウスポリコームタンパク質M33の研究を進めて来た。本年度は、この研究において進展が見られたのでそれについて報告する。ポリコームタンパク質は核内に局在しタンパク質複合体を形成して機能するという多くの報告に対して、我々はマウスポリコームタンパク質M33は成体マウス肝臓において核-細胞質間で細胞増殖とリン酸化を伴ったダイナミックシャトリングすることを見出した(Noguchi et al., 2002)。この現象の詳細を明らかにする一環として、M33の核移行シグナル(NLS)の同定を行った。先行的研究における構造的特性の解析からNLS1, NLS2, NLS3の3つが核移行シグナルの候補とされていた。これらを単独に、ペアワイズに、あるいは全部を欠失したクローンを緑色蛍光タンパク質遺伝子につなぎ培養細胞に導入し、緑色蛍光を顕微鏡下で追跡した。その結果、NLS2の欠失が核移行を阻害した。副次的知見として、NLS1はM33タンパク質の核における正常な分布の関与することが示唆された。NLS2を緑色蛍光タンパク質遺伝子につなぐと蛍光は核に局在した。NLS1, NLS3はこの核移行効果を持たなかった。このことから、候補のうちNLS2が機能的核移行シグナルであると結論された。一方、本研究の進行中に報告された新しい核移行検索ソフトによると、M33にはNLS2と一部オーバーラップする配列(NLS2’)が一個のみ検出された。NLS2’も緑色蛍光タンパク質を核に移行する能力を有することが示された。しかし、NLS2とNLS2’が共有する配列KRPRのみではタンパク質を核に移行する機能は認められず、他のいくつかのアミノ酸の共存が必要であることが明らかとなった。

  • メダカの発生におけるポリコーム相同遺伝子oleedの機能解析

    2004年  

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    細胞メモリーに関わるポリコーム遺伝子群ESC-E(Z) 複合体について、メダカをモデルとして機能解析を行いhedgehogシグナリングへの関与を明らかにした。機能欠損が致死になるため、他のシステムでは困難であったESC-E(Z)複合体の機能解析を、morpholino antisense oligo (MO)を用いたノックダウンの手法により可能にした。oleed(esc相同遺伝子)およびolezh2 (E(z)相同遺伝子)のノックダウン実験において単眼奇形cyclopiaを見いだした。さらに、cyclopiaがESC-E(Z)複合体全体の機能欠損により生じることを示した。ESC-E(Z)複合体機能欠損胚においてhedgehogシグナリングの標的遺伝子であるspaltの腹側中枢神経系における減少と、Pax2の眼茎における消失を認めた。通常shh過剰発現胚においてはspaltなどのhedgehog標的遺伝子は発現領域の拡張を示すが、shh過剰発現とESC-E(Z)複合体の機能欠損を同時に起こした胚においては発現領域の拡張は見られなかった。この結果は、ESC-E(Z)複合体がhedgehogシグナリングの受け手の細胞内において重要な役割を果たしているという仮説を支持する。この仮説をさらに検証するため、in vitro実験として、マウス培養細胞NIH-3T3をShhペプチド添加条件で培養しヒストンH3のメチル化の上昇を確認した。この結果は、ESC-E(Z) 複合体のhedgehogシグナリングへの関与はメダカのみならず、広く生物界において見られることを示唆する。さらに、in vivo実験として、メダカ胚を用いてhedgehogシグナリングの阻害によりヒストンH3のメチル化の減少を確認した(Shindo et al., 2004; Shindo et al., 2005)。

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