2024/12/30 更新

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ナカムラ コウイチ
中村 紘一
所属
法学学術院
職名
名誉教授

研究分野

  • 社会法学
 

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • -

 

特定課題制度(学内資金)

  • 立法・改正の最新動向の研究を中心とするフランス法の総合的研究

    2006年  

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     本研究はTJ研究会と早仏研究会の両研究会を母体としているが、研究期間中は、《Lexique des termes juridiques》の用語の翻訳作業を引き続き行い、また、研究会による検討をもとに下記の立法紹介を発表した。用語の検討作業については、本研究期間以前には、法律各分野のうち社会保障法・刑法・刑事訴訟法の新規項目の検討が残されていた。本研究期間中は、まずこれらの検討を順次進め、ほぼその検討を終了した。また、それと並行して、変更項目の未検討部分の研究も進めた。本研究期間後も研究会の毎週の開催を予定しているので、2007年度前半にはすべての項目の検討を終えて3版の出版作業に移る予定である。本研究は14版の翻訳作業であるが、本研究期間の後半には、最新版である15版の用語との比較対照も行い、より最新の立法動向を把握することにも努めた。 立法研究については、研究課題のうち商法(ガバナンス)について、比較法学誌上に立法紹介を発表した(「フランスにおける法定監査人の独立性の強化」比較法学40巻2号、この論稿は、2003年の金融安全法(商法)にもとづき公表された会計監査役の倫理規程の制定過程と規程の内容を紹介したものである)。また、前述のように15版の用語を含めた検討を始めたことにより、民事法・商事法だけでなく、刑事法、社会保障法、司法組織法等の分野における立法の状況も把握することができた。研究会では、これらの法分野も研究課題に加え、フランス国内の事情だけではなくEU法の観点および国際化の観点など、総合的な視点からの検討を継続して行った。

  • フランス法全般の最新動向の分析と法律用語の検討

    2004年  

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     研究成果 本研究の目的は、主として『フランス法律用語辞典〔第2版〕』(三省堂、2002年1月)の改訂第3版の出版に向けた作業と、近年の重要なフランスの立法等の研究にある。 1このうちまず前者の『フランス法律用語辞典〔第2版〕』(三省堂、2002年1月)の改訂第3版の出版に向けた作業について。本年度も毎週研究会を開催し、各分野の担当者の地道な研究と研究会構成員全体による検討の結果、本年度を終えた時点で改訂作業の過半を終えることができた。本改訂作業は、原書であるLexique de termes juridiquesの改訂ごとの項目の追加・変更をフォローしていくことにあるが、こうした項目のうち、私法の分野、特に民法や商法、民事訴訟法、倒産法に関するものは2004年度においてその改訂作業をほぼ完了している。またその他の追加・変更項目のうち、公法の分野、特に憲法や、刑法、刑事訴訟法、行政法に関するものや、国際公法、国際私法、EU法、労働法、社会保障法に関するものについても2004年度においてその改訂作業の相当部分を完了することができた。 2次に後者の近年の重要なフランスの立法等の研究について。一昨年、昨年同様本年度も各分野の担当者が自らの分野の立法を中心とする近年のフランス法の動向についてについて研究を継続し、その成果を研究会構成員全体が検討した結果、2004年度は、白石智則「フランス金融安全法による監督機関の現代化―金融の安全に関する2003年8月1日の法律第706号―」比較法学(早稲田大学)38巻1号355頁から376頁を発表することができた。また、色川豪一「フランスにおける子の氏―氏(nom de famille)に関する2002年3月4日の法律第304号、氏の付与に関する2003年6月18日の法律第516号―」比較法学(早稲田大学)38巻2号287頁から314頁が近日中に公にされる予定である。さらにそれぞれ商法および電子商取引法に関する論稿が準備され、このうち商法に関する論稿が近く発表される予定である。 以上

  • データベース作成を目的としたフランス法全般の最新動向の分析

    2003年   島田 陽一, 今関 源成, 箱井 崇史, 白石 智則

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     本研究は、前回の共同研究(99年度特定課題研究助成・共同研究「フランス法律用語に関するデータベースの作成」 課題番号1999B-003)を承けて、より詳細なフランス法律用語データベースの作成するとともに、フランス法全般の最新動向を分析することを目的とするものである。前回の共同研究においては、『フランス法律用語辞典』(三省堂)の第2版を公表し、これに見出し語として掲載されていない重要単語および定型表現についてもある程度のデータベースを作成することができたのであるが、今回の共同研究では、これらの作業を継続するとともに、フランス法の最新の立法および学説の動向についての研究を発表するため、新たに、比較法学誌上において、「フランス法研究」を連載することとなった。この「フランス法研究」では、すでに、「フランスのオークション法制―動産任意競売の規制に関する2000年7月10日の法律642号」、「フランス親権法の改正―親権に関する2002年3月4日の法律第    305号」、「フランスの電子文書・電子署名法制―証拠法の情報技術への適合および電子署名に関する2000年3月13日の法律第230号」、「フランス環境法制の一断面―環境保護の強化に関する1995年2月2日の法律第101号」の計4本を発表しており、現在もなお連載中である。

  • フランス法律用語に関するデータベースの作成および出版準備

    2000年   鎌田 薫, 今関 源成

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     本研究は、前回の共同研究(93年度特定課題研究助成・共同研究「フランス法律用語辞典の作成および出版準備」 課題番号93B-19)を承けて、より詳細なフランス法律用語データベースの作成を目的とするものである。前回の共同研究においては、我が国において唯一といってよい『フランス法律用語辞典』(三省堂・1995年4月)を公表することができたが、その作業過程において、法律用語の見出し項目としては表に出てこないものの本文中において頻繁に用いられる重要単語および定型表現を蓄積することができた。この蓄積をさらに深め、かつ利用可能な形にすることを目ざし作業に取り組んだ。 具体的には、データベースを作成するための基礎作業として、フランスにおける法律用語辞典〔GUILLIEN, Raymond et VINCENT Jean, sous la direction de, Lexique de Termes juridiques, Paris, Dalloz, 9e ed. (1993), 10e ed. (1995), 11e ed. (1998)〕の全文をスキャナで読み込み、OCRにてテキストファイルに変換したうえで、データベース・ソフトに入力する作業を行った。さらに各項目ごとに日本語訳を当てることにより、フランス法律用語・基礎データベースを作成した。これにより、原語および訳語単位での自由な検索が可能となる。他方で、より広汎に法律用語を拾い上げるために辞書作成用フリーソフトを用い、各研究員がフランス法律用語のデータを蓄積していった。このデータ追加作業は現在も進行中であり、将来的には出版あるいは電子情報等の形式で公表することを予定している。また、上記、基礎データベースを作成する作業の一貫として、フランス法律用語辞典改訂版の作成を同時進行した。今回は、原著11版を底本とした。各研究員において下訳案を提示し、全体で検討するという方式で検討を繰り返し、これは、本共同研究の成果の一部として、三省堂より刊行される予定である〔下記参照〕。