2024/07/15 更新

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ナカジマ ヒロチカ
中島 啓幾
所属
理工学術院
職名
名誉教授
学位
工学博士

研究分野

  • 制御、システム工学 / 応用物性
 

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • ミリ波・光変換のためのアンテナ集積共振型光変調器アレイに関する研究

    科学研究費助成事業(独立行政法人通信総合研究所)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2004年
    -
    2005年
     

    井筒 雅之, 土屋 昌弘, 川西 哲也, 品田 聡, 中島 啓幾, 西川 憲次, 宮川 俊成

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    本研究は,ファイバ無線システムやセンサー応用に期待されるミリ波・光変換器として,アンテナ付き共振型光変調器アレイを提案している.この実現には,小型でアレイ化が容易,かつ単位長さ当たりの変調効率が高い共振型光変調器の低電圧動作が必須である.昨年度まで,10GHz帯で動作する共振電極構造を設計・製作し,これをLiNbO_3基板に製作した光導波路上に4素子直列に並べることにより,光変調器アレイの同時変調を行った.これにより素子数に依存した動作電圧の減少を確認した.今年度は,これまでケーブルによる光変調器への電力供給であったが,アンテナを設計し接続することにより,空間受信による光変調器への電力供給実験を行った.
    アンテナ構造として,設計・製作が容易で今後の大規模化にも対応できる方形マイクロストリップアンテナ(MSA)構造を採用した.両面を銅薄膜コートしたテフロン基板を用い,入射表面に8.5mmほどの正方形パターンをエッチングにより形成した.基板に穴をあけ同軸コネクタの中心導体を背面からアンテナパターンに直結することにより給電(受電)する構造であり,共振型光変調器と同じ10GHz帯での共振周波数動作を実現した.
    製作したMSAを直列に並ぶ4つの変調器にそれぞれ接続し,ホーンアンテナから送信された10GHzの正弦波を受信した際の,光変調特性を評価した.MSA+共振型光変調器の1アレイ当たりの位相変化量は0.01rad.ほど(ホーンアンテナ入力パワー:31dBm,アンテナ間1m)であり,アレイ数に比例した位相変化量の増加を確認した.今後,より低い送信パワーに対しても,集積化の問題を打開すれば,アレイ数を増やすことにより変調動作を実現できると考える.

  • 分極反転光素子をめざした強誘電ドメイン制御に関する研究

    科学研究費助成事業(独立行政法人物質・材料研究機構)  科学研究費助成事業(基盤研究(B))

    研究期間:

    2001年
    -
    2003年
     

    栗村 直, 平等 拓範, 中島 啓幾, 北村 健二, 庄司 一郎

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    我々がニオブ酸リチウム(LN)系結晶で初めて実現した電界印加による分極反転制御技術は、その周期が微細になると共に、またそのデバイス長が長くなると共に、均一性、再現性などの問題が明らかになってきた。面内で反転過剰、反転不足の領域が混在する原因は核成長の不均一であり、核成長を選択的に誘起することで解決できる。我々はドメインの振る舞いを詳細に調査することにより選択的核成長法を新たに考案し、波長変換デバイスを作製した。分極反転条件の最適化によりアスペクト比(深さ/幅)を250-300まで改善し、周期6-8μmで厚さ1mmの開口をもつ緑色発生用の波長変換デバイスを実現した。使用した材料は一致溶融組成ニオブ酸リチウム、もしくは定比組成タンタル酸リチウム(SLT)である。パルスNd:YAGレーザーの第二高調波発生実験を行ったところシングルパスで変換効率40-66%が得られ、緑色光の最大出力4.4Wを達成できた。
    選択的核成長法の研究により、分極反転過程に必要とされてきた「抗電界」の概念に疑問を持った我々は、15年度に、新たに「ゼロ速度電界」なる概念を見いだした。これは分域壁の移動速度がゼロとなる電界で分極反転では重要な特性指数であり、分域壁移動速度がゼロではないためこの電界と抗電界E_c、の間の電界でも分極反転は進行し波長変換デバイスの作製も可能である。特に分域壁移動速度が高いため反転過程の制御が困難であった定比組成LN/LT(SLN/SLT)においては、E_0以上E_c以下の電界を印加することで均一な分極反転に成功した。本手法を用いて波長変換デバイスを作製し、ドメインアスペクト比250をもつ第二高調波発生デバイスを達成し、高出力緑色光発生を実現した。

  • フォトニクスと先端光子材料開発

    文部科学省 

 

特定課題制度(学内資金)

  • 光集積回路の実装技術に関するデータベースの構築とテクノロジー・ロードマップの作成

    1996年  

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     光通信の発展はまず、長距離、大容量の幹線系や海底ケーブルの光ファイバ化から始まり、point-to-point伝送の高速化を実現、ついには10Gb/sクラスの伝送速度を達成するにいたった。この過程(1980~1995)において、通信の自由化・国際化の波は世界的な広がりを見せ、通信コストの低減は至上課題となっている。その一方で人体に例えて幹線系が大動脈であるとするなら、支線から毛細血管に至る末端への光ファイバ網の構築が来世紀への課題である。この場合にはいわゆる加入者へのコスト負担をどうするかという深刻なテーマと、幹線系に比べて桁違いな物量を生産しなければならないという両面からの要請が重くのしかかっている。 かかるニーズ面からのトレンドと平行して学問的には光学系を平面化あるいは積層化して光軸調整をできるだけフリーにした光集積回路の研究が1970年代から行われている。実際に実用化されたものは少なく、導波路型デバイスとして筆者がその開発に関係した超高速外部変調器などごく一部の特殊用途(海底光増幅中継伝送システム端局用)に向けたもののみが実装技術(ファイバとの接続など)を含めて完成されている。 今後の技術の展開から光集積回路の実装技術を系統だてて整理し、ニーズ面との整合・適用を一目で見通せるようにしておくことはこの分野で欧米に比べても実績のある我が国の産業界と学界の責務である。1996年9月に金沢大学で開かれた電子情報通信学会エレクトロニクスソサイェティ大会においてパネル討論「総合技術として見た光実装の革新はどうあるべきか?」をオルガナイザーとして主宰し、企業各社の第一線の研究者からのニーズおよび要素技術の現状と展望を披露して貰い、聴衆を交えた討論の場を持った。これに前後して内外の関係機関等からの関連資料を入手し、データ・ベースの礎を蓄えるとともに将来展望をロード・マップ化した。