2024/03/29 更新

写真a

ダイシドウ ツネアキ
大師堂 経明
所属
教育・総合科学学術院
職名
名誉教授
学位
理学博士

研究分野

  • 天文学
 

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • -

  • -

Misc

  • 那須パルサー観測所30mによる試験観測

    大師堂経明, 遊馬邦之, 国吉雅也, 松村寛夫, 岳藤一宏, 新沼浩太郎

    日本天文学会講演予稿集(2005年春季年会 明星大学)   ( V77a )  2005年

  • 那須パルサー観測所30mによる試験観測

    大師堂経明, 遊馬邦之, 国吉雅也, 松村寛夫, 岳藤一宏, 新沼浩太郎

    日本天文学会講演予稿集(2005年春季年会 明星大学)   ( V77a )  2005年

  • 現代科学と概念形成

    大師堂経明

    光学(日本光学会) 第 8 号 特集 21世紀の天文学と光技術 http://annex.jsap.or.jp/OSJ/kogaku/30cont/30cont1.html   30 ( 8 ) 491 - 491  2001年

  • 現代科学と概念形成

    大師堂経明

    光学(日本光学会) 第 8 号 特集 21世紀の天文学と光技術 http://annex.jsap.or.jp/OSJ/kogaku/30cont/30cont1.html   30 ( 8 ) 491 - 491  2001年

  • Pulsar huge array with Nyquist-rate digital lens and prism(invited)

    Tsuneaki, Tanaka, Naoki, Takeuchi, Hiroshi, Akamine, Yukinori, Fujii, Fumiyuki, Kuniyoshi, Masaya, Suemitsu, Taisei, Gotoh, Kentaro, Mizuki, Saori, Mizuno, Keiju, Suzuki, Tomoya, Asuma, Kuniyuki

    Proc. SPIE Vol. 4015, p. 73-85, Radio Telescopes, Harvey R. Butcher;Ed.   4015   73 - 85  2000年

  • Pulsar huge array with Nyquist-rate digital lens and prism(invited)

    Tsuneaki, Tanaka, Naoki, Takeuchi, Hiroshi, Akamine, Yukinori, Fujii, Fumiyuki, Kuniyoshi, Masaya, Suemitsu, Taisei, Gotoh, Kentaro, Mizuki, Saori, Mizuno, Keiju, Suzuki, Tomoya, Asuma, Kuniyuki

    Proc. SPIE Vol. 4015, p. 73-85, Radio Telescopes, Harvey R. Butcher;Ed.   4015   73 - 85  2000年

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特定課題制度(学内資金)

  • 高感度ナイキストレート電波干渉計観測による電波トランジェント天体の正体解明

    2012年   貴田寿美子, 青木貴弘

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    那須パルサー観測所では、電波望遠鏡からのアナログ電圧信号をナイキストレートによってサンプリングした後、FFTプロセッサで電波干渉計としての相関処理を行っている。2012年度は8機の20m鏡を、4組の2素子干渉計と1組の8素子干渉計の2つのモードを用いて天体観測を行った。2素子干渉計では、天体の光度変動の観測を行った。一例として、3C 84は数ヶ月から数年の時間スケールでゆっくりと増光、減光を繰り返しており那須観測所でも変動が検出された。さらに変動現象を高精度に検出するために、ノイズダイオードを用いた受信機のゲイン補正システムを構築した。受信機(特に増幅器)には温度特性があり、外気温に依存して増幅率が変動する。これまで参照天体を用いた補正を行っていたが、このシステムの構築により目標天体の側に参照となる定常的な天体がない場合や気温の変化の激しい早朝や日没の時間帯の観測データも有効に解析可能となった。また、これらのデータ解析に際し雑音や既知の電波天体カタログの評価を行い、解析の信頼性を高めるためのアルゴリズムを開発した(Aoki et al. 2012, Tanaka et al.2012)。これらのアルゴリズムを解析ソフトウェアに実装した。 8素子干渉計は1素子を1ピクセルとして計8ピクセルの動的電波撮像を行う世界でも特徴的な観測法である。これまで、8素子干渉計では観測中の位相誤差の評価方法が未確立であったため、ビーム感度のコヒーレントロスにより数日以上の連続観測は実現できていなかった。今年度、8素子干渉計と7組の2素子干渉計の観測を同時に行い、観測された2素子干渉計とシミュレーションの干渉縞を比較することでアンテナ素子間の位相誤差を求めた。 さらに、それらの誤差を相殺する位相をFFTプロセッサ内で与え、24 時間ごとに位相補正を行った。その結果、1週間を通してコヒーレントロスを20%以内に抑えた連続観測を達成した。取得した1週間の平均データに正規化ビームパターンとの相互相関処理をかけるパターンマッチングを行うことでデータ解析を行った。解析の結果、25 個のNRAO VLA Sky Survey カタログ天体が同定され、最小のフラックス密度は622mJyであった。今年度、8素子干渉計の観測技術が確立され、今後は様々な赤緯を同様に観測することで、より多くの天体検出が適う。さらに、電波トランジェントの突発現象を動的に検出できると期待される。また、これらの天体観測や装置開発と並行して那須観測所周辺の電波環境測定を行った。昨今の無線通信機器の加速度的な普及により、那須観測所での観測データにも影響を及ぼす可能性が生じている。測定の結果、観測周波数の極近傍に定常的に強い電波の発信が確認された。混信対策として、観測中心周波数を1.420GHzから1.415GHzに変更し、受信機内の周波数フィルターを2段組みにする等に取り組んだ。混信対策には引き続き取り組んでいく。

  • 高エネルギー天体現象の電波観測

    2004年   前田 恵一, 小松 進一

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    以下の主要な3研究について、(a) 2003-2004年にわたる観測システムの改良、増設、(b) それを可能にした物理学的背景、(c)得られた観測成果、についてまとめる。(1) 2003-2004年にわたる64素子干渉計の観測システムの改良、増設松村などによる早稲田大学64素子干渉計のローカル信号部、RF受信機の交換などにより、10.6GHzでより高感度な観測が可能になり、AGNの3C84の電波強度の変化を観測している。那須における1.4GHz観測と結合して3C84の電波スペクトルの変動を調べた。これはバーストを引き起こす高エネルギー電子のエネルギースペクトルの情報を与え、電子の加速機構をさぐる重要な情報となる。(2) 那須観測所の受信機雑音測定、受信機ゲインの変動のキャリブレーション市川などは、A/D変換器のサンプルタイミング精度を損なうことなく1週間を超える長時間観測を可能にする方式を確立した。さらに受信機の出力電圧をナイキストレートでサンプルし、その分散から受信機雑音、アンテナ温度、を求める方法も開発し、有効な方法として利用できるようになった。アンテナには宇宙背景輻射、天体からの電波、地面からのスピルオーバーなどの雑音電波が入ってくる。それに加え、非平衡状態におかれている受信機自身がアインシュタイン係数からきまる熱雑音を出す。この受信機雑音は測定感度の限界を与えるもので、正確な測定が望まれるが、その値はこれまでNFメータなどの高価な測定器によりパワーの測定から得られていた。今回の方法は雑音電圧をナイキストレートでサンプルするために、1次元のBrown運動としての熱雑音が直接手に取るように見える。かつ高価な測定器が不要である。天体からの雑音電波が2つのアンテナに入射したのちに位相関係をもって合成されると、雑音であるにもかかわらず干渉縞を生ずることが観測から見て取れる。雑音電波といえどもも干渉する印象深い、説得力のある実験である。この方法を応用して新沼などは受信機ゲインの変動を較正する方法を開発した。初段のRF受信機の前に同軸スイッチを取り付け、30分毎に常温300Kの終端抵抗からのジョンソン・ナイキスト雑音を取り込む。これを用いて温度による受信機ゲインの変動を頻繁に較正できるようになり、観測効率が大きく向上した。(3) 那須観測所の駆動系の開発、観測データの取り込み伝送システム澤野、大久保、松村、などによる20m x 8基 の球面鏡の駆動系が完成した。また松村などにより観測データの取り込み伝送システムが完成し、効率的観測が可能になった。(1)-(3)手法の確立により、赤緯 32度<δ<42度 の範囲を定常的かつ効率的に観測することが可能となった。現在、2週間を単位として同時に4赤緯をサーベイし、トランジェント電波源捜索やEGRETγ線源の電波同定をすすめている。後者は260個がEGRET 3rd カタログに登録されているが、エラーボックスが 1-2度と大きく、電波変動のチェックによる同定が有力な方法となっている。この過程でマルカリアン銀河の電波変動などをとらえた。

  • 高エネルギー天体現象の電波観測

    2002年   小松 進一, 竹内 央

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    早稲田大学15号館屋上の64素子干渉計は、世界ではじめてナイキストレートでの多方向(64方向)観測を実現した。これ以前の、世界の電波干渉計の方式はすべてケンブリッジ大学が1960年頃開発したフーリエ合成干渉計であった。二つの方式を比較すると、ケンブリッジ方式えでは、最小限2アンテナで空の輝度分布のフーリエ成分を得ている。基線長を2倍、3倍,,,のように変えると対応する細かいフーリエ成分が得られるので、アンテナを毎日動かしながら何日もかけて必要なフーリエ成分を求め、最後にフーリエ合成して、空の輝度分布を得る。この方式は少数のアンテナでも、時間をかければいくらでも細かい電波像を得ることができる、画期的なものであり、世界にひろまった。ケンブリッジ大学は、できるだけ不等間隔にアンテナを配列して、より多くのフーリエ成分を効率的に得ることをめざし、この配列を冗長度最小の配列 minimum redundancy array と呼んだ。このスローガンは、いつのまにか無条件に最良のアンテナ配列を表していると思いこまれるようになったが、実は受信する空からの信号の性質がエルゴード的であるという条件を満たしている場合にのみ利用できるのである。この分析をもとに、早稲田大学では、1979年から非エルゴード的な信号に対してもナイキストレートで電波像をつくれる信号処理方式を開発してきた。1996-2000年には、特別推進研究の補助を受けて空間時間FFTプロセッサーを開発し、空間と時間を完全に対等に扱って方向及び周波数識別をナイキストレートで行い電波像ごとに周波数スペクトルを得ることに成功した。これはケンブリッジ方式では不可能な信号処理である。実際、天体の中には、パルサーやトランジェント電波源のように、非エルゴード的な性質の信号をだすものがあり、これらの観測は早稲田方式の干渉計でなけければ効率的なサーベイができない。 このようにケンブリッジ方式と早稲田方式は、観測対象に応じた使い分けをする関係にあることが世界的に認識され、ケンブリッジ大学のヒューイッシュ教授(ノーベル物理学賞受賞)をはじめ、海外から多くの研究者がおとずれるようになった。 64素子は周波数10.6GHzであり、那須の観測所は1.4GHzである。バーストは高い周波数から先に起こるので、2つの装置で抜け落ちなくスペクトル・時間情報をえることができる。すでに2000年4月にはCyg-X3の電波バーストを那須でとらえることに成功した。 那須の20m球面鏡アレイは、極めて少ない経費で高い感度の観測を実現し、一日で数十個の電波源が検出されている。そのほとんどは数十億光年のかなたにあるクェーサーや銀河である。その電波強度の変化の様子を調べて、未同定のガンマ線源の同定をすすめている。この新しい電波望遠鏡のデザインは、国際的に注目され、2000SPIE国際会議(ミュンヘン2000Mar)の電波天文部門で、招待講演に選ばれた。 2002年度から科研費基盤(A)で建設している那須の30m球面鏡は、この20m球面鏡の機能を拡張して観測効果を飛躍的に増大させるものである。すなわち、20m鏡の観測範囲が 32度 < 赤緯 < 42度 であるのに対し、30m鏡では 19度 < 赤緯 < 55度 と3.6倍に拡大し、かつ天体の動きを追尾できる。この機能は、パルスの到達時刻を連続して測るパルサーの観測において不可欠なものである。この機能を実現するには、球面鏡を精密に支える基礎工事が必要となり、最深で3mもの大がかりなものとなったが、文字通り縁の下の力持ちが精密観測を可能にしているのである。 これらの観測を実行するには、受信機の整備や修理、信号処理装置の改良、コンピュータ処理プログラムの改良などを継続していくことが不可欠であるが、特定課題研究によりそれが有効に実現された。これらの観測装置は、メーカーに依頼すれば建設に数十億円かかるものであるが、科研費を含め極めてわずかの予算で実現された。

  • 相対論的天体現象の電波観測

    1996年   小原 啓義, 藤本 陽一

     概要を見る

     (概要)本研究助成により、西早稲田キャンパス15号館屋上に建設した64素子電波干渉計に、高性能の低雑音受信機を取り付けることができ、感度を3倍に向上させることができた。これは、アンテナの集光面積を3倍に広げたことに相当する。その結果、新たに50億光年の距離にある活動天体であるガンマ線クェーサーや、数日のタイムスケールで電波や光の強度の変動が観測されるBL Lac型天体を観測できるようになった。これらの、短時間変動現象は相対論的速度で我々に向かって飛び出す膨張プラズマ雲が引き起こす時間圧縮効果と解釈できる。 1.低雑音受信機の開発 アンテナに接続してある従来の64台の受信機は、衛星放送用の受信機を購入して、大学院生や学部生の力を得て8年前に改造したものである。すなわちフィルター部にテフロンフィルムをはさんで電気容量Cを変更し12GHz-->10.6GHzの変更を行い、また共通のローカル信号を外部から供給するために、誘電体共振器(DRO)の部分の回路基板をカッターで切り取って、新たに大学院生の西掘一彦が作成したローカルアンプ回路基板を取り付けた。当時においては、受信機雑音温度200Kという、常温の受信機としては極めて高い性能を示しており、早稲田大学を訪れたケンブリッジ大学のヒーウィッシュ教授(パルサーの発見によりノーベル物理学賞授賞)は、「我々も少ない予算ではじめた。少ないから工夫するんだ」と大学院生の活躍を評価した。今回の、新しいアンプは、この設計をもとに、8年間に驚異的な低雑音化が達成されたHEMT(高電子移動トランジスタ)を用いて製作した。その結果、常温で50K-70Kの受信機雑音が達成され、上記 BL Lac天体の観測(N.Tanaka et al, 1997)などが、可能になった。 2.相対論的天体現象 今年(1997年)になってイタリア/オランダのガンマ線観測衛星SAXにより、30年間謎であったガンマ線バースト源が、宇宙論的距離にある銀河らしいことが分かった。まだ、事態は流動的であるが、相対論的ビーミングが予想外の効果を引き起こしている可能性がある。早稲田の観測装置をはじめ、多角的な観測体制が早急に必要である。