Internal Special Research Projects
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1999
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早稲田大学名誉博士・文化勲章受章者故竹内理三博士編「鎌倉遺文」42巻、「同補遺編」4巻計46巻に収録されている約35000通の文書は、鎌倉時代研究の基本的史料であり、多くの研究者によって多角的研究が進められており、最近は各種CD・ROM化やフルテキストベース化も計画されている。したがって収録文書の補充訂正は、CD・ROM化の前に早急に行われねばならぬ作業である。 そのためには、「鎌倉遺文」収録文書を研究対象とする多角的研究を行う必要があり、平成7年以来「鎌倉遺文研究会」を組織し、毎月1回会員による研究発表会を開催すると共に、研究誌「鎌倉遺文研究」を年2回刊行し、既に5号まで刊行している。その中で収録文書中の東寺百合文書について、本文校訂、未収録文書目録の作成、その本文の翻刻等を刊行した。 またこれまでに判明している「鎌倉遺文」未収録文書約3000通を抽出し、それをカード化し、編年整理して保存している。未収録文書は約1万通は存在することが予想されるので、今後の検索抽出作業を容易にするため、カードのデータ・ベース作業を進めており、一般公開を意図している。
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1995
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元本学文学部教授竹内理三先生による鎌倉時代残存文書の網羅的編年史料集「鎌倉遺文」全42巻,「同補遺」4巻は,鎌倉時代研究の基本的史料集であり,この刊行によって鎌倉時代の研究が飛躍的に発展するであろうことは疑いない。しかし収録されている無年号文書については,編者の年号比定を推定し,編年された箇所を特定することは容易なことではない。そこで無年号文書については,月日順に配列し,年月日欠文書については,所蔵者別に配列した文書目録を作成することによって,収録文書の検索を容易にすることを試みた。この作業を補遺編全4巻について行い,約700通の無年号文書を抽出し,「鎌倉遺文補遺無年号文書目録」A5判43ページを刊行した。これは既刊「鎌倉遺文無年号文書目録」を補うものであり,両者を併用することによって,鎌倉時代の無年号文書の検索が可能となる。又この目録は,鎌倉遺文脱漏文書の抽出のためにも不可欠のものである。これらを活用することによって,既に鎌倉遺文脱漏文書約3000通の存在が確認されており,これらの文書はすべてカード化し,年月日順に配列して,「鎌倉遺文未収録文書目録」を刊行するための準備を進めている。一方鎌倉時代の研究者約100名が参加する鎌倉遺文研究会を組織し,「鎌倉遺文」を研究対象として,毎月1回の研究会を開催し,研究成果の交流を行っている。