2024/04/26 更新

写真a

ウダ マサユキ
宇田 応之
所属
理工学術院
職名
名誉教授
学位
博士(理学) ( 大阪大学 )

経歴

  • 1987年
    -
     

    - 早稲田大学教授

  • 1987年
    -
     

    - Waseda University, Professor

  • 1963年
    -
    1987年

    研究員・理科学研究所

  • 1963年
    -
    1987年

    Researcher, The Institute of Physical and Chemical Research

学歴

  •  
    -
    1957年

    早稲田大学   理工学部   金属工学科  

  •  
    -
    1957年

    早稲田大学  

委員歴

  • 1992年
    -
    2000年

    腐食防食協会  理事

  • 1996年
    -
     

    DV-Xα研究協会  副会長

  • 1991年
    -
    1993年

    日本金属学会  理事

所属学協会

  •  
     
     

    PIXE 研究協会

  •  
     
     

    日本表面科学協会

  •  
     
     

    DV-Xa 研究協会

  •  
     
     

    日本応用物理学会

  •  
     
     

    日本物理学会

  •  
     
     

    腐食防食協会

  •  
     
     

    日本金属学会

  •  
     
     

    DV-Xα研究協会

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研究分野

  • 応用物理一般

研究キーワード

  • X-ray and Electron Spectroscopy Molecular Orbital Calculation X-ray Archaeology

  • X線考古学

  • 分子軌道計算

  • X線・電子分光

  • 環境影響評価(含放射線生物学)

  • 物理学一般

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受賞

  • DV-Xα研究協会功績賞

    2001年  

  • 市村産業賞貢献賞

    1995年  

 

Works(作品等)

  • 大気中光電子分光器の開発

    1998年
    -
    2000年

  • Development of Electron Spectrometer in Air

    1998年
    -
    2000年

  • ALSを使った日米共同研究

    1997年
    -
    2000年

  • Joint Project using ALS between Japan and US

    1997年
    -
    2000年

  • 日本・ヨーロッパ国際共同研究

    1994年
     
     

  • Joint Research Project between Japan and Europe

    1994年
     
     

  • 古代絵の具は何を語るのか

    1990年
    -
     

  • Knowledge and trade routes induced from ancient pigments

    1990年
    -
     

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • PIXE法の開発と応用

  • X線を利用した考古学資料の分析

  • DV-Xa法を用いた電子構造計算

  • Open Counterの開発と応用

  • X線発光・吸収分光

  • 古代顔料のX線分析

  • 大気中光電子分光法の開発

  • 多重電離と緩和過程中の化学結合効果

  • X-ray Analysis of Ancient Pigments

  • Development of Electron Spectroscopy in Air

  • Chemical bonding effect during multiple-ionization and relaxation processes

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Misc

  • Density of States of Cu with Stacking Faults

    ibid   42, 453-464  2003年

  • Self-absorption Correction for Mn, Fe and Cu L X-ray Spectra Based on MO Calculations

    ibid   42, 4190-428  2003年

  • New Edge Structure of Mg-, Co-, Cu-, and Zn-Tetraphenylporphyrins Measured by PESA and Calculated with DV-Xalpha

    Adv. Quantum Chem./Academic Press   42, 399-406  2003年

  • A New Approach to Electron Transition during Inner-shell Ionization

    Adv. Quantum Chem./Academic Press   42, 283-298  2003年

  • 古代絵の具は何を語るか

    Newton, Archaeo/Newton Press   12, 168-175  2000年

  • Electron transition probability accompanying inner-shell vacancy production

    Physical Review B/Am.Phys.Soc.   A61, 030501-4  2000年

  • 光、電子、イオン励起スペクトルの分子軌道計算

    山本 知之, 宇田 応之

    応用物理/日本応用物理学会   68-9, 1008-13 ( 9 ) 1008 - 1013  1999年

     概要を見る

    物質の電子構造解析には,光,電子,イオン励起スペクトルが広く用いられている.本解説では,これらスペクトルの測定方法と,そこから得られる惰報を整理するとともに各測定法の特徴を紹介する,そして,分子軌道計算法がこのようなスペクトルの解析に,どのように用いられているかも記す.また,プローブの種類やエネルギーによっても,スペクトルの形状が変化する測定例および解析例も紹介する.

    DOI CiNii

  • Effects of hydrogen on Al/Si(111)-H Schottky interfaces

    Surface Science   433-435  1999年

  • Electron counting by a double cylindrical open counter in mixtures of―

    Nuclear Instruments and Methods A/Elsevier   A422, 309-313  1999年

    DOI

  • Characterization of ancient Chinese potterry decorated with a black pigment

    ibid   B150, 601-604  1999年

    DOI

  • Preliminary report on porcelain in Meissen (Germany) and Arita (Japan)

    ibid   B150, 597-600  1999年

    DOI

  • Quasi-molecular orbital calculation using the DV-Xa method in Ne-Ne collisions

    ibid   B150, 66-68  1999年

  • Theoretical intensity distribution analysis of Ka satellites emitted from Al, Cl and K

    ibid   B150, 60-65  1999年

  • Theoretical prediction of S Kb fine structures in PIXE-induced XRF spectra

    ibid   B150, 55-59  1999年

  • Intensity estimation of He-ion-induced Fka doubly ionized X-ray satellites emitted from―

    ibid   B150, 50-54  1999年

  • PIXE and PIXE-induced XRF for chemical specification

    Nuclear Instruments and Methods B/Elsevier   B150, 1-7  1999年

  • Estimation of FKα K′L′satellite intensity based on the MO scheme

    Nucl.Instr.Meth.in phys.Res.   109 ( 110 ) 31 - 38  1996年04月

  • Double cylindricel open coauter of Pocket size

    Nucl.Instr.Meth.in phys.Res.   A373  1996年

    DOI

  • Application of the external PIXE analysis to ancient Egyptian objects

    Nucl.Instr.Meth.in phys.Res.   B109 ( 110 )  1996年

  • A guiding principle to select PIXE or PIXE induced XRF for steel analysis

    Nucl.Instr.Meth.in phys.Res.   B109 ( 110 )  1996年

  • Precise analysis of PIXE induced XRF spectra with the aid of the Raman scattering

    Nucl.Instr.Meth.in phys.Res.   B109 ( 110 )  1996年

  • Interference peak intensity due to the Raman scattering in PIXE induced XRF

    Nucl.Instr.Meth.in phys.Res.   B109 ( 110 )  1996年

  • Energy calculation of K′L′multiply ionized Kβ satellite spectra emitted from Al,Al2O3,Si and SiO2

    Nucl.Instr.Meth.in phys.Res.   B109 ( 110 )  1996年

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特定課題制度(学内資金)

  • 中国古陶磁器のX線を使った現地での分析と再現実験

    2003年  

     概要を見る

    今年度前半はサーズ問題が沈静化せず、中国訪問の時期が大幅に遅れ、最初の訪中は12月になってしまった。そのため、全てのスケジュールは後半に集中し、最後の訪中は3月26日から4月8日までとなってしまったので、成果報告というよりも、途中経過と今後の予定と言わざるをえない。1)第1回訪中早稲田大学       宇田応之教授中国科学技術大学    王昌燧(Wang Changsui)教授復旦大学現代物理研究所 承 生(Cheng Huansheng)教授  河南省文物考古研究所  孫新民 (Sun Xinmin)所長            藩   (Pan Weibin)研究員  2003年12月、上記のメンバーを中心に“中国河南省文物考古研究所の所蔵品を、早稲田大学が開発した世界最新鋭のポータブル型X線分析装置を使って、2004年から分析を開始する”ことで合意に達した。この際、最初の分析は陶磁器とし、ついで青銅器に移行する。また、この共同研究から得られた成果は、まったく新しい形の本にまとめることでも、両者が合意した。その形式は考古学的、美的表現に加えて、科学的データや解釈をわかりやすく記載するもので、これまでこのような形式の本は出版されていない。上記の段階を踏んだ後、遺跡・遺品が大きすぎるため持ち運びできないか、文化財的観点から、その場から動かしてはいけない仏像、壁画など超貴重品のX線分析に移行する。共同研究の背景陶磁器とりわけ磁器と青銅器は、中国が世界に誇る文化遺産である。換言すれば、これらは古代中国のハイテク製品ともいえる。一方、陶磁器の生産に用いたロクロは人類初の機械といっても過言でなかろう。さらには、磁器の生産に不可欠な高温技術も中国生まれである。共同研究の相手の1つ、河南省文物考古研究所は1952年に開所し、河南省を中心に発掘調査を行い、この数十年間輝かしい成果をあげてきた。そしてその発掘品の多くは故宮博物館、河南省博物館などに陳列されている。しかし、各年代の典型的遺品は同研究所の展示室にも陳列されていたり、倉庫に収蔵されていて、考古学的研究に利用されている。ところで、早稲田大学の宇田グループが1999年エジプトで先鞭をつけるまでは、これら収蔵品は勿論のこと、世界中の考古学的遺品の陳列現場や、発掘現場で無傷のままこれら遺品を分析することはできなかった。でも、宇田グループが開発した最新鋭X線分析装置(20003年特許申請)を使えば、河南省文物考古研究所が発掘した遺品を分析することができる。エジプトやギリシャの遺跡とその出土品は、ヨーロッパ、アメリカの研究者たちによって精力的に調査されている。ただし、遺跡のある現場でではなく、研究室の中での調査・研究に限られてはいるが。ところで、幸いなことに、中国の遺跡はまだ手付かずのところが少なくない。そこに日本の優れた測定器を持ち込めば、世界に誇れるデータがとれる。アジアの遺産はアジア人の手でその謎解きをしてみたい。これが、日中共同研究をはじめるきっかけとなった。河南省は考古学的には、他に類を見ないほど優れた地域である。省都は鄭州(Zhengzhou)で、7000年前には既にこの地で、農耕が行われていた。また、6500-4000年前には西アジアあるいはイスラム圏の影響を受けて、この地の周辺で彩陶土器を作る迎 文化(Yangshao Culture)が栄えた。その後、つまり新石器時代の晩期、この地の周辺で黒陶文化、龍山文化が栄えたが、その遺跡、王城崗(Wangchenggang)、平 台(Pinliantai)、 師商城(Yanshi)、二里頭(Erlitou)、鄭州商城(Zhengzhou)なども見つかっている。特に、二里頭は1959年に、 師商城は1983年に河南省文物考古研究所によって発掘されたものである。3500年前には、この地で殷(商)王朝が起こり、500年ほど続き、青銅器文化が開花した。鄭州の西には洛陽(Luoyang)がある。この地はBC 770に東周が都を置いて以来、後漢、魏、西晋、北魏、隋と約1400年の長きにわたり首都あるいは副都として栄えた。白居易(白楽天)の隠棲の地、三国志の登場人物、関羽の廟や仏教伝来後初めてのお寺、白馬寺のある地としても知られている。さらには、北魏の495年から400年かけて作られた龍門石窟もある。この石窟はユネスコの世界遺産にも指定されていて、則天武后をモデルにしたとも言われている磨崖仏をはじめ、10万体もの仏像が岩山の肌に彫られている。また、この地の近くには、唐三彩の作成に携わった遺跡も数多く発掘されている。唐三彩(黄、緑、藍釉)は西アジアとの交易品や副葬品として珍重され、則天武后の時代(~700AD)にその最盛期を迎えた。日本にも当然輸出され、そのイミテイションが作られた。これを日本では奈良三彩と呼ぶことがある。鄭州の東に位置する開封(Kaifeng)は、春秋時代からはじまり北宋、金までの7つの王朝の都として栄えた。そのため、中国6大古都の1つにも数えられている。ところが、この地の周辺には未発掘、未発見の遺跡も数多い。 景徳鎮に代表される、磁器の産地は河南省よりかなり南に位置する。しかし、その流通域は、中国はもとより、世界各国に広がる。したがって、磁器は河南省の遺跡からも見つかる。磁器の染付け(青色発色)にはコバルトが使われている。このコバルトは唐三彩の発色にも使われていて、原材料は14世紀ころまでは中東から輸入されていた。ただし、彩色した陶磁器は、シルクロードを通して、イスラム圏やその先まで輸出されていた。イランのアルデビル廟、トルコのトプカプ宮殿の青色は14-15世紀に中国から輸出されたものとされている。このように、古代中国製品の追跡から、いろいろな国や地域の文化にも触れることができる。 河南省の西に位置する秦の始皇帝稜の地下に、460mx400mもの巨大な宮殿が、盗掘なしに眠っていることも最近判ってきた。でも、中国政府はこの地下宮殿は、その保存方法が確立されるまでは、開かないと決めた。その開けるときまでに、われわれは中国遺跡・遺品の分析に十分な実績を積み重ねたい。以上述べたように河南省周辺は、古代中国遺跡の宝庫なのである。そして、この宝庫を開けつつあるのが、河南省文物考古研究所である。だからこの研究所との共同研究は、世界に誇れる研究成果を出せることは間違いない。今日、日本・中国の外交関係は必ずしも良好とはいえない。でも、外交に際しての、相互理解というバックグラウンドを高めるためには、両国間の文化交流は不可欠である。いや、これこそが両国がお互い尊敬しあいながら、お付き合いを続ける最良の方法であろう。日本側は中国の古代文明に敬意を表し、古代遺跡や遺品に関する蓄積された知見を尊重する。一方中国は日本の高い技術力と測定データの解析力を頼りにする。そして、得られた結果を世界に向け両国共同で発信する。こんな関係が続けば、両国間の関係は、目には見えない深いところで、心と心を触れ合いさせながら改善していくものと信ずる。エジプト、ギリシャでの研究実績エジプトの遺跡や遺品の分析は1987年以来続けられ、数々の実績を残してきた。これらの果は、学術論文にまとめられているとともに、国際会議でも発表され、さらには、数多くの招待講演の依頼も受けた。また、ルクソールにあるアメンホテップIII世墓の壁画調査をユネスコから依頼され、その報告書も作った。目下印刷中である。ギリシャでの調査は2003年から開始した。今年はアテネでオリンピックが開催されるため、次期調査は本年9月以降となる。以上が本共同研究を開始した背景である。なお、この共同研究はこの特定課題研究が終了後もつずけることで、両国関係者間で合意に達している。

  • International Symposium on Soft X-ray Spectroscopy(軟X線分光国際シンポジウム)

    1999年   中川 武, 西本 真一, 吉村 作治, T.Callcott

     概要を見る

     X線を利用する研究分野は極めて多く、かつ広い。1996年ドイツのハンブルグでX線全体の国際会議が開かれた。しかし、分野が広すぎて議論が散漫になり勝ちだった。1998年には、X線分析の一部でイオン励起X線(PIXE)分析分野だけの国際会議がスエーデンのルントで開かれた。しかし、それでもまだ十分な議論を尽くせる程の小単位とは言いがたかった。 ところで、議論は学際的多分野に広げつつも、一方ではその議論を十分に深めるためには、どんな会議形態をとるのが良いのかを、この2年間多くの人々と話し合ってきた。結論の1つは、1つの議論には、それぞれ分野の違った数人だけが参画し、徹底的に議論する。他の多くの人は、その議論が終わってから質問なり意見を言うという形式であった。 申請代表者は、上記PIXE国際会議の日本代表委員であり、1992年にその会議を早稲田大学に誘致し、世界31カ国から189人の参加者を得た。また、固体の電子構造計算の国内会議、DV-Xalpha研究協会会長、足立裕彦京都大学教授を助けて、この数年間副会長として分子軌道計算法の普及にも努めてきた。一方、軟X線応用科学研究会を立ち上げ、材料科学、考古学、環境科学などへのX線の応用も図ってきた。なかでも、古代絵の具の分析には力を入れてきた。 以上のような背景を踏まえ、電子構造とX線利用に力点を置いた“考古学資料の分析”を、それぞれ分野の異なった多くの専門家で議論する国際会議を、早稲田大学が中心になって開くことにした。 この結論に至るまでに、多くの国際会議に出席し論文を発表すると同時に、多くの外国人とも真剣な議論を重ねてきた。その詳細は下記の論文中に記した。 以上の経験を踏まえ、新しいタイプの国際会議を2002年に早稲田大学に招致する予定である。

  • 考古学資料のX線分析

    1999年   西本 真一

     概要を見る

     20年ほど前まではエジプト、ギリシャをはじめ多くの国々で、研究のためなら考古学資料を当事国から国外(日本を含む)に持ち出すこともできた。しかし、最近では、考古学資料はその国の重要な財産との観点から、多くの国々で、それらを国外に持ち出すことを禁止している。そこで、当研究グループは発想を変え、資料を日本に持ち帰るのではなくて、測定器を考古学資料のある現地に持ち込むことにした。今回は特定課題研究の助成金を利用させていただき、スリランカへの一度の調査と一度の測定、エジプトへの二度の測定を実行させていただいた。 スリランカでの測定対象は、5世紀に描かれたフレスコスタイルの壁画である。この壁画は高温多湿な南国の岩の外壁に描かれていたにもかかわらず、未だ色鮮やかに残っている。その謎を解こうと試みた。 エジプトでの測定対象は、エジプト(カイロ)博物館に常時陳列されている、12王朝のステラ、18王朝の木棺、19王朝の石碑とクソールにある貴族墓の壁画、ならびに吉村隊が発掘したお墓の中にあった石棺、装飾品、土器などである。これらは、驚くほどその保存状態が良かった。現地に持ち込んだ測定器は、われわれが設計したり、市販のものでも我々自身がそれに改良を加えたものである。1つは可般型X線回折装置であり、もう1つは可般型蛍光X線分析装置である。 研究成果の詳細は論文を見ていただくとして、特筆すべき点だけをここでは簡単に述べる。4000年前に描かれたエジプトの絵からは、極めて興味深い白色顔料が見つかった。この顔料の鉱物名をハンタイトという。この鉱物はエジプトでは産しない。しかし、この白はとても綺麗なので、エジプトでは3300年の昔から使われていたと言うのがこれまでの定説であった。 われわれの今回の測定で、この定説は大幅な変更を迫られることになり、その結果古代エジプトとその周辺諸国との交易ルートの見直しも必要となってきた。