申 知燕 (シン ジヨン)

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所属

教育・総合科学学術院 教育学部

職名

助教

学位 【 表示 / 非表示

  • 2019年03月   東京大学   博士

経歴 【 表示 / 非表示

  • 2020年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   教育・総合科学学術院   助教

  • 2019年10月
    -
    2020年03月

    東京大学地域未来社会連携研究機構   特任助教

所属学協会 【 表示 / 非表示

  • 2021年05月
    -
    継続中

    多文化関係学会

  •  
     
     

    人文地理学会

  •  
     
     

    東京地学協会

  •  
     
     

    日本地理学会

 

研究分野 【 表示 / 非表示

  • 地域研究

  • 地理学

  • 人文地理学

研究キーワード 【 表示 / 非表示

  • 留学生

  • コリアタウン

  • トランスナショナリズム

  • 都市地理学

  • 移民

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論文 【 表示 / 非表示

  • 東京大都市圏における韓人ニューニューカマーのトランスナショナルな移住と居住地選択

    申 知燕

    東京大学人文地理学研究(オンライン先行公開)   23   13 - 37  2020年  [査読有り]

  • Transnational Migration of Koreans to the New York Metropolitan Area: Perspectives on Residential Selection and Relationship with Koreatowns (English Translation)

    Jiyeon SHIN

    Geographical review of Japan series B   92 ( 1 ) 33 - 49  2019年  [査読有り]

     概要を見る

    <p>This study explores the behavior of transnational migrants in a global city—in this case, Koreatowns in the New York metropolitan area. Global changes in post-war capitalism and US immigration policies attracted various Korean migrant groups to the New York metropolitan area. These can be classified as old-timers, who migrated before or during the 1980s in the hope of securing permanent residency, and newcomers—relatively young and highly educated professionals who have migrated since the 1990s. Old-timers typically relocate to the suburbs via ethnic enclaves, on which they are strongly reliant. In contrast, newcomers are dispersed across the metropolitan area, sometimes visiting Koreatown as a node of the ethnic human network or for Korean-style service. These distinctive behaviors mean that migrant characteristics change with the economic growth of emerging countries, in turn changing the urban space of global cities.</p>

    DOI CiNii

  • ニューヨーク大都市圏における韓人のトランスナショナルな移住 : 居住地選択およびコリアタウンとの関係を中心に

    申 知燕

    地理学評論. [Series A]   91 ( 1 ) 1 - 23  2018年01月  [査読有り]

    CiNii

Misc 【 表示 / 非表示

  • グローバルシティにおける韓人のトランスナショナルな移住とエスニック空間の多様化:-エスニックなオンラインサイトおよびコミュニティの集住地への影響を中心に-

    申 知燕

    日本地理学会発表要旨集   2020 ( 0 ) 282 - 282  2020年

     概要を見る

    <p>1.はじめに</p><p></p><p> 近年のグローバルシティでは,国際移住が急激に増加していく中で,従来の労働移民に加えて,トランスナショナル移住者が多く見られる.中でも,留学生やホワイトカラー労働者といった,国際的なキャリア形成を目標とする若年移住者層の急増によって,移住者の集住地を含む都市空間全体が大きく変化している.このような変化は,居住地や商業施設の立地条件だけでなく,インターネットやスマートフォンの普及による移住者の行動変化にも起因すると考えられる.しかしながら,従来の研究は,都市空間における物理的空間としての集住地と移住者間の関係に注目したものが多く,バーチャルな空間がいかに既存の集住地に影響を及ぼしているのかについて把握した研究は少ない.そこで,本研究では,グローバルシティにおける近年の韓国系移住者(以下韓人)を事例に,かれらのオンラインサイトおよびコミュニティの利用状況から,トランスナショナルな移住行動,中でも場所の制約のないオンライン空間でのエスニックな活動が集住地や都市空間全体に与える影響を明らかにしようとした.</p><p></p><p> 本研究にあたっては,2013年5月から2020年1月にかけて移住者を対象としたアンケートおよびインデップス・インタビュー調査を実施した他,回答の中で言及されたオンラインサイト・コミュニティについて,情報を収集・分析した.</p><p></p><p></p><p></p><p>2.事例地域の概要</p><p></p><p> 本研究では,現代における代表的なグローバルシティであるニューヨーク,ロンドン,東京の大都市圏を事例地域としている.それぞれの事例地域における韓人人口数はニューヨークで約22万人,ロンドンで約1万人,東京で約15万人と推定されている.各地域では,戦前もしくは戦後直後から韓人の流入が続いており,主に旧期移住者によって,インナーシティや郊外を中心に集住地が3〜5カ所程形成されてきた.しかし,1980年代後半から,高等教育機関への留学や一般企業での就労を目指して移住する若年層が増加しており,かれらは既存の集住地には流入せず,大都市圏各地,特に市内中心部および生活・教育環境の良い一部郊外に散在するようになった.</p><p></p><p></p><p></p><p>3.知見</p><p></p><p> 本研究から得た結論は以下の3点である.</p><p></p><p> 1点目は,1980年代後半からグローバルシティに移住した韓人は,自らのアイデンティティを保持し,エスニックな必要を満たすために,散在しながらもオンラインサイトやコミュニティを利用することである.かれらからは,集住をし,エスニックビジネスを営み,集住地のコミュニティに積極的に参加するといった,旧期移住者特有の移住行動が見られないが,それはかれらが現地社会に同化しているからではなく,移住過程でインターネットを通じてエスニックな資源を得られるからであると考えられる.かれらは,移住の前段階で,母国や経由地でオンラインサイトやコミュニティを利用することで移住先に関する情報を収集しており,移住後も,それらの情報と自らの社会経済的資本を適切に活用することで,既存の集住地に深く依存しない生活を送る.</p><p></p><p> 2点目は,オンラインサイトやコミュニティは,エスニックな資源を必要とした個人移住者によって自発的に設立・管理・利用される傾向が強い点である.オンラインサイト・コミュニティの利用者は,オンライン上でエスニックな情報交換,親睦活動,中古商品の売買などを行っており,中でも情報交換機能を重視している.これらのサイトやコミュニティは,移住後に情報交換や人脈形成の必要性を感じた個人移住者の善意によって,非営利目的で立ち上げられたものが多く,管理者はサイト・コミュニティが大型化しても,商業化させて収益を得るよりは,一利用者として参加し続ける傾向があった.一部の企業は,インターネットを積極的に利用する移住者層をターゲットとし,同時代の韓国で販売されるような商品やコンテンツを提供することを目的にウェブサイトを立ち上げるが,通販サイトを除いては,情報提供や交流の機能がサイト維持のための原動力となっている.</p><p></p><p> 3点目は,このようなオンラインサイト・コミュニティの利用様相は,かつて物理的な空間としての集住地が持っていた機能の一部が切り離され,バーチャル空間上に別途存在するようになったことを示すことである.大都市圏に散在し,集住地に頻繁に訪れることが難しい移住者にとって,場所の制約がなく,自由に多様な情報を得られるオンラインサイト・コミュニティは唯一無二なエスニック空間となる.しかし,その存在により,逆説的に,集住地に凝集する必要性は低下するため,集住地の機能分化とオンライン化が進む.</p>

    DOI CiNii

  • 東京における韓人若年層の移住とトランスナショナリズム:-留学生および社会人の生活行動および居住地選択を事例に-

    申 知燕

    日本地理学会発表要旨集   2019 ( 0 )  2019年

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    1.はじめに&lt;br&gt;&lt;br&gt; グローバル化の進展に伴い,国際移住が急速に増加しており,グローバルシティと呼ばれる先進国の大都市は,様々な属性を持つ国際移住者を吸収してきた.初期のグローバルシティが吸収していたのはグローバルエリートおよび低賃金労働者層といった,両極化された集団であった.しかし,近年は両者に限らず,より多様な移住目的や様相を持つ移住者が増加しており,中でも,多方向的な移動や,母国との強い結びつきを特徴とするトランスナショナルな移住者が多く見られるようになった.&lt;br&gt;&lt;br&gt; 日本においても,少子高齢化の進行や,グローバルな人材への需要を受けて,移住者の受け入れに関する議論が拡大している.しかしながら,移住に関連する議論の多くは,永住目的の労働移民を前提とすることが多く,すでに渡日しているか,今後さらに増加すると考えられるトランスナショナルな移住者については,その実情がつかめていない.そこで,本研究では,東京における近年の韓国系移住者(以下韓人)を事例に,かれらの生活行動および居住地選択の面からトランスナショナルな移住者の特徴を明らかにし,過去の移住者との相違点や関係を把握しようとした.&lt;br&gt;&lt;br&gt; 本研究にあたっては,2016年4月から2018年11月にかけて移住者を対象としたアンケートおよびインデップス・インタビュー調査を実施し,移住者個人から得た資料を収集・分析した.&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;br&gt;2.事例地域の概要&lt;br&gt;&lt;br&gt; 本研究では,東京都および神奈川県,埼玉県,千葉県を含む首都圏を事例地域とし,韓人の集住地および市内各地の韓人居住地に注目した.東京においては,20世紀初頭から戦後直後の間に渡日したオールドカマー韓人移住者とその子孫が定住している他,1970年代から1980年代にかけては就労目的で渡日・定住したニューカマー移住者も多数存在しており,当時の韓人は東京における外国人の中で最も高い割合を占めていた.1990年代以降は,高等教育機関への留学や一般企業での就労を目的に移住した韓人若年層移住者の増加が顕著に見られる.首都圏における韓人人口は約15万2,000人であり,東京都および神奈川県の一部地区には集住地も複数カ所形成されている.&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;br&gt;3.知見&lt;br&gt;&lt;br&gt; 本研究から得た結論は以下の3点である.&lt;br&gt;&lt;br&gt; 1点目は,1990年代以降に東京に移住した韓人は,主に留学や留学後の就職をきっかけに滞在している移住者層(ニューニューカマー)で,オールドカマーおよびニューカマー移住者とは区別される点である.東京における韓人ニューニューカマーは,キャリアのステップアップを試みて移住を行った層であり,その多くが留学を海外生活の第一段階としているため,日本への定住よりはグローバルスケールでの移動とキャリア形成を念頭に入れている.また,かれらの人生全般における移住経験,アイデンティティ,人的ネットワークなどの面においてもトランスナショナルな側面が多く見られるという点も特徴的である.&lt;br&gt;&lt;br&gt; 2点目は,東京において韓人ニューニューカマーの居住地分布は完全に分散しており,既存の移住者とは居住地選択や集住地利用の様相が完全に異なる点である.オールドカマーが三河島や枝川,上野などに不可視的な集住地を,ニューカマーが新大久保に可視的な集住地をそれぞれ形成している一方で,ニューニューカマー移住者は,東京都の23区全体に分散しており,23区外の首都圏居住者は少なかった.また,かれらは,飲食店利用や食材購入のために,オールドカマーやニューカマーが形成した集住地に時折訪れる程度であり,集住地への依存度はあまり高くない.東京において,韓人ニューニューカマー移住者の集住地形成や郊外居住が見られない理由としては,移住者個人の高学歴・専門職化した属性,東京における単身者向け住宅・社宅・寮の存在,エスニック集団別のセグリゲーションがあまり起こらない都心部の民族構成などが同時に作用したと考えられる.

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  • ロンドンにおける韓人移住とトランスナショナリズム:-移住者の居住地選択および教育経験を事例に-

    申 知燕

    日本地理学会発表要旨集   2018 ( 0 )  2018年

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    1.はじめに&lt;br&gt;&lt;br&gt; グローバル化の進展による世界経済の統合と,通信・交通技術の発展によるモビリティの増加は,より多くの人々の国際移動を可能とさせた.過去の国際移住は先進国での経済的安定とホスト社会への同化を追求する永住型移民が多かったが,近年は移住の目的や様相が多様化し,中でも多方向的な移動や母国との強い結びつきを特徴とするトランスナショナルな移住が見られるようになった.&lt;br&gt;&lt;br&gt; 世界政治・経済の中心地となってきた先進国の大都市は,かつても多くの移民を受け入れてきたが,グローバルシティとしての機能を持つようになった一部の都市では1980年代以降,国際移住者を急激に吸収した.トランスナショナルな移住者集団は主にグローバルシティに流入し,独自の生活空間やネットワーク,文化を築き上げ,都市のあり方を変化させている.&lt;br&gt;&lt;br&gt; そこで,本研究では,グローバルシティとしての大都市に集まる新たな移住者は,従来の移民とは異なり,移住のあらゆる面においてトランスナショナルな性格が色濃く現れていることを確認したい.具体的には,韓国系移住者(以下韓人)を事例に,移住の目的や移住歴,居住地,ロンドンでの生活状況を分析し,新たな移住者の移住戦略と行動を把握しようとした.本研究にあたっては,2015年8月,2017年3月および6月に現地調査を行い,移住者個人および教育機関関係者から得たヒアリング資料を収集・分析した.&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;br&gt;2.事例地域の概要&lt;br&gt;&lt;br&gt; 本研究では,イギリス・ロンドン市を選び,特に韓人の集住地であるニューモルデン地区,ならびに分散的な居住が見られる市内中心部に注目した.ロンドンにおいては,かつて旧植民地や英連邦出身者が移住者の多くを占めていたが,グローバル化やEU結成とともに他地域からの移住者も増加した.韓人の移住は1980年代から本格化しており,ロンドンにおける韓人人口は市内全体で約2万人,そのうちニューモルデン居住者は約1万人に上る.ニューモルデン地区には韓人商業施設も集積しており,コリアタウンとして認識されている.&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;br&gt;&lt;br&gt;3.知見&lt;br&gt;&lt;br&gt; 本研究から得た結論は以下の3点である.&lt;br&gt;&lt;br&gt; 1点目は,1980年代以降ロンドンに移住した韓人は高学歴・高所得の専門職従事者が多く,一般的に想定される永住目的の労働移民とは区別される点である.このような韓人移住者集団の存在から,ロンドンのグローバルシティ化が既存の移民以外にもトランスナショナルな移住を新たに引き起こしてきたこと,ならびにロンドンが経済的,社会的,文化的資本が集中したグローバルシティであるからこそ移住者が発生していることがわかる.&lt;br&gt;&lt;br&gt; 2点目は,ロンドンにおける韓人の居住地分布は,新たな移住者の性格から,既存の移住理論で想定されていた立地とは異なる様相を見せる点である.韓人はエスニック・エンクレイブでの集住とホスト社会への同化という過程を経ないで,ロンドンにおいて就職・転勤・留学している.そのようなキャリアパスに合わせて,駐在員や家族連れの移住者は,ニューモルデン地区でゆるやかな集住を行っており,集住地の性格もエスニック・エンクレイブよりは民族郊外に近い.また,若年層や単身者層は郊外より都心の良質な居住地を好むため,市内中心部に分散し居住している.&lt;br&gt;&lt;br&gt; 3点目は,韓人の居住地選択とコリアタウンの立地からは,教育面においてトランスナショナルな側面が著しく見られる点である.韓人移住者は,今後のさらなる国際移住の可能性を考慮しながら自分や子供の教育を行う.そのため,成人の場合はロンドン市内の名門大学,子供の場合は現地の小中高等学校への進学を志向しており,居住地選択にも影響を与えている.ニューモルデン地区の立地も評価の高い学区と関連があり,より良い教育を求める様子が伺える.また,ニューモルデンのコリアタウン内にある名門校入学のための韓国人向け学習塾においては,韓国本土でみられる塾文化が移植されるなど,移住母国との強いつながりもみられる.本発表では,留学生・保護者・教育機関関係者とのインタビューデータを用い,トランスナショナルな国際移住を考慮したキャリアパスの設計が移住先の居住地選択と集住地の教育文化に及ぼす影響を論じる.

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  • コリアタウンにおける朝鮮族の流入および韓国出身者との関係:-ニューヨーク・フラッシング・コリアタウンを事例に-

    申 知燕, 李 永閔

    日本地理学会発表要旨集   2016 ( 0 )  2016年

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    1.はじめに 資本主義経済のグローバル化は,世界各国において商品やサービスはもちろん,労働力の国際移住までをも活発にさせた.労働のグローバル化とも言われる国際移住の増加は,特にグローバルシティにおいて顕著に現れており,生産者サービスに従事する熟練労働力,ならびに彼らにサービスを提供するための非熟練労働力の急増が起きている.特に,グローバルシティに流入する近年の移住者の中には,トランスナショナルな移住者という,国境を越えて様々な地域で家族・知り合い・民族集団との人的ネットワークを活用し生活情報を共有・利用しているような移住者が増加しており,既存の移民者が形成したローカルを変化させている.エスニック・エンクレイブ(ethnic enclave)のように,旧来の移住者が形成した集住地は,移住者がホスト社会に同化するまで一時的に留まるためのものであったが,近年はトランスナショナルな移住者の登場によって複数の文化や人的ネットワークが交差する中でアイデンティティの競合が起こり,多様な特性を持つ空間へと変化している. 従って,本研究では,トランスナショナルな移住者によってグローバルシティにおける移住者の集住地がとめどなく混成的に変化していることを確認することを目標にした.具体的には,コリアタウンの景観および韓人と朝鮮族の民族間関係を分析し,朝鮮族移住者の柔軟なアイデンティティがいかに集住地とその内部の移住者間の関係を変化させるのかを把握することを試みた.本研究の分析にあたり,2012年5月および2013年6月に現地調査を行い,韓人,朝鮮族,中国人など合計42人から得たヒアリング資料を収集・分析した. &amp;nbsp; 2.事例地域の概要 本研究の事例地域としてニューヨーク州ニューヨーク市クィーンズ区のフラッシングに位置するコリアタウンを選定した.フラッシングでは1970年代から韓人移住者向けの商業施設が立地し,現在はニューヨークにあるコリアタウンの中でも最も歴史が長く,人口も多い,典型的なエスニック・エンクレイブとなっている.フラッシング地区における2010年の韓人人口は約3万人に上るが,近年は居住者の高齢化や新規移住者層の属性の変化によって人口の流出・現象が起きており,老朽化しつつある. &amp;nbsp; 3.知見 本研究から得た結論は以下の2点となる.1点目は,フラッシングのコリアタウンが大型化・老朽化し,近隣地区にチャイナタウンが形成されたことが朝鮮族の流入のきっかけとなったことである.韓人移住者の郊外化や,自営業者の引退などによってフラッシングのコリアタウンは縮小傾向に陥った.韓国・中国のアイデンティティ両方を持つ朝鮮族は,韓人の経営する店で従業員として勤務するか,コリアタウンとチャイナタウンの境目で自営業を行い,韓国人・中国人・朝鮮族全部を顧客として誘致する.このような朝鮮族の活動によって,コリアタウンは多様な民族景観が結合された &lt;i&gt;liminal space&lt;/i&gt;となる. 2点目は,フラッシングの朝鮮族は,自らの必要に沿って,戦略的かつ選択的にアイデンティティを発揮し,コリアタウン内外で生活を営む点である.韓国語・中国語を駆使する能力や,中国国籍を活用して韓人教会のコミュニティで活動することで,彼らは生活基盤やアメリカの永住権を獲得する.彼らの柔軟なアイデンティティは,コリアタウン内の韓人にとっては同胞意識や異質感,敵対心などを同時に感じさせる要因となり,朝鮮族と韓人の間の葛藤や差別の原因にもなる.

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  • グローバル化における多国籍企業の地域マーケティングと地方都市のロカリティ:―スターバックス・コリアの地域限定マーケティングを事例に―

    申 知燕, 金 收正

    日本地理学会発表要旨集   2015 ( 0 )  2015年

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    &lt;b&gt;1.はじめに&lt;/b&gt;&lt;b&gt;&lt;/b&gt; アジア圏においてコーヒー店は,コーヒーを消費する空間である同時に,「西洋の文化を享受する」というイメージを消費する空間としても機能してきた.特に,1990年代後半から,多国籍コーヒー企業がアジア諸国においてコーヒーチェーン店事業を展開するにつれて,コーヒー店は欧米大都市の都会的なイメージを味わえる空間となった.これらのコーヒーチェーン店は,コーヒーだけでなくコーヒー店という空間自体も異国的な都会のイメージをまとった商品の一部として提供し,流行に敏感な若年層を中心に人気を得てきた. しかしながら,過度なグローバル化による先進国の巨大資本の流入,ならびに地域景観の画一化に対する批判がなされるについて,近年は,ローカルの文化がグローバルスケールと照応し,新たな形の文化を創造するという,グローカル化(Glocalization)に注目が集まっている.多国籍コーヒー企業発のコーヒーチェーン店でも,ローカルをモチーフとした,もしくはローカルとの交流を含んだマーケティング戦略やイベントを数多く実施している.ただし,これらは主に店舗の立地や顧客の行動パターンなどからのアプローチを行っており,顧客が持つ場所のセンス(Sense of place)や,地域のロカリティについては更なる考察が必要である.以上を踏まえて,本報告では,地域限定マーケティングが数多く展開されているスターバックス・コリアの地域限定商品およびスタンプラリーイベントを事例に,ローカルを素材とした地域マーケティングの現状とその限界を把握する.本研究の分析にあたり,2015年4月から5月にかけて利用客,店員,店舗付近の居住者・通勤者など,合計14人に対して In-depthインタビューを行い,その結果を収集・分析した. &lt;b&gt;2.研究対象地域の概要&lt;/b&gt;&lt;b&gt;&lt;/b&gt; 韓国では,1989年の海外旅行自由化措置以降,海外滞在経験のある若年層を中心にコーヒー文化が脚光を浴びるようになった.1990年代後半から,首都圏を中心にコーヒーチェーン店が増加しており,ノートパソコンの普及と共に外出先での仕事が可能になるにつれて,店舗数はさらに増加している.本報告の事例企業であるスターバックス・コリアは1999年7月,ソウルに1号店を出店し,2015年5月には全国795店舗にて営業を行っている. &lt;b&gt;3.本研究の知見&lt;/b&gt;&lt;b&gt;&lt;/b&gt; スターバックス・コリアは,都会的な欧米のコーヒー店という既存のイメージに加え,グローカル化の流れに沿って,韓国国内各地の景観と文化をマーケティングの要素として取り入れた.地域限定商品として地域のイメージが描かれたタンブラー,マグカップ,プリペイドカードなどが発売され,マニア層が拡大した.また,2015年からは全国の特性化店舗(立地,内装面で伝統的な要素を取り入れた店舗)12ヶ所を対象としたスタンプラリーを実施している.これらのマーケティングは,ローカルの場所資産(place property)と場所イメージ(place image)を積極的に活用したものといえる. しかし,ローカル性を活用したスターバックスのマーケティングは,真正性の欠如された場所のセンスとロカリティを形成するという点で問題がある.すなわち,個人がローカルを体験しながら真のロカリティを確認する機会を阻害し,消費文化中心の皮相的な場所のセンスだけを与える恐れがある.また,地域スケールでも,地域住民や自治体との交流があまりない状態で実施されたマーケティングであるために,多くのイメージは想像の地理(imagined geography)であり,地域のロカリティ形成にも寄与していない.国家的スケールから見ると,地域マーケティングで得られた利益は,先進国の多国籍企業に吸収されるだけであり,地域との共生も期待できない状態である.

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受賞 【 表示 / 非表示

  • 日本地理学会賞 若手奨励部門

    2019年03月   日本地理学会  

  • 博士論文特別賞

    2019年03月   東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻  

  • 14th Japan-Korea-China Joint Conference on Geography

    2018年10月   Young Geographer Award  

共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • 日本で就労する元留学生のライフコースにみる適応過程とエスニシティの形成

    基盤研究(B)

    研究期間:

    2020年04月
    -
    2024年03月
     

    中澤 高志, 笹川 秀夫, 森本 泉, 久木元 美琴, 鍬塚 賢太郎, 小野寺 淳, 申 知燕

  • グローバル時代におけるアジア系移住者のトランスナショナルな教育行動と都市空間

    若手研究

    研究期間:

    2020年04月
    -
    2024年03月
     

    申 知燕

  • 東京大都市圏における地域社会の多文化能力指標開発に向けた学際的研究ーホワイトカラー移住者層の事例を用いて

    研究期間:

    2021年06月
    -
    2022年05月
     

    林 和眞, 申 知元, 申 知燕

    担当区分: 研究分担者

  • グローバル時代におけるアジア系移住者のトランスナショナルな教育行動と都市空間への影響

    研究期間:

    2020年06月
    -
    2022年05月
     

    担当区分: 研究代表者

  • トランスナショナルな移住によるエスニック・ビジネスと都市空間の変容に関する研究

    研究期間:

    2020年04月
    -
     
     

    担当区分: 研究代表者

特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • トランスナショナルな移住によるエスニック・ビジネスと都市空間の変容

    2020年  

     概要を見る

    本研究は,グローバル化の進展によってトランスナショナルな移住者が増加しているグローバルシティにおいて,ブルーカラー労働者の永住型移民ではなく,ホワイトカラー労働者の中長期滞在型移住が起きたことで,彼らの移住行動と都市内における分布が,エスニック・ビジネスの立地や都市空間構造にいかなる影響を及ぼすのかを明らかにしようとした.事例としては,イギリス・ロンドンにおける韓国系・日本系の商業施設を取り上げ,エスニック系のメディアが提供するオンライン電話帳をもとに商業施設の立地分析を行ない,英国センサスの人口統計などと結合させることで,エスニック・ビジネスの傾向性を把握した.

 

現在担当している科目 【 表示 / 非表示