2025/04/25 更新

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クマイ ツカサ
熊井 司
所属
スポーツ科学学術院 スポーツ科学部
職名
教授
 

現在担当している科目

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他学部・他研究科等兼任情報

  • スポーツ科学学術院   大学院スポーツ科学研究科

  • 附属機関・学校   グローバル・エデュケーション・センター

特定課題制度(学内資金)

  • ボールトラッキングデータを用いた新たな投球肩肘障害予防法の立案

    2024年  

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    トラッキングデータとは、レーダーやハイスピードカメラを搭載した弾道測定機器を用いて計測されるデータである。トラッキングデータには回転数や回転軸、変化量といった項目が含まれる。近年ではプロ野球やMLBを中心にパフォーマンス向上などを目的として活用されている。一方でこうしたトラッキングデータは、投球障害予防にはあまり用いられていない。さらに近年では投球障害の発生率も増加しており、その予防は重要である。そこで本研究では野球投手におけるボールの回転軸や回転数といったトラッキングデータと、投球障害との関連を明らかにすることを目的とした。 対象は硬式野球経験が3年以上の大学生19名とした。測定項目は可動域(肩関節内旋-外旋、肩関節水平内転、前腕回内)、筋stiffness(棘下筋、小円筋、上腕二頭筋、浅指屈筋、円回内筋、尺側手根屈筋)、トラッキングデータ(回転数、回転軸)とした。筋stiffnessの計測には超音波画像診断装置(aplio α:キャノンメディカルシステムズ製)を用いた。トラッキングデータの計測にはセンサー内蔵型硬式球(MA-Q:ミズノ製)を用いた。回転軸は真上視点での回転軸を採用し、回転効率を算出して用いた。統計処理はピアソンの積率相関係数またはスピアマンの順位相関係数を用い、可動域とトラッキングデータ、筋stiffnessとトラッキングデータの相関関係を算出した。 回転効率と、上腕二頭筋および円回内筋のstiffnessとの間に負の相関関係を認めた。この結果から上腕二頭筋と円回内筋が硬い場合には、回転軸がジャイロ方向に変化する可能性が示唆された。上腕二頭筋や円回内筋のstiffnessが高い場合には、投球肘障害につながることも報告されている。本研究の結果から、回転効率を計測することで、上腕二頭筋および円回内筋の硬さを推測できる可能性が示された。これは現場レベルでの投球障害予防につながると考える。(817字)

  • 足底固有知覚入力(足底振動刺激)の効果に関する研究

    2019年   奥貫拓実, 前道俊宏, 屋比久博己

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    足底振動刺激が足底感覚及び姿勢安定性に与える効果を検討した.健常成人を対象に,足底振動刺激前後で足底の触覚検査及びstar excursion balance test(SEBT)を実施した.足底振動刺激は先行研究にプロトコルに則り1分×5セット実施した.結果は足底振動刺激前後で足底感覚及びSEBTに統計学的な有意な変化は見られなかったが,SEBTで改善傾向がみられた.SEBTは足関節捻挫の再損傷を予測したと報告されており,今後は症例を対象に実施する予定である.また,触覚の即時変化は得られなかったため,その他の姿勢安定性に関与する下肢筋活動などを測定する予定である.