2024/04/25 更新

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オガワ シンジロウ
小川 慎二郎
所属
附属機関・学校 高等学院
職名
教諭
学位
理学修士 ( 1999年03月 早稲田大学 )

経歴

  • 2013年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   教育学部   非常勤講師   理学修士

  • 2012年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   高等学院   専任教諭   理学修士

  • 2010年04月
    -
    2012年03月

    早稲田佐賀中学校・高等学校   理科   専任教諭   理学修士

    理科主任

  • 2008年04月
    -
    2010年03月

    福岡雙葉中学校・高等学校   物理科   常勤講師   理学修士

    物理科主任

  • 1999年04月
    -
    2008年03月

    桜蔭中学校・高等学校   物理科   専任教諭   理学修士

    物理科主任

学歴

  • 1997年04月
    -
    1999年03月

    早稲田大学   大学院理工学研究科   物理学及応用物理学専攻  

  • 1993年04月
    -
    1997年03月

    早稲田大学   理工学部   物理学科  

委員歴

  • 2023年06月
    -
    継続中

    日本物理教育学会  庶務理事

  • 2016年05月
    -
    継続中

    Institute of Physics Publishing  Editorial Board of Physics Education

  • 2006年06月
    -
    継続中

    NPO法人理科カリキュラムを考える会  事務局長

  • 2006年06月
    -
    継続中

    NPO法人理科カリキュラムを考える会  理事

  • 2012年06月
    -
    2016年05月

    日本物理教育学会  電子システム理事

  • 2007年02月
    -
    2016年04月

    Institute of Physics Publishing  International Advisory Panel of Physics Education

  • 2014年04月
    -
    2016年03月

    日本物理学会  物理教育委員

  • 2012年04月
    -
    2013年03月

    福岡県教育センター  キャリアアップ講座担当講師

  • 2010年06月
    -
    2012年05月

    日本物理教育学会  評議員

  • 2011年04月
    -
    2012年03月

    みんなの科学広場in唐津  発起人・事務局

  • 2011年04月
    -
    2012年03月

    佐賀県高等学校理科部会  理事

  • 2009年09月
    -
    2012年03月

    福岡物理サークル  発起人・事務局

  • 2009年03月
    -
    2012年03月

    科学教育ネットワークin福岡  発起人・事務局長

  • 2005年04月
    -
    2009年03月

    日本私学教育研究所  物理実験研修指導員

  • 2005年10月
    -
    2006年09月

    国際物理教育会議(ICPE)  ICPE2006 プログラム委員

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所属学協会

  • 2004年04月
    -
    継続中

    物理教育研究会(APEJ)

  • 2002年12月
    -
    継続中

    NPO法人理科カリキュラムを考える会

  • 2013年04月
    -
    2019年03月

    National Science Teaching Association

  • 2003年10月
    -
    2008年03月

    Association for Science Education

  • 2004年04月
    -
     

    NPO法人ガリレオ工房

  • 2004年04月
    -
     

    日本物理教育学会

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研究分野

  • 生物物理、化学物理、ソフトマターの物理   高分子物性、X線小角散乱 / 科学教育   物理教育、STEAM教育
 

書籍等出版物

  • 高等学校 物理(高等学校教科書)

    植松恒夫, 酒井啓司, 下田正( 担当: 分担執筆)

    啓林館  2022年12月 ISBN: 4402030013

    ASIN

  • 「高校の物理」が一冊でまるごとわかる

    小川 慎二郎( 担当: 単著)

    ベレ出版  2022年04月 ISBN: 4860646878

    ASIN

  • 高等学校物理基礎(高等学校教科書)

    植松恒夫, 酒井啓司, 下田正( 担当: 分担執筆)

    新興出版社啓林館  2021年12月 ISBN: 440202501X

    ASIN

  • 物理改訂版(高等学校教科書)

    植松恒夫, 酒井啓司, 下田正( 担当: 分担執筆)

    新興出版社啓林館  2017年12月 ISBN: 4402085713

    ASIN

  • 物理基礎 改訂版(高等学校教科書)

    植松,恒夫, 酒井,啓司, 下田,正( 担当: 分担執筆)

    啓林館  2016年12月 ISBN: 4402091373

    ASIN

  • 発展コラム式 中学理科の教科書 改訂版 物理・化学編 (ブルーバックス)

    滝川, 洋二, 石渡, 正志( 担当: 分担執筆,  担当範囲: 光の性質(第1章)、運動と力(第11章))

    講談社  2014年04月 ISBN: 4062578603

    ASIN

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講演・口頭発表等

  • Classroom settings for science lecture to realize inspirational learning and teaching

    小川慎二郎

    International Conference on Physics Education 2013 (Plague)  

    発表年月: 2013年08月

  • A Teacher-Training Program of Practical Activities spreads nationwide

    小川慎二郎

    World Conference on Physics Education 2012 (Istanbul)  

    発表年月: 2012年06月

  • 21世紀の市民社会を支える科学教育ーイギリスのカリキュラムを例に

    小川慎二郎  [招待有り]

    九州高等学校理科研究会第50回大会  

    発表年月: 2011年07月

  • 理科の授業をいかに作るかー英国の義務教育最終段階の教科書から学べること

    小川慎二郎  [招待有り]

    新潟大学教育学部シンポジウム「理科好きな子供を育てる、伸ばすには」  

    発表年月: 2011年02月

    開催年月:
    2011年02月
     
     
  • 英国GCSEカリキュラムの分析を通して提案する高校必修理科の内容

    小川慎二郎

    シンポジウム「すべての生徒に学ばせたい科学(理科)の内容とは何か」  

    発表年月: 2009年12月

  • ハイスピードカメラを用いた各種実験

    小川慎二郎

    研究会「ハイスピードカメラを用いた授業開発」  

    発表年月: 2009年09月

  • 科学教育(物理教育)に携わるには

    小川慎二郎  [招待有り]

    九州大学理学部研究会「物理系教職への道」  

    発表年月: 2009年09月

  • 地域全体で取り組む学校科学教育のカリキュラム開発

    小川慎二郎

    シンポジウム「地域の科学教育を考えるー科学教育の活性化をいかに実現するか」  

    発表年月: 2009年03月

  • イギリスの科学教育改革

    小川慎二郎

    理科カリキュラムを考える会全国大会  

    発表年月: 2007年01月

  • Best of Physics Education Lecture

    小川慎二郎, 髙橋和光

    Association for Science Education Annual Meeting 2007  

    発表年月: 2007年01月

  • An Outline of the Science Education in Japan

    小川慎二郎

    International Conference on Physics Education 2006 (Tokyo)  

    発表年月: 2006年08月

  • フィンランドの科学教育

    小川慎二郎, 髙橋和光

    理科カリキュラムを考える会全国大会  

    発表年月: 2005年01月

  • 澱粉糊化課程の小角X線散乱

    小川慎二郎

    日本物理学会  

    発表年月: 1997年09月

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現在担当している科目

担当経験のある科目(授業)

  • 高等学校物理基礎・物理

    早稲田佐賀高等学校  

    2010年04月
    -
    2012年03月
     

  • 中学校理科

    早稲田佐賀中学校  

    2010年04月
    -
    2012年03月
     

  • 高等学校理科総合

    福岡雙葉高等学校  

    2009年04月
    -
    2010年03月
     

  • 高等学校物理基礎・物理

    福岡雙葉高等学校  

    2008年04月
    -
    2010年03月
     

  • 高等学校物理I・II

    桜蔭高等学校  

    1999年04月
    -
    2008年03月
     

  • 中学校理科

    桜蔭中学校  

    1999年04月
    -
    2008年03月
     

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社会貢献活動

  • みんなの科学広場 in 唐津

    唐津市 

    2012年02月
    -
     

学術貢献活動

  • 高校物理の授業に役立つ基本実験講習会 in 福岡

    学会・研究会等

    物理教育研究会  

    2010年08月
    -
    継続中
  • シンポジウム「科学をどう教えるか」

    大会・シンポジウム等

    日本物理教育学会、NPO法人理科カリキュラムを考える会  

    2012年07月
    -
     
  • シンポジウム「「すべての生徒に学ばせたい科学(理科)の内容とは何か」

    大会・シンポジウム等

    福岡大学  

    2009年12月
    -
     
  • 研究会「ハイスピードカメラを用いた授業開発」

    学会・研究会等

    福岡科学教育研究会、NPO法人理科カリキュラムを考える会  

    2009年09月
    -
     
  • シンポジウム「地域の科学教育を考えるー科学教育の活性化をいかに実現するか」

    大会・シンポジウム等

    福岡大学、NPO法人理科カリキュラムを考える会  

    2009年03月
    -
     
  • 日本学生科学賞 中央審査

    審査・学術的助言

    読売新聞社  

    2007年04月
    -
    2009年03月
  • JST委託研究「市民による科学技術リテラシー 向上維持のための基礎研究」

    学術調査

    NPO法人ガリレオ工房、(財)日本科学技術振興財団・科学技術館、NPO法人理科カリキュラムを考える会  

    2005年12月
    -
    2008年03月
  • シンポジウム「科学技術リテラシー向上へのチャレンジー子どもを学校を地域を変える!」

    大会・シンポジウム等

    NPO法人ガリレオ工房、(財)日本科学技術振興財団・科学技術館、NPO 法人理科カリキュラムを考える会  

    2008年01月
     
     

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特別研究期間制度(学内資金)

  • 中等教育における新しい科学カリキュラム開発の研究

    2017年04月
    -
    2018年03月

    イタリア共和国   ヴェローナ大学

他学部・他研究科等兼任情報

  • 教育・総合科学学術院   教育学部

特定課題制度(学内資金)

  • 事前実験課題を課した波動分野のJiTT型STEAM教育プログラムの開発

    2023年   柴崎幸貴, 滝川洋二

     概要を見る

    【概要】科学の「有用性」や「応用」への理解が低いといった問題を解決し、日本の中等科学教育を新たな段階に引き上げるため、講義前に家庭でミッションに取り組み、その結果や考えを共有した状態で講義に臨むというJiTT型のSTEAM教育プログラムを開発した。【背景】日本の科学教育の問題点として「科学の有用性が理解されていない」「基礎知識はあるが応用ができない」といった点が国際調査の結果を元に明らかになっている。また、学校で学んだことを羅針盤としてその先の人生で活用する「生徒エージェンシー」の実現が世界の教育のトレンドとなってきており、卒業後も使える知識や技術を会得させる重要性が高まっている。また、JiTT(Just-in-Time Teaching)等の手法によって、学習者の考えを講義前に把握することが、学習効果を大きく高めることが認められている。【成果】「物理法則の理論」と「実生活での応用」を体験的に学ばせるために、これまでの研究で開発してきた事前家庭実験を課したSTEAM教育プログラムを発展させ、波動分野において講義外で取り組める実験課題を課したJiTT型のミニ実験・課題シリーズを開発した。また、研究の成果を日本物理教育学会の研究大会で口頭発表することにより、他研究者から改善点についての知見を得ることができた。 この研究により、次の3点の成果があった。1)学習者の動機づけと同時に、講義前に学習者の状態を教員が把握することで、精度の高い講義による深い概念理解が可能となった。2)生徒の端末を活用して家庭でも実験に取り組ませることで、生活の中に科学的な思考や分析方法が根付く機会を創出した。3)学習した手法やツールを講義後も活用できることにより、科学の有用感の向上や生徒エージェンシーの実現に貢献した。【課題】授業前の課題と授業で学ぶ物理概念の間の整合性がうまく取れていない課題がいくつかあるため、それらの関係性を再定義し、課題の質を向上する必要があると考えられる。

  • 中等物理教育におけるICTを利用したSTEAM教育

    2022年  

     概要を見る

    「物理概念の深い理解」と「学習内容の有用感向上」の両立を目的として「物理法則の理論」と「実生活での応用」を体験的に学ばせるために、中学1年生を対象に「光」「音」「圧力」「力」分野について、Moodleを活用した事前家庭実験を課したSTEAM教育プログラムを開発した。このプログラムは、生徒一人ひとりに授業前に自宅で予備実験に取り組ませてMoodle上で報告させ、授業前に学習内容についての動機づけをすると共に、学習者の状況を教員が把握できるような仕組みである。このプログラムにより、学ぶ内容を学校外でも考え、試行錯誤して実験を行うというSTEAM教育の流れを確立した。

  • 中等物理教育におけるSTEAM教育の実現

    2021年  

     概要を見る

    「物理概念の深い理解」と「学習内容の有用感向上」の両立を目的として「物理法則の理論」と「実生活での応用」を体験的に学ばせるために、中学1年生を対象に「音響データの振動数スペクトル解析と科学的根拠に基づいた美しい音の発見」というテーマで、科学と芸術の融合したSTEAM教育プログラムを開発した。音の学習の中で歌声や楽器の音を分析することによって美しい音の数値化に挑戦させ、美しいと考える音を表現させた。理科の授業のあり方として、既存の理論や技術を学び、それを利用して表現活動をする、STEAM教育の流れを作り出した。このプログラムにより、科学と感覚の関係性ついて考える機会を創出することができた。

  • 光学の学習を表現活動に結び付けるSTEAM教育

    2020年  

     概要を見る

    「物理概念の深い理解」と「物理の有用感向上」の両立を目的として「物理法則の理論」と「実生活での応用」を体験的に学ばせるために、中学3年生を対象に「3原色の光の混合回路の製作と自分の好きな色の表現」というテーマで、科学と芸術の融合したSTEAM教育プログラムを開発した。電気回路の学習の流れの中で、3色LEDの出力調整による色の再現回路の製作に取り組ませ、自分の好きな色を表現させた。理科の授業のあり方として、既存の理論や技術を学び、それを利用して表現活動をする、STEAM教育の流れを作り出した。このプログラムにより、科学と感覚の関係性ついて考える機会を創出することができた。

  • 科学と芸術・工学の融合した探究プログラムの開発

    2019年  

     概要を見る

    「物理概念の深い理解」と「物理の有用感向上」の両立を目的として、物理法則の応用を体験的に学ばせるために、中学2年生を対象に「自分のイメージした色をいかに作り出すか」というテーマの科学と芸術の融合プログラムを開発した。理科の授業において「LEDの発光回路」の生徒実験に加えて「光の混色による色の生成」の演示実験を行い、3色LEDの出力調整による色の再現回路の製作に取り組ませた。このプログラムにより「電気回路の仕組みの理解」と共に「人間が感じる色の主観性と相対性」を学ばせ、科学と感覚の関係性ついて考える機会を創出することができた。

  • 物理を学ぶ動機付け・有用感を高める分野融合型探究的学習プログラムの開発

    2018年  

     概要を見る

    「物理概念の深い理解」と「物理の有用感向上」の両立を目的として、物理法則の応用を体験的に学ばせるために、中学1年生を対象に「見たもののイメージをいかに具体表現するか」というテーマの科学と芸術の融合プログラムを開発した。理科授業では「鏡に映る自分の顔の虚像の見え方」の実験に加えて「自動透視図法描画装置」を用いたスケッチの実習を行い、美術授業では「透視図法を用いた描画」や「建築物デッサン」に取り組ませた。このプログラムにより「幾何光学の法則理解」と共に「芸術表現とは何か?」を考える機会を創出し、目的を達することができた。今後の課題は「時間数および評価テストの方法」「他分野との連携の拡大」等である。

  • 物理初学者のアクティブラーニングを活性化するグループ構成

    2016年  

     概要を見る

    本研究では、学習者が主体的な態度で概念理解や問題解決に取り組めるようなグループ構成のあり方を調査した。「認知特性」「思考表現特性」のタイプを分ける調査と、前年度の成績を元にしてグループに分け、年間の授業を行った。 タイプ分けが理科の成績と相関が小さいことは分かったが、特性の異なるグループ作りが授業中の議論や実験の進行にどう関係するかという点については、個人の特性とグループの特性の切り分けが課題として残った。今後は、個人の特性をタイプ分けする方法、グループ分けの方法の双方について研究が必要であり、また、成長段階にある生徒特有の配慮も必要であることが分かった。

  • 物理書学者のための物理入門講義における「討論型演示実験授業」の開発

    2015年  

     概要を見る

     学習者が物理概念の獲得を着実に行うためには、学びにおけるインタラクティブ性が必要であるが、対話的な進め方は時間が必要であり、導入は容易ではない。そのため本研究では、講義形式でありながら、演示実験とそれに伴う討論を進めることによって、学生がより確実に学ぶことのできる方法として「討論型演示実験授業」を実践的に開発した。 学内外の教員と定期的な研究会を開催し、効果的な演示実験の手法と、討論を活発化させる発問について議論を深め、授業教材を作り出すことができた。 研究を進めることができたのは全範囲の一部分であり、今後の研究によって全範囲にわたってインタラクティブ性を高めることを目指したい。

  • 物理初学者のための物理入門講義におけるインタラクティブな授業

    2014年  

     概要を見る

     学習者が物理概念の獲得を着実に行うためには、学びにおけるインタラクティブ性が必要であるが、対話的な進め方は時間が必要であり、導入は容易ではない。そのため、本研究では、限られた講義時間の中で学生が確実に学ぶ方法をどのように実現できるかを、実践的に追求した。 学内外の教員と定期的な研究会を開催し、試験的な取り組みを積み重ねることにより、デジタルセンサーを利用した力学分野の講義で、発問と討論を重視した方法を開発することができた。 研究を進める中で、学生の動機付けと、講義前の事前学習の浸透によって、講義の教育的効果が大きく異なることも判明したため、今後の課題とした。

  • 物理初学者のための物理入門講義におけるインタラクティブな授業

    2014年  

     概要を見る

     学習者が物理概念の獲得を着実に行うためには、学びにおけるインタラクティブ性が必要であるが、対話的な進め方は時間が必要であり、導入は容易ではない。そのため、本研究では、限られた講義時間の中で学生が確実に学ぶ方法をどのように実現できるかを、実践的に追求した。 学内外の教員と定期的な研究会を開催し、試験的な取り組みを積み重ねることにより、デジタルセンサーを利用した力学分野の講義で、発問と討論を重視した方法を開発することができた。 研究を進める中で、学生の動機付けと、講義前の事前学習の浸透によって、講義の教育的効果が大きく異なることも判明したため、今後の課題とした。

  • デジタルセンサーを活用したインタラクティブな授業プランの構築

    2013年  

     概要を見る

    【概要】本研究では、学習者が物理概念の獲得を着実に行うために必要な要素を挙げ、それを具体化する授業プランの構築を試みた。【背景】物理概念の獲得には「インタラクティブな授業であること」「リアルタイムに結果が分かる実験を伴うこと」「繰り返し測定することが可能であること」「物理概念を使った活発な議論が起こるような問いを設定すること」の4つの要素が重要であることが先行研究の調査により分かった。そこで、短い1回の授業時間の中でこれらを可能にするためには、何度も繰り返して実験を行うことのできるデジタルセンサーを利用することが必要不可欠であることが示唆された。【方法】本研究は、他高校の協力も得て、他高校物理教員への研究発表などを通して進めた。様々な議論をすることで、演示実験における効果的な発問の作り方について研究を深めることが可能となった。また、中学1年から高校3年までの中の一部の生徒を対象に模擬授業を行うことで、生徒の理解度の変化や、学年による概念認識の違いについて、分析することができた。【成果】本研究では、デジタルセンサー(超音波距離センサー)を利用して、力学分野の「速度」「加速度」の概念を導入する演示実験の方法を開発した。その実験を進める中で、これまでの研究で知られている誤概念のパターンを元に、速度や加速度の正負についての効果的な一連の発問を作ることができた。また、生徒の理解度について、理解力の差のある生徒同士のディスカッションによって向上が見られることが示唆された。物理が既習であっても、学習前から持つ誤概念の解消には大きな困難があり、演示実験を用いた授業では限界があることも判明した。【課題】今回は演示実験を利用した力学分野の「速度」「加速度」の概念を学ぶ授業プランについて集中して研究したが、今後は力学の他分野や、波動、電磁気学等の分野にも広げて引き続き研究を進めていく必要がある。また、演示実験だけでなく、学生が直接行う実験今回は時間の都合上、授業前後の概念獲得の調査を行って評価することができなかった。今後の研究においてそのような評価方法についてもさらに研究していきたい。

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